JP2019049640A - 表示装置用のカバー板の製造方法、および前記カバー板を使用した表示装置の製造方法 - Google Patents

表示装置用のカバー板の製造方法、および前記カバー板を使用した表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 カバー板の加飾領域に形成する印刷層に層厚が徐々に低下する層厚制御部を容易に且つ確実に形成することができる表示装置用のカバー板の製造方法、および前記カバー板を使用した表示装置の製造方法を提供する。【解決手段】 スクリーン30は全域でメッシュ数を均一とする。カバー板20の透光領域3に対応する閉鎖領域31でスクリーン30の開口部を閉鎖するとともに版厚寸法T2を小さくする。カバー板20の加飾領域4に対応する第1開孔領域32aでスクリーン30の版厚寸法T1を大きくし、第2開孔領域32bで、版厚寸法を第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて徐々に低下させる。このスクリーン30を使用して透光性の基材21に印刷を施すと、加飾領域4に形成される印刷層の縁部に傾斜する層厚制御部を形成することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、車載用に使用され、または携帯用端末などの情報機器用に使用されている表示装置の前方に設けられたカバー板の製造方法、および前記カバー板を使用した表示装置の製造方法に関する。
車載用の表示装置や携帯用端末などの情報機器用に使用されている表示装置は、カラー液晶パネルなどの表示パネルの前面に、カバー板が光学接着剤層を介して接着固定されている。カバー板には、表示パネルの表示画像を透過させる透光領域と、透光領域を囲む枠形状の非透光性の加飾領域とが形成されている。カバー板は透光性の基材を有し、加飾領域は基材の面に印刷を施すことで形成されている。
しかし、この構造では、印刷工程で形成された加飾領域と、透光領域となる基材の面との間に段差が形成されるため、表示パネルの前面とカバー板とを光学接着剤層を介して接合するときに、前記段差に気泡が残留しやすくなり、透光領域を透過する表示画像の縁部に気泡による画像欠陥が現れる問題がある。
以下の特許文献1では、画像表示装置において、加飾領域に相当する着色層を有する前面板を積層する際に、加飾層の端部に気泡が発生する課題が示されている。そして、この課題を解決するために、加飾層を形成する印刷層の端部に、内側に向かって厚みが減少する傾斜部を設けて、加飾層の端部の段差を緩和することが提案されている。
また、特許文献1には、印刷層に傾斜部を形成するため手段として以下の方法が列記されている。
(1)塗料またはインキの粘度を調整して、塗膜のエッジを流動によりダレさせる。(2)複数回の塗工を行い、かつ、n回目の塗工を(n−1)回目の塗工の塗膜の内側端部を露出させるようにして行う。(3)印刷層の硬化後に所定の部位を切削する。(4)塗料またはインキの硬化中にスキージで成形する。(5)コータ―の塗料またはインキ吐出部端部にテーパを付けて端部への吐出量を連続的に減らす。
特開2014−238533号公報
しかしながら、特許文献1に記載された(1)ないし(5)の方法では、印刷層となる加飾層の端部に傾斜部を精度良く形成することができず、また傾斜部を形成する行程も効率的ではない。
例えば、(1)ではインキの粘度の調整が難しく、(2)では、複数のスクリーンなどを使用して印刷工程を多段階で行うことが必要であり非効率的である。また、(3)(4)(5)の方法では、印刷層の端部に沿って均一な形状の傾斜部を形成することが困難である。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、カバー板に形成される加飾領域とその内側の透光領域との境界部に急激な段差が形成されるのを防止でき、またこの段差を減少させるための加飾領域の印刷層を効率的にまた精度良く形成することができる表示装置用のカバー板の製造方法、および前記カバー板を使用した表示装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、インキが通過しない閉鎖領域およびインキを透過させる開孔領域を有するスクリーンを用いて、透光性の基材の面に印刷を施し、前記閉鎖領域に対応する透光領域と、前記開孔領域に対応する非透光性の加飾領域を有するカバー板を形成する製造方法において、
