JP2019073143A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Tomoyuki Katayama
智行 片山
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Abstract

【課題】車両の側突時の乗員保護性を向上させる。【解決手段】車幅方向に並設された複数のシート2L,2Rを有する車両の乗員保護装置であって、シート2L,2Rのうち、車両の側面3Lに隣接して配置された側方シート2Lを、前方を向く通常状態と車幅方向内側を向く保護状態とに切替可能な切替機構と、側方シート2Lが空席であるときに、側方シート2Lが保護状態となるように切替機構を制御する制御装置とを備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、複数のシートが車幅方向に並設された車両の側面衝突(以下、側突)時に、乗員を保護するための乗員保護装置に関する。
従来、車両の側突時に乗員の保護性を高める手法の一つとして、車幅方向に並んだ二つのシート間でエアバッグを膨張させる手法が知られている(例えば特許文献1参照)。この手法によれば、側突時の衝撃によりシート間に向かって移動した乗員の頭部をエアバッグが受け止めることで、乗員の頭部の移動が抑えられる。このため、側突時の乗員の保護に寄与しうる。
特許第5382584号公報
しかしながら、上述したようにシート間にエアバッグを膨張させる手法では、乗員の頭部の移動は規制できたとしても、側突荷重が入力された車両側面の車両内側への進入は規制できない。このため、上述した手法では、側突時に車両側面が車両内側へ大きく進入する虞があり、側突時における乗員保護性の向上には改善の余地がある。
本件の乗員保護装置は、上述したような課題に鑑み創案されたものであり、側突時の乗員保護性を向上させることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示する乗員保護装置は、車幅方向に並設された複数のシートを有する車両の乗員保護装置であって、前記シートのうち前記車両の側面に隣接して配置された側方シートを、前方を向く通常状態と車幅方向の内側を向く保護状態とに切替可能な切替機構と、前記側方シートが空席であるときに、当該側方シートが前記保護状態となるように前記切替機構を制御する制御装置と、を備えている。
(2)前記制御装置は、前記車両の走行開始時点で前記側方シートが前記保護状態となるように前記切替機構を制御することが好ましい。
(3)前記側方シートのシートバックが、上下方向に並設された複数のユニットと、隣接する前記ユニットどうしを左右方向に沿う軸まわりに回動可能に連結するとともに、隣接する前記ユニット間の角度を、前記側方シートが前記保護状態である場合に前記シートバックが前記側面に沿うように調節する調節機構と、を有することが好ましい。なお、前記左右方向は、前記側方シートに着座した乗員を基準にした左右方向である。すなわち、前記左右方向は、前記側方シートが通常状態である場合は前記車両の車幅方向と一致し、前記側方シートが保護状態である場合は前記車両の前後方向と一致する。
(4)前記側方シートのシートバックは、左右方向の両端部が中央部に向かって屈曲可能に形成されていることが好ましい。
(5)前記車両は、変形の基点となる基点部を有するとともに上下方向に延設されたピラーを備えていることが好ましい。この場合、前記側方シートは、そのシートバック内に設けられたフレームを有し、前記フレームは、前記基点部と上下方向において重なる位置に形成された切欠きを有することが好ましい。
(6)前記側方シートは、そのシートバックがシートクッションに支持され、前記切替機構が、前記シートクッションを上下方向に沿う軸まわりに回転させるアクチュエータを有することが好ましい。
(7)前記側方シートは、そのヘッドレストを起立した起立状態とシートクッションに向かって倒れた傾倒状態とに切替可能な傾倒機構を有し、前記制御装置は、前記側方シートを前記保護状態に切り替えるときに、前記ヘッドレストが前記傾倒状態となるように前記傾倒機構を制御することが好ましい。
(8)この場合、前記車両は、外部から前記側面への衝突を検知する又は前記衝突を予測するための情報を取得する情報取得手段を備え、前記制御装置は、前記側方シートが前記保護状態であって前記ヘッドレストが前記傾倒状態である場合に、前記衝突が検知された時点又は前記情報に基づき前記衝突を予測した時点で前記ヘッドレストが前記起立状態に切り替わるように前記傾倒機構を制御することが好ましい。
(9)前記車両は、車幅方向中央部において前後方向に延設されたバックボーンを備え、前記側方シートが前記バックボーンに連結されていることが好ましい。
開示の乗員保護装置によれば、車両の側面に隣接して配置された側方シートが空席であるときに、この側方シートが車幅方向の内側を向く保護状態に切り替えられるため、外部から車両側面に入力された衝撃を側方シートのシートバックで受けることができる。これにより、車両側面の車幅方向内側への進入が抑えられることから、側突時の乗員保護性を向上させることができる。
