(第1の実施形態)
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図面を参照しながら説明する。
(筐体12、前扉14)
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後側には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによって各々回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
(7セグメント表示器77)
前記図柄表示窓部16の下方には、7セグメント表示器77として、クレジットメダルの貯留枚数(以下、「クレジットメダル数」とする)を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの払出枚数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。また、前記前扉14の裏側には、7セグメント表示器77として、設定値を表示する設定表示器89が設けられている(図2参照)。さらに、図3に示すように、後述するメイン制御手段200の部品搭載面200Aには、7セグメント表示器77として、比率表示器(役比モニタ)69が設けられている。なお、比率表示器69の詳細については後述する。
上記の7セグメント表示器77は、図10に示すように、8つのセグメント(LED)で構成されたセグメント表示部77Aを備えている。上記の7セグメント表示器77のうち、クレジット表示器87及び払出枚数表示器88は2個のセグメント表示部77Aで構成され、設定表示器89は1個のセグメント表示部77Aで構成されている。そのため、クレジット表示器87では2桁のクレジットメダル数、払出枚数表示器88では2桁の払出枚数、設定表示器89では1桁の設定値が表示可能となっている。
ここで、上記の7セグメント表示器77は、後述する7セグメント制御手段300により生成された点灯データに基づいて、所定の契機においてセグメント表示部77Aの各セグメントが点灯又は消灯される。この7セグメント表示器77では、少なくとも、英字表示及び10進数の数字の数字表示が可能となっている。そして、セグメント表示部77Aの各セグメントは、図10に示すように、中上部A、右上部B、右下部C、中下部D、左下部E、左上部F、中間部G及びドット部Hの8つから構成されている。
(区間報知ランプ90)
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
この区間報知ランプ90は、「非有利区間」から「有利区間」に移行したことを契機に後述するメイン制御手段200により点灯され、「有利区間」である間は常時点灯されている。そして、区間報知ランプ90は、「有利区間」から「非有利区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。
ここで、「有利区間」とは、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容される区間であり、「非有利区間」とは、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない区間である。
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、を備えている。
(メダル投入口38)
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。ここで、第1の実施形態に係る遊技機10は、メダル投入口38に投入したメダルを最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を「最大クレジットメダル数」とする。
(精算スイッチ36)
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62の各々に対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62各々に対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、貯留されたクレジットメダルから投入されたメダル数(クレジットされたメダル数)から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
(ホッパーユニット24等)
前記前扉14の下部の後側には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24(図2参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
(遊技の流れの説明)
第1の実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が実行される。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の配当が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の配当を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示部84と、を備えている。
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
(表示部84)
前記表示部84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。
(制御装置100)
図2に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段500とを備えている。
ここで、メイン制御手段200の制御に基づくスロットマシンの作動状態を遊技状態といい、サブ制御手段500の制御に基づくスロットマシンの作動状態を演出状態というものとする。なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50、ベットスイッチ32、精算スイッチ36等の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60、ホッパーユニット24、区間報知ランプ90及び7セグメント制御手段300等の作動を制御する。なお、7セグメント制御手段300の詳細については後述する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、及び表示部84の各パーツが接続されている。
なお、メイン制御手段200(「メイン基板」ともいう)と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、各々専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースCS(図3参照)の内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースCSは、筐体12内部の後側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、たとえば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
(比率表示器69)
比率表示器69は、図2に示すように、メイン制御手段200に設けられた7セグメント表示器77である。具体的には、比率表示器69は、図3に示すように、メイン制御手段200の部品搭載面200Aに設けられており、4個のセグメント表示部77Aで構成されている。また、図3において、CSはメイン制御手段200を収納した透明樹脂製のメイン基板ケース、Kはメイン基板ケースCSを封印するかしめ部、CNはコネクタである。そして、この比率表示器69は、図示しないが、前扉14を開放したときに外部から視認可能な位置に配置されている。
ここで、比率表示器69は、遊技検査情報(設定値共通の比率)を表示する7セグメント表示器77である。以下、図4及び図5を用いて、通常表示制御中の遊技検査情報に関連する比率表示器69の表示内容の一例について説明する。具体的には、図4を用いて、有利区間のある機種について説明し、図5を用いて、有利区間のない機種について説明する。さらに、図6を用いて、設定値共通の表示項目の通常表示制御中の所定の異常報知用の表示に関連する比率表示器69の表示内容の一例について説明する。
(有利区間のある機種)
図4に示すように、比率表示器69には、通常時の遊技検査情報の表示項目として、(1)有利区間比率(累計:設定値共通)、(2)連続役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、(3)役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、(4)連続役物比率(累計:設定値共通)、(5)役物比率(累計:設定値共通)がある。そして、これらの表示項目は、図4に示す表示方法に従って、比率表示器69の千の位(図中一番左)、十の位(図中左から三番目)及び一の位(図中左から四番目)の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて表示される。なお、図4の比率表示番号は、これらの表示項目の表示順を示すものである。また、図4中の7セグ表示の欄の表示内容が有利区間のある機種における比率表示器69の具体的な表示例であり、一例として、百分率(%)が50(%)で5種類の遊技検査情報のいずれも異常状態でない場合を示している。
(1)有利区間比率(累計:設定値共通)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位(図中左から二番目))のセグメント表示部77Aに「有利区間比率(累計:設定値共通)」を示す略記「7A」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメント表示部77Aに設置以降、又はRAMクリア以降の累計ゲームにおける有利区間遊技数の、累計ゲームにおける総遊技数に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
(2)連続役物比率(6000ゲーム:設定値共通)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメント表示部77Aに「連続役物比率(6000ゲーム:設定値共通)」を示す略記「6b」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメント表示部77Aに直近6000ゲームにおける連続役物払出枚数の、直近6000ゲームにおける総払出枚数に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
(3)役物比率(6000ゲーム:設定値共通)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメント表示部77Aに「役物比率(6000ゲーム:設定値共通)」を示す略記「7b」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメント表示部77Aに直近6000ゲームにおける役物払出枚数の、直近6000ゲームにおける総払出枚数に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
(4)連続役物比率(累計:設定値共通)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメント表示部77Aに「連続役物比率(累計:設定値共通)」を示す略記「6c」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメント表示部77Aに設置以降、又はRAMクリア以降の累計ゲームにおける連続役物払出枚数の、設置以降、又はRAMクリア以降の累計ゲームにおける総払出枚数に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
(5)役物比率(累計:設定値共通)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメント表示部77Aに「役物比率(累計:設定値共通)」を示す略記「7c」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメント表示部77Aに設置以降、又はRAMクリア以降の累計ゲームにおける役物払出枚数の、設置以降、又はRAMクリア以降の累計ゲームにおける総払出枚数に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
