JP2019052257A - 粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シワを抑制しつつ被着体の形状に良好に追従させて貼り付けることができ、また押圧されても破れ難い粘着シートを提供する。【解決手段】粘着シート100は、金属材料によって形成された基材層110と、当該基材層の片方の面111の側に設けられた粘着剤層140と、基材層の片方の面と粘着剤層との間、およびこれと反対の基材層の他方の面112の側のうち、少なくとも一方に基材層と一体に設けられた樹脂層120、121と、を有する。基材層の厚みは7μmより大きく30μm未満であり、樹脂層の総厚みは25μmより大きく40μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着シートに関する。
従来、被着体に形成された隙間を塞ぐ粘着シートが知られており、例えば特許文献1は、ハードディスクの隙間を塞ぐ粘着シートを開示している。
特許文献1の粘着シートは、ハードディスクの平坦な上面に貼り付けられて隙間を塞ぐとともに、そこから折り曲げられて側面に密着することによって、気密性を維持している。
特開2017−14478号公報
しかしながら、ハードディスク等の被着体の貼り付け面は、必ずしも上記従来技術で開示されているような平坦な面だけから構成される訳ではなく、実際には凸凹で段差があり、それに良好に追従するか否かも被着体に対する密着性を左右する要因となり得、また、粘着シートのシワの生じ易さも密着性を妨げる要因となる。
一方で、シワを抑制したり、被着体の形状に追従させたりするために、粘着シートを被着体に対して押圧しつつ貼り付けようとすると、被着体の隙間を覆う箇所では粘着シートは裏側から被着体によって支持されないため、例えば誤って強く押圧された場合、粘着シートの破れを招く虞がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、シワを抑制しつつ被着体の形状に良好に追従させて貼り付けることができ、また押圧されても破れ難い粘着シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の粘着シートは、金属材料によって形成された基材層と、当該基材層の片方の面の側に設けられた粘着剤層と、前記基材層の片方の面と前記粘着剤層との間、およびこれと反対の前記基材層の他方の面の側のうち、少なくとも一方に前記基材層と一体に設けられた樹脂層と、を有する。前記基材層の厚みは7μmより大きく30μm未満であり、前記樹脂層の総厚みは25μmより大きく40μm以下である。
本発明の粘着シートは、本発明者の検討結果に基づき、基材層の厚みが7μmより大きく30μm未満であり、樹脂層の総厚みが25μmより大きく40μm以下であるため、シワを抑制しつつ被着体の形状に良好に追従させて貼り付けることができ、また押圧されても破れ難い。
第1実施形態の粘着シートを被着体とともに示す斜視図である。 第1実施形態の粘着シートが被着体に貼り付けられた状態を示す図である。 被着体に貼り付けられた粘着シートに浮きや膨らみが生じた比較例を示す斜視図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 第2実施形態の粘着シートを被着体とともに示す斜視図である。 押圧に対する破れ難さを測定する強度試験の模式図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態の粘着シート100は、基材層110と、樹脂層120と、樹脂層121と、プライマー層130と、粘着剤層140と、剥離ライナー150とを有する。粘着シート100は、被着体であるハードディスクドライブ1に貼り付けられて隙間1a(被着体に形成された空いた箇所)を塞ぐのに用いられる。
基材層110は、金属材料によって形成されている。基材層110を形成する金属材料は、例えばアルミニウム(Al)であるが、これに限定されず、他の金属材料であってもよい。
基材層110の厚みは、7μmより大きく30μm未満であり、好ましくは7μmより大きく20μm以下である。
樹脂層120は、基材層110の片方の面111の側に基材層110と一体に設けられている。樹脂層121は、基材層110の他方の面112の側に基材層110と一体に設けられている。
樹脂層120および樹脂層121の形成材料は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)であるが、これに限定されず、他の樹脂であってもよい。また、樹脂層120の形成材料と、樹脂層121の形成材料とが同じである形態に限定されず、それらが異なっている形態を本発明は含む。
