JP2019072295A - 足ふきマット - Google Patents

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宏之 川元
拓記 大山
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拓記 大山
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Yuji Kumagai
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Abstract

【課題】身体に付着した水分の吸水性に優れるとともに、足裏にベタツキ感を感じ難く、かつ、吸収した水分が発散して乾燥し易い足ふきマットを提供することを課題とするものである。【解決手段】 吸水拡散性編地とダブルラッセル編地とが積層されてなるマットであり、吸水拡散性編地が、表面組織と裏面組織とからなり、表面組織は、断面円形の合成繊維によって構成される多数のパイルによって構成されており、裏面組織は、異形断面の合成繊維によって構成されてなり、ダブルラッセル編地の少なくとも一方の面は、角目のメッシュ状組織であり、ダブルラッセル編地の角目のメッシュ状組織面側に吸水拡散性編地の裏面組織面が接するように積層されてなることを特徴とする足ふきマット。【選択図】 図1

Description

本発明は、吸水性に優れる足ふきマットであって、特に、足裏接触時の足裏面への水の戻りが少ないマットに関するものである。
従来から浴室の出入り口付近には、湯上りの濡れた足から水分を拭うために足ふき用のバスマットを敷き、使用することが多い。このようなバスマット等の足ふきマットに使用されている材料としては、ポリエステルやナイロン等の合成繊維や合成繊維の極細繊維、または合成繊維と綿等の天然繊維を混紡した混紡糸が挙げられ、これらの糸条を交編・交織した布帛からなるマットが数多く提案されている。しかしながら、上記したバスマットは、吸水保水性に優れているものの、多くの水分を含むことができる反面、保水したマットでは、ベトツキ感を感じるものであった。
ベトツキ感を解消するマットとして、特許文献1には、表面が立体メッシュ層、立体メッシュ層の下に吸水層を設けた足ふきマットが提案されている。特許文献1の足ふきマットによれば、水分は、立体メッシュ等を通じて下の吸水層が吸水することから、表面において使用者はベトツキを感じ難いというものである。しかしながら、下層の吸水層では多量の水分を保持することから、マットそのものの乾燥性に劣るものであった。
特開2003−10031号
上記した状況に鑑み、本発明は、身体に付着した水分の吸水性に優れるとともに、足裏にベタツキ感を感じ難く、かつ、吸収した水分が発散して乾燥し易い足ふきマットを提供することを課題とするものである。
本発明は、上記課題を達成するものであって、吸水拡散性編地とダブルラッセル編地とが積層されてなるマットであり、
吸水拡散性編地が、表面組織と裏面組織とからなり、表面組織は、断面円形の合成繊維によって構成される多数のパイルによって構成されており、裏面組織は、異形断面の合成繊維によって構成されてなり、
ダブルラッセル編地の少なくとも一方の面は、角目の透かし目を持つメッシュ状組織であり、
ダブルラッセル編地の角目のメッシュ状組織面側に吸水拡散性編地の裏面組織面が接するように積層されてなることを特徴とする足ふきマットを要旨とする。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の足ふきマットは、吸水拡散性編地とダブルラッセル編地とが積層されてなるマットであり、吸水拡散性編地が上面側に位置している。すなわち、ダブルラッセル編地の上に吸水拡散性編地が積層されてなり、吸水拡散性編地が人体(特に足裏)と接触する側に位置する。
吸水拡散性編地は、合成繊維によって構成され、表面組織と裏面組織とからなる編物である。表面組織は、多数のパイルにより構成された凹凸構造であり、外部からの水分を速やかに吸水して内部に移動させ、裏面組織は、表面より移動した水分を良好に吸収し裏面内で拡散する。吸水拡散性編地を構成する合成繊維としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリ乳酸繊維等の生分解性合成繊維等が挙げられるが、吸水拡散性編地において、水分を速やかに移動拡散させることが求められ、また、強度等にも優れることから、編地を構成する合成繊維としては、ポリエステル繊維を用いることが好ましい。また、表面組織を構成する繊維として、横断面が円形断面ものを採用し、裏面組織を構成する繊維として、横断面が異形断面のものを採用することにより、裏面側における毛細管現象が向上することから、表面組織側で吸収した水分を良好に裏面組織側に移行することができる。
