JP2019057398A - 電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の粒径を有する造粒体によって電極を製造することのできる、電極の製造方法を提供すること。【解決手段】電極の製造方法は、電極活物質、バインダおよび溶媒を撹拌羽根を有する混合機で混合することにより、造粒体を作製する工程と、造粒体を圧縮成形することにより、電極合材層を形成する工程と、電極合材層を電極集電体上に配置する工程と、を備える。撹拌羽根の厚みは造粒体の目標粒径の1/3以下であり、撹拌羽根の幅は造粒体の目標粒径の1/2以下である。造粒体を作製する工程において、撹拌羽根は10m/sec以上30m/sec以下の周速で回転する。【選択図】図7

Description

本開示は、電極の製造方法に関する。
電極合材を含む造粒体を作製し、該造粒体を成形して、電極集電体上に電極合材層を配置する方法(造粒体成形法)により、リチウムイオン二次電池等に用いられるシート状の電極を作製する電極の製造方法が知られている。
なお、造粒体(湿潤粉体)の製造方法としては、混合機(ミキサー)を用いて粉体と液体とを混合する方法(例えば、特許文献1(特開2007−222861号公報)参照)が知られている。
特開2007−222861号公報
しかしながら、混合機の撹拌羽根により造粒体が圧縮されると、液(溶媒)が表面に滲み出してしまい、造粒体同士が結合して、造粒体の粒径が大きくなつてしまう場合があった。造粒体の粒径が目標値と異なると、それによって作製される電極および電池の性能低下等を生じてしまう可能性がある。
したがって、本開示の目的は、所望の粒径を有する造粒体によって電極を製造することのできる、電極の製造方法を提供することである。
〔1〕電極の製造方法は、
電極活物質、バインダおよび溶媒を撹拌羽根を有する混合機で混合することにより、造粒体を作製する工程と、
造粒体を圧縮成形することにより、電極合材層を形成する工程と、
電極合材層を電極集電体上に配置する工程と、を備える。
撹拌羽根の厚みは造粒体の目標粒径の1/3以下であり、
撹拌羽根の幅は造粒体の目標粒径の1/2以下である。
造粒体を作製する工程において、撹拌羽根は10m/sec以上30m/sec以下の周速で回転する。
上記〔1〕の製造方法によれば、所望の粒径を有する造粒体によって電極を製造することができる。その理由は次のように考えられる。
図6(a)は、混合時間と造粒体の最大粒径との関係を説明するためのグラフである。図6(a)に示されるように、従来の造粒体の作製では、所定の混合時間までは造粒体の最大粒径が小さくなるものの(図6(a)の「微細化終了」)、混合時間が所定時間より長くなると、造粒体の最大粒径が逆に大きくなる場合があった(図6(a)の「粗大化開始」)。図6(b)は、図6(a)の「微細化終了」の時点における造粒体のSEM写真であり、この時点では造粒体には空隙があり低密度であることが分かる。一方、図6(c)は、図6(a)の「粗大化開始」の時点における造粒体のSEM写真であり、この時点では造粒体に空隙がなくなり高密度になっていることが分かる。
図6(a)の「微細化終了」までは、図7(a)に示されるようなふんわりした造粒体8(電極活物質81、バインダ82、溶媒83の集合体)が存在している。この造粒体は、図6(b)に示されるように低密度であり、空隙があるため溶媒83が内部に含浸されている。しかし、図6(a)の「粗大化開始」の後は、混合機の撹拌羽根により造粒体は徐々に圧縮されて、造粒体8の内部に含浸されていた液(溶媒83)が表面に染み出す(図7(b)、図6(c))。造粒体8の表面に溶媒83が浸み出すと、その溶媒を介して造粒体8同士が合体し、造粒体が粗大化する(図7(c))。そして、造粒体の粒径が塗膜厚より大きくなると、該造粒体を用いた成膜が困難になる。
図8は、撹拌羽根の厚みと造粒体の粒径との関係を説明するための模式図である。図8(a)に示されるように、従来は、撹拌羽根61の厚みが厚いと、撹拌羽根61の加工面(圧縮面積)が大きくなり、力が分散する。このため、造粒体8を剪断して微細化する力よりも、造粒体8を圧縮するような力が造粒体8に加えられる。したがって、造粒体8は圧縮され易かった。これに対して、図8(b)に示されるように、本開示では、撹拌羽根61の厚みが薄いため、撹拌羽根61の加工面が小さくなり、力が集中する。このため、造粒体8に剪断力が加えられ、造粒体8が微細化され易くなる(圧縮され難くなる)。
したがって、本開示の電極の製造方法においては、撹拌羽根の厚みが造粒体の目標粒径の1/3以下であることにより、撹拌羽根の加工面が小さくなり、力が集中するため、造粒体が微細化され易くなる。