樹脂層120の厚みと樹脂層121の厚みとの総和(総厚み)は、25μmより大きく40μm以下である。樹脂層120の厚みと、樹脂層121の厚みとは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
プライマー層130は、樹脂層120と粘着剤層140との間に設けられており、それらの密着性を向上させる。プライマー層130の形成材料は、例えば、ポリウレタンエラストマーや変性ポリウレタンエラストマー等のポリウレタン系樹脂であるが、これに限定されず、他の樹脂であってもよい。プライマー層130の厚みは、例えば0.01μm以上3μm以下であるが、これに限定されない。
粘着剤層140は、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤等の粘着剤によって形成できるが、必要な粘着力等を考慮して適宜設計でき、特に限定されない。
剥離ライナー150は、粘着剤層140の表面に剥離自在に配置されており、埃等の異物が粘着剤層140の表面に付着するのを防止する。剥離ライナー150の構成は、特に限定されないが、例えば、シリコーン等の剥離剤が表面に塗布された各種の樹脂からなる剥離フィルム、または、同剥離剤が表面に塗布された、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等である。剥離ライナー150が剥がされて露出した粘着剤層140を介して、粘着シート100はハードディスクドライブ1に貼り付けられる。
ハードディスクドライブ1は、開口部のあるケース2と、ケース2に収められた本体部3と、を有する。
ケース2は、例えば樹脂によって形成されるが、これに限定されず金属によって形成されてもよい。本体部3は、例えば、磁気ディスク、スピンドルモータ、磁気ヘッド等の精密部品を含み、段差3aのある表面形状を有する。
ケース2と本体部3との間に隙間1aが形成されている。粘着シート100は、隙間1aを塞ぐことによって、湿気等、ハードディスクドライブ1に悪影響を及ぼす物質が本体部3内に進入するのを防止する。あるいは、装置性能向上のために本体部3内に充填されるヘリウム等のガスが漏出するのを防止する。
図2に示すように、粘着シート100は、隙間1aを塞いでその周りに貼り付けられるとともに、その周りにおける角部1bと交わる外面1cに貼り付けられ、角部1bから外面1cに沿うように曲がった状態を維持する。また、粘着シート100は、段差3aの形状に沿うように貼り付けられている。
粘着シート100は、そのように角部1bから外面1cに沿うように曲がった状態で貼り付き、また、段差3aにおいてもその形状に沿うように貼り付くことによって、密閉性を確保し、隙間1aを通じて本体部3内に湿気等が流入したり、本体部3内に封入されているガスが外部に漏出したりするのを防止している。
本発明者は、鋭意検討の結果、粘着シート100のそのような本質的機能は、基材層110の厚みが7μmより大きく30μm未満であり、樹脂層の総厚みが25μmより大きく40μm以下であれば、効果的に発揮されることを見出した。
図3に示すように、それらの厚みが異なっている粘着シート100Aがハードディスクドライブ1に貼り付けられ、その結果、例えば段差3aにおいて、その形状に追従するように変形することなく隙間1aと外部とを連通させる浮き101Aが生じてしまうと、浮き101Aおよび隙間1aを通じて、本体部3内に湿気等が流入したり、本体部3内に封入されているガスが外部に漏出したりする虞がある。また、粘着シート100Aが角部1bに追従せず外面1cから浮き上がってしまうような場合にも、密閉性が損なわれる虞がある。
また、同図3で示すように、粘着シート100Aが、膨らみ102Aを持ちつつもハードディスクドライブ1の形状に沿うように変形して貼り付いていれば、浮き101Aとは異なり、密閉性は確保されるが、膨らみ102Aがなくハードディスクドライブ1の形状にしっかりと追従している方が密閉性はさらに高まるため、より好ましい。
また、粘着シート100Aでは、ハードディスクドライブ1に貼り付けられる際にシワが生じることがあり得るが、そのようなシワも密閉性の低下につながる虞がある。
浮き101Aおよび膨らみ102A、ならびにシワができるだけ抑制されるように、作業者は、ハードディスクドライブ1の形状に沿うよう粘着シート100Aを押圧しつつ貼り付けていく必要がある。
しかしながら、図4に示すように、粘着シート100Aは、隙間1aを覆う箇所では裏側からハードディスクドライブ1によって支持されないため、隙間1aを覆っている箇所で粘着シート100Aが例えば誤って大きな力Fで押圧された場合、破れを招く虞がある。そのような破れた箇所が生じると、そこを通じて湿気等の悪影響を及ぼすガスがハードディスクドライブ1内に進入したり、ハードディスクドライブ1内のガスが流出したりするため、好ましくない。
