JP2019082239A - 車輪用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シール部材とシールリップ摺動面とで構成される空間の内部圧力の変動による回転トルクの増加を抑制することができる車輪用軸受装置を提供する。【解決手段】複列の外側転走面2c・2dが一体に形成された外輪2と、軸方向に延びる小径段部3aが形成されたハブ輪3、および小径段部3aに圧入された内輪4からなり、複列の外側転走面2c・2dに対向する複列の内側転走面3c・4aが形成された内方部材と、転走面間に転動自在に収容された複列のボール列5a・5bと、複数のシールリップが外輪2に配置され、ハブ輪3に設けられている摺動面3dに複数の前記シールリップが接触することで外輪2とハブ輪3との間をシールするアウター側シール部材9と、を備えた車輪用軸受装置1において、摺動面3dには、シールリップが軸方向から接触する径方向摺動面3eがこれに接触するシールリップから離間するテーパ面に形成されている。【選択図】図3
Description
本発明は車輪用軸受装置に関する。
従来、自動車等の懸架装置において車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。車輪用軸受装置は、転動体を介して、車輪に接続されるハブ輪を回転自在に支持する。車輪用軸受装置は、外方部材内部のグリースが減ったり泥水や粉塵等の異物が入り込んだりしたりすることで錆が発生したり転動体や内方部材の軌道面が損傷したりして軸受寿命が短くなる。このため、車輪用軸受装置には、外方部材と内方部材との隙間から内部に封入されているグリースの漏出を防止するとともに外部から泥水や粉塵等の異物の入り込みを防止するシール部材がインナー側とアウター側とに設けられている。
このような車輪用軸受装置において、軸受寿命を長くするために、シール部材に複数のシールリップを設けたり、シールリップの緊迫力を大きくしたりしてシール性を向上させているものがある。このように構成することで、車輪用軸受装置は、内部への泥水や粉塵等の異物の入り込みを抑制して長寿命化を図ることができる。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の車輪用軸受装置では、アウター側のシール部材(シール装置)に外輪(外輪相当部材)に複数のシールリップが設けられている芯金が嵌合されることで外輪とハブ輪(内輪相当部材)との隙間に設けられている。芯金には、径方向外側から順にアキシアルリップ(サイドリップとも呼ぶ)、中間リップおよびラジアルリップが接着されている。シール部材は、アキシアルリップ、中間リップおよびラジアルリップがハブ輪の摺動面に接触することで外輪とハブ輪との間にグリースを封入するとともに泥水は粉塵等の異物の入り込みを防止している。
特許文献1に記載の車輪用軸受装置は、ハブ輪を外輪の所定位置まで挿入する過程において、シール部材の各シールリップがハブ輪の摺動面に接触する。車輪用軸受装置は、各シールリップが摺動面に接触することで、ラジアルリップ、中間リップおよび摺動面に囲まれる密閉空間と、中間リップ、アキシアルリップおよび摺動面によって囲まれる密閉空間とが構成される。車輪用軸受装置は、密閉空間が構成された状態でハブ輪が外輪の所定位置まで挿入される。この際、車輪用軸受装置は、摺動面に沿って変形する各シールリップの状態に応じて密閉空間が圧縮または膨張され、その内部圧力が正圧または負圧に変動する。車輪用軸受装置は、密閉空間の内部圧力が正圧の場合、内部圧力によってシールリップが摺動面に押し付けられる。また、車輪用軸受装置は、密閉空間の内部圧力が負圧の場合、大気圧によってシールリップが摺動面に押し付けられる。このため、車輪用軸受装置は、密閉空間の内部圧力の変動によってシールリップの摺動抵抗による回転トルクが増大する場合があった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、シール部材とシールリップ摺動面とで構成される密閉空間の内部圧力の変動による回転トルクの増加を抑制することができる車輪用軸受装置の提供を目的とする。
即ち、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、および前記小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪を有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、前記内側転走面と前記外側転走面との間に転動自在に収容された複列の転動体と、弾性体からなる複数のシールリップが前記内方部材に設けられているシールリップ摺動面に対向して前記外方部材側に設けられ、前記シールリップ摺動面に複数の前記シールリップが接触することで前記外方部材と前記内方部材との間をシールするシール部材と、を備えた車輪用軸受装置において、前記シールリップ摺動面には、前記シールリップが軸方向から接触する径方向摺動面と前記シールリップが径方向から接触する軸方向摺動面とが形成され、前記シールリップ摺動面は、径方向外側に向かうにつれて前記シールリップから離間する前記径方向摺動面のテーパ面と、軸方向インナー側に向かうにつれて前記シールリップから離間する前記軸方向摺動面のテーパ面と、のうち、一方または両方を有しているものである。
