JP2019073323A - 包装容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ユーザが梱被梱包物を容易に取り出すことができる包装容器を提供する。【解決手段】 被梱包物を収容する収容袋と、収容袋に収容された被梱包物が収容される凹部に加え、凹部を覆う位置と、凹部を露出させる露出位置と、を回動することによって取り得る開閉部を有する箱と、を備えた梱包容器であって、収容袋は、開閉部に固定され、箱の開閉部を回動させることにより、収容袋が連動して移動し、凹部に収容された被梱包物が露出することを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、被梱包物を梱包する際に使用する包装容器に関するものである。
ここで、包装容器とは、被梱包物を輸送する際に外部からの振動、衝撃から被梱包物を保護するためのものである。被梱包物としては、例えば画像形成装置のカートリッジがある。画像形成装置は、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。またカートリッジとは、画像形成装置に対して着脱可能とするものであり、例えば像担持体である電子写真感光体を有するものと、電子写真感光体に作用する現像手段をカートリッジ化したもの、あるいは、主に現像剤のみをカートリッジ化したものなどがある。
電子写真プロセスを用いたプリンタ等の電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置)は、像担持体である電子写真感光体を一様に帯電させ、電子写真感光体への選択的な露光によって潜像を形成する。そして潜像は現像剤で現像され、現像剤像として顕在化される。そして現像剤像を記録媒体に転写する。
転写された現像剤像に熱や圧力を加えることで現像剤像を記録媒体に定着させて画像を記録している。従来、このような画像形成装置は現像剤補給や各種プロセス手段のメンテナンスを伴っていた。
この現像剤補給作業やメンテナンスを容易にする手段として電子写真感光体、帯電手段、現像手段、クリーニング手段等の全てもしくは一部を枠体内にまとめてカートリッジ化している。そして、このプロセスカートリッジ(以下、カートリッジ)を画像形成装置に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをカートリッジの交換という形でユーザ自身が行えるため、格段に操作性を向上させることができる。このようにカートリッジを着脱可能とし、ユーザがカートリッジの交換できる構成としたことから、ユーザが画像形成装置本体からカートリッジを取り出し、新しいカートリッジと交換することが一般的となっている。
ここで、出荷された新品のカートリッジは、輸送時の振動や衝撃からカートリッジを保護するための包装容器に梱包されている。そして、画像形成装置本体への新品のカートリッジ装着時には、ユーザが包装容器を開梱し、カートリッジを包装容器から取り出し、画像形成装置本体に装着する。
そして、包装容器としては、箱に加え、箱の内部でカートリッジを挟み込むように配置され、輸送時の振動や衝撃から保護する緩衝材の他、製品の保護、ゴミや毛羽等の混入を防止するための袋を備えたものが提案されている(特許文献1)。
しかしながら上記従来例では、被梱包物を袋等の梱包部材と共に包装箱から取り出し、その後、梱包部材を被梱包物から取り外すという作業が必要であり、ユーザは開梱において、一定の作業工数が必要であった。
本発明は、前述の従来技術の課題を鑑みて考察したものである。その目的は、ユーザが梱被梱包物を容易に取り出すことができる包装容器を提供することである。
上記目的を達成する為、本出願に係る梱包容器は、被梱包物を収容する収容袋と、収容袋に収容された被梱包物が収納される凹部に加え、凹部を覆う位置と、凹部を露出させる露出位置と、を回動することによって取り得る開閉部を有する箱と、を備えた梱包容器であって、収容袋は、開閉部に固定され、箱の開閉部を回動させることにより、収容袋が連動して移動し、凹部に収納された被梱包物が露出することを特徴とする。
本発明によれば、梱包部材の緩衝性の向上と同時に、箱から梱包部材を取り出す事なく被梱包物を容易に取り出す事が出来る包装容器の実現が可能となる。
[実施例1]
本発明に係る包装容器の一実施例について説明する。包装容器に梱包される被梱包物としては、を画像形成装置に着脱可能なカートリッジとした場合を例に挙げ、説明する。まず初めに、画像形成装置、そしてこの画像形成装置に着脱可能とされた被梱包物となるカートリッジを説明した後、本実施例に係る梱包容器の説明を行う。