表面組織は多数のパイルを有することにより、凹凸構造が形成され、編地表面と肌との実質的な接触面積が少なくなるので、水分によるベトツキ感を軽減し、ドライ感を向上させることができるが、このパイルとしては、パイル長0.5mm以上のパイルを20個/cm以上有することが好ましい。中でも、パイルの数は、70〜150個/cm程度が好ましい。パイル密度を20個/cm以上とすることにより、表面に適度な凹凸構造を形成し、ドライ感の良好な表面とすることができる。
また、パイル長は、0.5mm以上とするが、上限は、3mm程度がよい。パイル長が大きいと、表面の摩擦が極端に低くなって、パイルからピリングが生じるという不都合が生じるためである。なお、パイル長は、編地のグランド部から出ているパイル部分の長さをいい、編地の断面を撮影した写真より測定することができる。本発明においては、パイル長が0.5mm以上とすることにより、編地の表面が人体(肌)と接触した際に、人体から編地の裏面までの距離を確保でき、良好なドライ感となる。パイル長の好ましい範囲は、0.5〜3.0mmであり、1.0〜2.0mmが特に好ましい。
パイルは、合成繊維によって構成されるが、吸水性、ソフト感、ドライ感を向上させる観点から繊維間に空隙を有する糸条を用いることが好ましい。そのような糸条としては、2種類以上の異なる熱収縮性を有するマルチフィラメント糸からなる異収縮混繊糸や、自己捲縮糸、仮撚捲縮加工糸、ニットデニット等の捲縮糸、短繊維からなる紡績糸等が挙げられる。特に好ましく用いられるのは、適度な伸縮性を有し、保温効果のある仮撚捲縮加工糸である。
また、表面のパイルを形成するための糸条としては、マルチフィラメント糸が好ましく、単フィラメント繊度は0.5〜5.0dtexが好ましく、総繊度は10〜500dtexが好ましい。単フィラメント繊度が0.5dtex未満では、ヨレやカラミが生じて品位が低下する傾向にあり、一方、5.0dtexを超えると風合いが粗硬となり、また、表面が極端に滑りやすくなる傾向がある。また、総繊度が10dtex未満では、パイルのクッション性が低下する傾向にあり、一方、500dtexを超えると風合いが粗硬となり、また、表面が極端に滑りやすくなる傾向がある。
なお、表面の編地組織の種類としては、表面にパイルを形成できるものであれば特に限定するものではなく、例えばツイル、ストライプ、カノコ、ボーダー、ジャガード組織等を採用することができる。また、表面組織のパイルは全体に均一に形成されてもよいし、格子状、ストライプ状または鹿子状等の形態で間隔を置いて形成されてもよい。
次に、吸水拡散性編地の裏面組織について説明する。吸水拡散性編地の裏面組織は、異形断面繊維によって構成される。裏面に異形断面繊維からなる糸条を配するのは、上記したように、表面組織側から移動してきた水分を、異形断面繊維間内における毛細管現象を利用して繊維間空隙内に吸水し、速やかに拡散させるためである。
吸水拡散性編地において、裏面組織を構成するのに用いられる異形断面繊維の質量は、吸水拡散性編地を構成する全繊維の質量のうち10%以上を占めることが好ましい。異形断面繊維が占める割合を10%以上とすることにより、大量の吸水時であっても拡散能力を発揮し、肌側表面における良好なドライ感を維持することができる。一方、異形断面繊維の比率が高すぎると、吸水拡散領域が占める割合が多くなることから、上限は80%程度がよく、より好ましくは70%である。
裏面組織に用いる異形断面繊維の横断面形状は、円形以外の形状の異形を呈するものであり、例えば、三角形、四角形、五角形等の多角形断面、くさび形断面、矢形断面、あるいは略C型、H型、I型、W型等のアルファベット文字を象った断面が挙げられる。なお、異形断面を具現する手段としては、特に限定されるものではなく、従来公知の各種の手段、例えば溶融紡糸時に直接に異形断面が得られる紡糸口金を使用したり、分割型複合繊維を機械的方法や化学的方法(染色加工時のアルカリ処理等)で分割したりすることにより、所望の異形断面形状を得ることができる。