前記複数のシールリップは、最も径方向外側に配置されるアキシアルリップと、最も径方向内側に配置されるラジアルリップと、前記アキシアルリップとラジアルリップとの間に配置される中間リップとから構成され、前記径方向摺動面のテーパ面は、前記シールリップ摺動面が軸方向に沿って複数の前記シールリップに近接される際、前記シールリップ摺動面に前記中間リップが接触した後に前記アキシアルリップが前記径方向摺動面に接触するように形成され、前記軸方向摺動面のテーパ面は、前記シールリップ摺動面が軸方向に沿って複数の前記シールリップに近接される際、前記中間リップが前記シールリップ摺動面に接触した後に前記ラジアルリップが前記軸方向摺動面に接触するように形成されているものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、第一の発明によれば、車輪用軸受装置の組立時において、径方向摺動面又は軸方向摺動面がテーパ面に形成されていることにより、複数のシールリップ間に形成される空間の一部が開口した状態で一つのシールリップが変形した後に、全てのシールリップが摺動面に摺接することによって空間が密閉される。これにより、シール部材と摺動面とで構成される密閉空間の内部圧力の変動による回転トルクの増加を抑制することができる。
第二の発明によれば、中間リップがシールリップ摺動面よって変形された後にアキシアルリップが径方向摺動面に接触し、またはラジアルリップが軸方向摺動面に接触するので、アキシアルリップ、中間リップおよび径方向摺動面で囲まれた外側空間、またはラジアルリップ、中間リップおよび軸方向摺動面で囲まれた内側空間において、中間リップの変形による容積の圧縮または膨張による内部圧力の変動が抑制される。これにより、シール部材と摺動面とで構成される密閉空間の内部圧力の変動による回転トルクの増加を抑制することができる。
以下に、図1から図3を用いて、本発明に係る車輪用軸受装置の第一実施形態である車輪用軸受装置1について説明する。
図1と図2とに示すように、車輪用軸受装置1は、自動車等の車両の懸架装置において車輪を回転自在に支持するものである。車輪用軸受装置1は、外方部材である外輪2、内方部材であるハブ輪3、内輪4、転動列である二列のインナー側ボール列5a、アウター側ボール列5b、シール部材であるインナー側シール部材6、シール部材であるアウター側シール部材9を具備する。なお、本明細書において、インナー側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車体側を表し、アウター側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車輪側を表す。軸方向とは、車輪用軸受装置1の回転軸に沿った方向を表す。
図2に示すように、外方部材である外輪2は、ハブ輪3と内輪4を支持するものである。外輪2は、略円筒状に形成され、例えば、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で構成されている。外輪2のインナー側端部には、インナー側シール部材6が嵌合可能なインナー側開口部2aが形成されている。外輪2のアウター側端部には、アウター側シール部材9が嵌合可能なアウター側開口部2bが形成されている。
外輪2の内周面には、環状に形成されているインナー側の外側転走面2cとアウター側の外側転走面2dとが周方向に互いに平行になるように形成されている。インナー側の外側転走面2cとアウター側の外側転走面2dとには、例えば、高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲とする硬化層が形成されている。外輪2の外周面には、図示しない懸架装置のナックルに取り付けるための車体取り付けフランジ2eが一体に形成されている。
内方部材を構成するハブ輪3は、図示しない車両の車輪を回転自在に支持するものである。ハブ輪3は、有底円筒状に形成され、例えば、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で構成されている。ハブ輪3のインナー側端部には、外周面に縮径された小径段部3aが形成されている。ハブ輪3のアウター側端部には、車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジ3bが一体的に形成されている。車輪取り付けフランジ3bには、円周等配位置にハブボルト3hが設けられている。車輪取り付けフランジ3bとアウター側の内側転走面3cとの間には、アウター側シール部材9のシールリップが近接または接触するシールリップ摺動面である摺動面3dが形成されている。また、ハブ輪3には、アウター側の内側転走面3cが外輪2のアウター側の外側転走面2dに対向するように配置されている。
