JP5223251B2 - 車両の乗員保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の乗員保護装置に関するものである。
側面衝突対策として、側面衝突時にシートとサイドドアとの間にエアバッグを展開すると共に、展開時の膨張圧によってシートを車室内側に移動させる技術がある(特許文献1)。また、車体側面に所定値以上の衝撃荷重が負荷された場合に、シート位置のロックを解除して、シートを回動させる技術がある(特許文献2)。さらに、側面衝突時に車体部材の変形動作に連動してシートを車室内側に傾倒させる技術がある(特許文献3)。
特開平07−323802号公報 特開2006−168615号公報 特開平07−81465号公報 特開2000−79863号公報
近年では、トライアングル型に3席シートを配置したものが、主としてコンパクトカーの分野で提案されてきている(特許文献4)。このトライアングル型のシート配置は、後席シートの前方を広く確保することができる利点がある。一方、後席シートが車幅方向外方に位置するため、側面衝突時に後席シートの乗員を保護することが重要となる。
しかしながら、トライアングル型の3席シートのようなシート配置を採用した場合、従来の衝突対策技術をそのまま適用すると、前席シートと後席の乗員とが干渉する恐れがある。特に、後席シートの前方が広いため、後席シートの乗員は、足を前方に伸ばしている可能性が高く、足と前席シートとの干渉が問題となる。
従って、本発明の目的は、後席シートの乗員の足と前席シートとの間の干渉を抑制しながら、後席シートの乗員の生存空間を確保することにある。
この発明による車両の乗員保護装置は、前席シートに対して車幅方向外方であって、車両の前後方向後方に後席シートがずれて配設された車両の乗員保護装置において、前記前席シートのシートバックと後席シートのシートバックとが前後方向に離間しており、前席シートの後部と、後席シートの前部とが側面視で重なる位置に配設される一方、前記車両の側面衝突に対する乗員の保護動作を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記保護動作を実行すると判定した場合に、前記後席シートを車幅方向内方に変位させる変位手段と、を備え、前記変位手段は、前記前席シートの座部側方に形成された前記後席シートに着座する乗員の足置きスペースが確保される範囲で前記後席シートを変位させ、前記変位手段は、前記後席シートのシートバックの一部が、前記前席シートの背後に位置するように前記後席シートを変位させ、前記変位手段は、前記後席シートの座部の中心から、当該座部の車幅方向内側の前部にずれた位置を回動中心として、前記後席シートの後部が車幅方向内方に向かう方向に前記後席シートを回動させるものである。
上記構成によれば、前記足置きスペースが確保される範囲で前記後席シートを車幅方向内方に変位させるため、前記後席シートに着座する乗員の足と前記前席シートとの間の干渉を抑制しながら、前記後席シートの乗員の生存空間を確保することができる。
また、前記変位手段は、前記後席シートのシートバックの一部が、前記前席シートの背後に位置するように前記後席シートを変位させるものであるから、前記前席シートを避けて、前記後席シートを車幅方向内方に変位させることができる。
さらに、前記変位手段は、前記後席シートの座部の中心から、当該座部の幅方向内の前にずれた位置を回動中心として、前記後席シートの後部が車幅方向内方に向かう方向に前記後席シートを回動させるものであるから、前記後席シートに着座する乗員の足は、前記前席シートと干渉しないため、前記後席シートを大きく車幅方向内方に変位させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記変位手段による変位後、前記後席シートは、その正面方向が車幅方向外方を向いているものである
この構成によれば、前記後席シートに着座する乗員の足が車幅方向外方を向いているため、前記足置きスペースが確保される範囲を拡大することができる。これにより、前記後席シートを大きく車幅方向内方に変位させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記判定手段は、前記車両の側面衝突の発生を検出する衝突検出手段により、当該側面衝突の発生が検出された場合に前記保護動作を実行すると判定するものである