一実施形態に係る乗員保護装置が適用された車両の車室内を前方から見た模式図である。 図1の車両に設けられたピラーの分解斜視図である。 (A)は図1の車両に搭載されたシートの正面図であり、(B)はその側面図である。 図1の車両のブロック構成図である。 乗員保護装置の作用を説明するための模式図であり、(A)は左側のシートが保護状態に切り替えられた状態を示し、(B)は車両の左側面に衝撃が入力された時点を示し、(C)は衝撃によりピラーが変形した状態を示している。 乗員保護装置の制御装置で実施される制御内容を例示したフローチャートである。 変形例に係る調節機構が適用されたフレームの側面図である。 図7のフレームの要部(図7中のX部)の側面図であり、(A)はシートバックがまっすぐな状態を示し、(B)はシートバックが屈曲した状態を示している。
図面を参照して、実施形態としての乗員保護装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
本実施形態では、乗員保護装置が適用される車両の中心に向かう側を内側といい、その逆側を外側という。また、この車両の進行方向を前方とし、この逆方向を後方とする。さらに、重力の方向を下方とし、その逆方向を上方とする。
[1.装置構成]
(車両)
本実施形態に係る乗員保護装置は、図1に示す車両10に適用される。この車両10の車室20内には、二つのシート(側方シート)2が車幅方向に並んで設けられる。各シート2は、バックボーン13の左右夫々において車幅方向に延設されたクロスメンバ11を介してフロアパン12に固定される。各クロスメンバ11の内側の端部は、車両10の車幅方向中央部において前後方向(車長方向)に延設されたバックボーン13に結合される。バックボーン13は、例えばフロアパン12を屈曲させてなるトンネル状の構造体であって、二つのシート2の間に位置する。なお、バックボーン13の下方の空間は、排気系装置や動力伝達系装置等の配置スペースとして利用可能である。
各シート2の車幅方向の外側には、車両10の側面をなすサイドパネル3と、サイドパネル3を支えるピラー4とが配置される。本実施形態のサイドパネル3及びピラー4は何れも、上側が下側よりも内側に入り込むように湾曲した形状とされている。サイドパネル3は、例えば、車両10のサイドドアのアウタパネルであって、前後方向及び上下方向に沿って立設される。サイドパネル3の上半部には、サイドガラス(窓ガラス)が設けられる。
ピラー4は、上下方向に延設され、その上端部がルーフサイドレール14に結合されるとともに、下端部がサイドシル15に結合される。図2に示すように、ピラー4は、例えば、アウタパネル4Aと、アウタパネル4Aよりも内側に配置されるインナパネル4Bと、アウタパネル4A及びインナパネル4Bの間に配置される補強パネル4Cとの三つのパネルが重ね合わされて構成される。
本実施形態の補強パネル4Cには、切欠き(基点部)4dが形成されている。切欠き4dは、補強パネル4Cにおいて剛性が相対的に低い部位であって、ピラー4に衝撃(側突荷重)が入力された場合に変形の基点となる。すなわち、ピラー4は、衝撃が入力された場合に補強パネル4Cの切欠き4dを基点として屈曲するように形成されている。
シート2,サイドパネル3及びピラー4の夫々は、車両10の左右に配置される。以下、これらのシート2,サイドパネル3及びピラー4について、車両10の左側に配置されたものを左シート2L,左サイドパネル3L,左ピラー4Lともいい、車両10の右側に配置されたものを右シート2R,右サイドパネル3R,右ピラー4Rともいう。本実施形態の左シート2Lと右シート2Rとは、互いに左右対称な構造である。また、左サイドパネル3Lと右サイドパネル3Rとも互いに左右対称な構造であり、左ピラー4Lと右ピラー4Rとも互いに左右対称な構造である。
左シート2Lは、左サイドパネル3L及び左ピラー4Lの夫々に隣接して配置され、車両10の左側面視で左サイドパネル3L及び左ピラー4Lの夫々とラップする。また、右シート2Rは、右サイドパネル3R及び右ピラー4Rの夫々に隣接して配置され、車両10の右側面視で右サイドパネル3R及び右ピラー4Rの夫々とラップする。
(シート)
上述したように左シート2Lと右シート2Rとは互いに左右対称な構造であるため、ここでは左シート2Lに着目して説明し、右シート2Rについての説明は省略する。また、以下のシート2に関する説明では、このシート2に着座した乗員を基準にして左右方向を定める。
図3(A)及び(B)に示すように、左シート2Lは、乗員が着座するための座部として機能するシートクッション21と、シートクッション21に着座した乗員の背中を支持する背もたれ部として機能するシートバック22と、この乗員の頭部を支持するためのヘッドレスト23とを有する。これらのシートクッション21,シートバック22及びヘッドレスト23は、適度なクッション性を持つ素材で形成される。
また、左シート2Lは、シートクッション21の内部又は下方に設けられたシートクッションフレーム24と、シートバック22の内部に設けられたシートバックフレーム(フレーム)25とを有する。シートクッションフレーム24は、シートクッション21を支持するものであり、後述する切替機構5を介してバックボーン13に連結されている。なお、シートクッションフレーム24は、公知のスライド機構により前後方向の位置を調節可能に構成されてもよい。
シートバックフレーム25は、シートクッションフレーム24に対して傾倒自在に取り付けられ、その傾倒角度が図示しないリクライニング機構により変更,ロック可能とされる。ここでは、シートバックフレーム25及びシートバック22が上下方向に沿って起立した姿勢であるものとして説明する。
