JP2019042981A - 積層体及び液体用紙容器 - Google Patents
積層体及び液体用紙容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019042981A JP2019042981A JP2017166744A JP2017166744A JP2019042981A JP 2019042981 A JP2019042981 A JP 2019042981A JP 2017166744 A JP2017166744 A JP 2017166744A JP 2017166744 A JP2017166744 A JP 2017166744A JP 2019042981 A JP2019042981 A JP 2019042981A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- base material
- resin
- adhesive
- laminate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Cartons (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
Description
前記基材層が、ポリエステル系樹脂からなる第1基材層と、熱可塑性接着性樹脂層と、ポリアミド系樹脂からなる第2基材層とを備えた共押出二軸延伸フィルムであり、
前記接着層Aが、ジイソシアネートモノマー、または、ジイソシアネートモノマーのアダクトタイプ、ビューレットタイプ、あるいはトリマー(イソシアヌレート)タイプの誘導体のいずれか1つ以上からなることを特徴とする積層体である。
前記基材層が、ポリエステル系樹脂からなる第1基材層と、熱可塑性接着性樹脂層と、ポリアミド系樹脂からなる第2基材層とを備えた共押出二軸延伸フィルムであり、
前記第1接着層が、アミン含有ポリマーであり、
前記第2接着層が、ジイソシアネートモノマー、または、ジイソシアネートモノマーのアダクトタイプ、ビューレットタイプ、あるいはトリマー(イソシアヌレート)タイプの誘導体のいずれか1つ以上からなることを特徴とする積層体である。
着層、無機酸化物からなる蒸着薄膜層、基材層、接着層A、押出樹脂層、シーラント層がこの順に積層されており、基材層が、ポリエステル系樹脂からなる第1基材層、熱可塑性接着性樹脂層、ポリアミド系樹脂からなる第2基材層を備えた共押出二軸延伸フィルムであり、接着層Aが、ジイソシアネートモノマー、または、ジイソシアネートモノマーのアダクトタイプ、ビューレットタイプ、あるいはトリマー(イソシアヌレート)タイプの誘導体のいずれか1つ以上からなるので、この積層体を液体用紙容器として使用することにより、薬効成分や香料成分などの揮発性物質やその他の揮発性物質を含む各種強浸透性内容物が作用しても優れたラミネート強度を保つことができ、さらに、無機酸化物からなる蒸着薄膜層が形成された基材を有することによりバリア性に優れるという効果を有する。
図1は、本発明に係る積層体の第一実施形態における層構成を示す断面図である。
本発明に係る積層体1は、少なくとも、熱可塑性樹脂層2、紙層3、押出樹脂層4、接着層5、無機酸化物からなる蒸着薄膜層6、基材層7、接着層A8、押出樹脂層9、シーラント層10が順次積層されたものである。
さらに基材層7は、ポリエステル系樹脂からなる第1基材層11、熱可塑性接着性樹脂層12、ポリアミド系樹脂からなる第2基材層13を備えた共押出二軸延伸フィルムである。
さらに基材層7は、ポリエステル系樹脂からなる第1基材層11、熱可塑性接着性樹脂層12、ポリアミド系樹脂からなる第2基材層13を備えた共押出二軸延伸フィルムである。
図3および図4は、本発明に係る液体用紙容器31、および液体用紙容器41の実施態様の例を示した斜視図である。なお、本発明の液体用紙容器はこれらの事例にのみ限定されるものでなく、様々な形態の紙容器であっても構わない。
本発明の積層体を用いたこれらの液体用紙容器であれば、揮発性物質などの強浸透性内容物を入れた場合でも優れたラミネート強度を保つため、内容物の劣化が防止できる。
最外層である熱可塑性樹脂層2の材料としては、紙層3の防湿、防水性などの点を考慮して、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂が好適に使用できる。
紙層3としては、紙容器のサイズに応じて坪量が200〜500g/m2、密度0.6〜1.1g/cm3の範囲内のものが好適に使用できる。
押出樹脂層4と蒸着薄膜層6間の接着層5については、その種類に関係なくどんなものでも使用できるが、例えば、二液硬化型ウレタン系接着剤が好適に使用できる。
本発明の積層体を構成する基材層7は、最外層側から、第1基材層11と熱可塑性接着性樹脂層12と第2基材層13とを備えている。
第1基材層11としては、薬効成分や香料成分などの揮発性物質やその他の揮発性物質を含む各種強浸透性内容物に対する保香性に優れるポリエステル系樹脂が好適に使用できる。
熱可塑性接着性樹脂層12は、第1基材層11と第2基材層13との接着を強固に保持するためのもので、酸変性ポリオレフィン系樹脂が好適に使用できる。
基材層7がポリエステル系樹脂(ポリエステルフィルム)単層の場合、そのフィルムの種類やポリマーの配向状態によっては、薬効成分や香料成分などの揮発性物質やその他の揮発性物質を含む各種強浸透性内容物が作用している間中に、ポリエステルフィルムのナノオーダーの薄い表層がこのポリエステルフィルムから剥離して表層剥離が起こりやすく
