JP2019084870A - 車体フレーム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接性の悪化を抑制しながらも背切り部の周辺での応力集中を緩和する。【解決手段】前側フレーム5の後端部と後側フレーム6の前端部とを印籠継手により繋ぎ合わせて成る車体フレーム構造に対し、各背切り部53a,53bと、前側フレーム5のアウタフレーム材51における各平面部55a,55b,56a,56bとの境界81,82を、それぞれ車幅方向の外側に向かうに従って後側フレーム6の前端部から離れる方向に延在させる。これにより、各境界81,82において車幅方向の内側部分にあっては、各背切り部53a,53bと後側フレーム6の前端部との間の距離が短くなっており、溶接性を良好に確保することができる。また、各境界81,82において車幅方向の外側部分にあっては、各背切り部53a,53bと後側フレーム6の前端部との間の距離を十分に長くすることができ、背切り部53の周辺での応力集中を緩和することができる。【選択図】図2

Description

本発明は車体フレーム構造に係る。特に、本発明は、印籠継手により複数のフレームが繋ぎ合わされて成る車体フレームにおける繋ぎ合わせ部分の改良に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、トラックやバス等の車体フレームは、車体前後方向に沿って延在する左右一対のサイドフレーム(サイドレールとも呼ばれる)と、これらサイドフレーム同士の間に架け渡されたクロスメンバとを備えている。
また、特許文献1には、サイドフレームを、閉断面構造で成る複数のフレームで構成し、各フレーム同士(各フレームの端部同士)を印籠継手によって繋ぎ合わせた構造が開示されている。
図4(a)は、車幅方向の左側に配設されたサイドフレームaであって、該サイドフレームaを構成する各フレームb,c同士を繋ぎ合わせた従来の印籠継手部分を示す斜視図である。この図4(a)における矢印FRは車体前方向、矢印UPは上方向、矢印RHは車体右方向、矢印LHは車体左方向をそれぞれ示している。また、図4(b)は、図4(a)におけるIV−IV線に沿った断面図である。この図4に示すように、各フレームb,cとしては、車体前側に位置する前側フレームbと、該前側フレームbの後端部に印籠継手によって繋ぎ合わされた後側フレームcとを備えている。これら各フレームb,cは、インナフレーム材c1(前側フレームbのインナフレーム材については図示省略)とアウタフレーム材b2,c2とが接合されて成る閉断面構造でそれぞれ構成されている。また、図4に示すものでは、後側フレームcにあっては、そのインナフレーム材c1の前端縁よりもアウタフレーム材c2の前端縁の方が車体後方側に位置している。そして、前側フレームbのアウタフレーム材b2の後端部は、後側フレームcのアウタフレーム材c2の内側に挿入可能となるように背切り部(段差部)b3を介して断面形状が小さく設定された接合部b4を備えている。この接合部b4の外縁形状は後側フレームcのアウタフレーム材c2の内縁形状に略合致している。そして、この接合部b4の外側に後側フレームcのアウタフレーム材c2が重ね合わされるように、後側フレームcの内側に前側フレームbが挿入され、接合部b4と後側フレームcのアウタフレーム材c2とが溶接され、この後側フレームcのアウタフレーム材c2の上面および前側フレームbのアウタフレーム材b2の上面に亘って後側フレームcのインナフレーム材c1の上板部c3が重ね合わされて溶接され、これによって印籠継手部分にあっては3枚のフレーム材b2,c1,c2が一体的に溶接されている。なお、後側フレームcのアウタフレーム材c2の下面および前側フレームbのアウタフレーム材b2の下面に亘って後側フレームcのインナフレーム材c1の下板部(図示省略)が重ね合わされて溶接され、この部分でも3枚のフレーム材b2,c1,c2が一体的に溶接されている。
特開2004−17746号公報
本発明の発明者らは、前述の如く構成されたサイドフレームaに生じる応力について解析した。その結果、前記背切り部b3の周辺での応力が高くなっている点に着目した。そして、本発明の発明者らは、前記背切り部b3の周辺での応力が高くなっている原因として、この背切り部b3と後側フレームcのアウタフレーム材c2との間の距離、つまり、背切り部b3の前端縁と、接合部b4とアウタフレーム材c2との接合部分の前端縁との間の距離(図4(b)における距離t1)が車幅方向の全体に亘って短くなっていることが挙げられるという新たな知見を得た。