一方、本実施形態の粘着シート100は、本発明者の検討結果に基づき、基材層110の厚みが7μmより大きく30μm未満であり、樹脂層の総厚みが25μmより大きく40μm以下であるため、シワを抑制しつつ被着体の形状に良好に追従させて貼り付けることができ、また押圧されても破れ難い。
特に、本実施形態では、基材層110の両面の一方の側だけではなく、その両方に樹脂層120および樹脂層121が設けられており、本発明者の検証によれば、そのような構成によってシワの抑制効果を一層高めることができる。
また、本発明者が検証したところ、基材層110の両面側に樹脂層120、121が設けられている構成では、基材層110の厚みが薄くなると、角部1bにおける粘着シート100の浮き上がりが抑制され易くなるため、基材層110の厚みを20μm以下とすることによって、角部1bでの貼付適性を特に効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、粘着シート100が角部1bから外面1cに沿うように曲がった状態で貼り付けられているため、例えば本実施形態と異なり隙間1aと角部1bとの間だけで貼り付けられる場合に比べて貼り付けの範囲が広く、粘着シート100が角部1bから剥がれ難い。
<第2実施形態>
図5に示すように、第2実施形態の粘着シート200は、第1実施形態のように基材層110の両面ではなく、それらの一方の面112の側だけに樹脂層220を有する点で第1実施形態と異なる。その他の構成は第1実施形態と同様であるため、それらについては第1実施形態と同様の符号を用い、ここでの重複する説明を省略する。
樹脂層220は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)によって形成されるが、これに限定されず、他の樹脂によって形成されてもよい。樹脂層220の厚み(総厚み)は、25μmより大きく40μm以下である。
樹脂層220が面112の側ではなく面111の側だけに設けられる形態も本発明の範囲に含まれるが、本実施形態のように面112の側に樹脂層220が設けられることによって、基材層110を効果的に保護できる。
本実施形態の粘着シート200は、図2で示した第1実施形態と同様にハードディスクドライブ1に貼り付けられ、隙間1aを塞ぐ。
本発明者が検証したところ、本実施形態のように基材層110の両面の一方の側だけに樹脂層220が設けられると、第1実施形態のように両面側に設けられる場合に比べ、角部1bでの浮きがより効果的に抑制され、また、樹脂層220の厚みが第1実施形態の樹脂層120、121の総厚みと同程度であっても、押圧に対して破れ難くなる。
従って、本実施形態の粘着シート200によれば、第1実施形態と同様、シワを抑制しつつハードディスクドライブ1の形状に良好に追従させて貼り付けることができるとともに、角部1bでの貼付適性をより向上させることができ、また、押圧に対する強度をより効果的に上げられる。
次に、実施例について説明するとともに、上記実施形態に準じた構成による効果について、検証結果を示す。
本発明者は、実施例1〜11の粘着シートを作製し、それらを用いて試験を行った。以下に、実施例1〜11の粘着シートの各構成について述べる。
<実施例1>
実施例1の粘着シートは、第1実施形態の粘着シート100と同様の積層順で、樹脂層、基材層、樹脂層、プライマー層、粘着剤層、および剥離ライナーを有する。ここで、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層/樹脂層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al/PET、16μm/7μm/16μmであり、それらの各層同士は接着剤によって接着されて一体となっている。また、実施例1の粘着シートは、他の実施例2〜11とは異なる材質の粘着剤層を有する。
<実施例2>
実施例2の粘着シートは、第1実施形態の粘着シート100と同様の積層順で、樹脂層、基材層、樹脂層、プライマー層、粘着剤層、および剥離ライナーを有する。ここで、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層/樹脂層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al/PET、16μm/11μm/16μmであり、それらの各層同士は接着剤によって接着されて一体となっている。実施例2の粘着シートは、実施例1とは異なる材質の粘着剤層を有する。
<実施例3>
実施例3の粘着シートは、第1実施形態の粘着シート100と同様の積層順で、樹脂層、基材層、樹脂層、プライマー層、粘着剤層、および剥離ライナーを有する。ここで、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層/樹脂層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al/PET、16μm/22μm/16μmであり、それらの各層同士は接着剤によって接着されて一体となっている。実施例3の粘着シートは、実施例2と同じ材質の粘着剤層を有する。