本発明に係る包装容器の一実施例について説明する。包装容器に梱包される被梱包物としては、を画像形成装置に着脱可能なカートリッジとした場合を例に挙げ、説明する。まず初めに、画像形成装置、そしてこの画像形成装置に着脱可能とされた被梱包物となるカートリッジを説明した後、本実施例に係る梱包容器の説明を行う。
≪画像形成装置≫
図2を用いて、カートリッジが着脱される画像形成装置1について、説明を行う。この画像形成装置1は、画像形成に作用するプロセス手段をカートリッジとして着脱可能としたプロセスカートリッジ方式を用いたものである。画像形成装置1として、4個のカートリッジP(PY、PM、PC、PK)が着脱可能なフルカラー画像形成装置である場合を例示し、説明する。
図2を用いて、カートリッジが着脱される画像形成装置1について、説明を行う。この画像形成装置1は、画像形成に作用するプロセス手段をカートリッジとして着脱可能としたプロセスカートリッジ方式を用いたものである。画像形成装置1として、4個のカートリッジP(PY、PM、PC、PK)が着脱可能なフルカラー画像形成装置である場合を例示し、説明する。
画像形成装置1は、カートリッジPを装置本体2に取り外し可能に装着して、記録媒体Sにカラー画像形成を行う。記録媒体Sの一例としては、記録紙、ラベル紙、OHPシート、布等が挙げられる。より具体的には、画像形成装置1は、第1のカートリッジPY、第2のカートリッジPM、第3のカートリッジPC、第4のカートリッジPKの4つのカートリッジP(PY・PM・PC・PK)が装置本体2の内部で水平方向に配置され、構成されている。画像形成装置1のうちカートリッジPを除いた装置本体2は、光学手段LB、転写ローラ10等の転写手段、定着手段11の他、記録媒体Sの給送手段14等を有する。
第1〜第4の各カートリッジP(PY・PM・PC・PK)は、クリーニングユニット8と現像装置9が互いに結合され、構成されており、それぞれ同様の電子写真プロセス機構を有している(図3)。クリーニングユニット8は、感光体ドラム(電子写真感光体)4(4Y・4M・4C・4K)を備えている。クリーニングユニット8は、感光体ドラム4に作用するプロセス手段として、帯電ローラ5(5Y・5M・5C・5K)等の帯電手段や、クリーニングブレード7(7Y・7M・7C・7K)等のクリーニング手段を備えている。一方、現像装置9は、感光体ドラム4に作用するプロセス手段として現像ローラ(現像剤担持体)6等の現像手段と、この現像手段を支持する現像枠体13と、を有する。現像枠体13内に、第1のカートリッジPYはイエロー(Y)、第2のカートリッジPMはマゼンタ(M)、第3のカートリッジPCはシアン(C)、そして、第4のカートリッジPKはブラック(K)のトナー(現像剤)が収容されている。
感光体ドラム4は、装置本体2からの電圧印加によって、帯電ローラ5で感光体ドラム4の表面を一様に帯電する。そして、光学手段LBは、帯電した感光体ドラム4に画像情報に応じたレーザー光Lを帯電した感光体ドラム4に照射し、感光体ドラム4に画像情報に応じた静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像手段によってトナーで現像され、感光体ドラム4の表面に現像剤像が形成される。第1〜第4の各カートリッジPにおいて感光体ドラム4の表面に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色からなる現像剤像は、順次、中間転写ベルト3に一次転写され、中間転写ベルト3上にカラーの現像剤像が形成される。
一方、記録媒体Sは、現像剤像の形成と同期して、一枚ずつ分離給送される。そして、記録媒体Sは、転写手段としての転写ローラ10へと搬送される。転写ローラ10は、中間転写ベルト3の表面に接触するように付勢される。そして、記録媒体Sは、中間転写ベルト3と転写ローラ10とで形成されたニップ部を通される。このとき、転写ローラ10に現像剤像と逆極性の電圧を印加することで、中間転写ベルト3上に形成されたカラーの現像剤像が、記録媒体Sに転写される。現像剤像が転写された記録媒体Sは、定着手段11へ搬送される。そして、記録媒体Sは、定着手段11で熱及び圧力が加えられ、記録媒体Sに転写された現像剤像が定着される。これによって、記録媒体Sに画像が形成される。その後、記録媒体Sは、搬送され、排出部12へ排出される。
なお、転写後の感光体ドラム4の表面は、クリーニングブレード7によって、清掃され、再度、帯電ローラ5で表面が一様に帯電されることにより、画像形成可能とされる。
≪包装容器の構成≫