この背切り部b3の周辺での応力集中を緩和するための手段として、図5(図5(a)は、サイドフレームaを構成する各フレームb,c同士を繋ぎ合わせた従来の印籠継手部分を示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)におけるV−V線に沿った断面図である)に示すように接合部b4における車体前後方向の長さ寸法を長くし、背切り部b3の前端縁と、接合部b4とアウタフレーム材c2との接合部分の前端縁との間の距離(図5(b)における距離t2)を車幅方向の全体に亘って長くすることが考えられる。
しかし、これでは、インナフレーム材c1の上板部c3と前側フレームbのアウタフレーム材b2との間における離間部(溶接されていない領域)の車体前後方向の長さ寸法t2が長くなってしまい、溶接性の悪化を招いてしまうことになる。溶接性が悪化しても応力集中に耐え得るように、各フレーム材b2,c1,c2の板厚寸法を大きくしたり補強部品を追加したりすることも考えられるが、これでは車体重量の大幅な増大に繋がってしまい好ましくない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、溶接性の悪化を抑制しながらも背切り部の周辺での応力集中を緩和することができる車体フレーム構造を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、インナフレーム材とアウタフレーム材とが接合された閉断面構造で成り且つ車体前後方向に沿って延在する第1フレームおよび第2フレームを備え、前記第1フレームの端部と前記第2フレームの端部とが印籠継手により繋ぎ合わされて成る車体フレーム構造を前提とする。そして、この車体フレーム構造は、前記第1フレームの前記アウタフレーム材が、上板部および下板部と、これら上板部と下板部との間に亘る側板部とを有しており、前記上板部および前記下板部は、それぞれ車体前後方向に沿って水平方向に延在する第1平面部と、前記上板部の前記第1平面部における車体前後方向の一方側の端縁から下側に、前記下板部の前記第1平面部における車体前後方向の一方側の端縁から上側にそれぞれ延在する背切り部と、前記各背切り部にそれぞれ連続し且つ車体前後方向に沿って水平方向に延在する第2平面部とを備えており、前記各背切り部と前記各第1平面部との境界および前記各背切り部と前記各第2平面部との境界が、それぞれ車幅方向の外側に向かうに従って前記第2フレームの端部から離れる方向に延在していることを特徴とする。
第1フレームのアウタフレーム材に背切り部が設けられていることにより、第2フレームのアウタフレーム材の端部に、第1フレームのアウタフレーム材の背切り部に連続する第2平面部が挿入され、また、これら第1フレームのアウタフレーム材の第1平面部および第2フレームのアウタフレーム材それぞれの外面に第2フレーム(または第1フレーム)のインナフレーム材が重ね合わされ、これらが一体的に溶接される。つまり、印籠継手部分において3枚のフレーム材(第1フレームのアウタフレーム材、第2フレームのアウタフレーム材、インナフレーム材)が一体的に溶接されることになる。そして、本解決手段では、各背切り部と各第1平面部との境界および各背切り部と各第2平面部との境界が、それぞれ車幅方向の外側に向かうに従って第2フレームの端部から離れる方向に延在している。このため、各境界において車幅方向の内側部分にあっては、各背切り部と第2フレームのアウタフレーム材の端部との間の距離が短くなっている。従って、インナフレーム材の上板部および下板部と第1フレームのアウタフレーム材との間における離間部(溶接されていない領域)の車体前後方向の長さ寸法が短くなっており、溶接性を良好に確保することができる。また、各境界において車幅方向の外側部分にあっては、各背切り部と第2フレームのアウタフレーム材の端部との間の距離を十分に長くすることができ、背切り部の周辺での応力集中を緩和することができる。つまり、応力集中に耐え得るようにフレーム材の板厚寸法を大きくしたり補強部品を追加したりする必要がないため、車体重量の大幅な増大を招くことがない。このように、本解決手段では、溶接性の悪化を抑制しながらも背切り部の周辺での応力集中を緩和することができる。