この構成によれば、前記保護動作を実行するか否かを保護すべきタイミングに遅れることなく判定することができる。
この発明の一実施態様においては、前記判定手段は、前記車両の側面衝突の発生を予知する衝突予知手段により、当該側面衝突の発生が予知された場合に前記保護動作を実行すると判定するものである
この構成によれば、前記保護動作を実行するか否かを保護すべきタイミングに遅れることなく判定することができる。
以上述べた通り、本発明によれば、後席シートの乗員の足と前席シートとの間の干渉を抑制しながら、後席シートの乗員の生存空間を確保することができる。
参考例1
実施例(図9,図10参照)の説明に先立ってまず参考例について説明する。
図1は、参考例1に係る車両Aの斜視図である。車両Aのフロア6上には、前席シート1に対して、車幅方向外方であって車両Aの前後方向後方に後席シート2、3がずれて配設される。また、前席シート1の座部1aの側方には、後席シート2、3に着座する乗員の足置きスペースSが形成される。前席シート1は、ドライバが着座する運転席であり、後席シート2および後席シート3は、その助手席である。なお、前席シート1および後席シート2、3は、いわゆるベンチシートではなく、それぞれが分離されたシートである。
図2は、参考例1に係る車両Aの乗員保護装置100の平面図である。乗員保護装置100は、後席シート2、3を車幅方向内方に変位させるシート移動部50を備える。シート移動部50は、車幅方向に延びるレール51と、シート移動処理を作動させるアクチュエータ52と、を有する。レール51は、後席シート2、3のシートバック2b、3bの一部が、前席シート1の背後に位置するように後席シート2、3を変位させることができる位置に、車幅方向と平行にフロア6上に固定される。後席シート2、3は、このレール51上に配設されるため、乗員保護処理時に車幅方向内方に平行移動することができる。また、アクチュエータ52は、レール51の車室内側端部にそれぞれ固定される。
図3において、(a)は図2のT−T線に沿った断面図であり、(b)は図3(a)のC部の拡大断面図である。なお、本図では、後席シート2のみを図示して説明するが、後席シート3も同様の構成であるため、説明を省略する。
レール51は、フロア6上に車幅方向に延びて固定されるロアレール51aと、後席シート2の座部2aの下面2dに固定されたアッパーレール51bと、から構成される。ロアレール51aは、略方形の中空パイプであり、上面に溝部51a”を有する。また、アッパーレール51bは、後席シート2の座部2aの下面2cに固定され、下方に延びる部材51cと、部材51cの先端部に固定されたスライダ51dと、スライダ51dに固定された回転軸51fを中心に回転可能に配設されたローラ51eと、を有する。
部材51cは、溝部51a”を通過してロアレール51aの内部まで延在しており、また、スライダ51dは、ローラ51eが後席シート2の荷重を回転支持しながら、ロアレール51a内を移動する。
図4において、(a)は点火前のアクチュエータ52を示す断面図であり、(b)は点火後のアクチュエータ52を示す断面図である。また、図5は、シート移動部50の動作手順を示す拡大平面図であり、図6は、シート移動部50の動作手順を示す車両Aの平面図である。
アクチュエータ52は、アクチュエータ52本体をロアレール51aの後端部に固定する固定部52aと、一方端部に開口部52b’を有し、この開口部52b’に固定部52aが接合されて塞がれる円筒状のシリンダ52bと、シリンダ52b内に挿入されたピストン52cと、一方端部がピストン52cに接合され、他方端部が固定部52aに設けられた孔部52dから突出するロッド52eと、シリンダ52b内に充填された火薬52fと、導線52gによってECU4と接続され、先端が火薬52f内に挿入された信管52hと、を有する。
アクチュエータ52は、後席シート2、3を移動させる場合には、信管52hによって火薬52fに着火させて爆発させる。この爆発の圧力によって、ピストン52eが固定部52aから離れる方向に移動する。ここで、アクチュエータ52本体は、固定部52aによってロアレール51aに固定されている。このため、後席シート2は、ロッド52eに引っ張られるように、車室内側(矢印D方向)に移動することになる。同様にして、後席シート3も車室内側に移動する。これにより、車両Aの側部5aからの距離が、距離Eから距離E’に広がり、クラッシュスペースを広く確保することができるため、後席シート2,3に着座する乗員の生存空間を確保することができる。また、ピストン52cの可動範囲がシリンダ52bによって規制されるため、シリンダ52bの長さを調整することで後席シート2,3の移動量を規制することができる。これにより、シート移動部50は、前席シート1の座部1a側方に形成された後席シート2、3に着座する乗員の足置きスペースSが確保される範囲で後席シート2、3を変位させることが可能となる。