カートリッジPは、輸送時においては、振動や落下等で外部から加わる衝撃が緩和されるようにし、破損することを防止すべく、包装容器の内部に収容され、梱包体Uとされている。梱包体Uは、図5に示すように、被梱包物であるカートリッジPと、カートリッジPを収容する包装箱Aと、カートリッジPと包装箱Aの間に配置された梱包部材B(BR,BL)と、からなる。なお図5(a)は、カートリッジPが梱包部材Bを介して包装箱Aの間に配置された構成を示す断面図であり、図5(b)は、包装箱Aの開口部が開放され、カートリッジPが取り出し可能とされた梱包体Uを示す断面図である。
カートリッジPは、輸送時においては、振動や落下等で外部から加わる衝撃が緩和されるようにし、破損することを防止すべく、包装容器の内部に収容され、梱包体Uとされている。梱包体Uは、図5に示すように、被梱包物であるカートリッジPと、カートリッジPを収容する包装箱Aと、カートリッジPと包装箱Aの間に配置された梱包部材B(BR,BL)と、からなる。なお図5(a)は、カートリッジPが梱包部材Bを介して包装箱Aの間に配置された構成を示す断面図であり、図5(b)は、包装箱Aの開口部が開放され、カートリッジPが取り出し可能とされた梱包体Uを示す断面図である。
包装箱Aは、段ボールなどの紙の他、樹脂など一定の強度を有する材質からなり、カートリッジPを収容する箱形状の構造体として形成され、包装箱Aが潰れることにより、衝撃を吸収し、カートリッジPに加わる衝撃を緩和することができるように構成される。この他、包装箱Aは、一定の強度を有する構造体とされることにより複数積み重ねることができるようにされる他、意匠性を高め、商品パッケージとしての機能を持たせた構成とされる。
梱包部材Bは、対向する二方向からカートリッジPを挟み込むように設けられた梱包部材であり、カートリッジPの長手方向の一端(左)側に梱包部材BL、長手方向の他端(右)側に梱包部材BRがそれぞれ設けられている。カートリッジPは、梱包部材BL、BRが装着された状態で包装箱Aの内部に収容されることで、梱包部材BL、BRで包装箱Aの内部におけるカートリッジPの移動を規制し、外部から衝撃が加わった場合には、衝撃を吸収可能とされている。
なお本実施例では、カートリッジPを埃等から守る為、カートリッジPに梱包部材BL、BRを装着したものを樹脂製の収容袋Mに収容した構成とした。包装箱Aと梱包部材Bに収容袋を加えたものを総称して、包装容器Nとする。
≪包装容器の詳細≫
図4は、梱包部材BL、BRと包装箱Aの構成を詳細に示した図である。包装箱Aは、カートリッジPが開口部を介して収容可能とされた凹部と、この凹部を閉塞する開閉部と、を有する(図4(b))。凹部は、長方形の底面板A9と、長方形の底面板A9の各辺に接続され、垂直に立ち上がる、左側板A3、右側板A4、正面板A6、背面板A8から構成されている。左側板A3における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA1hを介して左内フラップA1に、そして右側板A4における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA2hを介して右内フラップA2に、それぞれ接続されている。また同様にして、正面板A7における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA5hを介して正面フラップA5と、また背面板A8における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA7hを介して背面フラップA7と、それぞれ接続されている。左内フラップA1、右内フラップA2、正面フラップA5、そして背面フラップA7は、それぞれヒンジA1h、A2h、A5h、A7hを軸として回転可能な開閉部とされている。左内フラップA1、右内フラップA2、正面フラップA5、そして背面フラップA7は、それぞれ包装箱Aに収容されたカートリッジPが露出された開口部を閉塞するように折り畳むことができる。本実施例では、左内フラップA1、右内フラップA2が折り畳まれた後、正面フラップA5、背面フラップA7を折り畳み、左内フラップA1、右内フラップA2の上方に正面フラップA5、背面フラップA7が位置する。このために、ヒンジA1h、A2hよりヒンジA5h、A6hが上方にある構成とした。さらに本構成では、折り畳まれた際に、正面フラップA5を折り畳んだ後に、背面フラップA7(外フラップ)を折り畳み、正面フラップA5の上方に背面フラップA7が位置する、いわゆるオーバーフラップ形状とした。このため、ヒンジA5hに比べてヒンジA7hが上方にある構成とした。