ハブ輪3は、例えば、インナー側の小径段部3aからアウター側の内側転走面3cまでを高周波焼入れにより表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、ハブ輪3は、車輪取り付けフランジ3bに付加される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、ハブ輪3の耐久性が向上する。ハブ輪3には、小径段部3aに内輪4が設けられる。ハブ輪3の内周は、トルク伝達用のセレーション(またはスプライン)が形成されている。
内輪4は、転動列であって車載時に車体側に配置されるインナー側ボール列5aと車載時に車輪側に配置されるアウター側ボール列5bとに予圧を与えるものである。内輪4は、円筒状に形成されている。内輪4は、例えば、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。内輪4の外周面には、周方向に環状の内側転走面4aが形成されている。内輪4は、圧入によりハブ輪3のインナー側端部に固定されている。つまり、ハブ輪3のインナー側には、内輪4によって内側転走面4aが構成されている。ハブ輪3は、インナー側端部の内輪4の内側転走面4aが外輪2のインナー側の外側転走面2cに対向し、アウター側の内側転走面3cが外輪2のアウター側の外側転走面2dに対向するように配置されている。
転動列であるインナー側ボール列5aとアウター側ボール列5bとは、ハブ輪3を回転自在に支持するものである。インナー側ボール列5aとアウター側ボール列5bとは、転動体である複数のボールが保持器によって環状に保持されている。インナー側ボール列5aとアウター側ボール列5bとは、例えば、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで62〜67HRCの範囲で硬化処理されている。インナー側ボール列5aは、内輪4の内側転走面4aと、外輪2のインナー側の外側転走面2cとの間に転動自在に挟まれている。アウター側ボール列5bは、ハブ輪3の内側転走面3cと、外輪2のアウター側の外側転走面2dとの間に転動自在に挟まれている。つまり、インナー側ボール列5aとアウター側ボール列5bとは、外輪2に対してハブ輪3と内輪4とを回転自在に支持している。
車輪用軸受装置1は、外輪2とハブ輪3と内輪4とインナー側ボール列5aとアウター側ボール列5bとから複列アンギュラ玉軸受が構成されている。なお、本実施形態において、車輪用軸受装置1には、複列アンギュラ玉軸受が構成されているがこれに限定されるものではなく、複列円錐ころ軸受等で構成されていてもよい。
図2と図3(a)とに示すように、インナー側シール部材6は、外輪2のインナー側開口部2aと内輪4との隙間を塞ぐものである。インナー側シール部材6は、二枚のシールリップを接触させる2サイドリップタイプのエンコーダ付パックシールから構成されている。インナー側シール部材6は、略円筒状のシール板7と略円筒状のスリンガ8とを具備する。
図3(a)に示すように、シール板7は、芯金とシールリップとから構成されている。芯金は、例えば、フェライト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS430系等)やオーステナイト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS304系等)、あるいは、防錆処理された冷間圧延鋼板(JIS規格のSPCC系等)から構成されている。芯金は、円環状の鋼板の外縁部がプレス加工によって屈曲され、軸方向断面視で略L字状に形成されている。これにより、芯金は、シール板円筒部7aと、その端部から軸心に向かって延びる円環状の支持部7bとが構成されている。シール板7は、シール板円筒部7aが外輪2のインナー側開口部2aに嵌合されて外輪2と一体的に構成されている。
シール板円筒部7aのインナー側端部には、シール材が加硫接着されている。支持部7bのインナー側面には、シールリップであるラジアルリップ7c、ダストリップ7dおよびアキシアルリップ7eが一体に加硫接着されている。ラジアルリップ7c、ダストリップ7dおよびアキシアルリップ7eは、例えば、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、耐熱性に優れたHNBR(水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、耐熱性、耐薬品性に優れたACM(ポリアクリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)、あるいはシリコンゴム等の合成ゴムから構成されている。
