JP2019070064A - 光硬化性スラリー - Google Patents

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Abstract

【課題】無機物粒子を高濃度に含むスラリー中における無機物粒子の分散安定性に優れ、かつ、簡便な操作により無機物粒子間が強固に架橋した無機物成形体を成形することができる光硬化性スラリーを提供する。【解決手段】無機物粒子と、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体と、多官能アクリレートと、光重合開始剤と、非水系溶媒と、を含む光硬化性スラリー。【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性スラリーに関する。
近年、セラミックス等の無機物粒子からなる部材(以下、「無機物成形体」と言う。)の用途を拡大するために、無機物成形体としては、複雑形状を有する部材(以下、「複雑形状部材」と言う。)が検討されている。複雑形状部材の製造においては、複雑形状を形成するための切削コスト等の製造コストを削減するために、ニアネットシェイピングの需要が高まっている。このような需要を満たすためには、一般に、無機物粒子を高濃度に含むスラリーを用いた湿式成形法が用いられる。湿式成形法の中でも、特に形状の自由度が高い光造形法が注目されている。
従来の光造形法によるセラミックス成形では、例えば、次のような方法が用いられている。セラミックスの原料となる無機物粒子と紫外線硬化型樹脂(バインダー)を含むスラリーからなる塗膜Aを形成し、その塗膜Aに紫外線レーザーを位置選択的に照射して二次元状のセラミックス成形体Aを形成する。さらに、二次元状のセラミックス成形体A上に所定の厚さでスラリーを塗布して塗膜Bを形成し、その塗膜Bに紫外線レーザーを位置選択的に照射して二次元状のセラミックス成形体Bを形成する。これらの操作を繰り返すことにより、多数の二次元状のセラミックス成形体が積層された、三次元状のセラミックス成形体を得る(例えば、非特許文献1〜3参照)。
C. Hinczewski et al., J. Eur. Ceram. Soc. 18 (1998),p. 583−590. T. Chartier et al., J. Ceram. Sci. Tech. 06 (2015) p. 95−104. J. W. Halloran et al., J. Eur. Ceram. Soc. 31 (2011) 2613−2619.
しかしながら、上記の成形方法では、多量のバインダーを含む分散媒と無機物粒子間の界面親和性が低いため、スラリー中で無機物粒子が凝集し、均一に分散し難いという課題があった。また、上記の成形方法では、多量のバインダーを必要とするため、バインダーを除去するための脱脂工程にて多量のガスが発生する。脱脂工程にて多量のガスが発生すると、セラミックス成形体に亀裂が生じるという課題があった。また、脱脂工程にてバインダーを除去するためには、長時間の熱処理が必要であるため、コストが高くなるという課題があった。さらに、多量のバインダーを除去した後のセラミックス成形体は、機械的な強度が低いという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、無機物粒子を高濃度に含むスラリー中における無機物粒子の分散安定性に優れ、かつ、簡便な操作により無機物粒子間が強固に架橋した無機物成形体を成形することができる光硬化性スラリーを提供することを目的とする。
[1]無機物粒子と、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体と、多官能アクリレートと、光重合開始剤と、非水系溶媒と、を含むことを特徴とする光硬化性スラリー。
[2]前記ポリアルキレンイミンの重量平均分子量は、300〜30000であることを特徴とする[1]に記載の光硬化性スラリー。
[3]前記会合体は、前記ポリアルキレンイミンの全アルキレンイミン単位に対して、前記脂肪酸が15mol%〜40mol%会合したものであることを特徴とする[1]または[2]に記載の光硬化性スラリー。
[4]前記無機物粒子の含有量は、10体積%〜65体積%であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の光硬化性スラリー。
[5]前記多官能アクリレートの含有量は、前記無機物粒子に対して1.5質量%〜10.0質量%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の光硬化性スラリー。
本発明によれば、無機物粒子を高濃度に含むスラリー中における無機物粒子の分散安定性に優れ、かつ、簡便な操作により無機物粒子間が強固に架橋した無機物成形体を成形することができる光硬化性スラリーを提供することができる。
