JP4496917B2 - 車両用シート装置および車両用シートの乗員動作補助方法。 - Google Patents

車両用シート装置および車両用シートの乗員動作補助方法。 Download PDF

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本発明は、車両用シートのシートバックを独立駆動可動に上下分割した車両用シート装置および車両用シートの乗員動作補助方法に関する。
従来の車両用シートとしては、道路状況に応じてシート全体や、ステアリングホイール、チェンジレバーおよびペダル等の操作系を動かして運転操作に影響を与えずに前方視界を確保するようにした車両用シート装置がある((例えば、特許文献1参照)。
特開平5−38971号公報(第6頁、図2,図11)
しかしながら、かかる従来の車両用シート装置では、車両用シートに着座した乗員が車両の前下方を視認するために伸び上がり動作を行う際に、乗員は上半身を自力で持上げる必要があり、乗員の負担が大きくなってしまう。
そこで本発明は、独立駆動可能に上下に分割したシートバックを利用して、乗員の視認方向に伴う動作を補助するようにシートバック上部およびシートバック下部を駆動することにより、乗員の負担を軽減するようにした車両用シート装置および車両用シートの乗員動作補助方法を提供するものである。
本発明の車両用シート装置は、シートバックを上下に分割したシートバック上部およびシートバック下部を備え、これらシートバック上部およびシートバック下部をそれぞれ独立して傾動させ、かつ、相対的に前後移動させる駆動手段を設けた車両用シートにおいて、
車両用シートに着座した乗員の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知する非通常動作検知手段と、
非通常動作が検知された時に前記駆動手段を駆動し、乗員の非通常動作を補助する方向にシートバック上部およびシートバック下部を駆動する駆動制御手段と、を設け
非通常動作検知手段は、シートバック上部の左側または右側に作用する荷重を検出するシートバック上部内・外側荷重検出手段と、ステアリングホイールを下方に押圧する荷重を検出するステアリング下方向反力検出手段と、車両の前後方向および横方向の加速度を検出する加速度検出手段と、を備えたことを最も主要な特徴とする。
また、本発明の車両用シートの乗員動作補助方法は、シートバックを上下に分割したシートバック上部およびシートバック下部を備え、これらシートバック上部およびシートバック下部をそれぞれ独立して傾動させ、かつ、相対的に前後移動させる駆動手段を設けた車両用シートにおいて、
乗員の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知した時に、シートバック上部およびシートバック下部を駆動して乗員の非通常動作を補助する乗員動作補助方法であって、
前記非通常動作の検知は、シートバック上部の左側または右側に作用する荷重のシートバック上部内・外側荷重検出手段による検出と、ステアリングホイールを下方に押圧する荷重のステアリング下方向反力検出手段による検出と、車両の前後方向および横方向の加速度の加速度検出手段による検出と、で行うことを特徴とする。
本発明の車両用シート装置および車両用シートの乗員動作補助方法によれば、車両用シートに着座した乗員の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知した時に、駆動手段によってシートバック上部およびシートバック下部を独立して駆動して乗員の非通常動作を補助するようにしたので、前下方を視認する場合の伸び上がり動作時、および後方や側方を視認する場合の振り返り動作時の乗員の挙動をスムーズに行うことができ、視認動作を円滑にして前下方や、後方や側方の視認を正確に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図7は本発明の車両用シート装置の一実施形態を示し、図1は車両用シート装置のシート構成を示す側面図、図2はシートバック上部の骨格構造を示す正面図、図3は車両用シート装置の駆動システムを示すブロック図、図4は車両用シート装置による乗員動作補助の制御手順を実行するフローチャートを示す説明図、図5は前下方視認時と後内方視認時と後外側視認時の各検出信号および各駆動信号のタイムチャートを示す説明図、図6は(a)に乗員の通常着座状態を(b)に乗員の前下方視認時の作動状態を(c)に後方および側方視認時の作動状態をそれぞれ示す側面図、図7は各駆動手段の制御を実行するフローチャートを示す説明図である。
本実施形態の車両用シート装置100は車両用シートとしての運転席10に適用され、この運転席10は、図1に示すようにシートクッション11とシートバック12とを備え、シートクッション11はリフタ・スライド部11Aを介して車体フロアFに設置するとともに、シートバック12はシートクッション11の車両後端部に取り付けてある。
前記シートバック12は、図1,図2に示すようにシートバック上部12Aとシートバック下部12Bとに上下分割されている。