<実施例4>
実施例4の粘着シートは、第1実施形態の粘着シート100と同様の積層順で、樹脂層、基材層、樹脂層、プライマー層、粘着剤層、および剥離ライナーを有する。ここで、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層/樹脂層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al/PET、16μm/30μm/16μmであり、それらの各層同士は接着剤によって接着されて一体となっている。実施例4の粘着シートは、実施例2と同じ材質の粘着剤層を有する。
<実施例5>
実施例5の粘着シートは、第2実施形態の粘着シート200と同様の積層順で、樹脂層、基材層、プライマー層、粘着剤層、および剥離ライナーを有する。ここで、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al、25μm/11μmであり、それらの各層同士は接着剤によって接着されて一体となっている。実施例5の粘着シートは、実施例2と同じ材質の粘着剤層を有する。
<実施例6>
実施例6の粘着シートは、第2実施形態の粘着シート200と同様の積層順で、樹脂層、基材層、プライマー層、粘着剤層、および剥離ライナーを有する。ここで、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al、38μm/7μmであり、それらの各層同士は接着剤によって接着されて一体となっている。実施例6の粘着シートは、実施例2と同じ材質の粘着剤層を有する。
<実施例7>
実施例7の粘着シートは、実施例2の粘着剤層の材質を変更した構成を有する。それ以外の構成については、実施例7の粘着シートは、実施例2と同様であり、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層/樹脂層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al/PET、16μm/11μm/16μmである。
<実施例8>
実施例8の粘着シートは、実施例3の粘着剤層の材質を実施例7と同様に変更した構成を有する。それ以外の構成については、実施例8の粘着シートは、実施例3と同様であり、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層/樹脂層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al/PET、16μm/22μm/16μmである。
<実施例9>
実施例9の粘着シートは、実施例4の粘着剤層の材質を実施例7と同様に変更した構成を有する。それ以外の構成については、実施例9の粘着シートは、実施例4と同様であり、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層/樹脂層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al/PET、16μm/30μm/16μmである。
<実施例10>
実施例10の粘着シートは、実施例5の粘着剤層の材質を実施例7と同様に変更した構成を有する。それ以外の構成については、実施例10の粘着シートは、実施例5と同様であり、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al、25μm/11μmである。
<実施例11>
実施例11の粘着シートは、実施例6の粘着剤層の材質を実施例7と同様に変更した構成を有する。それ以外の構成については、実施例11の粘着シートは、実施例6と同様であり、粘着シートの要部をなす樹脂層/基材層のそれぞれの形成材料および厚みは、PET/Al、38μm/7μmである。
実施例1の粘着剤層を形成する粘着剤A、実施例2〜6の粘着剤層を形成する粘着剤B、実施例7〜11の粘着剤層を形成する粘着剤Cは、いずれもアクリル系粘着剤であるが、それぞれ異なる組成の主剤を含む。粘着剤A、粘着剤B、および粘着剤Cは、いずれも約25μmの厚みの粘着剤層を形成している。
<貼付試験、強度試験>
本発明者は、実施例1〜11のそれぞれにつき、貼付時の浮き・膨らみ・シワに関する貼付試験を行った。また、本発明者は、押圧時の破れに関する強度試験も行った。
貼付時の浮き・膨らみ・シワに関する貼付試験では、本発明者は、各実施例の粘着シートを、実際のハードディスクドライブにスキージーを用いて軽く貼り付け、ハードディスクドライブの角部および段差部のそれぞれにおける浮き・膨らみの状態を評価した。また、本発明者は、貼り付けた際のシワの発生状態も評価した。