本発明では、第1フレームのアウタフレーム材に背切り部を設けて、第1フレームの端部と第2フレームの端部とを印籠継手により繋ぎ合わせて成る車体フレーム構造に対し、各背切り部と、第1フレームのアウタフレーム材の上板部および下板部における各平面部との境界を、それぞれ車幅方向の外側に向かうに従って第2フレームの端部から離れる方向に延在させている。これにより、各境界において車幅方向の内側部分にあっては、各背切り部と第2フレームの端部との間の距離が短くなっている。従って、インナフレーム材の上板部および下板部と第1フレームのアウタフレーム材との間における離間部(溶接されていない領域)の車体前後方向の長さ寸法が短くなっており、溶接性を良好に確保することができる。また、各境界において車幅方向の外側部分にあっては、各背切り部と第2フレームのアウタフレーム材の端部との間の距離を十分に長くすることができ、背切り部の周辺での応力集中を緩和することができる。このように、本発明では、溶接性の悪化を抑制しながらも背切り部の周辺での応力集中を緩和することができる。
実施形態に係る車体フレームを示す斜視図である。 実施形態に係るサイドフレームにおける各フレーム材同士を繋ぎ合わせた印籠継手部分を示す斜視図である。 実施形態に係るサイドフレームにおける各フレーム材同士を繋ぎ合わせた印籠継手部分を示す平面図である。 従来のサイドフレームを示し、図4(a)は各フレーム材同士を繋ぎ合わせた印籠継手部分を示す斜視図であり、図4(b)は図4(a)におけるIV−IV線に沿った断面図である。 接合部の車体前後方向の長さ寸法を長くした従来技術に係るサイドフレームを示し、図5(a)は各フレーム材同士を繋ぎ合わせた印籠継手部分を示す斜視図であり、図5(b)は図5(a)におけるV−V線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、所謂ラダーフレームとして構成された車体フレームのサイドフレームに対して本発明を適用した場合について説明する。
−車体フレームの概略構造−
図1は本実施形態に係る車体フレーム1を示す斜視図である。なお、この図1における矢印FRは車体前方向、矢印UPは上方向、矢印RHは車体右方向、矢印LHは車体左方向をそれぞれ示している。
図1に示すように、車体フレーム1は、車幅方向の両外側において車体前後方向に沿って延在された左右一対のサイドフレーム2,2を備えている。このサイドフレーム2,2は、車体前後方向に沿って連続する中間部2A、前側キック部2B、前部2C、後側キック部2Dおよび後部2Eを備えている。
中間部2Aは、車両前輪(図示省略)の配設位置と車両後輪(図示省略)の配設位置との間の所定範囲において車体前後方向に沿って水平方向に延在している。前側キック部2Bは、前記中間部2Aの前端部に連続し車体前方側に向かうに従って上方へ湾曲する形状となっている。前部2Cは、前側キック部2Bの前端部に連続し車体前方側に延びている。この前部2Cにおける車幅方向の外側には前記車両前輪が配設されている。このため、このサイドフレーム2,2の前部2C,2Cにおける車幅方向の寸法(左右の各サイドフレーム2,2間の寸法)は、この車両前輪との干渉を考慮して、前記中間部2A,2Aにおける車幅方向の寸法よりも短く設定されている。
後側キック部2Dは、前記中間部2Aの後端部に連続し車体後方側に向かうに従って上方へ湾曲する形状となっている。後部2Eは、後側キック部2Dの後端部に連続し車体後方側に延びている。この後部2Eにおける車幅方向の外側には前記車両後輪が配設されている。このため、このサイドフレーム2,2の後部2E,2Eにおける車幅方向の寸法(左右の各サイドフレーム2,2間の寸法)も、この車両後輪との干渉を考慮して、前記中間部2A,2Aにおける車幅方向の寸法よりも短く設定されている。
左右一対のサイドフレーム2,2の前部2C,2Cの前側には、車両前突時にエネルギー(衝突荷重)を吸収するためのクラッシュボックス3,3がそれぞれ設けられている。左右一対のクラッシュボックス3,3の前端部には、車幅方向に沿って延在するバンパリインフォースメント(図示省略)が架け渡されている。
各サイドフレーム2,2同士の間には、車幅方向に沿って延在された複数のクロスメンバ41,42,43,44,45,46,47が架け渡されている。これにより、本実施形態の車体フレーム1はラダーフレーム(はしご形フレーム)として構成されている。
サイドフレーム2,2の前部2C,2Cにおけるクロスメンバ41とクロスメンバ42との間には、車幅方向の外側に突出する金属製のサスペンションマウントブラケット11が配設されている。
また、サイドフレーム2の前側キック部2Bの後端部、サイドフレーム2の前部2Cの前端部、サイドフレーム2の後側キック部2Dの前端部それぞれには、キャブマウントブラケット12,13,14が配設されている。これらキャブマウントブラケット12,13,14は、車幅方向外側へ突出されており、図示しないキャブマウントが取り付けられるようになっている。そして、キャブマウントおよびキャブマウントブラケット12,13,14を介して、キャビンをサイドフレーム2に連結できるように構成されている。