図4は、梱包部材BL、BRと包装箱Aの構成を詳細に示した図である。包装箱Aは、カートリッジPが開口部を介して収容可能とされた凹部と、この凹部を閉塞する開閉部と、を有する(図4(b))。凹部は、長方形の底面板A9と、長方形の底面板A9の各辺に接続され、垂直に立ち上がる、左側板A3、右側板A4、正面板A6、背面板A8から構成されている。左側板A3における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA1hを介して左内フラップA1に、そして右側板A4における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA2hを介して右内フラップA2に、それぞれ接続されている。また同様にして、正面板A7における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA5hを介して正面フラップA5と、また背面板A8における底面板A9に繋がる辺と対向する辺は、ヒンジA7hを介して背面フラップA7と、それぞれ接続されている。左内フラップA1、右内フラップA2、正面フラップA5、そして背面フラップA7は、それぞれヒンジA1h、A2h、A5h、A7hを軸として回転可能な開閉部とされている。左内フラップA1、右内フラップA2、正面フラップA5、そして背面フラップA7は、それぞれ包装箱Aに収容されたカートリッジPが露出された開口部を閉塞するように折り畳むことができる。本実施例では、左内フラップA1、右内フラップA2が折り畳まれた後、正面フラップA5、背面フラップA7を折り畳み、左内フラップA1、右内フラップA2の上方に正面フラップA5、背面フラップA7が位置する。このために、ヒンジA1h、A2hよりヒンジA5h、A6hが上方にある構成とした。さらに本構成では、折り畳まれた際に、正面フラップA5を折り畳んだ後に、背面フラップA7(外フラップ)を折り畳み、正面フラップA5の上方に背面フラップA7が位置する、いわゆるオーバーフラップ形状とした。このため、ヒンジA5hに比べてヒンジA7hが上方にある構成とした。
梱包部材BL、BRは、それぞれポリプロピレン(PP)等の樹脂で一体成形されている。前述の通り、梱包部材BL、BRは、カートリッジPの梱包体とされたとき、カートリッジPの長手方向の一端、他端に、それぞれ対向するようにして設けられている。そして梱包部材BL、BRがカートリッジPに装着され、収容袋Mに入れられた状態で包装箱Aの凹部の内部に収納される。カートリッジPは、包装箱Aとの間に梱包部材BL、BRが介在する状態とされ、カートリッジPに加わる衝撃を緩衝することができるようにされている。またカートリッジPは、梱包部材BL、BRとともに収容袋M内に収容されるようにして外部からゴミや毛羽等の混入を防止することができるように構成されている。
以下では、梱包体における梱包部材BLの構成について、順を追って説明する。梱包部材BLは、包装箱Aの左側板A3とカートリッジPの間に挟まれた左側面緩衝領域BL1を有する。梱包部材BLは、左側面緩衝領域BL1に繋がるように、カートリッジPと正面板A7の間に挟まれた正面緩衝領域BL2が設けられている。同様に、左側面緩衝領域BL1に繋がるように、カートリッジPと背面板A8の間に挟まれた背面緩衝領域BL3が設けられている。このようにして、カートリッジPは、正面緩衝領域BL2と背面緩衝領域BL3で挟まれるように構成されている。また、左側面緩衝領域BL1に繋がるようにカートリッジPと底面板A9の間に挟まれた底面緩衝領域BL4が設けられている。そして、開口部を閉塞するように左内フラップA1等が折り畳まれた状態において、左側面緩衝領域BL1に繋がる天面緩衝領域BL5がカートリッジPと左内フラップA1との間に挟まれるように設けられている(図5(a))。このようにして、カートリッジPは、底面緩衝領域BL4と天面緩衝領域BL5で挟まれるように構成されている。
本実施例では、左側面緩衝領域BL1に繋がるように、正面緩衝領域BL2、背面緩衝領域BL3、底面緩衝領域BL4、そして天面緩衝領域BL5が一体的に設けられている。このような構成とされることにより、ポリプロピレン(PP)等の樹脂を射出成形することによって簡易に形成することができるようにされている。
また本実施例では左側面緩衝領域BL1に、カートリッジPと接触する面BL1aと、この面BL1aから包装箱Aの左側板A3へ向かって突出する緩衝部BL1bが設けられている。同様に正面緩衝領域BL2は、カートリッジPと接触する面BL2aと、この面BL2aから包装箱Aの正面板A6へ向かって突出する緩衝部BL2bと、が設けられている。背面緩衝領域BL3は、カートリッジPと接触する面BL3aと、この面BL3aから包装箱Aの背面板A8へ向かって突出する緩衝部BL3bと、が設けられている。底面緩衝領域BL4は、カートリッジPと接触する面BL4aと、この面BL4aから包装箱Aの底面板A9へ向かって突出する緩衝部BL4bと、が設けられている。そして天面緩衝領域BL5は、カートリッジPと接触する面BL5aと、この面BL5aから包装箱Aの左内フラップA1へ向かって突出する緩衝部BL5bと、が設けられている。