スリンガ8は、例えば、シール板7と同等の鋼板から構成されている。スリンガ8は、円環状の鋼板の外縁部と内縁部とがプレス加工によって屈曲され、軸方向断面視で略L字状に形成されている。これにより、スリンガ8は、スリンガ円筒部8aと、スリンガ円筒部8aの端部から径方向外側に向かって延びる円環状の立板部8bとから構成されている。スリンガ8は、シール板7よりもインナー側にスリンガ円筒部8aが内輪4に嵌合されて固定されている。この際、立板部8bは、シール板7の支持部7bに軸方向に対向するように配置されている。立板部8bのインナー側面には、磁気エンコーダ8cが設けられている。このように、インナー側シール部材6は、外輪2のインナー側開口部2aに嵌合されたシール板7と内輪4に嵌合されたスリンガ8とが対向するように配置され、パックシールを構成している。
シール板7のラジアルリップ7cは、支持部7bの最も内径側に形成されている。シール板7のダストリップ7dとアキシアルリップ7eとは、ラジアルリップ7cのスリンガ8との接触位置よりも外側(インナー側)で、スリンガ8の立板部8bに対向するように配置されている。また、ダストリップ7dとアキシアルリップ7eとは、径方向に並ぶようにして、内輪4側にダストリップ7dが配置され、外輪2側にアキシアルリップ7eが配置されている。つまり、シール板7には、径方向内側に中間リップとしてダストリップ7dが配置され、径方向外側にアキシアルリップ7eが配置されている。
ラジアルリップ7cは、シールリップ摺動面であるスリンガ8のスリンガ円筒部8aにグリースの油膜を介して接触または近接し、車輪用軸受装置1の内部のグリースの外部への漏れを防止するグリースリップとして構成されている。ダストリップ7dとアキシアルリップ7eとは、シールリップ摺動面である立板部8bにグリースの油膜を介して近接または接触し、車輪用軸受装置1の外部から泥水や粉塵等の異物の内部への入り込みを防止している。このように、インナー側シール部材6は、ラジアルリップ7c、ダストリップ7dおよびアキシアルリップ7eがグリースの油膜を介してスリンガ8に近接または接触することでスリンガ8に対して摺動可能に構成されている。これにより、インナー側シール部材6は、外輪2のインナー側開口部2aからの潤滑グリースの漏れおよび外部からの泥水や粉塵等の異物の入り込みを防止する。
図2と図3(b)とに示すように、アウター側シール部材9は、外輪2のアウター側開口部2bとハブ輪3との隙間を塞ぐものである。アウター側シール部材9は、複数のシールリップが加硫接着された略円筒状の芯金によって構成されている。
芯金は、例えば、フェライト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS430系等)やオーステナイト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS304系等)、あるいは、防錆処理された冷間圧延鋼板(JIS規格のSPCC系等)によって構成されている。芯金は、円環状の鋼板がプレス加工によって屈曲され、外方部材のアウター側開口部2bに嵌合可能な円筒部9aと円板部9bとが形成されている。芯金は、円筒部9aが外輪2のアウター側開口部2bに嵌合されている。
図3(b)に示すように、芯金の円板部9bの板面には、それぞれ円環状に形成されているシールリップであるラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dおよび外側アキシアルリップ9eが一体に加硫接着されている。ラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dおよび外側アキシアルリップ9eは、例えば、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、耐熱性に優れたHNBR(水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、耐熱性、耐薬品性に優れたACM(ポリアクリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)、あるいはシリコンゴム等の合成ゴムから構成されている。
ラジアルリップ9cは、円板部9bの最も内径側に形成されている。ラジアルリップ9cは、インナー側に向けて傾斜して延びている。外側アキシアルリップ9eと内側アキシアルリップ9dは、ラジアルリップ9cよりも外側(アウター側)で、ラジアルリップ9cよりも外径側に形成されている。内側アキシアルリップ9dと外側アキシアルリップ9eとは、径方向に並ぶようにして、ハブ輪3側に内側アキシアルリップ9dが配置され、外輪2側に外側アキシアルリップ9eが配置されている。内側アキシアルリップ9dは、径方向外方に向かって、やや傾斜して延びている。外側アキシアルリップ9eは、内側アキシアルリップ9dの傾斜角よりも大きい傾斜角で径方向外方に向けて傾斜して延びている。つまり、芯金には、中間リップとして径方向内側に内側アキシアルリップ9dが配置され、サイドリップとして径方向外側に外側アキシアルリップ9eが配置されている。
