JP2019075954A - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents

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大我 渕野
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修平 新村
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和行 松永
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Abstract

【課題】永久磁石の軸方向の動きを抑制し、永久磁石が動くことによって生じる音や振動を低減する密閉型電動圧縮機を提供する。【解決手段】圧縮機構部及び電動機を収納する密閉容器とを備えた密閉型電動圧縮機において、電動機は、固定子と、回転子202と、回転子202に設けられたシャフトと、回転子202の回転子コア208に設けられた磁石挿入孔206と、磁石挿入孔206に挿入される永久磁石207S1と、前記永久磁石207S1を覆う端板210とを備え、永久磁石207S1は軸方向に複数設けられ、複数の永久磁石207a、207bは磁化方向を同一として磁石挿入孔206内に設けた。【選択図】図4

Description

本発明は、密閉型電動圧縮機に関する。
密閉型電動圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構部を電動機により駆動している。電動機は固定子と、回転子より構成されている。回転子にはスロット磁石挿入孔が形成され、磁石挿入孔には永久磁石が挿入されている。磁石挿入孔は永久磁石の挿入を容易にするために、永久磁石の外郭寸法より大きく形成されている。このため、回転子が回転すると、永久磁石が磁石挿入孔の内面に衝突し、音や振動が発生する課題があった。
この課題を解決するために、特許文献1に記載の技術が提案されている。特許文献1では、磁石挿入孔内に二つの永久磁石を設け、回転子が回転すると固定子の磁力によって二つの永久磁石が互いに離間する方向に引っ張られ、磁石挿入孔内の周方向両側内面に二つの永久磁石が固定されるようにしている。
特許第4270203号公報
特許文献1においては、回転子が回転した時に発生する永久磁石の周方向(回転方向)の移動を規制するものである。
しかしながら、磁石挿入孔に挿入された永久磁石は軸方向にも移動するものであり、特許文献1に記載の技術においては、永久磁石が磁石挿入孔内を軸方向に移動するのを抑制することについては配慮されていなかった。
磁石挿入孔に挿入された永久磁石は、抜け出しを防止するために、回転子の軸方向両側に端板を設けている。端板と永久磁石との間には隙間が形成されており、永久磁石はこの隙間を移動する。永久磁石が軸方向に移動すると、永久磁石が端板に衝突し、音や振動を発生する。特許文献1に記載の技術は、軸方向に移動する永久磁石の動きを規制できず、音や振動を十分に低減することができなかった。
本発明の目的は前記課題を解決し、永久磁石の軸方向の動きを抑制し、永久磁石が動くことによって生じる音や振動を低減する密閉型電動圧縮機を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、前記圧縮機構部及び前記電動機を収納する密閉容器とを備え、前記電動機は、固定子と、回転子と、前記回転子に設けられたシャフトと、前記回転子の回転子コアに設けられた磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、前記永久磁石を覆う端板とを備えた密閉型電動圧縮機において、前記永久磁石は軸方向に複数設けられ、前記複数の永久磁石は磁化方向を同一として前記磁石挿入孔内に設けたことにある。
また本発明の特徴とするところは、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、前記圧縮機構部及び前記電動機を収納する密閉容器とを備え、前記電動機は、固定子と、回転子と、前記回転子に設けられたシャフトと、前記回転子の回転子コアに設けられた磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、前記永久磁石を覆う端板とを備えた密閉型電動圧縮機において、前記端板には前記磁石挿入孔に向かって突出した突起を設け、前記突起を前記永久磁石と接触させたことにある。
本発明によれば、永久磁石の軸方向の動きを抑制し、永久磁石が動くことによって生じる音や振動を低減する密閉型電動圧縮機を提供することができる。
本発明の第1実施例に係る密閉型電動圧縮機の縦断面図である。 本発明の第1実施例に係る回転子の斜視図である。 本発明の第1実施例に係る回転子を軸方向に垂直な面で切断した断面図である。 図3におけるA−A断面図である。 本発明の第2実施例に係る回転子を軸方向に垂直な面で切断した断面図である。 図5におけるB−B断面図である。 図5におけるB−B断面図である。 発明の第4実施例に係る回転子を軸方向から見た図である。 図8におけるC−C断面図である。 図9におけるZ部の要部拡大図である。
