JP2019057356A - 非水電解液電池用電解液、及びこれを用いた非水電解液電池 - Google Patents

非水電解液電池用電解液、及びこれを用いた非水電解液電池 Download PDF

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Abstract

【課題】70℃以上での高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量の減少効果をバランスよく発揮することができる電解液、及びこれを用いた非水電解液電池を提供すること。【解決手段】(I)下記一般式(1)で示される少なくとも1種のシラン化合物、(II)フッ素原子を有するカーボネート、(III)上記(II)以外の非水有機溶媒、及び、(IV)溶質とを含む、非水電解液電池用電解液。[一般式(1)中、R1はそれぞれ互いに独立して、炭素−炭素不飽和結合を有する基を表す。R2はそれぞれ互いに独立して、フッ素基、炭素数が1〜10の直鎖あるいは分岐状のアルキル基から選択され、前記アルキル基はフッ素原子及び/又は酸素原子を有していても良い。xは2〜4である。]【選択図】なし

Description

本発明は、特定のシラン化合物と、フッ素原子を有するカーボネートとを含有する非水電解液電池用電解液及びそれを用いた非水電解液電池に関するものである。
近年、情報関連機器、通信機器、即ちパソコン、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン等の小型、高エネルギー密度用途向けの蓄電システムに加え、電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車補助電源として搭載可能な、高容量で高出力かつエネルギー密度の高い電池の要望が急拡大している。また、電力貯蔵等の大型、パワー用途向け蓄電システムでも長期間使用可能な電池の要望が高まっている。これら各種蓄電システムの候補としてリチウムイオン電池、リチウム電池、リチウムイオンキャパシタ等の非水系電解液電池が盛んに開発されている。
リチウム二次電池は、主に正極、非水系電解液及び負極から構成されている。リチウム二次電池を構成する負極としては、例えば金属リチウム、リチウムを吸蔵及び放出可能な金属化合物(例えば金属単体、酸化物、リチウムとの合金等)、炭素材料等が知られており、特にリチウムを吸蔵・放出することが可能な、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の炭素材料を用いたリチウム二次電池が広く実用化されている。例えば天然黒鉛や人造黒鉛等の高結晶化した炭素材料を負極材料として用いたリチウム二次電池は、非水系電解液中の非水系溶媒が充電時に負極表面で還元分解されるため、これにより発生した分解物やガスが電池の本来の電気化学的反応を阻害するため、サイクル特性が低下することが報告されている。
また、リチウム金属やその合金、ケイ素、スズ等の金属単体や酸化物等を負極材料として用いたリチウム二次電池は、初期容量は高いもののサイクル中に負極材料の微粉化が進むため、炭素材料の負極に比べて非水系溶媒の還元分解が起こりやすいことから、結果として電池の初期不可逆容量の増加に伴う1サイクル目充放電効率の低下、それに伴う電池容量やサイクル特性のような電池性能が大きく低下することが知られている。
1サイクル目充電時に負極にリチウムカチオンが挿入される際に、負極とリチウムカチオン、又は負極と電解液溶媒が反応し、負極表面上に酸化リチウムや炭酸リチウム、アルキル炭酸リチウムを主成分とする被膜を形成する。この電極表面上の被膜はSolid Electrolyte Interface(SEI)と呼ばれ、溶媒の還元分解を抑制し電池性能の劣化を抑える等、その性質が電池性能に大きな影響を与えている。
このように、非水系溶媒の分解物の蓄積やガスの発生、負極材料の微粉化による悪影響等により、負極へのリチウムの吸蔵及び放出がスムーズにできなくなり、結果としてサイクル特性等の電池特性の低下が著しいという問題を有している。
また、正極としては、例えばLiCoO、LiMn、LiNiO、LiFePO等が知られている。これらを用いたリチウム二次電池は、充電状態で高温になった場合、正極材料と非水系電解液との界面において非水系電解液中の非水系溶媒が局部的に一部酸化分解してしまうため、これにより発生した分解物やガスが電池本来の電気化学的反応を阻害し、結果として、サイクル特性等の電池性能を低下させることが報告されている。負極と同様に正極表面上にも酸化分解物による被膜が形成され、これも溶媒の酸化分解を抑制し、ガス発生量を抑える等といった重要な役割を果たすことが知られている。
以上のように、通常のリチウム二次電池は、正極上や負極上で非水系電解液が分解する際に発生する分解物やガスにより、リチウムイオンの移動を阻害したり、電池が膨れたりすることにより電池性能を低下させる原因を有していた。
これらの課題を克服することに加え、長期耐久性や出力特性を始めとする電池性能を向上させるためには、イオン伝導性が高く、且つ電子伝導性が低く、長期に渡って安定なSEIを形成させることが重要であり、添加剤と称される化合物を電解液中に少量(通常は0.01質量%以上10質量%以下)加えることで、積極的に良好なSEIを形成させる試みが広くなされている
例えば、特許文献1には、フッ素原子を有する環状カーボネートを非水電解液に添加することにより、非水電解液電池のサイクル特性を向上させることが記載されている。
特許文献2〜3には、フルオロシラン化合物などのケイ素化合物を非水電解液に添加することにより、非水電解液電池のサイクル特性や、内部抵抗の増加を抑制して高温貯蔵特性や低温特性を向上させることが記載されている。
また、特許文献4には、フルオロシラン化合物やジフオロリン酸化合物を添加することによって、非水電解液電池の低温特性を向上させることが記載されている。
また、特許文献5では、
ビス(オキサラト)ホウ酸塩、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸塩、トリス(オキサラト)リン酸塩、ジフルオロビス(オキサラト)リン酸塩、テトラフルオロ(オキサラト)リン酸塩、テトラフルオロ(マロナト)リン酸塩等の第1の化合物と、