なる。その結果、著しいラミネート強度低下がみられることがある。
そのため、本発明ではそのような表層剥離を防止する目的で、第2基材層13を設ける。第2基材層13には、表層剥離を起こさないポリアミド系樹脂が好適に使用できる。
基材層7上の無機酸化物からなる蒸着薄膜層6は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化錫などの単体や、あるいはそれらの混合物からなり、酸素や水蒸気などに対するガスバリア性を有するものであれば良い。中でも酸化アルミニウム、酸化ケイ素、および酸化マグネシウムは、酸素透過率および水蒸気透過率などのバリア性に優れる点で好ましく使用できる。
本発明の積層体を構成する接着層A8は、イソシアネート化合物からなっており、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート及びその水素添加体などの各種ジイソシアネート系モノマーを使用することが可能である。
もう一方の本発明の積層体21は、基材層7とシーラント層10の間の接着層が、接着層Aの代わりに、第1接着層14と第2接着層15からなっている。
第1接着層14と第2接着層15については、基材層7側から第1接着層14と第2接着層15の二層構成となっており、第1接着層14はアミン含有ポリマーからなり、第2接着層15はイソシアネート化合物からなっている。
本発明の積層体を構成する押出樹脂層9の材料としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂からなる層を具体的な例として挙げることができる。上記ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂は、優れた加工性や安価などの点で好ましい。
ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体などを例示できる。
また、ポリプロピレン系樹脂としては、ホモ・ブロック・ランダムの各ポリプロピレン樹脂や、プロピレン−αオレフィン共重合体などを例示できる。
また、エチレン−アクリル酸共重合体やエチレン−メタクリル酸共重合体などのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチルやエチレン−アクリル酸エチルやエチレン−メタクリル酸メチルやエチレン−メタクリル酸エチルなどのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のエステル化物、カルボン酸部位をナトリウムイオン、亜鉛イオンで架橋した、エチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のイオン架橋物、エチレン−無水マレイン酸グラフト共重合体やエチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸のような三元共重合体に代表される酸無水物変性ポリオレフィン、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体などのエポキシ化合物変性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれる樹脂の単体あるいは2種以上のブレンド物などが具体的に挙げられる。
最内層のシーラント層10としては、上記押出樹脂層9との接着性を考慮して押出樹脂層9と同種のフィルムを使用するのが好ましいが、本発明の積層体を用いて液体用紙容器を作製する際に、互いに重ね合わされ、熱によりヒートシールされることから、ヒートシール強度の大きいものが望ましい。よって、シーラント層に適用されるシーラントフィルムとしては、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPEフィルム)、ランダムポリプロピレンのキャストフィルム(CPPフィルム)が好ましく使用できる。
以上、本発明に係る積層体及び液体用紙容器に使用する積層構成について説明したが、本発明の積層体及び液体用紙容器は上記のような構成のものに限定されるものではなく、包装材料としての用途を考慮し、包装材料として要求される剛性や耐久性などを向上する目的で、他の層を介在させた構成であってもよい。
例えば、無機酸化物からなる蒸着薄膜層6と接着層5との間にガスバリア性被膜層を有するものであってもよい。ガスバリア性被膜層としては、たとえば次の(1)及び(2)の化合物を反応して形成した複合構造物を使用することができる。
(1)一般式Si(OR3)4(R3はCH3,C2H5,またはC2H4OCH3を表す)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物。
(2)水溶性高分子
また、これら(1)と(2)に加えて、(3)の化合物を反応して形成した複合構造物であってもよい。
(3)一般式(R4Si(OR5)3)n(R4は有機官能基、R5はCH3,C2H5,
またはC2H4OCH3を表す)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物。