シートバック下部12Bは、その左右両側に設けたシートバック下部フレーム13の下端部を、シートクッション11の後端部にシートバック下部駆動手段107を介して前後傾動可能に取り付けてある。
また、シートバック上部12Aはシートバック上部フレーム14に支持されて、このシートバック上部フレーム14の上下方向略中央部をシートバック上部支持アーム15の上端部にシートバック上部面駆動手段16を介して前後傾動可能に取り付けてある。
前記シートバック上部支持アーム15の下端部は、その車幅方向の内側がシートバック上部内側駆動手段110を介し、かつ、車幅方向の外側がシートバック上部外側駆動手段112を介して、シートクッション11の後端部の左右両側に前後傾動可能に取り付けてある。
前記シートバック下部駆動手段107、前記シートバック上部内側駆動手段110および前記シートバック上部外側駆動手段112には、それぞれの傾動角度を検出するシートバック下部状態検出手段106、シートバック上部内側状態検出手段109およびシートバック上部外側状態検出手段111を設けてある。
また、前記シートバック上部12Aには、その車幅方向の内側にシートバック内側荷重検出手段115と、車幅方向の外側にシートバック外側荷重検出手段116を設け、それら荷重検出手段115,116によって運転者から受ける荷重を検出するようになっている。
前記シートバック上部12Aは、図2に示すように左右一対のシートバック上部フレーム14の上端部に跨って、それぞれピローブロック17を介してシートバック上端フレーム18を回転可能に連結してあり、このシートバック上端フレーム18にヘッドレスト19が支持される。
また、シートバック上部フレーム14とシートバック上端フレーム18との間には、このシートバック上端フレーム18の回転をロックするシートバック上端フレームロック手段104を設けてあり、通常はこのシートバック上端フレームロック手段104がロック状態にあってシートバック上端フレーム18を固定するようになっている。
前記運転席10の車両前方には、ステアリングホイール20が存在し、このステアリングホイール20を支持するステアリングコラム20aには、ステアリングホイール20を下方に押圧する荷重を検出するステアリング下方向反力検出手段117を設けてある。
また、車両には図1に示すように車体に働く前後方向の加速度を検出する前後方向加速度検出手段114と、横方向(車幅方向)の加速度を検出する横方向加速度検出手段113と、を設けてある。
即ち、前記構成になる本実施形態の車両用シート装置100は図3に示すシステム構成となり、シート駆動演算部101と、シート駆動判断部102と、シートバック上端フレームロック手段104を駆動制御するシートバック上端フレームロック制御部103と、シートバック下部状態検出手段106の情報を入力してシートバック下部駆動手段107を駆動制御するシートバック下部駆動制御部105と、シートバック上部内側状態検出手段109およびシートバック上部外側状態検出手段111の情報を入力してシートバック上部内側駆動手段110およびシートバック上部外側駆動手段112を駆動制御するシートバック上部駆動制御部108と、を備える。
そして、前記シート駆動演算部101はシート駆動判断部102と情報が遣り取りされ、このシート駆動判断部102には前記シートバック上端フレームロック制御部103、前記シートバック下部駆動制御部105および前記シートバック上部駆動制御部108とそれぞれ情報が遣り取りされる。
また、前記シート駆動判断部102には、前記横方向加速度検出手段113、前記前後方向加速度検出手段114、前記シートバック上部内側荷重検出手段115、前記シートバック上部外側荷重検出手段116および前記ステアリング下方向反力検出手段117からの情報が入力される。
そして、このように構成された本実施形態の車両用シート装置100では、車両用シートとしての運転席10に着座した運転者の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を、非通常動作検知手段としてのシートバック上部内・外側荷重検出手段115,116、ステアリング下方向反力検出手段117および横・前後方向加速度検出手段113,114で検知するとともに、非通常動作が検知された時に駆動手段としてのシートバック下部駆動手段107およびシートバック上部内・外側駆動手段110,112を駆動し、運転者の非通常動作を補助する方向にシートバック上部12Aおよびシートバック下部12Bを駆動する駆動制御手段としてのシートバック下部駆動制御部105およびシートバック上部駆動制御部108により駆動制御するようにしてある。
また、本実施形態の運転席10の乗員動作補助方法では、運転者の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知した時に、シートバック上部12Aおよびシートバック下部12Bを駆動して運転者の非通常動作を補助するようにしている。
