JP2019041873A - 内視鏡用接着剤及びその硬化物、並びに内視鏡及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば特許文献1には、エポキシ樹脂とジオール化合物と錫触媒とを所定量混合し、加熱することによりエポキシ基を開環するとともに、この開環により生じた水酸基とジオール化合物とを反応させてエポキシ樹脂を変性させること、この変性エポキシ樹脂と硬化剤等を含む接着剤組成物は貯蔵安定性が高く、接着力にも優れることが記載されている。
また、特許文献2には、エポキシ樹脂と、硬化剤として特定構造のイミダゾール化合物とを用いた組成物が、硬化剤と溶媒との相溶性に優れ、また金属材料等に対する接着力にも優れることが記載されている。
また、特許文献3には、媒体としてケトン系溶剤を用い、また硬化剤としてジシアンジアミド紛体を、硬化助剤としてイミダゾール化合物を用いたエポキシ系接着剤が、接着力に優れることが記載されている。
また、特許文献4には、特定構造のエポキシ樹脂を採用し、このエポキシ樹脂とイミダゾール系硬化剤とを混合した組成物が、低温領域で低い弾性率を示す硬化物を与えることが記載されている。
さらに、特許文献5には、エポキシ樹脂と、特定の反応性基を有するグラフト共重合体とを併用した硬化性樹脂組成物が記載され、この組成物が経時的な粘度上昇が生じにくく、また接着強度に優れ、その硬化物は耐衝撃性にも優れることが記載されている。
〔1〕
主剤と硬化剤とを有する2液型の内視鏡用接着剤であって、
上記主剤がビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうちの少なくとも1種のエポキシ樹脂を含み、上記硬化剤がイミダゾール化合物を含む、内視鏡用接着剤。
〔2〕
上記イミダゾール化合物が下記式(I)で表されるイミダゾール化合物を含む、〔1〕記載の内視鏡用接着剤。
式中、R1は水素原子又はアルキル基を示す。R2、R3及びR4は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。
〔3〕
上記イミダゾール化合物が、イミダゾール、1-メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム・トリメリテート、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾリウム・イソシアヌレート、2,4−ジアミノ−6−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]−S−トリアジン、及び2−フェニルイミダゾリウム・イソシアヌレートのうちの少なくとも1種のイミダゾール化合物を含む、〔1〕記載の内視鏡用接着剤。
〔4〕
上記主剤を構成するエポキシ樹脂100質量部に対し上記硬化剤を構成する上記イミダゾール化合物を1〜15質量部として上記主剤と上記硬化剤とを混合して用いる、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の内視鏡用接着剤。
〔5〕
上記主剤を構成するエポキシ樹脂が未変性エポキシ樹脂である、〔1〕〜〔4〕のいずれか記載の内視鏡用接着剤。
〔6〕
上記接着剤に含まれる硬化成分に占めるイミダゾール化合物の割合が50質量%以上である、〔1〕〜〔5〕のいずれか記載の内視鏡用接着剤。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれか記載の内視鏡用接着剤を硬化してなる硬化物。
〔8〕
〔7〕に記載の硬化物により構成部材が固定された内視鏡。
〔9〕
〔1〕〜〔6〕のいずれか記載の内視鏡用接着剤を用いて構成部材を固定することを含む、内視鏡の製造方法。
本発明の内視鏡用接着剤の好ましい実施形態について説明する。
また、本発明の内視鏡用接着剤は、内視鏡を構成する各種の部材(内視鏡構成部材)を固定するために用いられる。本発明の内視鏡用接着剤を用いて固定される部材に特に制限はなく、好ましくは金属部材、ガラス部材、樹脂部材等を挙げることができる。内視鏡構成部材の「固定」は、内視鏡構成部材を、内視鏡を構成する別の部材(支持部材)と接着することにより行われる。なお、支持部材は内視鏡の管壁等又は管壁等に固定された非可動部材であってもよく、チューブのように内視鏡内における相対的な位置が移動しうる部材であってもよい。また、本発明において「固定」との用語は、内視鏡構成部材と、この部材が組み込まれる支持部材との間の空間を接着剤の硬化物で埋めること、すなわち封止することを含む意味に用いる。
以下、「内視鏡用接着剤」を単に「接着剤」とも称す。
