JP2019058092A - 薬剤揮散具 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り付けに係る作業性がよく取り扱いが容易な薬剤揮散具を提供する。【解決手段】本発明の薬剤揮散具10は、開口部を有する樹脂ケース2aと、樹脂ケース2aの開口部に重なる開口部を有し、樹脂ケース2aと嵌合した状態で内部に収容空間を形成する樹脂ケース2bと、樹脂ケース2a、2bの少なくとも一方に設けた揮散孔2cと、収容空間に収容される揮発性を有する薬剤を担持した複数個のビーズと、樹脂ケース2a、2bの開口部の縁同士を一体に連結した可撓性を有する連結部材1と、を有する。連結部材1は、変形不能な肉厚部分7a、7b、7cと肉厚部分より薄い変形可能な肉薄部分8a、8bを交互につなげて形成され、樹脂ケース2a、2bを嵌合することで、ゴム紐6を囲むように円筒状に湾曲する。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、芳香剤、消臭剤、防虫剤などの薬剤を揮散させるための薬剤揮散具に関する。
従来、芳香剤などの薬剤を揮散させる薬剤揮散具として、例えば、薬剤を含浸させた含浸体をケース内に収容し、ケースを吊り下げて使用するようにした薬剤揮散具が知られている。
この薬剤揮散具は、ケースを吊り下げるため、ケースの外面から突設した吊り下げ部を有し、この吊り下げ部に例えばゴム紐などを通すための挿通孔を有する。
特開2007−29016号公報
上述した従来の吊り下げ式の薬剤揮散具では、ケースを吊り下げ対象物に吊り下げるため、例えば、吊り下げ部の挿通孔にゴム紐などを通して吊り下げ対象物に結び付ける必要がある。このため、取り付けに係る作業性が悪く、取り扱いが面倒であった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、取り付けに係る作業性がよく取り扱いが容易な薬剤揮散具を提供することを目的とする。
本発明の薬剤揮散具の一態様は、第1の開口部を有する第1の容器と、第1の開口部に重なる第2の開口部を有し、第1および第2の開口部を合わせて第1の容器と嵌合した状態で内部に収容空間を形成する第2の容器と、第1および第2の容器の少なくとも一方に設けた揮散孔と、第1の容器と第2の容器を嵌合した状態で収容空間に収容される揮発性を有する薬剤と、第1のケースの第1の開口部の縁と第2のケースの第2の開口部の縁を一体に連結した可撓性を有する連結部材と、を有する。連結部材は、変形不能な肉厚部分と肉厚部分より薄い変形可能な肉薄部分を交互につなげて形成され、第1の容器と第2の容器を嵌合することで、紐状部材を囲むように円筒状に湾曲する。
本発明の一態様によれば、取り付けに係る作業性がよく取り扱いが容易な薬剤揮散具を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る薬剤揮散具を示す外観斜視図である。 図2は、図1の薬剤揮散具の取付例を示す概略図である。 図3は、図1の薬剤揮散具の一方の容器を示す概略斜視図である。 図4は、図3の容器を展開した概略斜視図である。 図5は、第2の実施形態に係る薬剤揮散具の吊り下げ部材を示す断面図である。 図6は、図5の吊り下げ部材を環状の使用状態に変形した断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、第1の実施形態に係る薬剤揮散具10は、内部が空洞の略球形の2つの容器2、4を環状のゴム紐6(紐状部材)でつないだ構造を有する。ゴム紐6は、必ずしも環状である必要はなく1本の紐状部材であってもよく、必ずしも伸縮可能な材料により形成しなくてもよい。
一方の容器2の中には、揮発性を有する薬剤(芳香剤や消臭剤など)を封入したマイクロカプセルを担持した複数個のビーズ(図示せず)が収容されている。ビーズは、マイクロカプセルを用いずに薬剤を担持体に直接担持させたものであってもよく、薬剤自体を固まりにして担持体を用いずにビーズを形成してもよい。ビーズの個数、形状、大きさは、任意に設定可能であり、容器2に振動を与えたときに容器2内で移動可能であればよい。