以下、前記車両用シート装置100による運転者の視認意図に伴う動作を検出し、その意図に応じた動作をシートバック12で補助する流れを図4のフローチャートによって図5のタイムチャートを参考にしつつ説明する。
図5のタイムチャートのA領域は、図4のフローチャートでステップS2〜S8の制御を意味し、B領域はステップS9〜S13の制御を意味し、C領域はステップS14〜S18の制御を意味する。
まず、図4のフローチャートにおいて、通常の運転状態では運転者はステップS1によって、一般道路の運転において個々の運転者の感覚によってシート各部を調節して、図6(a)に示すように最適な運転姿勢を取った状態となる。
ここで、本実施形態では前記シートバック下部駆動制御部105および前記シートバック上部駆動制御部108は、運転者の伸び上がり動作を伴う前下方視認時に、シートバック下部12Bをシートバック上部12Aに対して所定角度だけ前傾させるようになっている。
即ち、車両が走行状態となってステップS2でシートバック上部12Aの内側および外側に配置された荷重検出手段115,116によってシートバック上部12Aに作用する運転者の荷重を検出し、それら荷重検出手段115,116で検出した荷重の総和を算出する。
そして、運転中に運転者が伸び上がり動作を伴って前下方を視認しようする場合、運転者はステアリングホイール20につかまって上半身を引き寄せる動作を取るため、視認動作を始めたときはシートバック上部12Aから運転者の肩部が離れることになり、シートバック12の上部荷重の総和は減少する(図5中A領域のシートバック上部荷重参照)。
このように、シートバック12の上部荷重が減少した場合、ステップS3によって運転者の体重移動が開始されたと判断する。
次のステップS4では、車両に設置した前後方向加速度検出手段114によって車両前後方向の加速度を検出し、ステップS5で予め定めた所定値よりも前後方向加速度の変化が小さいと判断した場合(図5中A領域の前後方向加速度参照)、運転者の体重移動が開始されたと判断して次のステップS6に進む一方、前記所定値よりも大きいと判断した場合、体重移動の原因が車両の加減速度により引き起こされたものであると判断して、何ら制御を行うことなくステップS2にリターンする。
次に、ステップS6でステアリング下方向荷重検出手段117の検出値に基づいてステアリングホイール20の下方向荷重を検出し、ステップS7でその下方向荷重が増加したと判断した場合(図5中A領域のステアリング下方向荷重参照)は、運転者が上半身をステアリングホイール20側に引き寄せたと見なす一方、下方向荷重の増加が無い場合は何ら制御を行うことなくステップS2にリターンする。
このように、シートバック12の上部荷重、前後方向加速度およびステアリング下方向荷重の3つの指標により、シートバック12の上部荷重の総和W1が減少し、前後方向加速度α1の変化が所定値よりも小さく、かつ、ステアリング下方向荷重W2が増加した場合には、運転者が前下方の視認動作に伴う伸び上がり動作を開始したと判断し、ステップS8によってシートバック下部駆動制御部105に信号を送ってシートバック下部駆動手段107を駆動し、図6(b)に示すようにシートバック上部12Aを残したままシートバック下部12Bを起立する(図5中A領域のシートバック下部角度参照)。
これによって、運転者は背中下部がシートバック下部12Bによって前方に押されるため伸び上がり動作が補助され、負担の少ない伸び上がり動作が可能となって、前下方の視認を円滑かつ正確に行うことができる。
また、本実施形態では前記シートバック下部駆動制御部105および前記シートバック上部駆動制御部108は、運転者の振り返り動作を伴う後方視認動作時または側方視認動作時に、シートバック上部12Aをシートバック下部12Bに対して所定角度だけ後傾させるようになっている。
即ち、前記ステップS2で検出したシートバック上部12Aの内側荷重および外側荷重は、ステップS3でそれらの総和W1が減少していないと判断した場合に、ステップS9およびステップS14によってそれら荷重を個々に判断する。
即ち、運転中に運転者が側方を振り向きたいと思って振り向いたときには、振り向いた側の肩部を支点として反対側の肩部を起こして上半身をねじる振り返り動作を取ることになり、側方への視認動作を開始した時に振り向いた側のシートバック上部の荷重が増大することになる。
従って、ステップS9でシートバック上部内側荷重検出手段115で検出した内側荷重が増加したと判断した場合(図5中B領域のシートバック上部荷重参照)は、運転者が車幅方向内方に振り返る動作を行ったと判断する。
また、ステップS9で内側荷重が増大せずにステップS14でシートバック上部外側荷重検出手段116で検出した外側荷重が増加したと判断した場合(図5中C領域のシートバック上部荷重参照)は、運転者が車幅方向外方に振り返る動作を行ったと判断する。
そして、ステップS9で内側荷重が増加したと判断した場合は、ステップS10により横方向加速度検出手段113で横方向加速度を検出し、ステップS11でその横方向加速度の変化量が予め定めた所定値よりも小さい場合(図5中B領域の横方向加速度参照)に、運転者の体重移動が開始されたと判断する。