すなわち、イミダゾール化合物はエポキシ樹脂のアニオン重合プロセスの触媒として作用し、硬化物の架橋構造部にはエーテル結合が形成されるが、このエーテル結合は反応性に乏しく、EOG、過酸化水素等と接触しても架橋構造を安定に保つことができること、また、エポキシ基のアニオン重合により形成される架橋構造が緻密で剛直であり、高温、高湿環境でも軟化しにくいことなどが、各種滅菌処理に対する耐久性が高められる一因と考えられる。
本発明の接着剤を構成する主剤は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうちの少なくとも1種のエポキシ樹脂を含む。すなわち、本発明の主剤には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂から選ばれるエポキシ樹脂を1種含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
本発明の接着剤を構成する硬化剤は、エポキシ樹脂に作用して硬化させる硬化成分としてイミダゾール化合物を含む。このイミダゾール化合物は、主剤中のエポキシ樹脂のアニオン重合反応に対し触媒として作用し、エポキシ樹脂を硬化させる。
R1として採り得るアルキル基は、置換基を有する形態であることも好ましく、この置換基の例としては、シアノ基、芳香族炭化水素基、及び芳香族複素環基を挙げることができる。これら芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基は単環構造であることが好ましい。上記芳香族複素環基を構成する単環式芳香族複素環としては、5員環又は6員環が好ましく、より好ましくはトリアジン環である。
R1として採り得るアルキル基の炭素数は1〜20が好ましく、1〜18がより好ましく、1〜15がさらに好ましく、1〜12が特に好ましい。なお、アルキル基が環状アルキル基の場合、上記炭素数の下限値は3であり、好ましくは4、より好ましくは5である。
R1として採り得るアルキル基の好ましい例としては、シアノアルキル基及びアラルキル基を挙げることができる。シアノアルキル基は、好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数1〜3のシアノアルキル基であり、シアノエチルが特に好ましい。また、アラルキル基は、好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜15、さらに好ましくは炭素数7〜10のアラルキル基であり、ベンジルが特に好ましい。
R2、R3及びR4として採り得るアルキル基は、直鎖アルキル基、分岐を有するアルキル基、環状アルキル基のいずれもよく、好ましくは直鎖アルキル基である。
R2、R3及びR4として採り得るアルキル基の炭素数は1〜20が好ましく、1〜18がより好ましく、1〜15がさらに好ましく、1〜12が特に好ましい。なお、アルキル基が環状アルキル基の場合、上記炭素数の下限値は3であり、好ましくは4、より好ましくは5である。
R2、R3及びR4として採り得るアルキル基の好ましい具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ヒドロキシメチル、及びシアノエチルオキシメチルを挙げることができる。
上記対イオンに特に制限はなく、対イオンの好ましい由来としては、トリメット酸、ピロリメット酸、シアヌル酸、塩酸、硫酸、チオシアン酸、ホウ酸等を挙げることができる。
上記硬化剤が式(I)で表されるイミダゾール化合物を含む場合、この硬化剤は、式(I)で表されるイミダゾール化合物以外のイミダゾール化合物を含んでもよい。上記硬化剤が式(I)で表されるイミダゾール化合物を含む場合、硬化剤に含まれる全イミダゾール化合物中に占める、式(I)で表されるイミダゾール化合物の総量の割合は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましい。また、上記硬化剤に含まれるイミダゾール化合物のすべてが式(I)で表されるイミダゾール化合物であることも好ましい。
本発明の接着剤を構成する硬化剤は、より好ましくは、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム・トリメリテート、2−フェニルイミダゾリウム・イソシアヌレート、及び2,4−ジアミノ−6−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]−S−トリアジンから選ばれるイミダゾール化合物を含む。