ラジアルリップ9cは、潤滑材であるグリースの油膜を介してハブ輪3の摺動面3dに接触または近接し、車輪用軸受装置1の内部のグリースの外部への漏れを防止するグリースリップとして構成されている。内側アキシアルリップ9dと外側アキシアルリップ9eとは、グリースの油膜を介して摺動面3dに接触または近接し、車輪用軸受装置1の外部から泥水や粉塵等の異物の内部への入り込みを防止している。このように、アウター側シール部材9は、ラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dおよび外側アキシアルリップ9eがグリースの油膜を介して摺動面3dに近接または接触することで摺動面3dに対して摺動可能に構成されている。これにより、アウター側シール部材9は、各シールリップと摺動面3dとの良好な摺動状態を確保し、外輪2のアウター側開口部2bから内部のグリースの漏れおよび外部からの泥水や粉塵等の異物の入り込みを防止する。ラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dおよび外側アキシアルリップ9eは、内輪3のシールリップ摺動面3dに対向するように外輪2側に設けられていて、摺動面3dに摺接している。
このように構成される車輪用軸受装置1には、ハブ輪3と内輪4とがインナー側ボール列5aとアウター側ボール列5bとを介して外輪2に回転自在に支持されている。また、車輪用軸受装置1は、外輪2のインナー側開口部2aと内輪4との隙間をインナー側シール部材6で塞がれ、外輪2のアウター側開口部2bとハブ輪3との隙間をアウター側シール部材9で塞がれている。これにより、車輪用軸受装置1は、内部からの潤滑グリースの漏れおよび外部からの泥水や粉塵等の異物の入り込みを防止しつつ外輪2に支持されているハブ輪3と内輪4とが回転する。なお、上述した実施形態におけるインナー側シール部材6とアウター側シール部材9との構成は単なる一例であり、これらの構成以外からなるシール部材でもよい。また、インナー側シール部材6とアウター側シール部材9とは、芯金等にリップが加硫接着されているがそれ以外の接着方法でもよい。
次に、図4を用いて、ハブ輪3の摺動面3dの形状について詳細に説明する。シールリップ摺動面である摺動面3dは、アウター側シール部材9のシールリップであるラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dおよび外側アキシアルリップ9eがグリースの油膜を介して近接または接触される部分である。摺動面3dは、径方向摺動面3e、中間摺動面3fおよび軸方向摺動面3gとから構成されている。
径方向摺動面3eは、ハブ輪3の軸心と一致するように配置され、略径方向に延びる円環状に形成されている。径方向摺動面3eには、アウター側シール部材9の外側アキシアルリップ9eが接触している。つまり、径方向摺動面3eは、外側アキシアルリップ9eに軸方向から接触するように構成されている。また、径方向摺動面3eは、径方向外側に向かうにつれて軸方向アウター側に向かうテーパ角θeのテーパ面に形成されている。つまり、径方向摺動面3eは、径方向外側に向かうにつれて外側アキシアルリップ9eから離間するように傾斜している。これにより、外側アキシアルリップ9eは、径方向摺動面3eに接触する位置が径方向外側であるほど径方向摺動面3eに接触することによる変形量が小さくなる。
軸方向摺動面3gは、ハブ輪3の軸心と一致するように配置され、略略軸方向に延びる円筒状に形成されている。軸方向摺動面3gには、アウター側シール部材9のラジアルリップ9cが接触している。つまり、軸方向摺動面3gは、ラジアルリップ9cに径方向から接触するように構成されている。また、軸方向摺動面3gは、軸方向インナー側に向かうにつれて径方向内側に向かうテーパ角θgのテーパ面に形成されている。つまり、軸方向摺動面3gは、軸方向インナー側に向かうにつれてラジアルリップ9cから離間するように傾斜している。これにより、ラジアルリップ9cは、軸方向摺動面3gに接触する位置が軸方向インナー側であるほど軸方向摺動面3gに接触することによる変形量が小さくなる。
中間摺動面3fは、径方向摺動面3eと軸方向摺動面3gとを連続的に接続するように形成されている。中間摺動面3fは、軸方向断面視で円弧状に形成されている。中間摺動面3fは、アウター側シール部材9の内側アキシアルリップ9dが接触している。つまり、中間摺動面3fは、内側アキシアルリップ9dに径方向と軸方向とから接触するように構成されている。また、中間摺動面3fは、軸方向アウター側に向かうにつれて径方向外側に向かう湾曲面に形成されている。つまり、中間摺動面3fは、軸方向アウター側に向かうにつれて内側アキシアルリップ9dに近接するように形成されている。これにより、内側アキシアルリップ9dは、中間摺動面3fに接触する位置が軸方向アウター側であるほど中間摺動面3fに接触することによる変形量が大きくなる。
次に、図5から図7を用いて、車輪用軸受装置1において、外輪2にハブ輪3を軸方向に挿入する際のアウター側シール部材9のラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dおよび外側アキシアルリップ9eの変形の状態について説明する。なお、本実施形態において、アウター側シール部材9は、外輪2のアウター側開口部2bに嵌合されているものとする。