なお、長手方向において、正面緩衝領域BL2、背面緩衝領域BL3、底面緩衝領域BL4、そして天面緩衝領域BL5は、カートリッジPの左端部と包装箱Aとの間の距離に比べ、カートリッジPとの係合幅が大きくなるように構成した。つまり左側面緩衝領域BL1においてカートリッジPが接触する面BL1aを基準として、緩衝領域BL2〜BL5が長手方向に延在する長さは、カートリッジPの左端部と包装箱A間の距離に比べ大きくなるように構成した。これにより、複数回、落下等のさまざまな衝撃が加わった場合であっても梱包部材BLがカートリッジPと包装箱Aとの間に介在した状態とすることができ、梱包部材BLで衝撃を吸収し、カートリッジPに加わる衝撃を緩衝することができる。
同様に、梱包体における梱包部材BRの構成について、順を追って説明する。梱包部材BRは、包装箱Aの右側板A4とカートリッジPの間に挟まれた右側面緩衝領域BR1を有する。梱包部材BRは、右側面緩衝領域BR1に繋がるように、カートリッジPと正面板A6の間に挟まれた正面緩衝領域BR2が設けられている。同様に、右側面緩衝領域BR1に繋がるように、カートリッジPと背面板A8の間に挟まれた背面緩衝領域BR3が設けられている。このようにして、カートリッジPは、正面緩衝領域BR2と背面緩衝領域BR3で挟まれるように構成されている。また、右側面緩衝領域BR1に繋がるようにカートリッジPと底面板A9の間に挟まれた底面緩衝領域BR4が設けられている。そして、開口部を閉塞するように右内フラップA2等が折り畳まれた状態において、右側面緩衝領域BR1に繋がる天面緩衝領域BR5がカートリッジPと右内フラップA2との間に挟まれるように設けられている(図5(a))。このようにして、カートリッジPは、底面緩衝領域BR4と天面緩衝領域BR5で挟まれるように構成されている。
また本実施例では、右側面緩衝領域BR1に繋がるように、正面緩衝領域BR2、背面緩衝領域BR3、底面緩衝領域BR4、そして天面緩衝領域BR5が一体的に設けられている。このような構成とされることにより、ポリプロピレン(PP)等の樹脂を射出成形することによって簡易に形成することができるようにされている。
また本実施例では右側面緩衝領域BR1に、カートリッジPと接触する面BR1aと、この面BR1aから包装箱Aの右側板A4へ向かって突出する緩衝部BR1bが設けられている。同様に正面緩衝領域BR2は、カートリッジPと接触する面BR2aと、この面BR2aから包装箱Aの正面板A6へ向かって突出する緩衝部BR2bと、が設けられている。背面緩衝領域BR3は、カートリッジPと接触する面BR3aと、この面BR3aから包装箱Aの背面板A8へ向かって突出する緩衝部BR3bと、が設けられている。底面緩衝領域BR4は、カートリッジPと接触する面BR4aと、この面BR4aから包装箱Aの底面板A9へ向かって突出する緩衝部BR4bと、が設けられている。そして天面緩衝領域BR5は、カートリッジPと接触する面BR5aと、この面BR5aから包装箱Aの右内フラップA2へ向かって突出する緩衝部BR5bと、が設けられている。
なお、長手方向において、正面緩衝領域BR2、背面緩衝領域BR3、底面緩衝領域BR4、そして天面緩衝領域BR5は、カートリッジPの右端部と包装箱A間の距離に比べ、カートリッジPとの係合幅が大きくなるように構成した。つまり右側面緩衝領域BR1においてカートリッジPが接触する面BR1aを基準として、緩衝領域BR2〜BR5が長手方向に延在する長さは、カートリッジPの右端部と包装箱A間の距離に比べ大きくなるようにした。これにより、落下等のさまざまな衝撃が加わった場合であっても梱包部材BLで衝撃を吸収することができる。
そして収容袋Mは、口が包装箱Aの開口部から外方へ向かうようにして包装箱Aの凹部に配置される。収容袋Mは、口が包装箱Aの開口部より大きく、且つ包装箱Aの凹部の深さに比べ、十分に深い深さを有するものが用いられる。カートリッジPを梱包体Uとした状態(図5(a))においては、カートリッジP上方で収容袋Mの口の近傍の部分同士が重なるように畳まれ、収容袋MはカートリッジPを覆うように配置されている。このようにして収容袋Mは、カートリッジPをゴミ、ケバ、粉塵等から保護するように設けられている。
《梱包部材の緩衝性能》
