JP2019042618A - コーティング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理容器内の被処理物の物性等をリアルタイムで高精度にモニタリング可能なコーティング装置を提供する。【解決手段】コーティング装置1は、回転軸線Oを中心に回転自在に設けられ内部に被処理物3が収容される回転ドラム2と、回転ドラム2に取り付けられ被処理物3の物性値を測定するセンサユニット31とを有する。センサユニット31は、測定した被処理物3の物性値を無線通信にて送信可能なNIRセンサを備える。センサユニット31は、回転ドラム2の回転に伴い、被処理物層と対向する層内位置Pinと、被処理物層と対向しない層外位置Poutを有し、層内位置Pinにて物性値を測定し、層外位置Poutにて測定した物性値を無線通信にて送信する。【選択図】図3

Description

本発明は、錠剤等の被処理物に対し糖衣等のコーティング処理を行うコーティング装置に関し、特に、被処理物の水分値やコーティング膜厚等の物性値や化学特性値を非接触にて測定可能なコーティング装置に関する。
従来より、医薬品や食品等の製造装置として、回転ドラム(コーティングパン)を用いたコーティング装置が知られている。このようなコーティング装置では、多角形断面(例えば、八角形)の回転ドラム内に錠剤等の被処理物を投入し、回転ドラムを回転させながら、ドラム内部に配したスプレーガンから糖衣液等のコーティング液を噴霧する。被処理物はドラムの回転に伴って転動し、スプレーガンによる噴霧を行いつつ、適宜、熱風や冷風が供給・排気され、コーティング層の形成や乾燥が行われる。
一方、コーティング装置では、安定したコーティング品質を得るため、被処理物の撹拌転動状態や、コーティング液の噴霧量、ドラム内の温度・風量など、種々の要素を検討し、設定する必要がある。このため、錠剤等の粉粒体の造粒やコーティング、乾燥、混合等を行う場合、被処理物の仕上がり状況を観察すべく、各工程の途中で被処理物を適宜採取するいわゆるサンプリングがしばしば行われる。このサンプリングにより、仕上がり状況を観察して処理条件を修正すると共に、処理の終点を予測したり、処理工程の進行に伴う被処理物の物性の推移を把握したりすることができ、所望の製品を得るための重要な処理のひとつとなっている。
ところが、サンプリング処理は、その時点における諸データを得ることは可能であるが、被処理物の状態を連続的にリアルタイムでは把握できない。また、コンタミネーション防止や、作業者の被曝防止のため、装置をコンテインメント(被処理物の封じ込め)対応とするには、サンプリング作業は有利とは言えない。このため、例えば特許文献1のように、ドラム内にセンサを配し、被処理物の状態(温度や水分量)をリアルタイムで検出する方法も提案されている。但し、この方法も、ドラム内のセンサが噴霧されたコーティング液によって汚れてしまうため、データとしての信頼性が低いという課題がある。
そこで、近年では、特許文献2の装置のように、光学センサの一種である近赤外線(NIR)センサを処理容器近傍に配置し、パンチング孔を介して検査光を容器内の錠剤層に照射し、錠剤物性を非接触にて検知するものも提案されている。また、特許文献3には、回転ドラム(処理容器)の軸方向の一方の端部にNIRセンサを取り付け、錠剤層とセンサをガラス越しに密着させることにより、連続的に錠剤物性の検知を行えるようにしたコーティング装置も提案されている。
特表2003−527129号公報 特表2011−523896号公報 特開2011−136331号公報
しかしながら、特許文献2の装置の場合、センサが処理容器(回転ドラム)から離れて設置されており、パンチング孔を介して検査光の一部のみしか錠剤層に到達しないため、検知効率が低く、検査データの信頼性が低いという問題があった。これに対し、特許文献3の装置では、錠剤層とセンサがガラス越しに接しているため、特許文献2よりも効率の良い検査が可能である。しかしながら、特許文献2のような構成の場合、処理容器が傾斜配置された斜めドラム構造の装置以外のものでは実現が難しく、汎用性が低いという問題がある。
本発明の目的は、処理容器内の被処理物の物性等をリアルタイムで高精度にモニタリング可能なコーティング装置を提供することにある。