前記スクリーンの前記開孔領域を、少なくとも第1開孔領域と、前記第1開孔領域と前記閉鎖領域との境界部に位置する第2開孔領域とに区分し、前記第2開孔領域を、前記基材への単位面積当たりのインキ供給量が、前記第1開孔領域よりも少なくなる通過制御構造とすることを特徴とするものである。
本発明の表示装置用のカバー板の製造方法は、前記第2開孔領域の前記通過制御構造を、前記閉鎖領域側から前記第1開孔領域側に向けて、インキ供給量を連続してまたは段階的に増加させる構造とすることが好ましい。
例えば、本発明の表示装置用のカバー板の製造方法は、前記第2開孔領域の版厚寸法を、前記第1開孔領域よりも減少させて、前記通過制御構造を形成するものである。
本発明の表示装置用のカバー板の製造方法は、前記第2開孔領域の版厚寸法を、前記第1開孔領域側から前記閉鎖領域側に向けて連続してまたは段階的に減少させて、前記通過制御構造を形成することが好ましい。
本発明の表示装置用のカバー板の製造方法は、前記スクリーンの少なくとも前記閉鎖領域と前記第2開孔領域を加圧して、版厚寸法を変化させることができる。
あるいは、本発明の表示装置用のカバー板の製造方法は、前記第2開孔領域における紗の開口面積率を、前記第1開孔領域よりも低下させて、前記通過制御構造を形成するものである。
本発明の表示装置用のカバー板の製造方法は、前記第2開孔領域における紗の開口面積率を、前記第1開孔領域側から前記閉鎖領域側に向けて連続してまたは段階的に低下させて、前記通過制御構造を形成することが好ましい。
さらに本発明の表示装置の製造方法は、前記いずれかに記載の製造方法で形成した前記カバー板を使用し、
前記カバー板の前記透光領域および前記加飾領域が形成されている面と、表示パネルの前面との間に接着剤層を設けて、前記カバー板と前記表示パネルとを接着固定することを特徴とするものである。
本発明は、開孔領域を少なくとも第1開孔領域と第2開孔領域とに区分したスクリーンを使用して、透光性の基板に加飾領域を印刷することで、加飾領域の印刷層と透光領域との境界部に極端な段差が形成されるのを防止できるようにしている。その結果、表示パネルの表面とカバー板とを接着剤層を介して接合するときに、加飾領域と透光領域との境界部に気泡が残るのを防止できるようになる。
また、本発明は、改良したスクリーンを使用することで、加飾領域における印刷層の段差を少なくした構造を、効率よくまた均一に形成することが可能になる。
本発明の実施形態の製造方法で形成された表示装置の全体構造を示すものであり、(A)はカバー板と接着剤層を断面で示した側面図、(B)は前方から見た平面図、 (A)は、図1(A)に示されているカバー板と接着剤層の一部を拡大して示す拡大断面図、(B)は、図1(A)に示す境界部25aを拡大した拡大説明図、 加飾領域を印刷するためのスクリーンの平面図、 (A)は、カレンダー加工により、スクリーンの閉鎖領域と第1開孔領域および第2開孔領域の版厚寸法を変化させる工程を示す拡大断面図、(B)は、スクリーンを使用して透光性の基材の面に印刷を施す工程を示す拡大断面図である。図4(A)(B)は、図3に示すIV(a)−IV(a)およびIV(b)−IV(b)断面に対応している、 閉鎖領域と第1開孔領域および第2開孔領域とで紗の開口面積率を異ならせて、第2開孔領域に通過制御構造を形成した第2実施形態のスクリーンを示す部分平面図、 (A)は、カレンダー加工前のスクリーンの一部を拡大写真で示す拡大平面図、(B)は、カレンダー加工後のスクリーンの一部を拡大写真で示す拡大平面図、
<表示装置の構造>
図1(A)(B)に示す表示装置1は車載用であり、自動車の車室内のダッシボードやインストルメントパネルに設置される。また本発明の表示装置1は、携帯用端末などの情報機器に装備してもよい。