シートバックフレーム25は、シートバック22の左右方向の中央部22aに内蔵される。シートバックフレーム25は、例えば丸パイプにより、矩形の枠状に形成される。本実施形態のシートバックフレーム25のうち、上下方向に延設された左右一対の側部25aの夫々には、上述したピラー4の補強パネル4Cと同様に切欠き25bが形成されている。この切欠き25bは、側部25aにおいて剛性が相対的に低い部位であって、シートバックフレーム25に衝撃が入力された場合に変形の基点となる。すなわち、シートバックフレーム25及びシートバック22は、上述したピラー4と同様に、衝撃が入力された場合に切欠き25bを基点として屈曲するように構成されている。側部25aの切欠き25bは、上述した補強パネル4Cの切欠き4dと上下方向において重なる位置に形成される。言い換えると、側部25aの切欠き25bは、補強パネル4Cの切欠き4dと高さ位置が等しくされている。
シートバック22は、シートクッション21に支持されている。本実施形態のシートバック22は、上下方向に並設された二つのユニット22Bと、これらのユニット22Bどうしを左右方向に沿う軸まわりに回動可能に連結するとともに、ユニット22B間の角度を調節する調節機構22Cとを有する。すなわち、シートバック22は、上下に並んだ二つのユニット22Bを有する二分割構造とされており、調節機構22Cにより、図3(B)に二点鎖線で示すように上下のユニット22B間が左右方向から見てV字状に屈曲可能に構成されている。調節機構22Cは、シートバック22がその背面を車幅方向の外側に向けた場合(シート2が後述する保護状態である場合)に隣接するピラー4(車両側面)に沿うV字状となるように、ユニット22B間の角度を調節する。
調節機構22Cは、具体的には、シートバックフレーム25の側部25aに設けられた回動軸22Eと、この回動軸22Eを回転させるモータ22Fとで構成される。以下、調節機構22Cのモータ22Fを調節モータ22Fともいう。回動軸22Eは、側部25aの上下方向の略中間部(二つのユニット22B間)において左右方向に延設され、側部25aの上半部を下半部に対して回動自在に支持する。また、調節モータ22Fは、シートバック22内に固定される。
なお、ピラー4の形状は予め決まっていることから、シートバック22をピラー4に沿わせる場合のユニット22B間の最適角度も予め決まっている。そのため、本実施形態では、調節モータ22Fの作動時における回動軸22Eの回転量(ユニット22B間の角度に対応するもの)がピラー4の形状に応じて予め設定されている。なお、調節モータ22Fの非作動時は、回動軸22Eの回転がロックされ、ユニット22B間の角度が固定される。
また、図3(A)に太矢印で示すように、本実施形態のシートバック22は、左右方向の両端部22dが中央部22aに向かって屈曲可能に形成されている。シートバック22は、左右両端部22dが中央部22aに向かって屈曲されることにより、左右方向の寸法が縮小される。
ヘッドレスト23は、シートバック22の上端部に取り付けられている。本実施形態のヘッドレスト23は、傾倒機構26によりシートバック22に対して傾倒可能に設けられている。傾倒機構26は、ヘッドレスト23とシートバック22との間で左右方向に延延された回動軸26Aと、この回動軸26Aまわりにヘッドレスト23を回動させるモータ26Bとを有する。以下、傾倒機構26のモータ26Bを傾倒モータ26Bともいう。
傾倒機構26は、傾倒モータ26Bの作動により、ヘッドレスト23を起立した起立状態とシートクッション21に向かって倒れた傾倒状態とに切替可能である。左シート2Lは、ヘッドレスト23が起立状態から傾倒状態に切り替えられることにより、上下方向の寸法が縮小される。なお、傾倒モータ26Bの非作動時は、ヘッドレスト23の位置が固定され、ヘッドレスト23が起立状態又は傾倒状態に保持される。
(乗員保護装置)
乗員保護装置は、シート2を、車両10の前方を向く通常状態と車幅方向の内側を向く保護状態とに切替可能な切替機構5と、切替機構5を制御することでシート2を通常状態と保護状態とに切り替える制御装置6とを備えている。ここで、シート2が「車両10の前方を向く」とは、シート2のシートバック22のうち、乗員の背中に接する面(正面)が車両10の前方を向くことを意味する。すなわち、シート2は、通常状態である場合にシートバック22の背面を車両10の後方に向けた姿勢となる。同様に、シート2が「車幅方向の内側を向く」とは、シート2のシートバック22の上述した正面が車幅方向の内側を向くことを意味する。すなわち、シート2は、保護状態である場合にシートバック22の背面を車両10の車幅方向外側に向けた姿勢となる。
具体的には、左シート2Lは、保護状態である場合にシートバック22の背面を左サイドパネル3Lに向けた姿勢となる。また、右シート2Rは、保護状態である場合にシートバック22の背面を右サイドパネル3Rに向けた姿勢となる。シート2が保護状態である場合には、車両10の側突時にサイドパネル3等が車室20内に進入しても、シートバック22によりその進入を抑制でき、乗員の保護性が向上する。
図3(A)に示すように、本実施形態の切替機構5は、シートクッションフレーム24に連結された回転軸5Aと、この回転軸5Aを回転させるモータ(アクチュエータ)5Bとを有する。以下、切替機構5のモータ5Bを切替モータ5Bともいう。切替機構5は、切替モータ5Bの作動によりシート2を通常状態と保護状態とに切替可能である。
