(本開示の基礎となった知見)
従来、店舗内における顧客の状況を収集し、収集した顧客の状況を売り場に陳列している商品の分析情報として活用することが行われている。ここで、顧客の状況を収集する方法として、監視員が特定のエリアを監視して、顧客の状況を目視で収集する方法がある。また、カメラやセンサーを用いて、顧客の状況を自動的に収集する方法もある。上記の特許文献1は、後者の方法を利用したものである。
上述のように、特許文献1は、監視対象者が店舗内を移動した経路を示す動線データを店舗のレイアウト図に重畳して表示する。そして、特許文献1では、複数の顧客が閲覧者により選択されると、選択された複数の顧客の動線データを重ね合わせて、店舗のレイアウト図に重畳して表示することも開示されている。
しかしながら、特許文献1では、複数の動線データを同時に表示するものであるため、動線データの本数が一定の本数以上になると、閲覧者は動線データの本数を視覚的に把握することが困難となる。また、動線データは顧客がたどった経路を示しているにすぎず、動線データから、顧客が店舗内のどの位置に滞在したのかを閲覧者が把握することは困難である。そのため、特許文献1では、店舗内の各エリアの顧客の滞在状況を、適切に提示することができないという課題がある。
本開示は、これらの課題を解決するものであり、店舗内の各エリアの顧客の滞在状況を、各エリアの滞在人数に応じた表示形態で分類表示し、各エリアの顧客の滞在状況を適切に提示する技術を提供するものである。
本開示の一態様に係る表示方法は、
店舗における人の滞在情報を収集する管理装置と、前記収集した前記滞在情報を用いて、前記店舗における人の滞在状況をディスプレイに表示する表示制御装置とを備えた滞在情報表示システムにおける表示方法であって、
店舗内を撮影した映像データに基づいて生成された前記店舗内における人の滞在位置を含む状態情報を受信する受信ステップと、
前記受信された状態情報を用いて、前記店舗における人の滞在位置及び滞在日時が対応付けられた滞在情報を生成する生成ステップと、
前記生成された滞在情報を、前記店舗を示す店舗情報と対応付けて記憶装置に保存する保存ステップと、
表示対象期間及び表示対象店舗を選択する選択ステップと、
前記保存された滞在情報を用いて前記表示対象期間における前記表示対象店舗の複数のエリアの滞在人数を算出する算出ステップと、
前記店舗内の各エリアの滞在人数を分類するための閾値を決定する条件を規定する条件情報を用いて、前記表示対象期間及び前記表示対象店舗の少なくともいずれか一方に応じた閾値を決定する決定ステップと、
前記決定された閾値を用いて、前記算出された各エリアの滞在人数を分類し、前記各エリアの滞在状況を、前記分類の結果に応じた表示形態で、前記店舗のレイアウト画面上にマッピングしたマップ画面を生成し、前記ディスプレイに表示する表示ステップとを備える。
この場合、店舗内における人の滞在位置を含む状態情報が受信され、その状態情報を用いて人の滞在位置及び滞在日時が対応付けられた滞在情報が生成され、その滞在情報が店舗情報と対応付けて記憶装置に保存される。
そして、表示対象期間及び表示対象店舗が選択され、選択された表示対象店舗の表示対象期間における各エリア滞在人数が算出され、その滞在人数が表示対象期間及び表示対象店舗の少なくともいずれか一方に応じて決定された閾値を用いて分類される。そして、各エリアの滞在状況が分類の結果に応じた表示形態で表示されたマップ画面がディスプレイに表示される。そのため、ユーザは、各エリアの滞在状況が分かりやすく提示されたマップ画面を閲覧できる。
また、表示対象店舗及び表示対象期間の少なくともいずれか一方に応じた閾値を用いて各エリアの滞在人数が分類されている。そのため、本態様は、表示対象店舗や表示対象期間などに応じて各エリアの滞在人数を適切に分類できる。その結果、本態様は、一律に同じ閾値を用いて分類する態様を採用した場合に比べて、表示対象店舗や表示対象期間に応じた適切な表示形態で各エリアの滞在状況を表示できる。
また、上記態様において、
前記条件情報は、単位時間当たりの滞在人数によって規定される複数の基準値の各々に表示形態が対応付けられた情報であり、
前記決定ステップでは、前記表示対象期間が示す時間を用いて前記基準値を補正し、前記閾値を決定してもよい。
この場合、複数の基準値の各々に表示形態が対応付けられた条件情報を表示対象期間が示す時間を用いて補正することで閾値が決定されている。そのため、本態様は、表示対象期間毎に閾値を決定するための条件情報を保持しなくても、1つの条件情報を保持しておくことで、表示対象期間に応じた適切な閾値を決定できる。
また、上記態様において、
前記条件情報は、複数の時間帯に対応する複数のサブ条件情報を含み、
各サブ条件情報は、滞在人数によって規定される複数の基準値の各々に表示形態が対応付けられた情報であり、
前記決定ステップでは、前記表示対象期間が示す時間帯に対応するサブ条件情報に含まれる基準値を用いて、前記閾値を決定してもよい。
店舗においては、混雑期や閑散期というように時間帯に応じて来店者数が相違することがある。この場合、一律に同じ閾値を用いて、各エリアの滞在人数を分類すると、各エリアの滞在状況を適切に分類できないおそれがある。そこで、本態様は、時間帯に応じた複数のサブ条件情報を保持している。そして、本態様は、表示対象期間が示す時間帯に対応するサブ条件情報を用いて閾値を決定する。そのため、本態様は、混雑期や閑散期というような時間帯に応じた適切な閾値を用いて各エリアの滞在状況を表示できる。
また、上記態様において、
前記条件情報は、前記店舗の立地条件に対応する複数のサブ条件情報を含み、
各サブ条件情報は、滞在人数によって規定される複数の基準値の各々に表示形態が対応付けられた情報であり、
前記決定ステップでは、前記表示対象店舗の立地条件に対応するサブ条件情報に含まれる基準値を用いて、前記閾値を決定してもよい。
店舗における来店者数は、繁華街に立地している、ビジネス街に立地しているといった立地条件に左右されることがある。この場合、一律に同じ閾値を用いて、各エリアの滞在人数を分類すると、各エリアの滞在状況を適切に分類できないおそれがある。そこで、本態様は、表示対象店舗の立地条件に応じたサブ条件情報を用いて表示対象店舗の閾値を決定している。そのため、本態様は、表示対象店舗の立地条件を考慮して各エリアの滞在状況を分類できる。
また、上記態様において、
前記条件情報は、前記店舗のサービス内容に対応する複数のサブ条件情報を含み、
各サブ条件情報は、滞在人数によって規定される複数の基準値の各々に表示形態が対応付けられた情報であり、
前記決定ステップでは、前記表示対象店舗のサービス内容に対応するサブ条件情報に含まれる基準値を用いて、前記閾値を決定してもよい。
店舗における来店者数は、駐車場の有無、店舗内の広さといったサービス内容に左右されることがある。この場合、一律に同じ閾値を用いて、各エリアの滞在人数を分類すると、各エリアの滞在状況を適切に分類できないおそれがある。そこで、本態様は、表示対象店舗のサービス内容に応じたサブ条件情報を用いて表示対象店舗の閾値を決定している。そのため、本態様は、表示対象店舗のサービス内容を考慮して各エリアの滞在状況を分類できる。
また、上記態様において、
前記算出ステップでは、前記表示対象期間における前記表示対象店舗の各エリアの滞在人数を所定の時間間隔で算出し、
前記表示ステップでは、前記時間間隔毎に算出された各エリアの滞在人数を、前記決定された閾値を用いて分類することで、前記マップ画面を前記時間間隔毎に生成し、前記生成したマップ画面を時系列に表示してもよい。
この場合、表示対象期間において所定の時間間隔毎に生成されたマップ画面が時系列に表示されるため、閲覧者は表示対象期間における来店者数の推移を容易に認識できる。
また、上記態様において、
前記算出ステップでは、前記選択ステップにおいて複数の表示対象店舗が選択された場合、前記複数の表示対象店舗の各々について、前記各エリアの滞在人数を算出し、
前記決定ステップでは、前記複数の表示対象店舗に対応する複数の閾値を決定し、
前記表示ステップでは、前記複数の表示対象店舗の各々について算出された各エリアの滞在人数を、前記決定された複数の閾値のうちの対応する閾値を用いて分類し、前記複数の表示対象店舗の各々に対応する複数のマップ画面を生成し、前記ディスプレイに一覧表示してもよい。
この場合、複数の表示対象店舗のマップ画面が一覧表示されるため、閲覧者はこれらの表示対象店舗の来店者数の比較を容易に行うことができる。また、各マップ画面は、各表示対象店舗に対応して決定された閾値を用いて生成されているため、本態様は、各エリアの滞在状況を適切に表示することができる。
また、上記態様において、
前記ディスプレイに一覧表示された前記複数のマップ画面のうちいずれか一のマップ画面を選択する指示を受け付ける指示受付ステップと、
前記閾値決定ステップにおいて前記一のマップ画面に対応する表示対象店舗に対して決定された閾値を用いて、前記複数の表示対象店舗の各々について算出された各エリアの滞在人数を分類し、前記分類の結果を用いて前記ディスプレイに一覧表示されている前記複数のマップ画面の表示形態を変更する変更ステップとを更に備えていてもよい。
この場合、一覧表示されたマップ画面のうち一のマップ画面が選択されると、そのマップ画面に対して決定された閾値を用いて残りのマップ画面の表示形態が変更される。そのため、ユーザは同一条件下で滞在状況が分類表示されたマップ画面を対比することができる。
以下本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態における滞在情報表示システムは、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、或いはデパートなどの売り場のレイアウトを示すレイアウト図を複数のエリアに分割し、各エリアの顧客の滞在状況がレイアウト図にマッピングされたマップ画面を表示する。
本滞在情報表示システムは、店舗内の顧客の状況を収集して、売り場における顧客の行動を分析し、分析結果をディスプレイに表示するシステムにおいて利用可能である。本滞在情報表示システムは、分析結果を用いて、特定の棚や商品に対する顧客の関心度や、店舗内の顧客の行動動向を把握し、商品の仕入れ、販売計画、売り場のレイアウトなどに活用することが可能となる。なお、本滞在情報表示システムは、公共施設や病院など、売り場以外における人の行動を分析するシステムにおいても利用可能である。以下、店舗内の売り場における顧客の滞在状況を提示する場合について、詳細に説明する。
本滞在情報表示システムでは、店舗内の各エリアの顧客の滞在状況を、滞在状況に応じた表示形態(色、模様など)でレイアウト図上に表示する。これにより、店舗内の各エリアが顧客の滞在状況に応じた表示形態で分類されたレイアウト図を示すマップ画面が閲覧者に提示される。
また、本滞在情報表示システムでは、滞在状況を分類する際に用いられる閾値は固定でなく、表示対象店舗の特徴や、表示対象期間などに応じて適切な閾値が決定される。これにより、店舗内の各エリアの顧客の滞在状況が適切に提示される。
1.1 店舗内のエリアについて
本開示における「エリア」について、図を用いて説明する。
図10は、店舗内の売り場が複数のエリアに分割されたレイアウト図である。図10のレイアウト図では、右下に店舗の入口が配置され、上辺に沿って3つの商品棚(1)〜(3)が配置され、左辺に沿って3つの商品棚(5)〜(7)が配置され、下辺の中央に商品棚(4)が配置され、中央に4つの商品棚(8)〜(12)が2行×2列で配置され、右辺の中央に2つのレジ(1)〜(2)が配置されている。
また、このレイアウト図では、店舗内の売り場は、縦方向が3分割され、横方向が4分割され、12区画のエリアが設定されている。12個のエリアは、縦方向にはA〜Cの符号が付されて分類され、横方向は1〜4の符号が付されて分類されている。したがって、12個のエリアは、A−1〜A−4、B−1〜B−4、C−1〜C−4の符号が付されて分類されている。図10の例では、第1列に設定された3つのエリアA−1、B−1、C−1はほぼ同じ大きさとなるように区画され、残り9個のエリアA−2〜A−4、B−2〜B−4、C−2〜C−4はほぼ同じ大きさとなるように区画されている。
図11は、店舗内の売り場が複数のエリアに分割されたレイアウト図の別の例を示した図である。図11において、店舗内の売り場のレイアウトは図10と同じである。図11では、各エリアが、商品棚の位置に合わせて商品棚以外の領域に設定されている。具体的には、エリアA−1〜A−3は、横方向の長さが商品棚(1)〜(3)の横方向の長さに合うように区画され、エリアB−2、B−3は、横方向の長さが商品棚(8)、(9)の横方向の長さに合うように区画され、エリアC−2、C−3は、横方向の長さが商品棚(11)、(12)の横方向の長さに合うように区画されている。エリアB−1、C−1は、商品棚(11)の下辺に合わせて区切られている。図11では、商品棚に合わせてエリアが設定されているので、特定の商品棚や商品に対する顧客の関心度を、より詳細に把握することが可能となる。
1.2 滞在情報表示システムの構成
図1は、本実施の形態における滞在情報表示システムの構成の一例を示す図である。図1における滞在情報表示システムは、画像制御装置101と、複数のカメラ装置102と、管理装置200と、店舗情報記憶装置300(記憶装置の一例)と、表示制御装置400とを備えている。
店舗100内には、複数のカメラ装置102と画像制御装置101とが設置されている。店舗100としては、例えば、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、百貨店、商店、或いは市場といった小売店が採用できるが、これらは一例にすぎない。店舗100としては、病院、市役所、駅といった人物が出入りするような施設であり、人物の滞在状況を分析するニーズのある施設であればどのような施設が採用されてもよい。