また、(1)有利区間比率(累計:設定値共通)、(2)連続役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、(3)役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、(4)連続役物比率(累計:設定値共通)、(5)役物比率(累計:設定値共通)では、図4の7セグ表示の欄に示す通り、百の位のドット部Hは点灯するようになっている。この百の位のドット部Hを点灯させることにより、遊技検査情報が異常状態でない場合に、識別セグ(上位2桁)と比率セグ(下位2桁)との境界の把握が容易になっている。
ここで、第1の実施形態では、これらの(1)有利区間比率(累計:設定値共通)、(2)連続役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、(3)役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、(4)連続役物比率(累計:設定値共通)、(5)役物比率(累計:設定値共通)が、比率表示番号の順に表示される。具体的には、(1)有利区間比率(累計:設定値共通)が一定期間表示される。続いて、(2)連続役物比率(6000ゲーム:設定値共通)が一定期間表示され、さらに続いて、(3)役物比率(6000ゲーム:設定値共通)が一定期間表示される。さらに続いて、(4)連続役物比率(累計:設定値共通)が一定期間表示され、さらに続いて、(5)役物比率(累計:設定値共通)が一定期間表示される。また、これらの表示項目の中においては、千の位→百の位→十の位→一の位の順に対応するセグメント表示部77Aが点灯する。この詳細については後述する。
そして、第1の実施形態では、これらの表示項目(1)から(5)の遊技検査情報が一定期間ごとに順次繰り返して表示される。このとき、6000ゲームに達していない場合、(2)及び(3)の表示項目では、上位2桁のセグメント表示部77Aは点滅表示される。また、175000ゲームに達していない場合、(1)、(4)及び(5)の表示項目では、上位2桁のセグメント表示部77Aは点滅表示される。さらに、(1)から(5)の表示項目では、有利区間比率(累計:設定値共通)、連続役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、役物比率(6000ゲーム:設定値共通)、連続役物比率(累計:設定値共通)、役物比率(累計:設定値共通)が各々に対応して予め定められた値(以下、「比率規定値」とする)以上の場合には下位2桁のセグメント表示部77Aは点滅表示される。
ただし、電源が切られ、再度電源が投入された場合には、電源が切られたときの表示項目にかかわらず、(1)有利区間比率(累計:設定値共通)から表示が行われる。たとえば、(3)役物比率(6000ゲーム:設定値共通)の表示中に電源が切られた場合に、再度電源が投入されると、(1)有利区間比率(累計:設定値共通)が表示される。
なお、略記は一例であって、図4に示すものに限定されず、表示項目間で互いに異なっていればよい。
(有利区間のない機種)
続いて、図5を用いて有利区間のない機種における通常表示制御中の遊技検査情報に関連する比率表示器69の表示内容について説明する。ここで、図5中の7セグ表示の欄の表示内容が有利区間のない機種における比率表示器69の具体的な表示例であり、一例として、遊技検査情報(設定値共通の比率)が異常状態でない場合を示している。
この場合では、図5の7セグ表示欄に示すように、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメント表示部77Aに「有利区間比率(累計:設定値共通)」を示す略記「7A」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメント表示部77Aに「−−」(中間部Gのみが点灯)が表示される。ただし、この図5の(1)有利区間比率(累計:設定値共通)の場合においても、図4の(1)有利区間比率(累計:設定値共通)の場合と同様に、百の位のドット部Hは点灯するようになっている。
(異常報知用の表示)
続いて、図6を用いて、設定値共通の表示項目の通常表示制御中の所定の異常報知用の表示に関連する比率表示器69の表示内容について説明する。なお、図6(b)中の7セグ表示の欄の表示内容が比率表示器69の具体的な表示例である。
第1の実施形態では、5種類の遊技検査情報の異常状態として、メイン制御手段200により算出された比率(有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))の値が比率規定値以上の場合と、有利区間比率(累計)の算出に用いられる設置以降、又はRAMクリア以降の総遊技数が175000未満の場合とがある。
図6(a)に示すように、比率表示番号3(連続役物比率(累計))、比率表示番号4(役物比率(累計))の少なくとも一つの比率が比率規定値以上である場合、比率表示器69の一の位のドット部Hが点滅する。また、比率表示番号0(有利区間比率(累計))、比率表示番号1(連続役物比率(6000ゲーム))、比率表示番号2(役物比率(6000ゲーム))、比率表示番号3(連続役物比率(累計))、比率表示番号4(役物比率(累計))の少なくとも一つの比率が比率規定値以上である場合、比率表示器69の十の位のドット部Hが点滅する。さらに、設置以降、又はRAMクリア以降の総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の千の位のドット部Hが点滅する。
図6(b)に示すように、比率表示番号3又は比率表示番号4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、総遊技数が175000以上の場合、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の十の位及び一の位の各々のドット部Hが点滅し、比率表示器69の千の位のドット部Hが消灯する。なお、この場合、比率表示番号0から比率表示番号2に比率規定値以上のものがある場合とない場合とがある。
また、比率表示番号0から比率表示番号2の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、比率表示番号3、4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000以上の場合、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の十の位のドット部Hが点滅し、比率表示器69の千の位及び一の位の各々のドット部Hが消灯する。
また、比率表示番号0から比率表示番号4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の千の位のドット部Hが点滅し、比率表示器69の十の位及び一の位の各々のドット部Hが消灯する。
また、比率表示番号3又は比率表示番号4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hが点滅する。なお、この場合、比率表示番号0から比率表示番号2に比率規定値以上のものがある場合とない場合とがある。
また、比率表示番号0から比率表示番号2の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、比率表示番号3、4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の千の位及び十の位の各々のドット部Hが点滅し、比率表示器69の一の位のドット部Hが消灯する。
また、比率表示番号0から比率表示番号4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000以上の場合、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hを除いた他の7つのセグメントを用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hが消灯する。
なお、第1の実施形態では、比率表示器69の表示は異常状態に応じて点灯制御(点滅制御も含む)が行われる箇所があることを踏まえると、図6(b)の具体例は当該箇所についての点灯制御中の点灯中の図示ということになる。なお、設定値別の比率に異常が発生している場合も同様に、千の位、十の位及び一の位の各々のドット部Hの点灯又は消灯の組み合わせにより、異常内容を判別できるように構成するのが好ましい。
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、図7に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、記憶手段270、メイン送信手段280及び点灯制御手段290の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、第1の実施形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86が設定される。なお、第1の実施形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役の何れかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(第1の実施形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(第1の実施形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応する処理が行われる。第1の実施形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に配当としてのメダルが付与されるように形成されている。たとえば小役に対応する図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応する枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
また、有効ライン86上に再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の何れか(1つ又は複数)に当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態用、RT状態用、ボーナス内部中状態用、ボーナス状態用の各々に対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた抽選確率で役抽選を行っている。
第1の実施形態における設定値は、設定値「1」から「6」の6段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「1」から「6」の6段階に限られず、たとえば「1・3・6」、「2・4・6」又は「1・6」としてもよい。
第1の実施形態では、役抽選手段210により抽選される役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、リプレイ役、ボーナス移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の役抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
(配当付与手段240)
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。なお、配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果のみに基づいてメダルの払い出しを行うものに限らず、他の条件を参照してメダルの払い出しを行ってもよい。たとえば、配当付与手段240は、停止図柄判定手段230による判定が行われたときの遊技状態を参照してメダルの払い出しを行ってもよい。この場合には、別の契機において、停止図柄判定手段230の判定結果が同じであったとしても、ノーマル状態やRT状態に滞在中のメダルの払い出しと、ボーナス状態に滞在中のメダルの払い出しとを異ならせることができる。
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図7に示すように、ノーマル状態制御手段251、RT状態制御手段252、ボーナス内部中状態制御手段253及びボーナス状態制御手段254の各手段を有する。
(ノーマル状態制御手段251)
ノーマル状態制御手段251は、「ノーマル状態」を制御するものである。ここで、「ノーマル状態」は、後述するRT状態制御手段252によるRT状態(リプレイタイム状態)、ボーナス内部中状態制御手段253によるボーナス内部中状態又はボーナス状態制御手段254によるボーナス状態以外の状態をいう。
(RT状態制御手段252)
RT状態制御手段252は、「RT状態」を制御するものである。また、「RT」は、「リプレイタイム」の略語であり、「RT状態」に移行すると、リプレイ役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が原則として高くなるRT遊技が開始される。
(ボーナス内部中状態制御手段253)
ボーナス内部中状態制御手段253は、「ボーナス内部中状態」を制御するものである。
