JP2019060394A - 玉軸受用保持器及び玉軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持器と軌道輪の案内面との間のトルク損失や摩耗を防止することができる玉軸受用保持器及び玉軸受を提供すること。【解決手段】内外軌道輪11、12のいずれか一方によって案内される軌道輪案内形式の玉軸受用保持器14であって、軌道輪11、12と対向する環状の円環部18を有し、円環部18の案内面には、軌動輪11、12と潤滑油23を介して接触可能な突起部22が、軸方向から見て周方向に複数形成されていることを特徴とする玉軸受用保持器14を構成する。【選択図】図1

Description

この発明は、玉軸受用保持器及びその保持器を採用した玉軸受に関する。
種々の産業分野では、径方向断面が小さい玉軸受が用いられる場合がある。径方向断面が小さいと玉の鋼球径も小さくなり径方向断面が小さい。すると、内外軌動輪の間の径方向クリアランスが小さくなるため、保持器と軌動輪との間の径方向のクリアランスも小さくなる。例えば、図12に示すように、日本工業規格(JISB1521:2012「転がり軸受−深溝玉軸受」)において規定された呼び番号6310に該当のもので確保可能なクリアランス量Aに比して、薄肉品である同呼び番号6810に該当のもので確保可能なクリアランス量は、1/3A程度になってしまう。
ここで、玉軸受用保持器には、玉によって案内される転動体案内形式と、軌動輪によって案内される軌動輪案内形式とがある。上述のような径方向断面が小さい玉軸受では、保持器と軌動輪との間のクリアランスが小さいため、転動体案内形式の保持器を採用し難い。保持器の肉厚を小さくすることで転動体案内形式とすることも考えられるが、この場合、当該保持器の剛性が確保し難い。
このため、径方向断面が小さい玉軸受においては、転動体案内形式ではなく、例えば特許文献1に示す軌道輪案内形式の保持器を採用することがある(特許文献1では、内輪案内式を採用)。
特許第5531966号公報
特許文献1に示す内輪案内式の保持器においては、軸受の使用状態において、内輪の外径側と保持器の内径側が接触可能となっている。このため、接触に伴う摩擦によってトルク損失が発生するとともに、その接触部が摩耗する問題がある。特に、軸受の高速回転時においては、油膜切れを生じやすく、トルク損失と摩耗が顕著となる虞がある。
そこで、この発明は、保持器と軌道輪の案内面との間のトルク損失や摩耗を防止することができる玉軸受用保持器及び玉軸受を提供することを課題とする。
この課題を解決するために、この発明においては、内外軌道輪のいずれか一方によって案内される軌道輪案内形式の玉軸受用保持器であって、前記軌動輪と対向する環状の円環部を有し、前記円環部の案内面には、前記軌動輪と潤滑油を介して接触可能な突起部が、軸方向から見て周方向に複数形成されていることを特徴とする玉軸受用保持器を構成した。
このように、案内側の軌道輪に対向する保持器の円環部の案内面に突起部を形成すると、軌道輪と保持器の案内面との間の接触面積(すべり面積)が低減し、摩擦力を減らすことができる。
また、軌道輪と保持器に形成された突起部とが周方向に相対回転する際に、軌道輪表面の潤滑油が各突起部の前面側でかき集められ、この突起部と軌道輪との間の隙間に流れ込む。このとき、流れ込んだ潤滑油の圧力によって、いわゆる「くさび膜効果」が生じる。このくさび膜効果によって、軌道輪と保持器との間の隙間が押し広げられ、この軌道輪と保持器が、潤滑油を介して非接触の状態(流体潤滑状態)となる。このため、軌道輪と保持器が接触することに起因するトルク損失や摩耗を防止することができる。
しかも、軌道輪と保持器との間に、常に潤滑油膜が形成されていることにより、オイルダンパ作用が生じ、玉軸受の使用時の振動を防止することができる。
前記構成においては、前記円環部の軸方向一方側に、玉を収納するポケットと、このポケットからの前記玉の脱落を阻止する爪部と、が形成された冠形を成し、前記爪部の前記案内側の前記軌道輪と対向する対向面に、前記突起部が、軸方向から見て周方向に複数形成されている構成とすることができる。