管理装置200、店舗情報記憶装置300、及び表示制御装置400は、例えば、店舗100を管理する施設に設置されている。例えば、店舗100として小売店が採用されるのであれば、管理装置200、店舗情報記憶装置300、及び表示制御装置400は、小売店が属する企業の本社のビルディングや情報処理センターのビルディングに設置される。管理装置200、店舗情報記憶装置300、及び表示制御装置400は、例えば、LANにより相互に通信可能に接続されている。
画像制御装置101及び管理装置200は、ネットワークNTを介して接続されている。ネットワークNTとしては、例えば、インターネットが採用できる。但し、これは一例であり、ネットワークNTとしては、店舗が属している企業が所有する専用線が採用されてもよい。画像制御装置101及び管理装置200は、例えばTCP/IPといった通信プロトコルを用いて相互に通信する。
カメラ装置102は、例えば、画角内に少なくとも店舗100の床が含まれるように店舗100内の天井や壁などに取り付けられ、店舗100内に存在する人物を撮影する。ここで、カメラ装置102は、例えば、ビデオカメラで構成され、所定のフレームレートで映像データを取得する。
画像制御装置101は、例えば、カメラ装置102が撮影した映像データを処理する画像処理プロセッサと、画像制御装置101をネットワークNTに接続するための通信プロセッサ等で構成されている。そして、画像制御装置101は、複数のカメラ装置102が撮影した映像データを受信する。そして、画像制御装置101は、受信した映像データから状態情報を生成し、ネットワークNTを介して、管理装置200に送信する。状態情報は、人物検出データである。
画像制御装置101は、映像データから人物検出を行い、店員以外の人物を検出すると、その人物の店舗内での滞在位置(座標)と滞在日時とを含む人物検出データを状態情報として生成する。ここで、滞在位置としては、例えば、店舗100内の地面上のある位置を原点とし、直行する地面上の2軸によって規定される2次元の座標空間によって規定される2次元の座標データが採用できる。例えば図4の左下図においては、店舗100の左下の頂点に原点が設定され、縦方向にY軸が設定され、横方向にX軸が設定された2次元の座標空間によって滞在位置は規定されている。また、滞在情報に含まれる滞在位置には、画像制御装置101がある一の顧客を検出した際にその顧客に対して付与した顧客IDが対応付けられている。
以下、カメラ装置102は、店舗の壁の上方に設置されており、人物を斜め下方に向けて撮影する場合を例に挙げて滞在位置を検出する処理について説明する。したがって、映像データにおいて人物の長手方向(身長の方向)は、垂直方向を向いているものとして説明する。
カメラ装置102の設置位置とカメラ装置102の光軸とカメラ装置102の倍率とが既知ならば、カメラ装置102が撮影する映像データに含まれる店舗の床の映像の各位置は、実際の店舗の床の位置と一対一に対応する。また、映像データに含まれる人物の頭の頂点の位置が分かれば、その頂点の位置からその人物の映像データ上での足先の位置を特定することができる。
そこで、画像制御装置101は、まず、映像データから人物の頭の部位を抽出する。ここで、頭の部位を抽出する手法としては、例えば、映像データに対してエッジ抽出処理などを適用し、人物の頭のシルエットを抽出する手法が採用できる。次に、画像制御装置101は、抽出した頭の部位のピークの位置を頭の頂点として抽出する。次に、画像制御装置101は、抽出した頭の頂点から、一般的な人間の身長に相当する映像データ上での距離を、映像データの垂直方向に沿って差し引く。次に、画像制御装置101は、差し引いた位置を、映像データ上での人物の足先の位置として算出する。次に、画像制御装置101は、算出した映像データ上での足先の位置に対応する実際の床の位置を特定し、特定した床の位置を滞在位置として検出する。
また、映像データに含まれる人物が店舗100の店員であるか否かの判定は、例えば、店舗100内の店員がユニホームを着ているとすると、映像データから人物の衣服の色情報を分析することで判定できる。そこで、画像制御装置101は、上述の処理により検出した頭の頂点から足先の位置までを含む人物のサイズ程度の一定の範囲の領域を映像データから抽出し、抽出した領域から色の特徴量を抽出する。ここで、色の特徴量としては、例えば、色成分のヒストグラムが採用できる。そして、画像制御装置101は、抽出した色の特徴量が、既知である店員のユニホームの色の特徴量に対して規定値以上の類似度を持てば、処理対象の人物は店員であると判定し、類似度が規定値未満であれば、処理対象の人物は顧客であると判定する。
そして、画像制御装置101はある一の人物が顧客であると判定すると、その顧客に顧客IDを付与し、以後、映像データを用いて、その顧客の滞在位置を一定の周期(例えば10秒)で追跡し、追跡した滞在位置を顧客IDと対応付けて時系列に記録していく。そして、画像制御装置101は、状態情報の送信タイミングが到来すると、記録した顧客ID毎の滞在位置であって未送信の滞在位置を含む状態情報を生成し、管理装置200に送信する。
また、映像データに含まれる人物が店舗100の店員であるか否かの判定は、例えば、RFIDタグを利用することで行うことも可能である。例えば、店舗の床の全域には所定の密度でRFIDタグが配置されているものとする。また、店員は、RFIDリーダを備える名札や携帯端末を装着しているものとする。更に、画像制御装置101は、各RFIDタグの店舗100内の位置とRFIDのタグIDとが対応付けられたタグ管理情報を予め記憶していると共に、店員のIDとRFIDリーダのリーダIDとが対応付けられたリーダ管理情報を予め記憶しているものとする。
この場合、RFIDリーダはRFIDタグから送信された信号を受信すると、その信号に含まれるRFIDタグのタグIDと自身のリーダIDとを含む信号を画像制御装置101に送信する。この信号を受信した画像制御装置101は、その信号に含まれるRFIDリーダのリーダIDに対応する店員のIDをリーダ管理情報を参照して特定することで店員を特定する。また、画像制御装置101は、その信号に含まれるRFIDタグのタグIDに対応する店舗100内の位置をタグ管理情報を参照して特定する。そして、画像制御装置101は、特定した店舗100内の位置を、特定した店員の滞在位置として検出する。そして、画像制御装置101は、映像データから上述の処理により特定した人物の滞在位置が、同じタイミングで検出した店員の滞在位置と一致しているのであれば、その人物は店員であると判定し、一致していなければ、その人物は顧客であると判定する。
なお、上記の説明では、カメラ装置102が店舗の壁に設置されている場合を例に挙げたが、カメラ装置102が天井に設置されている場合、例えば、下記の処理により人物の滞在位置は検出される。カメラ装置102が天井に設置されている場合、カメラ装置102は店舗100内を真上から俯瞰して撮影する。そのため、映像データは、店舗100内の床の上に人物の頭が重畳した映像となり、映像データにおいて、人物の頭の位置はそのまま店舗100内での人物の滞在位置を示すことになる。そして、カメラ装置102の設置位置及び画角が既知であれば、映像データに含まれる床の各位置は店舗100の実際の床の各位置と1対1に対応する。そこで、画像制御装置101は、まず、映像データから人物の頭の位置を抽出する。次に、画像制御装置101は、抽出した頭の位置に対応する店舗100内の実際の位置を求め、その位置を人物の滞在位置として検出する。
また、状態情報は、店舗100内での滞在位置に代えて、撮影したカメラ装置102の識別子、設置位置、及び撮影方向(光軸方向)といったカメラに関する情報を含んでもよい。この場合、これらの情報から店舗内での人物の位置が算出される。人物を真上から撮影すると、映像データには人物の衣服が含まれなくなるため、映像データから人物が店員であるか顧客であるかを判断することは困難である。そこで、カメラ装置102を天井に設置する態様を採用した場合、画像制御装置101は、上述のRFIDを用いた手法を採用し、映像データから滞在位置を検出した人物が店員であるか顧客であるかを判定すればよい。また、店員がユニホームを着ていない店舗100においても、上述のRFIDを用いた手法を採用し、映像データから滞在位置を検出した人物が店員であるか顧客であるかを判定すればよい。
また、人物の滞在位置は、カメラ装置102以外のセンサーが測定した測定データを用いて算出されてもよい。ここで、センサーとしては、温度分布を2次元的に示す温度画像を取得する温度画像センサーや、光センサーといった種々のセンサーが採用できる。また、マイクロフォンからの入力音声を利用して、人物の滞在位置は算出されてもよい。店舗内の商品棚に測域センサーが設置されている場合、本滞在情報表示システムは、測域センサーにより計測された計測データを用いることで、顧客が棚方向に手を伸ばしたか否かといった情報が取得でき、更に詳細な顧客のデータを取得できる。
管理装置200は、画像制御装置101が送信した状態情報を受信する。管理装置200は、受信した状態情報から滞在情報を生成して、店舗情報記憶装置300に保存する。
滞在情報の詳細については、後述する。図1では、一つの店舗(店舗100)のみが示されているが、滞在情報表示システムは、図2に示す通り、複数の店舗100a,100bを同時に管理することが可能である。管理装置200は、受信した状態情報を、送信元の店舗と対応付けて、滞在情報を生成し、店舗情報記憶装置300に保存する。
店舗情報記憶装置300は、管理装置200が管理対象とする全ての店舗の店舗情報を記憶する。店舗情報は、店舗リスト情報と、エリア設定情報と、滞在情報とを含む。滞在情報は、管理装置200が各店舗から状態情報を受信することで、逐次更新される。
表示制御装置400は、閲覧者の指示にしたがって、表示対象店舗と表示対象期間とを選択し、選択した表示対象店舗と表示対象期間とに対応する滞在情報を店舗情報記憶装置300から取得する。表示制御装置400は、取得した滞在情報を用いて、店舗内の各エリアの顧客の滞在人数を分類し、分類した結果に応じた表示態様で各エリアが表示された店舗のレイアウト図を含むマップ画面を表示する。マップ画面は、店舗内の各エリアを、複数の表示形態(色、模様など)のうち滞在人数に応じた一の表示形態で表示する。これにより、各エリアにおける顧客の滞在状況を閲覧者に提示することが可能となる。その結果、閲覧者は、表示対象店舗の表示対象期間における各エリアの顧客の滞在状況を即座に認識できる。ここで、表示制御装置400は、閾値を用いて各エリアの滞在人数を分類するが、この閾値は一律に同じ閾値が採用されるのではなく、表示対象店舗の特徴や表示対象期間などに応じて決定された閾値が採用される。そのため、本滞在状況表示システムは、表示対象店舗や表示対象期間に応じた閾値を用いて、各エリアの滞在人数を適切に分類できる。
以上により、本滞在情報表示システムは、各店舗における顧客の滞在情報を収集して、各エリアの滞在状況が分かりやすく提示されたマップ画面を表示することが可能となる。
1.3 店舗情報記憶装置300が保存する情報
店舗情報記憶装置300は、管理装置200が管理対象とする全ての店舗の店舗情報を記憶する。店舗情報は、店舗リスト情報と、エリア設定情報と、滞在情報とを含む。図4は、店舗リスト情報D410とエリア設定情報D420との一例を示す図である。
(1)店舗リスト情報
店舗リスト情報D410は、管理対象となる一の店舗に一のレコードが割り付けられたデータ構造を持ち、管理対象となる店舗が一覧登録された情報である。店舗リスト情報D410には、「店舗ID」と「名称」とが対応付けて保持されている。「店舗ID」は、各店舗を一意に特定するための識別子である。「名称」は店舗に付された名称である。
なお、店舗リスト情報D410は、各店舗の住所や立地に関する情報を保持してもよい。立地に関する情報とは、例えば、ビジネス街、住宅街、付近における高校の有無、付近における専門学校及び大学の有無、付近における幹線道路の有無、付近における鉄道駅の有無、付近におけるバス停の有無、及び付近における競合店の有無などを示す情報である。
また、店舗リスト情報D410は、各店舗の商品やサービスに関する情報を保持してもよい。商品やサービスに関する情報とは、例えば、店舗の広さ、駐車場の有無、駐車可能台数、酒類の取扱有無、医薬品の取扱有無、生成食品の取扱有無、イートインエリアの有無、及び宅配便の取扱有無などに関する情報である。
また、店舗リスト情報D410は、各店舗において、滞在状況を表示する対象として選択可能か否かを示す情報を保持してもよい。この場合、閲覧者が表示対象店舗を選択する際に、選択可能が設定されている店舗のみがリスト表示される。
また、本滞在情報表示システムが複数の店舗をグループとして設定する機能を有しているのであれば、店舗リスト情報D410は、各店舗がどのグループに属しているかを示す情報を保持してもよい。
(2)エリア設定情報
エリア設定情報D420は、「店舗ID」と、「エリアID」と、「エリア位置(座標1、座標2)」と、「指定フラグ」とを含んでいる。「店舗ID」は店舗リスト情報D410の「店舗ID」と同じである。「エリアID」は、店舗に設定された複数のエリアの識別子である。
店舗ID「10101」の店舗100は、図10に示した12個のエリアに分割されているものとする。したがって、エリア設定情報D420には、店舗ID「10101」に対して、エリアID「A−1」、「A−2」、「A−3」、「A−4」、「B−1」、・・・、「C−4」の12個のエリアのエリアIDが対応付けられている。