上記硬化剤が上記イミダゾールZから選ばれるイミダゾール化合物を含む場合、この硬化剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、イミダゾールZ以外のイミダゾール化合物を含むことができる。上記硬化剤がイミダゾールZから選ばれるイミダゾール化合物を含む場合、硬化剤に含まれる全イミダゾール化合物中に占める、イミダゾールZから選ばれるイミダゾール化合物の総量の割合は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましい。また、上記硬化剤に含まれるイミダゾール化合物のすべてが、上記イミダゾールZから選ばれるイミダゾール化合物であることも好ましい。
本明細書において、エポキシ樹脂に対するイミダゾール化合物の量を記載する場合、このイミダゾール化合物の量は、イミダゾール化合物が対イオンを有する場合には、この対イオンを除いた部分の量を意味する。
本発明の硬化物は、本発明の接着剤を硬化することにより生じる硬化物である。すなわち、本発明の硬化物は、内視鏡の接着部を構成する部材として用いられる。本発明の接着剤の主剤と硬化剤とを混合した後、例えば、40〜150℃で0.5〜48時間程度加熱して硬化することにより、本発明の硬化物を得ることができる。上記の主剤と硬化剤との混合は常法で行うことができる。この混合は気泡を除去しながら行うことが好ましく、そのため通常は減圧下で行われる。上記硬化温度が高いと、内視鏡がその製造工程において幾度も高温に曝されることとなるため、硬化温度はできるだけ低くすることが好ましい。この観点から、上記硬化温度は150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。また、硬化反応を十分に行わせるために、硬化温度は60℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。
本発明の内視鏡は、本発明の硬化物により構成部材が固定されている。「本発明の硬化物により構成部材が固定される」とは、内視鏡を構成する少なくとも一部の部材が本発明の硬化物を介して支持部材に固定されていることを意味する。
図1において、本体操作部5から、先端部3cの先端面には、挿入部3の軸線方向に貫通するチャンネル(チューブ、図示せず)が複数形成されている。
14aが先端側(先端部3c側)であり、14bが基端側(本体操作部5側)である。
可撓管基材14は、最内側に金属帯片11aを螺旋状に巻回することにより形成される螺旋管11に、金属線を編組してなる筒状網体12を被覆してなる。その両端には口金13がそれぞれ嵌合されている。この樹脂層15は接着剤硬化物層17を介して可撓管基材14と接着されている。この接着剤硬化物層17は、本発明の接着剤を適用してこれを硬化させることにより形成することができる。接着剤硬化物層(接着部)17は図示の便宜のために均一な厚みのある層として図示したが、必ずしもその形態でなくてもよく、不定形に樹脂層15と可撓管基材14との間に介在されていてもよい。むしろ厚みがほとんどなく、樹脂層15と可撓管基材14とが実質的に接した形で接着されていてもよい。
樹脂層15の外面には、耐薬品性のある例えばフッ素等を含有したコート層16をコーティングしている。なお、接着剤硬化物層17、樹脂層15及びコート層16は、層構造を明確に図示するため、可撓管基材14の径に比して厚く描いている。
本発明の内視鏡の製造方法は、本発明の接着剤を用いて、内視鏡構成部材を固定することを含む限り特に制限はなく、内視鏡構成部材の固定以外の工程は、通常の製造工程を採用して本発明の内視鏡を製造することができる。
固定される内視鏡構成部材の材質に特に制限はなく、例えば、樹脂部材、金属部材及びガラス部材が挙げられる。内視鏡構成部材は、本発明の接着剤を構成する主剤と硬化剤とを混合した後、この混合物を適用か所に注入ないし塗布し、25〜150℃(好ましくは40〜140℃、より好ましくは60〜120℃)で0.5〜48時間程度加熱することにより、内視鏡を構成する支持部材等に固定することができる。
以下、本発明の内視鏡の製造方法における接着剤の使用形態について具体例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されない。
また、上述のように、図2における接着剤硬化物層17を形成するために用いることもできる。また、図2における樹脂層15とコート層16の接着に用いることもできる。