なお、足置きスペースSが確保される範囲は、乗員の足の長さや状態によって異なるが、例えば、前席シート1の座部1aの衝突側端部と後席シート2、3の座部2a、3aの衝突側端部との間の距離が成人男性の両膝の幅以上である場合には、後席シート2、3の乗員の足置きスペースSが確保されるとみなしてもよい。
また、シリンダ52bの端部52iには、連通孔52jが設けられているため、乗員保護処理時にピストン52eをシリンダ52bの端部52i近傍まで移動させることができるが、連通孔52jの径を小さく設定することによって、高圧でピストン52eを押し出さなければ移動不可能となっている。すなわち、後席シート2は、通常時にはレール51に固定された状態であるが、乗員保護処理時には、レール51に沿って強制的に移動させることができる。
図7は、参考例1に係る乗員保護装置100の機能ブロック図である。車両Aは、側面衝突時に乗員を保護する乗員保護装置100を備える。乗員保護装置100は、乗員保護動作を制御するECU4と、ECU4に接続された種々のセンサと、ECU4によって制御されるシート移動部50と、を備える。
ECU4は、側面衝突の発生を検出する側面衝突検出部10と、側面衝突の発生を予知する側面衝突予知部20と、車両Aの側面衝突に対する乗員Bの保護動作を実行するか否かを判定する判定部30と、判定部30の判定結果に基づいて、シート移動部50の動作を制御する制御部40と、を備える。
側面衝突検出部10には、車両Aの側面からの衝突荷重を検出する衝突荷重センサ11が接続され、衝突荷重センサ11によって検出された衝突荷重が閾値よりも大きい場合には、側面衝突が発生したことを検出する。
側面衝突予知部20には、車両Aの側方を走行する他車両、また側壁等の固定物からの距離を電波や音波等を用いて検出する側方距離検出センサ21が接続され、側方距離検出センサ21によって検出された側方の検出物からの距離が閾値以下であり、かつ、検出された距離が前回検出された距離よりも小さい場合には、検出物との距離が接近しているため、側面衝突が生じる可能性が高いことを予知する。
なお、側面衝突検出部10、側面衝突予知部20に接続されるセンサは、衝突荷重センサ11、側方距離検出センサ21に限定されるものではなく、例えば、レーザやカメラを用いて、他車両等との衝突を検出または予知することができる。
判定部30は、車両Aの側面衝突に対する乗員Bの保護動作を実行するか否かを判定するCPUである。例えば、判定部30は、車両Aの側面衝突の発生を検出する側面衝突検出部10により、側面衝突の発生が検出された場合に保護動作を実行すると判定する。また、判定部30は、車両Aの側面衝突の発生を予知する側面衝突予知部20により、側面衝突の発生が予知された場合に保護動作を実行すると判定する。
制御部40は、シート移動部50の動作を制御するCPUであり、判定部30が保護動作を実行すると判定した場合に、シート移動部50に後席シート2、3を車幅方向内方に変位させる。
図8において、(a)は参考例1に係る乗員保護装置100の動作手順を示すフローチャート、(b)は判定処理(ステップS120)の詳細な動作手順を示すフローチャート、(c)は制御処理(ステップS130)の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図8(a)を参照して、乗員保護装置100の全体的な動作手順について説明する。まず、ステップS110において、ECU4が各センサから種々の情報を取得する。次に、ステップS120において、判定部30が、車両Aの側面衝突に対する乗員の保護動作を実行するか否かを判定する。最後に、ステップS130において、制御部40がシート移動部50の動作を制御して、一連の処理を終了する。