「エリア位置」は、各エリアの位置を示す。この例では、「エリア位置」は、「座標1」と「座標2」との各エリアの2箇所の位置によって規定されている。図4の左下の図は、座標1及び座標2を説明する図である。この例では、レイアウト図の左下の頂点が原点であり、座標(0、0)が設定されている。また、この例では、レイアウト図は四角形であり、縦方向にY軸、横方向にX軸が設定されている。したがって、店舗内の各位置は、(X、Y)の2次元の座標データで表される。なお、この例では、左下の頂点が原点とされているが、左上、右上、又は右下の頂点が原点とされてもよい。
また、この例では、エリアは四角形状を持ち、座標1はエリアの左上の頂点を示し、座標2はエリアの右下の頂点を示す。つまり、エリアは座標1と座標2とによって規定される四角形状の領域として定義される。この例では、座標1はエリアの左上の頂点を示し、座標2はエリアの右下の頂点を示しているが、これは一例であり、座標1はエリアの右上の頂点を示し、座標2はエリアの左下の頂点を示してもよい。
エリア設定情報D420において、「指定フラグ」は、各エリアについて、滞在状況の表示対象として選択可能か否かを示す情報である。「指定フラグ」が「ON」のエリアは、滞在状況の表示対象として選択可能な「指定エリア」となる。一方、「指定フラグ」が「OFF」のエリアは、滞在状況の表示対象として選択不可な「対象外エリア」となる。
この例では、エリアA−1、A−3、B−1が「指定エリア」に設定されている。図12は、指定エリアが設定された店舗のマップ画面の一例を示す図である。図12の例では、指定エリアが点線の太枠1201で囲まれている。この例では、エリア設定情報D420に設定された「指定フラグ」にしたがって、エリアA−1、A−3、B−1、C−2、C−3が太枠1201で囲まれており、これらのエリアが指定エリアであることが示されている。
指定エリアが太枠1201で囲まれていることにより、各エリアが滞在状況の表示対象として選択可能か否かを閲覧者は容易に判別できる。なお、ここでは、指定エリアを太枠で示す表示形態を採用したが、これは一例であり、指定エリアと対象外エリアとの枠線の色を変えるといった表示形態が採用されてもよい。或いは、対象外エリアの全域を例えば半透明のグレー色で表示させ、閲覧者に対象外エリアであることを明示させてもよい。
なお、エリアの形状が固定サイズの四角形である場合、一つの座標のみで店舗内の各エリアの位置を決定することができる。この場合、エリア設定情報D420は、座標1のみを保持すればよい。
また、エリアの形状が円である場合、中心の座標と半径とが決定すれば、店舗内の各エリアの位置を決定することができる。この場合、エリア設定情報D420は、中心の座標と半径とを保持すればよい。このように、エリア設定情報D420は、マップ画面を表示する際に、各エリアが占めるレイアウト図上の位置を決定できる情報を保持すればよい。
(3)滞在情報
図5は、滞在情報D500のデータ構成の一例を示す図である。滞在情報D500は、各エリアに滞在した顧客の滞在人数と、顧客の滞在日時を示す「日時」とを対応付けて保持している。具体的には、滞在情報D500は、一の「日時」に対して一のレコードが割り当てられたデータ構造を持ち、一のレコードには、該当する「日時」における各エリアの滞在人数が保持されている。
図5では、店舗100における滞在情報D500が示されている。図5の例では、エリアA−1には、2014年1月10日の8時に3人、8時5分に2人の顧客が滞在していたことが示されている。なお、図5では、5分単位の時間間隔で集計された顧客の滞在人数を保持する例が示されているが、この時間間隔は、5分より短い時間間隔が採用されてもよいし、5分よりも長い時間間隔が採用されてもよい。また、この時間間隔は、固定の時間間隔でなくてもよい。この場合、例えば、店舗が混雑する時間帯における時間間隔を標準の時間間隔よりも短く設定し、店舗が閑散とする時間帯における時間間隔を標準の時間間隔よりも長く設定し、これら以外の時間帯における時間間隔を標準の時間間隔に設定する態様が採用できる。
なお、滞在人数は、同一人物が同じ位置に一定の時間(例えば10秒)以上滞在していた場合に、「滞在した」と判断され、カウントアップされる。
図6は、滞在情報の別の一例である滞在情報D600のデータ構成を示す図である。滞在情報D600は、各エリアに滞在している顧客の数である滞在人数と、他から各エリアに新しく移動してきた顧客の数である新規滞在人数と、日時とを対応付けて保持している。この例では、店舗100のエリアA−1には、2014年1月10日の8時に3人の顧客が滞在し、3人の顧客の中の1人が、他から移動してきた新規滞在者であることが示されている。なお、図6では、5分の時間間隔で集計された顧客の滞在人数を保持する例が示されているが、この時間間隔は、5分より短い時間間隔が採用されてもよいし、5分よりも長い時間間隔が採用されてもよい。なお、滞在情報D600においても、滞在情報D500と同様、滞在人数は、同じ位置に10秒以上位置していた場合に、「滞在した」と判断され、カウントアップされている。図6の例では、エリアA−1のみの滞在人数及び新規滞在人数が示されているが、他のエリアについても、エリアA−1と同様、滞在情報D600は、滞在人数及び新規滞在人数を保持している。
図7は、滞在情報の別の一例である滞在情報D700のデータ構成を示す図である。滞在情報D700は、各ユーザ(顧客)が滞在したエリアと、日時とを対応付けて保持している。滞在情報D700では、顧客別に滞在日時及び滞在したエリアが保持されているため、各顧客が滞在したエリアを時系列にたどることで、各顧客の移動経路を特定できる。図7の例では、ユーザ(1)は、2014年1月10日の8時、8時5分にはエリアA−1に滞在していることが記録されているが、8時10分にはエリアA−2に滞在していることが記録されている。そのため、ユーザ(1)は、2014年1月10日の8時〜8時5分の時間帯において、エリアA−1に滞在していたが、8時10分の時間帯にエリアA−1からエリアA−2に移動したことが分かる。また、図7の例では、ユーザ(3)は、2014年1月10日の8時の時間帯には、滞在したエリアが記録されていない。そのため、この8時の時間帯においてユーザ(3)は、店舗100内を移動中または店舗100に来店していないことが分かる。また、ユーザ(3)は8時5分の時間帯において、エリアA−1、A−2に滞在し、8時10分の時間帯において、エリアB−1に滞在したことが記録されている。そのため、ユーザ(3)は、8時5分の時間帯において、例えば、陳列された商品を観察しながら、エリアA−1からB−1に向けてゆっくりと移動し、8時10分の時間帯において、エリアB−1に継続して滞在していることが分かる。
なお、滞在情報D500〜D700では、顧客が滞在したエリアが「日時」と対応付けて記録されているが、顧客の滞在位置が「日時」と対応付けて記録されてもよい。この場合、滞在情報表示システムは、マップ画面を表示する際に、エリア設定情報D420を参照して、滞在情報D500〜D700に記録されている顧客の滞在位置から顧客が滞在したエリアを特定し、各エリアの滞在人数を算出すればよい。
つまり、滞在情報D500〜D700は、マップ画面を表示する際に、各エリアの滞在人数と日時とが特定できる情報であればどのような情報を記録していてもよい。
1.4 管理装置200の構成
図3は、滞在情報表示システムにおける管理装置200及び表示制御装置400の構成の一例を示す図である。管理装置200は、受信部201と、収集処理部202と、情報保存部203とを備えている。
受信部201は、例えば、管理装置200をネットワークNTに接続させる通信プロセッサで構成され、各店舗の画像制御装置101が送信した状態情報を受信する。受信部201は、受信した状態情報を、送信元の店舗IDとを対応付けて、収集処理部202に出力する。
収集処理部202は、店舗情報記憶装置300に保持されているエリア設定情報D420と、受信部201から出力された状態情報とを用いて、滞在情報を生成する。ここで、収集処理部202は、図5、図6、図7に例示された滞在情報D500、D600、D70のいずれかを生成するが、以下では、説明の便宜上、滞在情報に対してD500の符号を付す。ここで、状態情報には、顧客毎の滞在位置が一定の周期(例えば、10秒)で記録されている。また、状態情報の送信周期は例えば1日であるとする。この場合、収集処理部202は、受信部201から出力された状態情報に含まれる滞在位置の中から一定時間(例えば10秒)以上顧客が滞在した滞在位置を抽出する。そして、収集処理部202は、抽出した滞在位置を滞在情報D500の「日時」によって規定される時間帯別に分類する。そして、収集処理部202は、各時間帯について、滞在位置が属しているエリアをエリア設定情報D420を参照して特定し、各エリアの滞在人数を算出する。そして、収集処理部202は、各時間帯について算出した各エリアの滞在人数を滞在情報D500の該当する「日時」のレコードに記録することで滞在情報D500を生成する。
情報保存部203は、収集処理部202が生成した滞在情報D500を、その滞在情報に対応する店舗IDと対応付けて店舗情報記憶装置300に保存する。ここで、店舗情報記憶装置300は新たに生成された滞在情報D500を既存の滞在情報D500に上書きするのではなく、新たな滞在情報D500を既存の滞在情報D500に追加する。つまり、店舗情報記憶装置300は、既存の滞在情報D500を消去せずに、新たな滞在情報D500を追加していく。なお、予め設定された期間やデータサイズを超えた場合、店舗情報記憶装置300は、日時の古い順に滞在情報D500のレコードを削除すればよい。
なお、各店舗の画像制御装置101がリアルタイムに状態情報を送信する場合、収集処理部202は、状態情報の受信日時を滞在情報D500の「日時」として採用してもよい。
なお、管理装置200は、店舗情報記憶装置300に保持されているエリア設定情報D420を使用せずに、検出した顧客の滞在位置と滞在日時とが対応付けられた情報を滞在情報D500として記録してもよい。この場合、表示制御装置400は、店舗情報記憶装置300に保持されているエリア設定情報D420を用いて、管理装置200が生成した滞在情報D500から、表示対象期間における各エリアの滞在人数をカウントすればよい。
1.5 表示制御装置400の構成
表示制御装置400は、選択部401と、出力データ生成部402と、取得部403と、条件保存部404と、ディスプレイ405とを備えている。
選択部401は、例えば、閲覧者からの操作を受け付ける操作装置を含み、閲覧者の指示にしたがって店舗情報記憶装置300の店舗リスト情報D410に記録された店舗の中から、表示対象店舗を選択する。また、選択部401は、閲覧者の指示にしたがって表示対象期間を選択する。表示対象期間は、開始日時と終了日時とによって規定される期間である。選択部401は、開始日時及び終了日時で示される期間(表示対象期間)と、選択された店舗(表示対象店舗)の店舗IDとを表示対象情報として出力データ生成部402に出力する。なお、選択部401を構成する操作装置としては、例えば、表示制御装置400がパソコンで構成されているのであれば、キーボードやマウスが採用でき、表示制御装置400がタブレット端末やスマートフォンで構成されるのであれば、タッチパネルが採用できる。
ここで、選択部401は、複数の表示対象店舗を同時に選択してもよい。また、選択部401は、複数の表示対象期間を同時に指定してもよい。また、表示対象店舗を示す情報として、店舗IDでなく、店舗の名称など他の情報が採用されてもよい。また、表示対象店舗を示す情報として、表示対象の地域を示す住所が採用されてもよい。この場合、その地域内の店舗全てが表示対象店舗となる。
出力データ生成部402は、選択部401から表示対象期間と表示対象店舗の店舗IDとを含む表示対象情報を受け取り、処理を開始する。出力データ生成部402は、取得部403に、表示対象情報を通知して、表示対象店舗と表示対象期間とに対応する滞在情報D500の取得を指示する。出力データ生成部402は、条件保存部404に保存されている条件情報を参照し、表示対象情報が示す表示対象店舗及び表示対象期間の少なくともいずれか一方に応じて、各エリアの滞在人数を分類する際に用いる閾値を決定する。出力データ生成部402における閾値の決定の詳細は、条件保存部404の説明として後述する。
出力データ生成部402は、取得部403から、表示対象店舗の各エリアの滞在人数を受信すると、決定した閾値を用いて、各エリアの顧客の滞在人数を分類する。そして、出力データ生成部402は、複数の表示形態(色、模様など)の中から分類の結果に応じた表示形態をエリア毎に決定し、各エリアの滞在状況が決定した表示形態でレイアウト図上にマッピングされたマップ画面をディスプレイ405に表示する。
取得部403は、出力データ生成部402から、表示対象情報を受け取り、表示対象店舗と表示対象期間とに対応する滞在情報D500を、店舗情報記憶装置300から取得する。取得部403は、取得した滞在情報D500を用いて、表示対象店舗のエリア毎の滞在人数をカウントし、カウント結果を出力データ生成部402に出力する。
図5の滞在情報D500を例に挙げて、取得部403の処理について説明する。表示対象店舗が店舗100であり、表示対象期間が2014年1月10日の8時から8時10分であるとする。この場合、取得部403は、店舗情報記憶装置300から、「2014/01/10 08:00」、「2014/01/10 08:05」、及び「2014/01/10 08:10」の3つのレコードに記録された滞在情報D500を取得する。そして、取得部403は、店舗100のエリアA−1の滞在人数を4人(8時5分の2人+8時10分の2人)とカウントする。ここで、2014年1月10日の8時の時間帯の滞在情報は、7時55分から8時0分までの滞在情報であり、8時から8時10分までの10分の時間帯外の滞在情報を示しているため、算出対象から除外されている。