以下、本発明に係る密閉型電動圧縮機の実施例を図面に基づいて説明する。本発明は以下の実施例に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や、応用例もその範囲に含むものである。
本発明の第1実施例について説明する。図1は本発明の第1実施例に係る密閉型電動圧縮機の縦断面図である。密閉型電動圧縮機100は、冷凍空調装置(例えば、空気調和機、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵・冷凍ショーケースなど)やヒートポンプ式給湯装置などの冷凍サイクルの構成機器として用いられ、密閉容器101、圧縮機構部102及び電動機103を主要構成要素として備えている。
密閉容器101は、円筒状の筒部101aと筒部101aの上下に溶着された蓋部101b及び底部101cとから構成され、内部を密閉空間としている。密閉容器101は、圧縮機構部102及び電動機103を収納し、底部101cにエーテル系又はエステル系冷凍機油で構成される潤滑油104を貯留している。潤滑油104の油面は副軸受105の上方に位置するよう設定されている。
密閉容器101の蓋部101bを貫通する吸込パイプ106と、密閉容器101の蓋部101bを貫通する吐出パイプ107が設けられている。
圧縮機構部102は、R32の冷媒ガスを圧縮して密閉容器101内に吐出するものであり、密閉容器101内の上部に設置されている。圧縮機構部102は、固定スクロール108、旋回スクロール109、フレーム110及びオルダムリング111を主要構成要素として備えている。
固定スクロール108は、端板上に渦巻状のラップを立設して構成され、フレーム110上にボルトで固定されている。固定スクロール108の周縁部には吸込口112が設けられ、中央部には吐出口113が設けられている。吸込口112には吸込パイプ106が連通している。吐出口113は密閉容器101内の圧縮機構部102の上方空間に連通されている。
旋回スクロール109は、端板上に渦巻状のラップを立設して構成され、旋回スクロール109は固定スクロール108とフレーム110との間に挟み込まれている。旋回スクロール109と固定スクロール108を噛み合わせて圧縮室が形成される。旋回スクロール109の反固定スクロール側には旋回軸受109aが設けられている。旋回スクロール109はシャフト115を介して電動機103によって駆動される。旋回軸受109aには旋回スクロール109を偏心駆動させるために偏心ピン部115aが嵌合されている。偏心ピン部115aは、シャフト115の軸線に対して偏心して設けられている。
オルダムリング111は、旋回スクロール109の自転規制機構を構成するものであり、旋回スクロール109とフレーム110との間に設置され、旋回スクロール109が自転するのを防止して円軌道運動を行わせる。
フレーム110は、密閉容器101に溶接にて固定され、固定スクロール108、オルダムリング111及び旋回スクロール109を支持している。フレーム110の中央には下方に突出する筒部が設けられている。この筒部内には、シャフト115を軸支する主軸受116が設けられている。
電動機103は、固定子201、回転子202、シャフト115及びバランスウェイト203を主要構成要素として備える。
固定子201は、電流を流して回転磁界を発生させる複数の導体を有する固定子巻線204と、回転磁界を効率よく伝達するために電磁鋼板を積層した固定子鉄心とを主要構成要素として備えている。
固定子鉄心は密閉容器101に焼き嵌めして固定されている。この固定子201の外周には全周にわたって多数の切欠きが形成され、密閉容器101の筒部101aと固定子201との間の隙間117が形成されている。圧縮機構部102から吐出される油分を含む冷媒は、隙間117を通り、圧縮機構部102側から潤滑油104を溜める油溜118に流れる。
圧縮機構部102から吐出した冷媒が、密閉容器101内で、電動機103に対して圧縮機構部102側の電動機の上方空間119と、電動機103に対して油溜118側の電動機の下方空間120とを循環することにより、冷媒と油とを分離させている。
シャフト115は、回転子202の中央穴に嵌合されて設けられ、回転子202と一体化されている。シャフト115の一側(図示例では上側)は、回転子202より突出して圧縮機構部102に係合され、圧縮機構部102の圧縮動作により偏心力が加えられる。本実施形態では、シャフト115は、その両側が回転子202の両側より突出され、回転子202の両側で主軸受116及び副軸受105により軸支され、安定的に回転することができる。副軸受105は、密閉容器101に溶接して固定された支持部材により支持されると共に、潤滑油104に浸漬されている。
シャフト115の下端は密閉容器101の底部の油溜9内に延びている。シャフト115には潤滑油104を各軸受部および各摺動面へ供給する貫通孔115bが設けられ、下端部の油溜118より潤滑油104を貫通孔115bから吸い上げられるようになっている。貫通孔115bを通して油溜118より吸い上げられた潤滑油104は、各軸受及び圧縮機構部102の摺動部に供給される。圧縮機構部102の摺動部に供給された潤滑油104は、冷媒ガスと共に固定スクロール108の中央部の吐出口113から吐出される。