テトラビニルシラン、メチルトリビニルシラン、フルオロトリビニルシラン、ジメチルジビニルシラン、メチルフルオロジビニルシランやジフルオロジビニルシラン等の炭素−炭素不飽和結合を有する基を2〜4個有するケイ素化合物である第2の化合物を含有する、非水電解液電池用電解液について開示されている。
該特許文献5において、
第1の化合物を単独で添加した場合に比べて、
第1の化合物と第2の化合物を併用した場合は、60℃以上の高温での電解液からの分解ガスの発生量がより少ない傾向があることが記載されている(第2の化合物を添加することで高温での電解液からの分解ガスの発生量低減効果を奏することが記載されている)。
特開平07−240232号公報 特開2004−039510号公報 特開2004−087459号公報 特開2007−149656号公報 国際公開第2016/017404号パンフレット 特開平10−139784号公報
Journal of Organic Chemistry (1957), 22, 1200-2. Chemicke Zvesti (1964), 18, 21-7.
リチウムイオン電池を主とする非水電解液電池用電解液は既に実用化されているものも多いものの、車載用を始め、より過酷な条件で使用される可能性のある用途においては、より優れた特性を有する電解液が依然として求められている状況である。
例えば、特許文献1に記載のような4,5−ジフルオロエチレンカーボネート等を含有した非水電解液電池用電解液や、特許文献2〜4に記載のようなビニル基を有するフルオロシラン化合物を含有した非水電解液電池用電解液や、特許文献5に記載のようなビニル基を有するシラン化合物を含有した非水電解液電池用電解液であっても、70℃以上での高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量の減少効果をバランスよく発揮することが充分であるとは言えず、更なる改善が望まれている。
本発明は、
(I)下記一般式(1)で示される少なくとも1種のシラン化合物、
(II)フッ素原子を有するカーボネート、
(III)上記(II)以外の非水有機溶媒、及び、
(IV)溶質
とを含む、非水電解液電池用電解液(以降、単純に「非水電解液」又は「電解液」と記載する場合がある)である。
Figure 2019057356
[一般式(1)中、Rはそれぞれ互いに独立して、炭素−炭素不飽和結合を有する基を表す。Rはそれぞれ互いに独立して、フッ素基、炭素数が1〜10の直鎖あるいは分岐状のアルキル基から選択され、前記アルキル基はフッ素原子及び/又は酸素原子を有していても良い。xは2〜4である。]
本発明の非水電解液電池用電解液において、
上記(I)一般式(1)で示される少なくとも1種のシラン化合物と、
上記(II)フッ素原子を有するカーボネートとを
共に含むことが重要である。
これらの化合物を共に含有することではじめて、該電解液を非水電解液電池に用いた場合に、70℃以上の高温での優れた高温貯蔵特性の向上、及び該高温貯蔵時に発生したガス量の低減効果をバランスよく発揮することができるためである。
上記(II)のフッ素原子を有するカーボネートが、下記一般式(II−1)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2019057356
[一般式(II−1)中、Oは酸素原子、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ハロゲン、ハロゲンを有するアルキル基、及び、ハロゲンを有するアリール基からなる群から選択され、かつ、R〜Rのうち少なくとも一つがフッ素原子である。なお、R〜Rはエーテル結合を含んでもよい。]
上記一般式(II−1)で示されるフッ素原子を有するカーボネートが、フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、及び4,5−ジフルオロ−4,5−ジメチルエチレンカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記一般式(II−1)で示されるフッ素原子を有するカーボネートが、フルオロエチレンカーボネート、及び4,5−ジフルオロエチレンカーボネート(トランス体)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記一般式(1)のRが、それぞれ互いに独立して、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、エチニル基、及び2−プロピニル基からなる群から選択されることが好ましい。
上記一般式(1)のRが、それぞれ互いに独立して、フッ素基、メチル基、エチル基、プロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,1−トリフルオロイソプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ基、1,1,1−トリフルオロイソプロポキシ基、及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシ基からなる群から選択される基であることが好ましい。
上記一般式(1)のxが3〜4であることが好ましい。
また、(I)、(II)、(III)、(IV)の総量100質量%に対する、(I)の総量が0.001質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
また、(I)、(II)、(III)、(IV)の総量100質量%に対する、(II)の総量が0.01質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。
上記(IV)が、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiN(FSO)、ビス(ジフルオロホスホニル)イミドリチウム(LiN(POF)、(ジフルオロホスホニル)(フルオロスルホニル)イミドリチウム((LiN(POF)(FSO))、及びジフルオロリン酸リチウム(LiPO)からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む溶質であることが好ましい。
