JP2019055431A - 部材の接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各部材に対する負荷を軽減し、接合強度を向上させ、コストを低減して2つの部材を接合できる部材の接合方法を提供する。【解決手段】この部材の接合方法は、穴部15が設けられた底壁11を有する鋼製部品10と、中空状のアルミパイプ20とを準備する。そして、鋼製部品10の穴部15にアルミパイプ20を挿通して底壁11を通過させ、アルミパイプ20の内部にゴム30を挿入し、ゴム30をアルミパイプ20の軸線L方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによってアルミパイプ20の少なくとも穴部15に挿通された部分を拡大変形させて底壁11にかしめ接合する。【選択図】図2C

Description

本発明は、部材の接合方法に関する。
自動車の軽量化や安全性向上のために、ハイテンション鋼と呼ばれる強度が高い薄鋼板が使用されている。これらのハイテンション鋼は軽量化や安全性向上に有効ではあるものの、アルミなどの低比重材料と比べると依然として重い。また、ハイテンション鋼には、その高強度ゆえに成形性が低下したり、成形荷重が上昇したり、更には寸法精度が低下するなどの問題がある。これらの問題を解決するために、近年、鋼板よりも比重が軽いアルミを用いた押し出し成形品や鋳造品、プレス成形品を鋼製部品と合わせて活用するマルチマテリアル化が行われている。
このマルチマテリアル化で問題となるのは鋼板製部品とアルミ部品の接合である。スポット溶接に代表される溶接技術においては鋼板とアルミ板の界面に脆弱な金属間化合物(IMC:intermetallic compound)が生じるため、電磁成形接合、ボルトとナットに代表されるねじ締結、摩擦撹拌接合(FSW:friction stir welding)、リベット、セルフピアスリベット(SPR:self-piercing rivet)、メカニカルクリンチング、接着などの接合技術が実用化されている。
電磁成形によるかしめは、相手部品に嵌合させたパイプ状の部品の内側にソレノイド成形コイルを挿入し、コイルに衝撃電流を流すことによって生ずる変化磁界により、導体のパイプに誘導電流を誘起させる。コイルの1次電流による磁界と、パイプの周方向上に反対方向に流れる誘導電流との間に電磁力が発生し、このときパイプは外側に向かう力を受けるため変形拡大され相手部品にかしめ接合される。この接合方法は、電気伝導度の良い銅やアルミに適しており、自動車部品の接合においても一部で実用化されている。
特許文献1には、マルチマテリアル化のための電磁成形によるかしめ接合技術が開示されている。特許文献1では、断面が中空の金属形材からなるバンパーリインフォースを電磁成形により変形拡大し、アルミニウム合金製のバンパーステイに設けられた穴部と嵌合させて接合している。
特開2007−284039号公報
特許文献1のように、電磁成形は、電気伝導度の良い銅やアルミの中空部品を相手部品にかしめ接合するのに適しており、また、その接合メカニズムより、円形形状が好ましい。
しかし、電磁成形による接合では、使用するソレノイドコイルはアルミ部品(アルミパイプ)の内径よりも小さいことが必要になる。小径部品を接合する場合にコイルを小径化しようとすると、コイルの製造の困難性や性能及び耐久性の点で問題がある。製造の困難性については、導線をコイル形状に成形することが困難になり、導線の材質及び断面形状に対する制限が厳しくなると共に、コイル形状に成形する際に、導線断面が変形する。また、大容量の高電圧のコンデンサが必要であると言った新たな設備投資が必要となる。更に、角型断面、穴、又はスリットが形成されているアルミ部品に対しては接合できない。
本発明は、各部材に対する負荷を軽減し、接合強度を向上させ、低コストで2つの部材を接合できる部材の接合方法を提供することを課題とする。
本発明は、第1穴部が設けられた第1部分を有する第1部材と、中空状の第2部材とを準備し、前記第1部材の前記第1穴部に前記第2部材を挿通して前記第1部分を通過させ、前記第2部材の内部に弾性体を挿入し、前記弾性体を前記第2部材の軸線方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによって前記第2部材の少なくとも前記第1穴部に挿通された部分を拡大変形させて前記第1部分にかしめ接合する接合方法を提供する。
この方法によれば、弾性体を外側へ膨張させて第2部材を均等に拡大変形することで、局所的な変形を防止し、各部材に対する負荷を軽減できる。これは軸線方向に圧縮された弾性体が内側から外側に向かって均等に膨張する性質を利用し、第2部材を均等に変形できるためである。従って、嵌合精度が向上し、接合強度を向上できる。また、電磁成形やその他の加工方法と比べて簡易である。電磁成形は導電材料にのみ使用可能であり、断面形状や寸法についても使用するコイルによって制約がある。これに対し、この方法は材質によらず、断面形状や寸法に関する制約もない。また、弾性体に圧縮力を付加する設備で実行可能なため、大容量のコンデンサを要する電気的な設備も不要である。従って、低コストで2つの部材を接合できる。
また、前記第1部材の前記第1穴部の形状と前記第2部材の前記第1穴部に挿通される部分の断面形状は相似形であってもよい。
この方法によれば、第1部材及び第2部材が互いに相似形であることで、第2部材を均等に拡大変形して接合でき、第1部材及び第2部材に対して局所的な負荷が発生することを防止できる。
また、前記第2部材の外側に外枠金型を配置し、前記第2部材の少なくとも一部を前記外枠金型に沿うように成形してかしめ接合してもよい。
この方法によれば、様々な内面形状の外枠金型を使用することで、第2部材を任意の形状に変形できる。変形させる形状は部品性能の観点などから適宜選択し、用途に応じた形状にできる。
また、前記第2部材の外側に外枠金型を配置し、前記外枠金型により前記第2部材の拡大変形を部分的に制限してかしめ接合してもよい。
この方法によれば、外枠金型を配置することで、第2部材の拡大変形する領域を規定し、高精度に拡大変形領域を制御できる。ここで拡大変形領域とは、第2部材が外側に向かって拡大変形した領域をいう。
また、前記弾性体を圧縮する際、前記第2部材も前記軸線方向に圧縮してもよい。
この方法によれば、第2部材も軸線方向に圧縮することで第2部材の外側方向の拡大変形を補助できる。即ち、弾性体による第2部材の内側からの拡大変形力と合わせて、より確実に第2部材を拡大変形し、かしめ接合できる。
また、前記第1穴部の縁はバーリング加工されていてもよい。
この方法によれば、第1部材の穴部の縁をバーリング加工することで、第1部材の穴部及び第1部分の強度を向上できる。従って、第1部材の変形防止、第2部材の損傷防止、及び両部材の接合強度を向上できる。
また、前記第1穴部が設けられている面とは異なる面に前記軸線方向に向かって凸状のビード部が形成されており、前記ビード部を含めてかしめ接合してもよい。
この方法によれば、ビード部を含めてかしめ接合することで、両部材をより固定でき、接合強度をさらに向上できる。特に、第2部材が円形断面を有する場合、第1部材に対して第2部材が回転することを防止することもできる。
また、前記第1部材は、第2穴部を有する第2部分を備え、前記第1穴部及び前記第2穴部において前記第2部材とかしめ接合されてもよい。
この方法によれば、2箇所でかしめ接合することで、1箇所でのかしめ接合の場合と比べて接合強度をさらに向上できる。
また、前記弾性体は前記第1部材と前記第2部材との接合部で分離されていてもよい。
この方法によれば、弾性体が接合部で分離されていることで、第1部材の接合部の変形を防止できる。具体的には、接合部付近に弾性体を配置しないように弾性体を分離しているため、第2部材は接合部付近で弾性体からの拡大変形力を受けず、接合部付近で拡大変形しない。従って、第1部材は、接合部付近で第2部材からの力を受けず、接合部の形状を維持できる。
また、分離されている前記弾性体の間にプレートが挿入されていてもよい。
この方法によれば、プレートが接合部に存在することでより確実に第1部材の接合部の変形を防止できる。プレートは軸線方向の圧縮力をうけても拡大変形しないため、接合部に対しては拡大変形力が付加されず、接合部の元の形状をより確実に維持できる。
また、前記第2部材は、内側に仕切壁を設けられ、前記軸線方向に延びる外壁を備え、前記仕切壁によって仕切られた空間に複数の前記弾性体を挿入してかしめ接合してもよい。
この方法によれば、複数の弾性体を使用してかしめ接合するため、変形に伴う応力の集中を防止し、第1部材及び第2部材に対する負荷を軽減できる。
また、前記第2部材は、前記軸線に対して傾斜した端面を備え、前記弾性体の前記軸線方向の両端面は、前記傾斜した端面と平行であってもよい。
この方法によれば、実用上多く見られる第1部材と第2部材が互いに傾斜した状態でのかしめ接合に対応できる。特に、弾性体の両端面を接合角度と同じにすることで、弾性体は均一に拡大変形し、第2部材を均一に拡管できる。
また、前記第1部材は、前記軸線に対して平行な立壁部を備え、前記立壁部の変形を固定治具により拘束してかしめ接合してもよい。
この方法によれば、治具により第1部材の変形を拘束しているため、第2部材の拡管変形に伴い、第1部材が変形することを抑制できる。
本発明によれば、弾性体を内側から外側に向けて膨張させて第2部材を均等に変形拡大することで、局所的な変形を防止し、各部材に対する負荷を軽減できる。従って、嵌合精度が向上し、接合強度を向上できる。また、電磁成形やその他の加工方法と比べて簡易であるため、低コストで2つの部材を接合できる。
円形穴を有するチャンネル型鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 図1Aの鋼製部品とアルミパイプをかしめ接合した斜視図。 本発明の第1実施形態に係るかしめる前の断面図。 本発明の第1実施形態に係るかしめている途中の断面図。 本発明の第1実施形態に係るかしめた後の断面図。 本発明の第1実施形態に係るかしめた後にゴムを引き抜く際の断面図。 本発明の第1実施形態の変形例であるゴムが流体封入部材の場合のかしめる前の断面図。 本発明の第1実施形態の変形例であるゴムが流体封入部材の場合のかしめた後の断面図。 円形穴を有する鋼製部品と断面四角形のアルミパイプの斜視図。 四角形穴を有する鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 バーリング加工を施した鋼製部品の接合部の一例断面図。 バーリング加工を施した鋼製部品の接合部の他の一例の断面図。 バーリング加工を施した鋼製部品の接合部の他の一例の断面図。 バーリング加工を施した円形穴を有する鋼製部品の接合部の斜視図。 バーリング加工を施した四角形穴を有する鋼製部品の接合部の斜視図。 本発明の第2実施形態に係る外枠金型を使用してかしめる前の断面図。 本発明の第2実施形態に係る外枠金型を使用してかしめた後の断面図。 円管状に成形されたアルミパイプの斜視図。 正六角管状に成形されたアルミパイプの斜視図。 十字管状に成形されたアルミパイプの斜視図。 本発明の第3実施形態に係る接合部付近にのみゴムを配置してかしめる前の断面図。 本発明の第3実施形態に係る接合部付近にのみゴムを配置してかしめた後の断面図。 本発明の第3実施形態の変形例である外枠金型を使用して部分的にアルミパイプを拡張させてかしめる前の断面図。 本発明の第3実施形態の変形例である外枠金型を使用して部分的にアルミパイプを拡張させてかしめた後の断面図。 本発明の第4実施形態に係る円錐台形状の圧子によりかしめる前の断面図。 