一方、ステップS14で外側荷重が増加したと判断した場合は、ステップS15により横方向加速度検出手段113で検出した横方向加速度の変化量が、ステップS16により予め定めた所定値よりも小さい場合(図5中C領域の横方向加速度参照)に、運転者の体重移動が開始されたと判断する。
尚、前記ステップS14でも荷重が増加していないと判断した場合は、何ら制御することなくステップS2にリターンする。
このように、シートバック上部12Aの内・外側荷重および横方向加速度の2つの指標により、運転者が後側方の視認動作として振り返り動作を開始したと判断された場合には、ステップS12またはステップS17によってシートバック上端フレームロック制御部103に信号を送り、シートバック上部フレーム14の上端部に設置されたシートバック上端フレームロック手段104を駆動して、回転不可能に固定していたシートバック上端フレーム18のロックを解除する(図5中B領域,C領域のシートバック上部フレームロック参照)。
このとき、前記シートバック下部駆動制御部105および前記シートバック上部駆動制御部108は、運転者の振り返り動作を伴う後方視認動作時または側方視認動作時に、シートバック上部12Aの運転者が振り向き視認する側を反対側よりも所定角度だけ後傾し、シートバック上部12Aを運転者の振り返り方向にねじるようになっている。
即ち、ステップS9〜S12によって運転者が内側に振り向くと判断された場合は、ステップS13でシートバック上部駆動制御部108に信号を送り、シートバック上部内側駆動手段110を駆動してシートバック上部12Aの車幅方向内側を所定量だけ後方に傾動する(図5中B領域のシートバック上部フレーム内側角度参照)。
また、ステップS14〜S17によって運転者が外側に振り向くと判断された場合は、ステップS18でシートバック上部駆動制御部108に信号を送り、シートバック上部外側駆動手段112を駆動してシートバック上部12Aの車幅方向外側を所定量だけ後方に傾動する(図5中C領域のシートバック上部フレーム外側角度参照)。
従って、このように運転者が後側方に振り向く場合は、図6(c)に示すようにシートバック上部12Aが運転者が振り向く方向にねじれて、シートバック12に邪魔されることなく運転者の振り返り動作を補助し、負担の少ない振り返り動作が可能となって快適に後側方の視認動作を行うことができる。
このとき、シートバック上部12Aが全体的にねじれることにより、左右一対のシートバック上部フレーム14が平行ではなくなるが、本実施形態ではシートバック上部12Aのねじれ変形時に、シートバック上端フレームロック手段104をロック解除してシートバック上端フレーム18の回転を許容するようになっている。
このようにシートバック上部12Aのねじれ変形時にシートバック上端フレーム18の回転が許容されることにより、シートバック上部12Aのねじれ時の歪をシートバック上端フレーム18で吸収することができる。
そして、最後にはステップS19で予め定めた所定の視認時間を経過し、視認動作が終了したと判断した場合は、ステップS20で駆動した各駆動部を復帰して元の運転姿勢に戻すようになっている。
また、以上の制御の流れにおいて、シートバック下部駆動制御部105およびシートバック上部駆動制御部108がそれぞれの駆動手段107,110,112を駆動する信号を送り、それぞれの状態検出手段106,109,111の信号を受けて駆動制御を行っているが、それらの制御流れを図7のフローチャートによって説明する。
まず、ステップS20によって駆動後の状態の目標値を駆動制御部105,108で設定して駆動信号を送ることにより、ステップS21で各駆動手段107,110,112を駆動し、ステップS22では各検出手段106,109,111の状態検出値を常にモニタしながら目標値に達するまで各駆動手段107,110,112を駆動するようになっている。
従って、本実施形態の車両用シート装置100および運転席10の乗員動作補助方法によれば、シートバック上部内・外側荷重検出手段115,116、ステアリング下方向反力検出手段117および横・前後方向加速度検出手段113,114によって運転席10に着座した運転者の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知した時に、駆動手段107,110,112によってそれぞれが独立して傾動され、かつ、相対的に前後移動されるシートバック上部12Aおよびシートバック下部12Bを駆動して運転者の非通常動作を補助するようにしたので、前下方を視認する場合の伸び上がり動作時、および後方や側方を視認する場合の振り返り動作時の乗員の挙動をスムーズに行うことができ、運転者の視認動作を円滑にして前下方や後方や側方の視認を正確に行うことができる。
また、本実施形態の車両用シート装置100では、シートバック上部内・外側荷重検出手段115,116、ステアリング下方向反力検出手段117および横・前後方向加速度検出手段113,114によって、運転席10に着座した運転者の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知するようにしたので、運転者の非通常動作を的確に検知することができる。