条件保存部404は、各エリアの滞在人数を分類するための閾値を決定する条件を規定する条件情報を保存する。
図8は、条件情報D800の一例を示す図である。条件情報D800は、「表示色」と「基準値」とが対応付けられた情報である。図8の例では、基準値として、1時間当たりの滞在人数が採用されている。ここで、「表示色」は、表示形態の一例である。
表示対象期間が示す時間が1時間の場合、出力データ生成部402は、条件情報D800の基準値をそのまま閾値として決定する。この場合、出力データ生成部402は、表示対象店舗の各エリアにおいて、滞在人数が10人以上であれば「表示色」として「赤色」を採用し、滞在人数が5人以上9人以下であれば「表示色」として「黄色」を採用し、滞在人数が3人以上4人以下であれば「表示色」として「青色」を採用し、滞在人数が2人以下であれば「表示色」として「無色」を採用し、このエリアの滞在人数を分類する。このように、出力データ生成部402は、表示対象店舗の各エリアに対して、条件情報D800を用いた上記の処理を行い、各エリアの滞在人数を分類し、分類の結果に応じて各エリアの表示色を決定する。
表示対象期間が示す時間が1時間でない場合、出力データ生成部402は、この時間に適合するように基準値を補正し、閾値を決定する。例えば、表示対象期間が示す時間が30分の場合、出力データ生成部402は、「条件情報の基準値×1/2」を閾値として決定する。この場合、出力データ生成部402は、表示対象店舗の各エリアにおいて、滞在人数が5人以上であれば「表示色」として「赤色」を採用し、滞在人数が3人以上4人であれば「表示色」として「黄色」を採用し、滞在人数が2人であれば「表示色」として「青色」を採用し、滞在人数が1人以下であれば「表示色」として「無色」を採用し、このエリアの滞在人数を分類する。
例えば、表示対象期間が示す時間が3時間の場合、出力データ生成部402は、「条件情報の基準値×3」を閾値として決定する。この場合、出力データ生成部402は、表示対象店舗の各エリアにおいて、滞在人数が30人以上であれば「表示色」として「赤色」を採用し、滞在人数が15人以上29人以下であれば「表示色」として黄色を採用し、滞在人数が9人以上14人以下であれば「表示色」として「青色」を採用し、滞在人数が8人以下であれば「表示色」として「無色」を採用し、このエリアの滞在人数を分類する。
表示対象期間が示す時間が長くなるほど、各エリアに侵入した顧客の累積値は増大するため、表示対象となる各エリアの滞在人数は大きくなる。そのため、表示対象期間を問わずに一律に固定の閾値を使用すると、全てのエリアが同じ表示色で分類される可能性が高くなる。そこで、本開示の表示制御装置400は、表示対象期間が示す時間に応じて適切な閾値を決定し、その閾値を用いて各エリアの滞在人数を分類する。これにより、表示制御装置400は、閲覧者に対して、店舗内の各エリアの顧客の滞在状況を、より適切に提示できる。
なお、表示形態として、表示色を採用したが、これは一例にすぎず、模様等の他の表示形態が採用されてもよい。模様を採用した場合の条件情報D800の一例としては、例えば、基準値が増大するにつれて網点の密度を高くする表示形態、基準値が増大するにつれて半透明のグレー色のレイヤー画像の濃度を濃くする表示形態、或いは基準値が増大するにつれてハッチングの線の密度を高くする表示形態などが挙げられる。
また、条件情報D800において、基準値として1時間当たりの滞在人数が採用されているが、これは一例にすぎず、30分、10分、或いは2時間というような1時間以外の他の時間当たり滞在人数が採用されてもよい。また、条件情報D800では、滞在人数は赤、黄、青の3色の表示形態で分類されているが、これは一例にすぎず、滞在人数は、4色以上の所定数の色で分類されてもよいし、2色で分類されてもよい。また、条件情報D800では、表示色として赤、黄、青が採用されているが、これはほんの一例にすぎず、各エリアの滞在人数を適切に分類表示できるような色であればどのような色が採用されてもよい。例えば、条件情報D800において、基準値が10に対してオレンジ、基準値が5に対して緑、基準値が3に対して紫が採用されてもよい。
また、出力データ生成部402は、各エリアを分類の結果に応じた表示色で表示する場合、分類の結果から決定した表示色を持つ半透明のレイヤー画像を作成し、各エリアに重畳表示すればよい。これにより、レイアウト図上に存在する既存の情報が表示色によって塗りつぶされる事態を回避できる。
図9Aは、条件情報の別の一例の条件情報D910のデータ構成を示す図である。条件情報D910は、複数の時間帯に対応する複数(ここでは3つ)のサブ条件情報D911〜D913を含み、サブ条件情報D911〜D913のそれぞれは表示色と基準値とが対応付けられている。
具体的には、条件情報D910は、「グループ名」と「対象時間帯」とを含む。グループは、混雑期、普通期、及び閑散期の3つのグループがあるため、「グループ名」には、「混雑期」、「普通期」、及び「閑散期」が保持されている。「対象時間帯」には、表示対象期間が「混雑期」、「普通期」、及び「閑散期」のいずれのグループに属するかを判定するための時間帯が保持されている。例えば、表示対象期間が「7:00−9:00」、「11:00〜13:00」、「17:00〜19:00」のいずれかの時間帯に属していれば、その表示対象期間は「混雑期」と判定される。
サブ条件情報D911〜D913は、それぞれ、「表示色」及び「基準値」を含み、条件情報D800と同じデータ構成を持つ。すなわち、基準値は、1時間当たりの滞在人数である。ここで、1日の営業時間帯において、「混雑期」は来店する顧客数が多い時間帯を示し、「閑散期」は来店する顧客が少ない時間帯を示し、「普通期」は来店する顧客が「混雑期」よりは少ないが、「閑散期」よりは多い時間帯を示す。
したがって、「混雑期」のサブ条件情報D911では、基準値は「普通期」よりも大きな値が採用され、「閑散期」のサブ条件情報D913では、基準値は「普通期」よりも小さい値が採用されている。
例えば、表示対象期間が8時から9時までの場合、出力データ生成部402は、時間グループが「混雑期」と判定し、のサブ条件情報D911を選択する。そして、出力データ生成部402は、表示対象店舗の各エリアにおいて、滞在人数が30人以上であれば赤色を採用し、滞在人数が15人以上29人以下であれば黄色を採用し、9人以上14人以下であれば青色を採用し、滞在人数が8人以下であれば無色を採用し、各エリアの滞在人数を分類する。
例えば、表示対象期間が8時から10時までの場合、出力データ生成部402は、8時から9時までの時間グループが「混雑期」、9時から10時までの時間グループが「普通期」と判定し、サブ条件情報D911,D912を選択する。そして、出力データ生成部402は、「混雑期」のサブ条件情報D911と「普通期」のサブ条件情報D912とを用いて、「(混雑期の基準値+普通期の基準値)×1/2」を閾値として決定する。この場合、出力データ生成部402は、表示対象店舗の各エリアにおいて、滞在人数が25人以上でれば「表示色」として「赤色」を採用し、滞在人数が13人以上24人以下であれば「表示色」として「黄色」を採用し、滞在人数が8人以上12人以下であれば「表示色」として「青色」を採用し、滞在人数が7人以下であれば「表示色」として「無色」を採用し、各エリアの滞在人数を分類する。
ここで、表示対象期間が複数の時間グループに跨っている場合、出力データ生成部402は、各時間グループの基準値の平均値を閾値として算出しているが、これは一例にすぎない。例えば、出力データ生成部402は、表示対象期間における各時間グループが占める割合に応じて各時間グループの基準値の重み付け平均値を閾値として算出してもよい。
例えば、表示対象期間が9時から12時までの場合、表示対象期間において「混雑期」と「普通期」との占める割合は1対2である。この場合、出力データ生成部402は、「(混雑期の基準値)×1/3+(普通期の基準値)×2/3」を閾値として決定してもよい。
また、図9Aの条件情報D910を採用して閾値を決定する場合、表示対象期間が示す時間に応じて基準値を補正して閾値は決定されてもよい。例えば、表示対象期間が7時から9時までの場合、出力データ生成部402は、「混雑期」のサブ条件情報の各基準値を2倍した値を閾値として決定すればよい。また、表示対象期間が9時から10時までであれば、出力データ生成部402は、「(混雑期の基準値+普通期の基準値)×1/2」により求めた1時間当たりの閾値を2倍した値を最終的な閾値として決定してもよい。
このように店舗内が混雑している時間帯と空いている時間帯とで、異なる閾値を決定することで、表示制御装置400は、店舗内の各エリアの顧客の滞在状況を、より適切に提示することができる。例えば、時間グループを問わずに一律に普通期の基準値を用いて閾値を決定すると、混雑期ではほとんどのエリアが赤色で表示され、閑散期ではほとんどのエリアが青色で表示されるというような事態が発生しかねない。そこで、表示制御装置400は、表示対象期間が属する時間グループに応じたサブ条件情報D911〜D913を選択し、選択したサブ条件情報D911〜D913を用いて各エリアの滞在人数を分類する。これにより、表示制御装置400は、閲覧者に対して、店舗内の各エリアの顧客の滞在状況を、より適切に提示できる。
また、表示対象期間が異なる時間グループを跨って指定された場合は両時間グループのサブ条件情報を用いて閾値が決定されている。そのため、表示制御装置400は、両時間グループを考慮して適切な閾値を決定できる。なお、上記では、表示対象期間が2つの時間グループに跨って指定された場合が例示されているが、3つの時間グループに跨って指定される場合もあり得る。この場合、出力データ生成部402は、3つの時間グループに対応するサブ条件情報を用いて閾値を決定すればよい。この場合、出力データ生成部402は、例えば、(混雑期の基準値+普通期の基準値+閑散期の基準値)×1/3により、閾値を決定してもよいし、表示対象期間における3つの時間グループの占める割合に応じた基準値の重み付け平均値を閾値として算出してもよい。
なお、図9Aの例では、表示形態として、表示色が採用されているが、図8の場合と同様、模様などの他の表示形態が用いられてもよい。
本開示の表示制御装置400は、図8、図9Aに示した条件以外の他の条件に基づいて、閾値を決定してもよい。
例えば、朝、昼、晩、及び深夜の時間帯で時間グループを設定し、時間グループ毎にサブ条件情報を備える条件情報が採用されてもよい。また、平日及び休日でグループを設定し、グループ毎にサブ条件情報を備える条件情報が採用されてもよい。また、曜日毎にグループを設定し、グループ毎にサブ条件情報を備える条件情報が採用されてもよい。また、季節及び月でグループを設定し、グループ毎にサブ条件情報を備える条件情報が採用されてもよい。これらの例の場合、本開示の表示制御装置400は、表示対象期間に応じて、対応するグループを判断し、閾値を決定する。
また、表示対象店舗の立地条件に応じてグループを設定し、グループ毎にサブ条件情報を備える条件情報が採用されてもよい。立地条件とは、例えば、ビジネス街、住宅街、付近における高校の有無、付近における専門学校及び大学の有無、付近における幹線道路の有無、付近における鉄道駅の有無、付近におけるバス停の有無、付近における競合店の有無などである。これらの例の場合、本開示の表示制御装置400は、表示対象店舗の立地条件から、対応するグループを判断し、閾値を決定する。
図9Bは、条件情報の別の一例の条件情報D920のデータ構成を示す図である。条件情報D920は、複数の立地条件に対応する複数(ここでは3つ)のサブ条件情報D921〜D923を含み、サブ条件情報D921〜D923のそれぞれは表示色と基準値とが対応付けられている。
具体的には、条件情報D920は、「グループ名」と「立地条件」とを含む。グループは、「ビジネス街」、「近所に学校あり」、及び「住宅街」の3つのグループがあるため、「グループ名」には、「ビジネス街」、「近所に学校あり」、及び「住宅街」が保持されている。「立地条件」には、立地条件が「ビジネス街」、「近所に学校あり」、及び「住宅街」のいずれのグループに属するかを判定するための立地条件が保持されている。
例えば、表示対象店舗の住所が所定のビジネス街内に所在することを示すのであれば、その表示対象店舗は「ビジネス街」のグループに属すると判定される。また、例えば、表示対象店舗の住所が半径100m以内に学校が所在することを示すのであれば、その表示対象店舗は「近所に学校あり」のグループに属すると判定される。また、例えば、表示対象店舗の住所が所定の住宅街内に所在することを示すのであれば、その表示対象店舗は「住宅街」のグループに属すると判定される。
サブ条件情報D921〜D923は、それぞれ、「ビジネス街」、「近所に学校あり」、及び「住宅街」に対応し、条件情報D800と同じデータ構成を持つ。ここで、来店する顧客数は、一般的に、「ビジネス街」>「近所に学校がある」>「住宅街」の関係があると考えられる。そのため、図9Bの例では、「ビジネス街」のサブ条件情報D921では、基準値は「近所に学校がある」よりも大きな値が採用され、「住宅街」のサブ条件情報D923では、基準値は「近所に学校がある」よりも小さい値が採用されている。