本発明のコーティング装置は、回転軸線を中心に回転自在に設けられ、その内部にコーティング処理の対象となる被処理物が収容される回転ドラムと、前記回転ドラムに取り付けられ、前記被処理物の物性値を測定すると共に、測定した前記被処理物の前記物性値を無線通信にて送信可能なセンサ手段と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、センサ手段が無線通信によってデータ送信が可能であるため、配線を考慮することなくセンサ手段を配置でき、回転ドラムの軸方向端部や、コニカル部、胴部、バッフルなど、被処理物と接する部位であれば、設置部位を問わず、何れの場所にもセンサ手段を配置することが可能となる。このため、センサ配置の自由度が高く、いわゆる斜めドラム構造の装置以外にもドラム形状を問わず広く適用可能であり、汎用性が高い。また、センサ手段が無線型であるためコードレス仕様とすることができ、回転ドラムを回転させても、コードが絡まってしまうような干渉事態が生じることがない。
前記コーティング装置において、前記センサ手段として、透光部材を介して前記回転ドラム内の前記被処理物と対向し、前記被処理物の物性を測定する光学センサ(例えば、近赤外線を使用するNIRセンサなど)を用いても良い。
また、前記センサ手段が、前記回転ドラムの回転に伴い、該センサ手段が前記被処理物と対向する層内位置と、該センサ手段が前記被処理物と対向しない層外位置を有するようにしても良い。その場合、前記センサ手段は、前記層内位置にて前記被処理物の物性値を測定し、前記層外位置にて測定した前記物性値を無線通信にて送信するようにしても良い。
本発明のコーティング装置によれば、被処理物の物性値を測定するセンサ手段として、測定した物性値を無線通信にて送信可能なものを用いたので、回転ドラムの軸方向端部やコニカル部以外の部位にも広くセンサ手段を配置することが可能となる。このため、ドラム形状を問わずセンサ手段を配置でき、汎用性の向上が図られる。また、センサ手段が無線型であるためコードレスとすることができ、ドラム回転時にコードが絡まってしまうなどの事態を回避することが可能となる。
本発明の実施の形態1であるコーティング装置の側面図である。 図1のコーティング装置の正面図である。 センサ取付部の構成を示す説明図である。 (a)はセンサ取り付け位置の変形例を示す説明図であり、回転ドラムの胴部にNIRセンサユニットを取り付けた例を示しており、(b)はその場合のセンサ取付部の構成を示す説明図である。 センサ取り付け位置の変形例を示す説明図であり、バッフル内にNIRセンサユニットを取り付けた例を示している。 本発明の実施の形態2であるコーティング装置の側面図である。 図6のコーティング装置におけるセンサ取付部の構成を示す説明図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1,2は、本発明の実施の形態1であるコーティング装置1の全体構成を示す説明図であり、図1はその側面図、図2は正面図である。図1,2のコーティング装置1は、いわゆる全面パンチングタイプの回転ドラム(以下、ドラムと略記する)2を使用したジャケットレスタイプの構成となっている。ドラム2内には、コーティング処理の対象となる錠剤等の被処理物3が収容され、そこにコーティング液を噴霧することにより、被処理物のコーティング処理が行われる。
図1に示すように、コーティング装置1は、筐体4の中央部にドラム2を回転自在に設置した構成となっている。ドラム2は、ほぼ水平な回転軸線Oを中心に回転し、その内部には、ガムやチョコレート、錠剤等の被処理物3が投入される。ドラム2は、円筒形の胴部5と、胴部5の両端に形成された円錐台状のコニカル部6とを備えている。胴部5はステンレス製の多孔板(パンチングプレート)にて形成されており、胴部5の外周は多数個の通気孔7により通気可能な構成となっている。コニカル部6は孔のないステンレス製板材にて形成されており、一方のコニカル部6の端部(図1において左側:ドラム2の一端側)には前面開口部8が形成されている。他方のコニカル部6の端部(図1において右側:ドラム2の他端側)はエンドプレート9にて閉鎖されており、回転軸11が取り付けられる。
ドラム2の図1において右側には、電動のドラム駆動モータを用いた図示しないドラム回転機構が配置されている。ドラム2の右端側(他端側)には、前述のように回転軸11が固定されており、この回転軸11には図示しないスプロケットが取り付けられている。スプロケットは、チェーンを介して筐体4内に設置されたモータ側のスプロケットと接続されている。モータを回転させると、その回転に伴ってドラム2がチェーン駆動され、回転軸線Oを中心に回転する。ドラム2の図1において左端側は、図示しないローラによって支持されている。
筐体4内は、ドラム2を収容するドラム室12が設けられた二重構造となっており、ドラム室12の下部にはシンク13が設けられている。シンク13は、底部に図示しないドレーン口を備えた水密構造となっており、内部に水等の洗浄液を貯留できるようになっている。コーティング装置1を洗浄する際には、このシンク13内に洗浄液を溜め、そこでドラム2を回転させドラム内外を溜め洗いする。ドラム洗浄後は、前述のドレーン口より洗浄液を排出し、適宜、濯ぎや乾燥等の処理を行う。