ルアルコール部位を持つ有機ポリマーを例示できる。また、一般式(R4Si(OR5)3)nで表されるケイ素化合物はシランカップリング剤である。例えば、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、アクリルシランカップリング剤などを使用することができる。また、イソシアネート基やエポキシ基を持つシランカップリング剤であってもよい。これらシランカップリング剤を添加することにより、強浸透性物質の浸透によるガスバリア性被膜層の膨潤を防ぎ、密着性を向上させることができる。
次に、この積層体1を使用して従来加工方法を用いて、ゲーベルトップ型、またはブリック型の容器に加工し、本発明の液体用紙容器を得ることができる。
質としては、揮発性物質(香料、薬効成分、有機溶剤(アルコール等を含む)など)、界面活性剤、酸性物質、アルカリ性物質などが挙げられる。
押出成形の手法を用い、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるペレット、無水マレイン酸変性ポリオレフィンからなるペレット、ナイロン(Ny)樹脂からなるペレットを加熱溶融し、Tダイから3層共押出しして、[PET/接着性樹脂/Ny]の3層構成の複合フィルム(=基材層に相当)を成形し、この複合フィルムをテンター方式による逐次二軸延伸法にて、二軸延伸フィルムを作製した。この二軸延伸フィルムの総厚は15μmであり、PET層、接着性樹脂層、Ny層の厚みはそれぞれ11μm、1μm、3μmであった。
紙として坪量400g/m2の原紙を使用し、押出ラミネーターによりその片面にコロ
ナ処理を施しながら、熱可塑性樹脂層として低密度ポリエチレン(LDPE)を形成してLDPE/紙層を得た。
また、上記で作製した15μmの3層共押出二軸延伸フィルム[PET/接着性樹脂/Ny]の両面にコロナ処理を施し、そのPET側に酸化アルミニウム蒸着層を形成して、酸化アルミニウム蒸着層/[PET/接着性樹脂/Ny]を得た。
その後、タンデム押出ラミネーターにより、前記LDPE/紙の紙上にコロナ処理を施しながら、サンド軸から酸化アルミニウム/[PET/接着性樹脂/Ny]を繰り出して、この酸化アルミニウム上に二液硬化型ウレタン系接着剤を使用した、固形分割合を2.0重量%とした酢酸エチル希釈塗工液を塗工して接着層を形成させ、オーブンにて乾燥後、第一押出機のTダイから押し出される厚み20μmの低密度ポリエチレン(LDPE)からなる押出樹脂層を積層して、LDPE/紙/LDPE/二液硬化型ウレタン系接着剤/酸化アルミニウム/[PET/接着性樹脂/Ny]を作製し、その直後、この内側のNyの上に、トリレンジイソシアネート(TDI)のアダクトタイプを使用した、固形分割合を2.0重量%とした酢酸エチル希釈塗工液を塗工して接着層Aを形成させ、オーブンにて乾燥後、サンド軸から最内層であるシーラント層となる厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPEフィルム)を繰り出しながら、第二押出機のTダイから押し出される厚み20μmの低密度ポリエチレン(LDPE)からなる押出樹脂層を積層して積層体を得た。このときの押出ラミネートの加工条件は、ダイ下温度320℃、加工速度80m/minであった。
次に、この積層体を使用して50℃、3日間のエージングを行った後に、ゲーベルトップ型の紙容器に加工し、実施例1に係る液体用紙容器を得た。
この液体用紙容器に、内容物として液体浴用剤(メントール、エタノール等を含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による層間剥離はまったくみられなかった。
蒸着薄膜層として酸化ケイ素を形成、接着層Aとしてヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のビューレットタイプを使用した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2に係る積層体および液体用紙容器を得た。
この液体用紙容器に、内容物としてうがい薬(ポビドンヨードを含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による層間剥離はまったくみられなかった。
上記で作製した15μmの3層共押出二軸延伸フィルム[PET/接着性樹脂/Ny]の両面にコロナ処理を施し、そのPET側に後述の組成からなる蒸着用プライマー層、酸化アルミニウム蒸着層、後述の組成からなるガスバリア性被膜層を形成して、ガスバリア性被膜層/酸化アルミニウム蒸着層/蒸着用プライマー層/[PET/接着性樹脂/Ny]を得た。
その後、タンデム押出ラミネーターにより、上記で作成したLDPE/紙の紙上にコロナ処理を施しながら、サンド軸から、ガスバリア性被膜層/酸化アルミニウム蒸着層/蒸着用プライマー層/[PET/接着性樹脂/Ny]を繰り出して、このガスバリア性被膜層上に二液硬化型ウレタン系接着剤を使用した、固形分割合を2.0重量%とした酢酸エチル希釈塗工液を塗工して接着層を形成させ、オーブンにて乾燥後、第一押出機のTダイから押し出される厚み20μmのエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)からなる押出樹脂層を積層して、LDPE/紙/EMAA/二液硬化型ウレタン系接着剤/ガスバリア性被膜層/酸化アルミニウム蒸着層/蒸着用プライマー層/[PET/接着性樹脂/Ny]を作製し、その直後、この内側のNyの上に、数平均分子量50,000のポリエチレンイミンを固形分割合が1.0wt%になるように調製した塗工液を塗工して第1接着層を形成させ、続いてこの第1接着層の上に、イソホロンジイソシアネート(IPDI