出力データ生成部402は、表示対象店舗の住所からその表示対象店舗が条件情報D920に規定されたグループのうちどのグループに属するかを判定し、判定したグループに対応するサブ条件情報D921〜D923を用いて閾値を決定する。ここで、出力データ生成部402は、上述した図9Aと同じ手法を用いて、サブ条件情報D921〜D923から最終的な閾値を決定すればよい。
なお、表示対象店舗の住所は、例えば、店舗情報記憶装置300に予め保持されており、表示制御装置400は、表示対象店舗の住所を店舗情報記憶装置300から取得すると共に、地図情報サーバ(図略)から地図情報を取得し、取得した住所と地図情報とを照合することで、表示対象店舗がどのグループに属するかを判定すればよい。
また、表示対象店舗が取り扱う商品やサービスに応じてグループを設定し、グループ毎にサブ条件情報を備える条件情報が採用されてもよい。ここで、表示対象店舗が取り扱う商品やサービスとは、例えば、店舗の広さ、駐車場の有無、駐車可能台数、酒類の取扱有無、医薬品の取扱有無、生成食品の取扱有無、イートインエリアの有無、及び宅配便の取扱有無などである。これらの例の場合、本開示の表示制御装置400は、表示対象店舗が取り扱う商品やサービスに応じて、対応するグループを判断し、閾値を決定する。
図9Cは、条件情報の別の一例の条件情報D930のデータ構成を示す図である。条件情報D930は、複数の店舗の規模に対応する複数(ここでは3つ)のサブ条件情報D931〜D933を含み、サブ条件情報D931〜D933のそれぞれは表示色と基準値とが対応付けられている。
具体的には、条件情報D930は、「グループ名」と「店舗の規模」とを含む。グループは、店舗の規模に応じて、「広い」、「普通」、及び「狭い」の3つのグループがあるため、「グループ名」には、「広い」、「普通」、及び「狭い」が保持されている。「店舗の規模」には、店舗の規模が「広い」、「普通」、及び「狭い」のいずれのグループに属するかを判定するための条件が保持されている。
例えば、表示対象店舗の敷地面積が面積S1以上であれば、その表示対象店舗は「広い」のグループに属すると判定される。また、例えば、表示対象店舗の敷地面積がS2以上S1未満であれば、その表示対象店舗は「普通」のグループに属すると判定される。また、例えば、表示対象店舗の敷地面積がS2未満であれば、その表示対象店舗は「狭い」のグループに属すると判定される。
サブ条件情報D931〜D933は、それぞれ、「広い」、「普通」、及び「狭い」に対応し、条件情報D800と同じデータ構成を持つ。ここで、来店する顧客数は、一般的に、店舗の敷地面積が大きいほど多いと考えられる。そのため、図9Cの例では、「広い」のサブ条件情報D931では、基準値は「普通」よりも大きな値が採用され、「狭い」のサブ条件情報D933では、基準値は「普通」よりも小さい値が採用されている。
出力データ生成部402は、表示対象店舗の敷地面積からその表示対象店舗が条件情報D930に規定されたグループのうちどのグループに属するかを判定し、判定したグループに対応するサブ条件情報D931〜D933を用いて閾値を決定する。ここで、出力データ生成部402は、上述した図9Aと同じ手法を用いて、サブ条件情報D931〜D933から最終的な閾値を決定すればよい。なお、表示対象店舗の敷地面積は、例えば、店舗情報記憶装置300に予め保持されており、表示制御装置400は、店舗情報記憶装置300から表示対象店舗の敷地面積を取得すればよい。
また、出力データ生成部402は、表示対象店舗の来店者数や滞在者数の実績に応じて、閾値を決定してもよい。この場合、条件情報として、例えば、表示形態と基準値(平均来店者数や総来店者数のA%、B%、C%)とが対応付けられた情報が採用できる。この例の場合、出力データ生成部402は、表示対象期間(例えば、過去一週間)の平均来店者数や総来店者数を基準として閾値を決定する。
具体的には、基準値として、過去一週間の平均来店者数のA%、B%、C%といった値が採用できる。そして、条件情報は、これらの基準値と表示形態とを対応付けて保持する。この例の場合、出力データ生成部402は、店舗情報記憶装置300から表示対象店舗の過去一週間の滞在情報D500を取得し、取得した滞在情報D500から過去一週間の平均来店者数を算出する。そして、出力データ生成部402は、過去一週間の平均来店者数に対する各エリアの過去一週間の平均来店者数の割合を算出する。そして、出力データ生成部402は、算出した割合を条件情報を用いて分類し、分類の結果に応じた表示形態で各エリアの表示形態を決定する。
図3に戻り、ディスプレイ405は、例えば、液晶パネル等の表示装置で構成され、出力データ生成部402により生成されたマップ画面を表示する。ここで、ディスプレイ405は、表示制御装置400に外付けされている。但し、これは一例であり、ディスプレイ405は、表示制御装置400と一体的に設けられていてもよい。
図13は、マップ画面1300の一例を示す図である。このマップ画面1300では、店舗100のレイアウト図上に顧客のエリア別の滞在状況が表示されている。また、このマップ画面1300では、店舗100は図12に示すエリアに区画されており、図8の条件情報D800を用いて、各エリアの滞在人数が分類表示されている。したがって、滞在人数が10人以上のエリアは赤色で表示され、滞在人数が5人以上9人以下のエリアは黄色で表示され、滞在人数が3人以上4人以下のエリアは青色で表示され、滞在人数が2人以下のエリアは無色で表示されている。図13の例では、エリアA−1、B−1、C−3は青色、エリアC−2は黄色、エリアA−3は赤色で表示されている。そのため、マップ画面1300は、エリアA−3に滞在した顧客が最も多かったことを示している。
図14は、マップ画面の別の一例であるマップ画面1400を示した図である。図14の例では、図13と同様に、図12に示すようにエリアが区画された店舗100の顧客の滞在状況が店舗100のレイアウト図上に表示されている。また、マップ画面1400は、図8の条件情報D800を用いて、各エリアが分類表示されている。図14の例では、図13と同様、エリアA−1、B−1、C−3は青色、エリアC−2は黄色、エリアA−3は赤色で表示されている。そのため、マップ画面1400は、エリアA−3に滞在した顧客が最も多かったことを示している。
マップ画面1400とマップ画面1300との相違点は、マップ画面1400は、顧客の滞在位置がレイアウト図上に表示されている点にある。マップ画面1400ではエリアA−3の顧客の滞在位置を示すドット1401が多くプロットされており、商品棚(3)の前に顧客が集中していることが示されている。マップ画面1400に示すように顧客の滞在位置をレイアウト図上に表示することで、閲覧者は、特定の商品棚や商品に対する顧客の関心度を、より詳細に把握することが可能となる。
これを実現するために、収集処理部202は、各エリアの滞在人数に加えて、各エリアにおいて顧客IDと滞在位置とが対応付けられた滞在情報D500を生成し、情報保存部203はこの滞在情報D500を店舗IDと対応付けて店舗情報記憶装置300に保存すればよい。そして、出力データ生成部402は、滞在情報D500に含まれる滞在位置が示すレイアウト図上の位置にドット1401をプロットし、マップ画面1400を生成すればよい。
以上により、本滞在情報表示システムは、表示対象店舗の表示対象期間における滞在情報D500を収集して、表示対象店舗のエリア毎の滞在状況を表示対象店舗のレイアウト図上に表示する。そのため、閲覧者は、各エリアの滞在状況が分かりやすく提示されたマップ画面を閲覧できる。また、本滞在情報表示システムは、表示対象店舗及び表示対象期間などに応じた閾値を決定し、決定した閾値を用いて各エリアの滞在人数を分類する。そのため、本滞在情報表示システムは、表示対象店舗や表示対象期間などに応じて各エリアの滞在人数を適切に分類できる。
1.6 滞在情報表示システムの動作
本滞在情報表示システムにおける動作は、滞在情報D500を収集する収集フェーズと、収集した滞在情報D500を用いてマップ画面を表示する表示フェーズとに分けられる。図34は、収集フェーズの動作を示すシーケンス図である。まず、画像制御装置101は、状態情報の送信タイミングが到来したか否かを判定する(S3301)。ここで、状態情報が1日単位で送信される態様が採用される場合、送信タイミングとしては、例えば、店舗100の閉店時刻や、翌日の0時といった、1日における所定の時刻が採用できる。また、状態情報がリアルタイムに送信される態様が採用される場合、送信タイミングとしては、例えば、所定時間(例えば1分、5分、10分)が経過したタイミングが採用できる。なお、ここでは、状態情報は1日毎に送信されるとしたが、これは一例にすぎず、半日毎、2日毎、1週間毎、1ヶ月毎に送信されてもよい。
送信タイミングが到来すると(S3301でYES)、画像制御装置101は映像データや各種センサーを用いて検出した顧客の顧客ID及び滞在位置を時系列に並べて状態情報を生成する(S3302)。一方、送信タイミングが到来しなければ(S3301でNO)、処理がS3301に戻される。
次に、画像制御装置101は、生成した状態情報を、ネットワークNTを通じて管理装置200に送信する(S3303)。
管理装置200の受信部201は、状態情報を受信する(S3304)。次に、収集処理部202は、受信した状態情報に含まれる滞在位置をエリア設定情報D420と照合して、各エリアの滞在人数を算出し、滞在情報D500を生成する(S3305)。
次に、情報保存部203は、滞在情報D500を、店舗IDと対応付けて店舗情報記憶装置300に保存する。以上により、図5に示す滞在情報D500が店舗情報記憶装置300に収集されて蓄積される。
図35は、表示フェーズの処理を示すフローチャートである。ここでは、条件情報D800が用いられた場合を例に挙げて説明する。まず、表示制御装置400の選択部401は、閲覧者から表示対象店舗及び表示対象期間を選択する指示を受け付ける(S3401)。
次に、出力データ生成部402は、選択部401から表示対象期間と表示対象店舗の店舗IDとを含む表示対象情報を受け取り、該当する表示対象店舗の表示対象期間における滞在情報D500の取得の指示を取得部403に対して行う(S3402)。
次に、取得部403は、出力データ生成部402によって指示された表示対象店舗の表示対象期間における滞在情報D500を店舗情報記憶装置300から取得する(S3402)。
次に、出力データ生成部402は、条件情報D800に規定された基準値を、表示対象期間に応じた値に補正し、得られた値を閾値として決定する(S3404)。
次に、取得部403は、S3402で取得した滞在情報D500を用いて、各エリアにおける滞在人数を算出する(S3405)。
次に、出力データ生成部402は、各エリアにおける滞在人数をS3404で決定した閾値を用いて分類し、分類の結果に応じて各エリアの表示形態を決定する(S3406)。
次に、出力データ生成部402は、S3406で決定した表示形態で各エリアが表示されたマップ画面を生成する(S3407)。
次に、出力データ生成部402は、生成したマップ画面をディスプレイ405に表示する(S3408)。
以上により、図13に示すようなマップ画面1300がディスプレイ405に表示される。
(1)滞在状況表示
以下、本滞在情報表示システムにおける画面遷移について、具体的に説明する。ここでは、滞在情報表示システムは、各店舗から収集した滞在情報D500を店舗情報記憶装置300に記憶しているものとし、収集する手順については説明を省略する。
まず、表示制御装置400は、図22に示すログイン画面2200を表示する。ここで、表示制御装置400は、例えば、閲覧者により本滞在情報表示システムの表示制御装置400側のアプリケーションを起動する指示を受け付けたときに、ログイン画面2200を表示する。
ログイン画面2200には、ID入力欄2201、パスワード入力欄2202、チェックボックス2203、ログインボタン2204、及びメッセージ表示欄2205を備える。
閲覧者は、ID入力欄2201に自身のIDを入力すると共に、パスワード入力欄2202に自身のパスワードを入力し、ログインボタン2204を選択する。すると、入力したIDとパスワードとが管理装置200に送信される。
チェックボックス2203にチェックマークを入れた状態で、ログインボタン2204が選択され、且つ、入力したID及びパスワードが管理装置200で正しいと判断されると、以後、閲覧者は自身のID及びパスワードを入力しなくても、滞在情報表示システムにログインできる。
メッセージ表示欄2205には、ID及びパスワードを忘れた閲覧者のための連絡先が表示されている。
次に、管理装置200は、表示制御装置400から閲覧者のIDとパスワードとを受信し、IDとパスワードとを認証する。そして、管理装置200は、受信したIDとパスワードとが正しいと判断した場合、閲覧者を滞在情報表示システムにログインさせ、図23に示すメニュー画面2300を表示制御装置400に表示させる。一方、管理装置200は、受信したIDとパスワードとが正しくないと判断した場合、入力された情報が正しくない旨を通知するエラー画面(図略)を、表示制御装置400に表示させる。
メニュー画面2300は、滞在情報表示システムが備える種々の機能が一覧表示されている。メニュー画面2300では、滞在情報表示システムが備える種々の機能が「顧客行動の確認」、「来店者の確認」、「設定」、及び「システム設定」の4つのジャンルにカテゴライズされている。
「顧客行動の確認」のカテゴリーには、図13に示すマップ画面1300等を表示する機能を選択するための「滞在状況マップ」と記載されたボタン2301及び店舗において顧客がたどった経路を表示する機能を選択するための「顧客動線マップ」と記載されたボタンが含まれている。