筐体4の正面(図1において左側)は3分割構造となっており、その中央にはチャンバドア14が配置されている。チャンバドア14は直方体状の箱形部材であり、筐体4に対し開閉自在に支持されている。チャンバドア14は、筐体4の前壁4a側の面が開放された箱形となっており、内部には給気チャンバ15が形成されている。給気チャンバ15は、ドラム2の前面開口部8の前段に配置されている。チャンバドア14の正面には、中央に監視窓が設けられた点検扉16が取り付けられている。チャンバドア14の下部には、処理完了後の製品を取り出すための製品排出口17が取り付けられている。
筐体前壁4aの上方には、給気孔18が設けられている。コーティング装置1は内部給気構造を採用しており、給気孔18は、筐体4内に配された送気ダクト19を介して、筐体上面4bに設けられた給気口21と連通している。給気口21には、給気ダクト22が接続されている。コーティング装置1では、チャンバドア14を閉じると、ドラム2の前面開口部8が給気チャンバ15に対向・連通する。給気口21に供給されたエアは、送気ダクト19を通って給気チャンバ15内に流入し、そこから前面開口部8を介してドラム2内に供給される。
また、筐体4には、ドラム2に供給されたエアを排出するための排気ダクト23が接続されている。図2に示すように、筐体4内には、ドラム2の胴部5と摺接するシールダクト24と、シールダクト24に接続され、排気口25に向かう上部ダクト26が設置されている。排気ダクト23は、排気口25に接続されている。チャンバドア14から供給されたエアは、ドラム2からシールダクト24に排出され、上部ダクト26から排気口25を通り、排気ダクト23を介して装置外へと排出される。
ドラム2の内側には、被処理物の転動流を攪乱し、混合撹拌効率の促進を図るべくバッフル27が設置されている。バッフル27は、断面略三角形の山型に形成されており、胴部5内に突設されている。バッフル27もまた多数の通気孔を備えたステンレス製の多孔板にて形成されており、通気性のある立体バッフルとなっている。ドラム2内にはさらに、コーティング液噴霧用のスプレーガン28が配置されている。スプレーガン28は、ドラム2の前面開口部8からドラム内に挿入されており、装置正面側からドラム内に出し入れ自在に設けられている。スプレーガン28には、図示しないホースを介して、コーティング液や噴霧エアが供給される。このスプレーガン28により、ドラム2内の被処理物3に対し、所望のタイミングでコーティング液等を適宜スプレーできる。
一方、本発明によるコーティング装置1では、ドラム2のコニカル部6にNIRセンサ(センサ手段)を備えたセンサユニット31(以下、センサ31と略記する)が取り付けられている。図1に示すように、コニカル部6の内壁6aにはセンサ取付部32が設けられており、このセンサ取付部32内には無線型のセンサ31が取り付けられている。図3は、センサ取付部32の構成を示す説明図である。図3に示すように、センサ取付部32は、コニカル部6の内側に向かって突設されており、ドラム2内部から見ると円錐台状の凸部として形成されている。
センサ取付部32の頂面33には穿孔部34が設けられており、この穿孔部34には透明な強化ガラス(透光部材)35が取り付けられている。センサ31は、強化ガラス35を介してドラム2内に臨んで設けられており、センサ31からの光(近赤外光)がドラム外部からドラム2内に届くように配置されている。センサ31には、WiFiタイプの防水仕様のものが使用され、その検出データは無線通信を介して制御装置36に送出される。
コーティング装置1では、センサ31はドラム2と一体となって回転する。ドラム2の回転に伴い、センサ取付部32が被処理物層に潜り込むと、被処理物3と強化ガラス35が接触し、被処理物3とセンサ31が強化ガラス35を介して密接する。このとき、センサ31は、被処理物3に対し近赤外光(波長800〜3000nm程度)を照射し、被処理物3の吸光度、透過率等の化学特性値から、水分値やコーティング膜厚等の物性値を算出する。その後、ドラム2が回転しセンサ31が被処理物層から離脱すると、センサ31は、算出したデータを無線通信にて制御装置36に送信する。制御装置36側では、センサ31から送られてきたデータをオペレータに表示し、オペレータは、コーティング液の噴霧量や給気温度、給気風量などを適宜調整する。この場合、噴霧量等の調整は、コンピュータによる自動制御とすることも可能である。