図1(A)に示すように、表示装置1は、表示パネル10とその前方に位置するカバー板20とを有しており、表示パネル10とカバー板20とが光学接着剤層2を介して接合されている。
表示パネル10はカラー液晶表示パネルであり、後方に後方偏光板11が前方に前方偏光板12が設けられている。後方偏光板11の前方に後方ガラス基板13が重ねられ、前方偏光板12の後方に前方ガラス基板14が重ねられて、後方ガラス基板13と前方ガラス基板14の間に液晶層15が封止されて介在している。後方ガラス基板13と前方ガラス基板14のそれぞれの対向面に、ITOや銀ナノワイヤなどで形成された透明電極が設けられており、前方ガラス基板14の前記対向面には、前記透明電極とともに、カラーフィルタ層が設けられている。
なお、表示パネル10は、エレクトロルミネッセンス表示パネルであってもよい。
図1(A)と図2(A)に示すように、カバー板20は、透光性の基材21を有している。基材21はガラス板またはポリカーボネート樹脂などの透明な樹脂板である。基材21は前方に向けられる前面22と、後方に向けられる対向面23を有している。基材21の対向面23の周囲には、枠状に形成された印刷層25が設けられている。その結果、カバー板20は、印刷層25が設けられていない透光領域3と、その周囲の印刷層25が設けられている加飾領域4とに区分される。透光領域3は、表示パネルの表示画像を透視できる領域であり、図1(B)に示すように四角形状の領域である。加飾領域4は、透光領域3の周囲を囲む四角形の枠形状に形成される。加飾領域4を設けることで、表示パネルの周囲に設けられた配線領域などを前方から見えないように隠蔽することができる。
表示パネル10の前面10aとカバー板20の対向面(基材21の対向面23)は光学接着剤層2によって接着固定されている。光学接着剤層2は、光学接着シート(OCA)または液状のUV硬化性接着剤(OCR)などである。
図2(A)(B)に拡大して示すように、カバー板20に加飾領域4を形成するための印刷層25は、基材21の対向面23に密着している第1印刷層26と、第1印刷層26の上に重ねられた第2印刷層27とから成る二層構造である。印刷層25を第1印刷層26と第2印刷層27の二層構造とすることで、それぞれの印刷層にピンホールが形成された場合でも、ピンホールの影響を低減することができる。また、二層構造とすることで、加飾領域4の隠蔽機能を高めることができる。また第1印刷層26と第2印刷層27は、インキの色相が同じであってもよいが、色相を相違させることもできる。第1印刷層26と第2印刷層27とでインキの色相を異ならせることで、加飾領域4を前方から見たときの色彩を明瞭にしたり、個性的な色合いにするなど選択肢を広げることができる。ただし、加飾領域4を一層の印刷層で形成してもよいし、三層以上の印刷層を重ねて形成してもよい。
図2(A)(B)に示すように、第1印刷層26は、透光領域3との境界部に層厚制御部26aを有している。層厚制御部26aでは、第1印刷層26の層厚が透光領域3に向かうにしたがって徐々に小さくなっている。第2印刷層27は、第1印刷層26の上に重ねられているが、その透光領域3に向く端部は、第1印刷層26の端部よりも透光領域3から離れるように(図2(A)(B)において図示右側にずれるように)形成されている。そして、第2印刷層27の透光領域3に向く端部に、層厚が第1印刷層26に向けて徐々に小さくなる層厚制御部27aが形成されている。
図2(B)は、図2(A)の境界部25aをさらに拡大した拡大断面図である。第1印刷層26の層厚制御部26aと第2印刷層27の層厚制御部27aは、例えば図2(B)に示すように、表面が滑らかな曲面となる。ただし、基材21の対向面23のインキの濡れ性とインキの表面張力により、層厚制御部26aと層厚制御部27aは、図2(B)よりもさらになだらかな表面とすることが可能である。図2(B)に示すように、層厚制御部26aと層厚制御部27aは、表面の傾斜面が互いに連続するように形成されることが好ましい。