本発明の第4実施形態に係る円錐台形状の圧子によりかしめた後の断面図。 本発明の第5実施形態に係るアルミパイプを軸方向に圧縮してかしめる前の断面図。 本発明の第5実施形態に係るアルミパイプを軸方向に圧縮してかしめた後の断面図。 本発明の第5実施形態の変形例である外枠付の圧子によりかしめる前の断面図。 本発明の第5実施形態の変形例である外枠付の圧子によりかしめた後の断面図。 本発明の第6実施形態に係る2箇所でかしめる場合の円形穴を有する鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 本発明の第6実施形態に係る2箇所でかしめる場合の四角形穴を有する鋼製部品と断面四角形のアルミパイプの斜視図。 本発明の第6実施形態の変形例である2箇所でかしめる場合の円形穴を有するハットチャンネル型の鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 本発明の第6実施形態の変形例である2箇所でかしめる場合の四角形穴を有するハットチャンネル型の鋼製部品と断面四角形のアルミパイプの斜視図。 図15A及び図15Bのかしめている途中の断面図。 図16Aのかしめた後の断面図。 図16Aの部分的に拡張させてかしめた後の断面図。 本発明の第7実施形態の変形例である鋼製部品とアルミパイプをビード部を形成した面でかしめた後の断面図。 図18AのXVIII−XVIII線における断面図。 本発明の第8実施形態に係る分離したゴムを使用してかしめた後の断面図。 本発明の第8実施形態の変形例である分離したゴムの間にプレートを挿入してかしめた後の断面図。 本発明の第8実施形態の変形例である接合部で硬度が異なるゴムを使用してかしめた後の断面図。 本発明の第9実施形態に係る樹脂筒部品とアルミパイプのかしめる前の斜視図。 図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめた後の斜視図。 図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめる前の断面図。 図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめた後の断面図。 本発明の第10実施形態に係る鋼製バンパービームとアルミ製ステイの斜視図。 本発明の第10実施形態に係るバルジング用治具の断面図。 本発明の第10実施形態に係る鋼製バンパービームとバルジング用治具を挿入した状態のアルミ製ステイの断面図。 本発明の第10実施形態に係るかしめる前の断面図。 本発明の第10実施形態に係るかしめた後の断面図。 本発明の第10実施形態に係るかしめた後にバルジング用治具を除去した後の断面図。 図26AのXXVI−XXVI線の断面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプの斜視図。 図27AのXXVI−XXVI線におけるかしめる前の断面図。 図27AのXXVI−XXVI線におけるかしめた後の断面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプとゴムの平面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプと他の形状のゴムの平面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプ、ゴム、及びL型アングルの平面図。 本発明の第12実施形態に係るかしめる前の断面図。 本発明の第12実施形態に係るかしめた後の断面図。 本発明の第13実施形態に係るかしめる前後の平面図。 本発明の第13実施形態に係るかしめた前後の平面図。 本発明の第13実施形態に係るかしめる前の正面図。 本発明の第13実施形態に係る固定治具を使用せずかしめた後の正面図。 本発明の第13実施形態に係る固定治具を使用してかしめた後の正面図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明では、方向や位置を表す用語(例えば、「上側」、「下側」等)を用いる場合があるが、これらは発明の理解を容易にするためであり、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本発明の一形態の例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
以下で説明する各実施形態では、個々の部材の材料を例示しているが、全実施形態において個々の部材の材料は特に例示しているものに限定されず、任意の材料に対して本発明は適用できる。
(第1実施形態)
図1Aから2Dを参照して、鋼製部品(第1部材)10とアルミパイプ(第2部材)20をかしめ接合する接合方法について説明する。
図1Aに示すように、鋼製部品10はハイテンション鋼からなるチャンネル型の形状である。鋼製部品10は、底壁(第1部分)11と、底壁11から鉛直上方へ延びる2つの側壁12,13と、2つの側壁12,13からそれぞれ水平方向外側へ延びる上壁14を備える。底壁11には、アルミパイプ20を挿通可能な穴部(第1穴部)15が設けられている。アルミパイプ20はアルミニウム合金からなる中空状で断面円形であり、軸線L方向に延びている。軸線Lは、アルミパイプ20の中心と、鋼製部品10の穴部15の中心とを通っている。
図1Bに示すように、アルミパイプ20及び鋼製部品10は、アルミパイプ20が内側から外側に向かって拡大変形して図において上側の端部21が押し潰されることで、鋼製部品10の穴部15にかしめ接合されている。鋼製部品10の穴部15の形状と寸法は、アルミパイプ20の断面形状と相似形で、アルミパイプ20が挿通可能な範囲で極力小さい方が好ましい。
鋼製部品10とアルミパイプ20のかしめ接合は、以下の手順で実行される。
図2Aから図2Dに示すように、鋼製部品10とアルミパイプ20のかしめ接合は、ゴム(弾性体)30を使用する。
まず、図2Aのように、鋼製部品10の穴部15にアルミパイプ20を挿通し、アルミパイプ20の内部にゴム30を挿入し、プレス装置40にセットする。ただし、アルミパイプ20は、内部にゴム30を挿入された状態で穴部15に挿通されてもよい。プレス装置40は、圧子43及び受座42を備える。圧子43は平坦な下面を有し、下面で鋼製部品10又はゴム30を押圧する。受座42は、平坦な上面を有し、上面には鋼製部品10及びゴム30が載置されている。ゴム30は、アルミパイプ20に挿入可能な径の円柱形状であり、アルミパイプ20よりも全長が長いものが使用されている。従って、セットされた状態では、ゴム30はアルミパイプ20の上端から部分的に突出している。このため、プレス装置40がプレスを開始して受座42と圧子43が相対的に接近すると、ゴム30が最初に押圧される。ただし、必ずしもゴム30はアルミパイプ20の上端から突出している必要はなく、アルミパイプ20の上端と面一又は内部に収容されていてもよい。
次に、図2Bのように、プレス装置40によりゴム30に対して軸線L方向に圧縮の外力を付与する。ゴム30は軸線L方向の寸法が小さくなるにつれて、径方向の寸法が拡大する。このようにゴム30を軸線Lから外側に向けて弾性変形(膨張)させ、アルミパイプ20を拡大変形させる。そして、図2Cのように、プレス装置40によりさらに圧縮することで、アルミパイプ20をさらに拡大変形させ、同時にアルミパイプ20の図において上側の端部21を鋼製部品10に向けて折り曲げて押し潰し、鋼製部品10とかしめ接合する。
かしめ接合後、図2Dのように、プレス装置40の圧縮力が除去されたゴム30は、自身の弾性力により元の形状に復元し、容易にアルミパイプ20から取り除くことができる。
この方法によれば、ゴム30を外側へ膨張させてアルミパイプ20を均等に拡大変形することで、局所的な変形を防止し、各部材10,20に対する負荷を軽減できる。これは軸線L方向に圧縮されたゴム30が内側から外側に向かって均等に膨張する性質を利用し、アルミパイプ20を均等に変形できるためである。従って、嵌合精度が向上し、接合強度を向上できる。また、電磁成形やその他の加工方法と比べて簡単な方法である。
電磁成形は、導電材料にのみ使用可能であり、断面形状や寸法についても使用するコイルによって制約がある。これに対し、この方法は材質によらず、断面形状や寸法に関する制約もない。また、ゴム30に圧縮力を付加する設備で実行可能なため、電磁成形のように大容量のコンデンサを要する電気的な設備も不要である。
以上より、この方法によれば、2つの部材を接合でき、低コストかつ簡易にマルチマテリアル化を実行できる。従って、上述のように、ハイテンション鋼製とアルミニウム合金製の2部品以外にも様々な材質の部材に対してこの方法は使用可能である。これは以降の実施形態においても同様である。
アルミパイプ20の内側に挿入されるゴム30の材質は、例えば、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、CNRゴム(クロロプレンゴム+ニトリルゴム)、又はシリコンゴムのいずれかを用いることが好ましい。また、これらのゴム30の硬度はショアAで30以上であることが好ましい。
なお、アルミパイプ20に挿入されるのはゴム30に限定されない。例えば、図3A及び図3Bに示すように、内部に気体又は液体を封入された流体封入部材32をゴム30の代わりに使用してもよい。また、圧縮力で外側へ膨張し、アルミパイプ20を拡大変形できるものであればこれ以外でも使用可能である。好ましくは、圧縮力に応じて外側へ膨張する際、ゴム30のように均等に変形する部材である方がよい。
また、図4A及び図4Bに示すように、鋼製部品10の底壁11に設けられた穴部15の形状と寸法は、嵌合されるアルミパイプ20の断面形状と相似形でなくともよい。具体的には、図4Aのように円形の穴部15を有する鋼製部品10と断面四角形のアルミパイプ20をかしめ接合することもでき、図4Bのように四角形の穴部15を有する鋼製部品10と断面円形のアルミパイプ20をかしめ接合することもできる。
また、図5Aから図5Cに示すように、鋼製部品10の変形防止、アルミパイプ20の損傷低減、及びかしめ強度向上のために、穴部15にバーリング加工(フランジアップ)を施してもよい。バーリング加工の形状は、例えば図5Aから図5Cに示すように様々な断面形状が考えられる。図5Aでは肩部15aの半径を大きくしている。図5Bでは肩部15aを面取りしている。図5Cではロール加工を採用している。これらにより、鋼製部品10の強度が高い場合でも、鋼製部品10の加工割れを効果的に防止できる。
バーリング加工の向きについては図において上向き又は下向きのいずれであってもよい。好ましくは、図2Aに2点鎖線で示すように、バーリング加工で曲げ起こした部分が鋼製部品10の表面に出現しないように、図において下向きに形成するほうがよい。
図6A及び図6Bに示すように、バーリング加工を施す穴部15の形状は円形(図6A参照)や四角形(図6B参照)など様々な形状が考えられる。特に穴部15が多角形の場合は、図6Bに示すように、コーナー部15bを切り欠き、直辺部15cのみを曲げ起こすことでコーナー部15bの割れを防止できる。
(第2実施形態)
図7A及び図7Bに示す本実施形態の接合方法は、外枠金型41に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図7Aに示すように、本実施形態では、外枠金型41を使用して鋼製部品10とアルミパイプ20をかしめ接合する。外枠金型41は、アルミパイプ20と同心の円筒状である。外枠金型41は、受座42と鋼製部品10の間であって、アルミパイプ20の外側に配置されている。プレス装置40にセットされた状態では、アルミパイプ20と外枠金型41の間には隙間が設けられている。この状態で、図7Bに示すように、圧子43により押圧することで、アルミパイプ20が拡大変形した際に外枠金型41の内面形状になじませることができる。