更に、前記シートバック下部駆動制御部105および前記シートバック上部駆動制御部108は、運転者の伸び上がり動作を伴う前下方視認時に、シートバック下部12Bをシートバック上部12Aに対して所定角度だけ前傾させるようにしたので、この前傾するシートバック下部12Bによって運転者の背中下部を前方に押圧するので、伸び上がり動作が補助され、負担の少ない伸び上がり動作が可能となって、前下方の視認を円滑かつ正確に行うことができる。
更にまた、前記シートバック下部駆動制御部105および前記シートバック上部駆動制御部108は、運転者の振り返り動作を伴う後方視認動作時または側方視認動作時に、シートバック上部12Aをシートバック下部12Bに対して所定角度だけ後傾させるようにしたので、運転者の振り返り視認動作を容易に行うことができる。
また、この運転者の振り返り動作を伴う後方視認動作時または側方視認動作時に、シートバック上部12Aの運転者が振り向き視認する側を反対側よりも所定角度だけ後傾し、シートバック上部12Aを運転者の振り返り方向にねじるようにしたので、運転者の振り返り視認動作を更に容易に行うことができるようになる。
更に、シートバック上部12Aは、左右両側に配置される一対のシートバック上部フレーム14の上端部に、シートバック上端フレームロック手段104によって通常ロックされるシートバック上端フレーム18を設け、シートバック上部12Aのねじれ変形時にシートバック上端フレームロック手段104をロック解除してシートバック上端フレーム18の回転を許容するようにしたので、シートバック上部12Aのねじれ変形に伴う歪を前記シートバック上端フレームロック手段104の回転によって吸収できるため、シートバック上部12Aのねじれ変形を円滑に行って、運転者の振り返り動作を更に容易に行うことができる。
ところで、本発明の車両用シート装置を前記実施形態に例をとって説明したが、この実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採ることができ、例えば、非通常動作検知手段を、シートバック上部内・外側荷重検出手段115,116と、ステアリング下方向反力検出手段117と、加速度検出手段113,114と、で構成したが、これに限ることなく非通常動作検知手段を、運転者の非通常動作を伴う視線変化を検出する視認方向検出手段で構成することもできる。
例えば、運転者を撮像してその画像の処理などによる運転者の視線検出装置により直接目の動き方向を検出することにより、運転者の視認方向の検出が可能となり同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態では車両に作用する加速度を、予め車両に設置した加速度検出手段によって検出するようにしたが、運転により生ずる加速度は、車速とステアリングの操舵速および各車両に固有の車両特性により定まるため、これらの指標から予測して同様の制御を行うことができ、同様の効果を奏することができる。
本発明の一実施形態における車両用シート装置のシート構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態におけるシートバック上部の骨格構造を示す正面図である。 本発明の一実施形態における車両用シート装置の駆動システムを示すブロック図である。 本発明の一実施形態における車両用シート装置による乗員動作補助の制御手順を実行するフローチャートを示す説明図である。 本発明の一実施形態における前下方視認時と後内方視認時と後外側視認時の各検出信号および各駆動信号のタイムチャートを示す説明図である。 本発明の一実施形態で(a)に乗員の通常着座状態を(b)に乗員の前下方視認時の作動状態を(c)に後方および側方視認時の作動状態をそれぞれ示す側面図である。 本発明の一実施形態における各駆動手段の制御を実行するフローチャートを示す説明図である。
符号の説明
10 運転席(車両用シート)
11 シートクッション
12 シートバック
12A シートバック上部
12B シートバック下部
14 シートバック上部フレーム
18 シートバック上端フレーム
20 ステアリングホイール
100 車両用シート装置
104 シートバック上端フレームロック手段
105 シートバック下部駆動制御部(駆動制御手段)
107 シートバック下部駆動手段
108 シートバック上部駆動制御部(駆動制御手段)
110 シートバック上部内側駆動手段
112 シートバック上部外側駆動手段
113 横方向加速度検出手段(非通常動作検知手段)
114 前後方向加速度検出手段(非通常動作検知手段)
115 シートバック上部内側荷重検出手段(非通常動作検知手段)
116 シートバック上部外側荷重検出手段(非通常動作検知手段)
117 ステアリング下方向反力検出手段(非通常動作検知手段)

Claims (9)