第1印刷層26に層厚制御部26aを設けることで、第1印刷層26の縁部と透光領域3との境界部に、基板21の対向面23から後方に向けて垂直に立ち上がる段差部が形成されるのを緩和でき、第2印刷層27に層厚制御部27aを設けることで、第1印刷層26の後方に向く表面から垂直に立ち上がる段差部が形成されるのを緩和できる。その結果、表示パネル10の前面10aとカバー板20とを光学接着剤層2を介して接合するときに、印刷層25と透光領域3との境界部25aに気泡が残留しにくくなる。気泡の残留を防止できるため、カバー板20の透光領域3の縁部において、表示パネル10で生成される表示画像を、欠陥が生じることなくきれいに表示させることが可能になる。
<カバー板20の製造方法>
図3に、スクリーン印刷工程で、基材21の対向面23に第1印刷層26を形成するためのスクリーン30の平面図が示されている。スクリーン30には、閉鎖領域31と開孔領域32とが形成されている。閉鎖領域31は、図1(B)に示すカバー板20の透光領域3に対応しており、四角形の領域である。開孔領域32は、カバー板20の加飾領域4に対向しており、閉鎖領域31を囲む四角形の枠形状である。
スクリーン30はその全域にわたって、メッシュ数すなわち単位面積当たりの網目の開口部の数が均一である。スクリーン30は、紗(メッシュ)の素材に、感光性の乳剤を塗工し、ポジフィルムを使用して感光して現像することで、閉鎖領域31と開孔領域32とが区分される。閉鎖領域31はその全面にわたって紗の開口部が乳剤で埋められており、開孔領域32はその枠形状の全域で乳剤が除去されている。
露光および現像工程の後に、スクリーン30の少なくとも一部が加圧される。図4(A)に、スクリーン30を加圧する工程が模式的に示されている。図4(A)に示すスクリーン30の断面形状は、図3に示すスクリーン30をIV(a)−IV(a)線で切断した形状に対応している。この断面形状は、IV(b)−IV(b)線で切断した断面図においても同じである。
図4(A)に示す加圧加工では、第1加圧基台35と第2加圧基台36の間でスクリーン30を挟んで加圧する。カレンダー加工では、第1加圧基台35と第2加圧基台36が、互いに対向する回転ローラである。図4(A)に示す実施形態では、第1加圧基台35の加圧面が平滑面であり、第2加圧基台36の加圧面が凹凸構造である。ただし、第1加圧基台35と第2加圧基台36の双方の加圧面が互いに対称な凹凸面であってもよい。
第1加圧基台35と第2加圧基台36からスクリーン30に与えられる加圧力を、場所により相違させることで、枠形状の領域に形成される開孔領域32が、少なくとも第1開孔領域32aと第2開孔領域32bとに区分される。第2開孔領域32bは、開孔領域32のうちの閉鎖領域31との境界となる縁部に沿って、閉鎖領域31の周囲全周を囲むように形成される。スクリーン30を、図3に示すIV(a)−IV(a)線またはIV(b)−IV(b)線で切断した断面図において、第2開孔領域32bの断面線に沿う方向の幅寸法は、第1開孔領域32aの幅寸法よりも十分に小さい。
図4(A)に示す加圧工程では、閉鎖領域31が第2加圧基台36の凸部36aで加圧されて版厚寸法がT2となるように圧縮される。第1開孔領域32aには、第2加圧基台36の凹部36bが対向するため、第1開孔領域32aの版厚寸法(紗厚寸法)T1は圧縮されないか、あるいは圧縮されたとしてもその圧縮率がわずかとなる。そのため、版厚寸法はT1>T2である。第2開孔領域32bは、第2加圧基台36の傾斜加圧面36cで加圧されて、版厚寸法(紗厚寸法)が、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて連続して減少する。
なお、本明細書でのスクリーン30の「版厚」とは、乳剤が残っている閉鎖領域31では、紗の厚さ寸法と、紗に重ねられている乳剤層の厚さ寸法との総和を意味しており、乳剤が除去されている開孔領域32では、版厚寸法が紗の厚さ寸法(紗厚寸法)を意味している。