次に、図8(b)を参照して、判定処理(ステップS120)の詳細な動作手順を説明する。まず、ステップS121において、側面衝突予知部20によって、側面衝突の発生が予知されたか否かを判定する。ステップS121で側面衝突の発生が予知されたと判定された場合には、ステップS124において、保護動作を実行すると判定する。一方、ステップS121で側面衝突の発生が予知されなかったと判定された場合には、ステップS122に進み、側面衝突検出部10によって、側面衝突の発生が検出されたか否かを判定する。ステップS122で側面衝突検出部10によって、側面衝突の発生が検出されたと判定された場合には、ステップS124において、保護動作を実行すると判定する。一方、ステップS122で側面衝突検出部10によって、側面衝突の発生が検出されなかったと判定された場合には、ステップS123において、保護動作を実行しないと判定する。このようにして、判定部30は、保護動作を実行するか否かを判定する。
次に、図8(c)を参照して、制御処理(ステップS130)の詳細な動作手順を説明する。まず、ステップS131において、ステップS120の判定処理で保護動作を実行すると判定されたか否かを判定する。ステップS131において、保護動作を実行しないと判定された場合には、シート移動部50による保護動作を実行せずに、制御処理を終了する。一方、ステップS131において、保護動作を実行すると判定された場合には、ステップS132において、後席シート2または後席シート3のアクチュエータ52の信管52hに点火信号を送信して、制御処理の一連の処理を終了する。
上記参考例1によれば、後席シート2、3に着座する乗員の足と前席シート1とが干渉しない範囲で後席シート2、3を車幅方向内方に変位させるため、後席シート2、3に着座する乗員の足と前席シート1との間の干渉を抑制しながら、後席シート2、3の乗員の生存空間を確保することができる。
なお、上記参考例1では、衝突側面側の後席シートのみを車幅方向内方に変位させたが、衝突側面側だけでなく、非衝突側面側の後席シートをも同時に車幅方向内方に変位させても構わない。例えば、後席シート2に近接する側部5aに衝突が発生した場合には、後席シート2およ後席シート3を車幅方向内方に変位させてもよい。
実施例
上述の参考例1のシート移動部50は、後席シート2または後席シート3を車幅方向と平行に移動させるものであったが、この実施のシート移動部50’は、後席シート2または後席シート3を回転移動させるものである点で異なる。なお、参考例1と同様の構成については、同一の符号を付して、説明を省略する。
図9は、実施例に係る車両Aの乗員保護装置100’を示す平面図である。シート移動部50’は、参考例1のシート移動部50と比べて、レール51のロアレール51aがロアレール51a’に変更され、また、アクチュエータ52のロッド52eがロッド52e’に変更される。また、前席シート1の後部に位置する後席シート2、3は、前部が前席シート1の後部と車両Aの側面視で重なる位置に配される。
ロアレール51a’は、後席シート2または後席シート3の車幅方向の内側の前部を回転軸Fとした円弧状に延びて配設される。ロアレール51a’の車室内側端部には、参考例1と同様に、アクチュエータ52が固定される。ロッド52e’は、参考例1と同様の直線状のロッド(不図示)と、曲折変形自在であり、かつ、高い引張り強度である弾性部材(不図示)と、から構成される。直線状のロッドは、ピストン52cがシリンダ開口部52b’に近接する位置まで移動した際に、ロッド端部52kがロアレール51a’の内壁と干渉しない長さに設定する。また、ピストン52cがシリンダ端部52iに近接する位置まで移動した際に、ロッド端部52kがシリンダ開口部52b’内に入り込まない長さであることが望ましい。弾性部材は、曲折変形自在であるが、長さ方向に伸縮しない部材であり、例えば、鉄製ワイヤが挙げられる。
図10において、(a)は車両Aの乗員保護装置100’の動作手順を示す平面図であり、(b)は図10(a)のG部の拡大平面図である。アクチュエータ52が作動すると、アッパーレール51bがロッド52e’に引っ張られて、車室内側(矢印H方向)に移動する。これにより、シート移動部50’は、後席シート2、3の座部2a、3aの中心から、座部2a、3aの車幅方向内方であって、座部2a、3aの前方にずれた位置を回動中心として、後席シート2、3の後部が車幅方向内方に向かう方向に後席シート2、3を回動させる。また、後席シート2は、乗員の着座方向が通常時には車両Aの正面方向であるが、シート移動部50による変位後には、その正面方向が車幅方向外方を向いている。