また、本開示の電極の製造方法においては、撹拌羽根の幅が造粒体の目標粒径の1/2以下であることにより、造粒体との接触面積が低減するため、造粒体の圧縮を抑制することができる。
さらに、本開示の電極の製造方法においては、造粒体を作製する工程において、撹拌羽根が10m/sec以上30m/sec以下の周速で回転することにより、造粒体の圧縮を抑制して、造粒体同士の合体による粗大化を抑制しつつ、造粒体を微細化できるため、所望の粒径(目標粒径以下の粒径)を有する造粒体を得ることができる。
以上のことから、本開示の電極の製造方法によれば、所望の粒径を有する造粒体によって電極を製造することができる。
実施形態の電極の製造方法の概略を示すフローチャートである。 実施形態において電極の製造に用いられる装置を示す概念図である。 実施形態において電極の製造に用いられる装置を示す概略斜視図である。 電極シートの一例を示す概略図である。 実施形態において造粒体の作製に用いられる撹拌羽根の横断面図である。 混合時間と造粒体の最大粒径との関係を説明するためのグラフ(a)並びに写真(b)および(c)である。 造粒体の粗大化の原因を説明するための模式図である。 撹拌羽根の厚みと造粒体の粒径との関係を説明するための模式図である。
以下、本開示の一実施形態について説明する。ただし、本開示はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書では、「正極」および「負極」を総称して「電極」と記す。すなわち、「電極シート」は、「正極シート」および「負極シート」の少なくともいずれかを示し、「電極合材層」は、「正極合材層」および「負極合材層」の少なくともいずれかを示し、「電極活物質」は、「正極活物質」および「負極活物質」の少なくともいずれかを示し、「電極集電体」は、「正極集電体」および「負極集電体」の少なくともいずれかを示す。
図1は、本実施形態の電極の製造方法の概略を示すフローチャートである。図1に示すように、本実施形態の電極の製造方法は、リチウムイオン二次電池用のシート状の電極(負極)の製造方法であり、少なくとも以下の造粒体作製工程(S10)と、電極合材層形成工程(S20)と、配置工程(S30)と、を備える。
《造粒体作製工程(S10)》
造粒体作製工程では、電極活物質、バインダおよび溶媒を撹拌羽根を有する混合機で混合することにより、造粒体を作製する。なお、造粒体とは、電極活物質、バインダおよび溶媒を含む造粒粒子(複合粒子)が複数集まった集合体である。
造粒体は、例えば、電極活物質、バインダ、溶媒等を混合(造粒)することにより、作製することができる。本開示において、造粒体の作製に用いられる造粒操作は、撹拌造粒である。撹拌造粒には、撹拌羽根を有する混合機(撹拌造粒機)を用いることができる。
本開示において、撹拌羽根の厚み(図5参照)は、造粒体の目標粒径の1/3以下である。なお、撹拌羽根の厚みは、好ましくは造粒体の目標粒径の1/5以上である。ここで、目標粒径は、例えば、狙い膜厚等に応じて設定される粒径である。具体的には、例えば、狙い塗膜厚の100倍の大きさの粒径を目標粒径として設定することで、狙い塗膜厚での成膜性を良好にすることができる。
また、撹拌羽根の幅(刀身幅:図5参照)は、造粒体の目標粒径の1/2以下である。なお、撹拌羽根の幅は、好ましくは造粒体の目標粒径の1/3以上である。
撹拌羽根の形状は、好ましくは板状である。
撹拌羽根は、例えば、撹拌槽内の回転軸に固着されている。撹拌羽根が板状である場合、撹拌羽根の主面は回転軸に垂直な方向に平行になるように配置されることが好ましい。
造粒体を作製する工程において、撹拌羽根は10m/sec以上30m/sec以下の周速で回転する。ここで、周速とは、撹拌羽根の最大半径部の速度であり、周速[m/sec]=撹拌羽根の回転直径[m]×3.14×1秒当たりの回転数[回/sec]の式で求められる。なお、撹拌羽根の回転直径は、撹拌羽根が長さ方向の中心を軸として回転する場合は、撹拌羽根の長さと同じであり、撹拌羽根が長さ方向の一端を軸として回転するような場合は、撹拌羽根の長さの2倍程度(回転軸の径を含む)である。
混合機の撹拌槽の形状は、好ましくは円筒状であり、その場合、撹拌槽の直径は、例えば、上記の撹拌羽根の直径の1.01〜1.5倍程度である。撹拌槽の高さは、例えば、10〜20cm程度であり、撹拌槽の容量は、例えば、0.8〜1.5L程度である。
(電極活物質)
電極活物質は、正極活物質でもよいし、負極活物質でもよい。