実験例1において、紫外線照射後の溶液AAの外観を示す光学写真である。 実験例1において、紫外線照射後の溶液BBの外観を示す光学写真である。 実験例2において、ポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体の添加量と吸着量の関係を示す図である。 実験例3において、光硬化性スラリー調製直後の光硬化性スラリーの外観を示す光学写真である。 実験例3において、紫外線を照射せずに12時間静置した後の光硬化性スラリーの外観を示す光学写真である。 実験例3において、光硬化性スラリー調製直後すぐに紫外線を照射した後の光硬化性スラリーの外観を示す光学写真である。 実験例3において、会合度が異なるポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体を用いた光硬化性スラリーの紫外線照射前後の流動特性を示す図である。 実験例3において、多官能アクリレートの含有量が異なる光硬化性スラリーの紫外線照射前後の流動特性を示す図である。 実験例4において、光硬化性スラリーの3Dライティングにより作製した湿潤成形体の外観を示す光学写真である。
本発明の光硬化性スラリーの実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[光硬化性スラリー]
本実施形態の光硬化性スラリーは、無機物粒子と、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体と、多官能アクリレートと、光重合開始剤と、非水系溶媒と、を含む。
より詳細には、本実施形態の光硬化性スラリーは、表面がポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体で修飾された無機物粒子が、多官能アクリレートと光重合開始剤を含む溶液中に分散されたものである。
なお、無機物粒子の表面をポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体が修飾するとは、無機物粒子の表面の少なくとも一部にポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体が付着することを言う。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、無機物粒子としては、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(Si)、水酸化アパタイト(Ca10(PO(OH))、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)、酸化イットリウム(Y)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO)、炭酸カルシウム(CaCO)、チタン酸バリウム(BaTiO)等の無機化合物の粒子、ニッケル(Ni)、ケイ素(Si)等の粒子が挙げられる。
無機物粒子の比表面積径は、10nm〜10μmであることが好ましく、30nm〜5μmであることがより好ましい。
無機物粒子の比表面積径が10nm以上であれば、上記の会合体により、表面修飾することができる。一方、無機物粒子の平均一次粒子径が10μm以下であれば、形状が崩壊することなく、複雑形状部材の成形が可能である。
なお、本実施形態の光硬化性スラリーにおける「比表面積径」とは、以下の方法で求められる数値である。すなわち、本実施形態の光硬化性スラリーにおける無機物粒子を、ガス吸着法により、その比表面積を求め、粒子の形状を球形とみなした場合に比表面積から幾何学的に算出される直径を比表面積径とする。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、ポリアルキレンイミンとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリブタジエンイミン等が挙げられる。これらの中でも、無機物粒子を高濃度に含むスラリー中における、無機物粒子の分散安定性の観点から、ポリエチレンイミンがより好ましい。
ポリアルキレンイミンの重量平均分子量(Mw)は、300〜30000であることが好ましく、600〜10000であることがより好ましい。
ポリアルキレンイミンの重量平均分子量(Mw)が300以上であれば、ポリアルキレンイミンと脂肪酸が会合して会合体を形成することができる。一方、ポリアルキレンイミンの重量平均分子量(Mw)が30000以下であれば、光硬化性スラリーにおいて、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体で修飾された無機物粒子が非水系溶媒に均一かつ安定に分散する。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、脂肪酸としては、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸が挙げられる。
飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸としては、炭素原子数が4〜30のものが用いられる。