−サイドフレームの構造−
次に、本実施形態の特徴であるサイドフレーム2,2の構造について説明する。各サイドフレーム2,2の構造は同じである(左右対称とされた構造である)ため、ここでは車幅方向の左側に位置するサイドフレーム2を例に挙げて説明する。
本実施形態に係るサイドフレーム2は、前記中間部2Aにおける車体前後方向の中央部分においてフレーム5,6同士が印籠継手によって繋ぎ合わされている。また、このサイドフレーム2は、前記後部2Eにおける車体前後方向の中央部分においてもフレーム6,7同士が印籠継手によって繋ぎ合わされている。これら印籠継手による繋ぎ合わせ部分の構造は同一であるので、ここでは左側に位置するサイドフレーム2の中間部2Aにおける繋ぎ合わせ部分を代表して説明する。
図2は、本実施形態に係るサイドフレーム2における各フレーム(前側フレーム5および後側フレーム6)同士を繋ぎ合わせた印籠継手部分を示す斜視図である。また、図3は、この印籠継手部分を示す平面図である。なお、この図3では、本実施形態の特徴の理解を容易にするために、前側フレーム(本発明でいう第1フレーム)5のアウタフレーム材51を実線で示し、後側フレーム(本発明でいう第2フレーム)6のアウタフレーム材61およびインナフレーム材62と前側フレーム5のインナフレーム材52とをそれぞれ仮想線で示している。
これらの図に示すように、この印籠継手部分は、それぞれ略矩形状の閉断面構造で成る前側フレーム5と後側フレーム6とを繋ぎ合わせた部分である。前側フレーム5および後側フレーム6は、それぞれアウタフレーム材(アウタチャンネル)51,61とインナフレーム材(インナチャンネル)52,62とがアーク溶接等によって接合されて成る閉断面構造で構成されている。
各フレーム5,6における各フレーム材51,52,61,62は、鉛直方向に延在する側板部51a,52a,61a,62aと、各側板部51a,52a,61a,62aの上端縁から水平方向に延在する上板部51b,52b,61b,62bと、各側板部51a,52a,61a,62aの下端縁から水平方向に延在する下板部51c,61cとを備えた断面コ字状の部材である。
そして、前側フレーム5では、アウタフレーム材51の上板部51bとインナフレーム材52の上板部52bとが溶接され、アウタフレーム材51の下板部51cとインナフレーム材52の下板部(図示省略)とが溶接され、これによって前側フレーム5が略矩形状の閉断面構造で構成されている。同様に、後側フレーム6では、アウタフレーム材61の上板部61bとインナフレーム材62の上板部62bとが溶接され、アウタフレーム材61の下板部61cとインナフレーム材62の下板部(図示省略)とが溶接され、これによって後側フレーム6が略矩形状の閉断面構造で構成されている。
また、図3に示すように、本実施形態では、前側フレーム5にあっては、そのインナフレーム材52の後端縁よりもアウタフレーム材51の後端縁の方が車体後方側に位置している。また、後側フレーム6にあっては、そのインナフレーム材62の前端縁よりもアウタフレーム材61の前端縁の方が車体後方側に位置している。このため、アウタフレーム材51,61同士の印籠継手部分は、インナフレーム材52,62同士の印籠継手部分よりも車体後方側に位置している。
そして、前側フレーム5の後端部を後側フレーム6の前端部に挿入することでこの両者5,6を繋ぎ合わせている印籠継手として、インナフレーム材52,62同士の印籠継手の構造としては、前側フレーム5のインナフレーム材52における側板部52aの外面(車幅方向の内側を向いている面)、上板部52bの上面、下板部の下面に亘る形状(コ字状の形状)が、後側フレーム6のインナフレーム材62における側板部62aの内面(車幅方向の外側を向いている面)、上板部62bの下面、下板部の上面に亘る形状(コ字状の形状)に略合致しており、前側フレーム5のインナフレーム材52の後端部を後側フレーム6のインナフレーム材62の前端部に挿入して、各面同士を当接させた状態でこれら当接部分が溶接されている。
一方、アウタフレーム材51,61同士の印籠継手の構造としては、前側フレーム5のアウタフレーム材51の後端部に、該後端部が後側フレーム6のアウタフレーム材61の内側に挿入可能となるように、背切り部(段差部)53を介して断面形状が小さく設定された接合部54が備えられている。
具体的には、前側フレーム5のアウタフレーム材51における上板部51bおよび下板部51cは、それぞれ車体前後方向に沿って水平方向に延在する第1平面部55a,55bを備えている。また、前記上板部51bの第1平面部55aの端縁(車体後方側の端縁)から斜め下側に延在する背切り部53a、および、前記下板部51cの第1平面部55bの端縁(車体後方側の端縁)から斜め上側に延在する背切り部53bが備えられている。更に、前側フレーム5のアウタフレーム材51における上板部51bおよび下板部51cは、前記各背切り部53a,53bにそれぞれ連続し且つ車体前後方向に沿って水平方向に延在する第2平面部56a,56bを備えている。