回転軸5Aは、上下方向に延設され、その上端部がシートクッションフレーム24に一体的に固定されている。また、切替モータ5Bは、バックボーン13の車幅方向の外側面に取り付けられ、図示しないギアを介して回転軸5Aを回転させる。すなわち、切替モータ5Bは、作動時にクッションフレーム24及びシートクッション21を上下方向に沿う軸(本実施形態では回転軸5A)まわりに回転させる。なお、シート2がスライド機構により前後方向に移動可能とされる場合は、切替機構5もシート2と一体的に前後方向に移動可能となるように、切替モータ5Bがバックボーン13に対して前後方向にスライド自在に連結される。また、切替モータ5Bの非作動時は、回転軸5Aの回転がロックされ、シート2が通常状態又は保護状態に保持される。
制御装置6は、車両10に搭載された電子制御装置であって、周知のマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成され、車載ネットワークの通信ラインに接続される。図4に示すように、本実施形態の制御装置6の入力側には、車両10に搭載されたセンサ類16〜19が接続される。また、本実施形態の制御装置6の出力側には、上述したモータ5B,22F,26Bの夫々が接続される。
(センサ類)
車両10には、車両10の側突の有無を検知する側突センサ(情報取得手段)16と、乗員のシート2への着座の有無を検知する着座センサ17とが設けられる。側突センサ16としては、サイドパネル3やピラー4に入力された衝撃を検出する衝撃センサや、車両10の車幅方向の加速度を検出する加速度センサ等が適用されうる。また、着座センサ17としては、例えば、シート2のシートクッションフレーム24に作用する圧力を検出する圧力センサが適用されうる。
本実施形態では、側突センサ16により、左サイドパネル3L又は左ピラー4Lに対する衝突の有無と、右サイドパネル3R又は右ピラーRに対する衝突の有無との夫々が検知される。同様に、着座センサ17により、左シート2Lに対する着座の有無と、右シート2Lに対する着座の有無との夫々が検知される。なお、側突の有無と着座の有無との具体的な判断手法には、公知の手法を採用可能である。
また、車両10には、シフトレバーやセレクターのシフト位置を検出するシフトポジションセンサ18が設けられる。シフトポジションセンサ18で検出されるシフト位置には、パーキング(P)位置,走行(D)位置等が含まれる。
さらに、車両10には、乗員がオンオフ操作可能な作動スイッチ(ボタン)19が設けられる。作動スイッチ19は、後述する保護制御の実施,不実施を乗員が選択するための操作手段であり、例えば運転席の近傍に設置される。
[2.制御構成]
本実施形態の制御装置6は、センサ類16〜19から伝達される情報に基づいてモータ5B,22F,26Bを制御する保護制御を実施する。保護制御とは、乗員が着座していない空席のシート2を利用して、車両10の側突時に側突荷重が入力されたサイドパネル3やピラー4の車室20側への進入を抑えるための制御である。
本実施形態の保護制御には、開始制御と側突制御と終了制御との三つの制御が含まれる。開始制御は保護制御の開始時に実施され、終了制御は保護制御の終了時に実施される。また、側突制御は、保護制御中(開始制御後であって終了制御前)に側突が検知された時点で実施される。なお、保護制御中に側突が検知されなければ、側突制御が実施されることなく、保護制御が終了する。
開始制御は、空席であるシート2を保護状態に切り替えるとともに、そのシートバック22のユニット22B間を屈曲させ、ヘッドレスト23を傾倒状態に切り替える制御である。例えば左シート2Lに乗員が着座していないときに開始制御の実施条件が成立した場合、左シート2Lは開始制御によって図5(A)に示すような状態となる。
また、側突制御は、開始制御により保護状態に切り替えられたシート2のヘッドレスト23を起立状態に戻す制御である。例えば図5(A)に示す保護状態で側突制御の実施条件が成立した場合、左シート2Lは側突制御によって図5(B)に示すような状態となる。
終了制御は、図5(A)に示す保護状態のシート2を開始制御前の状態に戻す制御である。すなわち、終了制御は、シート2が保護状態のときに終了制御の実施条件が成立した場合、そのシート2を通常状態に切り替えるとともに、そのシートバック22のユニット22B間の屈曲を解消し、ヘッドレスト23を起立状態に切り替える制御である。
本実施形態の開始制御は、下記の実施条件が成立した場合に実施される。なお、開始制御の実施条件は、保護制御を開始する条件に相当することから、以下、開始条件ともいう。
==開始制御の実施条件(開始条件)==
下記の条件1〜3が何れも成立すること
条件1: 作動スイッチ19がオンである
条件2: 乗員が左シート2L又は右シート2Rに着座している
条件3: 車両10が走行を開始する直前である
条件1の成否は、作動スイッチ19から伝達される情報に基づいて判断される。また、条件2の成否は、着座センサ17から伝達される情報に基づいて判断可能である。また、条件3は、例えばシフトポジションセンサ18で検出されたシフト位置がPからDに切り替わったことを以って成立したと判断される。
