JP2019055563A - 熱成形用多層シート及び成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
前記中心層は、耐熱性ポリエステル層と、該耐熱性ポリエステル層の少なくとも片面側に積層されたガスバリア層と、を有し、
前記耐熱性ポリエステル層は、主成分が変性PET樹脂からなり
前記変性PET樹脂は、酸成分としてのテレフタル酸と、ジオール成分との共重合ポリマーであり、且つ前記ジオール成分は、
1)1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、
2)イソソルビド、及び、
3)エチレングリコール、
の三成分を少なくとも含むことを特徴とする。
前記中心層は、耐熱性ポリエステル層と、該耐熱性ポリエステル層の少なくとも片面側に積層されたガスバリア層と、を有し、
前記耐熱性ポリエステル層は、A−PET樹脂層の表裏両面に、主成分が変性PET樹脂からなる変性PET樹脂層を配置した積層体であり、
前記変性PET樹脂は、酸成分としてのテレフタル酸と、ジオール成分との共重合ポリマーであり、且つ前記ジオール成分は、
1)1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、
2)イソソルビド、及び、
3)エチレングリコール、
の三成分を少なくとも含んでなり、
前記ホモポリオレフィン層の厚さは20〜60μmであり、且つ、以下の式(1)を満たすことを特徴とする。
Y≧55−0.8X (1)
X;前記ホモポリオレフィン層の片面の厚さ(μm)
Y;前記耐熱性ポリエステル層に対する前記変性PET樹脂層の片面の厚さの比
本実施形態に係る第1及び第2の熱成形用多層シート(以下、「第1のシート」及び「第2のシート」といい、両者を総称して「本シート」という。)は、表裏両面を有する中心層と、該中心層の両面側又は片面側に設けられた、最表層であるホモポリオレフィン層と、を有してなり、前記中心層は、耐熱性ポリエステル層と、該耐熱性ポリエステル層の少なくとも片面側に積層されたガスバリア層と、を有する多層シートである。尚、「最表層」は、「最外層」及び「最内層」の総称である。前記「最外層」は、成形品の外側表面(容器であれば、外部側表面)を構成する層であり、前記「最内層」は、成形品の内側表面(容器であれば、物を収容する内面側表面)を構成する層である。
本実施形態に係る成形品(以下、「本成形品」という。)は、本シートを熱成形することにより得られる。本成形品は、熱成形時及び熱水処理時の白化が抑制され、優れた透明性を有する。
原料として、以下の各成分を用いた。また、以下の「(A)A−PET」のIV値(dl/g)は、JIS K 7367−5に準拠して測定した。溶媒として、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(重量比3/1)の混合溶媒を用いた。
(A)A−PET;中国海南逸盛石化社製PET樹脂「YS−H01」(IV値=0.78dl/g)
(B)変性PET樹脂(1);韓国SKケミカル社製「エコゼンBS400」(Tg=120℃)(以下では「エコゼン」と表記。テレフタル酸:100モル%、CHDM:46モル%、イソソルビド:31モル%、エチレングリコール:23モル%。特開2016−22667号公報参照)
(C)変性PET樹脂(2);イーストマンケミカル社製「PET−G」(Tg=80℃)
(D)熱収縮性PETフィルム;東洋紡社製「スペースクリーン(登録商標) SC821」(厚さ25μm)
(E)ホモCPP;サントックス社製「サントックス−CP KT」
(F)ランダムCPP(1);サントックス社製「サントックス−CP LU02」
(G)ランダムCPP(2);サントックス社製「サントックス−CP TP02」
(H)ランダムCPP(3);サントックス社製「サントックス−CP S012」
(I)EVOH;クラレ社製ガスバリア性単層フィルム「EF−F」
前記「エコゼン」(650μm)に、ホモCPP(30μm)/EVOH(30μm)の多層シートをドライラミネート(接着剤;東洋インキ製「TM569」)して積層することにより、実施例1の熱成形用多層シートを製造した。また、前記「エコゼン」に代えてPET−Gを用いる他は、実施例1と同様の方法により、比較例1の熱成形用多層シートを製造した。
前記「エコゼン」(100質量%)を外層及び内層形成用組成物として用い、前記「エコゼン」(50質量%)及びA−PET(50質量%)をコア層形成用組成物として用いた。前記外層形成用組成物、コア層形成用組成物、及び内層形成用組成物を2軸押出機(株式会社プラスチック工学研究所製:型式「SBIN―42―S2―30−L」)に供給し、加工温度270℃で溶融混練押出しを行うことにより、耐熱性ポリエステル層を構成するPETシート(外層/コア層/内層)を製造した。
前記コア層形成用組成物として、A−PET(100質量%)を用いる他は、実施例2と同様の方法により、耐熱性ポリエステル層を構成するPETシートを製造した。次いで、該PETシートの外層表面に、実施例1と同様に、ホモCPP(50μm)/EVOH(30μm)の多層シートをドライラミネートして積層し、一方、該PETシートの内層表面に、ホモCPP(50μm)を実施例1と同様にドライラミネートすることにより、実施例3の熱成形用多層シートを製造した。耐熱性ポリエステル層の外層/コア層/内層の層比は15/70/15である。
ホモCPP層の厚さを40μmとし、耐熱性ポリエステル層の外層/コア層/内層の層比を23/54/23とした以外は、実施例3と同様の方法で、実施例4の熱成形用多層シートを製造した。
ホモCPP層の厚さを40μm又は30μmとし、前記PETシートの内層表面にホモCPPを積層しない以外は、実施例3と同様の方法で、比較例2及び3の熱成形用多層シートを製造した。