図6に示すように、押圧時の破れに関する強度試験では、本発明者は、実施例の粘着シートの要部に対応させて作製した基材片S1〜S6、およびそれらとの比較のために作製した基材片C1、C2をそれぞれ押圧し、各々について破れる際の押圧力を測定した。
基材片S1は、実施例1の粘着シートの要部に対応して、樹脂層、基材層、および樹脂層がこの順序で積層されて一体となった3層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al/PET、16μm/7μm/16μmである。
基材片S2は、実施例2、7の粘着シートの要部に対応して、樹脂層、基材層、および樹脂層がこの順序で積層されて一体となった3層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al/PET、16μm/11μm/16μmである。
基材片S3は、実施例3、8の粘着シートの要部に対応して、樹脂層、基材層、および樹脂層がこの順序で積層されて一体となった3層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al/PET、16μm/22μm/16μmである。
基材片S4は、実施例4、9の粘着シートの要部に対応して、樹脂層、基材層、および樹脂層がこの順序で積層されて一体となった3層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al/PET、16μm/30μm/16μmである。
基材片S5は、実施例5、10の粘着シートの要部に対応して、樹脂層および基材層がこの順序で積層されて一体となった2層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al、25μm/11μmである。
基材片S6は、実施例6、11の粘着シートの要部に対応して、樹脂層および基材層がこの順序で積層されて一体となった2層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al、38μm/7μmである。
基材片C1は、樹脂層、基材層、および樹脂層がこの順序で積層されて一体となった3層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al/PET、6μm/11μm/6μmである。
基材片C2は、樹脂層、基材層、および樹脂層がこの順序で積層されて一体となった3層構造からなり、それらの材質および厚みは、PET/Al/PET、12μm/11μm/12μmである。
基材片S1〜S6、C1、C2のそれぞれは、孔1001の形成された台1000に対し、孔1001を塞ぐように両面テープによって固定され、孔1001を塞いでいる箇所がピン1002によって押圧される。その際、ピン1002は、孔1001に向かって10mm/minの速度で前進する。ピン1002の径は2.5mmであり、ピン1002の形成材料は鋼合金である。基材片S1〜S6、C1、C2は、略同様の大きさを有するが、それらの大きさは特に限定されない。
本発明者は、基材片S1〜S6、C1、C2のそれぞれにつき、押圧されて破れた際にピン1002の基端に加わっている力(破れに対する強度)を測定した。
以上述べた試験の結果を、以下の表1、2に示す。表1は貼付試験の結果を示し、表2は強度試験の結果を示す。
表1の「浮き・膨らみ」の項目において、◎は浮き・膨らみが無いことを表し、○は浮きはないが膨らみが生じたことを表し、×は浮きが有ることを表す。
また、表1の「シワ」の項目において、◎はシワが無いことを示し、△はシワが生じたことを示す。なお、同項目における「基材側剥離」および「ライナー剥離」とは、粘着シートが被着体に貼り付けられる前に、粘着シートから剥離ライナーがどのように剥がされたかを示し、「基材側剥離」とは、剥離ライナーが略平坦に保持された状態で、基材層側が折り返されるように撓ませられつつ剥がされたことを意味し、「ライナー剥離」とは、基材層側が略平坦に保持された状態で、剥離ライナーが折り返されるように撓ませられつつ剥がされたことを意味する。
表2の「強度評価」の項目において、○は所望の強度が得られたことを表し、×は所望の強度が得られなかったことを表す。
表1において、実施例1と実施例2、3との比較、あるいは、実施例1と実施例7、8との比較から分かるように、基材層(Al)が薄くなり、実施例1のようにその厚みが7μmになると、段差部に浮きが生じた。
一方、表1において、実施例2、3と実施例4との比較、あるいは、実施例7、8と実施例9との比較から分かるように、基材層(Al)が厚くなり、実施例4、9のようにその厚みが30μmになると、角部に浮きが生じた。