図5(a)に示すように、車輪用軸受装置1において、外輪2にハブ輪3が軸方向に挿入されることにより(黒塗矢印参照)、ハブ輪3の摺動面3dがアウター側シール部材9に近接する。外輪2に対してハブ輪3が所定の位置まで挿入されると、アウター側シール部材9は、内側アキシアルリップ9dが摺動面3dの軸方向摺動面3gに接触する。この際、アウター側シール部材9のラジアルリップ9cおよび外側アキシアルリップ9eは、摺動面3dに接触していない。アウター側シール部材9は、内側アキシアルリップ9dと外側アキシアルリップ9eとの間の外側空間Soおよびラジアルリップ9cと内側アキシアルリップ9dとの間の内側空間Siが摺動面3dにより密閉されていないので各空間内の内部圧力は変動しない。
図5(b)に示すように、所定の位置よりも更にハブ輪3が外輪2に所定量だけ挿入されると(黒塗矢印参照)、アウター側シール部材9は、内側アキシアルリップ9dが摺動面3dの軸方向摺動面3gに沿って径方向外側に変形されながら中間摺動面3fに案内される(薄墨矢印参照)。一方、アウター側シール部材9のラジアルリップ9cは、軸方向摺動面3gに近接し、アウター側シール部材9の外側アキシアルリップ9eは、径方向摺動面3eに近接する。
軸方向摺動面3gと径方向摺動面3eとがテーパ面に形成されていない場合(二点鎖線参照)、アウター側シール部材9は、ラジアルリップ9cと外側アキシアルリップ9eとが摺動面3dに接触するが、軸方向摺動面3gと径方向摺動面3eとが各シールリップから離間するテーパ面に形成されていることで、ラジアルリップ9cと外側アキシアルリップ9eとが摺動面3dに接触していない。つまり、アウター側シール部材9は、内側アキシアルリップ9dと外側アキシアルリップ9eとの間の外側空間Soおよびラジアルリップ9cと内側アキシアルリップ9dとの間の内側空間Siが摺動面3dにより密閉されていないので各空間内の内部圧力は変動しない。
図6(a)に示すように、更にハブ輪3が外輪2に挿入されると(黒塗矢印参照)、アウター側シール部材9は、内側アキシアルリップ9dが摺動面3dの中間摺動面3fに沿って径方向外側に変形されるとともに(薄墨矢印参照)、外側アキシアルリップ9eが径方向摺動面3eに接触する。これにより、アウター側シール部材9の外側空間Soは、摺動面3dによって密閉される(薄墨部分参照)。一方、アウター側シール部材9のラジアルリップ9cは、各シールリップから離間するテーパ面である軸方向摺動面3gに接触していない。つまり、アウター側シール部材9の内側空間Siは、摺動面3dによって密閉されていないので内部圧力は変動しない。
図6(b)に示すように、アウター側シール部材9の外側空間Soが密閉された状態で、更にハブ輪3が外輪2に挿入されると(黒塗矢印参照)、アウター側シール部材9は、内側アキシアルリップ9dが摺動面3dの中間摺動面3fに沿って径方向外側に変形されるとともに、外側アキシアルリップ9eが径方向摺動面3eに沿って径方向外側に変形される薄墨矢印参照)。これにより、アウター側シール部材9の外側空間Soは、内部容積に変動が生じるが、径方向摺動面3eと外側アキシアルリップ9eとの接触を遅らせたことで径方向摺動面3eによって密閉された後の内部容積の変動量が抑制されている。一方、アウター側シール部材9は、ラジアルリップ9cが軸方向摺動面3gに接触する。これにより、アウター側シール部材9は、内側空間Siが摺動面3dによって密閉される(薄墨部分参照)。
図7に示すように、ハブ輪3が外輪2の固定位置まで挿入されると、アウター側シール部材9の外側空間Soは、内部容積に変動が生じるが、径方向摺動面3eと外側アキシアルリップ9eとの接触を遅らせたことで径方向摺動面3eによって密閉された後の内部容積の変動量が抑制されている。また、アウター側シール部材9は、内側アキシアルリップ9dが摺動面3dの中間摺動面3fに沿って径方向外側に変形されるとともに、ラジアルリップ9cが軸方向摺動面3gに沿って径方向外側に変形される。これにより、アウター側シール部材9の内側空間Siは、内部容積に変動が生じるが、軸方向摺動面3gとラジアルリップ9cとの接触を遅らせたことで軸方向摺動面3gによって密閉された後の内部容積の変動量が抑制されている。
このように、車輪用軸受装置1は、外輪2にハブ輪3を軸方向に挿入する組立工程において、径方向摺動面3eがテーパ面に形成されていることにより、内側アキシアルリップ9dと外側アキシアルリップ9eとの間の外側空間So、およびラジアルリップ9cと内側アキシアルリップ9dとの間の内側空間Siの一部が開口した状態で内側アキシアルリップ9dが変形した後に外側空間Soおよび内側空間Siが密閉されるので、密閉後の外側空間Soまたは内側空間Siの内部容積の変動量が抑制される。つまり、車輪用軸受装置1は、ラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dおよび外側アキシアルリップ9eにおける正圧の内部圧力による摺動面3dへの押し付けや、負圧の内部圧力による摺動面3dへの吸い付きが抑制される。これにより、アウター側シール部材9と摺動面3dとで構成される密閉された外側空間Soと内側空間Siの内部圧力の変動による回転トルクの増加を抑制することができる。