このように、ポケットの爪部にも突起部を形成することによって、この爪部でも所定量の潤滑油を保持することができる。このため、万が一、軌道輪と保持器との間の潤滑油量が減少したとしても、爪部側から速やかに潤滑油を供給することができる。このため、潤滑油膜による摩擦力の低減、トルク損失や摩耗防止などの効果を確実に発揮させることができる。
前記各構成においては、前記突起部が、半円柱状の頂部を有する突条である構成とすることができる。
突起部の形状をこのようにすると、軌道輪に面した各突起部の頂部付近にくさび形の隙間が形成され、比較的広い回転速度域において、上記のくさび膜効果を効果的に生じさせることができる。
前記各構成に係る玉軸受用保持器は、内輪と、前記内輪の外径側に設けられる外輪と、この玉軸受用保持器によって保持される玉と、を有する玉軸受に適用することができる。
上記において説明した玉軸受用保持器は、突起部の作用によって案内側の軌道輪との間の摩擦に伴うトルク損失や摩耗を大幅に低減することができるため、この玉軸受用保持器を備えた玉軸受においても、同様の効果が期待できる。この玉軸受は、電気自動車やハイブリッド車などのモータやアクチュエータのように、小型化及び高回転化への要請が高い用途への適用に適している。
この発明においては、内外軌道輪のいずれか一方によって案内される軌道輪案内形式の玉軸受用保持器であって、環状に形成された円環部を有し、案内側の前記軌道輪と対向する前記円環部の案内面の前記軌道輪と接触可能な部分に、潤滑油を保持可能な複数の突起部が形成されていることを特徴とする玉軸受用保持器を構成した。
この玉軸受用保持器によると、保持器の強度を確保しつつ、保持器と軌道輪の案内面との間に安定的な潤滑油膜を形成して、トルク損失や摩耗などを防止することができる。
この発明に係る玉軸受の第一実施形態を示す要部側面図 図1中のII−II線に沿う断面図 図1中のIII−III線に沿う断面図 図1に示す玉軸受に用いられる保持器を図1中のA方向(内輪側)から見た要部矢視図であって、(a)は突起部が保持器の回転方向に対して垂直に延びる形状のもの、(b)は突起部が保持器の回転方向に対して所定角度だけ傾斜した形状のもの 図4(a)に示す保持器の要部斜視図 モータの回転軸を図1に示す玉軸受で支持した状態を示す模式図 保持器に形成された突起部の作用を示す要部断面図 図1に示す玉軸受に用いられる保持器(他例)を図1中のA方向(内輪側)から見た要部矢視図であって、(a)は突起部が保持器の回転方向に対して垂直に延びる形状のもの、(b)は突起部が保持器の回転方向に対して所定角度だけ傾斜した形状のもの この発明に係る玉軸受の第二実施形態を示す断面図 この発明に係る玉軸受の第三実施形態を示す断面図 図9、図10に示す玉軸受に用いられる保持器を図9、図10中のB方向(内輪側)から見た要部矢視図であって、(a)は突起部が保持器の回転方向に対して垂直に延びる形状のもの、(b)は突起部が保持器の回転方向に対して所定角度だけ傾斜した形状のもの 従来の呼び番号6310と6810の該当品を示す図
この発明に係る玉軸受10の第一実施形態を図1〜図8を用いて説明する。この玉軸受10は、深溝玉軸受であって、例えば、電気自動車やハイブリッド車のモータの回転軸のように高速回転性が求められる用途に使用される。この玉軸受10は、特に、玉軸受10の径方向断面が小さい68系、69系(JISB1513)や、ミニアチュア軸受(JISB0104)に適している。この玉軸受10は、内輪11、外輪12、玉13、及び、玉軸受用保持器14(以下、単に保持器という。)を主要な構成要素としている。なお、本実施形態では、玉軸受10の設計上の回転中心である軸受中心軸に沿った方向を「軸方向」という。軸方向に直交する方向を「径方向」という。軸受中心軸回りの円周方向を「周方向」という。
内輪11は、図2及び図6に模式的に示すように、モータ15の回転軸30に挿入されている。内輪11は、その内周に形成された嵌め合い面11aを有している。また、内輪11は、軌道溝11bと、当該軌道溝11bの軸方向両側に設けられる肩部11c、11dとを有している。外輪12は、内輪11の外径側に設けられており、ハウジングなどの固定部材40によって固定されている。外輪12は、その外周に形成された嵌め合い面12aを有する。外輪12は、軌道溝12bと、当該軌道溝12bの軸方向両側に設けられる肩部12c、12dとを有している。玉13は、内輪11の軌道溝11bと外輪12の軌道溝12bの間に介在するように複数個配置されている。この玉13は、周方向に互いに所定間隔を保つように、保持器14によって保持されている。