ボーナス内部中状態は、役抽選手段210による役抽選にてボーナス状態への移行に係るボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に当選した状態が維持されている状態である。そして、ボーナス内部中状態において、ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することで終了する(ボーナス状態へ移行する)。
(ボーナス状態制御手段254)
ボーナス状態制御手段254は、「ボーナス状態」を制御するものである。このボーナス状態では、ボーナス遊技が行われる。ボーナス遊技では、一例として、いわゆるRB(レギュラーボーナス)が連続作動するBB(ビッグボーナス)が行われる。そして、ボーナス遊技は、所定の枚数、たとえば300枚を超えるメダルの払出しで終了する。
(演出状態制御手段260)
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、図7に示すように、非有利区間制御手段261と、有利区間制御手段262と、を有する。
(非有利区間制御手段261)
非有利区間制御手段261は、非有利区間を制御するものである。
ここで、「非有利区間」とは、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない区間を意味する。すなわち、「非有利区間」とは、後述するAT遊技を行うことが許容されない区間である。また、「非AT遊技」は、「AT遊技」の非作動状態を意味する。
(有利区間制御手段262)
有利区間制御手段262は、AT遊技を行うことが許容される有利区間を制御するものである。
ここで、AT遊技における「AT」とは「アシストタイム」の略語であり、「AT遊技」が開始されると、当選した小役の押し順ナビが表示され、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払出される。
また、「AT遊技」が開始されると、当選した押し順役の押し順ナビが表示され、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した押し順役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、押し順役の押し順が不正解となることを回避でき、押し順役の押し順不正解を遊技状態の移行(転落)条件とした場合における遊技状態の転落を回避できる。
また、「AT遊技」が開始されると、当選したリプレイ役の押し順ナビが表示され、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選したリプレイ役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立したリプレイ役に対応して再遊技が開始される。
このとき、「AT遊技」の実行中に、RT状態制御手段252で制御される「RT状態」に移行すると「ART状態」となる。「ART状態」は、「RT遊技」かつ「AT遊技」の「ART遊技」が行われる。
(記憶手段270)
記憶手段270は、7セグメント表示器77に第1表示をさせるための第1データ及び7セグメント表示器77に第2表示をさせるための第2データを記憶するものである。ここで、第1の実施形態では、第1表示は、7セグメント表示器77に数字を表示させる数字表示とされ、第2表示は、7セグメント表示器77に数字以外を表示させる任意表示とされている。そして、第1の実施形態では、任意表示として、7セグメント表示器77に英字を表示させることが可能である。また、第1の実施形態では、任意表示として、図5に示す「−」(中間部Gのみが点灯)のように、7セグメント表示器77に文字以外の表示をさせることも可能である。
また、この記憶手段270は、第1データ及び第2データの各々に対応する記憶領域を有している。具体的には、記憶手段270は、図11(a)に示すように、第1データに対応する記憶領域として、クレジット表示器87用のクレジット表示器用データ格納領域271と、払出枚数表示器88用の払出枚数表示器用データ格納領域272と、設定表示器89用の設定表示器用データ格納領域273と、比率表示器69用の比率表示器用データ格納領域274との各7セグメント表示器77に対応する記憶領域を備えている。また、記憶手段270は、第1データに対応する記憶領域として、データの更新(演算)を行うための演算データ格納領域275を備えている。そして、この演算データ格納領域275で演算された第1データがメイン送信手段280に書き込まれることとなっている。なお、演算データ格納領域275での演算は、点灯制御手段290により送信される後述する演算指令に基づいて行われる。
一方、記憶手段270は、図11(a)に示すように、第2データに対応する記憶領域として、予め英字のAからFに対応する第2データ(b)が記憶されたデータ対応テーブル276を備えている。そして、記憶手段270は、図11(b)に示すように、データ対応テーブル276において、英字のAに対応する第2データを「01110111b」、英字のbに対応する第2データを「01111100b」、英字のcに対応する第2データを「01011000b」、英字のdに対応する第2データを「01011110b」、英字のEに対応する第2データを「01111001b」、英字のFに対応する第2データを「01110001b」と記憶している。さらに、記憶手段270は、図11(b)に示すように、データ対応テーブル276において、上記の英字のAからFに対応する第2データの最上位ビットを「1」とした第2データ(A.からF.)を記憶している。なお、図示しないが、記憶手段270は、上記の第2データ(AからF及びA.からF.)の他、「01000000b」(中間部Gのみが点灯)のような、1つのビットのみが「1」となっている第2データも記憶している。
ここで、上記の第2データ(b)や01110111b等の「b」は「バイナリデータ」の略号である。また、10d等と記載することもあるが、この「d」は「デシマルデータ」の略号である。以下の説明においても、これらと同様の略号を用いて説明する。
そして、上記のデータ対応テーブル276においては、記憶された各第2データを特定するためのアドレスが各第2データに対応して割り振られている。具体的には、図11(b)に示すように、英字のAに対応するアドレスは「0001」、英字のbに対応するアドレスは「0002」、英字のcに対応するアドレスは「0003」、英字のdに対応するアドレスは「0004」、英字のEに対応するアドレスは「0005」、英字のFに対応するアドレスは「0006」、英字のA及び.(A.)に対応するアドレスは「0007」、英字のb及び.(b.)に対応するアドレスは「0008」、英字のc及び.(c.)に対応するアドレスは「0009」、英字のd及び.(d.)に対応するアドレスは「0010」、英字のE及び.(E.)に対応するアドレスは「0011」、英字のF及び.(F.)に対応するアドレスは「0012」と割り振られている。そして、点灯制御手段290によって、上記の第2データのアドレスが指定されることにより、そのアドレスに対応する第2データがメイン送信手段280に書き込まれることとなっている。なお、第1データは、点灯制御手段290によって、第1データに対応するアドレス(クレジット表示器用データ格納領域271、払出枚数表示器用データ格納領域272、設定表示器用データ格納領域273、比率表示器用データ格納領域274、演算データ格納領域275を示すアドレスのうちいずれか)が指定されることにより、演算データ格納領域275で演算された第1データがメイン送信手段280に書き込まれることとなっている。
(メイン送信手段280)
メイン送信手段280は、後述する切替手段320に点灯指令を送信するものである。ここで、第1の実施形態では、点灯指令として、第1データと第2データと識別データとを備えている。第1データ及び第2データは、8ビットデータから構成されており、この8ビットデータは、セグメント表示部77Aの対応するセグメントを点灯させるための点灯データに用いるデータに割り当てられている。また、識別データとは、切替手段320がメイン制御手段200から7セグメント表示器77への信号経路を切り替えるために用いるデータである。そして、メイン送信手段280は、上記の点灯指令のうち、第1データ及び第2データを切替手段320に送信する。
ここで、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により、記憶手段270のアドレスが指定されることで、そのアドレスに対応する第1データ又は第2データが書き込まれる。たとえば、点灯制御手段290により、記憶手段270のアドレスとして、第1データに対応するアドレスが指定された場合、メイン送信手段280には、そのアドレスに対応する第1データ(例:「2」の場合 「00000010b」)が書き込まれる。一方、点灯制御手段290により、記憶手段270のアドレスとして、第2データに対応するアドレス(例:アドレス「0001」)が指定された場合、メイン送信手段280には、そのアドレスに対応する第2データ(「A」:「01110111b」)が書き込まれる。
そして、メイン送信手段280は、書き込まれた第1データ又は第2データを切替手段320に送信する。なお、メイン送信手段280は、切替手段320に第1データ及び第2データを送信する他、サブ制御手段500に接続された演出装置70を用いた演出を行わせるべく、遊技の進行に応じて、適宜サブ制御手段500に対して演出実行指令を送信している。
(点灯制御手段290)
点灯制御手段290は、7セグメント表示器77の点灯に関する制御を行うものである。
まず、この点灯制御手段290は、記憶手段270が記憶する第1データの更新(演算)を制御する。ここで、点灯制御手段290には、メダルの投入を知らせるメダル投入信号やメダルの払出しを知らせる払出し信号等の外部要因が入力される。そして、点灯制御手段290は、これらの外部要因が入力された場合には、記憶手段270に対して、その外部要因に対応する演算を行うための演算指令を送信する。たとえば、メダル投入口38に5枚のメダルが投入されたことを示すメダル投入信号が入力された場合、点灯制御手段290は、記憶手段270に対して、クレジットメダル数に対応する第1データの演算を行うための演算指令(具体的には、「5」を加算する指令)を送信する。その結果、この演算指令を受信した記憶手段270では、演算データ格納領域275で第1データ(クレジット表示器用データ)の演算が行われる(例:「00001010b(10d)」→「00001111b(15d)」)。
また、点灯制御手段290は、メイン送信手段280に書き込まれる第1データ又は第2データの各々に対応する記憶手段270のアドレスを指定する。なお、7セグメント表示器77の点灯制御の流れについての詳細は後述するが、点灯制御手段290により記憶手段270のアドレスが指定されたことに基づいて、7セグメント表示器77にその指定されたアドレスに対応する点灯データが送信され、その点灯データに対応するセグメント表示部77Aのセグメントが点灯する。
また、点灯制御手段290は、上記の記憶手段270のアドレス指定を予め定められた所定間隔T毎に行っている。
たとえば、比率表示器69が図4に示す「(1)有利区間比率(累計:設定値共通)」のように点灯される場合、点灯制御手段290は、まず、比率表示器69の千の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データ(比率表示器69の千の位のデータ)の記憶手段270のアドレスを指定する。その後、点灯制御手段290は、前記のアドレス指定から所定間隔Tが経過したことに基づいて、比率表示器69の百の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第2データ(「A.」のデータ)の記憶手段270のアドレス「0007」を指定する(図11(b)参照)。なお、説明は省略するが、比率表示器69の十の位及び一の位のセグメント表示部77Aにおいても、上述と同様に、1つ前のアドレス指定から所定間隔Tが経過したことに基づいて、当該アドレス指定が行われる。
このように、点灯制御手段290が所定間隔T毎に記憶手段270のアドレス指定を行うことにより、複数のセグメント表示部77Aに対応するセグメントの点灯が制御されている。
さらに、点灯制御手段290は、識別データを切替手段320に送信する。具体的には、点灯制御手段290は、メイン制御手段200から7セグメント表示器77への信号経路の切替、具体的には、第1状態と第2状態との切替を制御しており、記憶手段270のアドレスを指定したことに基づいて、そのアドレスに対応する識別データを切替手段320に送信する。
たとえば、点灯制御手段290は、第1データに対応する記憶手段270のアドレスを指定した場合には、第1データのアドレスに対応する識別データ(以下、「識別データA」とする)を切替手段320に送信する。また、点灯制御手段290は、第2データに対応する記憶手段270のアドレスを指定した場合には、第2データのアドレスに対応する識別データ(以下、「識別データB」とする)を切替手段320に送信する。