「来店者の確認」のカテゴリーには、来店者の客層グラフの表示を選択するための「客層分布グラフ」と記載されたボタン2302及び来店者の行動グラフの表示を選択するための「行動分布グラフ」と記載されたボタン2303が含まれている。「設定」のカテゴリーには、店舗にエリアを設定する機能を選択するための「エリア設定」と記載されたボタン2304及び閲覧者を登録する機能を選択するための「ユーザ設定」と記載されたボタンが含まれている。「システム設定」のカテゴリーには、滞在情報表示システムに店舗を設定する機能を選択するための「店舗設定」と記載されたボタン2305などが含まれている。
メニュー画面2300において、閲覧者ユーザが、「滞在状況マップ」と記載されたボタン2301を選択すると、滞在情報表示システムは、マップ画面を表示するための処理を開始する。
「滞在状況マップ」と記載されたボタン2301が閲覧者により選択されると、表示制御装置400は、図24に示す滞在状況マップ画面2400を表示する。滞在状況マップ画面2400は、右側に配置された入力領域2410と、左側に配置されたマップ表示領域2420とを備えている。
図24の入力領域2410には、「マップ表示」タブ及び「グラフ表示」タブが設けられている。図24では、この「マップ表示」タブを閲覧者が選択した状態が示されている。「マップ表示」タブには、店舗名入力欄2411、日時入力欄2412、オプション入力欄2413、及び表示ボタン2414が設けられている。
閲覧者は、店舗名入力欄2411に対して表示対象店舗を入力し、日時入力欄2412に対して表示対象期間を入力し、表示ボタン2414を選択する。すると、表示制御装置400の選択部401は、この入力を受け付ける。
店舗名入力欄2411には、都道府県を選択するためのプルダウンメニュー2411aと、選択した都道府県において東西南北のどの地域に属するかを選択するためのプルダウンメニュー2411bと、選択した地域に存在する店舗を選択するためのプルダウンメニュー2411cとの3つのブルダウンメニューが設けられている。プルダウンメニュー2411aにおいて都道府県が選択され、プルダウンメニュー2411bにおいて地域が選択されると、プルダウンメニュー2411cには、選択された都道府県の地域に属する店舗の店舗名が一覧表示される。閲覧者は、プルダウンメニュー2411cに一覧表示された店舗の中から一の店舗を選択する。これにより、閲覧者は表示対象店舗を選択できる。
図24の例では、「大阪府」の「北部」に属する「守口東店」が選択されている。そのため、マップ表示領域2420には、「守口東店」のマップ画面が表示されている。
日時入力欄2412には、日入力欄2412aと開始時刻入力欄2412bと終了時刻入力欄2412cとが設けられている。日入力欄2412aは、表示対象期間における日を指定するために用いられる。図24の例では、年/月/日の形式で日が入力される。開始時刻入力欄2412bは、表示対象期間の開始時刻を指定するために用いられる。終了時刻入力欄2412cは、表示対象期間の終了時刻を指定するために用いられる。図24の例では、時:分の形式で開始時刻及び終了時刻が入力される。
オプション入力欄2413は、売り上げ人数をマップ表示領域2420に表示させるか否かの指示が入力される。売り上げ人数をマップ表示領域2420に表示させる場合、閲覧者はオプション入力欄2413のチェックボックスにチェックマークを入力する。
表示制御装置400は、閲覧者により表示対象店舗と表示対象期間とを指定する操作が入力されると、指定された表示手対象店舗と表示対象期間とに対応する滞在情報D500を店舗情報記憶装置300から取得する。
表示制御装置400は、表示対象店舗及び表示対象期間の少なくともいずれか一方に応じた閾値を条件情報D800、D910などを用いて決定し、決定した閾値を用いて、表示対象店舗のエリア毎の顧客の滞在人数を分類する。そして、表示制御装置400は、分類の結果に応じた表示形態(色、模様など)で、各エリアの滞在状況を表示対象店舗のレイアウト図上に表示する。つまり、表示制御装置400は、エリア毎の滞在状況を示すマップ画面を生成し、生成したマップ画面を滞在状況マップ画面2400の左側のマップ表示領域2420に表示する。
滞在情報表示システムは、閲覧者によりエリアが指定されると、そのエリアの滞在状況の詳細を表示する機能を有している。図4に示すエリア設定情報D420において「指定フラグ」に「ON」が設定されているエリアが、滞在状況の詳細表示対象のエリアとなる。
図24の入力領域に対し、閲覧者が、「グラフ表示」タブを選択すると、表示制御装置400は、「グラフ表示」タブを画面表示する。
図25は、「グラフ表示」タブが指定された場合の滞在状況マップ画面2500の一例を示す図である。滞在状況マップ画面2500は、右側に配置された入力領域2510と、左側に配置されたグラフ表示領域2520とを備えている。
入力領域2510の「グラフ表示」タブには、店舗名入力欄2511、商品棚入力欄2512、表示日入力欄2513、表示日入力欄2514、グラフ表示日選択欄2515、及び表示ボタン2516が設けられている。
閲覧者は、店舗名入力欄2511に表示対象店舗を入力し、商品棚入力欄2512に滞在状況をグラフ表示させる商品棚を入力し、表示日入力欄2513に1つ目の表示日を入力し、表示日入力欄2514に2つ目の表示日を入力し、表示ボタン2516を選択する。すると、表示制御装置400は、この入力を受け付ける。
表示制御装置400は、受け付けた入力に従って、詳細表示対象のエリアを選択する。店舗名入力欄2511は、図24と同様、3つのプルダウンメニューを備えている。表示制御装置400は、都道府県を選択するためのプルダウンメニュー2511a及び地域を選択するためのプルダウンメニュー2511bによって絞り込まれた店舗のみを店舗を選択するためのプルダウンメニュー2511cに一覧表示する。
また、商品棚入力欄2512は、詳細表示対象のエリアとして指定可能な指定エリアのみをプルダウンメニュー形式でリスト表示する。商品棚入力欄2512において選択されたエリアは図24に示すマップ表示領域2420に表示される。この例では、惣菜用平台が選択されている。そのため、マップ表示領域2420では、惣菜用平台に対応付けられたエリア2400xが所定の色で表示されている。
滞在状況をグラフ表示させる「表示日」は複数指定可能であり、「表示日1」と記載された表示日入力欄2513に入力された表示日の滞在状況と、「表示日2」と記載された表示日入力欄2514に入力された表示日の滞在状況とが同時にグラフ表示される。
表示制御装置400は、選択された指定エリアに対応する滞在情報D500と、表示対象店舗の来店者数及び売り上げ人数などの情報を、店舗情報記憶装置300から取得する。表示制御装置400は、選択された表示日における、選択された指定エリアの滞在人数、店舗の来店者数、及び売り上げ人数をグラフ表示する。つまり、表示制御装置400は、エリア毎の滞在状況の詳細を示すグラフ画面を生成し、図25の左側のグラフ表示領域2520に表示する。
また、閲覧者は、図24のマップ表示領域2420に対し、指定エリアを選択する操作を入力することで、選択された指定エリアを詳細表示対象の指定エリアとして選択することもできる。この場合、表示制御装置400は、マップ表示領域2420において、選択可能な指定エリアを図12に示すような太枠1201で表示し、閲覧者に太枠1201で囲まれた領域内を選択する操作(例えばクリック)を入力させることで、閲覧者に指定エリアを選択させればよい。
図25に示すグラフ表示領域2520には、店舗名入力欄2511において守口東店が選択され、商品棚入力欄2512において惣菜用平台が選択されているため、守口東店の来店者数、滞在人数、及び売り上げ人数を示す3つのグラフ欄2521〜2523が表示されている。ここで、来店者数は、守口東店の全体の来店者数であり、滞在人数及び売り上げ人数は、惣菜用平台における滞在人数及び売り上げ人数である。
グラフ欄2521〜2523は、それぞれ、縦軸に人数が規定され、横軸に0時〜23時までの時間が規定されている。そして、グラフ欄2521では、「表示日1」として指定された2013/10/10における横軸の各時刻における来店者数が男女別に棒グラフで表示されている。
また、グラフ欄2522では、横軸の各時刻における滞在人数がグラフ表示され、グラフ欄2523では、横軸の各時刻における売り上げ人数がグラフ表示されている。
また、この例では、「表示日1」として2013/10/10が選択され、「表示日2」として2013/10/17が選択されているため、グラフ欄2522,2523の各々には、両日のグラフが同時に表示されている。
この例では、グラフ表示日選択欄2515において、「表示日1」を棒グラフで表示することが選択されている。そのため、グラフ欄2522において、表示日1の滞在人数が棒グラフで表示され、表示日2の滞在人数が折れ線グラフで表示されている。また、グラフ欄2523もグラフ欄2522と同様、表示日1の売り上げ人数が棒グラフで表示され、売り上げ日2の売り上げ人数が折れ線グラフで表示されている。
図25のグラフ欄2521〜2523のいずれかにおいて、閲覧者が、特定の位置を指定すると、表示制御装置400は、指定された特定の位置に対応するグラフの詳細情報を表示する。図26は、グラフの詳細情報が表示された滞在状況マップ画面2500の一例を示した図である。
この例では、グラフ欄2521において、7時に対応する位置が選択されている。そのため、グラフ欄2521の7時に対応付けて、7時におけるグラフの詳細情報2521aが表示されている。ここで、7時において、惣菜用平台の来店者数は男性が15人、女性が5人であった。そのため、グラフの詳細情報2521aには、7時を起点とする吹き出しマークを用いて男性:15人、女性:5人とのメッセージが表示されている。
また、グラフ欄2522において、4時に対応する位置が選択されている。そのため、グラフ欄2522の4時に対応付けて4時におけるグラフの詳細情報2522aが表示されている。ここで、4時において、惣菜用平台の滞在人数は表示日1が5人、表示日2が2人であった。そのため、グラフの詳細情報2522aには、4時を起点とする吹き出しマークを用いて2013/10/10:5人、2013/10/17:2人とのメッセージが表示されている。
同様に、グラフ欄2523では、16時を起点とする吹き出しマークを用いて、2013/10/10:5人、2013/10/17:1人とのメッセージを示すグラフの詳細情報2523aが表示されている。
なお、図25において、来店者数は、例えば、滞在情報D500を用いて算出すればよい。この場合、滞在情報D500に含まれる顧客IDには男女を区別する識別子を含ませておく。そして、表示制御装置400は、顧客IDの個数を1時間単位で男女別に集計することで、男女別の来店者数を算出すればよい。これを実現するために、画像制御装置101は、映像データに含まれる人物のシルエットなどから男女を区別して区別した結果を含む状態情報を作成すればよい。
また、図25において、滞在人数も滞在情報D500を用いて算出できる。この場合、滞在情報D500において、映像データから検出された顧客の顧客IDと、その顧客が滞在したエリアとを関連付けておく。そして、表示制御装置400は、エリア別に顧客IDの個数を1時間単位でカウントすることで、選択されたエリアの1時間毎の滞在人数を算出すればよい。
また、図25において、売り上げ人数は、例えば、店舗に設置されたPOSシステムが集計した集計データに基づいて算出される。この場合、店舗情報記憶装置300において、各店舗に設置されたPOSシステムが集計した集計データを記憶させておく。ここで、集計データには、各商品の店舗別の販売履歴が含まれている。販売履歴には、例えば、販売時刻と、販売された商品のIDとが関連付けられている。したがって、表示制御装置400は、表示対象店舗における表示日1及び表示日2の販売履歴を店舗情報記憶装置300から取得し、取得した販売履歴から、選択された指定エリアにおいて販売されている商品(ここでは、惣菜用平台)の購入者数を1時間単位で算出することで、売り上げ人数を算出すればよい。
(2)客層分布表示
図23のメニュー画面2300に対し、閲覧者が、「客層分布グラフ」と記載されたボタン2302を選択すると、滞在情報表示システムは、客層分布グラフを表示する処理を開始する。
表示制御装置400は、「客層分布グラフ」と記載されたボタン2302が選択されると、図27に示す客層分布グラフ画面2700を表示する。図27は、客層分布グラフ画面2700の一例を示す図である。客層分布グラフ画面2700は、右側に配置された入力領域2710と、左側に配置されたグラフ表示領域2720とを備えている。
入力領域2710には、店舗名入力欄2711、表示期間入力欄2712、年代入力欄2713、及び表示ボタン2714が設けられている。
閲覧者は、入力領域2710に対し、店舗名入力欄2711に表示対象店舗を入力し、表示期間入力欄2712に表示対象期間を入力し、表示ボタン2714を選択する。すると、表示制御装置400は、この入力を受け付ける。表示制御装置400は、受け付けた入力に従って、表示対象店舗と表示対象期間とを選択する。
店舗名入力欄2711は、図24と同様、3つのプルダウンメニューを備えている。表示制御装置400は、滞在状況の表示対象として選択可能な店舗のみを店舗名入力欄2711にプルダウンメニュー形式で表示する。また、表示制御装置400は、年代入力欄2713において年代が指定されると、指定された年代の来店人数をグラフ表示する。
表示制御装置400は、表示対象店舗と表示対象期間とに対応する来店者数、来店者の性別、及び来店者の年代などの情報を、店舗情報記憶装置300から取得する。そして、表示制御装置400は、表示対象店舗の来店者数を、客層別にグラフ表示する。つまり、表示制御装置400は、表示対象店舗の来店者の客層別のグラフを生成し、図27の左側のグラフ表示領域2720に表示する。