図6には、参考のためにスクリーン30の紗(メッシュ)を拡大した写真が示されている。図6(A)は、紗を加圧する前の拡大平面写真であり、図6(B)は、カレンダー加工で加圧した後の紗の拡大平面写真である。第1開孔領域32aでの紗は、図6(A)の写真の構造とほぼ等しく、閉鎖領域31の紗は、図6(B)の写真の構造とほぼ等しい。ただし閉鎖領域31では、加圧された紗に乳剤が積層されて紗の開口部が塞がれている。
図4(B)には、スクリーン30を使用して、カバー板20の基材21の対向面23に第1印刷層26を形成する工程が示されている。
スクリーン印刷では、基材21の対向面23にスクリーン30を設置し、スクリーン30上に供給したインキ38をスキージ37で引き延ばす。これと同時に、スキージ37で加圧している部分以外でスクリーン30を対向面23から引き剥がす。この印刷工程で、インキ38が、スクリーン30の開孔領域32での紗の開口部から基材21の対向面23に供給される。対向面23に供給されたインキを乾燥させて硬化させ、あるいはUV硬化させるなどして第1印刷層26が形成される。閉鎖領域31はインキが通過しないため、基材21の対向面23では、透光領域3にインキ38が供給されない。
スクリーン30の紗の開口部を通過するインキ供給量は、単位面積当たりのインキ容積(単位は、cm/m)であり、{(オープニング)×(紗厚寸法)}/{(オープニング)+(線径)}で定義される。ここでの(オープニング)とは、図6(A)(B)に示す紗の開口部の開口幅寸法であり、(線径)は紗を構成するワイヤ(繊維)の直径である。
スクリーン30はオープニングと線径が全域でほぼ一定であるため、インキ供給量(単位面積当たりのインキ容量)は、紗厚寸法に比例する。スクリーン30の第1開孔領域32aでのインキ供給量は一定であるため、基材21の対向面23にほぼ均一な厚さの第1印刷層26が形成される。第2開孔領域32bはインキ38の供給量を制御する通過制御構造となっており、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて版厚寸法(紗厚寸法)が連続して低下している。そのため、基材21の対向面23の第2開孔領域32bに対応する部分でのインキ38の供給量は、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて連続して減少していく。その結果、図2に示すように、第1印刷層26における透光領域3との境界となる縁部に、透光領域3に向けて層厚が徐々に小さくなる層厚制御部26aが形成される。
第1印刷層26が形成された後に、図3と図4(A)(B)に示すのと同種の構造のスクリーンを使用して、第2印刷層27を形成する。第2印刷層27にも同様にして層厚が徐々に小さくなる層厚制御部27aが形成される。
なお、図4(A)(B)に示すスクリーン30は、第2開孔領域32bの版厚(紗厚)寸法が、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて連続的に減少しているが、第2開孔領域32bの版厚寸法を、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて段階的に小さくなるようにしてもよい。版厚寸法が段階的に変化していても、インキ38は流動性と粘性を有しているため、第2開孔領域32bによって層厚が徐々に変化する層厚制御部26a,27aを形成することができる。
さらには、第2開孔領域32bの版厚(紗厚)寸法を、第1開孔領域32aの版厚寸法T1と、閉鎖領域31の版厚寸法T2との中間の厚さ寸法で均一に形成してもよい。第2開孔領域32bの版厚寸法をT2とT1の中間に設定すると、第2開孔領域32bを通過するインキ供給量を低減させることができる。この場合も、インキ38は流動性と粘性を有しているため、層厚が徐々に変化する層厚制御部26a,27aを形成することができる。
図5には、本発明の第2実施形態のカバー板の製造方法に使用されるスクリーン130の一部が拡大して示されている。図5は、図6に示すのと同等の紗(メッシュ)の構造を模式的に示している。