制御装置6は、開始条件が成立した場合に、乗員が着座していない一方のシート2を通常状態から保護状態に切り替えるように切替モータ5Bを制御する。本実施形態では、開始条件に条件3が含まれることから、制御装置6は、車両10の走行開始時点でシート2が保護状態に切り替わるように、切替モータ5Bを制御する。すなわち、本実施形態の制御装置6は、車両10が走行を開始する前や、車両10が走行しているあいだは、上記の条件1,2が成立してもシート2を保護状態に切り替えない。このように、車両10が走行を開始するまではシート2を通常状態に保持することで乗員がいつでもシート2に座ることができ、車両10の走行中はシート2を保護状態に切り替えないことで運転に支障をきたすことがない。
また、本実施形態の制御装置6は、開始制御において調節モータ22Fを作動させ、シート2が保護状態である場合に、そのシートバック22が隣接するピラー4に沿うようにユニット22B間の角度を調節させる。言い換えると、制御装置6は、調節モータ22Fを制御することで、保護状態に切り替えられたシート2のシートバック22がピラー4に沿って屈曲した形状となるように、そのユニット22B間の角度を調節させる。
さらに、本実施形態の制御装置6は、開始制御においてシート2を保護状態に切り替えるときに、そのヘッドレスト23が傾倒状態となるように傾倒モータ26Bを制御する。これにより、シート2が保護状態である場合には、このシート2の上下方向の寸法が縮小され、上方の視界が確保される。すなわち、シート2に隣接するサイドガラスの一部にヘッドレスト23がラップすることで死角が発生することを防止できる。
側突制御は、下記の実施条件が成立した場合に実施される。
==側突制御の実施条件==
保護状態のシート2に隣接する車両側面への衝突が検知されたこと
側突制御の実施条件の成否は、側突センサ16から伝達される情報に基づいて判断可能である。制御装置6は、側突制御の実施条件が成立した時点で、保護状態であるシート2のヘッドレスト23を起立状態に切り替えるように傾倒モータ26Bを制御する。
また、本実施形態の終了制御は、保護制御中に下記の実施条件が成立した場合に実施される。なお、終了制御の実施条件は、保護制御を終了する条件に相当することから、以下、終了条件ともいう。
==終了制御の実施条件(終了条件)==
下記の条件4,5の少なくとも一方が成立すること
条件4: 作動スイッチ19がオフである
条件5: 車両10が駐車された
条件4の成否は、作動スイッチ19から伝達される情報に基づいて判断される。また、条件5は、例えばシフトポジションセンサ18で検出されたシフト位置がPに切り替わったことを以って成立したと判断される。
制御装置6は、終了条件が成立した場合に、シート2が開始制御前の状態に戻るように、各モータ5B,22F,26Bを制御する。具体的には、制御装置6は、切替モータ5Bを制御して保護状態のシート2を通常状態に切り替え、調節モータ22Fを制御してこのシート2のシートバック22の屈曲を解消させ、傾倒モータ26Bを制御してこのシート2のヘッドレスト23を起立状態に切り替える。
[3.フローチャート]
図6は、制御装置6で実施される制御内容を例示したフローチャートである。このフローチャートは、車両10の電源が投入された場合に、所定の演算周期で繰り返し実施される。なお、フロー中で使用されるフラグFは、保護制御を実施しているか否かを表す変数であり、保護制御を実施している場合は1となり、それ以外の場合は0となる。フラグFの初期値(電源投入時)は0である。
まず、センサ類16〜19から情報が取得され(ステップS1)、フラグFが0であるか否かが判定される(ステップS2)。保護制御が実施されていない場合はフラグFが0となっているため、ステップS3に進み、ステップS1で取得された情報に基づいて開始条件の成否が判定される。ここで開始条件が成立していない場合は、このフローをリターンする。一方、開始条件が成立している場合は、開始制御が実施され(ステップS4)、フラグFが1にセットされた後(ステップS5)、このフローをリターンする。
ステップS4で開始制御が実施された場合、次の演算周期では、フラグFが1であるためステップS2からステップS6に進み、ステップS1で取得された情報に基づいて側突制御の実施条件の成否が判定される。すなわち、ステップS6では、開始制御により保護状態に切り替えられたシート2に隣接する車両側面(サイドパネル3やピラー4)への側突の有無が判定される。ここで側突があったと判定された場合は、側突制御が実施され(ステップS7)、このフローをリターンする。
一方、側突がないと判定された場合は、ステップS8に進み、ステップS1で取得された情報に基づいて終了条件の成否が判定される。ここで終了条件が成立していない場合は、このフローをリターンする。この場合、側突が検出されるか終了条件が成立するまで保護状態が維持される。また、ステップS8で終了条件が成立している場合は、終了制御が実施され(ステップS9)、フラグFが0にセットされた後(ステップS10)、このフローをリターンする。
[4.作用,効果]
(1)上述した乗員保護装置によれば、車両側面に隣接して配置されたシート2に乗員が着座していないときに、この空席のシート2が車幅方向内側を向く保護状態に切り替えられる。図5(A)に示すように、例えば左シート2Lに乗員1が着座していないときは、この左シート2Lが保護状態に切り替えられ、そのシートバック22の背面を左サイドパネル3L及び左ピラー4Lに向けた姿勢となる。