異形断面繊維としては、毛細管現象により水分の拡散移動を促進するという点から、複数本の異形断面フィラメントによって構成されるマルチフィラメント糸条を用いることが好ましい。異形断面繊維からなる糸条(マルチフィラメント糸)において、単フィラメント繊度は0.3〜4.0dtex、総繊度は10〜500dtex程度が好ましい。また、異形断面繊維同士において、単フィラメント繊度が異なるものが集束してなる異繊度異形断面繊維からなる糸条とすることにより、種々の繊維間空隙を形成することができ、毛細管現象に優れる。さらに、その単フィラメント繊度は、表面組織を構成する糸条の単フィラメント繊度の0.8倍以下とすることが好ましく、0.6倍以下とすることがより好ましい。裏面組織を構成する糸の単フィラメント繊度を小さくすることにより、毛細管現象が発現しやすく、表面組織から裏面組織へ水分の移行を良好に行うことができる。
なお、吸水拡散性編地の表面組織および裏面組織を構成する合成繊維のラスターに関して、特に限定されるものではなく、ブライト、セミダル、フルダルのいずれでもよい。
本発明の足ふきマットは、上記した吸水拡散性編地を肌と接する上面側とし、この吸水拡散性編地の下にダブルラッセル編地が位置し、吸水拡散性編地とダブルラッセル編地が積層されてなる。
ダブルラッセル編地は、ダブルラッセル編機によって編成されるものであり、上下の地組織と、この地組織とを繋ぐ連結糸によって構成される三次元立体編地である。ダブルラッセル編地の上下の地組織の組織構造としては、二本以上の鎖編糸で編成された編糸によって、略六角形状または略菱形状等の角目の透かし目を持つメッシュ状の組織のものや、鎖編糸と挿入糸とで編成されたプレーンな組織のものが挙げられる。本発明においては、少なくとも上側の地組織は、前記したメッシュ状の組織のものを採用する。すなわち、上側の地組織はメッシュ状組織を採用し、下側の地組織にプレーンな組織を採用する、あるいは、上下の地組織ともにメッシュ状組織を採用する。上下の地組織ともにメッシュ状組織を採用する場合、上下組織ともに形状大きさともに同じ角目としてもよく、また、上下組織において、それぞれ形状が同じで大きさの異なる角目を採用することや、形状の異なる角目を採用してもよい。上側の地組織としてメッシュ組織を採用することにより、上側の組織と接している吸水拡散性編地の裏面組織との接触面積を少なくでき、また、ダブルラッセル編地の内部(連結糸によって構成される連結部分)は、連結糸が存在するだけであって、空隙が大きく、通気性が良好であるため、吸水した水分が拡散保持している吸水拡散性編地の裏面組織において、保持した水分がより乾燥しやすい環境を形成させることができる。
ダブルラッセル編地を構成する繊維としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ビニロン、アラミド等の合成繊維のモノフィラメントやマルチフィラメンが好適に用いられ、繊維断面としては、丸断面であっても、偏平もしくは異形断面であってもよい。また、繊維製造時に着色剤、抗菌剤等が添加された機能繊維や先染め糸を用いてもよく、要求性能等に応じた繊維素材を適宜選択して用いればよい。
ダブルラッセル編地の厚みは、5mm〜60mmが好ましく、より好ましくは10〜50mmである。厚さが5mm以上とすることにより、空隙を確保でき、通気性を良好とすることができる。一方、60mm以下とすることにより、耐圧縮性を維持でき、ヘタリにくく、通気性を良好に確保できる。へたり難く、良好な厚みを確保でき、通気性を良好とするためには、ダブルラッセル編地の連結糸は、モノフィラメントによって構成されることが好ましい。
また、連結糸として、単糸径0.11mm以上の糸条が使用され、かつ連結糸である単糸径0.11mm以上の糸条がダブルラッセル編地を構成する全繊維量の30質量%以上を占めることは、本発明の好ましい態様である。単糸径0.11mm以上の糸条は、高い剛性を有しているので、これが連結糸として用いられ、しかもダブルラッセル編地を構成する繊維の30質量%以上、より好ましくは40質量%以上を占めることにより、ダブルラッセル編地の耐圧縮性が向上し、荷重下においても通気性等の好ましい特性が確実に発揮され、また、ヘタリにくく耐久性に優れ、弾力性も向上する。なお、上記した単糸径0.11mm以上の糸条としては、製編に支障がないという点から判断すれば単糸径0.8mm以下、マットとしての実用面から判断すれば単糸径0.5mm以下のモノフィラメント糸が好適である。
上記したダブルラッセル編地の上に吸水拡散性編地が積層されているが、編地同士の一体化は、一般的な樹脂接着により一体化したものであっても、縫合により一体化したものであってもよい。良好な通気性を保持するためには、樹脂接着の場合、部分的な点接着や線状の接着がよい。また、縫合の場合は、例えば、適宜の大きさに裁断したダブルラッセル編地の上に吸水拡散性編地を積層し、周囲の端部のみを縫合することで一体化するとよい。