図5に示すスクリーン130は、ワイヤ41と開口部(網目)42によって紗(メッシュ)が構成されている。そして、閉鎖領域31と第1開孔領域32aと第2開孔領域32bとで、紗のメッシュ数が相違している。その結果、スクリーン130は、閉鎖領域31において紗の開口面積率が低く、第1開孔領域32aにおいて紗の開口面積率が高く、第2開孔領域32bでは、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて開口面積率が連続的に低下している。ここでの面積率は、単位面積当たりの開口部42の面積の総和が占める率を意味している。
前述の数式で示されているように、(紗厚寸法)と(線径)が均一な場合のインキ供給量は、紗の開口部の開口幅寸法を意味するオープニングが大きくなるにしたがって多くなる。図5に示すスクリーン130を使用して、基材21の対向面23に印刷を施すと、第1開孔領域32aによって第1印刷層26または第2印刷層27を均一な層厚に形成でき、第2開孔領域32bによって、層厚が閉鎖領域31に向けて徐々に低減する層厚制御部26a,27aを形成することができる。
図5に示すスクリーン130では、第2開孔領域32bが通過制御構造となっており、開口部42の開口幅寸法が、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて連続的に減少している。すなわち、図5の左方向へ向けてワイヤ41の一列毎に開口部42の開口幅が狭くなっている。ただし、第2開孔領域32bにおいて、複数列で開口幅寸法を均一とし、さらに図5の左方向に向けて複数列毎に開口部42の開口幅寸法が段階的に減少するように形成してもよい。
または、第2開孔領域32bの全域において開口部42の開口幅寸法を均一とし、ただし、第2開孔領域32bの開口部42の開口面積率を、第1開口領域32aでの開口面積率と閉鎖領域31での開口面積率との中間の値に設定してもよい。これにより、第2開孔領域32bを通過するインキ供給量を、第1開孔領域32aよりも低減させることができる。この場合も、インキ38は流動性と粘性を有しているため、層厚が徐々に変化する層厚制御部26a,27aを形成することができる。
なお、図5に示すスクリーン130は、第1開孔領域32aと第2開孔領域32bとでメッシュ数を異ならせることで、第2開孔領域32bを、第1開孔領域32aに比較して、開口面積率を低下させた通過制御構造としている。ただし、第1開孔領域32aと第2開孔領域32bとで、紗のメッシュ数を均一にし、第1開孔領域32aと第2開孔領域32bとに感光性の乳剤を部分的に積層し、第1開孔領域32aと第2開孔領域32bとで乳剤の専有面積率を変化させてもよい。あるいは、第2開孔領域32bにのみインキ供給量を制御する乳剤層を部分的に形成して、第2開孔領域32bを通過制御構造としてもよい。
例えば、第1開孔領域32aには乳剤を積層させず、あるいは積層させたとしてもわずかな面積率とし、第2開孔領域32bでは部分的に積層した乳剤の専有面積率を第1開孔領域32aよりも大きくする。これによって、第2開孔領域32bによるインキ供給量を第1開孔領域32aよりも低下させることができ、図2に示すように、第1印刷層26と第2印刷層27に層厚制御部26a,27aを形成することができる。
この場合も、第2開孔領域32bでは、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて乳剤の専有面積率を徐々に大きくし、開口部の開口面積率を、第1開孔領域32a側から閉鎖領域31側に向けて徐々に低くすることが好ましい。
なお、開孔領域32に、第1開孔領域32aと第2開孔領域32bの他に、例えば製品ロゴなどを印刷するための第3開孔領域が設けられてもよい。
<表示装置1の製造方法>
前記製造方法で製造されたカバー板20と表示パネル10とを光学接着剤層2を介して接着して表示装置1を完成する。