図6は、本実施例に係る梱包部材Bを用いた梱包体Uの落下前後を示す図である。以下では、カートリッジPの長手方向と直交する正面から背面方向に延びるx軸、さらに長手方向と、x軸とに直交する底面から天面へ延びる方向をy軸として、説明を行う。
図6は、本実施例に係る梱包部材Bを用いた梱包体Uの落下前後を示す図である。以下では、カートリッジPの長手方向と直交する正面から背面方向に延びるx軸、さらに長手方向と、x軸とに直交する底面から天面へ延びる方向をy軸として、説明を行う。
本実施例では、緩衝領域BL2〜BL5は、それぞれカートリッジPと接触する接触面BL1a〜BL5aと、接触面BL1a〜BL5aから包装箱Aへ向けて突出する緩衝部BL1b〜BL5bと、を有する構成とした(図6(a))。カートリッジPが梱包体として梱包された状態では、カートリッジPは接触面BL1a〜BL5aで囲われ、カートリッジPの荷重が緩衝部BL1b〜BL5bを介して支持された構成とされている。これにより、例えば図6(b)に示すように底面緩衝領域BL4がカートリッジPに対して下方となるように落下(W25方向)させた場合であっても、底面緩衝領域BL4の緩衝部BL4bが変形、又は潰れる。これにより、カートリッジPに加わる衝撃を吸収・緩和することができる。
本実施例では、緩衝部BL1b〜BL5bが潰れ、梱包部材Bと包装箱Aとの間に空間t1が形成された場合であっても、カートリッジPと接触面BL1a〜BL5a、ひいてはカートリッジPと梱包部材Bの相対的な位置関係は変わらない(図6(c))。このため、再度、底面緩衝領域BL4がカートリッジPに対して下方となるように落下させられた場合であっても、カートリッジPは梱包部材Bの接触面BL1a〜BL5aと接触した状態のまま、緩衝部BL1b〜BL5bが包装箱Aと接触する。これにより、緩衝部BL1b〜BL5bを変形させることができるようにし、カートリッジPに大きな衝撃が加わることを抑制している。このように、本実施例の梱包部材Bの構成とすることにより、複数回の衝撃が梱包体Uに加わった場合でもカートリッジPを守ることができる。
上記の説明では、カートリッジPの長手方向の一端(左)側に設けた梱包部材BLについて説明した。他端(右)側に梱包部材BRにおいても、緩衝部BL1b〜BL5bが緩衝部BR1b〜BR5b、接触面BL1a〜BL5aが接触面BR1a〜BR5aにそれぞれ対応し、同様の緩衝構成を有する。つまり梱包部材BRは、カートリッジPは接触面BR1a〜BR5aと接触した状態で衝撃が加わるようにし、緩衝部BR1b〜BR5bが変形するようにすることで衝撃を緩衝することができるように構成されている。
≪梱包部材の開封方法≫
包装箱Aは、開口部を開放するようにヒンジA7hを中心として背面フラップA7、またヒンジA5hを中心として正面フラップA5を順次回動させる。そして、左内フラップA1、右内フラップA2をそれぞれヒンジA1h、A2hを中心として回動させる。ここで、本実施例では、左内フラップA1に接着部K1、また右内フラップA2に接着部K2で収容袋Mが接着された構成としている。このため、左内フラップA1、右内フラップA2の開き動作に伴い、収容袋Mの口近傍が左内フラップA1、右内フラップA2との接着部K1、K2で引っ張られる。このようにして収容袋Mは、左内フラップA1、右内フラップA2の開き動作に連動して口が開き、カートリッジPが露出する様に構成されている(図5(b))。これによって、包装箱Aの凹部に収容されたカートリッジPが直接、把持可能とされ、ユーザがカートリッジPを掴み、収容袋、ひいては包装箱Aから外部(W1方向)へ取り出せるようにされている。なお、収容袋Mは接着部K1、K2で包装箱Aと一体化されているため、包装箱Aに収容袋Mを残したままカートリッジPを取り出すことができ、カートリッジPに収容袋Mが纏わりつくことを防止することができる。
包装箱Aは、開口部を開放するようにヒンジA7hを中心として背面フラップA7、またヒンジA5hを中心として正面フラップA5を順次回動させる。そして、左内フラップA1、右内フラップA2をそれぞれヒンジA1h、A2hを中心として回動させる。ここで、本実施例では、左内フラップA1に接着部K1、また右内フラップA2に接着部K2で収容袋Mが接着された構成としている。このため、左内フラップA1、右内フラップA2の開き動作に伴い、収容袋Mの口近傍が左内フラップA1、右内フラップA2との接着部K1、K2で引っ張られる。このようにして収容袋Mは、左内フラップA1、右内フラップA2の開き動作に連動して口が開き、カートリッジPが露出する様に構成されている(図5(b))。これによって、包装箱Aの凹部に収容されたカートリッジPが直接、把持可能とされ、ユーザがカートリッジPを掴み、収容袋、ひいては包装箱Aから外部(W1方向)へ取り出せるようにされている。なお、収容袋Mは接着部K1、K2で包装箱Aと一体化されているため、包装箱Aに収容袋Mを残したままカートリッジPを取り出すことができ、カートリッジPに収容袋Mが纏わりつくことを防止することができる。