このように、当該コーティング装置1においては、無線ネットワークにてデータの送受信が可能なNIRセンサを使用することにより、コーティング処理中の被処理物3に関する物性値や化学特性値をリアルタイムでモニタリングすることが可能となる。その際、センサ31では、ドラム2の回転に合わせて、穿孔部34を介して定期的に光の全てが被処理物3に届き、しかも、ガラス越しにセンサ31と被処理物3を対向・密接させることができるため、信頼性の高い測定を安定的に行うことができる。
また、コーティング装置1では、センサ31の位置として、センサ取付部32が被処理物層内に入り込みセンサ31が被処理物3と対向する層内位置Pinと、被処理物層から離脱しセンサ31が被処理物3と対向しない層外位置Poutが存在する。このため、当該装置では、被処理物層内にて測定を行い、層外に出たときに演算やデータ送信を行う、という処理形態が可能となる。このような処理形態を採用すると、常にセンサと被処理物が対向する構成に比して、処理プロセスか錯綜せず、センサ31や制御装置36の処理負担の軽減を図ることが可能となる。
さらに、センサ31は、図4,5にように、ドラム2の胴部5やバッフル27内に配置することも可能である。例えば、胴部5にセンサ31を配置する場合は、図4(a)のように、胴部5にセンサ取付部32を設け、その中にセンサ31を収容する。その際、胴部5には、図4(b)に示すように、通気孔7(パンチングプレートの孔)とは別に、強化ガラス35を取り付けた穿孔部34を設け、そこに臨んでセンサ31を配置する。また、図5のように、バッフル27の中にセンサ31を配する場合も、通気孔7とは別に、強化ガラス35を取り付けた穿孔部34を設け、そこに臨んでセンサ31を配置する。さらに、エンドプレート9のドラム内部側、すなわち、ドラム2の他端側端部にセンサ31を配置することも可能である(被処理物3が多く、エンドプレート9の部位まで被処理物層が及ぶ場合に有効)。
このように、無線によるデータ送受信が可能なセンサ31は、配線を考慮することなく設置可能であり、ドラム2のコニカル部6以外にも、胴部5やバッフル27、エンドプレート9の内側など、被処理物3と接する部位であれば何れの場所にも取り付けることができる。このため、センサ配置の自由度が高く、いわゆる斜めドラム構造の装置以外にも、ドラム形状を問わず広く適用可能であり、汎用性の向上が図られる。なお、本発明は、斜めドラム構造の装置にも勿論適用可能である。また、複数のセンサ31を異なる箇所(例えば、コニカル部6と胴部5など)に配置することも可能である。
加えて、コーティング装置1では、センサ31が無線通信によってデータのやり取りを行うコードレスタイプのため、ドラム2を回転させても、コードが絡まってしまうというような他部材等との干渉が発生せず、装置構成や動作時の取り扱いが簡素化される。また、センサ31がドラム2の外側に面して配置されているため、センサ31の洗浄が容易であり、特に、センサ31に防水仕様のものを使用することにより、ドラムごと丸洗いすることが可能となる。例えば、コーティング装置1では、シンク13内に洗浄液を溜めてドラム2を溜め洗いする際に、センサ31も同時に洗浄することができ、メンテナンス性の向上が図られる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2として、センサ取付部をコニカル部6の外側に突設した構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態2であるコーティング装置41の側面図、図7は、コーティング装置41のセンサ取付部42の構成を示す説明図である。なお、実施の形態2では、実施の形態1と同様の部分、部材等には同一の符号を付し、その説明は省略する。
前述のように、実施の形態1のコーティング装置1では、ドラム2の内側に向かってセンサ取付部32を突設し、その中にセンサ31を配置する構成としているが、コーティング処理に際し、コニカル部6や胴部5の内側はフラットである方が好ましい。そこで、実施の形態2のコーティング装置41では、ドラム2の外側にセンサ取付部42を突設し、その中にセンサ31を配置している。すなわち、センサ31がドラム2の外側に配置されており、コニカル部6の内面はフラットな状態となっている。
図7に示すように、コーティング装置41では、コニカル部6の外壁6b側にセンサ取付部42が設けられている。センサ取付部42内には、無線型のセンサ31が取り付けられている。センサ取付部42は、コニカル部外壁6bから外側に向かって突設されており、ドラム2の外部に円錐台状の凸部として形成される。外壁6bには、センサ取付部42に対応して穿孔部43が設けられている。穿孔部43には、透明な強化ガラス(透光部材)44が取り付けられている。センサ31は、強化ガラス44を介してドラム2内に臨んで設けられており、センサ31からの光(近赤外光)がドラム外部からドラム2内に届くように配置されている。センサ31の検出データは無線通信を介して制御装置36に送出される。