飽和脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等が挙げられる。不飽和脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、リノール酸、エレオステアリン酸等が挙げられる。これらの中でも、無機物粒子を高濃度に含むスラリー中における、無機物粒子の分散安定性の観点から、オレイン酸がより好ましい。
また、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸としては、上記のものを1種単独または2種以上を混合して用いることができる。
ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体は、ポリアルキレンイミンの全アルキレンイミン単位に対して、脂肪酸が15mol%〜40mol%会合したものであることが好ましく、脂肪酸が15mol%〜30mol%会合したものであることがより好ましい。
会合体は、脂肪酸が15mol%以上会合したものであれば、上述するように、会合体が無機物粒子の表面を修飾することができる。一方、会合体は、脂肪酸が40mol%以下会合したものであれば、光硬化性スラリーにおいて、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体で修飾された無機物粒子が非水系溶媒に均一かつ安定に分散する。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、無機物粒子の含有量は、10体積%〜65体積%であることが好ましく、40体積%〜50体積%であることがより好ましい。
無機物粒子の含有量が10体積%以上であれば、複雑形状を付与した無機物成形体の著しい機械的強度の低下を抑制できる。一方、無機物粒子の含有量が65体積%以下であれば、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体で修飾された無機物粒子が非水系溶媒に均一かつ安定に分散する。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、ポリアルキレンイミンの全アルキレンイミン単位に対するオレイン酸の会合量は、例えば、有機元素分析装置によるCHN分析によって確認することができる。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、会合体の含有量は、無機物粒子の表面積を基準として、0.6mg/m〜3.0mg/mであることが好ましく、0.8mg/m〜2.0mg/mであることがより好ましい。
会合体の含有量が0.6mg/m以上であれば、無機物粒子の表面のほぼ全域を修飾することができる。一方、会合体の含有量が0.8mg/m〜3.0mg/mの範囲内であれば、光硬化性スラリーにおいて、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体で修飾された無機物粒子が非水系溶媒に均一かつ安定に分散する。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、多官能アクリレートは、アクリロイル基(CH=CH−C(=O)−)を2個以上有するものであることが好ましく、4個〜6個有するものであることがより好ましい。
多官能アクリレートとしては、例えば、ビスフェノールFエチレンオキシド変性ジアクリレート(下記式(1))、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジアクリレート(下記式(2))、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジアクリレート(下記式(3))、ポリプロピレングリコールジアクリレート(下記式(4))、ポリエチレングリコールジアクリレート(下記式(5))、トリメチロールプロパンアクリレート(下記式(6))、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリアクリレート(下記式(7))、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート(下記式(8))、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジアクリレートまたはイソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリアクリレート(下記式(9))、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレート(下記式(10))、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(下記式(11))、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(下記式(12))、ジグリセリンエチレンオキシド変性アクリレート(下記式(13))、下記式(14)で表わされる化合物、下記式(15)で表わされる化合物、下記式(16)で表わされる化合物等が挙げられる。これらの多官能アクリレートは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの多官能アクリレートの中でも、非水系溶媒に対する溶解性および1分子当たりのアクリロイル基密度の高さの点から、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(下記式(12))が好ましい。