バランスウェイト203は、回転子202の圧縮機構部102側に設置された上バランスウェイト203a及び回転子202の反圧縮機構部側に設置された下バランスウェイト203bから構成され、複数のリベット205により回転子202に固定されている。バランスウェイト材料としては、比較的密度の高い材料が有用であり、例えば黄銅材、鉄材、亜鉛材、ステンレス材等が使用されている。鉄材は比較的コストが低いため、本実施例では鉄材を使用している。
上バランスウェイト203aと回転子202の間には、永久磁石の抜け出しを防止する端板210(210a)が設けられている。また、下バランスウェイト203bと回転子202の間には、永久磁石の抜け出しを防止する端板210(210b)が設けられている。本実施例では端板210(210a、210b)を非磁性体で構成している。非磁性体の材料としては、ステンレス材、黄銅、亜鉛、アルミニウム等を使用すると良い。
電動機103に通電されて回転子202が回転すると、これに伴いシャフト115も回転され、偏心ピン部115aが偏心した回転運動をすることにより、旋回スクロール109が旋回駆動され、固定スクロール108と旋回スクロール109との間に形成される圧縮室が外周側から中央部に移動しながら小さくなる。これにより、密閉容器101の外部の冷凍サイクルに通じた吸込パイプ106及び吸込口112を通して冷媒ガスが吸入されて圧縮され、圧縮された冷媒ガスは固定スクロール108の中央部の吐出口113から密閉容器101内の上部空間に吐出される。これらの動作が繰り返される。なお、固定子201の固定子巻線204は集中巻方式で巻かれている。
次に回転子202の構成について、図2乃至図4を用いて説明する。図2は本発明の第1実施例に係る回転子の斜視図である。図3は本発明の第1実施例に係る回転子を軸方向に垂直な面で切断した断面図である。図4は、図3におけるA−A断面図である。
図2及び図3において、回転子コア208は、電磁鋼板を積層した回転子鉄心にて構成されている。回転子コア208には、軸方向に貫通した複数の磁石挿入孔206が形成されており、この磁石挿入孔206には永久磁石207(207a、207b)が挿入されている。
回転子202に永久磁石207を用いる場合、渦電流による熱損失が問題となる。特に回転子を高速回転させる場合、永久磁石に加わる変動磁場の周波数や変動幅も増加し、それに伴い熱損失も増加する。この渦電流による発熱損失を低減するために、本実施例では1つの磁石挿入孔206に挿入される永久磁石207を回転子202の軸方向に複数個設けている(永久磁石207a、207b)。
本実施例の永久磁石207は、ネオジム、ジシプロシウム、テルビウム等の重希土類で構成されている。
磁石挿入孔206に挿入された永久磁石207a、207bは、回転子202の軸方向の両端に設けられた端板210a、210bにより抜け出しが防止されている(図1)。
磁石挿入孔206に永久磁石207a、207bの挿入が完了すると、着磁を行う。着磁は、磁石挿入孔206に永久磁石207a、207bを挿入した状態で電流を投入して行う。着磁磁界の強さは投入電流の大きさによって変化する。
着磁が完了すると、図3に示すようにN極からS極に向かう磁界が発生する。図3に示す永久磁石207N1は、径方向内周側(回転軸側)の面がN極となり、径方向外周側がS極となっている。永久磁石207N1と対向する永久磁石207N2も同様である。永久磁石207S1は、径方向内周側(回転軸側)の面がS極となり、径方向外周側がN極となっている。永久磁石207N1と対向する永久磁石207S2も同様である。
本実施例においては、前述したように1つの磁石挿入孔206に挿入される永久磁石207が回転子202の軸方向に複数個設けられている(永久磁石207a、207b)。次に回転子202の軸方向に複数個設けられた永久磁石207a、207bの状態について、図4を用いて説明する。
図4において、磁石挿入孔206には、上側に永久磁石207aに位置し、下側に永久磁石207bが位置している。また、紙面に示す側の面がN極となっている。
磁石挿入孔206に永久磁石207S1が挿入された状態において、永久磁石S1は上下方向に2個配置され、磁化方向が同一であるので、永久磁石207aと永久磁石207bには、互いが反発し合う斥力が発生する。永久磁石207a、207bは、回転子202の軸方向の両端に設けられた端板210a、210bにより抜け出しが防止され、移動が規制されているので、磁石挿入孔206内に留まる。そして、永久磁石207aと永久磁石207bとの間には、斥力によって、隙間209が形成され、この状態が保持される。永久磁石207a、207bは、それぞれが端板210a、210bに押し付けられ、固定される。
本実施例によれば、回転子202の軸方向に永久磁石207を複数個設け、磁化方向が同一の状態で磁石挿入孔206内に設けるようにしているので、斥力により永久磁石207a、207bの動きが規制され、密閉型電動圧縮機の運搬や回転に伴って発生する音や振動を抑制することができる。