もう一方の容器4は、容器2と同じようにビーズを収容してもよく、ビーズを収容しなくてもよい。2つの容器2、4の大きさや形状も同じである必要はない。容器4は、内部を空洞にする必要もない。しかし、本実施形態では、容器4を容器2と同じ構造に形成し、内部にビーズを収容した。以下の説明では、一方の容器2の構造について詳細に説明し、他方の容器4の構造については、容器2と同様に機能する構成要素に同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
上記の構造を有する薬剤揮散具10は、例えば、図2に示すように、自動車のヘッドレスト12に結び付けたり、バックミラーに括り付けたり、エアコンの吹き出し口にあるルーバーに引っ掛けて取り付けたり、後部座席の上方にあるアシストグリップに結び付けたりして使用することができる。薬剤揮散具10は、自動車の構成部品以外のいかなる吊り下げ対象物にも取り付けできる。
薬剤揮散具10を例えば自動車の座席のヘッドレスト12に結び付ける場合、ゴム紐6をヘッドレスト12の一方の支柱12aに結び付ける。本実施形態の薬剤揮散具10は、容器2に振動を与えることで、ビーズに担持したマイクロカプセルが破袋して薬剤が揮散するものであるため、自動車などの移動体に取り付けて使用するのに適している。
以下、薬剤揮散具10の容器2の構造について、図3および図4を参照してより詳細に説明する。
図3に示すように、容器2は、略半球状の2つの透明な樹脂ケース2a、2bを有する。容器2は、各樹脂ケース2a、2bの開口部の縁を互いに嵌め合わせた構造を有し、内部にビーズを収容するための概ね球状の収容空間を有する。2つの樹脂ケース2a、2bは、球を正確に半分にしたものではなく、本実施形態では、樹脂ケース2aを樹脂ケース2bより若干大きく形成した。
樹脂ケース2a、2bは、複数個の円形や星形の揮散孔2cを有する。揮散孔2cは、樹脂ケース2a、2bを貫通して設けられている。揮散孔2cの形状や大きさは、ビーズが通過できない形状や大きさに設計されている。揮散孔2cの個数、形状、大きさは、任意に設定可能である。樹脂ケース2a、2bは、透明である必要はなく例えば樹脂ケース2a、2bの表面に絵柄を描いてもよい。
図4に示すように、小さい方(図示右側)の樹脂ケース2b(第2の容器)の開口部(第2の開口部)の縁には、縁の形状に沿った2つの円弧状に湾曲した板状の係合突起3、3が一体に突設されている。2つの係合突起3、3は、開口部の円形の縁に沿って径方向の反対側に対向して離間した位置に設けられている。各係合突起3、3の径方向の外側には、それぞれ、湾曲した2つの係合爪3a、3aが設けられている。各係合突起3の2つの係合爪3a、3aは、互いに周方向に離間している。
大きい方(図示左側)の樹脂ケース2a(第1の容器)の開口部(第1の開口部)の縁には、樹脂ケース2bの4つの係合爪3aにそれぞれ対応して、4つの係合爪5a(2つのみ図示)が内側に向けて突設されている。各係合爪5aは、開口部の形状に合わせて湾曲しており、周方向に互いに離間して設けられている。4つの係合爪5aそれぞれの内側に対向した位置には、開口部の縁に沿って湾曲した抑え板5が設けられている。
2つの樹脂ケース2a、2bの開口部を重ねて2つの樹脂ケース2a、2bを嵌合させる場合、小さい方の樹脂ケース2bの係合突起3が大きい方の樹脂ケース2aの開口部の縁と抑え板5との間の隙間に挿入されて押し込まれ、樹脂ケース2bの4つの係合爪3aと樹脂ケース2aの4つの係合爪5aがそれぞれ係合する。これにより、2つの樹脂ケース2a、2bが一体化され、図3に示すような球状の容器2が形成される。
ところで、2つの樹脂ケース2a、2bは、可撓性を有する板状の連結部材1により連結されている。連結部材1の一端は、一方の係合突起3の径方向の外側で樹脂ケース2bの開口部の縁近くの外面に一体に固定されている。連結部材1の他端は、2枚の抑え板5の間で樹脂ケース2aの開口部の縁近くの外面に一体に固定されている。すなわち、連結部材1は、この連結部材1を折り曲げて2つの樹脂ケース2a、2bを嵌合したとき、それぞれ対応する4組の係合爪3a、5aが対向する位置に設けられている。