次に、図8を用いて、本発明に係る車輪用軸受装置の第二実施形態である車輪用軸受装置10について説明する。なお、以下の各実施形態に係る車輪用軸受装置10・11は、図1から図4に示す車輪用軸受装置1において、車輪用軸受装置1に替えて適用されるものとして、その説明で用いた名称、図番、符号を用いることで、同じものを指すこととし、以下の実施形態において、既に説明した実施形態と同様の点に関してはその具体的説明を省略し、相違する部分を中心に説明する。
内方部材を構成するハブ輪3は、図示しない車両の車輪を回転自在に支持するものである。ハブ輪3のアウター側端部には、車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジ3bが一体的に形成されている。車輪取り付けフランジ3bとアウター側の内側転走面3cとの間には、アウター側シール部材9のシールリップが近接または接触するシールリップ摺動面である摺動面3dが形成されている。
ハブ輪3の摺動面3dは、径方向摺動面3i、中間摺動面3fおよび軸方向摺動面3gとから構成されている。径方向摺動面3iは、ハブ輪3の軸心と一致するように配置され、径方向に延びる円環状に形成されている。また、径方向摺動面3iは、その軸心に対して垂直になるように形成されている。径方向摺動面3iには、アウター側シール部材9の外側アキシアルリップ9eが接触している。つまり、径方向摺動面3iは、外側アキシアルリップ9eに軸方向から接触するように構成されている。
このように、車輪用軸受装置10は、外輪2にハブ輪3を軸方向に挿入する組立工程において、軸方向摺動面3gがテーパ角θgのテーパ面に形成されていることにより、ラジアルリップ9cと内側アキシアルリップ9dとの間の内側空間Siの一部が開口した状態で内側アキシアルリップ9dが変形した後に内側空間Siが密閉されるので(図6(b)参照)、内側空間Siの内部容積の変動量が抑制される。つまり、車輪用軸受装置1は、ラジアルリップ9c、内側アキシアルリップ9dにおける正圧の内部圧力による摺動面3dへの押し付けや、負圧の内部圧力による摺動面3dへの吸い付きが抑制される。これにより、アウター側シール部材9と摺動面3dとで構成される密閉された内側空間Siの内部圧力の変動による回転トルクの増加を抑制することができる。
次に、図9を用いて、本発明に係る車輪用軸受装置の第三実施形態である車輪用軸受装置11について説明する。
図9に示すように、インナー側シール部材6は、外輪2のインナー側開口部2aと内輪4との隙間を塞ぐものである。インナー側シール部材6は、二枚のシールリップを接触させる2サイドリップタイプのエンコーダ付パックシールから構成されている。インナー側シール部材6は、略円筒状のシール板7と略円筒状のスリンガ8とを具備する。
スリンガ8は、例えば、シール板7と同等の鋼板から構成されている。スリンガ8は、円環状の鋼板の外縁部と内縁部とがプレス加工によって屈曲され、軸方向断面視で略L字状に形成されている。これにより、スリンガ8は、スリンガ円筒部8aと、スリンガ円筒部8aの端部から径方向外側に向かって延びる円環状の立板部8dとから構成されている。
立板部8dには、中間リップであるダストリップ7dおよびアキシアルリップ7eが接触している。つまり、立板部8dは、ダストリップ7dおよびアキシアルリップ7eに軸方向から接触するように構成されている。また、立板部8dは、径方向外側に向かうにつれて軸方向インナー側に向かうテーパ面に形成されている。つまり、立板部8dは、径方向外側に向かうにつれてダストリップ7dおよびアキシアルリップ7eから離間するように形成されている。これにより、インナー側シール部材6は、ダストリップ7dよりも径方向外側に配置されているアキシアルリップ7eが立板部8dから離間している。また、ダストリップ7dよりも径方向外側で立板部8dに接触するアキシアルリップ7eは、立板部8dに接触することによる変形量が小さくなる。
このように、車輪用軸受装置11は、インナー側シール部材6の組み込み工程において、スリンガ8の立板部8dがテーパ角θdのテーパ面に形成されていることにより、立板部8dとアキシアルリップ7eとの距離が増大し、立板部8dとアキシアルリップ7eとの接触が遅れる。従って、車輪用軸受装置11は、立板部8dよって軸方向に押圧されるアキシアルリップ7eの変形量が抑制される。また、車輪用軸受装置11は、アキシアルリップ7eとダストリップ7dとの間の外側空間Soの一部が開口した状態でダストリップ7dが変形した後に外側空間Soが密閉されるので、密閉後の外側空間Soの内部容積の変動量が抑制される。つまり、車輪用軸受装置1は、アキシアルリップ7eとダストリップ7dにおける正圧の内部圧力による立板部8dへの押し付けや、負圧の内部圧力による立板部8dへの吸い付きが抑制される。これにより、シール板7のアキシアルリップ7eおよびダストリップ7dとスリンガ8の立板部8dとで構成される密閉された外側空間Soの内部圧力の変動による回転トルクの増加を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