また、本発明の接着剤は、先端部3cとアングル部3bとの接着および/または挿入部3と本体操作部5との接着に用いることができる。例えば、先端部3cとアングル部3bとを本発明の接着剤を用いて接着し、次いで先端部3cとアングル部3bとの接着部及びその近傍を糸で巻き締め接着を補強し、その糸を被覆するように接着剤を塗布し、硬化させる。挿入部3と本体操作部5との接着についても同様である。
また、本発明の接着剤は、内視鏡の挿入部内に挿通される各種チューブの、先端部3cおよび/または本体操作部5への固定に使用することもできる。
また、本発明の接着剤は、先端部3cに内蔵される撮像装置の組立て、部品の接着、固体撮像素子40の封止等の、部材の固定に用いることができる。撮像装置は、レンズL1〜L4およびプリズム38等の複数個の光学部品からなる光学系と、この光学系によって結像された光学画像を撮像信号に光電変換するCCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像素子40とを有する。本発明の接着剤は、ガラス等の材料からなるレンズL1〜L4およびプリズム38等の光学部品どうしの接着、並びに、レンズL1〜L4および/またはプリズム38と樹脂または金属からなる基板39との接着等に用いることができ、この接着により、ガラス部材を固定することができ、また金属部材を固定することができる。
また、本発明の接着剤は、固体撮像素子40と基板39の接着固定、封止に用いることができる。この接着により、固体撮像素子、基板等を構成する金属部材を固定することができる。
このように本発明の内視鏡の製造方法は、本発明の接着剤を用いて、内視鏡構成部材を固定する工程を含むものである。
下表に示す主剤と硬化剤とを組み合わせた2液型接着剤を調製した。主剤として下表に示すエポキシ樹脂(a)を用い、硬化剤として下表に示すイミダゾール化合物(b)を用いた。
<試験片の調製>
主剤(エポキシ樹脂(a))と硬化剤(イミダゾール化合物(b))とを、下表に示す混合量で混合し、泡とり練太郎 ARV−310(商品名、シンキー社製)を用いて、室温下、1.0Paに減圧した状態で、2000rpmで撹拌した。こうして主剤と硬化剤とが均一に混合された混合物を得た。
金属部材としてSUS304製の50mm(長さ)×5mm(幅)×0.5mm(厚み)のテストピース2枚を用いた。1枚のテストピースの長さ方向の一端から、他端に向けて5mmの長さまで、上記で調製した混合物を幅方向全体に塗布して塗布層を形成した。この塗布層に対し、もう1枚のテストピースの長さ方向の端部ないしその近傍を密着させ、120℃で5時間加熱して塗布層を硬化し、2枚のテストピースを接着させた試験片を得た。2枚のテストピースが重なり合う部分の面積は25mm2であり、この重なり部分(25mm2)全体に接着剤硬化物が形成されている。
接着剤1種につき3つの試験片を作製した。
試験片をオートクレーブ装置にセットし、135℃の蒸気に4週間曝した。その後試験片を取り出し、オートグラフを用いて180°剥離試験を実施し、剥離強度を測定した。試験前後(オートクレーブ処理前後)の剥離強度を下記式に当てはめて密着力維持率を算出した。この密着力維持率を下記評価基準に当てはめ、オートクレーブ耐久性を評価した。結果を下表に示す。なお、下表に示す評価結果は、3つの試験片の密着力維持率の平均を、下記評価基準に当てはめたものである(後述のEOG耐久性試験及び過酸化水素プラズマ耐久性試験も同様)。
[密着力維持率(%)]=100×[試験後の剥離強度]/[試験前の剥離強度]
(評価基準)
A:密着力維持率が90%以上
B:密着力維持率が70%以上90%未満
C:密着力維持率が50%以上70%未満
D:密着力維持率が30%以上50%未満
E:密着力維持率が30%未満
試験片を滅菌パックに入れて封止した後、EOG滅菌器(EC−800、サクラ精機社製)を用いて120時間のEOG滅菌処理に付した。試験前後(EOG処理前後)の剥離強度を上記と同様に測定し、密着力維持率を上記と同様にして算出して上記評価基準に当てはめ、EOG耐久性を評価した。結果を下表に示す。
ステラッド(登録商標)NX(ジョンソンアンドジョンソン社製)、アドバンスコースにて、試験片を過酸化水素プラズマ滅菌処理に付した。この滅菌処理は、一試験片に対し100回行った。試験前後(過酸化水素プラズマ処理前後)の剥離強度を上記と同様に測定し、密着力維持率を上記と同様にして算出して上記評価基準に当てはめ、過酸化水素プラズマ耐久性を評価した。結果を下表に示す。
[エポキシ樹脂(a)]
A−1:
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名「jER825」、三菱化学社製、エポキシ当量170、未変性エポキシ樹脂)
A−2:
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名「jER828」、三菱化学社製、エポキシ当量190、未変性エポキシ樹脂)
A−3:
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名「jER834」、三菱化学社製、エポキシ当量230、未変性エポキシ樹脂)
A−4:
ビスフェノールFジグリシジルエーテル(商品名「EPICLON830」、DIC社製、エポキシ当量170、未変性エポキシ樹脂)
A−5:
エポキシノボラック樹脂(製品番号406775、シグマアルドリッチ社製、エポキシ当量170、未変性エポキシ樹脂)
A−6:
ビスフェノールAプロポキシレートジグリシジルエーテル(シグマアルドリッチ社製、エポキシ当量228、未変性エポキシ樹脂)
A−7:
4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)(東京化成工業社製、エポキシ当量106、未変性エポキシ樹脂)
A−8:
特許文献1記載の実施例9で調製したジオール変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂
上述した例示化合物の符号に対応
硬化剤1:
メタキシレンジアミン
硬化剤2:
ジエチルアミノプロピルアミン
硬化剤3:
メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
硬化剤4:
ジシアンジアミド
また、硬化剤として、酸無水物を用いた場合には、多量に混合しても120℃では十分に硬化せず、滅菌処理に対する耐久性に劣る結果となった(比較例3)。
これに対し、本発明で規定する主剤と硬化剤との組合せからなる接着剤を用いた場合、各種滅菌処理に対して優れた耐久性を示すことがわかった(実施例1〜21)。
3 挿入部
3a 可撓管
3b アングル部
3c 先端部
5 本体操作部
6 ユニバーサルコード
11 螺旋管
11a 金属帯片
12 筒状網体
13 口金
14 可撓管基材
14a 先端側
14b 基端側
15 樹脂層
16 コート層
17 接着剤硬化物層
31 照明窓
32 観察窓
33 鉗子口
34 ノズル
35 先端部本体
36 先端キャップ
37 レンズホルダ
38 プリズム
39 基板
40 固体撮像素子
41 接着剤硬化物
42 接着剤硬化物
43 観察ユニット
Claims (9)
- 主剤と硬化剤とを有する2液型の内視鏡用接着剤であって、
前記主剤がビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうちの少なくとも1種のエポキシ樹脂を含み、前記硬化剤がイミダゾール化合物を含む、内視鏡用接着剤。 - 前記イミダゾール化合物が、イミダゾール、1-メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム・トリメリテート、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾリウム・イソシアヌレート、2,4−ジアミノ−6−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]−S−トリアジン、及び2−フェニルイミダゾリウム・イソシアヌレートのうちの少なくとも1種のイミダゾール化合物を含む、請求項1記載の内視鏡用接着剤。
- 前記主剤を構成するエポキシ樹脂100質量部に対し前記硬化剤を構成する前記イミダゾール化合物を1〜15質量部として前記主剤と前記硬化剤とを混合して用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内視鏡用接着剤。
- 前記主剤を構成するエポキシ樹脂が未変性エポキシ樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項記載の内視鏡用接着剤。
- 前記接着剤に含まれる硬化成分に占めるイミダゾール化合物の割合が50質量%以上である、請求項1〜5のいずれか1項記載の内視鏡用接着剤。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の内視鏡用接着剤を硬化してなる硬化物。
- 請求項7に記載の硬化物により構成部材が固定された内視鏡。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の内視鏡用接着剤を用いて構成部材を固定することを含む、内視鏡の製造方法。
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