また、上述の7セグメント表示器77の点灯制御の流れにおいて、点灯制御手段290による切替手段320への識別データの送信は、メイン送信手段280による切替手段320への第1データ又は第2データの送信よりも先に開始される。具体的には、点灯制御手段290による切替手段320への識別データの送信は、7セグメント表示器77の点灯制御の流れのうち、記憶手段270からメイン送信手段280への書込処理の一環として行われる。また、メイン送信手段280による切替手段320への第1データ又は第2データの送信は、7セグメント表示器77の点灯制御の流れにおいて、上記の書込処理の開始後に行われる。そのため、メイン制御手段200は、切替手段320に対して、識別データを第1データ及び第2データよりも先に送信開始することとなっている。なお、メイン送信手段280は記憶手段270のアドレスを出力し、7セグメント制御手段300で第1データに対応するアドレスか、第2データに対応するアドレスかを判別し、識別データを生成しても良い。
(7セグメント制御手段300)
7セグメント制御手段300は、メイン制御手段200とは異なるICで構成され、メイン制御手段200による点灯指令に基づいて、セグメント表示部77Aの対応するセグメントを点灯させるための点灯データを7セグメント表示器77に送信するものである。この7セグメント制御手段300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポートを備えたマイクロコンピュータであって、メイン制御手段200と7セグメント表示器77との間に設置されている(図2参照)。そして、7セグメント制御手段300は、たとえば、メイン制御手段200から受信した第1データに基づいて点灯データを生成し、その点灯データをクレジット表示器87等の7セグメント表示器77に送信することで、その点灯及び消灯を制御する。7セグメント制御手段300には、図2に示すように、7セグメント表示器77としてのクレジット表示器87、払出枚数表示器88、設定表示器89、及び比率表示器69が接続されている。
7セグメント制御手段300は、7セグメント表示器77を制御する具体的構成として、図8に示すように、切替手段320、変換手段330、及び7セグメント送信手段340の各手段を有する。
(切替手段320)
切替手段320は、受信した識別データに基づいて、メイン制御手段200から7セグメント表示器77への信号経路を切り替えるものである。ここで、切替手段320は、7セグメント制御手段300において、メイン制御手段200からの所定の信号を受信する受信手段の役割も兼ねている。具体的には、切替手段320は、少なくとも、メイン送信手段280により送信される第1データ及び第2データ、及び点灯制御手段290により送信される識別データを受信する。
この切替手段320は、信号経路の切替として、受信した識別データに基づいて、第1状態と第2状態とを切り替える。そして、切替手段320は、第1状態と第2状態との切替を行う具体的構成として、図16に示すように、切替フラグ322と、切替スイッチ324とを備えている。
この切替手段320は、受信した識別データに基づいて、切替スイッチ324を電気的に切り替えて、第1状態と第2状態とを切り替える。たとえば、図16に示す場合には、切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f1に接続されており、第1状態となっている。切替手段320は、切替フラグ322に識別データBが書き込まれた場合には、切替スイッチ324を電気的に切り替えて、信号経路eを信号経路f2に接続し、第1状態から第2状態へと切り替える。同様に、切替手段320は、切替フラグ322に識別データAが書き込まれた場合には、切替スイッチ324を電気的に切り替えて、信号経路eを信号経路f1に接続し、第2状態から第1状態へと切り替える。
(変換手段330)
変換手段330は、受信データを点灯データに変換するものである。ここで、受信データのうち第1データは、切替手段320による信号経路の切替によって、変換手段330に書き込まれるよう制御されているため点灯データに変換されるが、受信データのうち第2データは、切替手段320による信号経路の切替によって、変換手段330に書き込まれないよう制御されているため点灯データに変換されない。
この変換手段330は、第1データ(b)を点灯データに変換する点灯データ変換を行う。そして、変換手段330は、図12に示すように、第1データ(b)と、第1データ(b)に対応する点灯データとの関係を示す点灯データ変換テーブルを備えている。なお、図12に示す点灯データの「1」はセグメントの「点灯」を示し、点灯データの「0」はセグメントの「消灯」を示している。
また、この点灯データは、図12における右から順に(右から順に、点灯データa、点灯データb、点灯データc、点灯データd、点灯データe、点灯データf、点灯データg、点灯データhとする)、セグメント表示部77Aの各セグメントの点灯又は消灯を示している。具体的には、図10に示すように、点灯データのうち、点灯データaが中上部Aのセグメントに対応し、点灯データbが右上部Bのセグメントに対応し、点灯データcが右下部Cのセグメントに対応し、点灯データdが中下部Dのセグメントに対応し、点灯データeが左下部Eのセグメントに対応し、点灯データfが左上部Fのセグメントに対応し、点灯データgが中間部Gのセグメントに対応し、点灯データhがドット部Hのセグメントに対応する。
ここで、一例として、第1データ「00000001b」に対応する点灯データは「00000110」である。この場合には、この点灯データを受信した7セグメント表示器77の対応するセグメント表示部77Aの右上部B及び右下部Cのセグメントが点灯し(図10参照)、そのセグメント表示部77Aには、10進数の「1」が表示される。
(7セグメント送信手段340)
7セグメント送信手段340は、点灯データを7セグメント表示器77に送信するものである。
第1の実施形態では、7セグメント送信手段340は、変換手段330により第1データから変換された点灯データ、及び切替手段320が受信した第2データを点灯データとして送信する。たとえば、変換手段330により第1データ「00000001b」が点灯データ「00000110」に変換された場合、7セグメント送信手段340は、この点灯データ「00000110」を7セグメント表示器77に送信する。また、7セグメント送信手段340は、切替手段320が第2データ「01110111b」を受信した場合には、この第2データ「01110111b」を点灯データとして7セグメント表示器77に送信する。
(サブ制御手段500)
サブ制御手段500は、図9に示すように、報知手段510を有する。報知手段510の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示部84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
(報知手段510)
報知手段510は、演出装置70を用いて演出を遊技者に報知するためのものである。
この報知手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル状態、RT状態、ボーナス内部中状態又はボーナス状態の各遊技状態に応じた演出や、押し順ナビを表示するための演出等を遊技者に報知する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段510は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。
また、報知手段510は、有利区間に滞在中の役抽選にて、最大払出枚数(たとえば、「9枚」)に係る最大払出枚数役(たとえば、「ベル役」)に当選した場合には、少なくとも1回、最大払出枚数役に対応する押し順ナビ(以下、「最大払出枚数ナビ」とする)を表示部84に表示させる。
(図13を用いた遊技状態の説明)
次に、図13を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、図13に示すように、大別すると、ノーマル状態、RT状態、ボーナス内部中状態及びボーナス状態がある。
「ノーマル状態」は、ノーマル状態制御手段251により制御される。ノーマル状態におけるリプレイ役への当選確率は、1/7.3に設定されている。
「RT状態」は、RT状態制御手段252により制御され、「ノーマル状態」よりリプレイ役への当選確率が高い。
「ノーマル状態」から「RT状態」には、RT移行図柄を停止表示させた時に移行する。たとえば、役抽選にて図示しない押し順リプレイ役に当選し、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作された場合には、RT移行図柄が停止表示され「RT状態」に移行する。
また、「RT状態」において、ノーマル状態移行図柄としての押し順役こぼし図柄を停止表示させると「ノーマル状態」に移行する。ここで「押し順役こぼし図柄」とは、図示しないが、たとえば、役抽選にて左第一停止が不正解の役に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一停止で操作)した際に停止表示される図柄61である。
「RT状態」においてART状態であれば、押し順が報知されるが、ART状態が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は通常の押し順、すなわち、ストップスイッチ50を左第一停止で操作する。そのため、左第一停止が不正解の役に当選した場合には押し順役こぼし図柄が停止表示され、「ノーマル状態」に移行する。
「ボーナス内部中状態」は、ボーナス内部中状態制御手段253により制御され、「ノーマル状態」又は「RT状態」において、ボーナス移行役に当選し当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。また、ボーナス内部中状態では、リプレイ役への当選確率がノーマル状態よりも高く設定されている。
なお、ボーナス内部中状態では、リプレイ役への当選確率がRT状態より低いがノーマル状態よりは高くなるように設定されている。もちろん、このボーナス内部中状態のリプレイ役の当選確率は、ノーマル状態と同等に設定してもよいし、RT状態と同等又はRT状態より高くなるように設定してもよい。
「ボーナス状態」は、ボーナス状態制御手段254により制御され、ボーナス遊技として「BB」が行われる。この「ボーナス状態」では、メダルの規定の賭け数が「2枚」に設定されている。
「ボーナス状態」は、「ボーナス内部中状態」において、ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。また、「ボーナス状態」は、「ノーマル状態」又は「RT状態」において、ボーナス移行役に当選し、かつボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。
「ボーナス状態」は、RBが連続作動し、所定の枚数、たとえば300枚を超えるメダルの払出しで終了する。そして、「ボーナス状態」の終了後、「ノーマル状態」に移行する。
(図14を用いた有利区間の説明)
次に、図14を用いて有利区間について説明する。
図14に示すように、第1の実施形態では、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない「非有利区間」と、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容される「有利区間」とがある。
(非有利区間)
非有利区間は、有利区間を除いた区間であって、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない、すなわち、AT遊技を行うことが許容されない区間である。そのため、非有利区間を継続すると、結果として、遊技者が所有しているメダルの合計が減少することとなっている。また、非有利区間の滞在中における遊技状態は、主にノーマル状態に滞在することとされている(図13参照)。
(有利区間)
「有利区間」は、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容される区間である。すなわち、「有利区間」は、AT遊技を行うことが許容される区間である。
「非有利区間」から「有利区間」には、非有利区間における役抽選にて所定の移行契機役(たとえば、レア役や押し順ベル)に当選したことに基づいて移行する。なお、「非有利区間」から「有利区間」には、所定の移行契機役に当選したことに基づいて移行することに限らず、所定の移行契機役に当選したことに基づいて行われる有利区間移行抽選に当選したことに基づいて移行してもよい。
この「有利区間」においては、少なくとも1回、最大払出枚数に係る入賞に対する指示がされることとなっている。具体的には、最大払出枚数に係る入賞に対する指示とは、最大払出枚数役(たとえば、「ベル役」)に当選した場合に、報知手段510により表示部84に表示される最大払出枚数ナビとされている。