次に図5及び図6を用いて第2実施例について説明する。図5は本発明の第2実施例に係る回転子を軸方向に垂直な面で切断した断面図である。図6は、図5におけるB−B断面図である。第1実施例と重複する事項については説明を省略する。
第2実施例において、第1実施例と異なるところは、永久磁石207を奇数個(第2実施例では3個)設けたことにある。
本実施例において、1つの磁石挿入孔206には、3個の永久磁石207a、207b、207cが回転子202の軸方向設けられている。永久磁石207a、207b、207cは同一の大きさのものを利用するので、永久磁石207a、207b、207cの軸方向の長さも同一となる。
永久磁石を備えた回転子では、回転子の軸方向と直交する回転子コア中心付近の磁力が強いので、回転子コア中心付近に永久磁石同士の隙間が形成されるのを避ける方が好ましい。そこで、本実施例では、1つの磁石挿入孔206に挿入される永久磁石207(207a、207b、207c)を3個配置し、1つの永久磁石207bを回転子コア中心に位置させている。
磁石挿入孔206に永久磁石207S1が挿入された状態において、永久磁石S1は上下方向に3個設けられ、磁化方向が同一であるので、永久磁石207aと永久磁石207b、及び永久磁石207bと永久磁石207cには、互いが反発し合う斥力が発生する。永久磁石207a、207cは、回転子202の軸方向の両端に設けられた端板210a、210bにより抜け出しが防止され、移動が規制されているので、永久磁石207a、207b、207cは磁石挿入孔206内に留まる。
そして、永久磁石207aと永久磁石207bとの間、及び永久磁石207bと永久磁石207cとの間には、斥力によって、隙間209a、209bがそれぞれ形成され、この状態が保持される。永久磁石207a、207bは、それぞれが端板210a、210bに押し付けられ、固定される。永久磁石207cは、永久磁石207a、207bとの斥力により、磁石挿入孔206内で移動が規制される。
本実施例によれば、回転子202の軸方向に永久磁石207を複数個設け、磁化方向が同一の状態で磁石挿入孔206内に設けるようにしているので、斥力により永久磁石207a、207bの動きが規制され、密閉型電動圧縮機の運搬や回転に伴って発生する音や振動を抑制することができる。
また、本実施例によれば、永久磁石を3個設け、3個の永久磁石は同じ大きさのものを利用するようにしているので、回転子コア中心付近に永久磁石の1個を位置させることができ、回転子の磁力の低下を抑制することができる。
また、本実施例によれば、3個の永久磁石は同じ大きさのものを利用するようにしているので、永久磁石を共有化でき、コストを低減することができる。
なお、本実施例では永久磁石を3個利用するようにしたが、本発明は3個に限定されるものではなく、電動機の構成に合わせ、奇数個利用するようにすれば良い。
次に図7を用いて第3実施例について説明する。図7は、図5におけるB−B断面図である。第1実施例及び第2実施例と重複する事項については説明を省略する。
第3実施例において、第1実施例及び第2実施例と異なるところは、複数個設けた永久磁石の軸方向長さをそれぞれ異なるようにしたことにある。
本実施例において、1つの磁石挿入孔206には、2個の永久磁石207a、207bが回転子202の軸方向に設けられている。永久磁石207a、207bは異なる大きさのものを利用する。永久磁石207a、207bは、周方向(紙面の左右方向)の長さは同じとしているが、軸方向の長さを異ならせている。
図7において、永久磁石207aの軸方向長さは、永久磁石207bの軸方向長さに対して短く構成している。
永久磁石を備えた回転子では、回転子の軸方向と直交する回転子コア中心付近の磁力が強いので、回転子コア中心付近に永久磁石同士の隙間が形成されるのを避ける方が好ましい。そこで、本実施例では、1つの磁石挿入孔206に挿入される永久磁石207(207a、207b)を2個設けると共に、永久磁石207(207a、207b)の軸方向長さを異ならせて、一つの永久磁石207bが回転子コア中心に位置するようにしている。
磁石挿入孔206に永久磁石207S1が挿入された状態において、永久磁石S1は上下方向に2個配置され、磁化方向が同一であるので、永久磁石207aと永久磁石207bは、互いが反発し合う斥力が発生する。永久磁石207a、207bは、回転子202の軸方向の両端に設けられた端板210a、210bにより抜け出しが防止され、移動が規制されているので、永久磁石207a、207bは磁石挿入孔206内に留まる。
そして、永久磁石207aと永久磁石207bとの間には、斥力によって、隙間209が形成され、この状態が保持される。永久磁石207a、207bは、それぞれが端板210a、210bに押し付けられ、固定される。
本実施例によれば、回転子202の軸方向に永久磁石207を複数個設け、磁化方向が同一の状態で磁石挿入孔206内に設けるようにしているので、斥力により永久磁石207a、207bの動きが規制され、密閉型電動圧縮機の運搬や回転に伴って発生する音や振動を抑制することができる。