また、前側フレーム5のアウタフレーム材51における側板部51aにあっては、車体前後方向に沿って鉛直方向に延在する第1平面部55cと、この第1平面部55cの端縁(車体後方側の端縁)から斜め内側(インナフレーム材62側)に延在する背切り部53cと、該背切り部53cに連続し且つ車体前後方向に沿って鉛直方向に延在する第2平面部56cとを備えている。
このため、前記各第2平面部56a,56b,56cによって前記接合部54が構成されている。この接合部54を構成している第2平面部(接合部54の上面、下面、側面を構成する部分)56a,56b,56cの外面形状(コ字状の形状)が、後側フレーム6のアウタフレーム材61における側板部61aの内面(車幅方向の内側を向いている面)、上板部61bの下面、下板部61cの上面に亘る形状(コ字状の形状)に略合致しており、前側フレーム5のアウタフレーム材51の後端部である接合部54を後側フレーム6の前端部に挿入して、各面同士を当接させた状態でこれら当接部分が溶接されている。
このように前側フレーム5のアウタフレーム材51に背切り部53(53a,53b,53c)が設けられていることにより、後側フレーム6のアウタフレーム材61の前端部に、前記背切り部53(53a,53b,53c)に連続する第2平面部56a,56b,56cを有する接合部54が挿入され、また、これら前側フレーム5のアウタフレーム材51の第1平面部55aおよび後側フレーム6のアウタフレーム材61の上板部61bそれぞれの上側に後側フレーム6のインナフレーム材62の上板部62bが重ね合わされ、これらが一体的に溶接される。つまり、印籠継手部分において3枚のフレーム材(前側フレーム5のアウタフレーム材51、後側フレーム6のアウタフレーム材61およびインナフレーム材62)が一体的に溶接されることになる。同様に、前側フレーム5のアウタフレーム材51の第1平面部55bおよび後側フレーム6のアウタフレーム材61の下板部61cそれぞれの下側に後側フレーム6のインナフレーム材62の下板部が重ね合わされ、これらが一体的に溶接される。つまり、この部分(サイドフレーム2の下側部分)においても3枚のフレーム材(前側フレーム5のアウタフレーム材51、後側フレーム6のアウタフレーム材61およびインナフレーム材62)が一体的に溶接されることになる。
そして、本実施形態における特徴として、前記前側フレーム5のアウタフレーム材51の上板部51bおよび下板部51cそれぞれに設けられている各背切り部53a,53bと、これら上板部51bおよび下板部51cそれぞれに設けられている各第1平面部55a,55bとの境界(境界線となる稜線部分)81が、それぞれ車幅方向の外側に向かうに従って後側フレーム6のアウタフレーム材61の端部から離れる方向(図2および図3における左方向)に延在している。また、同様に、各背切り部53a,53bと前記上板部51bおよび下板部51cそれぞれに設けられている各第2平面部56a,56bとの境界(境界線となる稜線部分)82にあっても、それぞれ車幅方向の外側に向かうに従って後側フレーム6のアウタフレーム材61の端部から離れる方向(図2および図3における左方向)に延在している。これら境界81,82の延在方向は互いに平行となっている。これら境界81,82は車幅方向に対して例えば30°の角度でもって車幅方向の外側に向かって車体前側に傾斜する直線状となっている。この傾斜角度としてはこの値に限定されるものではなく、適宜設定が可能である。これに伴い、前記前側フレーム5のアウタフレーム材51の側板部51aにあっては、背切り部53cと第1平面部55cとの間の境界(境界線となる稜線部分)83、および、背切り部53cと第2平面部56cとの間の境界(境界線となる稜線部分)84がそれぞれに鉛直方向に沿って延びている。
以上の構造により、各背切り部53a,53bと各第1平面部55a,55bとの境界81および各背切り部53a,53bと各第2平面部56a,56bとの境界82において車幅方向の内側部分にあっては、各背切り部53a,53bと後側フレーム6のアウタフレーム材61の前端部との間の距離が短くなっている(図3における寸法T1)。従って、後側フレーム6のインナフレーム材62の上板部62bおよび下板部と前側フレーム5のアウタフレーム材51との間における離間部(背切り部53a,53bの存在によりこの両者が溶接されていない領域)の車体前後方向の長さ寸法は短くなっており、溶接性を良好に確保することができる。