本実施形態の玉軸受10において、(軸受外径−11)/軸受内径の値は、1.31以下である。軸受外径は、外輪12の外径であり、嵌め合い面12aにおける外径に相当する。軸受内径は、内輪11の内径であり、嵌め合い面11aにおける内径に相当する。なお、本実施形態の深溝玉軸受は、日本工業規格(JISB1521:2012「転がり軸受−深溝玉軸受」)に準じたものとなっている。
保持器14について、さらに詳しく説明する。この保持器14は、内外軌道輪11、12のうち、内輪11によって案内される内輪案内式の保持器である。この保持器14は、冠形保持器である。この保持器14は、図4などに示すように、環状の基部17と、基部17から軸方向一方側に突出して、径方向から視て略半円状に形成された円環部18、径方向に貫通するとともに軸方向一方側に開口しているポケット19、ポケット19の開口部の周方向両側に設けられた爪部20を有している。基部17は、その軸方向他方側の側面17aから環状基部21側に向かって凹む凹み部17bを有している。ポケット19は、円環部18及び爪部20の内面によって構成されて、玉13を収納している。一対の爪部20は、ポケット19に収納された玉13を係止している。
隣り合うポケット19、19同士は、環状基部21によって連結されている。案内側の軌道輪(ここでは内輪11)と対向する円環部18の案内面の内輪11(の肩部11c)と接触可能な部分には、複数の突起部22が形成されている。
この突起部22は、軸方向から見て、周方向に所定間隔をもって複数形成されている(図1参照)。この突起部22は、図1中のA方向から見たときに、保持器14の回転方向に対して垂直方向に延びる突条(図4(a)参照)、あるいは、保持器14の回転方向に対して所定角度だけ傾斜した突条(図4(b)参照)のいずれの形状とすることもできる。
突起部22を保持器14の回転方向に対して垂直方向に延びる突条とすると、内輪11と保持器14が相対回転したときに、隣り合う突起部22の間に潤滑油が保持された状態を保ちやすいというメリットがある。ここで、突起部22は、円環部18のうち内輪11の一対の肩部11c、11dのうち少なくとも一方の肩部11cと対向する部分に形成されている。
その一方で、突起部22を保持器14の回転方向に対して所定角度だけ傾斜した突条とすると、内輪11と保持器14が相対回転したときに、隣り合う突起部22の間の余分な潤滑油が速やかに外部に排出される。このため、潤滑油の撹拌抵抗を低減でき、玉軸受10の低トルク化を図ることができるとともに、内輪11と保持器14との間の隙間から、潤滑油に混入した異物を速やかに排出することができるというメリットがある。
玉軸受10の回転数、サイズ、及び、上記のメリット(潤滑油の保持性と異物の排出性)を総合的に考慮して、突起部22の傾斜角を適宜決めることができる。
この突起部22の長さ方向に垂直な面による断面形状は適宜決めることができるが、図7に示すように、半円柱状の頂部を有する形状とすることができる。内輪11(の肩部11c)と保持器14との間に潤滑油23が満たされた状態で内輪11が保持器14に対して軸周りに回転すると(図7中の白抜き矢印参照)、この内輪11の回転とともに潤滑油23に同方向の流動が生じる(図7中の黒矢印参照)。
この潤滑油23は、各突起部22の周方向一方側にかき集められ、各突起部22の頂部と内輪11との間のくさび形の隙間に入り込む。そして、潤滑油23がこの隙間に入り込む際にその圧力が高まり、くさび膜効果が生じる。この潤滑油23によるくさび膜効果によって、内輪11と保持器14(突起部22)との間の隙間が押し広げられ、内輪11と保持器14との間に所定厚さの潤滑油膜が形成される。ここで、内輪11と保持器14との間を完全に分離させる潤滑油膜があれば、内輪11と保持器14とが直接接触しない状態で摺動する流体潤滑状態となる。このような潤滑油膜を内輪11と保持器14との間で保つことにより、内輪11及び保持器14間を流体潤滑状態にすることができる。このため、内輪11と保持器14との間の安定的な潤滑状態が確保され、内輪11と保持器14との間の摩擦に伴うトルク損失や摩耗を大幅に低減することができる。内輪11と保持器14間が流体潤滑状態となっても、保持器14は潤滑油膜を介して軌動輪(ここでは、内輪)11によって案内される。このように突起部22を形成することにより、比較的広い回転速度域で、くさび膜効果を効果的に生じさせることができる。