コーティング装置41においても、センサ31はドラム2と一体となって回転する。ドラム2の回転に伴い、センサ31が被処理物層に対向すると(層内位置Pin)、被処理物3とセンサ31が強化ガラス44を介して密接する。このとき、センサ31は、被処理物3に対し近赤外光(波長800〜3000nm程度)を照射し、被処理物3の吸光度、透過率等の化学特性値から、水分値やコーティング膜厚等の物性値を算出する。その後、ドラム2が回転しセンサ31が被処理物層から離脱すると(層外位置Pout)、センサ31は、算出したデータを無線通信にて制御装置36に送信する。つまり、コーティング装置41もまた、被処理物層内にて測定を行い、層外に出たときに演算やデータ送信を行う、という処理形態が可能であり、センサ31や制御装置36の処理負担軽減が可能である。
コーティング装置41もまた、無線によりデータの送受信が可能なセンサ31を使用しており、実施の形態1のコーティング装置1と同様に、コーティング処理中の被処理物3に関する物性値や化学特性値をリアルタイムかつコードレスにてモニタリングできる。また、コーティング装置41においても、穿孔部43を介してセンサ31の光の全てが定期的に被処理物3に届き、しかも、ガラス越しにセンサ31と被処理物3を対向・密接させることができるため、信頼性の高い測定を安定的に行うことが可能である。
なお、コーティング装置41では、センサ31をコニカル部6の外側に配した構成を示したが、この場合も、センサ31を胴部5の外側(図4参照)や、エンドプレート9のドラム外部側に配しても良い。また、複数のセンサ31を異なる箇所に配置することも可能である。すなわち、センサ取付部42をドラム2の外側に突設し、その中にセンサ31を収容する場合も、配線を考慮する必要ない当該センサ31は、ドラム2の各所に適宜設置可能である。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施形態では、ジャケットレスタイプのコーティング装置を例に挙げて本発明の構成を説明したが、本発明はジャケットを有するタイプ(例えば、特開2011−31126号参照)のコーティング装置にも適用可能である。その場合、センサ31は、回転ドラムのコニカル部のジャケットがない部位やバッフル内に設けたり、バッフル状にドラム内に突設したりする形で設けることが可能である。
本発明は、錠剤のコーティング処理以外にも、菓子等の食品のコーティングにも適用可能である。
1 コーティング装置
2 回転ドラム
3 被処理物
4 筐体
4a 筐体前壁
4b 筐体上面
5 胴部
6 コニカル部
6a 内壁
6b 外壁
7 通気孔
8 前面開口部
9 エンドプレート
11 回転軸
12 ドラム室
13 シンク
14 チャンバドア
15 給気チャンバ
16 点検扉
17 製品排出口
18 給気孔
19 送気ダクト
21 給気口
22 給気ダクト
23 排気ダクト
24 シールダクト
25 排気口
26 上部ダクト
27 バッフル
28 スプレーガン
31 センサユニット
32 センサ取付部
33 頂面
34 穿孔部
35 強化ガラス(透光部材)
36 制御装置
41 コーティング装置
42 センサ取付部
43 穿孔部
44 強化ガラス(透光部材)
O 回転軸線
Pin 層内位置
Pout 層外位置

Claims (4)

  1. 回転軸線を中心に回転自在に設けられ、その内部にコーティング処理の対象となる被処理物が収容される回転ドラムと、
    前記回転ドラムに取り付けられ、前記被処理物の物性値を測定すると共に、測定した前記被処理物の前記物性値を無線通信にて送信可能なセンサ手段と、を有することを特徴とするコーティング装置。
  2. 請求項1記載のコーティング装置において、
    前記センサ手段は、透光部材を介して前記回転ドラム内の前記被処理物と対向し、前記被処理物の物性を測定する光学センサであることを特徴とするコーティング装置。
  3. 請求項1又は2記載のコーティング装置において、
    前記センサ手段は、前記回転ドラムの回転に伴い、該センサ手段が前記被処理物と対向する層内位置と、該センサ手段が前記被処理物と対向しない層外位置を有することを特徴とするコーティング装置。
  4. 請求項3記載のコーティング装置において、
    前記センサ手段は、前記層内位置にて前記被処理物の物性値を測定し、前記層外位置にて測定した前記物性値を無線通信にて送信することを特徴とするコーティング装置。
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