また、各背切り部53a,53bと各第1平面部55a,55bとの境界81および各背切り部53a,53bと各第2平面部56a,56bとの境界82において車幅方向の外側部分にあっては、各背切り部53a,53bと後側フレーム6のアウタフレーム材61の前端部との間の距離を十分に長くすることができ(図3における寸法T2)、背切り部53(53a,53b,53c)の周辺での応力集中を緩和することができる。つまり、応力集中に耐え得るようにフレーム材51,61,62の板厚寸法を大きくしたり補強部品を追加したりする必要がないため、車体重量の大幅な増大を招くことがない。
このように、本実施形態では、溶接性の悪化を抑制しながらも背切り部53(53a,53b,53c)の周辺での応力集中を緩和することができる。この効果を確認するために行った実験によれば、本実施形態に係る車体フレーム1における背切り部53(53a,53b,53c)の稜線部分に生じる応力が、従来技術に係る車体フレーム(図4に示すもの)における背切り部b3の稜線部分に生じる応力に対して30%程度減少したことが確認できた。
また、前述の如く各境界81,82を車幅方向に対して傾斜させたことにより、前側フレーム5のアウタフレーム材51をプレス加工するに当たっては、背切り部53(53a,53b,53c)を成形する成形型のプレス方向に対して各境界81,82が傾斜している(境界を車幅方向に対して傾斜させないものに比べ、プレス方向に対して対面する側に向いている)ことになるため、良好な成形性が得られると共に成形型の型抜きも良好に行われることになる。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記実施形態では、サイドフレーム2における中間部2Aおよび後部2Eそれぞれにおいてフレーム5,6,7同士が印籠継手によって繋ぎ合わされた構造とし、これら印籠継手部分に本発明を適用していた。本発明はこれに限らず、サイドフレーム2におけるキック部2B,2Dや前部2Cにおいてフレーム同士を印籠継手によって繋ぎ合わせ、これら印籠継手部分に本発明を適用するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、印籠継手の構造として前側フレーム5の後端部を後側フレーム6の前端部に挿入するものとし、前側フレーム5のアウタフレーム材51に背切り部53を設けた構造に対して本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、印籠継手の構造として後側フレーム6の前端部を前側フレーム5の後端部に挿入するものとし、後側フレーム6のアウタフレーム材61に背切り部を設けた構造に対して適用することも可能である。
本発明は、印籠継手により複数のフレームが繋ぎ合わされて成る車体フレームに適用可能である。
1 車体フレーム
2 サイドフレーム
5 前側フレーム(第1フレーム)
51 アウタフレーム材
51a 側板部
51b 上板部
51c 下板部
52 インナフレーム材
53,53a,53b 背切り部
55a,55b 第1平面部
56a,56b 第2平面部
6 後側フレーム(第2フレーム)
61 アウタフレーム材
62 インナフレーム材
81,82 境界

Claims (1)

  1. インナフレーム材とアウタフレーム材とが接合された閉断面構造で成り且つ車体前後方向に沿って延在する第1フレームおよび第2フレームを備え、前記第1フレームの端部と前記第2フレームの端部とが印籠継手により繋ぎ合わされて成る車体フレーム構造において、
    前記第1フレームの前記アウタフレーム材は、上板部および下板部と、これら上板部と下板部との間に亘る側板部とを有しており、
    前記上板部および前記下板部は、
    それぞれ車体前後方向に沿って水平方向に延在する第1平面部と、
    前記上板部の前記第1平面部における車体前後方向の一方側の端縁から下側に、前記下板部の前記第1平面部における車体前後方向の一方側の端縁から上側にそれぞれ延在する背切り部と、
    前記各背切り部にそれぞれ連続し且つ車体前後方向に沿って水平方向に延在する第2平面部と、を備えており、
    前記各背切り部と前記各第1平面部との境界および前記各背切り部と前記各第2平面部との境界が、それぞれ車幅方向の外側に向かうに従って前記第2フレームの端部から離れる方向に延在していることを特徴とする車体フレーム構造。
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