より詳細には、図4に示すように、連結部材1は、3つの肉厚部分7a、7b、7cを2つの肉薄部分8a、8bを介して一列に交互に連結した構造を有する。すなわち、肉厚部分7aの一端(図示左端)が樹脂ケース2aの外面に一体に連結され、肉厚部分7aの他端と肉厚部分7bの一端が肉薄部分8aを介して折り曲げ可能に連結され、肉厚部分7bの他端と肉厚部分7cの一端が肉薄部分8bを介して折り曲げ可能に連結され、肉厚部分7cの他端(図示右端)が樹脂ケース2bの外面に一体に連結されている。
連結部材1は、2つの樹脂ケース2a、2bとともに1種類の樹脂による一体成形により形成される。よって、肉薄部分8a、8bの曲げ易さは、肉薄部分8a、8bの厚みを選択することで調整される。本実施形態では、比較的ヒンジ特性のある(折り曲げに強い)ポリプロピレンやポリエチレンなどにより2つの樹脂ケース2a、2b、および連結部材1を形成した。本実施形態では、肉薄部分8a、8bの厚さを0.2mm〜0.5mm程度に形成した。
3つの肉厚部分7a、7b、7cは、それ自体が殆ど変形不能な厚さを有し、図3に示すように連結部材1を環状に湾曲させたときに円筒をなすように、それぞれ、同じ面側に湾曲している。本実施形態では、肉厚部分7a、7b、7cの厚さを0.7mm〜1.5mm程度に形成した。
各肉厚部分7a、7b、7cが肉薄部分8a、8bに連絡する端部には、肉厚の違いに応じた段部が設けられている。2つの肉薄部分8a、8bは、図3に示す環状にしたときに、3つの肉厚部分7a、7b、7cの外面1aと面一になる外面を有する。このため、段部は、肉厚部分と肉薄部分の間の内面1b側に形成される。
言い換えると、この段部には、肉厚部分7a、7b、7cの肉薄部分8a、8bをつないだ接触端面9が設けられる。肉厚部分7a、7b、7cの接触端面9は、肉厚部分7a、7b、7cの曲率(すなわち図3の円筒の曲率)に応じた半径方向に延設した平らな傾斜面であり、図3に示すように連結部材1を円筒状に湾曲させたとき、隣接する肉厚部分7a、7b、7cの接触端面9同士が面で接触する。
つまり、図3に示すように連結部材1を環状にすると、肉薄部分8aを介して隣接する2つの肉厚部分7a、7bの接触端面9、9が面で接触して互いに押圧され、肉薄部分8bを介して隣接する2つの肉厚部分7b、7cの接触端面9、9が面で接触して互いに押圧される。これにより、円筒形にした連結部材1の内面1bが段差なくなめらかにつながった円筒面を形成する。このため、円筒状の連結部材1にゴム紐6を挿通したとき、ゴム紐6の摩耗を抑制することができ、ゴム紐6の使用寿命を延長することができる。
また、連結部材1を図4に示すように展開した状態で、2つの肉薄部分8a、8bは、3つの肉厚部分7a、7b、7cと同じ面側、すなわち図3に示す環状にした状態で外面1a側に突出するように湾曲している。このため、連結部材1を図3に示すように円筒形に丸めたとき、連結部材1の外面1aがなめらかな円筒表面となり、見た目がきれいに見える。また、肉薄部分8a、8bを外面1a側に突出するように湾曲させておくことで、肉薄部分8a、8bを折り曲げて連結部材1を環状にしたときに、肉薄部分8a、8bが切れ難く且つ曲がり易くすることができる。
容器2内に収容したビーズは、例えば、薬剤を封入したマイクロカプセルを含むスラリーを香料含浸体に含浸させたものである。香料含浸体として、例えば、多孔性セルロース粒子であるビスコパール(商品名)、紙、多孔性ケイ酸カルシウム粒子であるフローライト、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)ビーズなどが用いられる。マイクロカプセルは、外部から圧力が加えられた際に破袋して内部に封入した薬剤を放出する。マイクロカプセルを含むスラリーは、香料含浸体に含浸され表面に塗布されているため、香料含浸体の外部から圧力が加わった際にマイクロカプセルが破袋するようになっている。この際、外部からの圧力は、摩擦などの接触による加圧を含む。