上記(III)が、上記(II)以外の、環状カーボネート、鎖状カーボネート、環状エステル、鎖状エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、スルホン化合物、スルホキシド化合物、及びイオン液体からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む非水有機溶媒であることが好ましい。
また、本発明は、少なくとも正極と、負極と、上記のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液とを備える、非水電解液電池(以降、単純に「電池」と記載する場合がある)である。
本発明により、70℃以上での高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量の減少効果をバランスよく発揮することができる電解液、及びこれを用いた非水電解液電池を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は本発明の実施形態の一例であり、これらの具体的内容に限定はされない。その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明は、
(I)下記一般式(1)で示される少なくとも1種のシラン化合物、
(II)フッ素原子を有するカーボネート、
(III)上記(II)以外の非水有機溶媒、及び、
(IV)溶質
とを含む、非水電解液電池用電解液である。
Figure 2019057356
[一般式(1)中、Rはそれぞれ互いに独立して、炭素−炭素不飽和結合を有する基を表す。Rはそれぞれ互いに独立して、フッ素基、炭素数が1〜10の直鎖あるいは分岐状のアルキル基から選択され、前記アルキル基はフッ素原子及び/又は酸素原子を有していても良い。xは2〜4である。]
1.非水電解液電池用電解液
(I)について
(I)は、いずれも正極及び負極上で分解することによりイオン伝導性の良い皮膜を正極及び負極表面に形成するために、非水電解液に含有させる成分である。この皮膜は、非水溶媒や溶質と電極活物質との間の直接の接触を抑制して非水溶媒や溶質の分解を防ぎ、電池性能の劣化を抑制する。その結果、非水電解液電池の高温サイクル特性や高温貯蔵特性の向上効果を奏する。
上記一般式(1)において、Rで表される炭素−炭素不飽和結合を有する基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブダジエニル基等の炭素原子数2〜8のアルケニル基又はこれらの基から誘導されるアルケニルオキシ基、エチニル基、2−プロピニル基、1,1ジメチル−2−プロピニル基等の炭素原子数2〜8のアルキニル基又はこれらの基から誘導されるアルキニルオキシ基、フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素原子数6〜12のアリール基又はこれらの基から誘導されるアリールオキシ基が挙げられる。また、上記の基はフッ素原子及び酸素原子を有していても良い。それらの中でも、炭素数が6以下の炭素−炭素不飽和結合を含有する基が好ましい。上記炭素数が6より多いと、電極上に皮膜を形成した際の抵抗が比較的大きい傾向がある。具体的には、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、エチニル基、及び2−プロピニル基からなる群から選択される基が好ましい。
また、上記一般式(1)において、Rで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基等の炭素原子数1〜12のアルキル基等が挙げられる。また、上記の基はフッ素原子及び酸素原子を有していても良い。酸素原子を有する基として上記アルキル基から誘導されるアルコキシ基等が挙げられる。アルキル基及びアルコキシ基から選択される基であると電極上に皮膜を形成した際の抵抗がより小さい傾向があり、その結果出力特性の観点で好ましい。特にメチル基、エチル基、プロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,1−トリフルオロイソプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ基、1,1,1−トリフルオロイソプロポキシ基、及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシ基からなる群から選択される基であると、上記の抵抗を大きくすることなく高温サイクル特性及び高温貯蔵特性に、より優れた非水電解液電池を得られるため好ましい。
上記一般式(1)のxで表される炭素−炭素不飽和結合を有する基の数は、電極上に皮膜を形成させるために、ひいては本発明の目的を達成するために、2〜4である必要があり、3〜4であると高温サイクル特性及び高温貯蔵特性をより向上し易いため好ましい。詳細は不明だがより強固な皮膜を形成し易いからと考えられる。
上記一般式(1)で表されるシラン化合物としては、より具体的には、例えば以下の化合物No.1−1〜1−25等が挙げられる。但し、本発明で用いられるシラン化合物は、以下の例示により何ら制限を受けるものではない。
Figure 2019057356
Figure 2019057356
上記一般式(1)で示されるシラン化合物は、例えば、特許文献6、非特許文献1、2に記載のように、シラノール基又は加水分解性基を有するケイ素化合物と炭素−炭素不飽和結合含有有機金属試薬とを反応させて、該ケイ素化合物中のシラノール基又は加水分解性基を炭素−炭素不飽和結合基に置換し、炭素−炭素不飽和結合含有ケイ素化合物を製造する方法により製造できる。