本実施例の構成とすることにより、包装箱Aを開封することにより、収容袋MからカートリッジPを露出させる手間を省き、カートリッジPを掴み、包装箱A、ひいては収容袋Mの内部から引き出し、取り出すことができるようにすることができる。つまり、従来の梱包材Uから収容袋Mに収容されたカートリッジPを取り出した後、収容袋MからカートリッジPを取り外す作業の他、取り外した収容袋Mを片付けるといった作業を不要とし、ユーザビリティーを向上させることができる。
[実施例2]
上記実施例では、包装箱Aの内部において梱包部材BL、BRが装着されたカートリッジPが収容袋Mに収容された構成を説明した。しかし、これに限らない。例えば梱包体Uは、包装箱Aの内部において、梱包部材BL、BRとカートリッジPの間に収容袋Mが配置される構成としてもよい。そこで、このカートリッジPが収容袋Mに収容された状態で梱包部材BL、BRが長手両サイドに装着され、包装箱Aに格納された梱包体Uの構成について、実施例2として説明を行う。本実施例で用いられる梱包部材BL、BRを図7に、また実施例2に係る梱包体Uの梱包状態を図8(a)、開梱状態を図8(b)に示す。
上記実施例では、包装箱Aの内部において梱包部材BL、BRが装着されたカートリッジPが収容袋Mに収容された構成を説明した。しかし、これに限らない。例えば梱包体Uは、包装箱Aの内部において、梱包部材BL、BRとカートリッジPの間に収容袋Mが配置される構成としてもよい。そこで、このカートリッジPが収容袋Mに収容された状態で梱包部材BL、BRが長手両サイドに装着され、包装箱Aに格納された梱包体Uの構成について、実施例2として説明を行う。本実施例で用いられる梱包部材BL、BRを図7に、また実施例2に係る梱包体Uの梱包状態を図8(a)、開梱状態を図8(b)に示す。
梱包部材BLは、図7に示すように天面緩衝領域BL5がヒンジBLhを介して左側面緩衝領域BL1に繋がるように構成されている。同様に梱包部材BRは天面緩衝領域BR5がヒンジBRhを介して左側面緩衝領域BR1に繋がるように構成されている。そして、本実施例では、上述のように、包装箱Aの凹部の内部両端に配置された梱包部材BL、BRの間に収容袋Mに収容されたカートリッジPが配置される。ここで、本実施例では、実施例1同様、左内フラップA1に接着部K1、また右内フラップA2に接着部K2で収容袋Mが接着された構成としている。
ユーザは、図8(b)に示すように包装箱Aは、開口部を開放するようにヒンジA7hを中心として背面フラップA7、またヒンジA5hを中心として正面フラップA5を順次回動させる。そして、左内フラップA1、右内フラップA2をそれぞれヒンジA1h、A2hを中心として回動させる。これにより、左内フラップA1、右内フラップA2の開き動作に伴い、収容袋Mの口近傍が左内フラップA1、右内フラップA2との接着部K1、K2で引っ張られる。接着部K1で収容袋Mを引っ張ると他方ではカートリッジPの重さで包装箱Aの内部側へ引き込む力が作用し、左内フラップA1の開き動作に連動して梱包部材BLの天面緩衝領域BL5がカートリッジPの上から押しのけられる。同様に、接着部K2で収容袋Mを引っ張ると他方ではカートリッジPの重さで包装箱Aの内部側へ引き込む力が作用し、右内フラップA2の開き動作に連動して梱包部材BRの天面緩衝領域BR5がカートリッジP上から押しのけられる。この結果、カートリッジPは、収容袋Mの口から露出する。
このように実施例では、開口部を開放するように包装箱Aの左内フラップA1、右内フラップA2を回動させることにより、天面緩衝領域EL5、BR5がカートリッジPの移動を妨げる位置から移動を許容する位置へ移動させられる。このようにして、包装箱Aの凹部に収容されたカートリッジPが収容袋Mの口から露出し、直接、把持可能とされている。この結果、ユーザがカートリッジPを掴み、カートリッジPのみを収容袋、ひいては包装箱Aから外部(W1方向)へ取り出せるようにされている。なお、収容袋Mは接着部K1、K2で包装箱Aと一体化されているため、包装箱Aに収容袋Mを残したままカートリッジPを取り出すことができ、カートリッジPに収容袋Mが纏わりつくことを防止することができる。