  1. シートバックを上下に分割したシートバック上部およびシートバック下部を備え、これらシートバック上部およびシートバック下部をそれぞれ独立して傾動させ、かつ、相対的に前後移動させる駆動手段を設けた車両用シートにおいて、
    車両用シートに着座した乗員の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知する非通常動作検知手段と、
    非通常動作が検知された時に前記駆動手段を駆動し、乗員の非通常動作を補助する方向にシートバック上部およびシートバック下部を駆動する駆動制御手段と、を設け
    非通常動作検知手段は、シートバック上部の左側または右側に作用する荷重を検出するシートバック上部内・外側荷重検出手段と、
    ステアリングホイールを下方に押圧する荷重を検出するステアリング下方向反力検出手段と、
    車両の前後方向および横方向の加速度を検出する加速度検出手段と、を備えたことを特徴とする車両用シート装置。
  2. 駆動制御手段は、乗員の伸び上がり動作を伴う前下方視認時に、シートバック下部をシートバック上部に対して所定角度だけ前傾させることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
  3. シートバックを上下に分割したシートバック上部およびシートバック下部を備え、これらシートバック上部およびシートバック下部をそれぞれ独立して傾動させ、かつ、相対的に前後移動させる駆動手段を設けた車両用シートにおいて、
    車両用シートに着座した乗員の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知する非通常動作検知手段と、
    非通常動作が検知された時に前記駆動手段を駆動し、乗員の非通常動作を補助する方向にシートバック上部およびシートバック下部を駆動する駆動制御手段と、を設け、
    駆動制御手段は、乗員の伸び上がり動作を伴う前下方視認時に、シートバック下部をシートバック上部に対して所定角度だけ前傾させることを特徴とする車両用シート装置。
  4. 非通常動作検知手段は、乗員の非通常動作を伴う視線変化を検出する視認方向検出手段であることを特徴とする請求項に記載の車両用シート装置。
  5. 駆動制御手段は、乗員の振り返り動作を伴う後方視認動作時または側方視認動作時に、シートバック上部をシートバック下部に対して所定角度だけ後傾させることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
  6. 駆動制御手段は、乗員の振り返り動作を伴う後方視認動作時または側方視認動作時に、シートバック上部の乗員が振り向き視認する側を反対側よりも所定角度だけ後傾し、シートバック上部を乗員の振り返り方向にねじることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
  7. シートバック上部は、左右両側に配置される一対のシートバック上部フレームの上端部に、シートバック上端フレームロック手段によって通常ロックされるシートバック上端フレームを設け、シートバック上部のねじれ変形時にシートバック上端フレームロック手段をロック解除してシートバック上端フレームの回転を許容することを特徴とする請求項6に記載の車両用シート装置。
  8. シートバックを上下に分割したシートバック上部およびシートバック下部を備え、これらシートバック上部およびシートバック下部をそれぞれ独立して傾動させ、かつ、相対的に前後移動させる駆動手段を設けた車両用シートにおいて、
    乗員の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知した時に、シートバック上部およびシートバック下部を駆動して乗員の非通常動作を補助する乗員動作補助方法であって、
    前記非通常動作の検知は、シートバック上部の左側または右側に作用する荷重のシートバック上部内・外側荷重検出手段による検出と、ステアリングホイールを下方に押圧する荷重のステアリング下方向反力検出手段による検出と、車両の前後方向および横方向の加速度の加速度検出手段による検出と、で行うことを特徴とする車両用シートの乗員動作補助方法。
  9. シートバックを上下に分割したシートバック上部およびシートバック下部を備え、これらシートバック上部およびシートバック下部をそれぞれ独立して傾動させ、かつ、相対的に前後移動させる駆動手段を設けた車両用シートにおいて、
    乗員の伸び上がり動作や振り返り動作などの通常の着座姿勢とは異なる非通常動作を検知した時に、シートバック上部およびシートバック下部を駆動して乗員の非通常動作を補助する乗員動作補助方法であって、
    乗員の伸び上がり動作を伴う前下方視認時に、駆動制御手段が、シートバック下部をシートバック上部に対して所定角度だけ前傾させるよう前記駆動手段を駆動することを特徴とする乗員動作補助方法。
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