)モノマーを固形分割合が2.0wt%になるように調製した塗工液を塗工して第2接着層を形成させ、オーブンにて乾燥後、サンド軸から最内層であるシーラント層となる厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPEフィルム)を繰り出しながら、第二押出機のTダイから押し出される厚み20μmのエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)からなる押出樹脂層を積層して積層体を得た。このときの押出ラミネートの加工条件は、ダイ下温度300℃、加工速度80m/minであった。
次に、この積層体を使用して50℃、3日間のエージングを行った後に、ゲーベルトップ型の紙容器に加工し、実施例3に係る液体用紙容器を得た。
この液体用紙容器に、内容物として食酢(酢酸等を含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による層間剥離はまったくみられなかった。
アクリルポリオールとイソシアネート化合物およびシランカップリング剤を含む塗液を塗布、乾燥させ、蒸着用プライマー層を形成した。
下記C液とD液を60/40(重量比)で混合してなるガスバリア性コーティング剤を塗布、乾燥してガスバリア性被膜層を形成した。
C液: テトラエトキシシラン10.4gに0.1N塩酸89.6gを加え、30分間攪拌し加水分解させた固形分3.0重量%(SiO2換算)の加水分解溶液
D液: ポリビニルアルコールの3.0重量%、水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)
蒸着層として酸化ケイ素を形成、第1接着層に一級アミングラフトアクリルポリマー、第2接着層にトリレンジイソシアネート(TDI)のアダクトタイプ、押出樹脂層として厚み20μmの亜鉛アイオノマー(Znアイオノマー)を使用した以外は、実施例3と同様の方法で、実施例4に係る積層体および液体用紙容器を得た。このときの押出ラミネートの加工条件は、ダイ下温度300℃、加工速度80m/minであった。
この液体用紙容器に、内容物としてパーマ液(エタノール、モノエタノールアミン等を含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による層間剥離はまったくみられなかった。
蒸着層として酸化ケイ素を形成、第1接着層に一級アミングラフトアクリルポリマー、第2接着層にキシリレンジイソシアネート(XDI)のアダクトタイプ、押出樹脂層として厚み20μmのランダムポリプロピレン(ランダムPP)、シーラント層として厚み40μmのランダムポリプロピレンのキャストフィルム(CPPフィルム)を使用した以外は、実施例3と同様の方法で、実施例5に係る積層体および液体用紙容器を得た。このときの押出ラミネートの加工条件は、ダイ下温度275℃、加工速度80m/minであった。
この液体用紙容器に、内容物として床用剥離剤(モルホリン、モノエタノールアミン等を含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による層間剥離はまったくみられなかった。
基材層に単層の12μmのポリエステルフィルム(PET)を使用した以外は実施例1と同様の方法で、比較例1に係る積層体および液体用紙容器を得た。
この液体用紙容器に、内容物として液体浴用剤(メントール、エタノール等を含む)を充
填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。
その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による著しい層間剥離がみられ、この剥離面を確認するため、X線光電子分光法による分析を行った結果、接着層Aであるトリレンジイソシアネート(TDI)のアダクトタイプ層の上に厚みがナノオーダーのわずかなポリエステルが付着しており、単層PETの表層剥離であることがわかり、液体用紙容器として適さないことがわかった。
基材層に単層の12μmのポリエステルフィルム(PET)、押出樹脂層としてエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)を使用した以外は実施例2と同様の方法で、比較例2に係る積層体および液体用紙容器を得た。
この液体用紙容器に、内容物としてうがい薬(ポビドンヨードを含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。
その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による著しい層間剥離がみられ、この剥離面を確認するため、X線光電子分光法による分析を行った結果、接着層Aであるヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のビューレットタイプ層の上に厚みがナノオーダーのわずかなポリエステルが付着しており、単層PETの表層剥離であることがわかり、液体用紙容器として適さないことがわかった。