このため、図5(B)に示すように、車両10の外部から左サイドパネル3Lや左ピラー4Lに衝突荷重(衝撃)Fが入力された場合、左シート2Lのシートバック22により衝突荷重Fを受けることができる。これにより、左サイドパネル3L及び左ピラー4Lの内側(車室20側)への進入を抑えることができるため、側突時の乗員保護性を高めることができる。
なお、右シート2Rに乗員が座っていない場合には、右シート2Rを保護状態に切り替えることで、右サイドパネル3R及び右ピラー4Rに入力された側突荷重を右シート2Rのシートバック22により受けることができる。これにより、右サイドパネル3R及び右ピラー4Rの車室20側への進入が抑えられ、左シート2Lを保護状態に切り替える場合と同様に、側突時の乗員保護性を高めることができる。このように、上述した乗員保護装置によれば、乗員が座っていないシート2を側突時の乗員保護に活用することができる。
(2)上述した開始条件には、「車両10が走行を開始する直前であること」(条件3)が含まれている。通常、シート2に乗員が着座するか否かは、車両10の走行開始時点で決まっており、走行中は変化しない。このため、車両10の走行開始時点で空席のシート2を自動的に保護状態に切り替えることで、利便性を高めることができる。また、車両10が走行を開始するまではシート2を通常状態に保持することで、乗員がいつでもシート2に座ることができ、車両10が走行しているあいだはシート2を保護状態に切り替えないことで、運転に支障が出ることを防止できる。
(3)上述したシート2は、保護状態である場合にシートバック22がピラー4に沿うようにユニット22B間の角度が調節される。図5(A)に示すように、例えば左シート2Lが保護状態に切り替えられる場合、そのシートバック22は左ピラー4Lに沿うようにユニット22B間の角度が調節される。これにより、左シート2Lのシートバック22と左ピラー4Lとの接触面積が増加するため、シートバック22から左ピラー4Lに作用する反力(抗力)が確保されやすくなる。よって、左ピラー4Lの車室20側への進入をより抑えることができ、側突時の乗員保護性をより向上させることができる。
(4)上述したシート2のシートバック22は、左右両端部22dが中央部22aに向かって屈曲可能に形成されているため、この左右両端部22dを中央部22aに向けて屈曲させることで、シートバック22の左右方向の寸法を小さくすることができる。したがって、狭い空間でもシート2を通常状態と保護状態とに切り替えやすくすることができる。
(5)上述したピラー4の補強パネル4Cには、変形の基点となる切欠き4dが形成されている。このため、図5(C)に示すように、例えば左ピラー4Lに外部から側突荷重Fが入力された場合、左ピラー4Lは切欠き4dを基点としてV字状に屈曲変形し、切欠き4dが設けられた高さ位置において最も車室20側に入り込む。
さらに、上述したシート2のシートバックフレーム25には、ピラー4の切欠き4dと上下方向において重なる位置に形成された切欠き25bが設けられている。このため、例えば左シート2Lのシートバックフレーム25は、上述したようにV字状に屈曲変形した左ピラー4Lによって切欠き25bが押されることにより、切欠き25bを基点として車室20側に凸をなすV字状に屈曲変形する。この結果、左シート2Lの切欠き25bよりも上側の部分は、慣性力により車室20側への進入が抑制されて起き上がった姿勢となる。
このように、側突時にピラー4とシート2のシートバック22とを同一の高さ位置で車室20側に凸となるように屈曲変形させることにより、ピラー4とシート2のシートバック22とを車室20側に倒れ込みにくくすることができる。したがって、側突時の乗員保護性をより高めることができる。
(6)上述した切替機構5には、シートバック22を支持するシートクッション21を上下方向に沿う軸まわりに回転させる切替モータ5Aが設けられているため、切替モータ5Aでシートクッション21を回転させるだけでシート2を通常状態と保護状態とに切り替えることができる。また、このようにシートクッション21を回転させる機構であれば、既存のシートを保護状態に切り替えることが可能となるため、乗員保護装置を既存のシートにも適用しやすくなり、コスト削減に寄与することができる。
(7)シート2が保護状態に切り替えられるときに、そのヘッドレスト23が傾倒状態に切り替えられるため、保護状態とされるシート2の上下方向の寸法を縮小することができる。これにより、上方の視界を確保することができる。
(8)また、シート2は、上述したように保護状態であってヘッドレスト23が傾倒状態である場合に、車両10の側突が検知された時点でこのヘッドレスト23が起立状態に切り替えられる。図5(B)に示すように、例えば左シート2Lが保護状態であってそのヘッドレスト23が傾倒状態である場合は、外部から左サイドパネル3L又は左ピラー4Lへの衝突が検知された時点で、左シート2Lのヘッドレスト23が起立状態に切り替えられる。これにより、左シート2Lのヘッドレスト23と、左サイドパネル3Lや左ピラー4Lとの接触面積が増加するため、このヘッドレスト23から左サイドパネル3Lや左ピラー4Lに作用する反力(抗力)が確保されやすくなる。したがって、側突時に左サイドパネル3Lや左ピラー4Lの車室20側への進入をより抑えることができ、乗員保護性をより高めることができる。また、側突により左サイドパネル3Lから車室20側へサイドガラスが飛散したとしても、起立状態のヘッドレスト23によってサイドガラスの飛散を抑えることができる。この点においても、乗員保護性をより高めることができる。