また、本実施例によれば、永久磁石を2個設けると共に、永久磁石207(207a、207b)の軸方向長さを異ならせて、一つの永久磁石207bが回転子コア中心に位置するようにしているので、回転子コア中心付近に永久磁石207bを位置させることができ、回転子の磁力の低下を抑制することができる。
なお、本実施例では永久磁石を2個利用するようにしたが、本発明は2個に限定されるものではなく、電動機の構成に合わせ、回転子コア中心付近に永久磁石が位置するように永久磁石の個数を調整するようにすれば良い。
次に図8乃至図10を用いて第4実施例について説明する。図8は、本発明の第4実施例に係る回転子を軸方向から見た図である。図9は、図8におけるC−C断面図である。図10は、図9におけるZ部の要部拡大図である。第1実施例乃至第3実施例と重複する事項については説明を省略する。
第4実施例において、第1実施例乃至第3実施例と異なるところは、永久磁石207を周方向に複数個設けると共に、端板210に突起211を設けたことにある。
本実施例において、1つの磁石挿入孔206には、3個の永久磁石207d、207e、207fが回転子202の周方向に設けられている。永久磁石207a、207bは同じ大きさのものを利用する。
磁石挿入孔206に永久磁石207が挿入された状態において、永久磁石207は周方向(紙面の左右方向)に3個配置され、磁化方向が同一であるので、永久磁石207dと永久磁石207e、及び永久磁石207eと永久磁石207fには、互いが反発し合う斥力が発生する。3個の永久磁石207d、207e、207fは、回転子202の軸方向の両端に設けられた端板210a、210bにより抜け出しが防止され、移動が規制されているので、3個の永久磁石207d、207e、207fは磁石挿入孔206内に留まる。しかしながら、第4実施例では、第1実施例乃至第3実施例のように、永久磁石を軸方向に分けて配置していないので、3個の永久磁石207d、207e、207fのそれぞれを端板210a、210bに押し付ける力がない。
そこで、本実施例では端板210a、210bの構造に特徴を持たせた。図10に示すように、端板210aの永久磁石207d、207e、207fと対向する側には、永久磁石207d、207e、207fに向かって突出する複数の突起211(211a、211b、211c)が形成されている。また、図示していないが、端板210bにも同様に突起が形成されている。突起211の長さは、磁石挿入孔206に永久磁石207を挿入し、端板210で永久磁石207を覆った際、端板210と永久磁石207との間に形成される隙間212の長さとする。
端板210と永久磁石207との間に隙間212が形成されていると、この隙212を永久磁石207が移動し、端板210と衝突して音や振動を発生させる。
本実施例では、隙間212を埋める突起211を設けることにより、端板210で永久磁石207を覆った際、永久磁石207と突起211とを接触させて永久磁石の移動を規制している。
突起211は連続的に形成しても良いが、本実施例のように分割して形成しても良い。
磁石挿入孔206に永久磁石207が周方向(紙面の左右方向)に分けて挿入され、突起211も分けて複数個配置する場合、突起211の幅(周方向の長さ)と隙間209の幅を考慮する必要がある。突起211の幅が隙間209の幅よりも小さいと、突起211が隙間209に入り込み、永久磁石207を押え付けることができない。
そこで、実施例では、突起211の幅を隙間209の幅よりも大きくした。図10に示すように、磁石挿入孔206に挿入された永久磁石207dと永久磁石207eとの間、及び永久磁石207eと永久磁石207fとの間には、斥力によって、隙間209c、209dがそれぞれ形成され、この状態が保持される。
端板210には、複数の突起211(211a、211b、211c)が形成されている。突起211aは永久磁石207d、207eと接触し、突起211bは永久磁石207eと接触し、突起211cは永久磁石207e、207fと接触している。
突起211aの幅をD1とし、隙間209cの幅をD2とした時、D1の幅はD2の幅よりも大きくしている(D1>D2)。同様に突起211cの幅は、隙間209dの幅よりも大きくしている。
本実施例では突起211の幅を隙間209の幅より大きくして、突起211が隙間209に入り込むのを防止している。
本実施例によれば、端板210と永久磁石207との間にできる隙間212を埋める突起211を設けるようにしているので、永久磁石207の動きが規制され、密閉型電動圧縮機の運搬や回転に伴って発生する音や振動を抑制することができる。
また、本実施例によれば、突起211の幅を隙間209の幅より大きくして、突起211が隙間209に入り込むのを防止しているので、永久磁石207の動きを確実に規制することができる。
なお、本実施例では、端板210a、210bの両方に突起211を設けるようにしたが、どちらか一方のみに突起211を形成するようにしても良い。