上記実施によれば、車両Aの側部5aに衝突が発生した場合に、衝突側の後席シート2を回転移動させることによって、移動前のクラッシュスペースIを、移動後にはクラッシュスペースI’まで広げることができる。また、上記実施のように、後席シート2、3の前部が前席シート1の後部と車両Aの側面視で重なる位置に配されている場合には、後席シート2の後部のみを車両Aの内側に移動させることによって、乗員の足置きスペースSを確保しながら、乗員の生存空間を確保することができる。
なお、上記実施では、後席シート2および後席シート3は、乗員の着座方向が通常時には車両Aの正面方向を向いており、シート移動部50による変位後にはその正面方向が車幅方向外方を向いているものであったが、通常時から乗員の着座方向が車幅方向外方を向いていても構わない。
参考例2
上述の参考例1では、シート移動部50が後席シート2、3を車幅方向内方に平行移動させ、また、実では、シート移動部50’が後席シート2、3を車幅方向内方に回転移動させるものであったが、この参考例2では、シート移動部50”が後席シート2、3を車幅方向内方に傾倒させるものである点で異なる。なお、参考例1と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図11は、参考例2に係るシート移動部50”の全体構成図であり、(a)は平面図、(b)は図11(a)で示すU−U線に沿った断面図、(c)は図11(a)で示すV−V線に沿った断面図である。なお、ここでは、後席シート2に設けられるシート移動部50”を図示して説明するが、後席シート3に設けられるシート移動部50”についても同様に説明することができるため、説明を省略する。
シート移動部50”は、後席シート2の座部2a下部の車室外側端部に近接する位置に、車両Aの前後方向に配設された外側脚部53と、後席シート2の座部2a下部の車室内側端部に近接する位置に車両Aの前後方向に配設された内側脚部53’と、内側脚部53’および外側脚部53の下部に、それらと直交するように、後席シート2の前方側端部に近接する位置に車幅方向に延びて配設された内側ブラケット54と、内側脚部53’および外側脚部53の下部に、それらと直交するように車両Aの後方側端部に近接する位置に車幅方向に延びて配設された内側ブラケット54’と、外側脚部53の前方側端部に近接する位置で外側脚部53をフロア6に固定する外側ブラケット55と、外側脚部53の後方側端部に近接する位置で外側脚部53をフロア6に固定する外側ブラケット55’と、を有する。
外側脚部53は、両端部近傍に下方に突出する突起部53aを有し、この突起部53aは、外側ブラケット55、55’によって、ボルト等により、フロア6上に固定される。また、内側脚部53’は、突起部53aと同様の形状である突起部53a’を両端部近傍に有し、この突起部53a’は、内側ブラケット54、54’のいずれか一方にボルトにより固定される。
また、内側ブラケット54は、車幅方向に長孔部54aを有し、この長孔部54aで多少の余裕を持たせて、ボルト56およびナットで固定することにより、車幅方向に移動自在の状態でフロア6上に配設される。また、同様に、内側ブラケット54’は、車幅方向に長孔部54a’を有し、この長孔部54a’で所定の隙間を開けて、ボルト56およびナットで固定することにより、車幅方向に移動自在の状態でフロア6上に配設される。なお、内側ブラケット54は、外側脚部53と高さ方向に離間すると共に、外側脚部53の座部2a、3aの衝突側端部よりも車両Aの側部5a側に突出している。
図12は、シート移動部50”の動作手順を示す図であり、(a)は移動前の状態を示す正面図、(b)は移動後の状態を示す正面図である。また、図13は、シート移動部50”による移動後の車両Aの状態を示す正面図である。なお、内側ブラケット54についてのみ図示して説明するが、内側ブラケット54’についても同様である。
内側ブラケット54は、車室内側の端部近傍に長孔部54bを有する。長孔部54bは、その車室内側に設けられた水平部54cと、水平部54cよりも低い位置であり、車室外側に設けられた水平部54dと、水平部54cと水平部54dとを接続する傾斜部54eと、を有する。この長孔部54bを移動可能となるように、突起部53a’がボルトおよびナットによって固定されている。