図27の例では、表示期間入力欄2712において「24時間グラフ」が指定されているため、表示制御装置400は、指定された日(ここでは、2013年10月30日)の1時間毎の来店者数をグラフ表示領域2720に表示している。
グラフ表示領域2720は、縦軸に人数が規定され、横軸に0時〜23時までの時間が規定されている。また、グラフ表示領域2720において、男女別の来店者数が棒グラフで示され、年代別の来店者数が折れ線グラフで示されている。
店舗名入力欄2711において守口東店が選択され、表示期間入力欄2712において2013/10/30の24時間グラフが選択され、年代入力欄2713において、10歳以下と20〜29歳との2つの年代が選択されている。そのため、グラフ表示領域2720には、2013/10/30における守口東店の男女別の来店者数を1時間単位で示す棒グラフが表示されている。また、グラフ表示領域2720には、同日付の同店舗における、10歳以下の年代の来店者数を1時間単位で示す折れ線グラフと、20〜29歳の年代の来店者数を1時間単位で示す折れ線グラフとが表示されている。
図27のグラフ表示領域2720に対し、閲覧者が、特定の位置を指定すると、表示制御装置400は、指定された特定の位置に対応するグラフの詳細情報を表示する。この例では、グラフ表示領域2720において11時に対応する位置が選択されている。そのため、グラフ表示領域2720の11時に対応付けて、11時におけるグラフの詳細情報2720aが表示されている。ここで、11時において、守口東店の来店者数は男性が8人、女性が8人であった。また、10歳以下の年代の来店者数は4人、20〜29歳以下の年代の来店者数は5人であった。そのため、グラフの詳細情報2720aには、11時を起点とする吹き出しマークを用いて男性:8人、女性:8人、10歳以下:4人、20〜29歳以下:5人とのメッセージが表示されている。
また、客層分布グラフ画面2700の表示期間入力欄2712において、「日グラフ」が指定されると、図28に示す客層分布グラフ画面2700が表示される。図28は、「日グラフ」が選択された場合の客層分布グラフ画面2700の一例を示す図である。
図28では、表示期間入力欄2712において、2013/10/1〜2013/10/31の期間での「日グラフ」が指定されている。そのため、表示制御装置400は、指定された期間(2013年10月1日〜2013年10月31日)の日毎の来店者数をグラフ表示している。
具体的には、年代入力欄2713において、10歳以下の年代が選択されているため、グラフ表示領域2720には、指定された期間の守口東店での男女別の来店者数を1日単位で示す棒グラフと、指定された期間の守口東店での10歳以下の年代の来店者数を1日単位で示す折れ線グラフとが表示されている。
図28のグラフ表示領域2720に対し、閲覧者が、特定の位置を指定すると、表示制御装置400は、指定された特定の位置に対応するグラフの詳細情報を表示する。この例では、グラフ表示領域2720において2013/10/15が選択されている。そのため、グラフ表示領域2720の2013/10/15に対応付けて、2013/10/15におけるグラフの詳細情報2720aが表示されている。ここで、2013/10/15において、守口東店の来店者数は男性が180人、女性が120人であった。また、10歳以下の年代の来店者数は100人であった。そのため、グラフの詳細情報2720aには、2013/10/15を起点とする吹き出しマークを用いて男性:180人、女性:120人、10歳以下:100人とのメッセージが表示されている。
(3)行動分布表示
図23のメニュー画面2300に対し、閲覧者が、「行動分布グラフ」と記載されたボタン2303を選択すると、滞在情報表示システムは、行動分布グラフを表示する処理を開始する。
表示制御装置400は、「行動分布グラフ」と記載されたボタン2303が選択されると、図29に示す行動分布グラフ画面2900を表示する。図29は、行動分布グラフ画面2900の一例を示す図である。行動分布グラフ画面2900は、右側に配置された入力領域2910と、左側に配置されたグラフ表示領域2920とを備えている。
入力領域2910には、店舗名入力欄2911、グラフ種別選択欄2912、表示期間入力欄2913、及び表示ボタン2914が設けられている。
閲覧者は、入力領域2910に対し、店舗名入力欄2911に表示対象店舗を入力し、表示期間入力欄2913に表示対象期間を入力し、表示ボタン2914を選択する。すると、表示制御装置400は、この入力を受け付ける。表示制御装置400は、受け付けた入力に従って、表示対象店舗と表示対象期間とを選択する。店舗名入力欄2911は、図24と同様、3つのプルダウンメニューを備えている。表示制御装置400は、滞在状況の表示対象として選択可能な店舗のみを店舗名入力欄2911にプルダウンメニュー形式で表示する。
また、グラフ種別選択欄2912において、閲覧者は、「購入者数との比較」又は「非購入者数との比較」とを選択できる。「購入者数との比較」が選択されると、表示制御装置400は、来店者数と購入者数とを比較した行動分布グラフをグラフ表示領域2920に表示する。一方、「非購入者との比較」が選択されると、表示制御装置400は、来店者数と非購入者数とを比較した行動分布グラフをグラフ表示領域2920に表示する。
表示制御装置400は、表示対象店舗と表示対象期間とに対応する来店者数、来店者の性別、来店者の年代、購入者数、購入者の性別、及び購入者の年代などの情報を、店舗情報記憶装置300から取得する。表示制御装置400は、表示対象店舗の来店者数と購入者数とを比較した行動分布グラフ、又は、来店者数と非購入者数とを比較した行動分布グラフを表示する。つまり、表示制御装置400は、表示対象店舗の来店者数の行動を示す行動分布グラフを生成し、図29の左側のグラフ表示領域2920に表示する。
図29の例では、表示期間入力欄2913において「24時間グラフ」が指定されているため、表示制御装置400は、指定された日(ここは、2013年10月30日)の1時間毎の来店者数と購入者数とを比較する行動分布グラフをグラフ表示領域2920に表示している。
グラフ表示領域2920は、縦軸に人数が規定され、横軸に0時〜24時までの時間が規定されている。また、グラフ表示領域2920において、来店者数を1時間単位で示す白色の棒グラフと、購入者数を1時間単位で示す黒色の棒グラフとが重畳表示された行動分布グラフが表示されている。
図29のグラフ表示領域2920に対し、閲覧者が、特定の位置を指定すると、表示制御装置400は、指定された特定の位置に対応するグラフの詳細情報を表示する。この例では、グラフ表示領域2920において11時に対応する位置が選択されている。そのため、グラフ表示領域2920の11時に対応付けて、11時におけるグラフの詳細情報2920aが表示されている。ここで、11時において、守口東店の来店者数は20人、購入者数は15人であった。そのため、グラフの詳細情報2920aには、11時を起点とする吹き出しマークを用いて来店者:20人、購入者:15人とのメッセージが表示されている。また、グラフの詳細情報2920aには、購入者の性別及び年代別の内訳も表示されている。
また、行動分布グラフ画面2900の表示期間入力欄2913において、「日グラフ」が指定されると、図30に示す行動分布グラフ画面2900が表示される。図30は、「日グラフ」が指定された場合の行動分布グラフ画面2900を示す図である。
図30では、表示期間入力欄2712において、2013/10/1〜2013/10/31の期間での「日グラフ」が指定されている。そのため、表示制御装置400は、指定された期間(2013年10月1日〜2013年10月31日)の日毎の行動分布グラフを表示している。
具体的には、グラフ表示領域2920には、指定された期間の守口東店での来店者数を1日単位で示す白色の棒グラフと、購入者数を1日単位で示す黒色の棒グラフとが重畳表示された行動分布グラフが表示されている。
図30のグラフ表示領域2920に対し、閲覧者が、特定の位置を指定すると、表示制御装置400は、指定された特定の位置に対応するグラフの詳細情報を表示する。この例では、グラフ表示領域2920において2013/10/15に対応する位置が選択されている。そのため、グラフ表示領域2920の2013/10/15に対応付けて、2013/10/15におけるグラフの詳細情報2920aが表示されている。ここで、2013/10/15において、守口東店の来店者数は120人、購入者数は48人であった。そのため、グラフの詳細情報2920aには、2013/10/15を起点とする吹き出しマークを用いて来店者:120人、購入者:48人とのメッセージが表示されている。また、グラフの詳細情報2920aには、購入者の性別及び年代別の内訳も表示されている。
(4)エリア設定
図23のメニュー画面2300に対し、設定者が、「エリア設定」と記載されたボタン2304を選択することで、滞在情報表示システムは、エリア設定の処理を開始する。
表示制御装置400は、「エリア設定」と記載されたボタン2303が選択されると、図31に示すエリア設定画面3100を表示する。図31はエリア設定画面3100の一例を示す図である。図31のエリア設定画面3100は、右側に配置された編集領域3110と、左側に配置されたエリア一覧領域3120とを備えている。
編集領域3110には、区分入力欄3111、名称入力欄3112、座標入力欄3113、及び指定エリア入力欄3114が設けられている。
区分は、図11で説明したように店舗内の売り場を縦方向に分類するアルファベットと、店舗内の売り場を横方向に分類する数字との組み合わせによって規定されている。そのため、区分入力欄3111には、アルファベットを入力する欄と数字を入力する欄とが設けられている。
名称入力欄3112には、エリアを識別するための名称が入力される。エリアの座標は、四角形状のエリアの左上の頂点と右下の頂点との(x,y)の座標によって規定される。そのため、座標入力欄3113には、エリアの左上の頂点の座標を入力する欄とエリアの右下の頂点を入力する欄とが設けられている。
指定エリア入力欄3114は、編集領域3110において設定中のエリアを滞在状況の表示対象として選択可能な指定エリアにするか否かを入力するために用いられる。
編集領域3110に対して、設定者が入力した情報は、エリア一覧領域3120に反映される。図31の例では、編集領域3110は、エリア一覧領域3120の「区分」が「A−1」のエリアに関する情報を表示している。そのため、編集領域3110で入力された情報はエリア一覧領域3120の区分が「A−1」の行に表示される。
エリア設定画面3100において、編集領域3110の各欄への入力が終了し、設定者により設定ボタン3115が選択される。すると、入力された情報が入力された情報がエリア設定情報D420に反映される。設定者は、各エリアに対して上記の作業を行うことで、エリアを設定する。なお、設定者は、エリア一覧領域3120において一のエリアを選択し、編集領域3110に選択したエリアに関する情報を表示させた状態で削除ボタン3116を選択する。すると、選択されたエリアがエリア設定情報D420から削除される。
(5)店舗設定
図23のメニュー画面2300に対し、設定者が、「店舗設定」と記載されたボタン2305を選択することで、滞在情報表示システムは、店舗設定の処理を開始する。
表示制御装置400は、「店舗設定」と記載されたボタン2305が選択されると、図32に示す店舗設定画面3200を表示する。図32は、店舗設定画面3200の一例を示す図である。店舗設定画面3200は、右側に配置された編集領域3210と、左側に配置された店舗一覧領域3220とを備えている。
編集領域3210にはID入力欄3211と、名称入力欄3212とが設けられている。設定者は、編集領域3210において、ID入力欄3211に対して設定対象の店舗IDを入力し、名称入力欄3212に対してその店舗の名称を入力し、設定ボタン3213を選択する。すると、設定対象の店舗に関する情報が店舗リスト情報D410に追加される。
また、設定者は、店舗一覧領域3220にリスト表示された店舗の中から1の店舗を指定し、削除ボタン3214を選択する。すると、該当する店舗に関する情報が店舗リスト情報D410から削除される。
店舗設定画面3200において、「グループ設定」タブが選択されると、店舗が属する店舗グループを設定するためのグループ設定画面3300が表示される。図33は、グループ設定画面3300の一例を示す図である。グループ設定画面3300は、左側に配置された店舗グループ一覧領域3320と、右側に配置された編集領域3310とを備えている。
編集画面3310には、ID入力欄3311、名称入力欄3312、及び対象店舗入力欄3313が設けられている。
設定者は、ID入力欄3311に設定対象の店舗グループのIDを入力し、名称入力欄3312にその店舗グループの名称を入力し、対象店舗入力欄3313にその店舗グループに属する店舗を選択し、設定ボタン3314を選択する。すると、その店舗グループに関する情報が店舗情報記憶装置300に保存される。これにより、店舗グループが作成される。
また、設定者が店舗グループ一覧領域3320に表示された店舗グループの中から1の店舗グループを選択し、削除ボタン3315を選択する。すると、その店舗グループが店舗情報記憶装置300から削除される。滞在情報表示システムは、店舗グループを表示対象店舗として選択することで、同時に複数の店舗のマップ画面を表示できる。
<変形例>