また、有利区間は、遊技可能な所定の遊技数の上限が少なくとも1つ定められ、この遊技数の上限に到達したことに基づいて非有利区間に移行する。
有利区間では、有利区間上限遊技数が「1500ゲーム」と定められており、この有利区間上限遊技数が有利区間制御手段262に設定されている。そして、有利区間制御手段262によりカウントされる有利区間上限遊技数が1ゲームずつ減算され、「1500ゲーム」から「0ゲーム」に到達すると、有利区間から非有利区間へ移行する。なお、有利区間上限遊技数は、「1500ゲーム」の1種類のみに限らず、たとえば、「1500ゲーム」と「1000ゲーム」との2種類を設けてもよい。
(図15を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図15に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が実行される。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚又は2枚)に達しているか否かの判定が実行される。
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が実行される。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が実行される。回転リール62が所定の回転速度に達した後、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
また、すべての停止操作終了後、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの停止図柄判定処理が実行される。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
ステップS14において、配当付与手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が実行される。なお、判定の結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。
(点灯制御の流れの説明)
以下、図16を用いて第1の実施形態における7セグメント表示器77の点灯制御の流れについて説明する。ここでは、7セグメント表示器77として比率表示器69を用いて、一例として、図4に示す「(1)有利区間比率(累計:設定値共通)」の表示態様(7A.50)が表示される点灯制御の流れについて説明する。なお、以下では、切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f1に接続されており、当初は第1状態から比率表示器69の点灯制御が開始されることとする。
(比率表示器69の千の位「7」の点灯制御の流れ)
まず、点灯制御手段290は、比率表示器69の千の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データ(比率表示器69の千の位のデータ)の記憶手段270のアドレス(具体的には、比率表示器用データ格納領域274又は演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定する(図16に示す矢印a)。これにより、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により指定された記憶手段270のアドレスに対応する第1データ(「7」:「00000111b」)が書き込まれる(図16に示す矢印b)。
また、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレス、具体的には、第1データに対応するアドレス(具体的には、比率表示器用データ格納領域274又は演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定したことに基づいて、識別データAを切替手段320に送信する(図16に示す矢印c)。これにより、この識別データAを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図16に示す矢印d)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データAが書き込まれたため、第1状態への切り替えを行う。その結果、第1状態が維持される。
点灯制御手段290により識別データAが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280は、書き込まれた第1データ「00000111b」を信号経路eに出力する。これにより、この第1データ「00000111b」は、切替手段320内部において、信号経路eと信号経路f1とが接続された切替スイッチ324を通過して変換手段330に書き込まれる。
変換手段330は、書き込まれた第1データ「00000111b」を点灯データ「00100111」に変換する(図12参照)。そして、この点灯データ「00100111」は、7セグメント送信手段340に書き込まれ、7セグメント送信手段340により、点灯データ「00100111」が比率表示器69の千の位に対応する7セグメント表示器77に送信される(図16に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「00100111」が送信された比率表示器69の千の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右上部B、右下部C、及び左上部Fのセグメントを点灯させる。その結果、比率表示器69の千の位に対応するセグメント表示部77Aには、10進数の「7」が表示される。
(比率表示器69の百の位「A.」の点灯制御の流れ)
次に、点灯制御手段290は、比率表示器69の千の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データの記憶手段270のアドレス指定から所定間隔Tが経過したことに基づいて、比率表示器69の百の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第2データ(「A.」のデータ)の記憶手段270のアドレス「0007」を指定する(図16に示す矢印a)。これにより、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により指定された記憶手段270のアドレス「0007」(図11(b)参照)に対応する第2データ(「A.」:「11110111b」)が書き込まれる(図16に示す矢印b)。
また、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレス、具体的には、第2データに対応するアドレス「0007」を指定したことに基づいて、識別データBを切替手段320に送信する(図16に示す矢印c)。これにより、この識別データBを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図16に示す矢印d)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データBが書き込まれたため、第2状態への切り替えを行う。その結果、切替スイッチ324が電気的に切り替えられ、この切替スイッチ324により信号経路eが信号経路f2に接続されて、第1状態から第2状態へと切り替わる。
点灯制御手段290により識別データBが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280は、書き込まれた第2データ「11110111b」を信号経路eに出力する。これにより、この第2データ「11110111b」は、切替手段320内部において、信号経路eと信号経路f2とが接続された切替スイッチ324を通過して7セグメント送信手段340に書き込まれる。
7セグメント送信手段340は、書き込まれた第2データ「11110111b」を点灯データ「11110111」として、比率表示器69の百の位に対応する7セグメント表示器77に送信する(図16に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「11110111」が送信された比率表示器69の百の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右上部B、右下部C、左下部E、左上部F、中間部G及びドット部Hのセグメントを点灯させる。その結果、比率表示器69の百の位に対応するセグメント表示部77Aには、英字の「A」と、この「A」の右下に「.(ドット)」が表示される。
(比率表示器69の十の位「5」の点灯制御の流れ)
次に、記憶手段270は、比率表示器69の百の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第2データの記憶手段270のアドレス指定から所定間隔Tが経過したことに基づいて、比率表示器69の十の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データ(「5」のデータ)を比率表示器用データ格納領域274及び演算データ格納領域275において演算する。また、これに伴い、点灯制御手段290は、演算データ格納領域275を示すアドレスを指定する(図16に示す矢印a)。これにより、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により指定された記憶手段270のアドレスに対応する第1データ(「5」:「00000101b」)が書き込まれる(図16に示す矢印b)。
また、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレス、具体的には、第1データに対応するアドレス(具体的には、演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定したことに基づいて、識別データAを切替手段320に送信する(図16に示す矢印c)。これにより、この識別データAを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図16に示す矢印d)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データAが書き込まれたため、第1状態への切り替えを行う。その結果、切替スイッチ324が電気的に切り替えられ、この切替スイッチ324により信号経路eが信号経路f1に接続されて、第2状態から第1状態へと切り替わる。
点灯制御手段290により識別データAが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280は、書き込まれた第1データ「00000101b」を信号経路eに出力する。これにより、この第1データ「00000101b」は、切替手段320内部において、信号経路eと信号経路f1とが接続された切替スイッチ324を通過して変換手段330に書き込まれる。
変換手段330は、書き込まれた第1データ「00000101b」を点灯データ「01101101」に変換する(図12参照)。そして、この点灯データ「01101101」は、7セグメント送信手段340に書き込まれ、7セグメント送信手段340により、点灯データ「01101101」が比率表示器69の十の位に対応する7セグメント表示器77に送信される(図16に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「01101101」が送信された比率表示器69の十の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右下部C、中下部D、左上部F、及び中間部Gのセグメントを点灯させる。その結果、比率表示器69の十の位に対応するセグメント表示部77Aには、10進数の「5」が表示される。
(比率表示器69の一の位「0」の点灯制御の流れ)
次に、記憶手段270は、比率表示器69の十の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データの記憶手段270のアドレス指定から所定間隔Tが経過したことに基づいて、比率表示器69の一の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データ(「0」のデータ)を比率表示器用データ格納領域274及び演算データ格納領域275において演算する。また、これに伴い、点灯制御手段290は、演算データ格納領域275を示すアドレスを指定する(図16に示す矢印a)。これにより、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により指定された記憶手段270のアドレスに対応する第1データ(「0」:「00000000b」)が書き込まれる(図16に示す矢印b)。