(I)、(II)、(III)、(IV)の総量100質量%に対する、(I)の総量(以降、「(I)の濃度」と記載する)は、下限が0.001質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、上限が10.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5.0質量%以下、さらに好ましくは2.0質量%以下である。(I)の濃度が0.001質量%を下回ると該非水電解液を用いた非水電解液電池の高温サイクル特性や高温貯蔵特性を向上させる効果が十分に得られ難いため好ましくない。一方、(I)の濃度が10.0質量%を超えると、該非水電解液の粘度が高いため、該非水電解液を用いた非水電解液電池の高温サイクル特性を向上させる効果が十分に得られ難いため好ましくない。(I)は、10.0質量%を超えない範囲であれば一種類のシラン化合物を単独で用いても良く、二種類以上のシラン化合物を用途に合わせて任意の組み合わせ、比率で混合して用いても良い。
(II)について
(II)は、正極及び負極表面に安定な皮膜を形成するために、非水電解液に含有させる成分である。この皮膜は電池の劣化を抑制し、その結果、非水電解液電池の高温サイクル特性や高温貯蔵特性の向上効果を奏する。
上記(II)のフッ素原子を有するカーボネートが、下記一般式(II−1)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2019057356
[一般式(II−1)中、Oは酸素原子、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ハロゲン、ハロゲンを有するアルキル基、及び、ハロゲンを有するアリール基からなる群から選択され、かつ、R〜Rのうち少なくとも一つがフッ素原子である。なお、R〜Rはエーテル結合を含んでもよい。]
上記一般式(II−1)で示されるフッ素原子を有するカーボネートとしては、例えば、フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、及び4,5−ジフルオロ−4,5−ジメチルエチレンカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。中でもフルオロエチレンカーボネート、及び4,5−ジフルオロエチレンカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。4,5−ジフルオロエチレンカーボネートとしては、シス体よりもトランス体が好ましい。4,5−ジフルオロエチレンカーボネート(トランス体)の方が、高イオン伝導性を与え、かつ好適に界面保護皮膜を形成するためである。
(I)、(II)、(III)、(IV)の総量100質量%に対する、(II)のフッ素原子を有するカーボネートの総量(以降、「フッ素原子を有するカーボネートの濃度」と記載する)は、下限が0.01質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、上限が20.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10.0質量%以下、さらに好ましくは5.0質量%以下である。フッ素原子を有するカーボネートの濃度が0.01質量%を下回ると、該非水電解液を用いた非水電解液電池の高温サイクル特性や高温貯蔵特性を向上させる効果が十分に得られ難いため好ましくない。一方、フッ素原子を有するカーボネートの濃度が20.0質量%を超えても、電解液の粘度が高いために非水系電解液電池内でのカチオンの移動が妨げられ易くなることにより、該非水電解液を用いた非水電解液電池の高温サイクル特性を向上させる効果が十分に得られ難いため好ましくない。(II)のフッ素原子を有するカーボネートは、20.0質量%を超えない範囲であれば一種類を単独で用いても良く、二種類以上を用途に合わせて任意の組み合わせ、比率で混合して用いても良い。
上述したように、上記(I)は、いずれも正極及び負極上で分解することによりイオン伝導性の良い皮膜を正極、及び負極表面に形成する。この皮膜は、非水溶媒や溶質と電極活物質との間の直接の接触を抑制して非水溶媒や溶質の分解を防ぎ、電池性能の劣化を抑制する。しかし、上記(I)と上記(II)を併用せずに、上記(I)のみを用いた場合、電極上に形成した皮膜成分が十分でなく、得られる非水電解液電池の70℃以上の高温での高温貯蔵特性は十分ではない場合がある。
また、上記(II)も、正極及び負極表面に安定な皮膜を形成し、電池の劣化を抑制する効果があるが、上記(I)と上記(II)を併用せずに、上記(II)のみを用いた場合、得られる非水電解液電池の70℃以上の高温での高温貯蔵特性は十分ではない場合がある。
従って、本発明の非水電解液電池用電解液において、上記(I)と上記(II)を併用することが重要である。上記(I)と上記(II)を併用することにより、(I)又は(II)をそれぞれ単独で添加した場合に比べて、70℃以上の高温での高温貯蔵特性が向上するメカニズムの詳細は明らかでないが、(I)と(II)が共存することで、(I)と(II)の混合組成に由来するより良好な皮膜が形成されることにより、高温での溶媒や溶質の分解が抑制される、あるいは、(I)によって形成された皮膜の表面を、(II)によって形成された皮膜が覆うことにより、(I)が形成する皮膜が高温下にて溶媒や溶質と反応することを抑制するためと推測される。
また、(I)又は(II)をそれぞれ単独で添加した場合に比べて、(I)と(II)を併用した場合は、70℃以上の高温での電解液からの分解ガスの発生量がより少ない傾向がある。該分解ガス発生量の低減効果は上述のような良好な皮膜がもたらす効果であると考えられる。
このように(I)と(II)を併用すると、(I)又は(II)をそれぞれ単独で用いる場合に比べて、70℃以上の高温での電池の高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量の減少効果をバランスよく発揮することができる。
(III)について
非水電解液電池用電解液は非水系溶媒を用いれば、一般に非水電解液と呼ばれ、ポリマーを用いれば、ポリマー固体電解質と呼ばれるものになる。ポリマー固体電解質には可塑剤として非水系溶媒を含有するものも含まれる。