以下、上述した薬剤揮散具10を組み立てて使用可能な状態(図1に示す状態)にするための手順の一例について説明する。
まず、連結部材1で2つの樹脂ケース2a、2bを一体に連結した図4の樹脂部材を用意する。ここでは、図1に示すように、予め環状に形成したゴム紐6を介して2つの容器2、4をつなげるため、容器4用のもう一つの樹脂部材と環状のゴム紐6を用意する。また、薬剤を封入したマイクロカプセルを担持した複数個のビーズを用意する。複数個のビーズは、薬剤の不所望な揮散が起こらないようにビニール袋などにより密閉した状態となっている。
初めに、容器4を環状のゴム紐6につなげる。このとき、容器4内にはビーズを封入してもよく何も入れなくてもよい。ゴム紐6と容器4をつなげる場合、例えば、連結部材1の中央の肉厚部分7bの湾曲した内面1bにゴム紐6を乗せた状態で、連結部材1を環状に折り曲げつつ2つの樹脂ケース4a、4b(図1)を互いに嵌合させる。
次に、容器2をゴム紐6の反対側につなげる。このとき、まず、ビニール袋からビーズを取り出して大きい方の樹脂ケース2a内に収容する。そして、例えば、連結部材1の中央の肉厚部分7bの湾曲した内面1bにゴム紐6を乗せた状態で、連結部材1を環状に折り曲げつつ樹脂ケース2bを樹脂ケース2aに嵌合させる。
このとき、連結部材1は、2つの肉薄部分8a、8bで折り曲げられて環状にされる。この状態で、円筒状にされた連結部材1の内面1bがなめらかにつながっているため、ゴム紐6が連結部材1の内面1bに引っ掛かって摩耗する不具合を防止することができる。また、このとき、連結部材1の外面1a側に膨らんだ2つの肉薄部分8a、8bの作用により、連結部材1を円筒状に湾曲させたときになめらかな円筒形の外面1aを形成し、見栄えをよくすることができる。
以上のように、本実施形態によると、2つの樹脂ケース2a、2bをつなげた連結部材1を環状に折り曲げてゴム紐6を通す挿通孔を形成するようにしたため、予め容器側に形成した挿通孔にゴム紐6を通す必要がなく薬剤揮散具10の組み立てを容易にすることができ、組み立て時間を短縮することができる。また、この場合、予め環状に形成したゴム紐6を使用することができ、ゴム紐6を挿通孔に挿通した後に結ぶ必要がなく、組み立て作業を容易にすることができ、組み立て時間を短縮することができる。
また、本実施形態によると、複数(本実施形態では2つ)の肉薄部分8a、8bを介して複数(本実施形態では3つ)の肉厚部分7a、7b、7cをつなげて連結部材1を構成したため、連結部材1を環状に丸めたときに連結部材1に作用する曲げ応力を複数箇所に分散させることができ、連結部材1の切れや破断を防止することができる。また、この場合、連結部材1を丸めた円筒の内径を比較的小さくすることができ、連結部材1の長さを比較的短くすることができる。
これに対し、例えば連結部材を均一な厚さの板状体により形成した場合、吊り下げ時の機械強度を確保し且つ環状に湾曲させた際の折り曲げ強度を確保するため、連結部材を比較的長くする必要がある。また、この場合、連結部材を必ずしも円筒形にきれいに曲げることができず、見栄えが悪くなる。
また、本実施形態によると、肉薄部分8a、8bを連結部材1の途中の複数箇所に設けたため、各肉薄部分8a、8bにかかる荷重を分散させることができ、使用時における肉薄部分8a、8bの切れや破断を抑制することができ、使用寿命を延長することができる。
(第2の実施形態)
次に、図5および図6を参照して、第2の実施形態に係る薬剤揮散具の吊り下げ部材20について説明する。
吊り下げ部材20は、第1の実施形態の薬剤揮散具10の連結部材1の代りに設けられたものであり、球状の容器2、4の外面上の任意の場所に設けることができる。つまり、この吊り下げ部材20は、容器2(4)の2つの樹脂ケース2a、2b(4a、4b)の間に設ける必要はない。このため、容器2(4)も2つの樹脂ケース2a、2b(4a、4b)を嵌合させて形成する必要がない。
吊り下げ部材20は、第1の実施形態の連結部材1と略同じ構造を有する。よって、ここでは、連結部材1と同様に機能する構成要素に同一符号を付してその詳細な説明を省略する。また、2つの容器2、4の吊り下げ部材20は同じ構造を有するため、ここでは、一方の容器2の吊り下げ部材20を代表して説明する。