なお、材料となる樹脂の弾性によって、梱包部材BLは天面緩衝領域BL5が、また梱包部材BRは天面緩衝領域BR5がカートリッジPの上面に位置する構成とした。しかしながら、これに限らない。例えば、材料となる樹脂の弾性によって、梱包部材BLは天面緩衝領域BL5が、また梱包部材BRは天面緩衝領域BR5が、それぞれカートリッジPが取り出し可能な姿勢となるように形成されていてもよい。この場合、包装箱Aの左内フラップA1の閉塞によって天面緩衝領域BL5がカートリッジPと左内フラップA1の間に、また包装箱Aの右内フラップA2の閉塞によって天面緩衝領域BR5がカートリッジPと右内フラップA2の間に位置する構成とされる。
また実施例2では、カートリッジPが収容袋Mに収容された構成とし、収容袋Mの外方に配置された梱包部材BL、BRが左内フラップA1、右内フラップA2の回動に連動して退避する構成とした。しかし、これに限らず、例えば図16に示すように収容袋Mを左内フラップA1と接着部K1で接着した後、接着部K1に比べて梱包袋Mの口近傍の部分が梱包部材BLの天面緩衝領域BL5に設けられた切欠きBL5cに引っ掛け、固定された構成としてもよい。これにより、左内フラップA1の開閉動作により接着部K1で梱包袋Mを引っ張り、梱包袋Mを介して梱包部材BLの天面緩衝領域BLが押しのけられる構成とすることができる。なお、上記説明では切欠きBL5cを設けた例を説明したが、固定できる手段であればよく、接着や溶着等であってもよい。
この他、上記実施例では、開口を有する収容袋Mを用い、左内フラップA1、右内フラップA2の移動に併せ、開口が開く構成とした。しかし、これに限らず、例えば小孔が連続した破線を設けた収容袋Mとしてもよい。破線を設けた収容袋Mを用い、左内フラップA1、右内フラップA2の移動により、収容袋Mが固定された左内フラップA1、右内フラップA2の移動により収容袋Mが引っ張られ、カートリッジPが露出するように破線が破れる構成としてもよい。この他、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
1 画像形成装置
2 装置本体
4 電子写真感光体
8 クリーニングユニット
9 現像装置
P カートリッジ
N 包装容器
A 包装箱
B 梱包部材
2 装置本体
4 電子写真感光体
8 クリーニングユニット
9 現像装置
P カートリッジ
N 包装容器
A 包装箱
B 梱包部材
Claims (6)
- 被梱包物を収容する収容袋と、
前記収容袋に収容された前記被梱包物が収容される凹部に加え、前記凹部を覆う位置と、前記凹部に収容された前記被梱包物を露出させる位置と、を回動することによって取り得る開閉部を有する箱と、
を備えた梱包容器であって、
前記収容袋は、前記開閉部に固定され、前記箱の前記開閉部を回動させることにより、前記収容袋が連動して移動し、前記凹部に収容された前記被梱包物が露出する
ことを特徴とする梱包容器。 - 前記梱包容器は、前記箱の前記開閉部と前記被梱包物の間に配置される第1緩衝領域と、前記箱の前記凹部の一部を構成する面と前記被梱包物の間に配置される第2緩衝領域と、を有し、前記第1緩衝領域及び前記第2緩衝領域が樹脂で一体的に形成された梱包部材を備え、
前記箱の前記開閉部を回動させることにより、前記収容袋が前記開閉部に引っ張られることにより、前記第1緩衝領域が前記被梱包物の上から退避させられ、前記凹部に収容された前記被梱包物が取り出し可能とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の梱包容器。 - 前記第1緩衝領域は、前記第2緩衝領域に対して回転可能とするヒンジを介してつながり、前記ヒンジを軸として回転し、前記被梱包物の移動を妨げる位置から前記被梱包物の移動を許容する位置へ移動することが可能とされている
ことを特徴とする請求項2に記載の梱包容器。 - 前記収容袋は、前記第1緩衝領域に固定されていることを特徴とする請求項2または3に記載の包装容器。
- 前記収容袋は、前記開閉部を回動させることにより、前記第1緩衝領域と連動するように前記収容袋の開口が開くようにされている
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の包装容器。 - 前記収容袋は、小孔からなる破線が設けられており、前記開閉部を回動させることにより、前記破線で破れ、前記収容袋に収容された被梱包物が露出するようにされている
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の包装容器。
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2018
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