上記(II)以外の非水有機溶媒である(III)としては、本発明の(I)、(II)、(IV)を溶解できる非プロトン性の溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えば、上記(II)以外の、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ラクトン類、ニトリル類、イミド類、スルホン類等が使用できる。また、単一の溶媒だけでなく、二種類以上の混合溶媒でもよい。具体例としては、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、2−フルオロプロピオン酸メチル、2−フルオロプロピオン酸エチル、ジエチルエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、フラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムイミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及びγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等を挙げることができる。
ポリマー固体電解質を得るために用いるポリマーとしては、(I)、(II)、(IV)を溶解できる非プロトン性のポリマーであれば特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレンオキシドを主鎖又は側鎖に持つポリマー、ポリビニリデンフロライドのホモポリマー又はコポリマー、メタクリル酸エステルポリマー、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。これらのポリマーに可塑剤を加える場合は、上記の非プロトン性非水溶媒が使用可能である。
(IV)について
溶質は特に限定されず、任意のカチオンとアニオンの対からなる塩を用いることができる。具体例としては、カチオンとしてリチウムイオンやナトリウムイオンを始めとするアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、四級アンモニウム等が挙げられ、アニオンとして、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、過塩素酸、ヘキサフルオロヒ酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、(トリフルオロメタンスルホニル)(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(フルオロスルホニル)イミド、(トリフルオロメタンスルホニル)(フルオロスルホニル)イミド、(ペンタフルオロエタンスルホニル) (フルオロスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビス(ジフルオロホスホニル)イミド、(ジフルオロホスホニル)(フルオロスルホニル)イミド、ジフルオロリン酸等が挙げられる。これらの溶質は、一種類を単独で用いても良く、二種類以上を用途に合わせて任意の組合せ、比率で混合して用いても良い。中でも、電池としてのエネルギー密度、出力特性、寿命等から考えると、カチオンはリチウム、ナトリウム、マグネシウム、四級アンモニウムが、アニオンはヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(フルオロスルホニル)イミド、ビス(ジフルオロホスホニル)イミド、(ジフルオロホスホニル)(フルオロスルホニル)イミド、ジフルオロリン酸が好ましい。
(I)、(II)、(III)、(IV)の総量100質量%に対する、(IV)の総量(以降、「溶質濃度」と記載する)は、特に制限はないが、下限は0.5mol/L以上、好ましくは0.7mol/L以上、さらに好ましくは0.9mol/L以上であり、また、上限は5.0mol/L以下、好ましくは4.0mol/L以下、さらに好ましくは2.0mol/L以下の範囲である。0.5mol/Lを下回るとイオン伝導度が低下することにより非水電解液電池のサイクル特性、出力特性が低下し、一方、5.0mol/Lを超えると非水電解液電池用電解液の粘度が上昇することによりやはりイオン伝導を低下させ、非水電解液電池のサイクル特性、出力特性を低下させる恐れがある。
その他の添加剤について
さらには、本発明の要旨を損なわない限りにおいて、本発明の非水電解液電池用電解液に一般に用いられる添加剤を任意の比率で添加しても良い。具体例としては、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、t−ブチルベンゼン、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジフルオロアニソール等の過充電防止効果、負極皮膜形成効果、正極保護効果を有する化合物が挙げられる。また、ポリマー電池と呼ばれる非水電解液電池に使用される場合のように非水電解液電池用電解液をゲル化剤や架橋ポリマーにより擬固体化して使用することも可能である。
2.非水電解液電池
非水電解液電池用電解液と、リチウムイオンやナトリウムイオンを始めとするアルカリ金属イオン、又はアルカリ土類金属イオンが可逆的に挿入−脱離可能な負極材料と、リチウムイオンやナトリウムイオンを始めとするアルカリ金属イオン、又はアルカリ土類金属イオンが可逆的に挿入−脱離可能な正極材料を用いる電気化学ディバイスを非水電解液電池と呼ぶ。
負極としては、特に限定されないが、リチウムイオンやナトリウムイオンを始めとするアルカリ金属イオン、又はアルカリ土類金属イオンが可逆的に挿入−脱離可能な材料が用いられ、正極としては、特に限定されないが、リチウムイオンやナトリウムイオンを始めとするアルカリ金属イオン、又はアルカリ土類金属イオンが可逆的に挿入−脱離可能な材料が用いられる。
例えばカチオンがリチウムの場合、負極材料としてリチウム金属、リチウムと他の金属との合金及び金属間化合物やリチウムを吸蔵および放出することが可能な種々の炭素材料、金属酸化物、金属窒化物、活性炭、導電性ポリマー等が用いられる。上記の炭素材料としては、例えば、易黒鉛化性炭素や(002)面の面間隔が0.37nm以上の難黒鉛化性炭素(ハードカーボンとも呼ばれる)や(002)面の面間隔が0.37nm以下の黒鉛などが挙げられ、後者は、人造黒鉛、天然黒鉛などが用いられる。