正極活物質としては、例えば、リチウム含有金属酸化物、リチウム含有リン酸塩等が挙げられる。リチウム含有金属酸化物としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、一般式LiNiaCob2(ただし式中、a+b=1、0<a<1、0<b<1である。)で表される化合物、LiMnO2、LiMn24、一般式LiNiaCobMnc2(ただし式中、a+b+c=1、0<a<1、0<b<1、0<c<1である。)で表される化合物、LiFePO4などが挙げられる。ここで、一般式LiNiaCobMnc2で表される化合物としては、例えばLiNi1/3Co1/3Mn1/32などが挙げられる。リチウム含有リン酸塩としては、例えば、LiFePO等が挙げられる。正極活物質の平均粒径は、例えば1〜25μm程度でよい。なお、ここでの「平均粒径」は、レーザ回折・散乱法によって測定された体積基準の粒度分布において、積算値50%での粒径(D50)を意味する。
負極活物質としては、例えば、黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素等の炭素系負極活物質、および、珪素(Si)、錫(Sn)等を含有する合金系負極活物質が挙げられる。負極活物質の平均粒径(D50)は、例えば1〜25μm程度でよい。
造粒体の固形分の総量に対する電極活物質の配合比率(すなわち、電極合材層中の電極活物質の含有率)は、例えば、94〜99.7質量%程度である。
(バインダ)
バインダとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリル酸(PAA)等が挙げられる。バインダは1種単独で使用されてもよいし、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
造粒体の固形分の総量に対するバインダの配合比率(すなわち、電極合材層中のバインダの含有率)は、例えば、0.3〜6質量%程度である。
(溶媒)
溶媒としては、例えば、水系溶媒が挙げられる。なお、水系溶媒とは、水、または、水と極性有機溶媒とを含む混合溶媒を意味する。取扱いの容易さからは、水が最も好ましい。混合溶媒に使用可能な極性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられる。
溶媒の使用量は、例えば造粒体の固形分比率が70〜80質量%となるように調整すればよい。ここで「固形分比率」とは、溶媒を含む全ての原材料の質量合計に対する溶媒以外の成分(不揮発成分)質量の比率を示す。なお、造粒体の固形分率が70質量%未満である場合、溶媒量が多いため、造粒体の作製が難しくなる場合がある。
(他の成分)
造粒体の成分としては、上記以外の他の成分を含んでいてもよく、例えば導電材を含んでいてもよい。導電材としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、サーマルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラックが挙げられる。導電材により、電子伝導性の向上が期待される。
《電極合材層形成工程(S20)》
電極合材層形成工程では、造粒体を圧縮成形することにより、電極合材層を形成する。具体的には、例えば、間隔を隔てて互いに平行に配置され、それぞれ回転駆動される一対のロール間に、造粒体を供給し、造粒体を一対のロールで圧縮成形することにより、シート状の電極合材層が形成される。
本工程では、図2および図3に示されるような電極製造装置90が用いられる。電極製造装置90は、フィーダ95と、3本のロール(Aロール91、Bロール92およびCロール93)とを備える。Aロール91およびBロール92(一対のロール)の各々の直径は、例えば、20〜25cm程度である。なお、Cロール93の直径も同程度である。
Aロール91、Bロール92およびCロール93は、それぞれ回転駆動される。図2および図3において、各ロールに描かれた曲線矢印は、各ロールの回転方向を示している。
なお、Aロール91およびBロール92はその間の距離(一対のロールの間隔)が一定に維持されるように、それらの軸が固定されている。また、Cロール93も、Bロール92との間の距離が一定に維持されるように、その軸が固定されている。Aロール91とBロール92との間隔は、例えば、50μm〜10mm程度である。なお、「一対のロールの間隔」とは、一対のロール間が最も近接する位置における、一対のロール間の直線距離である。
フィーダ95は、一対のロール(Aロール91およびBロール92)間のギャップの直上に配置されている。本工程では、まず、造粒体がフィーダ95に供給される。フィーダ95は、造粒体8を、Aロール91とBロール92との間のギャップに供給する。