また、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレス、具体的には、第1データに対応するアドレス(具体的には、演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定したことに基づいて、識別データAを切替手段320に送信する(図16に示す矢印c)。これにより、この識別データAを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図16に示す矢印d)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データAが書き込まれたため、第1状態への切り替えを行う。その結果、第1状態が維持される。
点灯制御手段290により識別データAが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280は、書き込まれた第1データ「00000000b」を信号経路eに出力する。これにより、この第1データ「00000000b」は、切替手段320内部において、信号経路eと信号経路f1とが接続された切替スイッチ324を通過して変換手段330に書き込まれる。
変換手段330は、書き込まれた第1データ「00000000b」を点灯データ「00111111」に変換する(図12参照)。そして、この点灯データ「00111111」は、7セグメント送信手段340に書き込まれ、7セグメント送信手段340により、点灯データ「00111111」が比率表示器69の一の位に対応する7セグメント表示器77に送信される(図16に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「00111111」が送信された比率表示器69の一の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右上部B、右下部C、中下部D、左下部E、及び左上部Fのセグメントを点灯させる。その結果、比率表示器69の一の位に対応するセグメント表示部77Aには、10進数の「0」が表示される。
そして、以上説明した点灯制御が行われることにより、比率表示器69には「7A.50」が表示され、前扉14を開放した場合に「(1)有利区間比率(累計:設定値共通)」を外部から視認することができる。
(第1の実施形態の作用効果)
第1の実施形態では、メイン制御手段200とは異なるICで構成され、メイン制御手段200による点灯指令に基づいて点灯データを7セグメント表示器77に送信する7セグメント制御手段300を備えている。具体的には、この7セグメント制御手段300は、第1データを点灯データに変換する変換手段330と、点灯データを7セグメント表示器77に送信する7セグメント送信手段340とを備えている。そのため、第1の実施形態によれば、メイン制御手段200とは別に、点灯データへの変換や点灯データの送信を行う7セグメント制御手段300を設けたことにより、メイン制御手段200に点灯データの生成及び送信を行わせる場合に比べて、7セグメント表示器77の制御に関するメイン制御手段200の使用容量を削減できる。
また、第1の実施形態では、第1データ及び第2データは、8ビットデータから構成されており、その8ビットデータは、点灯データに用いるデータに割り当てられている。つまり、第1の実施形態では、1ビットデータで1個のセグメントを点灯させる場合には、第1データ又は第2データを用いて、8個のセグメントを点灯させることができる。これにより、第1の実施形態では、第1データ及び第2データを用いて、たとえば、7セグメント表示器77の点灯又は消灯に加え、7セグメント表示器77に設けられたドット部Hの点灯又は消灯を示すことができる。そのため、第1の実施形態によれば、メイン制御手段200に点灯データの生成及び送信を行わせる場合に比べて、7セグメント表示器77の制御に関するメイン制御手段200の使用容量を削減しつつ、第1データ又は第2データの1つのデータで8個のセグメントの点灯又は消灯を示すことができる。
ここで、第1の実施形態と同様に、第1データを点灯データに変換する構成としては、以下の2つの構成が考えられる。
1つ目の構成(以下、「第1比較構成」とする)は、第1の実施形態と同様に第1データを8ビットデータから構成し、その8ビットデータの中に、第1データ又は第2データであるかを判別するビットを備えるものである。そのため、この第1比較構成では、第1の実施形態と異なり、7セグメント表示器77の制御に多くても7ビットしか用いることができない。また、第1比較構成では、第1の実施形態と異なり、入力されたデータが第1データ又は第2データであるかを判定するデータの判定回路が必要となる。
2つ目の構成(以下、「第2比較構成」とする)は、第1の実施形態と異なり、2バイトを用いて1つの7セグメント表示器77を制御するものである。この第2比較構成では、第1比較構成のように7セグメント表示器77の制御に多くても7ビットしか用いることができないということは無くなるが、出力データに2バイトの容量が必要となるため、メイン制御手段200のデータ容量を圧迫することとなる。
これに対し、第1の実施形態によれば、第1データの8ビットデータが全て点灯データに用いるデータに割り当てられているため、7セグメント表示器77の制御に多くても7ビットしか用いることができない第1比較構成に比べて、7セグメント表示器77で多くの表示態様を行うことができる。
また、第1の実施形態によれば、8ビット(1バイト)で1つの7セグメント表示器77の制御を行うことができるため、2バイトを用いて1つの7セグメント表示器77を制御する第2比較構成に比べて、7セグメント表示器77の制御に関するメイン制御手段200の使用容量を削減できる。
また、第1の実施形態では、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により、記憶手段270のアドレスが指定されることで、そのアドレスに対応する第1データ又は第2データが書き込まれる。また、第1の実施形態では、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレスを指定したことに基づいて、そのアドレスに対応する識別データを切替手段320に送信する。つまり、第1の実施形態では、点灯制御手段290は、メイン送信手段280が送信するデータ(第1データ又は第2データ)の内容を参照せず、記憶手段270のアドレスに応じて切替手段320に送信する識別データを決定している。これにより、第1の実施形態では、メイン送信手段280が送信するデータ(第1データ又は第2データ)の内容を参照して第1データであるか第2データであるかを判定する判定処理を省略できる。そのため、第1の実施形態によれば、メイン送信手段280が送信するデータ(第1データ又は第2データ)の内容を参照して送信する識別データを決定する構成に比べて、メイン制御手段200の処理回数を減少でき、メイン制御手段200の処理負荷を軽減できる。つまり、第1の実施形態によれば、上記の判定処理を省略できるため、入力されたデータが第1データ又は第2データであるかを判定するデータの判定回路が必要となる上記の第1比較構成に比べて、7セグメント表示器77の制御に関する処理負荷を軽減できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の遊技機10について、第1の実施形態との重複部分を省略しつつ説明する。
(点灯制御手段290)
第2の実施形態の点灯制御手段290は、メイン送信手段280の書込先として、第1データ又は第2データの各々に対応するメイン送信手段280のアドレスを指定する点で、記憶手段270のアドレスを指定する第1の実施形態と異なっている。また、第2の実施形態の点灯制御手段290は、上記のメイン送信手段280のアドレス指定を予め定められた所定間隔T毎に行っている。
そして、第2の実施形態では、点灯制御手段290によりメイン送信手段280のアドレスが指定されたことに基づいて、7セグメント表示器77にその指定されたアドレスに対応する点灯データが送信され、その点灯データに対応するセグメント表示部77Aのセグメントが点灯する。
また、第2の実施形態の点灯制御手段290は、メイン送信手段280のアドレスを指定したことに基づいて、そのアドレスに対応する識別データを切替手段320に送信する。具体的には、点灯制御手段290は、後述するメイン送信手段280Aのアドレスを指定した場合には、メイン送信手段280Aのアドレスに対応する識別データ(以下、「識別データC」とする)を切替手段320に送信する。また、点灯制御手段290は、後述するメイン送信手段280Bのアドレスを指定した場合には、メイン送信手段280Bのアドレスに対応する識別データ(以下、「識別データD」とする)を切替手段320に送信する。
(メイン送信手段280)
第2の実施形態では、メイン送信手段280を複数備えている点で、メイン送信手段280が単数の第1の実施形態と異なっている。第2の実施形態では、図17に示すように、複数のメイン送信手段280として、第1データを切替手段320に送信するメイン送信手段280Aと、第2データを切替手段320に送信するメイン送信手段280Bとの少なくとも2種類を備えている。つまり、第2の実施形態では、複数のメイン送信手段280の各々によって、第1データと第2データとが別々に切替手段320に送信されることとされている。
ここで、第2の実施形態のメイン送信手段280には、点灯制御手段290により、各メイン送信手段280のアドレスが指定されることで、記憶手段270から、そのアドレスに対応する第1データ又は第2データがメイン送信手段280A又はメイン送信手段280Bに書き込まれる。
なお、点灯制御手段290により、各メイン送信手段280のアドレスが指定された場合には、点灯タイミングにあるセグメント表示部77Aに表示させるための第1データ又は第2データが記憶手段270から読み出されることとされている。
たとえば、図4に示す「(1)有利区間比率(累計:設定値共通)」の表示態様(7A.50)のうち、比率表示器69の千の位のセグメント表示部77Aの点灯タイミングにおいて、点灯制御手段290によりメイン送信手段280Aのアドレスが指定された場合、メイン送信手段280Aには、そのアドレスに対応する第1データ(「7」:「00000111b」)が記憶手段270から書き込まれる。また、図4に示す「(1)有利区間比率(累計:設定値共通)」の表示態様(7A.50)のうち、比率表示器69の百の位のセグメント表示部77Aの点灯タイミングにおいて、点灯制御手段290によりメイン送信手段280Bのアドレスが指定された場合、メイン送信手段280Bには、そのアドレスに対応する第2データ(「A.」:「11110111b」)が記憶手段270から書き込まれる。
そして、各メイン送信手段280は、記憶手段270から書き込まれた第1データ又は第2データを所定の契機で切替手段320に送信する。
(切替手段320)
第2の実施形態の切替手段320は、図17に示すように、信号経路e1と信号経路f1との接続状態又は解除状態を切り替える切替スイッチ324Aと、信号経路e2と信号経路f2との接続状態又は解除状態を切り替える切替スイッチ324Bとを備えている。
たとえば、図17に示す場合には、切替スイッチ324Aは信号経路e1と信号経路f1とに対して接続状態となり、切替スイッチ324Bは信号経路e2と信号経路f2とに対して解除状態となっている。つまり、図17に示す場合は、第1状態となっている。第2の実施形態の切替手段320は、切替フラグ322に識別データDが書き込まれた場合には、切替スイッチ324A及び切替スイッチ324Bを電気的に切り替えて、切替スイッチ324Aを信号経路e1と信号経路f1とに対して解除状態とし、切替スイッチ324Bを信号経路e2と信号経路f2とに対して接続状態とする。つまり、切替手段320は、第1状態から第2状態へと切り替える。同様に、切替手段320は、切替フラグ322に識別データCが書き込まれた場合には、切替スイッチ324A及び切替スイッチ324Bを電気的に切り替えて、切替スイッチ324Aを信号経路e1と信号経路f1とに対して接続状態とし、切替スイッチ324Bを信号経路e2と信号経路f2とに対して解除状態として、第2状態から第1状態へと切り替える。
(点灯制御の流れの説明)
以下、図17を用いて第2の実施形態における7セグメント表示器77の点灯制御の流れを第1の実施形態との重複部分を省略して説明する。具体的には、以下では、7セグメント表示器77として比率表示器69を用いて、一例として、図4に示す「(1)有利区間比率(累計:設定値共通)」の表示態様(7A.50)のうち、比率表示器69の百の位に対応するセグメント表示部77Aに「A.」が表示されるまでの流れを説明する。なお、以下では、切替スイッチ324Aが信号経路e1と信号経路f1とに対して接続状態とされ、切替スイッチ324Bが信号経路e2と信号経路f2とに対して解除状態とされており、当初は第1状態から比率表示器69の点灯制御が開始されることとする。
(比率表示器69の千の位「7」の点灯制御の流れ)
まず、点灯制御手段290によりメイン送信手段280Aのアドレスが指定されたことに基づいて(図17に示す矢印a)、メイン送信手段280Aに、点灯タイミングにある比率表示器69の千の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データ(「7」:「00000111b」)が書き込まれる(図17に示す矢印b1)。