(1)表示制御装置400の取得部403は、表示対象期間における表示対象店舗の各エリアの滞在人数を所定の時間間隔で算出する。そして、表示制御装置400の出力データ生成部402は、取得部403により所定の時間間隔毎に算出された各エリアの滞在人数を閾値を用いて分類することで、マップ画面を時間間隔毎に生成し、生成したマップ画面を時系列に表示してもよい。
図15は、表示対象期間として19時から22時までが選択された場合の表示画面1500の一例を示す図である。表示画面1500には、マップ画面が時系列に表示されるマップ画面表示領域1501と、停止ボタン500と、進捗領域501とを備える。進捗領域501は、19時から22時までの表示対象期間のうち、どの日時のマップ画面がマップ画面表示領域1501において表示中であるかを示す。進捗領域501には、マップ画面表示領域1501におけるマップ画面の時系列表示の進捗度に応じて長さが増大される矢印501aが設けられている。
出力データ生成部402は、マップ画面の時系列表示が開始されると、最初に19時のマップ画面を表示し、2秒後に、19時5分のマップ画面を表示し、次の2秒後に、19時10分のマップ画面を表示するというようにして、マップ画面表示領域1501に表示するマップ画面を切り替える。
つまり、出力データ生成部402は、所定の時間間隔(例えば、5分間隔)で生成したマップ画面を、所定のフレームレート(例えば、2秒で1フレーム)で時系列に表示することで、表示対象期間における滞在状況の時間変化を閲覧者に提示できる。図15の例では、20時30分におけるマップ画面が表示されている。また、図16は、21時40分におけるマップ画面が表示された表示画面1500の一例を示す図である。出力データ生成部402は、閲覧者により停止ボタン500が選択されると、マップ画面の時系列表示を一時停止させる。これにより、閲覧者は、観察したい時刻のマップ画面をマップ画面表示領域1501に停止表示させ、そのマップ画面を詳細に観察できる。
これを実現するために、出力データ生成部402は、表示対象期間における滞在情報D500を用いて、図13に示すマップ画面1300を所定の時間間隔(例えば、5分)で作成し、作成したマップ画面1300をマップ画面表示領域1501に所定のフレームレート(例えば、2秒で1フレーム)で時系列に表示すればよい。
なお、上記において、所定の時間間隔である5分及び所定のフレームレートである2秒で1フレームは一例にすぎず、他の値が採用されてもよい。
図17は表示対象期間として19時から22時までが選択された場合の表示画面の別の一例である表示画面1700を示す図である。
表示画面1700において、表示画面1500との相違点は、顧客の滞在位置がマップ画面上に表示されている点にある。マップ画面表示領域1501には、20時30分のマップ画面が示されており、このマップ画面では、エリアA−3の顧客の滞在位置を示すドット1701が多くプロットされており、商品棚(3)の前に顧客が集中していることが示されている。
図18は、図17に表示されたマップ画面に対して1時間10分後の21時40分におけるマップ画面が表示された表示画面1700の一例を示す図である。図18では、エリアA−3におけるドット1701のプロット数が図17に比べて減少しており、商品棚(3)の前の集中が解消されていることが分かる。また、図18では、エリアA−3における商品棚(9)側のドット1701のプロット数は、図17と比べて大差はないため、商品棚(9)の前の顧客の滞在人数に大きな変動が見られないことが分かる。図17、図18に示す表示画面1700では、顧客の滞在位置を示すドット1701がマップ画面上に表示されているため、閲覧者は、特定の商品棚や商品に対する顧客の関心度を、より詳細に把握することが可能となる。
これにより、滞在情報表示システムは、時間経過による、各店舗における顧客の滞在状況の変化を、より適切に提示することが可能となる。
これを実現するには、出力データ生成部402は、表示対象期間における滞在情報D500を用いて、図14で示したマップ画面1400を所定の時間間隔(例えば、5分)毎に作成し、所定のフレームレート(例えば、2秒で1フレーム)でマップ画面表示領域1501に時系列で表示すればよい。
(2)出力データ生成部402は、複数の店舗の滞在状況を、同時にマップ表示してもよい。図19は、表示対象店舗として店舗(A)、店舗(B)、店舗(C)、店舗(D)の4つの店舗が選択された場合の表示画面1900の一例を示す図である。表示画面1900には、選択された4つの店舗の各エリアの顧客の滞在状況を示すマップ画面が同時に表示されている。この例では、表示対象期間として、2013/10/10の10:00〜11:00が選択されている。また、表示画面1900には左上に店舗(A)のマップ画面1901が配置され、右上に店舗(B)のマップ画面1902が配置され、左下に店舗(C)のマップ画面1903が配置され、右下に店舗(D)のマップ画面1904が配置されている。
本滞在情報表示システムは、分類に用いる閾値を、表示対象店舗の特徴や表示対象期間などに応じて決定することを特徴としている。そのため、出力データ生成部402は、同時に表示する4つの店舗が異なる特徴(立地、商品、サービス、来店人数など)を有している場合、店舗毎に異なる閾値を決定すればよい。そして、出力データ生成部402は、店舗毎に決定した閾値を用いて店舗毎のマップ画面を生成し、表示画面1900に同時に表示すればよい。なお、閾値の決定手法としては、上述した手法が採用されればよい。具体的には、条件情報D800を用いた手法、条件情報D910、D920、D930を用いた手法、或いは条件情報D910、D920、D930で決定した1時間当たりの閾値を表示対象期間に応じた時間に補正した値を閾値として決定する手法が採用されればよい。
また、出力データ生成部402は、表示画面1900において同時に表示されたマップ画面1901〜1904を、同じ閾値で統一して表示してもよい。
例えば、表示画面1900において、閲覧者が店舗100を指定する操作を入力し、選択部401がその操作を受け付けたとする。すると、出力データ生成部402は、店舗(A)に対して決定した閾値を用いて、店舗(B)、店舗(C)、店舗(D)のマップ画面1902,1903,1904を生成し、表示画面1900に表示する。
図20は、店舗(A)が選択された場合の表示画面1900の一例を示す図である。図20の表示画面1900では、店舗(A)が選択されたため、そのことを示すカーソル1905がマップ画面1901に表示されている。閲覧者は、例えば、マップ画面1901の領域内をクリックする操作などを入力することで、店舗(A)を選択すればよい。
図20の表示画面1900では、店舗(A)の閾値を用いて、マップ画面1902〜1904が生成されているため、マップ画面1902〜1904の表示形態が、図19の表示画面1900とは異なっていることが分かる。
図20に示す表示画面1900は、店舗(B)と店舗(C)との滞在人数が店舗(A)と店舗(B)との滞在人数に比べて多いといった4つの店舗の傾向などを把握するのに適している。一方、店舗(B)と店舗(C)とは、店舗(A)の閾値を用いてマップ画面1902,1903が生成されているため、ほとんどのエリアが最も多い滞在状況を示す表示形態で表示されており、各エリアの滞在状況の違いが不明瞭である。
そこで、閲覧者が図20に示す表示画面1900において、店舗(B)を選択すると、出力データ生成部402は、店舗(B)に対して決定した閾値を用いて、店舗(A)、店舗(C)、店舗(D)の各エリアの滞在状況を示すマップ画面1901,1903,1904を生成し、表示画面1900に表示する。
図21は、店舗(B)が選択された場合の表示画面1900の一例を示す図である。図20では、マップ画面1902,1903において、ほとんどのエリアが最も多い滞在状況を示す表示形態で表示されていたのが、図21では、マップ画面1902,1903において、各エリアの滞在状況が異なる表示形態で表示されていることが分かる。その一方で、図21では、マップ画面1901,1904において、ほとんどのエリアが最も少ない滞在状況を示す表示形態で表示されている。そのため、図21の表示画面1900は、店舗(B)と店舗(C)とのエリア毎の滞在状況の違いを把握するのに適している。
なお、表示画面1900では、4つの店舗が選択された例が示されているが、本開示はこれに限定されず、2つ、3つ、5つ以上の所定数の店舗が選択されてもよい。この場合、選択した店舗の個数に対応する個数のマップ画面が表示画面1900に同時に表示されることになる。
また、上記では、店舗(A)、店舗(B)が選択される例を示したが、店舗(C)、店舗(D)が選択されてもよい。この場合、選択された店舗(C)、店舗(D)に対して決定された閾値を用いて、他の店舗のマップ画面が作成される。
(3)一つの店舗が複数の売り場を有している場合、滞在情報表示システムは、各々の売り場を別の店舗として管理し、これら複数の売り場を店舗グループとして設定すればよい。そして、滞在情報表示システムは、これら複数の売り場の各エリアの滞在状況を示すマップ画面を同時に表示すればよい。
(4)画像制御装置101を管理するゲートウェイが店舗内に存在する場合、画像制御装置101は、ゲートウェイを介して管理装置200と通信してもよい。例えば、一階と二階との二つの売り場を有する店舗において、一階と二階とで異なる画像制御装置101が設置されている場合、各階の画像制御装置101は状態情報をゲートウェイに送信し、ゲートウェイは管理装置200に状態情報を転送すればよい。
(5)上記実施の形態では、1つの装置が複数の機能(構成要素)を持つ構成としたが、本開示はこの構成に限定されるものではない。各機能(構成要素)が複数の装置に分かれ、それらの組み合わせが同様の効果や機能を実現するのであれば、それらの組み合わせも本開示に含まれる。
(6)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されてもよい。前記ICカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(7)本開示は、上記に示す方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであってもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であってもよい。
また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリーなど)に記録したものであってもよい。また、本開示は、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であってもよい。
また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線、有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、またはデータ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本開示は、マイクロプロセッサとメモリーとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリーは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作してもよい。
また、本開示は、前記プログラム若しくは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して独立した他のコンピュータシステムに移送することにより、または前記プログラム若しくは前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して独立した他のコンピュータシステムに移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施されてもよい。
(8)本滞在情報表示システムは、図1に代えて図36で示す構成が採用されてもよい。図36は、本実施の形態における滞在情報表示システムの構成の他の例を示す図である。図1では、表示制御装置400は、管理装置200及び店舗情報記憶装置300とLANにより接続されていたが、図36では、表示制御装置400はネットワークNTに接続されている。つまり、図36の構成では、管理装置200及び店舗情報記憶装置300はクラウド側の装置として構成され、表示制御装置400はネットワークNTを介してクラウド側の装置に接続される。ここで、クラウド側の装置を管理する管理者は、店舗100が属する企業であってもよいし、本滞在情報表示システムを製造した製造メーカであってもよいし、本体材情報表示システムによるサービスを運営するサービスプロバイダであってもよい。
表示制御装置400は、例えば、店舗100に設置されたコンピュータであってもよいし、店舗100の社員が携帯する携帯端末であってもよい。携帯端末としては、例えば、タブレット端末やスマートフォンが採用できる。
(9)本開示は、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせてもよい。
以上により、本実施の形態における滞在情報表示方法及び滞在情報表示システムは、各店舗における顧客の滞在情報を収集して、店舗内のエリア毎の滞在状況を示すマップ画面を表示することが可能となる。また、本滞在情報表示システムは、店舗内のエリア毎の滞在状況を、異なる表示形態で分類表示し、更に、分類に用いる閾値を、表示対象店舗の特徴や表示対象期間などに応じて決定することで、顧客の滞在状況をより適切に提示することが可能となる。