例えばカチオンがリチウムの場合、正極材料としてLiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn等のリチウム含有遷移金属複合酸化物、それらのリチウム含有遷移金属複合酸化物のCo、Mn、Ni等の遷移金属が複数混合したもの、それらのリチウム含有遷移金属複合酸化物の遷移金属の一部が他の遷移金属以外の金属に置換されたもの、オリビンと呼ばれるLiFePO、LiCoPO、LiMnPO等の遷移金属のリン酸化合物、TiO、V、MoO等の酸化物、TiS、FeS等の硫化物、あるいはポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、及びポリピロール等の導電性高分子、活性炭、ラジカルを発生するポリマー、カーボン材料等が使用される。
正極材料や負極材料には、導電材としてアセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、又は黒鉛、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、又はSBR樹脂等が加えられ、さらにシート状に成型された電極シートを用いることができる。
正極と負極の接触を防ぐためのセパレータとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、紙、又はガラス繊維等で作られた不織布や多孔質シートが使用される。
以上の各要素からコイン状、円筒状、角形、又はアルミラミネートシート型等の形状の電気化学ディバイスが組み立てられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例により限定されるものではない。
<電解液No.1−1〜1−39、比較電解液No.1−1〜1−16の調製>
非水溶媒としてエチレンカーボネート(以降「EC」)、プロピレンカーボネート(以降「PC」)、ジメチルカーボネート(以降「DMC」)、エチルメチルカーボネート(以降「EMC」)の体積比2:1:3:4の混合溶媒を用い、該溶媒中に溶質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(以降「LiPF」)を1.0mol/Lの濃度となるように、(I)として上記化合物No.1−2を0.005質量%の濃度となるように、(II)として4,5−ジフルオロエチレンカーボネート(トランス体)(以降「4,5−DFEC」)を2.0質量%の濃度となるように溶解し、電解液No.1−1を調製した。なお、上記の調製は、液温を25℃に維持しながら行った。電解液No.1−1の調製条件を表1に示す。
また、(I)の種類や濃度、(II)の種類や濃度を表1のように変えて、それ以外は上記と同様の手順で電解液No.1−2〜1−39、比較電解液No.1−1〜1−16を調製した。なお、電解液No.1−37及び電解液No.1−39の調製では、4,5−DFECの代わりにフルオロエチレンカーボネート(以降「FEC」)を、電解液No.1−38の調製では、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート(以降「4,4−DFEC」)を用いた。
なお、比較電解液No.1−13〜1−16の調製では、(I)の代わりに以下の化合物No.1−26〜1−29を用いた。
Figure 2019057356
<NCM正極の作製>
正極活物質として、LiNi1/3Co1/3Mn1/3(NCM)粉末及びアセチレンブラック(導電剤)を乾式混合し、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(以降「PVDF」)を予め溶解させたN−メチル−2−ピロリドン(以降「NMP」)中に均一に分散させ、混合し、さらに粘度調整用NMPを加え、NCM合剤ペーストを調製した。このペーストをアルミニウム箔(集電体)上に塗布して、乾燥、加圧を行った後に、所定のサイズに加工した試験用NMC正極を得た。正極中の固形分比率は、NCM:導電剤:PVDF=85:5:10(質量比)とした。
<黒鉛負極の作製>
負極活物質として、黒鉛粉末を、結着剤であるPVDFを予め溶解させたNMP中に均一に分散させ、混合し、さらに粘度調整用NMPを加え、黒鉛合剤ペーストを調製した。このペーストを銅箔(集電体)上に塗布して、乾燥、加圧を行った後に、所定のサイズに加工した試験用黒鉛負極を得た。負極中の固形分比率は、黒鉛粉末:PVDF=90:10(質量比)とした。
<非水電解液電池の作製>
上記の試験用NCM正極と、試験用黒鉛負極と、セルロース製セパレータとを備えるアルミラミネート外装セル(容量30mAh)に、表1に記載の電解液No.1−1〜1−39、及び比較電解液No.1−1〜1−16をそれぞれ含浸させ、実施例1−1〜1−39、比較例1−1〜1−16に係る非水電解液電池を得た。
Figure 2019057356
[実施例1−1〜1−39、比較例1−1〜1−16] 非水電解液電池の評価
<評価1>高温貯蔵特性(70℃)
実施例1−1〜1−39、比較例1−1〜1−16に係る非水電解液電池のそれぞれについて、以下の評価を実施した。
まず、作製したセルを用いて、25℃の環境温度で、以下の条件でコンディショニングを実施した。すなわち、初回充放電として、充電上限電圧4.3V、0.1Cレート(3mA)で定電流定電圧充電し、放電終止電圧3.0Vまで0.2Cレート(6mA)定電流で放電を行い、その後、充電上限電圧4.3V、0.2Cレート(6mA)で定電流定電圧充電し、放電終止電圧3.0Vまで0.2Cレート(6mA)定電流で放電を行う充放電サイクルを3回繰り返した。
上記コンディショニングを実施後、25℃の環境温度で充電上限電圧4.3V、0.2Cレート(6mA)で定電流定電圧充電した後、70℃の環境温度で10日間保存した。その後、放電終止電圧3.0Vまで0.2Cレート(6mA)定電流で放電し、このときの放電容量の、初期の放電容量(上記コンディショニングを実施後70℃保存前に測っておいた放電容量)に対する割合を残存容量比とし、セルの貯蔵特性(貯蔵後放電容量維持率)を評価した。なお、表2には、比較例1−1の残存容量比を100とした場合の、各実施例・比較例の残存容量比の相対値である「70℃貯蔵後放電容量維持率」を記載した。
<評価2>高温貯蔵時に発生したガス量(70℃)
上記コンディショニングを実施後、及び上記70℃10日間保存後に、電池の容積を測定し、その差分をガス発生量とした。なお、表2に記載のガス発生量の数値は、比較例1−1のガス発生量を100とした場合の相対値である。