基材層に単層の12μmのポリエステルフィルム(PET)、押出樹脂層として亜鉛アイオノマー(Znアイオノマー)を使用した以外は実施例3と同様の方法で、比較例3に係る積層体および液体用紙容器を得た。
この液体用紙容器に、内容物としてパーマ液(エタノール、モノエタノールアミン等を含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。
その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による著しい層間剥離がみられ、この剥離面を確認するため、X線光電子分光法による分析を行った結果、第1接着層であるポリエチレンイミン層の上に厚みがナノオーダーのわずかなポリエステルが付着しており、単層PETの表層剥離であることがわかり、液体用紙容器として適さないことがわかった。
基材層に単層の12μmのポリエステルフィルム(PET)を使用した以外は実施例5と同様の方法で、比較例4に係る積層体および液体用紙容器を得た。
この液体用紙容器に、内容物として床用剥離剤(モルホリン、モノエタノールアミン等を含む)を充填、密封し、保存テストを40℃で6ヵ月間行った。
その後、この液体用紙容器を開封した結果、内容物による著しい層間剥離がみられ、この剥離面を確認するため、X線光電子分光法による分析を行った結果、第1接着層である一級アミングラフトアクリルポリマー層の上に厚みがナノオーダーのわずかなポリエステルが付着しており、単層PETの表層剥離であることがわかり、液体用紙容器として適さないことがわかった。
がわかった。
2 熱可塑性樹脂層
3 紙層
4 第1押出樹脂層
5 接着層
6 蒸着薄膜層
7 基材層
8 接着層A
9 第2押出樹脂層
10 シーラント層
11 第1基材層(ポリエステル系樹脂)
12 熱可塑性接着性樹脂層
13 第2基材層(ポリアミド系樹脂)
14 第1接着層
15 第2接着層
31、41 液体用紙容器
32、42 紙容器本体
33、43 口栓
Claims (6)
- 少なくとも、熱可塑性樹脂層、紙層、押出樹脂層、接着層、無機酸化物からなる蒸着薄膜層、基材層、接着層A、押出樹脂層、シーラント層がこの順に積層されており、
前記基材層が、ポリエステル系樹脂からなる第1基材層、熱可塑性接着性樹脂層、ポリアミド系樹脂からなる第2基材層を備えた共押出二軸延伸フィルムであり、
前記接着層Aが、ジイソシアネートモノマー、または、ジイソシアネートモノマーのアダクトタイプ、ビューレットタイプ、あるいはトリマー(イソシアヌレート)タイプの誘導体のいずれか1つ以上からなることを特徴とする積層体。 - 少なくとも、熱可塑性樹脂層、紙層、押出樹脂層、接着層、無機酸化物からなる蒸着薄膜層、基材層、第1接着層、第2接着層、押出樹脂層、シーラント層がこの順に積層されており、
前記基材層が、ポリエステル系樹脂からなる第1基材層、熱可塑性接着性樹脂層、ポリアミド系樹脂からなる第2基材層を備えた共押出二軸延伸フィルムであり、
前記第1接着層が、アミン含有ポリマーであり、
前記第2接着層が、ジイソシアネートモノマー、または、ジイソシアネートモノマーのアダクトタイプ、ビューレットタイプ、あるいはトリマー(イソシアヌレート)タイプの誘導体のいずれか1つ以上からなることを特徴とする積層体。 - 前記基材層において、前記第2基材層が前記シーラント層に近い側にあることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
- 前記ポリアミド系樹脂が、ナイロンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
- 前記ポリアミド系樹脂の厚みが1μm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
- 前記請求項1〜5のいずれかに記載の積層体を用いてなることを特徴とする液体用紙容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017166744A JP6897433B2 (ja) | 2017-08-31 | 2017-08-31 | 積層体及び液体用紙容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017166744A JP6897433B2 (ja) | 2017-08-31 | 2017-08-31 | 積層体及び液体用紙容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019042981A true JP2019042981A (ja) | 2019-03-22 |
JP6897433B2 JP6897433B2 (ja) | 2021-06-30 |
Family
ID=65813432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017166744A Active JP6897433B2 (ja) | 2017-08-31 | 2017-08-31 | 積層体及び液体用紙容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6897433B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002154532A (ja) * | 2000-11-15 | 2002-05-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 液体紙容器 |