吊り下げ部材20は、肉厚部分7aの一端を容器2の外面に一体に連結することで容器2と一体に設けられる。そして、肉厚部分7aの他端と肉厚部分7bの一端が肉薄部分8aを介して折り曲げ可能に連結され、肉厚部分7bの他端と肉厚部分7cの一端が肉薄部分8bを介して折り曲げ可能に連結され、肉厚部分7cの他端の外面1a側に係合爪21が設けられている。
ゴム紐6を介在させて吊り下げ部材20を図6に示すように環状に湾曲させると、吊り下げ部材20の先端にある係合爪21が容器2の外面の対応する部位に設けた係合爪22に係合し、円筒状の吊り下げ部材20が構成される。これにより、環状のゴム紐6が容器2につなげられる。
以上のように、本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、予め環状に形成したゴム紐6を容器2につなげることができ、薬剤揮散具の組み立てを容易にできる。
以上、いくつかの実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
例えば、上述した実施形態では、2つの樹脂ケース2a、2bを嵌合して球形の容器2を構成した場合について説明したが、これに限らず、容器2、4の形状はいかなる形状であってもよい。
また、上述した実施形態では、容器2の2つの樹脂ケース2a、2bそれぞれに揮散孔2cを設けた場合について説明したが、これに限らず、樹脂ケース2a、2bの少なくとも一方に揮散孔2cを設ければよい。
また、上述した実施形態では、揮発性を有する薬剤を担持した複数個のビーズを容器2内に収容配置した場合について説明したが、これに限らず、薬剤を担持させた担持体をビーズ状にするのではなく、ゲル状や固体状にして容器2内に収容配置してもよい。
さらに、上述した実施形態では、3つの肉厚部分7a、7b、7cを2つの肉薄部分8a、8bを介してつなげた連結部材1(吊り下げ部材20)を用いた場合について説明したが、これに限らず、折り曲げ可能な箇所が複数あればよく、肉厚部分および肉薄部分の個数は任意に変更可能である。
1…連結部材、 1a…外面、 1b…内面、 2、4…容器、 2a、2b…樹脂ケース、 2c…揮散孔、 3…係合突起、 3a、5a…係合爪、 5…抑え板、 6…ゴム紐、 7a、7b、7c…肉厚部分、 8a、8b…肉薄部分、 9…接触端面、 10…薬剤揮散具、 20…吊り下げ部材、 21、22…係合爪。

Claims (5)

  1. 第1の開口部を有する第1の容器と、
    前記第1の開口部に重なる第2の開口部を有し、前記第1および第2の開口部を合わせて前記第1の容器と嵌合した状態で内部に収容空間を形成する第2の容器と、
    前記第1および第2の容器の少なくとも一方に設けた揮散孔と、
    前記第1の容器と前記第2の容器を嵌合した状態で前記収容空間に収容される揮発性を有する薬剤と、
    前記第1のケースの前記第1の開口部の縁と前記第2のケースの前記第2の開口部の縁を一体に連結した可撓性を有する連結部材と、を有し、
    前記連結部材は、変形不能な肉厚部分と前記肉厚部分より薄い変形可能な肉薄部分を交互につなげて形成され、前記第1の容器と前記第2の容器を嵌合することで、紐状部材を囲むように円筒状に湾曲する、
    薬剤揮散具。
  2. 前記肉厚部分は、前記連結部材を円筒状に湾曲させた状態で、その円筒の内面を構成する湾曲した内面を有する、
    請求項1の薬剤揮散具。
  3. 前記肉薄部分は、前記連結部材を円筒状に湾曲させた状態で、その円筒の外面の一部を構成する外面を有する、
    請求項2の薬剤揮散具。
  4. 前記肉厚部分は、前記連結部材を円筒状に湾曲させた状態で、隣接する肉厚部分と接触する接触端面を有する、
    請求項3の薬剤揮散具。
  5. 前記接触端面は、前記肉厚部分の湾曲に応じた径方向に延設された平らな面である、
    請求項4の薬剤揮散具。
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