本発明における足ふきマットは移行水分率が10%以下である。移行水分率を10%以下とすることにより、水分に濡れた足にてマット上に載った後に、足裏のベタツキ感が抑制され、ドライ感を得ることができる。なお、移行水分率は、以下の方法により測定する。すなわち、試料の表面組織側の1点に0.2gの蒸留水を滴下する。滴下してから30秒経過した後に、濾紙を当て、濾紙の大きさに相当する箇所全体に1.96kPaの圧力がかかるように荷重を3秒間加え、加圧により表面組織側に逆戻りした水分を濾紙に吸水させ、下式により移行水分率(%)を求める。
移行水分率(%)=[(吸水させた後の濾紙の質量−吸水前の濾紙の質量)/0.2]×100
吸水拡散性編地とダブルラッセル編地とが積層されてなるマットにおいて、マットの裏面側、すなわり、ダブルラッセル編地の下側の地組織面に、樹脂層を設けてもよい。樹脂層としては、例えば、下地組織の全面に設けることが挙げられる。すなわち、樹脂シートあるいは樹脂フィルムをラミネート加工等により積層し、ダブルラッセル編地の下地側全面に設けるのである。全面に樹脂シートあるいは樹脂フィルムを設けることにより、吸水拡散性編地が吸水した水分が多量になり過ぎて、床面に漏れ出し、床が濡れることを防止することができる。また、樹脂層として、ダブルラッセル編地の下地組織全体に、ドット状やストライプ状等の部分的に設けることが挙げられる。このように部分的に設けることにより、滑り止めの効果を発揮することができる。また、例えば、ダブルラッセル編地の下地組織として、メッシュ状組織を選択し、メッシュ状組織における編糸が存在する箇所に樹脂を設け、メッシュの透かし箇所には樹脂を付与しないことにより、下地組織全体にわたり、部分的に樹脂を設けることができ、滑り止め効果を発揮することができる。
上記した樹脂シートやフィルムラミネート加工は、公知の樹脂フィルムや樹脂皮膜を用いて加工すればよく、ダブルラッセル編地の裏面側にラミネートまたはコーティングすることにより積層することができる。樹脂としては、特に限定されるものではなく、公知の樹脂から目的に応じて適宜選択すればよいが、例えばポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フッ素系樹脂等が好ましく用いることができる。
マットの裏面側に設けられる樹脂層の厚みは、3〜60μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。また、樹脂層の目付としては、3〜100g/mが好ましく、5〜30g/mがより好ましい。なお、樹脂層は、ダブルラッセル編地の下地組織に直接積層すればよいが、必要に応じてダブルラッセル編地の下地組織側にさらに他の布帛やシート類を介在させて樹脂層を設けてもよい。また、本発明のマットの外観や手触りの向上、あるいは樹脂層の保護を目的として、樹脂層の下側面に、さらに他の布帛やフィルム、シート類を積層してもよい。
本発明の足ふきマットによれば、下層にダブルラッセル編地を配していることから、面方向に対して水平方向での通気性が特に良好であるため、上層の吸水拡散性編地にて吸水し拡散した水分が、良好な通気性によって乾燥しやすく、濡れた足で足ふきマットにのった時の足裏のベタツキ感が抑制される。また繰り返し使用によって、足ふきマットが吸水した水分の乾燥時間も短時間となり、取扱い性が良好である。
本発明の足ふきマットは、風呂場の出入り口にバスマットとして設置したり、また、プールやシャワールーム、足洗い場等の適宜の場所に設置して良好に用いることができる。
実施例で用いたパイル編成組織である。
a:表面組織に用いる糸条
b:裏面組織に用いる糸条
CY:シリンダー針
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例にて評価した特性は、下記の方法により測定した。また、移行水分率(%)は、前記した方法により測定した。
(1)保水率(%)
20cm四方に切り出した試料を準備する。そして、これを、室温20℃、湿度65%の環境で120分間吊り干し乾燥を行った後に質量を測り、初期質量とする。続いて、蒸留水の入ったバットを用意し、試料を5 分間完全に浸漬させる。試料を取り出した後、絞らずに室温20℃、湿度65%の環境で吊り干しし、水滴が落ちなくなった時点で質量を測り、浸漬後の質量とする。次に、下記式に従い保水率を算出し、この操作を試料3枚について行い、3枚の平均値を保水率として算出した。
保水率(%)=[(浸漬後の質量−元質量)÷元質量]×100
(2)ドライ感
水を入れたバケツに被験者が10秒足をつけた後、試料(足ふきマット)上に20秒間のる。その後、のった箇所を手のひらでやや強めに押さえ、濡れの感じ方について官能試験により評価した。試験は10人のパネラーにより行ない、下記の基準で評価して、最も人数の多かった評価結果を採用した。