(但し、n≒2である。)
(但し、n≒2である。)
(但し、n≒4である。)
(但し、R=HまたはCOCH=CHである。)
(但し、R=HまたはCH=CHCOである。)
(但し、Aはアクリル酸、Mは二価アルコール、Nは二塩基酸である。)
(但し、Aはアクリル酸、Mは二価アルコール、Nは二塩基酸である。)
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、多官能アクリレートの含有量は、無機物粒子に対して1.5質量%〜10.0質量%であることが好ましく、1.5質量%〜5.0質量%であることがより好ましい。
多官能アクリレートの含有量が無機物粒子に対して1.5質量%以上であれば、光硬化性スラリーの固化が生じて、成形体の崩壊を起こすことなく、複雑形状を成形できる。一方、多官能アクリレートの含有量が無機物粒子に対して10.0質量%以下であれば、脱脂工程における割れの発生を効果的に抑制できる。
光重合開始剤としては、光硬化性スラリーに光を照射することにより、多官能アクリレートのラジカル重合を開始するためのラジカルを発生するものであれば特に限定されない。光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1プロパノン、2−ヒドロキシ−4’−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルプロピオフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、光重合開始剤の含有量は、多官能アクリレートに対して0.5質量%〜8.0質量%であることが好ましく、1.0質量%〜5.0質量%であることがより好ましい。
光重合開始剤の含有量が多官能アクリレートに対して0.5質量%以上であれば、短時間に光硬化性スラリーを固化させて、複雑形状を成形できる。一方、光重合開始剤の含有量が多官能アクリレートに対して8.0質量%以下であれば、複雑形状を成形する際の光硬化性スラリーの固化速度の低下を抑制できる。
非水系溶媒としては、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体が溶解可能であれば特に限定されないが、α−テルピネオール、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、非水系溶媒の含有量は、35体積%〜90体積%であることが好ましく、50体積%〜60体積%であることがより好ましい。
非水系溶媒の含有量が35体積%以上であれば、光硬化性スラリーにおいて無機物粒子を均一に分散できる。一方、非水系溶媒の含有量が90体積%以下であれば、成形体の崩壊を起こすことなく複雑形状を成形できる。
本実施形態の光硬化性スラリーは、多官能アクリレートの重合を禁止するための重合禁止剤を含んでいてもよい。
重合禁止剤としては、特に限定されず、多官能アクリレートの種類に応じて、一般的なラジカル重合禁止剤が用いられる。
本実施形態の光硬化性スラリーにおいて、重合禁止剤の含有量は、特に限定されず、多官能アクリレートの種類や、光硬化性スラリーにおける含有量等に応じて、適宜調整される。
本実施形態の光硬化性スラリーの反応機構(硬化の機構)を説明する。
本実施形態の光硬化性スラリーに光を照射すると、まず、光重合開始剤がラジカルを発生する。すると、多官能アクリレートがラジカル重合を開始して、多官能アクリレートの重合体が生成する。
また、ラジカル重合は発熱反応であるため、ラジカル重合の開始に伴って熱が発生する。
このラジカル重合に起因する熱(反応熱)により、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合に対して、無機物粒子の表面に付着した会合体を構成するポリアルキレンイミンのアミノ基を付加するマイケル付加反応が生じる。すなわち、本実施形態の光硬化性スラリーは、光を照射することによって、まず多官能アクリレートのラジカル重合を開始して、そのラジカル重合に起因する熱により、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合とポリアルキレンイミンのアミノ基との間でマイケル付加反応が生じる。よって、本実施形態の光硬化性スラリーは、マイケル付加反応を生じさせるために、外部から熱を加える必要がなく、光を照射するだけで、ラジカル重合反応とマイケル付加反応を生じることができる。その結果、本実施形態の光硬化性スラリーは、簡便な操作により、無機物成形体を成形することができる。