近年では、電気自動車又はハイブリッド自動車等の電動機を使用した車両が増加している。このような車両では、例えば、電動機の主軸を支持するために深溝玉軸受が用いられるが、軸受配置スペースが限られているため、径方向断面が小さい玉軸受が用いられることが多い。そのため、電気自動車又はハイブリッド自動車用玉軸受に本実施形態の玉軸受を用いることで、低トルク化に寄与することができる。また、電気自動車又はハイブリッド自動車の電動機は、電費向上のために高速回転する。よって、当該電動機の主軸を支持する玉軸受も高速回転するため、高速回転時に油膜切れが生じやすく、トルク損失と摩耗が顕著となる可能性がある。そのため、高速回転する電気自動車又はハイブリッド自動車用玉軸受に本実施形態の玉軸受を用いることで、トルク損失と摩耗の発生を防ぐこともできる。なお、本実施形態の玉軸受は、電気自動車又はハイブリッド自動車の電動機に用いられる深溝玉軸受に限らず、電動アクチュエータの回転部分を支持するミニアチュア玉軸受であってもよい。
なお、上記の突起部22の断面形状は例示に過ぎず、半楕円形状、台形、三角形などの多角形など、適宜変更することができる。
この保持器14の素材として、樹脂材が採用されている。所定の耐熱性、機械的強度、及び、潤滑油に対する化学的安定性などを有するものであれば、その種類は特に限定されず、例えば、ポリアミド6(PA6)樹脂、ポリアミド6−6(PA66)樹脂、ポリアミド6−10(PA610)樹脂、ポリアミド6−12(PA612)樹脂、ポリアミド4−6(PA46)樹脂、ポリアミド9−T(PA9T)樹脂、ポリアミド6−T(PA6T)樹脂、ポリメタキシレンアジパミド(ポリアミドMXD−6)樹脂などのポリアミド(PA)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)樹脂、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン(PE)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂などを採用することができる。なお、これらの樹脂材は単独で用いてもよいが、これらの樹脂材の中から2種類以上を混合したポリマーアロイとして用いることもできる。
図1に示す玉軸受10に用いられる保持器14の他例を図8に示す。この保持器14には、案内側の軌道輪(ここでは内輪11)と対向する円環部18の案内面の内輪11と接触可能な部分に加えて、この冠形保持器の爪部20と環状基部21の内輪11と対向する対向面にも、軸方向から見て周方向に所定間隔をもって、突起部22が複数形成されている。
爪部20及び環状基部21に形成された突起部22と、内輪11と対向する円環部18の案内面の内輪11と接触可能な部分に形成された突起部22とは、その長さ方向に連続している。この突起部22は、図4で説明した保持器14と同様に、保持器14の回転方向に対して垂直方向に延びる突条(図8(a)参照)、あるいは、保持器14の回転方向に対して所定角度だけ傾斜した突条(図8(b)参照)のいずれの形状とすることもできる。
上記の玉軸受10に用いられる潤滑油23は特に限定されず、高速回転可能な転がり軸受の潤滑用のものを広く適用することができる。また、この潤滑油23は、潤滑グリースの基油として用いられるものであってもよく、例えば、パラフィン系、あるいは、シクロヘキサンやシクロペンタンなどのナフテン系の鉱油、この鉱油とポリ−α−オレフィン油との混合油などを採用することができる。特に、ナフテン系の鉱油は、エンジンの始動開始直後の冷間時における潤滑性に優れている。
この発明に係る玉軸受10の第二実施形態を図9に、第三実施形態を図10にそれぞれ示す。これらの玉軸受10は、第一実施形態に係る玉軸受10と基本的な構成は同じであるが、保持器14の構成が異なっている。
すなわち、第二実施形態に係る玉軸受10に用いられる保持器14は、内外軌道輪11、12のうち、内輪11によって案内される内輪案内式の鉄板鋲加締め保持器である。この保持器14は、玉軸受10の軸方向に2分割された2個の分割保持器14a、14bを組み合わせた上で、両分割保持器14a、14bに挿通した鋲24を加締めることにより一体化したものである。