電極製造装置90は、さらに、各ロールの軸方向に所定の間隔を隔てて、互いに平行に配置された一対の規制板94aを備える。この一対の規制板94aによって、一対のロールの間のギャップに供給された造粒体は、幅寸法を規制されつつ、一対のロールの(図中の矢印方向の)回転によって、該ギャップの下方に引き込まれ、該ギャップを通過する。これにより、造粒体が圧密(圧縮)され、シート状に成形されることで、造粒体8から電極合材層12(負極合材層)が形成される。なお、電極合材層12の目付量(単位面積当たりの質量)は、ギャップの幅(一対のロールの間隔)によって調整可能である。
なお、Bロール92の回転速度は、Aロール91の回転速度より速いことが好ましい。例えば、Bロール92の回転速度は、Aロール91の回転速度の3倍〜5倍程度である。Bロール92の回転速度をAロール91の回転速度より速くすることで、図7に示されるように、造粒体が、Bロール92の表面でAロール91の表面より多く引き伸ばされ、造粒体の液架橋の部分がBロール92の表面に接する面積が、Aロール91の表面に接する面積よりも大きくなる。これにより、圧延後の造粒体8(電極合材層)は、Bロール92側に張り付き、Bロール92によって搬送される。
《配置工程(S30)》
配置工程では、電極合材層12を電極集電体11上に配置する。
具体的には、電極合材層形成工程(S20)で作製されたシート状の電極合材層12を電極集電体11(負極集電体)に転写することで、電極合材層12を電極集電体11上に配置する。
具体的には、図2および図3を参照して、電極集電体11はCロール93上を搬送され、Bロール92とCロール93との間のギャップに供給される。電極合材層12は、Aロール91とBロール92との間のギャップを出た後、Bロール92上を搬送され、Bロール92とCロール93との間のギャップに供給される。
Bロール92とCロール93との間のギャップでは、電極合材層12が電極集電体11に押しつけられ、電極合材層12はBロール92から離れて、電極集電体11に圧着される。すなわち、電極合材層12がBロール92から電極集電体11に転写される。こうしてシート状の電極合材層12が、電極集電体上の所定位置に配置される。
なお、図2に示されるように、電極製造装置90は、一対の規制板94a、および、一対の規制板94bを備えている。これにより、電極集電体11の幅方向の両端に、電極合材層12が配置されない露出部13を設けることができる。なお、一対の規制板94bも、一対の規制板94aと同様に、各ロールの軸方向に所定の間隔を隔てて、互いに平行に配置されているが、図2では、手前側の規制板94bのみを表示している。
電極合材層を乾燥させた後に、電極集電体および電極合材層を、例えばスリッタ等を用いて所定のサイズに切断加工することにより、図4に示すようなシート状の電極10(電極シート)を製造することができる。
本開示の製造方法によって得られる電極は、例えば、リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池)の電極として用いることができる。そのリチウムイオン二次電池は、例えば、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)等の電源として用いることができる。ただし、本開示の製造方法によって得られる電極は、このような車載用途に限られず、あらゆる用途に適用可能である。
以下、実施例を用いて本実施形態を説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〜3および比較例1〜4〕
実施例1〜3および比較例1〜4では、以下のようにして、電極(リチウムイオン二次電池用の負極)の製造に用いられる造粒体を作製した。
《造粒体作製工程》
本工程では、まず、以下の材料を準備した。
負極活物質: 天然黒鉛〔平均粒径(D50):10μm〕
バインダ : CMC、ポリアクリル酸ナトリウム
2枚の撹拌羽根を有する混合機(撹拌造粒機)の撹拌槽(容量:1L、円筒形状、直径:18cm、高さ12cm)に、負極活物質(98質量部)、バインダ(CMC:2質量部およびポリアクリル酸ナトリウム:2質量部)および溶媒(水)を投入し、混合することにより、造粒体を作製した。溶媒の使用量は、造粒体の固形分濃度が72質量%となるように調整した。
塗膜厚を4μmとするため、造粒体の目標粒径を平均粒径(D90)で4mm(塗膜厚の100倍)とし、D90が4mm以下の造粒体を得ることを目標とした。なお、D90は、レーザ回折・散乱法を用いて測定された体積基準の粒度分布において、積算値90%での粒径を意味する。