この方法によれば、図8Aから図8Cに示すように、外枠金型41の内面形状を円筒形状(図8A参照)以外に、六角形状(図8B参照)や十字形状(図8C参照)のように様々な多角形状とすることが可能である。これらの形状については、部品性能の観点などから適宜選択できる。例えば、アルミパイプ20が自動車部品の1つであるバンパーステイである場合、外枠金型41の内面に微小な凹凸を付与しておけば、アルミパイプ20にこの微小な凹凸形状が転写され、衝突時の衝突エネルギーの吸収性能を向上できる。
(第3実施形態)
図9Aから図10Bに示す本実施形態の接合方法は、アルミパイプ20の拡大変形領域22に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図9Aに示すように、本実施形態では、アルミパイプ20に挿入するゴム30の長さを短くし、アルミパイプ20の接合部付近にのみゴム30が配置されている。また、受座42は円柱状の上方へ延びる凸部42aを有し、凸部42aはアルミパイプ20に挿入され、ゴム30を支持している。つまり、ゴム30の下端は凸部42aの上端に当接し、ゴム30の上端は圧子の下端に当接している。
この方法によれば、ゴム30が配置されていない部分には外側への拡大変形力が作用しない。従って、図9Bに示すように、アルミパイプ20の拡大変形領域22を制限し、アルミパイプ20の接合部の近傍のみを拡大変形させて鋼製部品10とかしめ接合できる。前述の第1及び第2実施形態のようアルミパイプ20の概ね全体を変形させるか、又は本実施形態のようにアルミパイプ20を部分的に変形させるかは、部品性能との関係などで適宜選択すればよい。
図10A及び図10Bに示すように、アルミパイプ20の周囲に拡大変形を規制する円筒状の外枠金型44を配置してもよい。外枠金型44は、接合部の近傍のみ拡大変形するように、接合部近傍において内径が大きく形成された拡径部44aを上端に有する。拡径部44a以外の内径はアルミパイプ20の外径と概略等しい。従って、外枠金型44を使用すると、アルミパイプ20の接合部近傍のみが拡大変形するように拡大変形領域22を高精度に制御できる。
(第4実施形態)
図11A及び図11Bに示す本実施形態の接合方法は、圧子43の形状に関する部分以外の構成は図10A及び図10Bの第3実施形態と同様である。従って、図10A及び図10Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図11Aに示すように、本実施形態のプレス装置40が備える圧子43は下向きに先細り形状の円錐台形状であり、凸部43a及びつば部43bを有する。鋼製部品10の図において上側に突出したアルミパイプ20の端部21の拡大変形には高い成形力が必要となる場合があり、ゴム30の変形のみではかしめが不十分であったり、ゴム30の大変形でその耐久性が問題となったりする場合がある。そのような場合には、本実施形態の方法が有効である。
図11Bに示すように、成形の終期に、鋼製部品10の上側に突出したアルミパイプ20の図において上側の端部21がゴム30を介することなく圧子43の凸部43aに直接外側へ押し拡げられ、さらには鋼製部品10へ向かって折り曲げられる。これにより、より強固にかしめ接合できる。また、ゴム30に過度の負荷が作用しないのでゴム30の耐久性が向上する。
(第5実施形態)
図12A及び図12Bに示す本実施形態の接合方法は、圧子43及び受座42の形状に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図12Aに示すように、本実施形態では、受座42は、上方へ延びる円柱状の凸部42aと、凸部42aの周囲に設けられたつば部42bとを備える。圧子43は、下方へ延びる円柱状の凸部43aと、凸部43aの周囲に設けられたつば部43bとを備える。凸部42a,43aは、それぞれアルミパイプ20に挿入されている。
図12Bに示すように、プレスの際、つば部42b,43bはアルミパイプ20のそれぞれの端部と当接する。これにより、つば部42b,43bによりアルミパイプ20に対して軸線L方向に圧縮力が付与される。
この方法によれば、アルミパイプ20も軸線L方向に圧縮することでアルミパイプ20の外側方向の拡大変形を補助できる。即ち、ゴム30によるアルミパイプ20の内側からの拡大変形力と合わせて、より確実にアルミパイプ20を拡大変形させ、かしめ接合できる。
図13A及び図13Bに示すように、アルミパイプ20のうち、拡大変形させない部分(本実施形態では端部21)の外側に外枠45を配置することも有効である。外枠45は円筒状でアルミパイプ20の端部21の周囲に配置されている。外枠45を配置することで、アルミパイプ20の端部21の変形を規制し、使用用途に応じた形状にできる。
(第6実施形態)
図14Aから図17Bに示す本実施形態の接合方法は、接合部の数に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図14Aに示すように、本実施形態では、鋼製部品10とアルミパイプ20を2箇所でかしめ接合する。鋼製部品10は、閉断面を構成する底壁11と、底壁11に平行に配置された上壁(第2部分)14と、これらを接続する2つの側壁12,13とを備える。底壁11には、穴部15(第1穴部)が設けられている。上壁14には、穴部17(第2穴部)が設けられている。図14Bに示すように、アルミパイプ20は、この2箇所の穴部15,17に対してかしめ接合されている。
図16はかしめている際の断面図を示す。2箇所の穴部15,17に対するかしめ接合のうち、図において上側の穴部17に対しては、第1実施形態と同様にアルミパイプ20の端部21を圧子43により鋼製部品10に向かって折り曲げて押し潰し、さらにアルミパイプ20を拡大変形してかしめ接合している。図において、下側の穴部15に対しては、アルミパイプ20を拡大変形させるのみでかしめ接合している。
本実施形態のように2箇所でかしめ接合することで、1箇所でのかしめ接合の場合と比べ、接合強度をさらに向上させることができる。特に、ゴム30を使用してかしめ接合する方法は、使用設備も1箇所のかしめ接合の場合と同じであり、複数箇所のかしめ接合に簡単に対応できるため有効である。
2箇所で接合する際の鋼製部品10又はアルミパイプ20の形状はこれに限定されない。例えば、鋼製部品10は、図15A及び図15Bに示すようにハットチャンネル型であってもよいし、他の形状であってもよい。
また、図17Aに示すように、かしめ接合する際にはアルミパイプ20の全体を自由に拡大変形させてもよい。図7A及び図7Bを参照して説明した外枠金型44を用いて、図17Bに示すように、アルミパイプ20の接合部近傍のみを拡大変形させてかしめ接合してもよい。
(第7実施形態)
図18A及び図18Bに示す本実施形態の接合方法は、接合箇所及びビード部12a,13aに関する部分以外の構成は図16の第6実施形態と同様である。従って、図16に示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図18A及び図18Bに示すように、本実施形態では、鋼製部品10には、2つの側壁12,13にそれぞれビード部12a,13aが設けられている。ビード部12a,13aは、内向きに凸形状であり、軸線L方向に延びている。アルミパイプ20は、底壁11の穴部15及び2つの側壁12,13のビード部12a,13aの全てに対してかしめ接合されている。
図18Bに示すように、側壁12,13のビード部12a,13aも含めてかしめ接合することで接合強度をさらに向上できる。また、ビード部12a,13aを含めてかしめ接合しているため、構成部品10に対するアルミパイプ20の回転を規制できる。このように、ビード部12a,13aは、アルミパイプ20の回転防止にも有効である。これに代えて、アルミパイプ20の回転防止のために穴部15の縁に切り欠き形状を付与したり、円形以外の形状としたりすることも有効である。
(第8実施形態)
図19に示す本実施形態の接合方法は、ゴム30が分離されていることに関する部分以外の構成は図18Aの第7実施形態と同様である。従って、図18Aに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図19に示すように、本実施形態では、ゴム30は穴部15の付近で分離されている。この方法によれば、ゴム30が穴部15、即ち接合部で分離されていることで、鋼製部品10の穴部15及び底壁11の変形を防止できる。具体的には、ゴム30が分離されているため、穴部15に対しては拡大変形力が付加されず、穴部15及び底壁11の元の形状を維持できる。
また、図20A及び図20Bに示すように、アルミパイプ20に挿入される接合部で分離されたゴム30の間に、板状のプレート31を挿入することが好ましい。プレート31の材質は、ゴム30から受ける圧縮力で変形しない強度を有するものであれば、金属や樹脂などいずれの材質であってもよく、その厚みは15mm以下であることが好ましい。
この方法によれば、プレート31が接合部に存在することでより確実に鋼製部品10の穴部15及び底壁11の変形を防止できる。プレート31は拡大変形しないため、穴部15に対しては拡大変形力が付加されず、穴部15及び底壁11の元の形状を維持できる。
図20Aではゴム30を分離させ、その間にプレート31を配置しているが、これに代えて、図20Bのように部分的に材質の異なるゴム30を使用してもよい。図20Bでは、ゴムは分離されておらず一体であるが、接合部付近に高硬度部分30aを有する。即ち、ゴム30は、接合部の付近の部分のみ、その硬度が高く形成されている。従って、この高硬度部分30aがプレート31と同様の役割を果たし、穴部15及び底壁11の元の形状を維持できる。
(第9実施形態)
図21Aから図22Bに示す本実施形態の接合方法は、鋼製部品10が円筒状の樹脂筒部品50に置換されていることに関する部分以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9A及び図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図21A及び図21Bに示すように、本実施形態では、フランジを上端に有する円筒状の樹脂筒部品50とアルミパイプ20をかしめ接合している。樹脂筒部品50のように、対象部材は板状でなくてもよく、また金属製でなくてもよい。先に記載したように、アルミパイプ20は、ゴム30が軸線L方向の圧縮力を付加された際に外側方向へ変形することにより拡大変形される。従って、電磁成形のように導電材料に限らず樹脂材料に対しても使用でき、その形状も板状に限定されない。
図22A及び図22Bは、図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめ接合の前後の断面図である。図22A及び図22Bに示すように、アルミパイプ20は、円筒状の樹脂筒部品50の両端部で拡大変形されてかしめ接合されている。
(第10実施形態)
自動車部品の1つであるバンパーについて、本発明を実施した例について説明する。
図23に示すように、中央に仕切り111を有する閉断面の鋼製バンパービーム(第1部材)110に円筒形のアルミ製ステイ(第2部材)120をかしめ接合している。鋼製バンパービーム110は、両側部に開口部113,113を有し、開口部113,113は、仕切り111により分割されている。なお、図23では、説明のため、鋼製バンパービーム110の天板114(図26A参照)が外された状態で示している。図24Aに示すように、実施に当たって、丸棒状のゴム130と鋼製の板状のプレート131、そして鋼製の細い丸棒140を備えるバルジング用治具150を使用している。ゴム(弾性体)130と板状のプレート131の中央には細い丸棒140が挿入可能な貫通穴112を設けている。丸棒140の一端にはゴム130の落下防止用のつば141を設けている。ゴム130は2分割し、その1つには丸棒140のつば141が係止可能な座ぐり132を設けている。そして、座ぐり132を下に向けたゴム130の上に板状のプレート131を載置し、その上にもう一方のゴム130を載置して下から丸棒140を挿入している。プレート131は、外径がφ83.5mmの円形で厚さは10mmとし、ゴム130は外径がφ83.5mmの円形で長さが50mm、硬度がショアAで90のウレタンゴムを用いている。
図24Bは、鋼製バンパービーム110に設けた穴(穴部)112(図23参照)にアルミ製ステイ120を挿通し、上述のバルジング用治具150をアルミ製ステイ120に挿入した状態を示している。図23のように、鋼製バンパービーム110は、板厚が1.4mmの1470MPa級の冷延鋼板をロールフォーミングにて中央に仕切り111を有する閉断面形状に加工し、アルミ製ステイ120との接合部に外径がφ90.2mmの円形の穴112を空けている。このとき、中央部の仕切り111も一部除去している。アルミ製ステイ120は、A6063のアルミニウム合金製で板厚が3mm、外径がφ90mm、及び長さが150mmの円形パイプを用いている。
次に、図25A及び図25Bに示すかしめ加工について説明する。図25Aは、下金型152の上に鋼製バンパービーム110とアルミ製ステイ120、バルジング用治具150をセットし、上方に押し治具151を配置した状態を示している。この状態をプレス装置40(図2Aから図2D参照)にセットし、押し治具151がセットされたスライドを下降させ、ゴム130に圧縮力を付加する。このとき、図9A及び図9Bに示すようなアルミパイプ20の軸線L方向の押圧は行っていない。
図25Bは、スライドが下死点にあるときの状況を示している。押し治具151によってゴム130が圧縮され、水平方向に拡大変形し、アルミ製ステイ120をバルジ成形している。板状のプレート131が挿入されているため、鋼製バンパービーム110の接合面には過大な力が作用せずに不要な変形が抑制され、嵌合精度の高いかしめ接合が完了する。
図26A及び図26Bは、かしめ接合が完了した鋼製バンパービーム110及びアルミ製ステイ120を示している。図26Aは鋼製バンパービーム110とアルミ製ステイ120をかしめ接合した状態の断面図で、図26BはXXVI−XXVI線での断面図である。本実施例における特徴は、図26Bに示すゴム130によるアルミ製ステイ120の変形拡大による、鋼製バンパービーム110に設けた穴112におけるかしめ以外に、中央の仕切り111でもかしめることができ、接合強度が高いことである。
(第11実施形態)
図27Aから図27Fに示す本実施形態の接合方法は、アルミパイプ20が内部に仕切壁23を有し、複数のゴム30がアルミパイプ20に挿入されることに関する以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9Aから図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図27Aに示すように、本実施形態のアルミパイプ20は、軸線L方向に延びる断面が四角形の外壁24と、外壁24の内部に設けられた仕切壁23とを有する。アルミパイプ20の内部の空間は、平面視十字型の仕切壁23によって4つに区切られている。このように仕切壁23を設けることでアルミパイプ20の強度を向上させることができる。また、断面形状は四角形に限定されず、任意の形状であってよい。
図27B及び図27Cに示すように、本実施形態の圧子43は、仕切壁23の形状に合わせて切欠部43cが設けられている。切欠部43cを設けたことにより、ゴム30を押圧した際にもアルミパイプ20と干渉することなくかしめ接合を完了できる。
このように、複数のゴム30(本実施形態では4つ)を使用してかしめ接合するため、変形に伴う応力の集中を防止し、鋼製部材10及びアルミパイプ20に対する負荷を軽減できる。
また、本実施形態のゴム30は、その形状を特に限定されない。例えば、図27Dに示すように、挿入された4つのゴム30の角をR面取りすることで、アルミパイプ20の角にかかる負荷を軽減し、割れや損傷を防止してもよい。図27Eに示すように、R面取りと同様に、C面取りしてもよい。図27Fに示すように、挿入する4つのゴム30の形状は、円柱状であるが、アルミパイプ20の内側に仕切壁23に沿って鋼製のL型アングル46を配置してもよい。これにより仕切壁23にかかる負荷を軽減して変形を抑制できる。
(第12実施形態)
図28A及び図28Bに示す本実施形態の接合方法は、構成部品10とアルミパイプ20が互いに傾斜した状態で接合されることに関する以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9Aから図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図28A及び図28Bに示すように、本実施形態のアルミパイプ20は、軸線Lに対して傾斜した端面25を有する。構成部品10は屈曲しており、傾斜面42cに載置されている。アルミパイプ20は、傾斜面42cに傾斜した端面25が当接した状態で載置され、構成部品10とかしめ接合される。従って、構成部品10とアルミパイプ20は、互いに傾斜した状態でかしめ接合される。本実施形態のゴム30の両端面30b,30cは、アルミパイプ20の傾斜した端面25と平行に形成及び配置されている。また、圧子43も押圧面43dがゴム30の端面30b,30cと平行に形成されている。
このようにすることで、実用上多く見られる構成部品10とアルミパイプ20が互いに傾斜した状態でのかしめ接合に対応できる。具体的には、ゴム30の両端面30b,30cを接合角度と同じにすることで、ゴム30は均一に拡大変形し、アルミパイプ20を均一に拡管できる。
(第13実施形態)
図29Aから図29Dに示す本実施形態の接合方法は、構成部品10の変形を固定治具47により拘束した状態で接合することに関する以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9Aから図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図29A及び図29Bに示すように、本実施形態の構成部品10は、底壁11と、底壁11から軸線L方向に延びる立壁部18を有する。アルミパイプ20は、かしめ接合前の断面形状が円形であってもよいし(図29A破線参照)、四角形であってもよく(図29B破線参照)、特に形状は限定されない。構成部品10の外側には変形を抑制するための固定治具47が設けられている。固定治具47は、立壁部18に沿って配置されており、外側へ移動しないように図の矢印方向から固定されている。本実施形態では板状の固定治具47を使用しているが、固定治具47の形状はこれに限定されず、変形を抑制できる任意の形状であってよい。
図29Cから図29Eに示すように、固定治具47が設けられていない場合、かしめ接合すると、構成部品10が反るように変形する場合がある(図29D参照)。しかし、固定治具47により構成部品10の変形を拘束することで、アルミパイプ20の拡管変形に伴う構成部品10の反り等の変形を抑制できる(図29E参照)。
10 鋼製部品(第1部材)
11 底壁(第1部分)
12,13 側壁
12a,13a ビード部
14 上壁(第2部分)
15 穴部(第1穴部)
15a 肩部
15b コーナー部
15c 直辺部
17 穴部(第2穴部)
18 立壁部
20 アルミパイプ(第2部材)
21 端部
22 拡大変形領域
23 仕切壁
24 外壁
25 端面
30 ゴム(弾性体)
30a 高硬度部分
30b,30c 端面
31 プレート
32 流体封入部材
40 プレス装置
41 外枠金型
42 受座
42a 凸部
42b つば部
42c 傾斜面
43 圧子
43a 凸部
43b つば部
43c 切欠部
43d 押圧面
44 外枠金型
44a 拡径部
45 外枠
46 L型アングル
47 固定治具
50 樹脂筒部品
110 鋼製バンパービーム(第1部材)
111 仕切り
112 穴(穴部)
113 開口部
114 天板
120 アルミ製ステイ(第2部材)
130 ゴム(弾性体)
131 プレート
132 座ぐり
140 丸棒
141 つば
150 バルジング用治具
151 押し治具
152 下金型
本発明は、部材の接合方法に関する。
自動車の軽量化や安全性向上のために、ハイテンション鋼と呼ばれる強度が高い薄鋼板が使用されている。これらのハイテンション鋼は軽量化や安全性向上に有効ではあるものの、アルミなどの低比重材料と比べると依然として重い。また、ハイテンション鋼には、その高強度ゆえに成形性が低下したり、成形荷重が上昇したり、更には寸法精度が低下するなどの問題がある。これらの問題を解決するために、近年、鋼板よりも比重が軽いアルミを用いた押し出し成形品や鋳造品、プレス成形品を鋼製部品と合わせて活用するマルチマテリアル化が行われている。
このマルチマテリアル化で問題となるのは鋼板製部品とアルミ部品の接合である。スポット溶接に代表される溶接技術においては鋼板とアルミ板の界面に脆弱な金属間化合物(IMC:intermetallic compound)が生じるため、電磁成形接合、ボルトとナットに代表されるねじ締結、摩擦撹拌接合(FSW:friction stir welding)、リベット、セルフピアスリベット(SPR:self-piercing rivet)、メカニカルクリンチング、接着などの接合技術が実用化されている。
電磁成形によるかしめは、相手部品に嵌合させたパイプ状の部品の内側にソレノイド成形コイルを挿入し、コイルに衝撃電流を流すことによって生ずる変化磁界により、導体のパイプに誘導電流を誘起させる。コイルの1次電流による磁界と、パイプの周方向上に反対方向に流れる誘導電流との間に電磁力が発生し、このときパイプは外側に向かう力を受けるため変形拡大され相手部品にかしめ接合される。この接合方法は、電気伝導度の良い銅やアルミに適しており、自動車部品の接合においても一部で実用化されている。
特許文献1には、マルチマテリアル化のための電磁成形によるかしめ接合技術が開示されている。特許文献1では、断面が中空の金属形材からなるバンパーリインフォースを電磁成形により変形拡大し、アルミニウム合金製のバンパーステイに設けられた穴部と嵌合させて接合している。
特開2007−284039号公報
特許文献1のように、電磁成形は、電気伝導度の良い銅やアルミの中空部品を相手部品にかしめ接合するのに適しており、また、その接合メカニズムより、円形形状が好ましい。
しかし、電磁成形による接合では、使用するソレノイドコイルはアルミ部品(アルミパイプ)の内径よりも小さいことが必要になる。小径部品を接合する場合にコイルを小径化しようとすると、コイルの製造の困難性や性能及び耐久性の点で問題がある。製造の困難性については、導線をコイル形状に成形することが困難になり、導線の材質及び断面形状に対する制限が厳しくなると共に、コイル形状に成形する際に、導線断面が変形する。また、大容量の高電圧のコンデンサが必要であると言った新たな設備投資が必要となる。更に、角型断面、穴、又はスリットが形成されているアルミ部品に対しては接合できない。
本発明は、各部材に対する負荷を軽減し、接合強度を向上させ、低コストで2つの部材を接合できる部材の接合方法を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、第1穴部が設けられた第1部分を有する第1部材と、中空状の第2部材とを準備し、前記第1部材の前記第1穴部に前記第2部材を挿通して前記第1部分を通過させ、前記第2部材の内部に弾性体を挿入し、前記弾性体を前記第2部材の軸線方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによって前記第2部材の少なくとも前記第1穴部に挿通された部分を拡大変形させて前記第1部分にかしめ接合することを含み、前記弾性体は、内部に気体又は液体を封入された流体封入部材である、接合方法を提供する。
この方法によれば、弾性体を外側へ膨張させて第2部材を均等に拡大変形することで、局所的な変形を防止し、各部材に対する負荷を軽減できる。これは軸線方向に圧縮された弾性体が内側から外側に向かって均等に膨張する性質を利用し、第2部材を均等に変形できるためである。従って、嵌合精度が向上し、接合強度を向上できる。また、電磁成形やその他の加工方法と比べて簡易である。電磁成形は導電材料にのみ使用可能であり、断面形状や寸法についても使用するコイルによって制約がある。これに対し、この方法は材質によらず、断面形状や寸法に関する制約もない。また、弾性体に圧縮力を付加する設備で実行可能なため、大容量のコンデンサを要する電気的な設備も不要である。従って、低コストで2つの部材を接合できる。特に、弾性体が内部に気体又は液体を封入された流体封入部材であることで、上記第2部材の均等な変形を簡易に実現できる。
本発明の第2の態様は、第1穴部が設けられた第1部分を有する第1部材と、中空状の第2部材とを準備し、前記第1部材の前記第1穴部に前記第2部材を挿通して前記第1部分を貫通させ、前記第2部材の内部に弾性体を挿入し、前記弾性体を前記第2部材の軸線方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによって前記第2部材の少なくとも前記第1穴部に挿通された部分を拡大変形させて前記第1部分にかしめ接合することを含み、前記第1穴部は、多角形状であり、前記第1穴部では、多角形状のコーナー部が切り欠かれ、直辺部のみが曲げ起こされている、部材の接合方法を提供する。
この方法によれば、前述のようにして、第1部材と第2部材とに対する負荷を軽減し、接合強度を向上させ、低コストで第1部材と第2部材とを接合できる。特に、第1穴部では、多角形状のコーナー部が切り欠かれ、直辺部のみが曲げ起こされていることで、曲げ起こされた直辺部によって第1部材と第2部材との接合面積が増大し、接合強度を向上できる。
本発明の第3の態様は、第1穴部が設けられた第1部分を有する第1部材と、中空状の第2部材とを準備し、前記第1部材の前記第1穴部に前記第2部材を挿通して前記第1部分を貫通させ、前記第2部材の内部に弾性体を挿入し、前記弾性体を前記第2部材の軸線方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによって前記第2部材の少なくとも前記第1穴部に挿通された部分を拡大変形させて前記第1部分にかしめ接合することを含み、前記軸線方向に延びる前記第2部材の端部を拡大変形させないように、前記端部の外側に外枠を配置した状態で、前記第1部材と前記第2部材とをかしめ接合する、部材の接合方法を提供する。
この方法によれば、前述のようにして、第1部材と第2部材とに対する負荷を軽減し、接合強度を向上させ、低コストで第1部材と第2部材とを接合できる。特に、第2部材の端部を拡大変形させないように、端部の外側に外枠を配置した状態で、第1部材と第2部材とをかしめ接合するため、第2部材の端部の形状を維持して接合できる。
本発明の第4の態様は、第1穴部が設けられた第1部分を有する第1部材と、中空状の第2部材とを準備し、前記第1部材の前記第1穴部に前記第2部材を挿通して前記第1部分を貫通させ、前記第2部材の内部に弾性体を挿入し、前記弾性体を前記第2部材の軸線方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによって前記第2部材の少なくとも前記第1穴部に挿通された部分を拡大変形させて前記第1部分にかしめ接合することを含み、前記第2部材は、内側に仕切壁を設けられ、前記軸線方向に延びる外壁を備え、前記仕切壁によって仕切られた空間に複数の前記弾性体を挿入し、前記第2部材は、多角形状であり、前記弾性体は、前記第2部材に挿入された際に前記第2部材の内側角部との間に隙間が生じる形状である、部材の接合方法を提供する。
この方法によれば、前述のようにして、第1部材と第2部材とに対する負荷を軽減し、接合強度を向上させ、低コストで第1部材と第2部材とを接合できる。特に、弾性体は、第2部材に挿入された際に第2部材の内側角部との間に隙間が生じる形状であるため、第2部材の内側角部に対する過負荷を防止できる。
本発明の第5の態様は、第1穴部が設けられた第1部分を有する第1部材と、中空状の第2部材とを準備し、前記第1部材の前記第1穴部に前記第2部材を挿通して前記第1部分を貫通させ、前記第2部材の内部に弾性体を挿入し、前記弾性体を前記第2部材の軸線方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによって前記第2部材の少なくとも前記第1穴部に挿通された部分を拡大変形させて前記第1部分にかしめ接合することを含み、前記第2部材は、内側に仕切壁を設けられ、前記軸線方向に延びる外壁を備え、前記仕切壁によって仕切られた空間に複数の前記弾性体を挿入するとともに、前記弾性体と前記仕切壁との間に変形防止プレートを配置してかしめ接合する、部材の接合方法を提供する。
この方法によれば、前述のようにして、第1部材と第2部材とに対する負荷を軽減し、接合強度を向上させ、低コストで第1部材と第2部材とを接合できる。特に、仕切壁によって仕切られた空間に複数の弾性体を挿入するため、各空間においてかしめ接合を実行できる。また、変形防止プレートによって、仕切壁の変形を防止できる。
また、前記第1部材の前記第1穴部の形状と前記第2部材の前記第1穴部に挿通される部分の断面形状は相似形であってもよい。
この方法によれば、第1部材及び第2部材が互いに相似形であることで、第2部材を均等に拡大変形して接合でき、第1部材及び第2部材に対して局所的な負荷が発生することを防止できる。
また、前記第2部材の外側に外枠金型を配置し、前記第2部材の少なくとも一部を前記外枠金型に沿うように成形してかしめ接合してもよい。
この方法によれば、様々な内面形状の外枠金型を使用することで、第2部材を任意の形状に変形できる。変形させる形状は部品性能の観点などから適宜選択し、用途に応じた形状にできる。
また、前記第2部材の外側に外枠金型を配置し、前記外枠金型により前記第2部材の拡大変形を部分的に制限してかしめ接合してもよい。
この方法によれば、外枠金型を配置することで、第2部材の拡大変形する領域を規定し、高精度に拡大変形領域を制御できる。ここで拡大変形領域とは、第2部材が外側に向かって拡大変形した領域をいう。
また、前記弾性体を圧縮する際、前記第2部材も前記軸線方向に圧縮してもよい。
この方法によれば、第2部材も軸線方向に圧縮することで第2部材の外側方向の拡大変形を補助できる。即ち、弾性体による第2部材の内側からの拡大変形力と合わせて、より確実に第2部材を拡大変形し、かしめ接合できる。
また、前記第1穴部の縁はバーリング加工されていてもよい。
この方法によれば、第1部材の穴部の縁をバーリング加工することで、第1部材の穴部及び第1部分の強度を向上できる。従って、第1部材の変形防止、第2部材の損傷防止、及び両部材の接合強度を向上できる。
また、前記第1部材は、第2穴部を有する第2部分を備え、前記第1穴部及び前記第2穴部において前記第2部材とかしめ接合されてもよい。
この方法によれば、2箇所でかしめ接合することで、1箇所でのかしめ接合の場合と比べて接合強度をさらに向上できる。
また、前記弾性体は前記第1部材と前記第2部材との接合部で分離されていてもよい。
この方法によれば、弾性体が接合部で分離されていることで、第1部材の接合部の変形を防止できる。具体的には、接合部付近に弾性体を配置しないように弾性体を分離しているため、第2部材は接合部付近で弾性体からの拡大変形力を受けず、接合部付近で拡大変形しない。従って、第1部材は、接合部付近で第2部材からの力を受けず、接合部の形状を維持できる。
また、分離されている前記弾性体の間にプレートが挿入されていてもよい。
この方法によれば、プレートが接合部に存在することでより確実に第1部材の接合部の変形を防止できる。プレートは軸線方向の圧縮力をうけても拡大変形しないため、接合部に対しては拡大変形力が付加されず、接合部の元の形状をより確実に維持できる。
また、前記第2部材は、内側に仕切壁を設けられ、前記軸線方向に延びる外壁を備え、前記仕切壁によって仕切られた空間に複数の前記弾性体を挿入してかしめ接合してもよい。
この方法によれば、複数の弾性体を使用してかしめ接合するため、変形に伴う応力の集中を防止し、第1部材及び第2部材に対する負荷を軽減できる。
本発明によれば、弾性体を内側から外側に向けて膨張させて第2部材を均等に変形拡大することで、局所的な変形を防止し、各部材に対する負荷を軽減できる。従って、嵌合精度が向上し、接合強度を向上できる。また、電磁成形やその他の加工方法と比べて簡易であるため、低コストで2つの部材を接合できる。
円形穴を有するチャンネル型鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 図1Aの鋼製部品とアルミパイプをかしめ接合した斜視図。 本発明の第1実施形態に係るかしめる前の断面図。 本発明の第1実施形態に係るかしめている途中の断面図。 本発明の第1実施形態に係るかしめた後の断面図。 本発明の第1実施形態に係るかしめた後にゴムを引き抜く際の断面図。 本発明の第1実施形態の変形例であるゴムが流体封入部材の場合のかしめる前の断面図。 本発明の第1実施形態の変形例であるゴムが流体封入部材の場合のかしめた後の断面図。 円形穴を有する鋼製部品と断面四角形のアルミパイプの斜視図。 四角形穴を有する鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 バーリング加工を施した鋼製部品の接合部の一例断面図。 バーリング加工を施した鋼製部品の接合部の他の一例の断面図。 バーリング加工を施した鋼製部品の接合部の他の一例の断面図。 バーリング加工を施した円形穴を有する鋼製部品の接合部の斜視図。 バーリング加工を施した四角形穴を有する鋼製部品の接合部の斜視図。 本発明の第2実施形態に係る外枠金型を使用してかしめる前の断面図。 本発明の第2実施形態に係る外枠金型を使用してかしめた後の断面図。 円管状に成形されたアルミパイプの斜視図。 正六角管状に成形されたアルミパイプの斜視図。 十字管状に成形されたアルミパイプの斜視図。 本発明の第3実施形態に係る接合部付近にのみゴムを配置してかしめる前の断面図。 本発明の第3実施形態に係る接合部付近にのみゴムを配置してかしめた後の断面図。 本発明の第3実施形態の変形例である外枠金型を使用して部分的にアルミパイプを拡張させてかしめる前の断面図。 本発明の第3実施形態の変形例である外枠金型を使用して部分的にアルミパイプを拡張させてかしめた後の断面図。 本発明の第4実施形態に係る円錐台形状の圧子によりかしめる前の断面図。 本発明の第4実施形態に係る円錐台形状の圧子によりかしめた後の断面図。 本発明の第5実施形態に係るアルミパイプを軸方向に圧縮してかしめる前の断面図。 本発明の第5実施形態に係るアルミパイプを軸方向に圧縮してかしめた後の断面図。 本発明の第5実施形態の変形例である外枠付の圧子によりかしめる前の断面図。 本発明の第5実施形態の変形例である外枠付の圧子によりかしめた後の断面図。 本発明の第6実施形態に係る2箇所でかしめる場合の円形穴を有する鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 本発明の第6実施形態に係る2箇所でかしめる場合の四角形穴を有する鋼製部品と断面四角形のアルミパイプの斜視図。 本発明の第6実施形態の変形例である2箇所でかしめる場合の円形穴を有するハットチャンネル型の鋼製部品と断面円形のアルミパイプの斜視図。 本発明の第6実施形態の変形例である2箇所でかしめる場合の四角形穴を有するハットチャンネル型の鋼製部品と断面四角形のアルミパイプの斜視図。 図15A及び図15Bのかしめている途中の断面図。 図16Aのかしめた後の断面図。 図16Aの部分的に拡張させてかしめた後の断面図。 本発明の第7実施形態の変形例である鋼製部品とアルミパイプをビード部を形成した面でかしめた後の断面図。 図18AのXVIII−XVIII線における断面図。 本発明の第8実施形態に係る分離したゴムを使用してかしめた後の断面図。 本発明の第8実施形態の変形例である分離したゴムの間にプレートを挿入してかしめた後の断面図。 本発明の第8実施形態の変形例である接合部で硬度が異なるゴムを使用してかしめた後の断面図。 本発明の第9実施形態に係る樹脂筒部品とアルミパイプのかしめる前の斜視図。 図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめた後の斜視図。 図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめる前の断面図。 図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめた後の断面図。 本発明の第10実施形態に係る鋼製バンパービームとアルミ製ステイの斜視図。 本発明の第10実施形態に係るバルジング用治具の断面図。 本発明の第10実施形態に係る鋼製バンパービームとバルジング用治具を挿入した状態のアルミ製ステイの断面図。 本発明の第10実施形態に係るかしめる前の断面図。 本発明の第10実施形態に係るかしめた後の断面図。 本発明の第10実施形態に係るかしめた後にバルジング用治具を除去した後の断面図。 図26AのXXVI−XXVI線の断面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプの斜視図。 図27AのXXVI−XXVI線におけるかしめる前の断面図。 図27AのXXVI−XXVI線におけるかしめた後の断面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプとゴムの平面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプと他の形状のゴムの平面図。 本発明の第11実施形態に係るアルミパイプ、ゴム、及びL型アングルの平面図。 本発明の第12実施形態に係るかしめる前の断面図。 本発明の第12実施形態に係るかしめた後の断面図。 本発明の第13実施形態に係るかしめる前後の平面図。 本発明の第13実施形態に係るかしめた前後の平面図。 本発明の第13実施形態に係るかしめる前の正面図。 本発明の第13実施形態に係る固定治具を使用せずかしめた後の正面図。 本発明の第13実施形態に係る固定治具を使用してかしめた後の正面図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明では、方向や位置を表す用語(例えば、「上側」、「下側」等)を用いる場合があるが、これらは発明の理解を容易にするためであり、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本発明の一形態の例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
以下で説明する各実施形態では、個々の部材の材料を例示しているが、全実施形態において個々の部材の材料は特に例示しているものに限定されず、任意の材料に対して本発明は適用できる。
(第1実施形態)
図1Aから2Dを参照して、鋼製部品(第1部材)10とアルミパイプ(第2部材)20をかしめ接合する接合方法について説明する。
図1Aに示すように、鋼製部品10はハイテンション鋼からなるチャンネル型の形状である。鋼製部品10は、底壁(第1部分)11と、底壁11から鉛直上方へ延びる2つの側壁12,13と、2つの側壁12,13からそれぞれ水平方向外側へ延びる上壁14を備える。底壁11には、アルミパイプ20を挿通可能な穴部(第1穴部)15が設けられている。アルミパイプ20はアルミニウム合金からなる中空状で断面円形であり、軸線L方向に延びている。軸線Lは、アルミパイプ20の中心と、鋼製部品10の穴部15の中心とを通っている。
図1Bに示すように、アルミパイプ20及び鋼製部品10は、アルミパイプ20が内側から外側に向かって拡大変形して図において上側の端部21が押し潰されることで、鋼製部品10の穴部15にかしめ接合されている。鋼製部品10の穴部15の形状と寸法は、アルミパイプ20の断面形状と相似形で、アルミパイプ20が挿通可能な範囲で極力小さい方が好ましい。
鋼製部品10とアルミパイプ20のかしめ接合は、以下の手順で実行される。
図2Aから図2Dに示すように、鋼製部品10とアルミパイプ20のかしめ接合は、ゴム(弾性体)30を使用する。
まず、図2Aのように、鋼製部品10の穴部15にアルミパイプ20を挿通し、アルミパイプ20の内部にゴム30を挿入し、プレス装置40にセットする。ただし、アルミパイプ20は、内部にゴム30を挿入された状態で穴部15に挿通されてもよい。プレス装置40は、圧子43及び受座42を備える。圧子43は平坦な下面を有し、下面で鋼製部品10又はゴム30を押圧する。受座42は、平坦な上面を有し、上面には鋼製部品10及びゴム30が載置されている。ゴム30は、アルミパイプ20に挿入可能な径の円柱形状であり、アルミパイプ20よりも全長が長いものが使用されている。従って、セットされた状態では、ゴム30はアルミパイプ20の上端から部分的に突出している。このため、プレス装置40がプレスを開始して受座42と圧子43が相対的に接近すると、ゴム30が最初に押圧される。ただし、必ずしもゴム30はアルミパイプ20の上端から突出している必要はなく、アルミパイプ20の上端と面一又は内部に収容されていてもよい。
次に、図2Bのように、プレス装置40によりゴム30に対して軸線L方向に圧縮の外力を付与する。ゴム30は軸線L方向の寸法が小さくなるにつれて、径方向の寸法が拡大する。このようにゴム30を軸線Lから外側に向けて弾性変形(膨張)させ、アルミパイプ20を拡大変形させる。そして、図2Cのように、プレス装置40によりさらに圧縮することで、アルミパイプ20をさらに拡大変形させ、同時にアルミパイプ20の図において上側の端部21を鋼製部品10に向けて折り曲げて押し潰し、鋼製部品10とかしめ接合する。
かしめ接合後、図2Dのように、プレス装置40の圧縮力が除去されたゴム30は、自身の弾性力により元の形状に復元し、容易にアルミパイプ20から取り除くことができる。
この方法によれば、ゴム30を外側へ膨張させてアルミパイプ20を均等に拡大変形することで、局所的な変形を防止し、各部材10,20に対する負荷を軽減できる。これは軸線L方向に圧縮されたゴム30が内側から外側に向かって均等に膨張する性質を利用し、アルミパイプ20を均等に変形できるためである。従って、嵌合精度が向上し、接合強度を向上できる。また、電磁成形やその他の加工方法と比べて簡単な方法である。
電磁成形は、導電材料にのみ使用可能であり、断面形状や寸法についても使用するコイルによって制約がある。これに対し、この方法は材質によらず、断面形状や寸法に関する制約もない。また、ゴム30に圧縮力を付加する設備で実行可能なため、電磁成形のように大容量のコンデンサを要する電気的な設備も不要である。
以上より、この方法によれば、2つの部材を接合でき、低コストかつ簡易にマルチマテリアル化を実行できる。従って、上述のように、ハイテンション鋼製とアルミニウム合金製の2部品以外にも様々な材質の部材に対してこの方法は使用可能である。これは以降の実施形態においても同様である。
アルミパイプ20の内側に挿入されるゴム30の材質は、例えば、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、CNRゴム(クロロプレンゴム+ニトリルゴム)、又はシリコンゴムのいずれかを用いることが好ましい。また、これらのゴム30の硬度はショアAで30以上であることが好ましい。
なお、アルミパイプ20に挿入されるのはゴム30に限定されない。例えば、図3A及び図3Bに示すように、内部に気体又は液体を封入された流体封入部材32をゴム30の代わりに使用してもよい。また、圧縮力で外側へ膨張し、アルミパイプ20を拡大変形できるものであればこれ以外でも使用可能である。好ましくは、圧縮力に応じて外側へ膨張する際、ゴム30のように均等に変形する部材である方がよい。
また、図4A及び図4Bに示すように、鋼製部品10の底壁11に設けられた穴部15の形状と寸法は、嵌合されるアルミパイプ20の断面形状と相似形でなくともよい。具体的には、図4Aのように円形の穴部15を有する鋼製部品10と断面四角形のアルミパイプ20をかしめ接合することもでき、図4Bのように四角形の穴部15を有する鋼製部品10と断面円形のアルミパイプ20をかしめ接合することもできる。
また、図5Aから図5Cに示すように、鋼製部品10の変形防止、アルミパイプ20の損傷低減、及びかしめ強度向上のために、穴部15にバーリング加工(フランジアップ)を施してもよい。バーリング加工の形状は、例えば図5Aから図5Cに示すように様々な断面形状が考えられる。図5Aでは肩部15aの半径を大きくしている。図5Bでは肩部15aを面取りしている。図5Cではロール加工を採用している。これらにより、鋼製部品10の強度が高い場合でも、鋼製部品10の加工割れを効果的に防止できる。
バーリング加工の向きについては図において上向き又は下向きのいずれであってもよい。好ましくは、図2Aに2点鎖線で示すように、バーリング加工で曲げ起こした部分が鋼製部品10の表面に出現しないように、図において下向きに形成するほうがよい。
図6A及び図6Bに示すように、バーリング加工を施す穴部15の形状は円形(図6A参照)や四角形(図6B参照)など様々な形状が考えられる。特に穴部15が多角形の場合は、図6Bに示すように、コーナー部15bを切り欠き、直辺部15cのみを曲げ起こすことでコーナー部15bの割れを防止できる。
(第2実施形態)
図7A及び図7Bに示す本実施形態の接合方法は、外枠金型41に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図7Aに示すように、本実施形態では、外枠金型41を使用して鋼製部品10とアルミパイプ20をかしめ接合する。外枠金型41は、アルミパイプ20と同心の円筒状である。外枠金型41は、受座42と鋼製部品10の間であって、アルミパイプ20の外側に配置されている。プレス装置40にセットされた状態では、アルミパイプ20と外枠金型41の間には隙間が設けられている。この状態で、図7Bに示すように、圧子43により押圧することで、アルミパイプ20が拡大変形した際に外枠金型41の内面形状になじませることができる。
この方法によれば、図8Aから図8Cに示すように、外枠金型41の内面形状を円筒形状(図8A参照)以外に、六角形状(図8B参照)や十字形状(図8C参照)のように様々な多角形状とすることが可能である。これらの形状については、部品性能の観点などから適宜選択できる。例えば、アルミパイプ20が自動車部品の1つであるバンパーステイである場合、外枠金型41の内面に微小な凹凸を付与しておけば、アルミパイプ20にこの微小な凹凸形状が転写され、衝突時の衝突エネルギーの吸収性能を向上できる。
(第3実施形態)
図9Aから図10Bに示す本実施形態の接合方法は、アルミパイプ20の拡大変形領域22に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図9Aに示すように、本実施形態では、アルミパイプ20に挿入するゴム30の長さを短くし、アルミパイプ20の接合部付近にのみゴム30が配置されている。また、受座42は円柱状の上方へ延びる凸部42aを有し、凸部42aはアルミパイプ20に挿入され、ゴム30を支持している。つまり、ゴム30の下端は凸部42aの上端に当接し、ゴム30の上端は圧子の下端に当接している。
この方法によれば、ゴム30が配置されていない部分には外側への拡大変形力が作用しない。従って、図9Bに示すように、アルミパイプ20の拡大変形領域22を制限し、アルミパイプ20の接合部の近傍のみを拡大変形させて鋼製部品10とかしめ接合できる。前述の第1及び第2実施形態のようアルミパイプ20の概ね全体を変形させるか、又は本実施形態のようにアルミパイプ20を部分的に変形させるかは、部品性能との関係などで適宜選択すればよい。
図10A及び図10Bに示すように、アルミパイプ20の周囲に拡大変形を規制する円筒状の外枠金型44を配置してもよい。外枠金型44は、接合部の近傍のみ拡大変形するように、接合部近傍において内径が大きく形成された拡径部44aを上端に有する。拡径部44a以外の内径はアルミパイプ20の外径と概略等しい。従って、外枠金型44を使用すると、アルミパイプ20の接合部近傍のみが拡大変形するように拡大変形領域22を高精度に制御できる。
(第4実施形態)
図11A及び図11Bに示す本実施形態の接合方法は、圧子43の形状に関する部分以外の構成は図10A及び図10Bの第3実施形態と同様である。従って、図10A及び図10Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図11Aに示すように、本実施形態のプレス装置40が備える圧子43は下向きに先細り形状の円錐台形状であり、凸部43a及びつば部43bを有する。鋼製部品10の図において上側に突出したアルミパイプ20の端部21の拡大変形には高い成形力が必要となる場合があり、ゴム30の変形のみではかしめが不十分であったり、ゴム30の大変形でその耐久性が問題となったりする場合がある。そのような場合には、本実施形態の方法が有効である。
図11Bに示すように、成形の終期に、鋼製部品10の上側に突出したアルミパイプ20の図において上側の端部21がゴム30を介することなく圧子43の凸部43aに直接外側へ押し拡げられ、さらには鋼製部品10へ向かって折り曲げられる。これにより、より強固にかしめ接合できる。また、ゴム30に過度の負荷が作用しないのでゴム30の耐久性が向上する。
(第5実施形態)
図12A及び図12Bに示す本実施形態の接合方法は、圧子43及び受座42の形状に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図12Aに示すように、本実施形態では、受座42は、上方へ延びる円柱状の凸部42aと、凸部42aの周囲に設けられたつば部42bとを備える。圧子43は、下方へ延びる円柱状の凸部43aと、凸部43aの周囲に設けられたつば部43bとを備える。凸部42a,43aは、それぞれアルミパイプ20に挿入されている。
図12Bに示すように、プレスの際、つば部42b,43bはアルミパイプ20のそれぞれの端部と当接する。これにより、つば部42b,43bによりアルミパイプ20に対して軸線L方向に圧縮力が付与される。
この方法によれば、アルミパイプ20も軸線L方向に圧縮することでアルミパイプ20の外側方向の拡大変形を補助できる。即ち、ゴム30によるアルミパイプ20の内側からの拡大変形力と合わせて、より確実にアルミパイプ20を拡大変形させ、かしめ接合できる。
図13A及び図13Bに示すように、アルミパイプ20のうち、拡大変形させない部分(本実施形態では端部21)の外側に外枠45を配置することも有効である。外枠45は円筒状でアルミパイプ20の端部21の周囲に配置されている。外枠45を配置することで、アルミパイプ20の端部21の変形を規制し、使用用途に応じた形状にできる。
(第6実施形態)
図14Aから図17Bに示す本実施形態の接合方法は、接合部の数に関する部分以外の構成は図2Aから図2Dの第1実施形態と同様である。従って、図2Aから図2Dに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図14Aに示すように、本実施形態では、鋼製部品10とアルミパイプ20を2箇所でかしめ接合する。鋼製部品10は、閉断面を構成する底壁11と、底壁11に平行に配置された上壁(第2部分)14と、これらを接続する2つの側壁12,13とを備える。底壁11には、穴部15(第1穴部)が設けられている。上壁14には、穴部17(第2穴部)が設けられている。図14Bに示すように、アルミパイプ20は、この2箇所の穴部15,17に対してかしめ接合されている。
図16はかしめている際の断面図を示す。2箇所の穴部15,17に対するかしめ接合のうち、図において上側の穴部17に対しては、第1実施形態と同様にアルミパイプ20の端部21を圧子43により鋼製部品10に向かって折り曲げて押し潰し、さらにアルミパイプ20を拡大変形してかしめ接合している。図において、下側の穴部15に対しては、アルミパイプ20を拡大変形させるのみでかしめ接合している。
本実施形態のように2箇所でかしめ接合することで、1箇所でのかしめ接合の場合と比べ、接合強度をさらに向上させることができる。特に、ゴム30を使用してかしめ接合する方法は、使用設備も1箇所のかしめ接合の場合と同じであり、複数箇所のかしめ接合に簡単に対応できるため有効である。
2箇所で接合する際の鋼製部品10又はアルミパイプ20の形状はこれに限定されない。例えば、鋼製部品10は、図15A及び図15Bに示すようにハットチャンネル型であってもよいし、他の形状であってもよい。
また、図17Aに示すように、かしめ接合する際にはアルミパイプ20の全体を自由に拡大変形させてもよい。図7A及び図7Bを参照して説明した外枠金型44を用いて、図17Bに示すように、アルミパイプ20の接合部近傍のみを拡大変形させてかしめ接合してもよい。
(第7実施形態)
図18A及び図18Bに示す本実施形態の接合方法は、接合箇所及びビード部12a,13aに関する部分以外の構成は図16の第6実施形態と同様である。従って、図16に示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図18A及び図18Bに示すように、本実施形態では、鋼製部品10には、2つの側壁12,13にそれぞれビード部12a,13aが設けられている。ビード部12a,13aは、内向きに凸形状であり、軸線L方向に延びている。アルミパイプ20は、底壁11の穴部15及び2つの側壁12,13のビード部12a,13aの全てに対してかしめ接合されている。
図18Bに示すように、側壁12,13のビード部12a,13aも含めてかしめ接合することで接合強度をさらに向上できる。また、ビード部12a,13aを含めてかしめ接合しているため、構成部品10に対するアルミパイプ20の回転を規制できる。このように、ビード部12a,13aは、アルミパイプ20の回転防止にも有効である。これに代えて、アルミパイプ20の回転防止のために穴部15の縁に切り欠き形状を付与したり、円形以外の形状としたりすることも有効である。
(第8実施形態)
図19に示す本実施形態の接合方法は、ゴム30が分離されていることに関する部分以外の構成は図18Aの第7実施形態と同様である。従って、図18Aに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図19に示すように、本実施形態では、ゴム30は穴部15の付近で分離されている。この方法によれば、ゴム30が穴部15、即ち接合部で分離されていることで、鋼製部品10の穴部15及び底壁11の変形を防止できる。具体的には、ゴム30が分離されているため、穴部15に対しては拡大変形力が付加されず、穴部15及び底壁11の元の形状を維持できる。
また、図20A及び図20Bに示すように、アルミパイプ20に挿入される接合部で分離されたゴム30の間に、板状のプレート31を挿入することが好ましい。プレート31の材質は、ゴム30から受ける圧縮力で変形しない強度を有するものであれば、金属や樹脂などいずれの材質であってもよく、その厚みは15mm以下であることが好ましい。
この方法によれば、プレート31が接合部に存在することでより確実に鋼製部品10の穴部15及び底壁11の変形を防止できる。プレート31は拡大変形しないため、穴部15に対しては拡大変形力が付加されず、穴部15及び底壁11の元の形状を維持できる。
図20Aではゴム30を分離させ、その間にプレート31を配置しているが、これに代えて、図20Bのように部分的に材質の異なるゴム30を使用してもよい。図20Bでは、ゴムは分離されておらず一体であるが、接合部付近に高硬度部分30aを有する。即ち、ゴム30は、接合部の付近の部分のみ、その硬度が高く形成されている。従って、この高硬度部分30aがプレート31と同様の役割を果たし、穴部15及び底壁11の元の形状を維持できる。
(第9実施形態)
図21Aから図22Bに示す本実施形態の接合方法は、鋼製部品10が円筒状の樹脂筒部品50に置換されていることに関する部分以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9A及び図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図21A及び図21Bに示すように、本実施形態では、フランジを上端に有する円筒状の樹脂筒部品50とアルミパイプ20をかしめ接合している。樹脂筒部品50のように、対象部材は板状でなくてもよく、また金属製でなくてもよい。先に記載したように、アルミパイプ20は、ゴム30が軸線L方向の圧縮力を付加された際に外側方向へ変形することにより拡大変形される。従って、電磁成形のように導電材料に限らず樹脂材料に対しても使用でき、その形状も板状に限定されない。
図22A及び図22Bは、図21Aの樹脂筒部品とアルミパイプのかしめ接合の前後の断面図である。図22A及び図22Bに示すように、アルミパイプ20は、円筒状の樹脂筒部品50の両端部で拡大変形されてかしめ接合されている。
(第10実施形態)
自動車部品の1つであるバンパーについて、本発明を実施した例について説明する。
図23に示すように、中央に仕切り111を有する閉断面の鋼製バンパービーム(第1部材)110に円筒形のアルミ製ステイ(第2部材)120をかしめ接合している。鋼製バンパービーム110は、両側部に開口部113,113を有し、開口部113,113は、仕切り111により分割されている。なお、図23では、説明のため、鋼製バンパービーム110の天板114(図26A参照)が外された状態で示している。図24Aに示すように、実施に当たって、丸棒状のゴム130と鋼製の板状のプレート131、そして鋼製の細い丸棒140を備えるバルジング用治具150を使用している。ゴム(弾性体)130と板状のプレート131の中央には細い丸棒140が挿入可能な貫通穴112を設けている。丸棒140の一端にはゴム130の落下防止用のつば141を設けている。ゴム130は2分割し、その1つには丸棒140のつば141が係止可能な座ぐり132を設けている。そして、座ぐり132を下に向けたゴム130の上に板状のプレート131を載置し、その上にもう一方のゴム130を載置して下から丸棒140を挿入している。プレート131は、外径がφ83.5mmの円形で厚さは10mmとし、ゴム130は外径がφ83.5mmの円形で長さが50mm、硬度がショアAで90のウレタンゴムを用いている。
図24Bは、鋼製バンパービーム110に設けた穴(穴部)112(図23参照)にアルミ製ステイ120を挿通し、上述のバルジング用治具150をアルミ製ステイ120に挿入した状態を示している。図23のように、鋼製バンパービーム110は、板厚が1.4mmの1470MPa級の冷延鋼板をロールフォーミングにて中央に仕切り111を有する閉断面形状に加工し、アルミ製ステイ120との接合部に外径がφ90.2mmの円形の穴112を空けている。このとき、中央部の仕切り111も一部除去している。アルミ製ステイ120は、A6063のアルミニウム合金製で板厚が3mm、外径がφ90mm、及び長さが150mmの円形パイプを用いている。
次に、図25A及び図25Bに示すかしめ加工について説明する。図25Aは、下金型152の上に鋼製バンパービーム110とアルミ製ステイ120、バルジング用治具150をセットし、上方に押し治具151を配置した状態を示している。この状態をプレス装置40(図2Aから図2D参照)にセットし、押し治具151がセットされたスライドを下降させ、ゴム130に圧縮力を付加する。このとき、図9A及び図9Bに示すようなアルミパイプ20の軸線L方向の押圧は行っていない。
図25Bは、スライドが下死点にあるときの状況を示している。押し治具151によってゴム130が圧縮され、水平方向に拡大変形し、アルミ製ステイ120をバルジ成形している。板状のプレート131が挿入されているため、鋼製バンパービーム110の接合面には過大な力が作用せずに不要な変形が抑制され、嵌合精度の高いかしめ接合が完了する。
図26A及び図26Bは、かしめ接合が完了した鋼製バンパービーム110及びアルミ製ステイ120を示している。図26Aは鋼製バンパービーム110とアルミ製ステイ120をかしめ接合した状態の断面図で、図26BはXXVI−XXVI線での断面図である。本実施例における特徴は、図26Bに示すゴム130によるアルミ製ステイ120の変形拡大による、鋼製バンパービーム110に設けた穴112におけるかしめ以外に、中央の仕切り111でもかしめることができ、接合強度が高いことである。
(第11実施形態)
図27Aから図27Fに示す本実施形態の接合方法は、アルミパイプ20が内部に仕切壁23を有し、複数のゴム30がアルミパイプ20に挿入されることに関する以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9Aから図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図27Aに示すように、本実施形態のアルミパイプ20は、軸線L方向に延びる断面が四角形の外壁24と、外壁24の内部に設けられた仕切壁23とを有する。アルミパイプ20の内部の空間は、平面視十字型の仕切壁23によって4つに区切られている。このように仕切壁23を設けることでアルミパイプ20の強度を向上させることができる。また、断面形状は四角形に限定されず、任意の形状であってよい。
図27B及び図27Cに示すように、本実施形態の圧子43は、仕切壁23の形状に合わせて切欠部43cが設けられている。切欠部43cを設けたことにより、ゴム30を押圧した際にもアルミパイプ20と干渉することなくかしめ接合を完了できる。
このように、複数のゴム30(本実施形態では4つ)を使用してかしめ接合するため、変形に伴う応力の集中を防止し、鋼製部材10及びアルミパイプ20に対する負荷を軽減できる。
また、本実施形態のゴム30は、その形状を特に限定されない。例えば、図27Dに示すように、挿入された4つのゴム30の角をR面取りすることで、アルミパイプ20の角にかかる負荷を軽減し、割れや損傷を防止してもよい。図27Eに示すように、R面取りと同様に、C面取りしてもよい。図27Fに示すように、挿入する4つのゴム30の形状は、円柱状であるが、アルミパイプ20の内側に仕切壁23に沿って鋼製のL型アングル46を配置してもよい。これにより仕切壁23にかかる負荷を軽減して変形を抑制できる。
(第12実施形態)
図28A及び図28Bに示す本実施形態の接合方法は、構成部品10とアルミパイプ20が互いに傾斜した状態で接合されることに関する以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9Aから図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図28A及び図28Bに示すように、本実施形態のアルミパイプ20は、軸線Lに対して傾斜した端面25を有する。構成部品10は屈曲しており、傾斜面42cに載置されている。アルミパイプ20は、傾斜面42cに傾斜した端面25が当接した状態で載置され、構成部品10とかしめ接合される。従って、構成部品10とアルミパイプ20は、互いに傾斜した状態でかしめ接合される。本実施形態のゴム30の両端面30b,30cは、アルミパイプ20の傾斜した端面25と平行に形成及び配置されている。また、圧子43も押圧面43dがゴム30の端面30b,30cと平行に形成されている。
このようにすることで、実用上多く見られる構成部品10とアルミパイプ20が互いに傾斜した状態でのかしめ接合に対応できる。具体的には、ゴム30の両端面30b,30cを接合角度と同じにすることで、ゴム30は均一に拡大変形し、アルミパイプ20を均一に拡管できる。
(第13実施形態)
図29Aから図29Dに示す本実施形態の接合方法は、構成部品10の変形を固定治具47により拘束した状態で接合することに関する以外の構成は図9A及び図9Bの第5実施形態と同様である。従って、図9Aから図9Bに示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
図29A及び図29Bに示すように、本実施形態の構成部品10は、底壁11と、底壁11から軸線L方向に延びる立壁部18を有する。アルミパイプ20は、かしめ接合前の断面形状が円形であってもよいし(図29A破線参照)、四角形であってもよく(図29B破線参照)、特に形状は限定されない。構成部品10の外側には変形を抑制するための固定治具47が設けられている。固定治具47は、立壁部18に沿って配置されており、外側へ移動しないように図の矢印方向から固定されている。本実施形態では板状の固定治具47を使用しているが、固定治具47の形状はこれに限定されず、変形を抑制できる任意の形状であってよい。
図29Cから図29Eに示すように、固定治具47が設けられていない場合、かしめ接合すると、構成部品10が反るように変形する場合がある(図29D参照)。しかし、固定治具47により構成部品10の変形を拘束することで、アルミパイプ20の拡管変形に伴う構成部品10の反り等の変形を抑制できる(図29E参照)。
10 鋼製部品(第1部材)
11 底壁(第1部分)
12,13 側壁
12a,13a ビード部
14 上壁(第2部分)
15 穴部(第1穴部)
15a 肩部
15b コーナー部
15c 直辺部
17 穴部(第2穴部)
18 立壁部
20 アルミパイプ(第2部材)
21 端部
22 拡大変形領域
23 仕切壁
24 外壁
25 端面
30 ゴム(弾性体)
30a 高硬度部分
30b,30c 端面
31 プレート
32 流体封入部材
40 プレス装置
41 外枠金型
42 受座
42a 凸部
42b つば部
42c 傾斜面
43 圧子
43a 凸部
43b つば部
43c 切欠部
43d 押圧面
44 外枠金型
44a 拡径部
45 外枠
46 L型アングル
47 固定治具
50 樹脂筒部品
110 鋼製バンパービーム(第1部材)
111 仕切り
112 穴(穴部)
113 開口部
114 天板
120 アルミ製ステイ(第2部材)
130 ゴム(弾性体)
131 プレート
132 座ぐり
140 丸棒
141 つば
150 バルジング用治具
151 押し治具
152 下金型

Claims (13)

  1. 第1穴部が設けられた第1部分を有する第1部材と、中空状の第2部材とを準備し、
    前記第1部材の前記第1穴部に前記第2部材を挿通して前記第1部分を貫通させ、
    前記第2部材の内部に弾性体を挿入し、
    前記弾性体を前記第2部材の軸線方向に圧縮して内側から外側に向けて膨張させ、それによって前記第2部材の少なくとも前記第1穴部に挿通された部分を拡大変形させて前記第1部分にかしめ接合する、部材の接合方法。
  2. 前記第1部材の前記第1穴部の形状と前記第2部材の前記第1穴部に挿通される部分の断面形状は相似形である、請求項1に記載の部材の接合方法。
  3. 前記第2部材の外側に外枠金型を配置し、前記第2部材の少なくとも一部を前記外枠金型に沿うように成形してかしめ接合する、請求項1又は請求項2に記載の部材の接合方法。
  4. 前記第2部材の外側に外枠金型を配置し、前記外枠金型により前記第2部材の拡大変形を部分的に制限してかしめ接合する、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  5. 前記弾性体を圧縮する際、前記第2部材も前記軸線方向に圧縮する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  6. 前記第1穴部の縁はバーリング加工されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  7. 前記第1穴部が設けられている面とは異なる面に前記軸線方向に向かって凸状のビード部が形成されており、前記ビード部を含めてかしめ接合する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  8. 前記第1部材は第2穴部を有する第2部分を備え、前記第1穴部及び前記第2穴部において前記第2部材とかしめ接合する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  9. 前記弾性体は前記第1部材と前記第2部材との接合部で分離されている、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  10. 分離されている前記弾性体の間にプレートが挿入されている、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  11. 前記第2部材は、内側に仕切壁を設けられ、前記軸線方向に延びる外壁を備え、
    前記仕切壁によって仕切られた空間に複数の前記弾性体を挿入してかしめ接合する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  12. 前記第2部材は、前記軸線に対して傾斜した端面を備え、
    前記弾性体の前記軸線方向の両端面は、前記傾斜した端面と平行である、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
  13. 前記第1部材は、前記軸線に対して平行な立壁部を備え、
    前記立壁部の変形を固定治具により拘束してかしめ接合する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の部材の接合方法。
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