従って、車両Aの側部5aに他車両200が衝突した際に、その衝突荷重によって側部5aが車室内側(矢印J方向)に移動すると、内側ブラケット54が車室内側に移動することになる。ここで、内側ブラケット54は、後席シート2と独立して車幅方向に移動可能に固定されている。このため、水平部54cに位置していたボルトおよびナットが水平部54cよりも低い位置である水平部54dに移動する。これにより、後席シート2の車室内側が低くなるように、矢印K方向に傾倒する。すなわち、シート移動部50”は、後席シート2を車幅方向内方に傾倒させることによって、後席シート2を車幅方向内方へ変位させる。
この参考例2によれば、車両Aの側部5aに衝突が発生した場合に、衝突側の後席シート2を車幅方向内方に傾倒させることによって、変位前のクラッシュスペースLを、変位後にはクラッシュスペースL’まで広げることができる。これにより、乗員の足置きスペースSを十分に確保することができると共に、乗員が車室内側に傾倒することによって、乗員の生存空間を確保することができる。
参考例1に係る車両の視図 参考例1に係る車両の乗員保護装置の面図 (a)は図2のT−T線に沿った断面図、(b)は図3(a)のC部の拡大断面図 (a)は点火前のアクチュエータを示す断面図、(b)は点火後のアクチュエータを示す断面図 シート移動部の動作手順を示す拡大平面図 シート移動部の動作手順を示す車両の面図 参考例1に係る乗員保護装置の機能ブロック図 (a)は参考例1に係る乗員保護装置の動作手順を示すフローチャート、(b)は判定処理の詳細な動作手順を示すフローチャート、(c)は制御処理の詳細な動作手順を示すフローチャート 本実施例に係る車両の乗員保護装置を示す平面図 (a)は車両の乗員保護装置の動作手順を示す平面図、 (b)は図10(a)のG部の拡大平面図 参考例2に係るシート移動部の全体構成図であり、(a)は平面図、(b)は図11(a)で示すU−U線に沿った断面図、(c)は図11(a)で示すV−V線に沿った断面図 シート移動部の動作手順を示す図であり、(a)は移動前の状態を示す正面図、(b)は移動後の状態を示す正面図 シート移動部による移動後の車両の状態を示す正面図
A 車両
1 前席シート
2、3 後席シート
1b、2b、3b シートバック
10 側面衝突検出部(衝突検出手段)
20 側面衝突予知部(衝突予知手段)
30 判定部(判定手段)
50 シート移動部(変位手段)
100 乗員保護装置
F…回動中心

Claims (4)

  1. 前席シートに対して車幅方向外方であって、車両の前後方向後方に後席シートがずれて配設された車両の乗員保護装置において、
    前記前席シートのシートバックと後席シートのシートバックとが前後方向に離間しており、
    前席シートの後部と、後席シートの前部とが側面視で重なる位置に配設される一方、
    前記車両の側面衝突に対する乗員の保護動作を実行するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記保護動作を実行すると判定した場合に、前記後席シートを車幅方向内方に変位させる変位手段と、を備え、
    前記変位手段は、
    前記前席シートの座部側方に形成された前記後席シートに着座する乗員の足置きスペースが確保される範囲で前記後席シートを変位させ
    前記変位手段は、前記後席シートのシートバックの一部が、前記前席シートの背後に位置するように前記後席シートを変位させ、
    前記変位手段は、前記後席シートの座部の中心から、当該座部の車幅方向内側の前部にずれた位置を回動中心として、前記後席シートの後部が車幅方向内方に向かう方向に前記後席シートを回動させることを特徴とする
    車両の乗員保護装置。
  2. 前記変位手段による変位後、前記後席シートは、その正面方向が車幅方向外方を向いていることを特徴とする
    請求項1に記載の車両の乗員保護装置。
  3. 前記判定手段は、
    前記車両の側面衝突の発生を検出する衝突検出手段により、当該側面衝突の発生が検出された場合に前記保護動作を実行すると判定することを特徴とする
    請求項1または2に記載の車両の乗員保護装置。
  4. 前記判定手段は、
    前記車両の側面衝突の発生を予知する衝突予知手段により、当該側面衝突の発生が予知された場合に前記保護動作を実行すると判定することを特徴とする
    請求項1または2の何れか1項に記載の車両の乗員保護装置。
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