撹拌羽根は長方形の板状であり、実施例1〜3および比較例1〜4では、それぞれ、撹拌羽根の厚み、幅および回転の周速を表1の「撹拌羽根」の欄に示すとおりとした。なお、撹拌槽の中心に高さ方向に延びる回転軸に、撹拌羽根の長さ方向の一端が固着されている。撹拌羽根の主面は回転軸に垂直な方向に平行になるように配置される。撹拌羽根の1つは、撹拌槽の底部付近において回転軸に固着されており、撹拌羽根の他の1つは、撹拌槽の底部から撹拌槽の高さの1/3程度の高さ位置において回転軸に固着されている。撹拌羽根の長さは7.5cm(撹拌羽根の回転直径は17cm)であった。
<造粒体の粒径測定>
上記実施例および比較例の各々について、上記の造粒体作製工程によって得られた造粒体の平均粒径(D90)を測定した。平均粒径(D90)は、レーザ回折・散乱法(レーザ回折・散乱式 粒子径分布測定装置:マイクロトラック・ベル)を用いて測定した。造粒体の平均粒径(D90)の測定結果を表1の「造粒体粒径」の欄に示す。
《電極合材層形成工程》
本工程では、造粒体作製工程で得た造粒体を圧縮することでシート状の電極合材層を形成した。
本工程では、上述の実施形態と同様にして、図2および図3に示す電極製造装置90を用いて、造粒体からシート状の電極合材層を形成した。なお、電極製造装置90において、Aロール91とBロール92との間(一対のロール間)の距離は、0.4mmである。また、Aロール91、Bロール92およびCロール93の各々の直径は、全て25cmであった。
《配置工程》
本工程では、上記のようにして形成された電極合材層を、電極集電体上に配置した。電極集電体11(負極集電体)は、銅(Cu)箔である。
本工程では、上述の実施形態と同様にして、図2および図3に示す電極製造装置90を用いて、電極合材層を電極集電体上に配置し、電極合材層を乾燥させた。このようにして、実施例1〜3および比較例1〜4の電極(負極)を製造した。
<成膜性評価>
実施例1〜3および比較例1〜4の電極(負極)について、成膜性の評価結果を表1の「成膜性判定」の欄に示す。表1の「成膜性判定」の欄には、実施例1〜3および比較例1〜4の各々の造粒体について、成膜可能であった場合に「OK」と記載し、塗膜に欠損(スジ)等が生じたりして正常な成膜が不可能であった場合に「NG」と記載している。
表1に示される端部凹凸差の結果から、撹拌羽根の厚みを造粒体の目標粒径(4mm)の1/3以下であり、撹拌羽根の幅(刀身幅)が造粒体の目標粒径(4mm)の1/2以下であり、撹拌羽根の回転の周速が10m/sec以上30m/sec以下である場合に、4mm以下の平均粒径(D90)を有する造粒体を得ることができる。また、その造粒体を用いることで、狙い塗膜厚が40μmでの成膜が可能である。なお、実施例においては、十分なロバスト性があり、電極合材層の配置工程やその後の工程への影響もなかった。
これに対して、比較例1では、周速が速いと造粒体が圧縮されるため、造粒体が粗大化したと考えられる。比較例2では、周速が遅いと造粒体の微細化が進行しないため、造粒体の粒径が小さくならなかったと考えられる。比較例3では、撹拌羽根の幅(刀身幅)が広いために造粒体との接触面積が大きくなり、造粒体が圧縮されて合体し、粗大化したと考えられる。比較例4では、撹拌羽根の厚みが厚いために加工面(圧縮面積)が広くなり、造粒体が圧縮されて合体し、粗大化したと考えられる。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電極シート、11 電極集電体、12 電極合材層、12b 幅方向端部、13 露出部、61 撹拌羽根、8 造粒体、81 電極活物質、82 導電材、83 溶媒、84 空隙、90 電極製造装置、91 Aロール、92 Bロール、93 Cロール、94a,94b 規制板、95 フィーダ。

Claims (1)

  1. 電極活物質、バインダおよび溶媒を撹拌羽根を有する混合機で混合することにより、造粒体を作製する工程と、
    前記造粒体を圧縮成形することにより、電極合材層を形成する工程と、
    前記電極合材層を電極集電体上に配置する工程と、を備え、
    前記撹拌羽根の厚みは前記造粒体の目標粒径の1/3以下であり、
    前記撹拌羽根の幅は前記造粒体の目標粒径の1/2以下であり、
    前記造粒体を作製する工程において、前記撹拌羽根は10m/sec以上30m/sec以下の周速で回転する、電極の製造方法。
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