光学接着剤層2として光学接着シート(OCA)を使用した場合、通常は段差吸収性能が5〜10%程度である。例えば、光学接着剤層2の厚さ寸法を250μmに設定すると、この光学接着剤層2で吸収できる段差は、最大で12.5μmである。印刷層25の段差を光学接着剤層2で吸収するためには、印刷層25の厚さ寸法を可能な限り薄くすることが必要となる。しかし、印刷層25を薄くしてしまうと、加飾領域4の隠蔽機能を十分に発揮できなくなる。逆に、層厚の大きな印刷層25に起因する段差を吸収するために、光学接着剤層2の厚さ寸法を大きくすると、表示パネル10とカバー板20との間隔が広がるため、カバー板20の透光領域3を透過する表示画像の品質が低下するおそれがある。
そこで、本発明の実施形態の製造方法で製造された表示装置1では、カバー板20の加飾領域4を形成している印刷層25を、第1印刷層26と第2印刷層27との二層構造(さらに三層以上の構造)とすることで、それぞれの印刷層にピンホールが形成されたとしてもカバーできるようにし、また印刷層25の全体の層厚を大きくして加飾領域の隠蔽性を高めることができるようにしている。そして、第1印刷層26と第2印刷層27に層厚制御部26a,27aを形成しているため、加飾領域4と透光領域3との境界部25aにおいて段差を緩和できるようになり、例えば、光学接着剤層2の厚さに対する印刷層25の層厚の比率を10%以上に設定しても、境界部25aに気泡が残るのを防止できるようになる。
1 表示装置
2 光学接着剤層
3 透光領域
4 加飾領域
10 表示パネル
10a 前面
20 カバー板
21 基材
23 対向面
25 印刷層
25a 境界部
26 第1印刷層
26a 層厚制御部
27 第2印刷層
27a 層厚制御部
30 スクリーン
31 閉鎖領域
32 開孔領域
32a 第1開孔領域
32b 第2開孔領域
35 第1加圧基台
36 第2加圧基材
37 スキージ
38 インキ
41 ワイヤ
42 開口部

Claims (8)

  1. インキが通過しない閉鎖領域およびインキを透過させる開孔領域を有するスクリーンを用いて、透光性の基材の面に印刷を施し、前記閉鎖領域に対応する透光領域と、前記開孔領域に対応する非透光性の加飾領域を有するカバー板を形成する製造方法において、
    前記スクリーンの前記開孔領域を、少なくとも第1開孔領域と、前記第1開孔領域と前記閉鎖領域との境界部に位置する第2開孔領域とに区分し、前記第2開孔領域を、前記基材への単位面積当たりのインキ供給量が、前記第1開孔領域よりも少なくなる通過制御構造とすることを特徴とする表示装置用のカバー板の製造方法。
  2. 前記第2開孔領域の前記通過制御構造を、前記閉鎖領域側から前記第1開孔領域側に向けて、インキ供給量を連続してまたは段階的に増加させる構造とする請求項1記載の表示装置用のカバー板の製造方法。
  3. 前記第2開孔領域の版厚寸法を、前記第1開孔領域よりも減少させて、前記通過制御構造を形成する請求項1記載の表示装置用のカバー板の製造方法。
  4. 前記第2開孔領域の版厚寸法を、前記第1開孔領域側から前記閉鎖領域側に向けて連続してまたは段階的に減少させて、前記通過制御構造を形成する請求項2記載の表示装置用のカバー板の製造方法。
  5. 前記スクリーンの少なくとも前記閉鎖領域と前記第2開孔領域を加圧して、版厚寸法を変化させる請求項3または4記載の表示装置用のカバー板の製造方法。
  6. 前記第2開孔領域における紗の開口面積率を、前記第1開孔領域よりも低下させて、前記通過制御構造を形成する請求項1記載の表示装置用のカバー板の製造方法。
  7. 前記第2開孔領域における紗の開口面積率を、前記第1開孔領域側から前記閉鎖領域側に向けて連続してまたは段階的に低下させて、前記通過制御構造を形成する請求項2記載の表示装置用のカバー板の製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の製造方法で形成した前記カバー板を使用し、
    前記カバー板の前記透光領域および前記加飾領域が形成されている面と、表示パネルの前面との間に接着剤層を設けて、前記カバー板と前記表示パネルとを接着固定することを特徴とする表示装置の製造方法。
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