また、点灯制御手段290は、メイン送信手段280Aのアドレスを指定したことに基づいて、識別データCを切替手段320に送信する(図17に示す矢印c)。これにより、この識別データCを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図17に示す矢印d1及び矢印d2)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データCが書き込まれたため、第1状態への切り替えを行う。その結果、第1状態が維持される。
点灯制御手段290により識別データCが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280Aは、書き込まれた第1データ「00000111b」を信号経路e1に出力する。これにより、この第1データ「00000111b」は、切替手段320内部において、信号経路e1と信号経路f1とに対して接続状態となっている切替スイッチ324Aを通過して変換手段330に書き込まれる。
変換手段330は、書き込まれた第1データ「00000111b」を点灯データ「00100111」に変換する(図12参照)。そして、この点灯データ「00100111」は、7セグメント送信手段340に書き込まれ、7セグメント送信手段340により、点灯データ「00100111」が比率表示器69の千の位に対応する7セグメント表示器77に送信される(図17に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「00100111」が送信された比率表示器69の千の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右上部B、右下部C、及び左上部Fのセグメントを点灯させる。その結果、比率表示器69の千の位に対応するセグメント表示部77Aには、10進数の「7」が表示される。
(比率表示器69の百の位「A.」の点灯制御の流れ)
次に、上記のメイン送信手段280Aのアドレスを指定してから所定間隔Tが経過して、点灯制御手段290によりメイン送信手段280Bのアドレスが指定されたことに基づいて(図17に示す矢印a)、メイン送信手段280Bに、点灯タイミングにある比率表示器69の百の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第2データ(「A.」:「11110111b」)が書き込まれる(図17に示す矢印b2)。
また、点灯制御手段290は、メイン送信手段280Bのアドレスを指定したことに基づいて、識別データDを切替手段320に送信する(図17に示す矢印c)。これにより、この識別データDを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図17に示す矢印d1及び矢印d2)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データDが書き込まれたため、第2状態への切り替えを行う。その結果、切替スイッチ324A及び切替スイッチ324Bが電気的に切り替えられ、切替スイッチ324Aが信号経路e1と信号経路f1とに対して解除状態となり、切替スイッチ324Bが信号経路e2と信号経路f2とに対して接続状態となって、第1状態から第2状態へと切り替わる。
点灯制御手段290により識別データDが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280Bは、書き込まれた第2データ「11110111b」を信号経路e2に出力する。これにより、この第2データ「11110111b」は、切替手段320内部において、信号経路e2と信号経路f2とに対して接続状態となっている切替スイッチ324Bを通過して7セグメント送信手段340に書き込まれる。
7セグメント送信手段340は、書き込まれた第2データ「11110111b」を点灯データ「11110111」として、比率表示器69の百の位に対応する7セグメント表示器77に送信する(図17に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「11110111」が送信された比率表示器69の百の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右上部B、右下部C、左下部E、左上部F、中間部G及びドット部Hのセグメントを点灯させる。その結果、比率表示器69の百の位に対応するセグメント表示部77Aには、英字の「A」と、この「A」の右下に「.(ドット)」が表示される。
(第2の実施形態の作用効果)
第2の実施形態の作用効果について、第1の実施形態との重複部分を省略しつつ説明する。
第2の実施形態では、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により、メイン送信手段280のアドレスが指定されることで、記憶手段270から、そのアドレスに対応する第1データ又は第2データが書き込まれる。また、第2の実施形態では、点灯制御手段290は、メイン送信手段280のアドレスを指定したことに基づいて、そのアドレスに対応する識別データを切替手段320に送信する。つまり、第2の実施形態では、点灯制御手段290は、メイン送信手段280が送信するデータ(第1データ又は第2データ)の内容を参照せず、メイン送信手段280のアドレスに応じて切替手段320に送信する識別データを決定している。これにより、第2の実施形態では、メイン送信手段280が送信するデータ(第1データ又は第2データ)の内容を参照して第1データであるか第2データであるかを判定する判定処理を省略できる。そのため、第2の実施形態によれば、メイン送信手段280が送信するデータ(第1データ又は第2データ)の内容を参照して送信する識別データを決定する構成に比べて、メイン制御手段200の処理回数を減少でき、メイン制御手段200の処理負荷を軽減できる。
(第1の他の態様)
第1の他の態様では、7セグメント表示器77、具体的には、払出枚数表示器88を用いて所定のエラーを外部に報知するエラー表示を行うこととされている。なお、エラー表示を行う7セグメント表示器77は、払出枚数表示器88には限られない。
この第1の他の態様では、所定のエラー(例:回転リール62の回転位置検出エラーであるリールエラー)を検知した場合、エラー表示として払出枚数表示器88にエラーコード「E5」を表示させることで外部にエラーを報知する。
以下、払出枚数表示器88にエラーコード「E5」が表示される点灯制御の流れについて説明する。なお、以下では、図16に示すように、切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f1に接続されており、当初は第1状態から払出枚数表示器88の点灯制御が開始されることとする。
(払出枚数表示器88の十の位「E」の点灯制御の流れ)
点灯制御手段290は、所定のエラーを知らせる外部要因としてのエラー信号が入力されたことに基づいて、払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第2データ(「E」のデータ)の記憶手段270のアドレス「0005」を指定する(図16に示す矢印a)。これにより、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により指定された記憶手段270のアドレス「0005」(図11(b)参照)に対応する第2データ(「E」:「01111001b」)が書き込まれる(図16に示す矢印b)。
また、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレス、具体的には、第2データに対応するアドレス「0005」を指定したことに基づいて、識別データBを切替手段320に送信する(図16に示す矢印c)。これにより、この識別データBを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図16に示す矢印d)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データBが書き込まれたため、第2状態への切り替えを行う。その結果、切替スイッチ324が電気的に切り替えられ、この切替スイッチ324により信号経路eが信号経路f2に接続されて、第1状態から第2状態へと切り替わる。
点灯制御手段290により識別データBが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280は、書き込まれた第2データ「01111001b」を信号経路eに出力する。これにより、この第2データ「01111001b」は、切替手段320内部において、信号経路eと信号経路f2とが接続された切替スイッチ324を通過して7セグメント送信手段340に書き込まれる。
7セグメント送信手段340は、書き込まれた第2データ「01111001b」を点灯データ「01111001」として、払出枚数表示器88の十の位に対応する7セグメント表示器77に送信する(図16に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「01111001」が送信された払出枚数表示器88の十の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、中下部D、左下部E、左上部F、及び中間部Gのセグメントを点灯させる。その結果、払出枚数表示器88の十の位に対応するセグメント表示部77Aには、英字の「E」が表示される。
ここで、払出枚数表示器88の十の位において、エラーコードの「E」が表示される前に、一例として、10進数の「1」が表示されていた場合には、エラーコード「E」の表示時間が終了したことに基づいて、再度、10進数の「1」が表示される。この場合には、メイン送信手段280に書き込まれていた第1データ(「1」:「00000001b」)の履歴を参照して、その第1データ「00000001b」が切替手段320に送信されることとなっている。そのため、この場合には、再度、第1データ「00000001b」を記憶手段270からメイン送信手段280に読み出す必要がなく、再度の演算処理や読み出し処理を削減でき、メイン制御手段200の処理回数が減ることで処理負荷を軽減できる。
(払出枚数表示器88の一の位「5」の点灯制御の流れ)
次に、点灯制御手段290は、払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第2データの記憶手段270のアドレス指定から所定間隔Tが経過したことに基づいて、払出枚数表示器88の一の位のセグメント表示部77Aに表示させるための第1データ(「5」のデータ)の記憶手段270のアドレス(具体的には、払出枚数表示器用データ格納領域272又は演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定する(図16に示す矢印a)。これにより、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により指定された記憶手段270のアドレスに対応する第1データ(「5」:「00000101b」)が書き込まれる(図16に示す矢印b)。
また、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレス、具体的には、第1データに対応するアドレス(具体的には、払出枚数表示器用データ格納領域272又は演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定したことに基づいて、識別データAを切替手段320に送信する(図16に示す矢印c)。これにより、この識別データAを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図16に示す矢印d)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データAが書き込まれたため、第1状態への切り替えを行う。その結果、切替スイッチ324が電気的に切り替えられ、この切替スイッチ324により信号経路eが信号経路f1に接続されて、第2状態から第1状態へと切り替わる。
点灯制御手段290により識別データAが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280は、書き込まれた第1データ「00000101b」を信号経路eに出力する。これにより、この第1データ「00000101b」は、切替手段320内部において、信号経路eと信号経路f1とが接続された切替スイッチ324を通過して変換手段330に書き込まれる。