ホモCPP層の厚さを40μmとした以外は、実施例3と同様の方法で、比較例4の熱成形用多層シートを製造した。また、ホモCPP層の厚さを30μmとした以外は、実施例4と同様の方法で、比較例5の熱成形用多層シートを製造した。
ホモCPPに替えて、ランダムCPP(1)〜(3)又は熱収縮性PETフィルムを用いた以外は、比較例3と同様の方法により、比較例6〜9の熱成形用多層シートを製造した。
真空圧空成形法により、実施例1〜4及び比較例1〜9の熱成形用多層シートを熱成形することにより、容器(容器サイズ;口径95mm、底径54mm、高さ80mmのカップ形状)を製造した。具体的には、プラグと呼ばれる凸状樹脂型を併用し、加熱により軟化した樹脂シートの一部をプラグで押圧することで、樹脂シートにはプラグの外形状に対応した容器の内形状が付与され、その後、キャビティー型に真空引きで密着させ容器の底面部および側面部が形成される。真空圧空成形における上ヒータ温度は375℃であり、下ヒータ温度は395℃である。
前記の方法により得られた容器の外観を目視で観察し、白化の有無を調べた。また、前記の方法により得られた容器について、85℃で1時間の条件で熱水処理を行った後、容器の外観を目視で観察し、白化の有無を調べた。結果を以下の表1に示す。表1中、「○」は白化が認められなかったことを示し、「×」は白化が認められたことを示す。
Claims (7)
- 表裏両面を有する中心層と、該中心層の両面側又は片面側に設けられた、最表層であるホモポリオレフィン層と、を有してなる多層シートであって、
前記中心層は、耐熱性ポリエステル層と、該耐熱性ポリエステル層の少なくとも片面側に積層されたガスバリア層と、を有し、
前記耐熱性ポリエステル層は、主成分が変性PET樹脂からなり
前記変性PET樹脂は、酸成分としてのテレフタル酸と、ジオール成分との共重合ポリマーであり、且つ前記ジオール成分は、
1)1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、
2)イソソルビド、及び、
3)エチレングリコール、
の三成分を少なくとも含むことを特徴とする、熱成形用多層シート。 - 100モル%の前記テレフタル酸に対応する100モル%の前記ジオール成分は、
1)20〜60モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、
2)10〜35モル%のイソソルビド、及び、
3)残りモル%のエチレングリコール、
の三成分からなることを特徴とする、請求項1に記載の熱成形用多層シート。 - 前記耐熱性ポリエステル層が、前記変性PET樹脂とA−PET樹脂の混合樹脂層の表裏両面に、主成分が前記変性PET樹脂からなる樹脂層を配置した積層体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の熱成形用多層シート。
- 表裏両面を有する中心層と、該中心層の両面側に設けられた、最表層であるホモポリオレフィン層と、を有してなる多層シートであって、
前記中心層は、耐熱性ポリエステル層と、該耐熱性ポリエステル層の少なくとも片面側に積層されたガスバリア層と、を有し、
前記耐熱性ポリエステル層は、A−PET樹脂層の表裏両面に、主成分が変性PET樹脂からなる変性PET樹脂層を配置した積層体であり、
前記変性PET樹脂は、酸成分としてのテレフタル酸と、ジオール成分との共重合ポリマーであり、且つ前記ジオール成分は、
1)1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、
2)イソソルビド、及び、
3)エチレングリコール、
の三成分を少なくとも含んでなり、
前記ホモポリオレフィン層の厚さは20〜60μmであり、且つ、以下の式(1)を満たすことを特徴とする、熱成形用多層シート。
Y≧55−0.8X (1)
X;前記ホモポリオレフィン層の片面の厚さ(μm)
Y;前記耐熱性ポリエステル層に対する前記変性PET樹脂層の片面の厚さの比 - 100モル%の前記テレフタル酸に対応する100モル%の前記ジオール成分は、
1)20〜60モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、
2)10〜35モル%のイソソルビド、及び、
3)残りモル%のエチレングリコール、
の三成分からなることを特徴とする、請求項4に記載の熱成形用多層シート。 - 前記ガスバリア層がエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂層であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の熱成形用多層シート。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の熱成形用多層シートを熱成形することにより得られることを特徴とする、成形品。
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CN116330790A (zh) * | 2023-05-31 | 2023-06-27 | 合肥长阳新材料科技有限公司 | 一种呋喃基高阻隔透明耐热聚酯薄膜及其制备方法 |
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- 2017-09-22 JP JP2017182456A patent/JP6966274B2/ja active Active
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CN116330790B (zh) * | 2023-05-31 | 2023-08-29 | 合肥长阳新材料科技有限公司 | 一种呋喃基高阻隔透明耐热聚酯薄膜及其制备方法 |
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