(評価基準)
○:濡れを感じず、水分が手にほとんどつかない。
△:濡れを感じ、かなりの水分が手につくのが目視できる。
×:軽く触れるだけで手に水分がつき、押さえるとベトベトする。
実施例1
吸水拡散性編地の表面組織に、ポリエステル仮撚加工糸(ユニチカトレーディング株式会社製、84デシテックス/36フィラメント)を、裏面組織には異繊度異形断面ポリエステル加工糸(ユニチカトレーディング株式会社製、「ルミエース(商標名)」、73デシテックス/44フィラメント)を使用し、30"*28Gの丸編機(福原精機製、VX−ZPL型)により、図1に示すパイル編成組織にてパイル編物を製編した。なお、図中において、aは表面組織に用いるポリエステル仮撚加工糸、bは裏面組織に用いる異繊度異形断面ポリエステル加工糸、CYはシリンダー針である。
得られた編地は、サーキュラー染色試験機(日阪製作所製、CUT-T-S型)にて、界面活性剤(日華化学株式会社製、サンモールFL)を1g/リットルの濃度で使用して、浴比1:25で80℃、30分間のリラックス精練を行った。次いで、上記と同じサーキュラー染色試験機にて、編地のポリエステル繊維の染色と吸水加工を行なう目的で、染料(ダイスター社製、Dianix Blue UN−SE)を1%O.m.f.、染色助剤としての酢酸を0.2ml/リットル、均染剤(日華化学株式会社製、ニッカサンソルトSN−130)を0.5g/リットルの割合で用いて、130℃、30分間の熱水処理を行なった後に、仕上げセットを行ない、吸水拡散性編地を得た。
得られた編地は、表面にドット状で略均一に分布したパイルを122個/cmの密度で有しており、平均的なパイル長は1.1mmであった。また、裏面組織の異形断面ポリエステル繊維の含有率は編物全体の55.8質量%であった。
次に、ダブルラッセル編地を準備した。すなわち、剛性のあるモノフィラメントが編立可能なニッティングエレメントを改良した6ゲージの2列針床を有する経編機を用い、チェーンリンクの組織により、上面の地組織には、330デシテックスのポリエステルモノフィラメント糸を、下面の地組織には、ポリエステルマルチフィラメント糸(550デシテックス/48フィラメント)を、連結糸には、1100デシテックス(単糸径0.320mm)のポリエステルモノフィラメント糸を使用して、上下面ともに6角形状の透かし目を持つメッシュ状組織となるダブルラッセル編地を編成した。さらに得られたダブルラッセル編地の裏面(下側面)にポリウレタン樹脂をラミネート加工し、樹脂層を設けた。なお樹脂は、ダブルラッセル編地の裏面において編糸が存在している箇所のみに付与し、透かし目の箇所には樹脂は付与していない。
以上により得られた吸水拡散性編地とダブルラッセル編地とをそれぞれ60cm×40cmに裁断し、ダブルラッセル編地の上に吸水拡散性編地を積層し、周囲を縫い合わせて一体化し、足ふきマットを得た。
比較例1
実施例1において、吸水拡散性編地において、表面組織と裏面組織に用いる糸として、綿糸30番を用いて編成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の足ふきマットを得た。
比較例2
実施例1において、ダブルラッセル編地に代えて、厚みが約7mmのウレタンスポンジを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の足ふきマットを得た。
実施例1、比較例1,2のマットについて評価した結果を表1に示す。


Claims (3)

  1. 吸水拡散性編地とダブルラッセル編地とが積層されてなるマットであり、
    吸水拡散性編地が、表面組織と裏面組織とからなり、表面組織は、断面円形の合成繊維によって構成される多数のパイルによって構成されており、裏面組織は、異形断面の合成繊維によって構成されてなり、
    ダブルラッセル編地の少なくとも一方の面は、角目の透かし目を持つメッシュ状組織であり、
    ダブルラッセル編地の角目のメッシュ状組織面側に吸水拡散性編地の裏面組織面が接するように積層されてなることを特徴とする足ふきマット。
  2. 吸水拡散性編地の表面組織は、パイル長0.5mm以上のパイルが20個/cm以上の密度で存在していることを特徴とする請求項1記載の足ふきマット。
  3. 移行水分率が10%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の足ふきマット。
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