なお、右シート2Rが保護状態である場合も同様に、右サイドパネル3R又は右ピラー4Rへの衝突が検知された時点でそのヘッドレスト23を起立状態に切り替えることで、右サイドパネル3Rや右ピラー4Rの車室20側への進入をより抑えるとともに右サイドパネル3Rのサイドガラスの飛散を抑えることができる。このため、乗員保護性をより高めることができる。
(9)シート2がバックボーン13に連結されているため、側突時にシート2が内側へ向かって押された場合に、バックボーン13でシート2を受け止めることができる。すなわち、側突時にバックボーン13をシート2のストッパとして機能させることができる。このため、保護状態のシート2の車幅方向内側への移動を抑えることができ、乗員保護性をより高めることができる。
[5.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
本乗員保護装置は、車幅方向に三つ以上のシートが並設された車両にも適用可能である。このような車両に本乗員保護装置を適用する場合も、上述した実施形態と同様に、車両の側面に隣接して配置されたシート(側方シート)を保護状態に切り替えることで側突時の乗員保護性を高めることができる。
また、調節機構22Cに加えて、シートバック22をシートクッション21に対して傾倒可能に支持するリクライニング機構を制御装置6で制御することで、シートバック22の傾倒角度を調節するようにしてもよい。この場合、サイドパネル3やピラー4に対してシートバック22をより適切に沿わせることができる。また、シート2を通常状態と保護状態とに切り替える場合に、制御装置6でリクライニング機構を制御することでシートバック22をシートクッション21に向けて傾倒させれば、より狭い空間でもシート2を通常状態と保護状態とに切り替えやすくなる。
上述した切替機構5,調節機構22C及び傾倒機構26の各構成は一例である。図7に示すように、調節機構22Cは、上述した回動軸22E及び調節モータ22Fに代えて、ヒンジ22H及び付勢部材22Gを有していてもよい。すなわち、調節機構22Cは、ヒンジ22Hでユニット22Bどうしを左右方向に沿う軸まわりに回動可能に連結するとともに、付勢部材22Gでユニット22B間の角度を調節するものであってもよい。
この場合、付勢部材22Gにより、シートバック22がまっすぐになるように各ユニット22Bを付勢するとともに、図8(A)に示すように、ヒンジ22Hに設けたストッパ部22iによりシートバック22の背面側への屈曲を阻止することで、通常状態ではシートバック22がまっすぐな状態に保持されるようにしてもよい。また、図8(B)に示すように、シートバック22がピラー4に沿って屈曲した状態では、シートバックフレーム25の側部25aのうち、ヒンジ22Hで連結される上部と下部との対向面25c,25dどうしが当接し合うようにすることで、シートバック22の正面側への更なる屈曲が阻止されるようにしてもよい。
このような調節機構22Cが適用されたシートバック22をピラー4に沿って屈曲させるには、制御装置6でリクライニング機構を制御することが考えられる。例えば、このシートバック22のリクライニング機構を制御して、シート2が保護状態に切り替わる前にシートバック22をシートクッション21に向けて倒しておき、シート2が保護状態に切り替わった後にシートバック22を起こしてピラー4に押し付ければよい。この場合、シートバック22は、ピラー4から付勢部材22Gの付勢力に抗する反力を受けることで、ピラー4に沿って屈曲するようにユニット22B間の角度が調節される。このようにシートバック22が屈曲した状態において、上述したようにシートバックフレーム25の側部25aの対向面25c,25dが当接し合っていれば、側突時にシートバック22からピラー4に作用する反力が確保されやすくなるため、ピラー4の車室20側への進入をより抑えることができる。なお、シートバック22を傾倒,起立させる動作は、制御装置6によらず乗員が手動で行ってもよい。
ヒンジ22H及び付勢部材22Gを有する調節機構22Cを適用すれば、上述した制御装置6で調節モータ22Fを制御することなくシートバック22をピラー4に沿った形状に屈曲させることができる。このため、制御構成を簡素化することができ、コスト削減に寄与することができる。一方、上述した実施形態のように、制御装置6で調節モータ22Fを制御すれば、乗員の操作によらず自動的にシートバック22をピラー4に沿った形状に屈曲させることができる。このため、利便性を向上させることができる。
また、シートバック22は、上下方向に並設された三つ以上のユニットを有していてもよい。この場合、保護状態のシート2におけるシートバック22を、ピラー4に対してより適切に沿わせることが可能となるため、乗員保護性を更に向上させることができる。一方、上述したユニット22Bを省略すれば、コスト削減に寄与することができる。
また、シート2のシートバック22をシートクッション21に対して移動可能に構成し、シート2を通常状態と保護状態とに切り替える場合に、シートクッション21は移動させずにシートバック22のみを移動させるようにしてもよい。