さらに、第1実施例乃至第3実施例のように、永久磁石207を軸方向に複数個設けるようにしても良い。この場合、永久磁石207同士で斥力が発生し、永久磁石207同士の間に隙間209が形成されるが、端板210の突起211を設けることにより、隙間209を小さくできる。
以上説明したように、各実施例によれば、永久磁石の軸方向の動きを抑制し、永久磁石が動くことによって生じる音や振動を低減する密閉型電動圧縮機を提供することができる。
本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。
100…密閉型電動圧縮機
101…密閉容器
101a…筒部
101b…蓋部
101c…底部
102…圧縮機構部
103…電動機
104…潤滑油
105…副軸受
106…吸込パイプ
107…吐出パイプ
108…固定スクロール
109…旋回スクロール
109a…旋回軸受
110…フレーム
111…オルダムリング
112…吸込口
113…吐出口
115…シャフト
115a…偏心ピン部
115b…貫通孔
116…主軸受
117…隙間
118…油溜
119…上方空間
120…下方空間
201…固定子
202…回転子
203…バランスウェイト
203a…上バランスウェイト
203b…下バランスウェイト
204…固定子巻線
205…リベット
206…磁石挿入孔
207、207a、207b、207c、207d、207e、207f、207N1、207N2、207S1、207S2…永久磁石
208…回転子コア
209、209a、209b、209c、209d…隙間
210、210a、210b…端板
211a、211b、211c…突起
212…隙間

Claims (10)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を駆動する電動機と、
    前記圧縮機構部及び前記電動機を収納する密閉容器とを備え、
    前記電動機は、固定子と、回転子と、前記回転子に設けられたシャフトと、前記回転子の回転子コアに設けられた磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、前記永久磁石を覆う端板とを備えた密閉型電動圧縮機において、
    前記永久磁石は軸方向に複数設けられ、前記複数の永久磁石は磁化方向を同一として前記磁石挿入孔内に設けたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記複数の永久磁石のうち、1つは前記回転子コアの中心に位置させたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  3. 請求項1または2において、
    前記磁石挿入孔内に挿入される前記複数の永久磁石は、奇数個であることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  4. 請求項3において、
    前記複数の永久磁石は、同一の大きさのとしたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  5. 請求項1または2において、
    前記磁石挿入孔内に挿入される前記複数の永久磁石は、それぞれ軸方向の寸法が異なることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  6. 請求項1または2において、
    前記永久磁石はネオジム、ジシプロシウム、テルビウム等の重希土類で構成したことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  7. 冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を駆動する電動機と、
    前記圧縮機構部及び前記電動機を収納する密閉容器とを備え、
    前記電動機は、固定子と、回転子と、前記回転子に設けられたシャフトと、前記回転子の回転子コアに設けられた磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、前記永久磁石を覆う端板とを備えた密閉型電動圧縮機において、
    前記端板には前記磁石挿入孔に向かって突出した突起を設け、前記突起を前記永久磁石と接触させたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  8. 請求項7において、
    前記突起は複数設けたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  9. 請求項8において、
    前記永久磁石は周方向に複数設けられ、前記複数の永久磁石は磁化方向を同一として前記磁石挿入孔内に設けたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  10. 請求項9において、
    前記突起の幅は、前記複数の永久磁石同士で形成される隙間より大きくしたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
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