また、第三実施形態に係る玉軸受10に用いられる保持器14は、内外軌道輪11、12のうち、内輪11によって案内される内輪案内式の鉄板爪曲げ保持器である。この保持器14は、玉軸受10の軸方向に2分割された2個の分割保持器14a、14bを組み合わせた上で、連結爪25を折り曲げることにより一体化したものである。
第二実施形態及び第三実施形態に係る保持器14の案内側の軌道輪(ここでは内輪11)と対向する対向面には、図11に示すように、複数の突起部22が形成されている。この突起部22は、図9、図10中のB方向から見たときに、保持器14の回転方向に対して垂直方向に延びる突条(図11(a)参照)、あるいは、保持器14の回転方向に対して所定角度だけ傾斜した突条(図11(b)参照)のいずれの形状とすることもできる。
なお、図11に示した保持器14においては、保持器14の内輪11と対向する対向面の全体に突起部22を形成する態様としたが、図4に示した保持器14と同様に、案内側の軌道輪(ここでは内輪11)と対向し、この軌道輪(内輪11)と接触可能な部分のみに、突起部22を形成する態様とすることもできる。
これらの保持器14の素材として、冷間圧延鋼板(SPCC)やステンレス鋼板(SUS)を採用するのが好ましいが、他の金属材を採用することもできる。
上記各実施形態に係る玉軸受10及び保持器14はあくまでも例示に過ぎず、保持器14と軌道輪11、12の案内面との間のトルク損失や摩耗を防止する、というこの発明の課題を解決し得る限りにおいて、各部材の形状や配置、素材などを適宜変更することが許容される。
例えば、保持器14に形成された突起部22の形状として、図4などに示したものの他に、軌道輪11、12側から見て「く」の字形に屈曲した形状や、円弧状に湾曲した形状などとすることもできる。また、突起部22の突出高さは、保持器14の内外径と軌道輪11、12の内外径との関係に基づいて、適宜決めることができる。
また、上記の各実施形態においては、内輪11によって案内される内輪案内式の保持器14を例示して説明したが、外輪12によって案内される外輪案内式の保持器14に対しても適用することができる。この場合、突起部22は、外輪12と対向する保持器14の外径側に形成される。
また、上記の各実施形態においては、冠形保持器、鉄板鋲加締め保持器、及び、鉄板爪曲げ保持器を具体的に図示して説明したが、これらは、この発明に係る保持器14の代表例を示したのに過ぎず、他の種類の保持器にも適用できる場合がある。
10 玉軸受
11 内輪(軌道輪)
12 外輪(軌道輪)
13 玉
14 玉軸受用保持器(保持器)
18 円環部
19 ポケット
20 爪部
22 突起部
23 潤滑油

Claims (4)

  1. 内外軌道輪(11、12)のいずれか一方によって案内される軌道輪案内形式の玉軸受用保持器であって、
    前記軌道輪(11、12)と対向する環状の円環部(18)を有し、前記円環部(18)の案内面には、前記軌動輪(11、12)と潤滑油(23)を介して接触可能な突起部(22)が、軸方向から見て周方向に複数形成されていることを特徴とする玉軸受用保持器。
  2. 前記円環部(18)の軸方向一方側に、玉(13)を収納するポケット(19)と、このポケット(19)からの前記玉(13)の脱落を阻止する爪部(20)と、が形成された冠形を成し、前記爪部(20)の前記案内側の前記軌道輪(11、12)と対向する対向面に、前記突起部(22)が、軸方向から見て周方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載の玉軸受用保持器。
  3. 前記突起部(22)が、半円柱状の頂部を有する突条であることを特徴とする請求項1または2に記載の玉軸受用保持器。
  4. 内輪(11)と、
    前記内輪(11)の外径側に設けられる外輪(12)と、
    前記内輪(11)と前記外輪(12)との間に介在する玉(13)と、
    前記玉(13)を保持する前記請求項1から3のいずれか1項に記載の玉軸受用保持器(14)と、
    を有することを特徴とする玉軸受。
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