このマイケル付加反応により、無機物粒子間が架橋される。マイケル付加反応に起因する結合は、下記の式(17)で示すような化学反応によって形成される。
すなわち、上記の式(17)において、(a)ポリアルキレンイミンのアミノ基が、(b)多官能アクリレートを構成する二重結合に対してマイケル付加反応して、(c)や(d)の結合を形成する。
このようなマイケル付加反応によって形成された結合は、例えば、赤外分光法(Infrared Spectroscopy、IR)で赤外吸収スペクトルを測定することによって確認することができる。赤外吸収スペクトルの測定には、フーリエ変換赤外分光光度計(Fourier Transform Infrared Spectrometer、FT−IR)が用いられる。
本実施形態の光硬化性スラリーによれば、無機物粒子を高濃度に含み、スラリー中における無機物粒子の分散安定性に優れる。また、本実施形態の光硬化性スラリーによれば、多官能アクリレートがラジカル重合反応によって発生する反応熱を利用して、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合に対して、無機物粒子の表面に付着した、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体を構成するポリアルキレンイミンのアミノ基を付加するマイケル付加反応が生じるため、簡便な操作により無機物粒子間が強固に架橋した無機物成形体を成形することができる。
[光硬化性スラリーの製造方法]
本実施形態の光硬化性スラリーの製造方法は、非水系溶媒中にて、ポリアルキレンイミンと脂肪酸を攪拌、混合して、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体を含む非水系溶液を調製する工程(以下、「工程A」と言う。)と、非水系溶液に、無機物粒子と光重合開始剤を分散させて、無機物粒子の分散液を調製する工程(以下、「工程B」と言う。)と、分散液に、多官能アクリレートを添加する工程(以下、「工程C」と言う。)と、を有する。
工程Aでは、非水系溶媒に、ポリアルキレンイミンと脂肪酸を添加し、これらを攪拌、混合する。これにより、非水系溶媒中にて、ポリアルキレンイミンと脂肪酸を会合させて、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体を生成する。工程Aでは、得られた会合体は、非水系溶媒に溶解しているため、会合体を含む非水系溶液が調製される。
非水系溶媒中にて、ポリアルキレンイミンと脂肪酸を攪拌する時間は、特に限定されないが、例えば、1時間〜24時間であることが好ましい。
工程Bでは、工程Aで得られた非水系溶液に、無機物粒子と光重合開始剤を分散させて、無機物粒子の分散液を調製する。
工程Bにおいて、非水系溶液に無機物粒子と光重合開始剤を分散させる方法は特に限定されないが、例えば、無機物粒子と光重合開始剤を含む非水系溶液を攪拌翼やマグネチックスターラーを用いて攪拌する方法、無機物粒子と光重合開始剤を含む非水系溶液に超音波を印加する方法等が挙げられる。
工程Cでは、工程Bで得られた分散液に、多官能アクリレートを添加する。これにより、本実施形態の光硬化性スラリーが得られる。
工程Cにおいて、分散液に多官能アクリレートを添加し、分散させる方法は特に限定されないが、例えば、多官能アクリレートを含む分散液を攪拌翼やマグネチックスターラーを用いて攪拌する方法、多官能アクリレートを含む分散液に超音波を印加する方法等が挙げられる。
[無機物成形体]
本実施形態の無機物成形体は、本実施形態の光硬化性スラリーを硬化してなる無機物成形体であって、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合に対して、会合体を構成するポリアルキレンイミンのアミノ基がマイケル付加反応することによって形成された結合を有する。
より詳細には、本実施形態の無機物成形体は、無機物粒子の表面をポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体が修飾し、その会合体を構成するポリアルキレンイミンのアミノ基が、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合に対してマイケル付加反応することによって形成された結合を有するものである。
本実施形態の無機物成形体としては、例えば、ゴム等のように弾性変形可能な成形体、塑性変形する成形体等が挙げられる。
本実施形態の無機物成形体は、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合に対して、無機物粒子の表面に付着した会合体を構成するポリアルキレンイミンのアミノ基がマイケル付加しているため、無機物粒子間が強固に架橋している。したがって、本実施形態の無機物成形体によれば、複雑形状部材(成形体)の成形を可能とすることができる。また、本実施形態の無機物成形体を焼結することにより、無機物成形体の複雑形状が維持された焼結体を得ることができる。