加えて、本願における車輪用軸受装置1・10・11は、内方部材として一つの内輪4が嵌合されたハブ輪3を備え、取付フランジを有している外方部材である外輪2と内方部材である内輪4とハブ輪3の嵌合体で構成された内輪回転仕様の第3世代構造としているが、これに限定するものではない。取付フランジを有している外方部材である外輪2と内方部材である一対の内輪4とで構成され、この一対の内輪4がハブ輪3の外周に嵌合される内輪回転仕様の第2世代構造であってもよい。また、内方部材としてハブ輪3と自在継手とが連結されており、取付フランジを有している外方部材である外輪2と内方部材であるハブ輪3と自在継手の嵌合体とで構成された第4世代構造であってもよい。
1 車輪用軸受装置
2 外輪
2a インナー側開口部
3 ハブ輪
3d 摺動面
3e 径方向摺動面
3f 中間摺動面
3g 軸方向摺動面
4 内輪
5a インナー側ボール列
5b アウター側ボール列
6 インナー側シール部材
9 アウター側シール部材
2 外輪
2a インナー側開口部
3 ハブ輪
3d 摺動面
3e 径方向摺動面
3f 中間摺動面
3g 軸方向摺動面
4 内輪
5a インナー側ボール列
5b アウター側ボール列
6 インナー側シール部材
9 アウター側シール部材
Claims (2)
- 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、および前記小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪を有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
前記内側転走面と前記外側転走面との間に転動自在に収容された複列の転動体と、
弾性体からなる複数のシールリップが前記内方部材に設けられているシールリップ摺動面に対向して前記外方部材側に設けられ、前記シールリップ摺動面に複数の前記シールリップが接触することで前記外方部材と前記内方部材との間をシールするシール部材と、を備えた車輪用軸受装置において、
前記シールリップ摺動面には、前記シールリップが軸方向から接触する径方向摺動面と前記シールリップが径方向から接触する軸方向摺動面とが形成され、
前記シールリップ摺動面は、径方向外側に向かうにつれて前記シールリップから離間する前記径方向摺動面のテーパ面と、前記軸方向インナー側に向かうにつれて前記シールリップから離間する前記軸方向摺動面のテーパ面と、のうち、一方または両方を有している車輪用軸受装置。 - 前記複数のシールリップは、最も径方向外側に配置されるアキシアルリップと、最も径方向内側に配置されるラジアルリップと、前記アキシアルリップとラジアルリップとの間に配置される中間リップとから構成され、
前記径方向摺動面のテーパ面は、前記シールリップ摺動面が軸方向に沿って複数の前記シールリップに近接される際、前記シールリップ摺動面に前記中間リップが接触した後に前記アキシアルリップが前記径方向摺動面に接触するように形成され、
前記軸方向摺動面のテーパ面は、前記シールリップ摺動面が軸方向に沿って複数の前記シールリップに近接される際、前記中間リップが前記シールリップ摺動面に接触した後に前記ラジアルリップが前記軸方向摺動面に接触するように形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017211391A JP2019082239A (ja) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | 車輪用軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017211391A JP2019082239A (ja) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | 車輪用軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019082239A true JP2019082239A (ja) | 2019-05-30 |
Family
ID=66671056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017211391A Pending JP2019082239A (ja) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | 車輪用軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019082239A (ja) |
-
2017
- 2017-10-31 JP JP2017211391A patent/JP2019082239A/ja active Pending
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