なお、調節機構22C及び傾倒機構26と、これらに対する各制御は省略されてもよい。
また、上述した保護制御の開始条件及び終了条件は一例である。例えば開始条件には、上述した条件3に代えて、車両10が走行可能な状態(エンジンON状態,READY ON状態)であることが含まれてもよい。同様に、終了条件には、上述した条件5に代えて、車両10が走行不可能な状態(エンジンOFF状態,READY OFF状態)になったことが含まれてもよい。また、上述した条件2の成否は、上述した着座センサ17に代えて(あるいは加えて)、各シート2に設けられるシートベルトの装着の有無を検出するシートベルトセンサから伝達される情報に基づいて判断されてもよい。
上述した側突制御の実施条件も一例である。側突制御は、上述した実施条件に代えて(あるいは加えて)、保護状態のシート2に隣接する車両側面への衝突が予測されたことを以って実施されてもよい。この場合、例えばサイドパネル3やピラー4に対する側突を予測するための情報を取得するカメラやレーダ等(情報取得手段)を車両10に装備すればよい。そして、制御装置6が、この情報に基づき、保護状態のシート2に隣接する車両側面への衝突を予測した時点で、そのヘッドレスト23が起立状態に切り替わるように傾倒機構26を制御すればよい。
1 乗員
2 シート
2L 左シート(側方シート)
2R 右シート(側方シート)
3 サイドパネル(側面)
4 ピラー
4d 切欠き(基点部)
5 切替機構
5B 切替モータ(アクチュエータ)
6 制御装置
10 車両
13 バックボーン
16 側突センサ(情報取得手段)
21 シートクッション
22 シートバック
22a 左右方向の中央部
22B ユニット
22C 調節機構
22d 左右両端部
23 ヘッドレスト
25 シートバックフレーム(フレーム)
25b 切欠き
26 傾倒機構

Claims (9)

  1. 車幅方向に並設された複数のシートを有する車両の乗員保護装置であって、
    前記シートのうち前記車両の側面に隣接して配置された側方シートを、前方を向く通常状態と車幅方向の内側を向く保護状態とに切替可能な切替機構と、
    前記側方シートが空席であるときに、当該側方シートが前記保護状態となるように前記切替機構を制御する制御装置と、を備えた
    ことを特徴とする、乗員保護装置。
  2. 前記制御装置は、前記車両の走行開始時点で前記側方シートが前記保護状態となるように前記切替機構を制御する
    ことを特徴とする、請求項1記載の乗員保護装置。
  3. 前記側方シートのシートバックが、
    上下方向に並設された複数のユニットと、
    隣接する前記ユニットどうしを左右方向に沿う軸まわりに回動可能に連結するとともに、隣接する前記ユニット間の角度を、前記側方シートが前記保護状態である場合に前記シートバックが前記側面に沿うように調節する調節機構と、を有する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の乗員保護装置。
  4. 前記側方シートのシートバックは、左右方向の両端部が中央部に向かって屈曲可能に形成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の乗員保護装置。
  5. 前記車両は、変形の基点となる基点部を有するとともに上下方向に延設されたピラーを備え、
    前記側方シートは、そのシートバック内に設けられたフレームを有し、
    前記フレームは、前記基点部と上下方向において重なる位置に形成された切欠きを有する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の乗員保護装置。
  6. 前記側方シートは、そのシートバックがシートクッションに支持され、
    前記切替機構が、前記シートクッションを上下方向に沿う軸まわりに回転させるアクチュエータを有する
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の乗員保護装置。
  7. 前記側方シートは、そのヘッドレストを起立した起立状態とシートクッションに向かって倒れた傾倒状態とに切替可能な傾倒機構を有し、
    前記制御装置は、前記側方シートを前記保護状態に切り替えるときに、前記ヘッドレストが前記傾倒状態となるように前記傾倒機構を制御する
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の乗員保護装置。
  8. 前記車両は、外部から前記側面への衝突を検知する又は前記衝突を予測するための情報を取得する情報取得手段を備え、
    前記制御装置は、前記側方シートが前記保護状態であって前記ヘッドレストが前記傾倒状態である場合に、前記衝突が検知された時点又は前記情報に基づき前記衝突を予測した時点で前記ヘッドレストが前記起立状態に切り替わるように前記傾倒機構を制御する
    ことを特徴とする、請求項7記載の乗員保護装置。
  9. 前記車両は、車幅方向中央部において前後方向に延設されたバックボーンを備え、
    前記側方シートが前記バックボーンに連結されている
    ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載の乗員保護装置。
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