Figure 2019057356
以上の結果を比較すると、(I)と(II)を併用することで、(I)を単独で用いる比較例1−2〜1−9に対し、高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量が減少していることが確認された。また同様に、(II)を単独で用いる比較例1−10〜1−12に対し、高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量が減少していることが確認された。
また、比較例1−13〜1−16のように、上記一般式(1)から外れた構造(Rが、フッ素基や炭素数が1〜10の直鎖あるいは分岐状のアルキル基でない構造、xが1以下の構造)のケイ素化合物を用いた場合では高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量の減少は確認されなかった。
[実施例2−1〜2−4、比較例2−1〜2−8] 非水電解液電池の作製と評価
実施例2−1〜2−4及び比較例2−1〜2−8においては、表3、表4に示すように、負極体及び電解液を変えたこと以外は実施例1−1と同様に非水電解液電池を作製し、電池の評価を実施した。なお、負極活物質がLiTi12である実施例2−1〜2−2及び比較例2−1〜2−4において、負極体は、LiTi12粉末90質量%に、バインダーとして5質量%のPVDF、導電剤としてアセチレンブラックを5質量%混合し、さらにNMPを添加し、得られたペーストを銅箔上に塗布して、乾燥させることにより作製し、電池評価の際の充電終止電圧を2.7V、放電終止電圧を1.5Vとした。また、負極活物質がハードカーボンである実施例2−3〜2−4及び比較例2−5〜2−8において、負極体は、ハードカーボン粉末90質量%に、バインダーとして5質量%のPVDF、導電剤としてアセチレンブラックを5質量%混合し、さらにNMPを添加し、得られたペーストを銅箔上に塗布して、乾燥させることにより作製し、電池評価の際の充電終止電圧を4.2V、放電終止電圧を2.2Vとした。高温貯蔵特性と高温貯蔵時に発生したガス量の評価結果を表4に示す。なお、表4中の評価結果(70℃貯蔵後放電容量維持率の数値、及びガス発生量の数値)は、各電極構成において、比較電解液No.1−1の電解液を用いた比較例の評価結果を100とした場合の相対値である。
Figure 2019057356
Figure 2019057356
[実施例3−1〜3−6、比較例3−1〜3−12] 非水電解液電池の作製と評価
実施例3−1〜3−6及び比較例3−1〜3−12においては、表3、表5に示すように、正極体、負極体及び電解液を変えたこと以外は実施例1−1と同様に非水電解液電池を作製し、電池の評価を実施した。なお、正極活物質がLiCoOである正極体は、LiCoO粉末85質量%にバインダーとして10質量%のPVDF、導電材としてアセチレンブラックを5質量%混合し、さらにNMPを添加し、得られたペーストをアルミニウム箔上に塗布して、乾燥させることにより作製した。実施例1−1と同様に負極活物質が黒鉛である実施例3−1〜3−2及び比較例3−1〜3−4において、電池評価の際の充電終止電圧を4.2V、放電終止電圧を3.0Vとした。実施例2−1と同様に負極活物質がLiTi12である実施例3−3〜3−4及び比較例3−5〜3−8において、電池評価の際の充電終止電圧を2.7V、放電終止電圧を1.5Vとした。実施例2−3と同様に負極活物質がハードカーボンである実施例3−5〜3−6及び比較例3−9〜3−12において、電池評価の際の充電終止電圧を4.1V、放電終止電圧を2.2Vとした。高温貯蔵特性と高温貯蔵時に発生したガス量の評価結果を表5に示す。なお、表5中の評価結果(70℃貯蔵後放電容量維持率の数値、及びガス発生量の数値)は、各電極構成において、比較電解液No.1−1の電解液を用いた比較例の評価結果を100とした場合の相対値である。
Figure 2019057356
[実施例4−1〜4−6、比較例4−1〜4−12] 非水電解液電池の作製と評価
実施例4−1〜4−6及び比較例4−1〜4−12においては、表3、表6に示すように、正極体及び電解液を変えたこと以外は実施例1−1と同様に非水電解液電池を作製し、電池の評価を実施した。なお、正極活物質がLiNi0.8Co0.15Al0.05である実施例4−1〜4−2及び比較例4−1〜4−4において、正極体は、LiNi0.8Co0.15Al0.05粉末85質量%にバインダーとして10質量%のPVDF、導電材としてアセチレンブラックを5質量%混合し、さらにNMPを添加し、得られたペーストをアルミニウム箔上に塗布して、乾燥させることにより作製し、電池評価の際の充電終止電圧を4.3V、放電終止電圧を3.0Vとした。また、正極活物質がLiMnである実施例4−3〜4−4及び比較例4−5〜4−8において、正極体は、LiMn粉末85質量%にバインダーとして10質量%のPVDF、導電材としてアセチレンブラックを5質量%混合し、さらにNMPを添加し、得られたペーストをアルミニウム箔上に塗布して、乾燥させることにより作製し、電池評価の際の充電終止電圧を4.2V、放電終止電圧を3.0Vとした。また、正極活物質がLiFePOである実施例4−5〜4−6及び比較例4−9〜4−12において、正極体は、非晶質炭素で被覆されたLiFePO粉末85質量%にバインダーとして10質量%のPVDF、導電材としてアセチレンブラックを5質量%混合し、さらにNMPを添加し、得られたペーストをアルミニウム箔上に塗布して、乾燥させることにより作製し、電池評価の際の充電終止電圧を4.2V、放電終止電圧を2.5Vとした。高温貯蔵特性と高温貯蔵時に発生したガス量の評価結果を表6に示す。なお、表6中の評価結果(70℃貯蔵後放電容量維持率の数値、及びガス発生量の数値)は、各電極構成において、比較電解液No.1−1の電解液を用いた比較例の評価結果を100とした場合の相対値である。
Figure 2019057356