これらのことから、浮きを防止して被着体の形状に追従させるためには、基材層の厚みを7μmより大きく30μm未満にすることが好ましい。
また、表1において、実施例5と実施例6との比較、あるいは、実施例10と実施例11との比較から分かるように、樹脂層(PET)の厚みが40μm程度では、シワが生じていなかったのに対し、樹脂層の厚みが薄くなり、25μmになると、シワが生じた。
このことから、シワを抑制するためには、樹脂層の総厚みを25μmより大きく40μm以下にすることが好ましい。
また、基材層(Al)の両面の一方の側だけに樹脂層(PET)が設けられている実施例5、10ではシワが生じたのに対し、基材層の両面側に樹脂層が設けられている実施例1〜4、7〜9では、いずれもシワに対する抑制効果が良好であった。このことから、シワの抑制効果をより一層高める上では、基材層の両面に樹脂層を設けることが好ましい。
一方で、例えば、実施例2と実施例5において、角部における浮き・膨らみの抑制効果を比較すると、実施例5のように、基材層の両面の一方の側だけに樹脂層が設けられている方が、より効果が大きく、角部での貼付適性に優れる。
また、表1において、実施例7〜実施例9を比較すると、基材層(Al)の厚みが薄くなるにつれて、角部での浮き・膨らみに対する抑制効果が上がっており、基材層の厚みを20μm以下とすることによって、角部における貼付適性を特に効果的に向上させることができる。
また、表2を参照して、基材片S2と基材片C1、C2とを比較する、あるいは基材片S5と基材片C1、C2とを比較すると、樹脂層(PET)の総厚みが24μm以下の基材片C1、C2では、破れに対する所望の強度が得られなかったのに対し、樹脂層の総厚みが25μm以上の基材片S1、S5では、破れに対する所望の強度が得られた。このことから、押圧に対して破れ難くするためには、樹脂層の総厚みを25μm以上にすることが好ましい。
さらに、表2の基材片S5と基材片C2とを比較すると、それらの樹脂層の総厚みは同程度であるにもかかわらず、基材層の両面側に樹脂層が設けられている基材片C2よりも、基材層の両面の一方の側だけに樹脂層が設けられている基材片S5の方が、破れ難くなっている。このことから、押圧に対する強度をより効果的に上げるためには、基材層の両面の一方の側だけに樹脂層を設けることが好ましい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変できる。
例えば、被着体であるハードディスクドライブの形状は上記実施形態に限定されず、他の形状であってもよい。また、被着体は上記実施形態のようにハードディスクドライブに限定されず、隙間の空いた他の物であってもよい。
また、本発明の粘着シートは、上記実施形態の隙間1aのような細い間隙を塞ぐ用途に限定されず、比較的大きな開口部を塞ぐのに用いられてもよい。
1 ハードディスクドライブ(被着体)、
1a 隙間(被着体に形成された空いた箇所)、
1b 角部、
1c 角部と交わる外面、
2 ケース、
3 本体部、
3a 段差、
100、200 粘着シート、
110 基材層、
111 基材層の片方の面、
112 基材層の他方の面
120、121、220 樹脂層、
130 プライマー層、
140 粘着剤層、
150 剥離ライナー、
100A 比較例の粘着シート、
101A 浮き、
102A 膨らみ。

Claims (4)

  1. 金属材料によって形成された基材層と、
    当該基材層の片方の面の側に設けられた粘着剤層と、
    前記基材層の片方の面と前記粘着剤層との間、およびこれと反対の前記基材層の他方の面の側のうち、少なくとも一方に前記基材層と一体に設けられた樹脂層と、を有し、
    前記基材層の厚みが、7μmより大きく30μm未満であり、
    前記樹脂層の総厚みが、25μmより大きく40μm以下である、粘着シート。
  2. 前記樹脂層が、前記基材層の片方の面と前記粘着剤層との間、およびこれと反対の前記基材層の他方の面の側の両方に設けられており、
    前記基材層の厚みが、20μm以下である、請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記樹脂層が、前記基材層の片方の面と前記粘着剤層との間、およびこれと反対の前記基材層の他方の面の側のうち、一方だけに設けられている、請求項1に記載の粘着シート。
  4. 被着体に形成された空いた箇所を塞いで当該空いた箇所の周りに貼り付けられるとともに、前記周りにおける角部から当該角部と交わる外面に沿うように曲がった状態で貼り付けられている、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1つに記載の粘着シート。
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