[無機物成形体の製造方法]
本実施形態の無機物成形体の製造方法は、本実施形態の光硬化性スラリーに光を照射して、光硬化性スラリーを硬化させ、光硬化性スラリーからなる無機物成形体を形成する工程(以下、「工程D」と言う。)を有する。
工程Dでは、本実施形態の光硬化性スラリーに光を照射する。これにより、上述のように、多官能アクリレートがラジカル重合を開始する。すると、このラジカル重合に起因する熱により、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合に対して、無機物粒子の表面に付着した会合体を構成するポリアルキレンイミンのアミノ基を付加するマイケル付加反応が生じる。その結果として、光硬化性スラリーが固化または凝集し、上述の本実施形態の無機物成形体が得られる。
工程Dでは、例えば、目的とする形状に応じた、光透過性の成形型に光硬化性スラリーを投入し、その状態で光硬化性スラリーに光を照射して、光硬化性スラリーを固化または凝集させることにより、その成形型による外形を有する無機物成形体が得られる。また、成形型を複雑形状にすることにより、無機物成形体の外形を複雑形状にすることができる。
また、工程Dでは、例えば、光硬化性スラリーが目的の形状となるように、ノズル等から光硬化性スラリーを吐出させて、吐出直後の光硬化性スラリーに光を照射して、光硬化性スラリーを固化または凝集させることにより、目的の形状を有する無機物成形体を成形してもよい。
このようにして得られた無機物成形体を脱脂、焼結することにより、無機物成形体の複雑形状が維持された焼結体を得ることができる。
本実施形態の無機物成形体の製造方法によれば、多官能アクリレートおよびその重合体を構成する二重結合に対して、無機物粒子の表面に付着した会合体を構成するポリアルキレンイミンのアミノ基がマイケル付加した、無機物粒子間が強固に架橋した無機物成形体が得られる。そのため、複雑形状部材(成形体)の成形を可能とすることができる。また、本実施形態の無機物成形体の製造方法によって得られた無機物成形体を焼結することにより、無機物成形体の複雑形状が維持された焼結体を得ることができる。
以下、実験例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
[実験例1]
α−テルピネオールに、重合禁止剤を除去した単官能アクリレート(メタクリル酸メチル(MMA))を溶解し、単官能アクリレートの含有量が60質量%の溶液AAを調製した。溶液AAにおけるベンジルジメチルケタールの含有量を、1.2質量%(MMAに対して2質量%)とした。
また、α−テルピネオールに、多官能アクリレート(商品名:M400(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)、東亞合成社製)と光重合開始剤のベンジルジメチルケタールを溶解し、多官能アクリレートの含有量が60質量%の溶液BBを調製した。溶液BBにおけるベンジルジメチルケタールの含有量を、1.2質量%(M400に対して2質量%)とした。
溶液AAと溶液BBをサンプル瓶に収容し、その状態で、溶液AAと溶液BBに紫外光(波長365nm)を照射して、それぞれのアクリレートの重合状態を評価した。結果を図1および図2に示す。図1は、紫外線照射後の溶液AAの外観を示す光学写真である。図2は、紫外線照射後の溶液BBの外観を示す光学写真である。
図1に示すように、溶液AAに紫外線を3分間照射しても、溶液AAの粘度が増加しない、すなわち、単官能アクリレートが重合しないことが確認された。
一方、図2に示すように、溶液BBに紫外線を5秒間照射しただけで、多官能アクリレートが重合することが確認された。なお、図2において、サンプル瓶内の底部側において、濁った層を形成しているのは、多官能アクリレートの重合体である。また、溶液BBに紫外線を照射すると、多官能アクリレートの重合性の高さから、沸点219℃のα−テルピネオールが揮発するほどの反応熱が発生した。このように、多官能アクリレートを用いることにより、常温かつ空気下にて、高温の反応熱を伴う光ラジカル重合が可能であることが分かった。
[実験例2]
α−テルピネオールに、ポリエチレンイミン(重量平均分子量(Mw)=1800)とオレイン酸を添加し、これらを室温にて、24時間、攪拌、混合して、ポリエチレンイミンとオレイン酸を会合させ、ポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体を得た。ここで、ポリエチレンイミンに対するオレイン酸の配合量を、ポリエチレンイミンの全エチレンイミン単位に対して、オレイン酸が15mol%〜40mol%となるようにした。
次に、上記の会合体を、0mg/m〜3.0mg/mの範囲で含むα−テルピネオールに、酸化アルミニウム(Al)粒子を分散させて、酸化アルミニウム(Al)粒子の分散液を調製した。得られた分散液における酸化アルミニウム(Al)粒子の含有量は5質量%であった。ここで、会合体の添加量は、酸化アルミニウム(Al)粒子の表面積を基準とした値である。
次に、分散液を24時間、攪拌、混合した後、分散液を遠心分離(20000G、10分間)して、上澄み液を得た。
次に、得られた上澄み液の導電率を測定し、酸化アルミニウム(Al)粒子の表面におけるポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体の吸着量を見積もった。ここで、会合体の吸着量は、酸化アルミニウム(Al)粒子の表面積を基準とした値である。
なお、上澄み液の導電率の測定方法は、次の通りである。ポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体を含む各上澄み10.0 gにエタノール20.0 gを加え、5分間の超音波バス処理を施した。これらの溶液の電気伝導率を卓上型電気伝導率計(交流2電極法)により測定した。上澄み中のポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体の量は、既知量のポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体を含むターピネオール溶液10.0 gにエタノール20.0 gを加え、5分間の超音波バス処理を施した溶液の導電率を測定して得た検量線から見積もった。
図3に、ポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体の添加量と吸着量の関係を示す。
図3の結果から、ポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体におけるオレイン酸の会合度がいかなる値であっても、会合体の添加量が少ない場合には、添加した会合体のほぼ全てが酸化アルミニウム(Al)粒子の表面に吸着し、会合体の添加量が増えるに伴って、飽和吸着に至る傾向があることが確認された。オレイン酸の会合度が15mol%の場合の飽和吸着量は1.1mg/m、オレイン酸の会合度が30mol%の場合の飽和吸着量は1.1mg/m、オレイン酸の会合度が40mol%の場合の飽和吸着量は1.4mg/mであり、いずれの場合も、ポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体は、分散剤として機能するとともに、優れた吸着能を有することが分かった。また、飽和吸着条件下では、酸化アルミニウム(Al)粒子を含む分散液が分散安定化することが確認された。
[実験例3]
α−テルピネオールに、ポリエチレンイミン(重量平均分子量(Mw)=1800)とオレイン酸を添加し、これらを室温にて、24時間、攪拌、混合して、ポリエチレンイミンとオレイン酸を会合させ、ポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体を得た。ここで、ポリエチレンイミンに対するオレイン酸の配合量を、ポリエチレンイミンの全エチレンイミン単位に対して、オレイン酸が15mol%〜40mol%となるようにした。
次に、上記の会合体を含むα−テルピネオールに、酸化アルミニウム(Al)粒子と光重合開始剤のベンジルジメチルケタールを分散させて、酸化アルミニウム(Al)粒子の分散液を調製した。
次いで、上記の分散液に、多官能アクリレート(商品名:M400(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)、東亞合成社製)を添加して、遊星混合し、光硬化性スラリーを得た。得られた光硬化性スラリーにおける酸化アルミニウム(Al)粒子の含有量は、40体積%であった。
なお、実験例2において、吸着特性から決定した飽和吸着量のポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体で酸化アルミニウム(Al)粒子を修飾した。また、会合体で修飾された酸化アルミニウム(Al)粒子をα−テルピネオール中に分散安定化させた。これにより、酸化アルミニウム(Al)粒子質量に対して、多官能アクリレートが3.0質量%となるように、多官能アクリレートを添加した。
酸化アルミニウム(Al)粒子の含有量が40体積%、会合体におけるオレイン酸の会合度が15mol%、多官能アクリレートの含有量が酸化アルミニウム(Al)粒子に対して3.0質量%である光硬化性スラリーをサンプル瓶に収容し、その状態で、光硬化性スラリーの外観を観察した。
結果を図4〜図6に示す。図4は、光硬化性スラリー調製直後の光硬化性スラリーの外観を示す光学写真である。図5は、紫外線を照射せずに12時間静置した後の光硬化性スラリーの外観を示す光学写真である。図6は、光硬化性スラリー調製直後すぐに紫外線を照射した後の光硬化性スラリーの外観を示す光学写真である。
図5および図6に示すように、マイケル付加反応により一部の酸化アルミニウム(Al)粒子間が架橋され、光硬化性スラリーの流動性が低下して、光硬化性スラリーが増粘したと考えられる。また、図6に示すように、光硬化性スラリー調製直後すぐに紫外線を照射した後の光硬化性スラリーは、著しく増粘した様子が観察された。
光硬化性スラリーの硬化反応を解明するために、レオメーターにより、紫外線照射前後の光硬化性スラリーの流動特性を評価した。
なお、レオメーターによる、光硬化性スラリーの流動特性の評価方法は、次の通りである。会合体におけるオレイン酸の会合度を15mol%〜40mol%、多官能アクリレート量を酸化アルミニウム(Al)粒子に対して1.5〜3.0質量%とした6.3mLのスラリーを、300 rpmで撹拌させながら365nmの紫外線を20秒間照射した。その後、2000rpmの遊星混合を30秒間施し、撹拌させながら再度紫外線を20秒間照射することでスラリー全体を硬化させた。硬化したスラリーに2000rpmの遊星混合を30秒間施したものを数mL採取してレオメーターで流動曲線を得た。
図7に、オレイン酸の会合度が異なるポリエチレンイミンとオレイン酸の会合体を用いた光硬化性スラリーの紫外線照射の流動特性を示す。
図7の結果から、オレイン酸の会合度が40mol%の場合、紫外線照射後の光硬化性スラリーの粘度の増加はわずかであることが分かった。一方、オレイン酸の会合度が15mol%の場合、紫外線照射前の光硬化性スラリーの粘度が低くなるとともに、紫外線照射後に光硬化性スラリーの粘度が大幅に高くなることが分かった。オレイン酸の会合度が低いほど、会合体中のアミノ基の数が増加するため、酸化アルミニウム(Al)粒子の表面における反応性アミノ基の数も増加する。したがって、オレイン酸の会合度が低いほど、紫外線照射後に酸化アルミニウム(Al)粒子の表面とマトリックスに形成される架橋の密度が高くなり、光硬化性スラリーの粘度が著しく高くなると考えられる。
図8に、多官能アクリレートの含有量が異なる光硬化性スラリーの紫外線照射の流動特性を示す。
図8の結果から、多官能アクリレートの含有量が1.5質量%の場合、紫外線照射後の光硬化性スラリーの粘度の増加はわずかであることが分かった。一方、多官能アクリレートの含有量が3.0質量%の場合、紫外線照射前の光硬化性スラリーの粘度が低くなるとともに、紫外線照射後に光硬化性スラリーの粘度が大幅に高くなることが分かった。紫外線照射前の光硬化性スラリーの粘度が低くなった理由は、多官能アクリレートの含有量が増加するに伴って、光硬化性スラリーにおける酸化アルミニウム(Al)粒子の含有量が低下したためと考えられる。また、紫外線照射後に光硬化性スラリーの粘度が大幅に高くなる理由は、多官能アクリレートのラジカル重合によってマトリックス中における重合体間の架橋数の増加が寄与したと考えられる。
[実験例4]
酸化アルミニウム(Al)粒子の含有量が42体積%、会合体におけるオレイン酸の会合度が15mol%、多官能アクリレートの含有量が3.0質量%である光硬化性スラリーに紫外線を照射しながら、3Dライティングを実施した。アルミホイルで遮光した10mLのシリンジに光硬化性スラリーを充填し、365nmの紫外光照射下でスラリーを吐出させて簡易的に造形物を得た。
図9に、光硬化性スラリーの3Dライティングにより作製した湿潤成形体を示す。
図9に示すように、ノズルから吐出した光硬化性スラリーを任意の形状に高速に成形し、構造を保持することができた。得られた湿潤成形体を80℃で乾燥した後にも、成形体は欠陥を形成することなく、成形形状が保持された。
以上の結果から、酸化アルミニウム(Al)粒子を高濃度に含む光硬化性スラリーの分散安定化と、微量のバインダー(多官能アクリレート)を介した酸化アルミニウム(Al)粒子間の架橋の形成とを実現することができた。すなわち、本発明によれば、強固な無機物成形体を成形することができる光硬化性スラリーが得られる。

Claims (5)

  1. 無機物粒子と、ポリアルキレンイミンと脂肪酸の会合体と、多官能アクリレートと、光重合開始剤と、非水系溶媒と、を含むことを特徴とする光硬化性スラリー。
  2. 前記ポリアルキレンイミンの重量平均分子量は、300〜30000であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性スラリー。
  3. 前記会合体は、前記ポリアルキレンイミンの全アルキレンイミン単位に対して、前記脂肪酸が15mol%〜40mol%会合したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光硬化性スラリー。
  4. 前記無機物粒子の含有量は、10体積%〜65体積%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性スラリー。
  5. 前記多官能アクリレートの含有量は、前記無機物粒子に対して1.5質量%〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性スラリー。
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