上記のように、負極活物質として、LiTi12及びハードカーボンを用いたいずれの実施例においても、本発明の非水電解液電池用電解液を用いることによって、それぞれの対応する比較例に比べて、高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量が減少していることが確認された。したがって、本発明の非水電解液電池用電解液を用いることで、負極活物質の種類によらず、優れた高温貯蔵特性、及び高温貯蔵時に発生するガス量の低減を示す非水電解液電池を得られることが示された。
また、上記のように、正極活物質として、LiCoO、LiNi0.8Co0.15Al0.05、LiMn、及びLiFePOを用いたいずれの実施例においても、本発明の非水電解液電池用電解液を用いることによって、それぞれの対応する比較例に比べて、高温貯蔵特性の向上、及び高温貯蔵時に発生したガス量が減少していることが確認された。したがって、本発明の非水電解液電池用電解液を用いることで、正極活物質の種類によらず、優れた高温貯蔵特性、及び高温貯蔵時に発生するガス量の低減を示す非水電解液電池を得られることが示された。

Claims (12)

  1. (I)下記一般式(1)で示される少なくとも1種のシラン化合物、
    (II)フッ素原子を有するカーボネート、
    (III)前記(II)以外の非水有機溶媒、及び、
    (IV)溶質
    とを含む、非水電解液電池用電解液。
    Figure 2019057356
    [一般式(1)中、Rはそれぞれ互いに独立して、炭素−炭素不飽和結合を有する基を表す。Rはそれぞれ互いに独立して、フッ素基、炭素数が1〜10の直鎖あるいは分岐状のアルキル基から選択され、前記アルキル基はフッ素原子及び/又は酸素原子を有していても良い。xは2〜4である。]
  2. 前記(II)のフッ素原子を有するカーボネートが、下記一般式(II−1)で示される化合物である、請求項1に記載の非水電解液電池用電解液。
    Figure 2019057356
    [一般式(II−1)中、Oは酸素原子、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ハロゲン、ハロゲンを有するアルキル基、及び、ハロゲンを有するアリール基からなる群から選択され、かつ、R〜Rのうち少なくとも一つがフッ素原子である。なお、R〜Rはエーテル結合を含んでもよい。]
  3. 前記一般式(II−1)で示されるフッ素原子を有するカーボネートが、フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、及び4,5−ジフルオロ−4,5−ジメチルエチレンカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の非水電解液電池用電解液。
  4. 前記一般式(II−1)で示されるフッ素原子を有するカーボネートが、フルオロエチレンカーボネート、及び4,5−ジフルオロエチレンカーボネート(トランス体)からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の非水電解液電池用電解液。
  5. 前記一般式(1)のRが、それぞれ互いに独立して、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、エチニル基、及び2−プロピニル基からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液。
  6. 前記一般式(1)のRが、それぞれ互いに独立して、フッ素基、メチル基、エチル基、プロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,1−トリフルオロイソプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ基、1,1,1−トリフルオロイソプロポキシ基、及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシ基からなる群から選択される基であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液。
  7. 前記一般式(1)のxが3〜4である、請求項1〜6のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液。
  8. (I)、(II)、(III)、(IV)の総量100質量%に対する、(I)の総量が0.001質量%以上10.0質量%以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液。
  9. (I)、(II)、(III)、(IV)の総量100質量%に対する、(II)の総量が0.01質量%以上20.0質量%以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液。
  10. 前記(IV)が、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiN(FSO)、ビス(ジフルオロホスホニル)イミドリチウム(LiN(POF)、(ジフルオロホスホニル)(フルオロスルホニル)イミドリチウム((LiN(POF)(FSO))、及びジフルオロリン酸リチウム(LiPO)からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む溶質である、請求項1〜9のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液。
  11. 前記(III)が、前記(II)以外の、環状カーボネート、鎖状カーボネート、環状エステル、鎖状エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、スルホン化合物、スルホキシド化合物、及びイオン液体からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む非水有機溶媒である、請求項1〜10のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液。
  12. 少なくとも正極と、負極と、請求項1〜11のいずれかに記載の非水電解液電池用電解液とを備える、非水電解液電池。
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