変換手段330は、書き込まれた第1データ「00000101b」を点灯データ「01101101」に変換する(図12参照)。そして、この点灯データ「01101101」は、7セグメント送信手段340に書き込まれ、7セグメント送信手段340により、点灯データ「01101101」が払出枚数表示器88の一の位に対応する7セグメント表示器77に送信される(図16に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「01101101」が送信された払出枚数表示器88の一の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右下部C、中下部D、左上部F、及び中間部Gのセグメントを点灯させる。その結果、払出枚数表示器88の一の位に対応するセグメント表示部77Aには、10進数の「5」が表示される。
そして、以上説明した点灯制御が行われることにより、払出枚数表示器88にはエラーコードを示す「E5」が表示され、外部にエラーを報知することができる。
以上のように、第1の他の態様によれば、通常は数字表示を行う払出枚数表示器88であっても、所定のエラー等のイレギュラーな動作時に好適に払出枚数表示器88を任意表示に切り替えて、そのイレギュラーな動作に対応する任意表示を行うことができる。
なお、第1の他の態様は、一例として、図16等を用いて第1の実施形態の他の態様として説明したが、これに限らず、第1の他の態様を第2の実施形態の他の態様とすることもできる。
(第2の他の態様)
第2の他の態様では、7セグメント表示器77、具体的には、払出枚数表示器88を用いて所定のエラーを外部に報知するエラー表示を行うこととされている。つまり、第2の他の態様では、エラー表示を複数桁表示が可能な7セグメント表示器77を用いて行うこととされている。なお、エラー表示を行う7セグメント表示器77は、複数桁表示が可能な7セグメント表示器77であれば、払出枚数表示器88には限られない。
この第2の他の態様では、所定のエラー(例:回転リール62の回転位置検出エラーであるリールエラー)を検知した場合、エラー表示として払出枚数表示器88にエラーコード「99」を表示させることで外部にエラーを報知する。
ここで、第2の他の態様のメイン送信手段280は、第1データを送信する場合には、1バイトで複数桁、具体的には、最大3桁の10進数の数字を示す第1データを送信可能となっている。
具体的には、このメイン送信手段280は、1バイトで「00000000b(0d)から「11111111b(255d)」までの最大3桁の10進数の数字を1回の契機に送信することができる。
たとえば、このメイン送信手段280は、上記のエラーコード「99」を払出枚数表示器88に表示させるために第1データ(「99」:「01100011b」)が書き込まれた場合には、この書き込まれた第1データ「01100011b」を切替手段320に送信する。なお、第2の他の態様の場合、記憶手段270は、第1データに対応する記憶領域において、エラーコード「99」に対応する第1データを「01100011b」と記憶している。
以下、払出枚数表示器88にエラーコード「99」が表示される点灯制御の流れについて説明する。なお、以下では、図16に示すように、切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f1に接続されており、当初は第1状態から払出枚数表示器88の点灯制御が開始されることとする。
(払出枚数表示器88にエラーコード「99」が表示される点灯制御の流れ)
点灯制御手段290は、所定のエラーを知らせる外部要因としてのエラー信号が入力されたことに基づいて、エラーコード「99」に対応する第1データの記憶手段270のアドレス(具体的には、払出枚数表示器用データ格納領域272又は演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定する(図16に示す矢印a)。これにより、メイン送信手段280には、点灯制御手段290により指定された記憶手段270のアドレスに対応する第1データ(「99」:「01100011b」)が書き込まれる(図16に示す矢印b)。
また、点灯制御手段290は、記憶手段270のアドレス、具体的には、第1データに対応するアドレス(具体的には、払出枚数表示器用データ格納領域272又は演算データ格納領域275を示すアドレス)を指定したことに基づいて、識別データAを切替手段320に送信する(図16に示す矢印c)。これにより、この識別データAを受信した切替手段320により第1状態と第2状態との切替処理が行われる(図16に示す矢印d)。ここでは、切替手段320は、切替フラグ322に識別データAが書き込まれたため、第1状態への切り替えを行う。その結果、第1状態が維持される。
点灯制御手段290により識別データAが切替手段320に送信開始された後、メイン送信手段280は、書き込まれた第1データ「01100011b」を信号経路eに出力する。これにより、この第1データ「01100011b」は、切替手段320内部において、信号経路eと信号経路f1とが接続された切替スイッチ324を通過して変換手段330に書き込まれる。
変換手段330は、書き込まれた第1データ「01100011b」を点灯データ「01101111(払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77A用)」及び「01101111(払出枚数表示器88の一の位のセグメント表示部77A用)」に変換する(図12参照)。そして、これらの点灯データ「01101111」及び「01101111」は、7セグメント送信手段340に書き込まれる。その後、払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aの点灯タイミング、及び払出枚数表示器88の一の位のセグメント表示部77Aの点灯タイミングに応じて、7セグメント送信手段340により、各々の点灯データ「01101111」が各々の7セグメント表示器77に送信される(図16に示す矢印g)。
以上により、点灯データ「01101111」が送信された払出枚数表示器88の十の位及び一の位に対応するセグメント表示部77Aは、中上部A、右上部B、右下部C、中下部D、左上部F、及び中間部Gのセグメントを点灯させる。その結果、払出枚数表示器88の十の位及び一の位に対応するセグメント表示部77Aには、10進数の「9」が表示される。
そして、以上説明した点灯制御が行われることにより、払出枚数表示器88にはエラーコードを示す「99」が表示され、外部にエラーを報知することができる。
ここで、第2の他の態様では、上記のエラーコード「99」を払出枚数表示器88に表示させる場合、2つ目(一の位)の払出枚数表示器88を点灯させる際には、7セグメント制御手段300内に残っている(記憶されている)第1データ「01100011b」を再度使用して点灯制御する。そして、第2の他の態様では、演算データ格納領域275からの書込処理、つまり、点灯制御手段290による記憶手段270のアドレス指定が省略されることに伴い、上記の場合で2つ目(一の位)の払出枚数表示器88を点灯させる際には、点灯制御手段290による識別データAの送信処理が省略される。
これにより、第2の他の態様では、エラーコード「99」を表示させる場合には、2つ目(一の位)の払出枚数表示器88を点灯させる際に、再度の演算、及び再度の識別データ及び第1データの送信を行う必要がなく、メイン制御手段200の処理回数が減ることで処理負荷を軽減できる。
なお、第2の他の態様は、一例として、図16等を用いて第1の実施形態の他の態様として説明したが、これに限らず、第2の他の態様を第2の実施形態の他の態様とすることもできる。
(その他)
上記の実施形態では、7セグメント制御手段300が切替手段320を備える、すなわち、切替手段320は7セグメント制御手段300の一部であるとしたが、これに限らず、切替手段320は7セグメント制御手段300とは別の構成としてもよい。たとえば、切替手段320を7セグメント制御手段300と7セグメント表示器77との間に設置してもよい。そして、この場合には、第1データは7セグメント制御手段300に入力され、第2データ及び識別データは7セグメント制御手段300に入力されず、切替手段320のみに入力される構成とすることができる。
具体的には、第1データの場合は、メイン送信手段280により7セグメント制御手段300に送信され、7セグメント制御手段300の変換手段330により点灯データに変換される。そして、この第1データから変換された点灯データは、7セグメント送信手段340により切替手段320に送信される。切替手段320に送信されたこの点灯データは、切替手段320の切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f1に接続され、第1状態となっている場合には、切替スイッチ324を通過して7セグメント表示器77に入力され、切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f2に接続され、第2状態となっている場合には、切替スイッチ324で遮断されるため、7セグメント表示器77に入力されない。
一方、第2データの場合は、メイン送信手段280により直接切替手段320に送信される。切替手段320に送信されたこの第2データは、切替手段320の切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f2に接続され、第2状態となっている場合には、切替スイッチ324を通過して7セグメント表示器77に点灯データとして入力され、切替スイッチ324によって信号経路eが信号経路f1に接続され、第1状態となっている場合には、切替スイッチ324で遮断されるため、7セグメント表示器77に入力されない。
なお、これらの第1データ(第1データから変換された点灯データ)又は第2データが切替手段320に送信される前には、点灯制御手段290により、記憶手段270(又はメイン送信手段280)のアドレスを指定したことに基づいて、そのアドレスに対応する識別データが切替手段320に送信されている。これにより、切替手段320は、第1データ(第1データから変換された点灯データ)又は第2データが送信される前に、第1状態と第2状態との切替処理を行って、所定の点灯データが7セグメント表示器77に入力されるよう制御している。
また、7セグメント表示器77を任意表示で表示することにより、ストップスイッチ50の押し順を遊技者に報知してもよい。たとえば、払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aを用いて遊技者に押し順を報知することができる。具体的には、一例として、前記のセグメント表示部77Aの左上部Fのセグメントが点灯した場合を、左ストップスイッチLの操作をさせる指示とし、前記のセグメント表示部77Aの中上部Aのセグメントが点灯した場合を、中ストップスイッチCの操作をさせる指示とし、前記のセグメント表示部77Aの右上部Bのセグメントが点灯した場合を、右ストップスイッチRの操作をさせる指示とすることができる。なお、この場合には、記憶手段270が第2データに対応する記憶領域において、上記の任意表示(押し順表示)に対応する第2データを「00100000b」、「00000001b」及び「00000010b」と記憶していることが望ましい。
この場合における払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aの数字表示と押し順表示との切替は、たとえば、以下のように行われる。
まず、前回の遊技のメダルの払い出しから当該遊技のスタートスイッチ40の操作が行われるまでの間は、点灯制御手段290により記憶手段270の第1データのアドレスが指定されることで、払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aには、前回の遊技のメダルの払出枚数が表示されている(例:「1」)。つまり、この期間における上記のセグメント表示部77Aは、数字表示に用いられている。
次に、当該遊技のスタートスイッチ40の操作後から3つ目のストップスイッチ50の停止操作(第3停止)が行われるまでの間は、点灯制御手段290により記憶手段270の第2データのアドレスが指定されることで、払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aには、押し順が表示されている(例:「中上部Aのセグメントが点灯」→「右上部Bのセグメントが点灯」→「左上部Fのセグメントが点灯」の順)。つまり、この期間における上記のセグメント表示部77Aは、押し順表示に用いられている。
そして、第3停止後、具体的には、当該遊技のメダルの払い出しから次の遊技のスタートスイッチ40の操作が行われるまでの間は、点灯制御手段290により記憶手段270の第1データのアドレスが指定されることで、払出枚数表示器88の十の位のセグメント表示部77Aには、当該遊技のメダルの払出枚数が表示されている(例:「1」)。つまり、この期間における上記のセグメント表示部77Aは、数字表示に用いられている。
また、7セグメント表示器77における数字表示と任意表示との切替を所定の演出として用いてもよい。たとえば、所定の契機において、払出枚数表示器88に、任意表示→数字表示→任意表示の順で表示された場合を、ボーナス移行役に当選したことを示唆する示唆演出として用いてもよい。