JP2012218743A (ja) * | 2011-04-05 | 2012-11-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 紙容器 |
JP2013256318A (ja) * | 2012-06-13 | 2013-12-26 | Toppan Printing Co Ltd | 液体用紙容器 |
JP2015131669A (ja) * | 2014-01-15 | 2015-07-23 | 凸版印刷株式会社 | 液体用紙容器 |
JP2016028854A (ja) * | 2014-07-25 | 2016-03-03 | 大日本印刷株式会社 | 積層体 |
-
2017
- 2017-08-31 JP JP2017166744A patent/JP6897433B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002154532A (ja) * | 2000-11-15 | 2002-05-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 液体紙容器 |
JP2012218743A (ja) * | 2011-04-05 | 2012-11-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 紙容器 |
JP2013256318A (ja) * | 2012-06-13 | 2013-12-26 | Toppan Printing Co Ltd | 液体用紙容器 |
JP2015131669A (ja) * | 2014-01-15 | 2015-07-23 | 凸版印刷株式会社 | 液体用紙容器 |
JP2016028854A (ja) * | 2014-07-25 | 2016-03-03 | 大日本印刷株式会社 | 積層体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6897433B2 (ja) | 2021-06-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20070190277A1 (en) | Sterilisible Composite Film | |
CN101772410A (zh) | 具备改进的粘合强度的阻气涂料 | |
JP2008094051A (ja) | 積層体および包装材料 | |
JP6318656B2 (ja) | 包装材料 | |
JP4894177B2 (ja) | 積層体 | |
JP2017226423A (ja) | 液体用紙容器 | |
JP2010149389A (ja) | 積層体 | |
JP6551614B2 (ja) | ガスバリア性多層フィルム、及びガスバリア性多層フィルムの酸素バリア性を高める方法 | |
JP4306278B2 (ja) | 積層体およびその製造方法 | |
JP2008265155A (ja) | 積層体およびその製造方法 | |
JP6897433B2 (ja) | 積層体及び液体用紙容器 | |
JP6911355B2 (ja) | 積層体およびパウチ | |
JP5942469B2 (ja) | 積層体、パウチ | |
JP4296771B2 (ja) | 積層体及びそれを用いた包装体 | |
JP4852874B2 (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP3807178B2 (ja) | クリーン性を有する透明防湿包装体 | |
JP2012121151A (ja) | 積層体及び包装材料 | |
JP6028404B2 (ja) | 液体用紙容器 | |
US20220001647A1 (en) | Packaging material and packaging body | |
JP2015229296A (ja) | 積層体およびパウチ | |
JP2020011413A (ja) | 積層体およびパウチ | |
JP2006187908A (ja) | 積層体 | |
JP5880020B2 (ja) | ヘアカラー1剤用のラミネートチューブ | |
JP2019123213A (ja) | 積層体およびパウチ | |
JP6610331B2 (ja) | 積層体およびパウチ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200722 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210420 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210511 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210524 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6897433 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |