JP2019041293A - 配信用データ作成装置、広告データ作成装置及びデータ作成システム - Google Patents

配信用データ作成装置、広告データ作成装置及びデータ作成システム Download PDF

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Abstract

【課題】放送データにヘッダを挿入できない場合であっても、放送用広告を差し替えるために必要な情報を提供する。【解決手段】配信用データ作成装置4は、複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する番組データ取得部44と、広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部45と、抽出部45が抽出した重畳データに基づいて、第1広告データの長さを特定する特定部46と、重畳データが挿入されている第1広告データを、特定部46が特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるデータ差し替え部47と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、放送番組をネットワークで配信するための配信用データ作成装置、広告データ作成装置及びデータ作成システムに関する。
放送局が放送した放送番組をインターネット上で配信するサービスが知られている。特許文献1には、インターネット上で配信する放送用番組に含まれる放送用広告を差し替える技術が開示されている。
特表2008−530944号公報
従来の技術においては、放送設定情報(例えば、放送番組の放送時間、放送番組間のCM時間など)を放送データのヘッダ内に挿入し、当該放送設定情報を参照することで放送用広告の差し替えを行うことが想定されている。しかし、例えば、ネットワークを利用して放送番組のサイマル配信(同時並行配信)を行う場合、放送番組の放送時間やCM時間が、配信の開始前に全て確定しているとは限らない等の理由から、放送設定情報を参照する方法により放送用広告の差し替えを適切に行うことができず、広告差し替えの自由度が低下してしまうという課題があった。
本発明は、これらの点に鑑みてなされたものであり、放送番組をネットワークで配信する際における放送用広告の差し替えを適切に行えるようにし、広告差し替えの自由度を高めることを目的とする。
本発明の第1態様に係る配信用データ作成装置は、複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する番組データ取得部と、前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部と、前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるデータ差し替え部と、を有する。
前記特定部は、重畳データが挿入された前記第1広告データの長さに基づいて、差し替え可能な広告枠の長さを特定し、前記データ差し替え部は、前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した前記差し替え可能な広告枠の長さに対応する前記第2広告データに差し替えてもよい。
前記データ差し替え部は、前記特定部が前記差し替え可能な広告枠の長さを特定するための所定の時間が経過した後に前記第1広告データを前記第2広告データに差し替えることにより配信用データを作成し、作成した前記配信用データをネットワークに配信してもよい。
前記抽出部は、前記広告データのうち、少なくとも差し替えが可能とされた前記第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出してもよい。
前記データ差し替え部は、前記広告データのうち、前記重畳データが挿入されていない広告データについては、前記第2広告データへの差し替えを行わないこととしてもよい。
前記抽出部は、前記広告データが差し替え可能であるか否かの情報を含む前記重畳データを抽出し、前記データ差し替え部は、前記重畳データが、前記広告データを差し替え可能であることを示している場合に限り、前記第1広告データの差し替えを行ってもよい。
前記番組データ取得部は、前記複数の本編データの間に複数の前記広告データが挿入された前記番組データを取得し、前記データ差し替え部は、前記複数の広告データのうち、前記第2広告データに差し替え可能な連続する2つ以上の前記第1広告データを、当該2つ以上の前記第1広告データの長さの合計に対応する第2広告データに差し替えてもよい。
前記データ差し替え部は、前記本編データの後に挿入された最初の前記広告データを取得してから、予め定められた最大時間が経過した後に、どの第1広告データをどの前記第2広告データに差し替えるかを決定してもよい。
前記データ差し替え部は、前記第1広告データの音声データ部分に、前記第1広告データの差し替え用として使用可能な前記第2広告データの種別を示す前記重畳データが重畳されている場合、当該重畳データが示す種別に基づいて、複数の前記第2広告データから一以上の第2広告データを選択してもよい。
前記データ差し替え部は、前記第1広告データを差し替え可能な前記第2広告データがない場合に、前記第1広告データを所定の音楽データに差し替えてもよい。
前記データ差し替え部は、前記第1広告データを前記第2広告データに差し替える前に無音データに差し替えてもよい。
前記重畳データが、前記第1広告データの音声データ部分に重畳されており、前記抽出部は、前記音声データをフーリエ変換することにより周波数領域データを生成し、前記特定部は、前記周波数領域データに含まれる所定の周波数のデータを復号化することにより、前記重畳データが示す前記第1広告データの長さを特定してもよい。
前記特定部は、前記周波数領域データに含まれる可聴周波数領域よりも低い周波数領域内の前記所定の周波数のデータを復号化することにより、前記重畳データが示す前記第1広告データの長さを特定してもよい。
前記抽出部は、前記音声データの符号化に用いられている第1サンプリング周波数よりも低い第2サンプリング周波数で前記音声データをサンプリングしてフーリエ変換することにより前記周波数領域データを生成してもよい。
前記抽出部は、前記周波数領域データに含まれる前記所定の周波数のデータを最初に検出したタイミングを、前記第1広告データの開始タイミングとして特定してもよい。
本発明の第2態様に係る配信用データ作成装置は、複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する番組データ取得部と、前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部と、前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する無音データに差し替えるデータ差し替え部と、を有する。
本発明の第3態様に係る広告データ作成装置は、広告データを取得する広告データ取得部と、前記広告データの長さを示す重畳データを前記広告データの音声データ部分に重畳し、前記重畳データが重畳された後の重畳済広告データを出力するデータ重畳部と、を有する。
前記データ重畳部は、差し替え可能な広告であるか否かを示す前記重畳データを前記広告データに重畳してもよい。
前記データ重畳部は、前記広告データの差し替え用として使用可能な広告データの種別を示す前記重畳データを前記広告データに重畳してもよい。
前記データ重畳部は、前記広告データの音声データ部分に、振幅が0から最大値まで増加した後に0に減少する所定の周波数の前記重畳データを重畳してもよい。
前記データ重畳部は、前記広告データの長さを示す、それぞれ周波数が異なる複数の前記重畳データを前記音声データに重畳してもよい。
前記データ重畳部は、可聴周波数領域よりも低い周波数領域の周波数の前記重畳データを重畳してもよい。
本発明の第4態様に係る配信用データ作成方法は、コンピュータが実行する、複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得するステップと、前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出するステップと、前記抽出するステップにおいて抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定するステップと、前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定するステップにおいて特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるステップと、を有する。
本発明の第5態様に係るプログラムは、コンピュータを、複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する番組データ取得部、前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部、前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部、及び前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるデータ差し替え部、として機能させる。
本発明の第6態様に係るデータ作成システムは、放送用番組データを作成する放送用データ作成装置と、前記放送用データ作成装置が作成した前記放送用番組データに基づいて、ネットワーク経由で配信する配信用番組データを作成する配信用データ作成装置と、を備えるデータ作成システムであって、前記放送用データ作成装置は、放送用の複数の本編データを取得する本編データ取得部と、前記複数の本編データの間に挿入する広告データとして、前記広告データの長さを示す重畳データが前記広告データの音声データ部分に重畳された第1広告データを取得する広告データ取得部と、前記第1広告データを前記複数の本編データの間に挿入した放送用の番組データを前記配信用データ作成装置に送信する送信部と、を有し、前記配信用データ作成装置は、複数の本編データの間に広告データが挿入された前記放送用の番組データを取得する番組データ取得部と、前記広告データの少なくとも一部の前記第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部と、前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるデータ差し替え部と、を有する。
本発明によれば、放送番組をネットワークで配信する際における放送用広告の差し替えを適切に行えるようにし、広告差し替えの自由度を高めることができるという効果を奏する。
データ作成システムの構成を示す図である。 第1広告データを第2広告データに差し替える処理について説明する図である。 広告データ作成装置の構成図である。 正弦波ブロックについて説明するための図である。 放送用データ作成装置の構成を示す図である。 配信用データ作成装置の構成を示す図である。 抽出部の構成図である。 時間の経過に伴ってスペクトル値が変化する様子を示す図である。 配信用データ作成装置の処理の流れを示すフローチャートである。
[データ作成システムSの概要]
図1は、データ作成システムSの構成を示す図である。データ作成システムSは、放送局が放送した番組をインターネットNで配信するためのシステムである。ユーザは、スマートフォン等のデータ再生端末3を用いて、インターネットNで配信された番組を視聴することができる。
データ作成システムSは、放送用データ作成装置1、広告サーバ2、データ再生端末3、配信用データ作成装置4、広告データ作成装置5、及び広告バンク6を備える。
放送用データ作成装置1は、放送局に設置された、放送番組を配信するための装置である。放送用データ作成装置1は、本編データに広告データを挿入した番組データである番組コンテンツを放送する。本明細書において、「本編」は、放送番組における広告以外の部分のことであり、「本編データ」は、本編部分のデータのことである。本編データは、音声データ及び画像データの少なくともいずれかを含む。また、「広告データ」は、本編データの間に挿入される広告部分のデータのことであり、少なくとも音声データを含む。
広告データ作成装置5は、番組データを作成する際に本編データに挿入する複数の広告データの音声データ部分に重畳データを重畳することにより、放送用の広告データを作成する。広告データ作成装置5は、例えば、複数の広告データのうち、差し替え可能な広告データに対して、広告データの長さを示す重畳データを重畳する。
具体的には、広告データ作成装置5は、差し替え可能な第1広告データの音声データ部分に対して、人の耳には聞こえない周波数領域に情報を埋め込む技術である音声透かしを用いて、第1広告データの長さを示す情報、差し替え可否を示す情報、及び差し替え用として使用可能な広告の種別を示す情報の少なくともいずれかを含む重畳データを重畳して挿入する。差し替え可能な広告は、例えば、放送局がバラエティやドラマ等の番組を宣伝する広告であり、差し替えができない広告は、例えば、広告主の商品又はサービスに関する情報を宣伝する広告である。また、差し替え用として使用可能な広告は、例えば、差し替え前の広告と同じ広告主の商品又はサービスに関する広告である。また、例えば「Aという企業の広告a1、a2、a3は差替可能」のように、企業ごとに予め差替可能な広告のグループを決定しておき、上記の「差し替え用として使用可能な広告の種別を示す情報」により当該グループを指定することとしてもよい。
広告バンク6は、広告データ作成装置5が作成した放送用の広告データを格納するサーバである。広告バンク6は、放送用データ作成装置1からの要求に応じて、放送用の広告データを放送用データ作成装置1に提供する。なお、同じ内容・時間の広告であっても、放送される番組により差し替えの可否が異なる場合もあるため、広告バンク6は、同じ内容・時間の広告につき、差し替え可能なバージョン(重畳データが埋め込まれたもの)と差し替えが不可能なバージョン(重畳データが埋め込まれていないもの)の2種類を記憶することとしてもよい。
放送用データ作成装置1は、広告データの音声データ部分に重畳された重畳データを含む複数の広告データを本編データに挿入することで、放送用の番組データを作成し、放送網Bに出力する。放送用データ作成装置1が番組データを放送網Bへと出力することにより、ユーザがラジオ又はテレビで番組コンテンツを視聴することが可能になる。また、放送用データ作成装置1は、放送網Bに出力した番組データを、インターネットNを介して配信用データ作成装置4に送信する。
広告サーバ2は、放送用データ作成装置1が送信した番組データに含まれる広告データのうち、差し替え可能な広告データ(以下、第1広告データという)を差し替える第2広告データを提供するサーバである。広告サーバ2は、例えば、データ再生端末3又は配信用データ作成装置4の要求に基づいて、第2広告データを提供する。
データ再生端末3は、例えばスマートフォン及びタブレット等の通信端末である。データ再生端末3は、配信用データ作成装置4から送信された配信データを受信し、番組コンテンツを再生する。データ再生端末3は、例えば、ユーザが視聴したい番組コンテンツをWebサイトから選択すると、インターネットNを介して配信用データ作成装置4に選択した番組コンテンツの再生要求を送信する。データ再生端末3は、配信用データ作成装置4が作成した配信データを受信し、番組コンテンツを再生する。
配信用データ作成装置4は、放送用データ作成装置1から入力された番組データに基づいて、インターネットNで配信するための配信データを作成する。具体的には、配信用データ作成装置4は、番組データに含まれる広告データのうち、差し替え可能な第1広告データの音声データ部分に重畳された重畳データを、離散フーリエ変換を用いて抽出する。
配信用データ作成装置4は、抽出した重畳データに基づいて、差し替え可能な第1広告データの長さを特定する。配信用データ作成装置4は、第1広告データを、特定した長さに対応する別の広告データ(以下、第2広告データという)に差し替える。そして、配信用データ作成装置4は、第1広告データを第2広告データに差し替えた番組データである配信データを、インターネットNを介してデータ再生端末3に送信する。
このように、番組コンテンツが放送されたときに挿入していた広告データのうち、差し替え可能な第1広告データのみを第2広告データに差し替えてインターネット配信することにより、広告主の希望を考慮しつつ、広告の効果を大きくすることができる。また、広告が差し替え可能であることを示す情報を、番組コンテンツを制作するときに重畳して挿入しておくことで、番組コンテンツをインターネット配信するために編集する手間を省くことができる。なお、図1では、放送用データ作成装置1及び配信用データ作成装置4は、インターネットNを介して接続されているが、両者が同一の事業者により管理されている場合などは、社内向けのクローズドなネットワークにより接続されていてもよい(広告サーバ2についても同様)。
図2は、第1広告データを第2広告データに差し替える処理について説明する図である。図2に示す放送用番組データは、放送用データ作成装置1が作成した番組データであり、差替済番組データは、配信用データ作成装置4が作成した配信データである。図2(a)に示す例では、放送用広告1及び放送用広告3に、差し替え可能であることを示す重畳データが重畳して挿入されている。ここで、1つの広告の長さが30秒であるとする。
配信用データ作成装置4は、放送用広告1に重畳されている重畳データを抽出し、抽出した重畳データに基づいて、差し替え可能な長さが「30秒」であると特定する。配信用データ作成装置4は、特定した「30秒」の長さに対応する差替広告1を広告サーバ2から取得し、放送用広告1を差替広告1に差し替える。
配信用データ作成装置4は、放送用広告2に対して重畳データが重畳されていないので何も行わずに、次の放送用広告3に重畳されている重畳データを抽出し、差し替え可能な長さが「30秒」であると特定する。そして、配信用データ作成装置4は、「30秒」の長さに対応する差替広告2を広告サーバ2から取得し、放送用広告3を差替広告2に差し替える。
続いて、図2(b)に示す例では、放送用広告1及び放送用広告2に、差し替え可能であることを示す重畳データが重畳して挿入されている。配信用データ作成装置4は、まず、放送用広告1に重畳されている重畳データを抽出し、続く放送用広告2に重畳されている重畳データを抽出する。配信用データ作成装置4は、重畳データが重畳されていない放送用広告3に対して何も行わない。配信用データ作成装置4は、差し替え可能な広告枠の長さが放送用広告1及び放送用広告2を合計した「60秒」であると特定する。そして、配信用データ作成装置4は、「60秒」の長さに対応する差替広告3を広告サーバ2から取得し、放送用広告1及び放送用広告2を差替広告3に差し替える。
「差し替え可能な広告枠の長さ」は、第1広告データを差し替えることができる時間の長さであり、複数の連続する第1広告データが差し替え可能な場合、差し替え可能な広告枠の長さは、一つの第1広告データの長さでもよく、複数の第1広告データの長さを合算した長さであってもよい。ただし、複数の連続する第1広告データが差し替え可能な場合において、「差し替え可能な広告枠の長さ」を、複数の第1広告データの長さを合算した長さとすることで、広告差替の自由度を更に高めることができる。
このように配信用データ作成装置4は、差替え可能な広告のみを差し替えることで、放送用番組データに含まれる放送用広告のうち、差し替えが許可されていない広告を差し替えてしまうことを防ぐことができる。
以下、広告データ作成装置5、放送用データ作成装置1及び配信用データ作成装置4の構成と動作の詳細について説明する。
[広告データ作成装置5の処理動作]
まず、広告データ作成装置5が、音声透かし技術を用いて重畳データを重畳する処理について説明する。図3は、広告データ作成装置5の構成図である。広告データ作成装置5は、差し替え可能な第1広告データの音声データ部分に、音声透かし技術を用いて重畳データを重畳する。重畳データには、広告の長さを示す情報が含まれる。重畳データは、重畳データが重畳されている広告が差し替え可能な第1広告であることを示すデータを含んでもよい。
広告データ作成装置5は、差し替え可能な第1広告データのメタデータ、ビット情報の埋め込みタイミングを示す同期信号、及び重畳データが重畳されている区間を示す検知区間識別信号それぞれを重畳データとして第1広告データの音声データ部分に重畳する。広告データ作成装置5は、広告データ取得部50、フィルタ処理部51、ビット処理部52、正弦波発生部53、同期信号発生部54、検知区間信号発生部55、及びデータ重畳部56を備える。
広告データ取得部50は、入力された広告データを取得する。広告データ取得部50は、広告データをフィルタ処理部51に入力し、広告データに含まれるメタデータをビット処理部52に入力する。
フィルタ処理部51は、広告データ取得部50から入力された広告データのうち、重畳データを重畳する第1広告データの音声データから、重畳する正弦波の周波数帯域成分を取り除く。具体的には、フィルタ処理部51は、重畳する正弦波の周波数帯域として低周波域を使用する場合、所定の遮断周波数以下の周波域成分を、所定の減衰量に応じて逓減させるHPS(High-Pass Filter:ハイパスフィルタ)を用いて、音声データから低周波域成分を取り除く。一方、フィルタ処理部51は、重畳する正弦波の周波数帯域として高周波域を使用する場合、所定の遮断周波数以上の周波域成分を、所定の減衰量に応じて逓減させるLPS(Low-Pass Filter:ローパスフィルタ)を用いて、音声データから高周波域成分を取り除く。フィルタ処理部51は、フィルタ処理を施した音声データをデータ重畳部56に入力する。
ビット処理部52は、広告データ取得部50から入力されたメタデータのうち、重畳データを重畳する第1広告データのメタデータを、音声データに重畳するビット数(例えば6ビット)に対応したビット単位に区分けする。ビット処理部52は、重畳データの1ビット分の音声データに相当する正弦波ブロックの長さに対応するタイミングで、ビットの各桁に対応する正弦波発生部53に対して、ビットの状態に応じて「1」又は「0」のビットを入力する。正弦波ブロックの詳細については後述する。
ビット処理部52は、例えば、1ビット目のビットを、1ビット目に対応する正弦波発生部53に入力し、2ビット目のビットを、2ビット目に対応する正弦波発生部53に入力する。ビット処理部52は、正弦波ブロックの長さに対応するタイミングで、同期信号発生部54に「1」のビットを入力する。ビット処理部52は、重畳データが音声データに重畳されている間、検知区間信号発生部55に「1」のビットを入力する。
ビットの各桁に対応する各正弦波発生部53は、ビット処理部52から入力された「1」又は「0」のビットに基づいて、所定の周波数及び長さの正弦波を発生させる。具体的には、各正弦波発生部53は、ビット処理部52から「1」が入力された場合、正弦波ブロックを生成し、ビット処理部52から「0」が入力された場合、何もしない。各正弦波発生部53は、ノイズ防止のために正弦波の開始点及び終了点において振幅を減衰させるフェード処理を行い、音声データ形式の正弦波ブロックをデータ重畳部56に入力する。
図4は、正弦波ブロックについて説明するための図である。図4の実線は、一つの正弦波ブロックを示しており、重畳データのビット位置に対応する周波数の正弦波により構成されている。正弦波ブロックは、所定の周波数の正弦波の振幅が0から最大値まで増加した後に0に減少するように変化する複数周期分の波形を有している。すなわち、図4の破線により示す包絡線は、振幅が0から最大値まで増加した後に、0にまで減少している。最大値は、設計段階で任意の値に設定することができる。
このように、一つの正弦波ブロックに含まれる正弦波の振幅が0から最大値まで増加した後に0に減少するように変化する特性を有することで、人が重畳データを認識しづらくすることができる。また、一つの正弦波ブロックに含まれる正弦波の振幅が、時間の経過とともに変化することで、配信用データ作成装置4が、時間の経過とともに重畳データを検出するためのウィンドウ内で検出される重畳データの成分の大きさが変化する。その結果、配信用データ作成装置4が、正弦波ブロックが「1」に対応するか「0」に対応するかを特定することが可能になる。
同期信号発生部54は、ビット処理部52から入力された「1」のビットに基づいて、正弦波ブロックを生成する。同期信号発生部54は、同期信号用の周波数(Fs[Hz])の正弦波を含む正弦波ブロックを生成する。同期信号発生部54は、生成した正弦波ブロックをデータ重畳部56に入力する。
検知区間信号発生部55は、ビット処理部52から「1」のビットが入力される間、正弦波ブロックを発生させる。検知区間信号発生部55は、検知区間信号用の周波数(F0[Hz])の正弦波を含む正弦波ブロックを生成する。検知区間信号発生部55は、生成した正弦波ブロックをデータ重畳部56に入力する。
ところで、上述のとおり、配信用データ作成装置4は、第1広告データの音声データ部分に重畳された重畳データを、離散フーリエ変換を用いて抽出する。離散フーリエ変換後の出力に含まれる周波数は離散的であるため、周波数k1と周波数k2との間の周波数成分は、周波数k1又は周波数k2のスペクトル、又は当該スペクトルに隣接する離散周波数のスペクトルに内包される。すなわち、スペクトルの成分がにじむような形になる。そこで、重畳する正弦波の周波数を、あらかじめ離散周波数スペクトルの各周波数に一致させておき、離散周波数のスペクトル成分がにじむことなく、周波数の分別を高精度に行うことができるようにする。
ここで、配信用データ作成装置4が離散フーリエ変換を行う際のフーリエ変換ブロックにおけるサンプル数をN(Nは2の累乗)、離散フーリエ変換の出力に含まれる各周波数の識別番号をk(kは、0以上N−1未満の整数)、正規角周波数をω=2πk/N、非正規角周波数をΩ=2πf、サンプリング周期をT、サンプリング周波数をfとする。この場合において、ω=ΩTであることから、離散周波数スペクトルの各周波数は、f=kf/Nとなる。したがって、各正弦波発生部53、同期信号発生部54、及び検知区間信号発生部55は、各ビット位置に対応する信号、同期信号、及び検知区間識別信号等のそれぞれに対して予め定められた、f=kf/N[Hz]のいずれかの周波数の正弦波を発生させる。
各正弦波発生部53、同期信号発生部54、及び検知区間信号発生部55は、例えば、所定の周波数以下の低周波領域の正弦波を発生させる。人の耳に聞こえない周波数領域は、低周波領域より高周波領域のほうが領域の幅が広いので、高周波領域に重畳データを変換することでデータ量を多くすることができる。しかし、高周波領域においては、不図示の複数の伝送装置を経由する際に、コーデックをはじめとするデータ圧縮がされることにより、一部の周波数が削除されてしまい、音声データに重畳した重畳データを復号化することができない場合がある。したがって、同期信号発生部54、及び検知区間信号発生部55が発生させる正弦波を低周波域にすることで、データ圧縮の影響を受けずに、音声データに重畳した重畳データを復号化することができる。
この場合において、フーリエ変換ブロックのサンプリング数Nを4096、サンプリング周波数fを、放送の分野で用いられている48kHzとした場合に、離散周波数スペクトルを求めると、k=1の場合に11.71875Hz、k=2の場合に23.4375Hz、k=3の場合に35.15625Hz、k=4の場合に46.8750Hzとなる。可聴領域が「20Hz」以上であるとした場合、各正弦波発生部53、同期信号発生部54、及び検知区間信号発生部55は、k=1に対応する周波数しか用いることができないことになり、周波数が不足する。そこで、各正弦波発生部53、同期信号発生部54、及び検知区間信号発生部55は、放送の分野で用いられている48kHzよりも低いサンプリング周波数に対応する正弦波を発生させる。例えば、サンプリング周波数を4kHzとした場合において、上記式で低周波領域を求めると、k=1の場合に0.976563Hz、k=2の場合に1.953125Hz、k=3の場合に2.929688Hz、k=4の場合に3.90625Hz等となり、多くの異なる周波数の正弦波を音声データに重畳させることができる。
データ重畳部56は、第1広告データの音声データ部分に、包絡線の振幅が0から最大値まで増加した後に0に減少する所定の周波数の重畳データを重畳する。具体的には、データ重畳部56は、フィルタ処理部51から入力された第1広告データの音声データ部分に、正弦波発生部53から入力された正弦波ブロック、同期信号発生部54から入力された正弦波ブロック、及び検知区間信号発生部55から入力された正弦波ブロックを重畳して、重畳済広告データを生成する。より具体的には、データ重畳部56は、各正弦波発生部53、同期信号発生部54、及び検知区間信号発生部55から入力された音声データ形式の正弦波ブロックそれぞれを、開始点を時間軸で一致させた状態で音声データに足し合わせる。データ重畳部56は、重畳データが重畳された後の重畳済広告データを出力する。データ重畳部56は、例えば、可聴周波数領域よりも低い周波数領域の周波数の重畳データを重畳する。
重畳データが5ビットのデータを含む場合、データ重畳部56は、周波数F0[Hz]の検知区間識別信号、及び周波数Fs[Hz]の同期信号に続いて、周波数F1[Hz]の1ビット目信号、周波数F2[Hz]の2ビット目信号、周波数F3[Hz]の3ビット目信号、周波数F4[Hz]の4ビット目信号、周波数F5[Hz]の5ビット目信号を順次含む重畳データを含む重畳済広告データを出力する。なお、重畳済広告データは、検知区間識別信号を含まなくてもよい。
データ重畳部56は、第1広告データの長さを示す、それぞれ周波数が異なる複数の重畳データを音声データに重畳する。また、データ重畳部56は、第1広告データの差し替え用として使用可能な第2広告データの種別を示す重畳データを音声データに重畳してもよい。例えば、第1広告データがA社の広告を含む場合に、データ重畳部56は、第1広告データがA社の広告であることを示す重畳データを第1広告データの音声データ部分に重畳する。このようにすることで、配信用データ作成装置4が第1広告データを他の広告データに差し替える際に、差し替えてもよい第2広告データを選択することができる。
[放送用データ作成装置1の構成]
図5は、放送用データ作成装置1の構成を示す図である。放送用データ作成装置1には、本編データ及び広告データが入力される。放送用データ作成装置1に入力される本編データは、例えば、俳優やアナウンサー等の出演者が発した音声や出演者の画像のデータ(静止画または動画)のいずれであってもよい。また、図示しないが、本編データ取得部11は、事前に作成されたコンテンツ(楽曲、映像作品等)を本編データとして取得する第1の本編データ取得部と、事前に作成されていないコンテンツ(例えば、生放送のスタジオ・現場などで撮影された画像等)を本編データとして取得する第2の本編データ取得部とを含み、それぞれから切替部14に対し本編データを入力する構成としてもよい。放送用データ作成装置1に入力される広告データは、予め蓄積された多数の広告データから順番に選択される。
放送用データ作成装置1は、本編データ取得部11、広告データ取得部12、編成データ取得部13、切替部14及び送信部15を備える。
本編データ取得部11は、入力された放送用の複数の本編データを取得し、取得した本編データを切替部14に入力する。
広告データ取得部12は、入力された複数の本編データの間に挿入する広告データを取得する。広告データ取得部12は、取得した広告データを切替部14に入力する。
編成データ取得部13は、本編データの放送時間、広告データの挿入タイミング、及び広告データの放送時間等の番組編成に関する編成データを取得する。編成データ取得部13は、取得した編成データに基づいて、切替部14を制御する。
切替部14は、編成データ取得部13から入力される編成データ又は番組制作者の切り替え操作に基づいて、本編データ取得部11から入力された本編データを送信部15に入力するか、広告データ取得部12から入力された広告データを送信部15に入力するかを切り替える。このようにすることで、切替部14は、複数の本編データの間に広告データが挿入された番組データを送信部15に入力することができる。切替部14は、例えば、生放送の場合、番組データにおける本編データと重畳データが重畳された第1広告データとを、編成データ又は番組制作者による切り替え操作に応じて送信部15へ出力する。
送信部15は、切替部14から入力された番組データ(複数の本編データの間に広告データが挿入されたもの)を放送網Bへ出力する。また、送信部15は、放送網Bへ出力された番組データを、インターネットNを介して配信用データ作成装置4に送信する。
[配信用データ作成装置4の構成]
図6は、配信用データ作成装置4の構成を示す図である。配信用データ作成装置4は、通信部41、記憶部42、及び制御部43を備える。
通信部41は、インターネットNにアクセスするための通信インターフェースを有する。
記憶部42は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を有する。記憶部42は、制御部43が実行するプログラムを記憶している。
制御部43は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部42に記憶されたプログラムを実行することにより、番組データ取得部44、抽出部45、特定部46及びデータ差し替え部47として機能する。
番組データ取得部44は、複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する。具体的には、番組データ取得部44は、複数の本編データの間に複数の広告データが挿入された番組データを、通信部41を介して放送用データ作成装置1から取得する。
番組データ取得部44は、放送用データ作成装置1から番組データを取得すると、取得した番組データを記憶部42に記憶する。番組データ取得部44は、記憶部42から番組データを取得し、取得した番組データを抽出部45に入力する。
抽出部45は、広告データのうち、少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する。抽出部45は、例えば、広告データのうち、少なくとも差し替えが可能とされた第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する。具体的には、抽出部45は、音声データをフーリエ変換することにより周波数領域データを生成し、生成した周波数領域データに含まれる重畳データ及び重畳データが重畳される開始タイミングを示す重畳開始タイミングを抽出する。抽出部45が周波数領域データを生成する処理については後述する。抽出部45は、抽出した重畳データを特定部46に入力し、抽出した重畳開始タイミングをデータ差し替え部47に入力する。
特定部46は、抽出部45が抽出した重畳データに基づいて、第1広告データの長さを特定する。具体的には、特定部46は、周波数領域データに含まれる所定の周波数のデータを復号化することにより、重畳データが示す第1広告データの長さを特定する。また、特定部46は、特定した第1広告データの長さに基づいて、差し替え可能な広告枠の長さを特定する。特定部46は、例えば、連続して広告データが放送される標準的な時間(例えば120秒)が経過した後に、差し替え可能な広告枠の長さを特定する。
図2(a)の例においては、特定部46は、抽出部45が放送用広告1及び放送用広告3から抽出したそれぞれの重畳データに基づいて、差し替え可能な広告枠の長さがそれぞれ「30秒」であると特定する。図2(b)の例においては、特定部46は、抽出部45が連続する放送用広告1及び放送用広告2から抽出したそれぞれの重畳データに基づいて、差し替え可能な広告枠の長さが合計「60秒」であると特定する。特定部46は、特定した差し替え可能な広告枠の長さをデータ差し替え部47に入力する。
データ差し替え部47は、重畳データが挿入されている第1広告データを、特定部46が特定した差し替え可能な広告枠の長さに対応する別の第2広告データに差し替える。データ差し替え部47は、特定部46が差し替え可能な広告枠の長さを特定するための所定の時間が経過した後に第1広告データを第2広告データに差し替えることにより配信用データを作成し、通信部41を介して、配信用データをネットワークに配信する。所定の時間は、差し替える対象となる第1広告データの長さをデータ差し替え部47が特定するために必要な時間であり、例えば、連続して広告データが放送される標準的な時間である120秒である。
例えば、図2の例において差し替え可能な第1広告データ(各広告の長さは30秒とする)が5つ連続で続いた場合、4つ目の第1広告の時点で120秒が経過する。このとき、特定部46は、差し替え可能な広告枠を120秒であると特定し、データ差し替え部47は、当該120秒の枠に対応する第2広告データを第1広告データと差し替える(このとき、第2広告データは必ずしも1つの広告だけで120秒でなくてもよく、例えば30秒、30秒、60秒のように合計で120秒となる広告の組み合わせであってもよい。)。データ差し替え部47は、このように特定部46が差し替え可能な広告枠の長さを特定するために必要な短時間だけ待機した後に、第1広告データを第2広告データに差し替えることができるので、放送番組のサイマル配信に好適である。
データ差し替え部47は、まず、通信部41を介して、特定部46が特定した差し替え可能な広告枠の長さを広告サーバ2に通知し、広告サーバ2が管理しているさまざまな長さの広告のうち、差し替え可能な広告枠の長さに合致した長さの広告を第2広告データとして取得する。そして、データ差し替え部47は、番組データのうち重畳データが挿入されている第1広告データを、抽出部45から入力された重畳開始タイミングに合わせて、広告サーバ2から取得した第2広告データに差し替える。
図2(a)の例においては、データ差し替え部47は、特定部46が特定した放送用広告1及び放送用広告3それぞれの長さ「30秒」に対応する第2広告データを広告サーバ2から取得し、抽出部45が重畳データを抽出した第1広告データである放送用広告1及び放送用広告3それぞれを、取得した第2広告データに差し替える。
データ差し替え部47は、広告データのうち、重畳データが挿入されていない広告データについては、第2広告データへの差し替えを行わない。図2(a)の例においては、データ差し替え部47は、重畳データが挿入されていない放送用広告2については、第2広告データへの差し替えを行わない。このようにデータ差し替え部47は、重畳データが挿入されている第1広告データのみに対して、第2広告データに差し替えることで、番組データに含まれる広告データのうち、差し替えが許可されていない広告データを差し替えてしまうことを防ぐことができる。
データ差し替え部47は、複数の広告データのうち、第2広告データに差し替え可能な連続する2つ以上の第1広告データを、当該2つ以上の第1広告データの長さの合計に対応する第2広告データに差し替えてもよい。図2(b)の例においては、データ差し替え部47は、まず、連続する放送用広告1及び放送用広告2の長さの合計に対応する第2広告データを、通信部41を介して広告サーバ2から取得する。そして、データ差し替え部47は、番組データのうち重畳データが挿入されている放送用広告1及び放送用広告2を合わせた部分を、取得した第2広告データに差し替える。ここで、広告サーバ2から取得する第2広告データは、図2(b)差替済番組データが示す「60秒」の差替広告3のように1つの第2広告データであってもよいし、「20秒」の差替広告と「40秒」の差替広告とで組み合わされた複数の第2広告データであってもよい。
データ差し替え部47は、本編データの後に挿入された最初の広告データを取得してから、予め定められた最大時間(例えば120秒)が経過した後に、どの第1広告データを第2広告データに差し替えるかを決定してもよい。この最大時間は、差し替えに用いられる第2広告データのうち、最も長い第2広告データの放送時間に対応するものとすることが好ましい。このようにすることで、データ差し替え部47は、例えばサイマル配信においてリアルタイムで第1広告データを第2広告データに差し替える場合であっても、複数の第1広告データを最長の第2広告データに差し替えることが可能になる。
ところで、配信用データ作成装置4が広告の差し替えを行う際、広告サーバ2に差し替える広告データの長さに対応する第2広告データが無い場合が考えられる。そこで、データ差し替え部47は、第1広告データを差し替え可能な第2広告データがない場合に、第1広告データを所定の音楽データに差し替える。具体的には、データ差し替え部47は、番組データがラジオ放送の番組データである場合、第1広告データを所定の音楽データに差し替える。また、データ差し替え部47は、番組データがテレビ放送の番組データである場合、第1広告データを所定の音楽データ及び所定の画像又は映像データに差し替える。
また、データ差し替え部47が第1広告データを第2広告データに差し替える場合において、差し替え後の第2広告データの開始又は終了のタイミングが第1広告データの開始又は終了からずれると、第1広告データの音声がユーザに聞こえてしまう可能性がある。そこで、データ差し替え部47は、第1広告データを第2広告データに差し替える前に無音データに差し替える。具体的には、データ差し替え部47は、第2広告データに差し替える前に、重畳データが挿入されている第1広告データを、特定部46が特定した第1広告データの長さに対応する無音データに差し替える。データ差し替え部47は、通信部41を介して、差し替えた無音データ及び第2広告データを含む配信データを、データ再生端末3に送信する。
また、データ差し替え部47は、第1広告データの音声データ部分に、第1広告データの差し替え用として使用可能な第2広告データの種別を示す重畳データが重畳されている場合、当該重畳データが示す種別に基づいて、複数の第2広告データから、差し替えるための一以上の第2広告データを選択してもよい。データ差し替え部47は、重畳データが、会社名を示している場合、重畳データが示している会社の第2広告データを広告サーバ2に要求し、広告サーバ2から取得した第2広告データに第1広告データを差し替える。このようにすることで、広告主に利益を提供しつつ、配信用データを閲覧するユーザに対する訴求力が高い広告を配信することが可能になる。
なお、以上の説明においては、データ差し替え部47が配信用データ作成装置4に含まれている構成を例示したが、データ差し替え部47は、配信用データ作成装置4以外の装置に含まれていてもよい。例えば、番組データ取得部44、抽出部45及び特定部46の処理を第1の事業者が管理する配信用データ作成装置4が実行し、抽出部45が抽出した第1広告データ、及び特定部46が特定した第1広告データの長さ又は差し替え可能な広告枠の長さを示す情報を、第2の事業者が管理するデータ差し替え部47としてのサーバに送信してもよい。
[抽出部45の処理動作]
続いて、配信用データ作成装置4の抽出部45が、周波数領域データを生成する処理について説明する。図7は、抽出部45の構成図である。抽出部45は、上述のとおり、音声データをフーリエ変換することにより周波数領域データを生成する。抽出部45は、ダウンサンプリング部451、オーバーラップ処理部454、周波数領域変換部455、検知区間検知部456、同期信号検知部457、ビット検知部458、ビット結合部459、及び判定部460を備える。
ダウンサンプリング部451は、正弦波の周波数が低周波域の場合において、番組データ取得部44から入力された番組データの音声データに対して、サンプリング周波数を下げる処理を行う。ダウンサンプリング部451は、フィルタ処理部452及び間引き部453を備える。
フィルタ処理部452は、番組データ取得部44から入力された番組データの音声データに対して、エイリアシングを防止するために、ナイキスト周波数に合わせてLPFを用いてフィルタ処理を行い、フィルタ処理を施した音声データを間引き部453に入力する。
間引き部453は、放送用データ作成装置1のデータ重畳部56が音声データに重畳した低周波域の周波数に対応するサンプリング周波数に合わせる処理を行う。具体的には、間引き部453は、フィルタ処理部452から入力された音声データに対して、音声データの符号化に用いられている第1サンプリング周波数よりも低い第2サンプリング周波数に下げる処理を行う。例えば、第1サンプリング周波数が48kHzであり、第2サンプリング周波数が4kHzである場合に、間引き部453は、フィルタ処理部452から入力された音声データのサンプリング周波数を48kHzから4kHzに下げる処理を行う。間引き部453は、ダウンサンプリング処理を施した音声データをオーバーラップ処理部454に入力する。
オーバーラップ処理部454は、オーバーラップ処理部454から入力された音声データに基づいて、フーリエ変換ブロックを生成し、記憶部42に記憶する。このとき、オーバーラップ処理部454は、生成するフーリエ変換ブロックより前に生成して記憶部42に記憶されているフーリエ変換ブロックに対して、所定のサンプル分、オーバーラップさせてフーリエ変換ブロックを生成する。オーバーラップ処理部454は、生成した複数のフーリエ変換ブロックを周波数領域変換部455に入力する。
周波数領域変換部455は、音声データをフーリエ変換することにより周波数領域データを生成する。具体的には、周波数領域変換部455は、音声データの符号化に用いられている第1サンプリング周波数よりも低い第2サンプリング周波数で音声データをサンプリングしてフーリエ変換することにより周波数領域データを生成する。より具体的には、周波数領域変換部455は、オーバーラップ処理部454から入力されたフーリエ変換ブロックに対して、フーリエ変換を用いて時間領域を周波数領域に変換した離散周波数のスペクトル(振幅成分値)を生成する。
離散周波数のスペクトルにおいては、差し替え可能な第1広告データのメタデータ、同期信号、及び検知区間識別信号を示すスペクトル値がそれぞれ含まれる。周波数領域変換部455は、生成した周波数領域データを、スペクトル値に応じて、検知区間検知部456、同期信号検知部457、及び各正弦波発生部53が発生させた正弦波に対応する各ビット検知部458に入力する。
周波数領域変換部455は、例えば、所定の時間ごとに、周波数領域データのうち、検知区間信号に対応するスペクトル値を検知区間検知部456に入力する。同様に、周波数領域変換部455は、例えば、同期信号に対応するスペクトル値を同期信号検知部457に入力し、差し替え可能な第1広告データのメタデータに対応するスペクトル値を各ビット検知部458に入力する。
検知区間検知部456は、周波数領域データに含まれる所定の周波数のデータを最初に検出したタイミングを、第1広告データの開始タイミングとして特定する。具体的には、検知区間検知部456は、周波数領域変換部455から入力されたスペクトル値が所定の閾値を超えたタイミングを、検知区間の開始タイミングであると判断する。検知区間検知部456は、周波数領域変換部455から入力されたスペクトル値が所定の閾値を超えている間を検知期間であると判断する。
図8は、時間の経過に伴ってスペクトル値が変化する様子を示す図である。図8(a)は検知区間検知部456に入力されたスペクトル値である。図8(a)に示すように、検知区間検知部456は、検知区間検知用の周波数のスペクトル値が所定の閾値を超えた区間を、検知区間であると判断する。検知区間検知部456は、検知区間を特定した場合、同期信号検知部457に通知する。検知区間検知部456は、閾値を超えた時刻を示す重畳開始タイミングを記憶部42に記憶し、重畳開始タイミングを判定部460に入力する。
同期信号検知部457は、検知区間検知部456からの通知に基づいて、周波数領域変換部455から入力された同期信号用の周波数のスペクトル値において、所定の閾値を超えるスペクトル値を検出する。同期信号検知部457は、所定の閾値を超えるスペクトル値を検出すると、連続して閾値を超えるスペクトル値の最大値を求め、かつ連続するスペクトル値のオーバーラップされたブロックの個数を集計する。同期信号検知部457は、集計したブロックの個数が所定の範囲内である場合、同期信号であると判断する。
図8(b)は同期信号検知部457に入力されたスペクトル値である。例えば、連続するスペクトル値のオーバーラップされたブロックの個数が「10」であるとする。この場合において、図8(b)に示すように、同期信号検知部457は、検知区間において閾値を超えるスペクトル値に対して、最大値である波形の頂上の値を求める。そして、同期信号検知部457は、連続するスペクトル値のオーバーラップされたブロックの個数が7つであることから、同期信号であると判断する。同期信号検知部457は、同期信号検知部に入力されたスペクトル値同期信号であると判断した場合、同期信号であると判断した時刻情報をビット検知部458に通知する。
各正弦波発生部53が発生する正弦波に対応するビット検知部458それぞれは、同期信号検知部457から通知された時刻情報に基づいて、時刻情報が示す時刻に周波数領域変換部455から入力されたスペクトル値が所定の閾値を超えるかを判断する。ビット検知部458は、スペクトル値が所定の閾値を超えると判断した場合、「1」のビットをビット結合部459に入力し、スペクトル値が所定の閾値を超えないと判断した場合、「0」のビットをビット結合部459に入力する。
図8(c)は、ビット検知部458に入力されたスペクトル値である。図8(c)に示すように、ビット検知部458は、同期信号検知部457から通知される図8(b)に示す閾値を超える第1時刻において、スペクトル値が閾値を超えているので「1」のビットをビット結合部459に入力する。ビット検知部458は、同期信号検知部457から通知される図8(b)に示す閾値を超える第2時刻において、スペクトル値が閾値を超えていないので「0」のビットをビット結合部459に入力する。
ビット結合部459は、各ビット検知部458から入力されたビットを、桁の順番にビット列に並び替え、判定部460に入力する。
判定部460は、ビット結合部459から入力されたビット列が、重畳データであるかを判定する。判定部460は、重畳データであると判定した場合、重畳データを特定部46に入力し、検知区間検知部456から入力された重畳開始タイミングをデータ差し替え部47に入力する。
このように抽出部45が音声データから重畳データを特定部46に入力することで、特定部46は、周波数領域データに含まれる所定の周波数のデータを復号化することにより、重畳データが示す第1広告データの長さを特定する。具体的には、特定部46は、周波数領域データに含まれる可聴周波数領域よりも低い周波数領域内の所定の周波数のデータを復号化することにより、重畳データが示す第1広告データの長さを特定する。
[配信用データ作成装置4の動作フロー]
図9は、配信用データ作成装置4の処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートは、配信用データ作成装置4がデータ再生端末3からの再生要求を受け付けたことを契機として開始する。本フローチャートにおいては、再生要求を受け付けた番組データが記憶部42に記憶されている状態であるとする。
番組データ取得部44は、記憶部42から番組データを取得し(S11)、取得した番組データを抽出部45に入力する。抽出部45は、第1広告データに差し替え可能であることを示す重畳データが重畳されているかを判定する(S12)。具体的には、抽出部45は、第1広告データの音声データをダウンサンプリングしてフーリエ変換することにより周波数領域データを生成し、生成した周波数領域データに重畳データが含まれているかを判定する。抽出部45は、重畳データが重畳されていないと判断した場合、処理をS17に進める。一方、抽出部45は、重畳データが重畳されていると判断した場合、周波数領域データから重畳データを抽出する(S13)。また、抽出部45は、周波数領域データから重畳開始タイミングを抽出する。抽出部45は、抽出した重畳データを特定部46に入力し、抽出した重畳開始タイミングをデータ差し替え部47に入力する。
特定部46は、抽出部45から入力された重畳データに基づいて、差替可能な広告枠の時間の長さ(以下、差替可能時間という)を特定する(S14)。特定部46は、例えば、長さが「30秒」であることを示す重畳データが1つである場合、差替可能時間が「30秒」であると特定する。また、特定部46は、例えば、長さが「30秒」であることを示す重畳データが2つ連続していることを特定した場合、2つの重畳データを合計した「60秒」が差替可能時間であると特定する。特定部46は、特定した差替可能時間をデータ差し替え部47に入力する。
データ差し替え部47は、特定部46から入力された差替可能時間の長さに対応する第2広告データを広告サーバ2から取得し(S15)、差し替え可能な第1広告データを、取得した第2広告データに差し替える(S16)。具体的には、まず、データ差し替え部47は、第1広告データを第2広告データに差し替える前に、重畳データが挿入されている第1広告データを、特定部46が特定した第1広告データの長さに対応する無音データに差し替える。その後、データ差し替え部47は、差し替え可能な第1広告データを、抽出部45から入力された重畳開始タイミングに合わせて、広告サーバ2から取得した第2広告データに差し替える。そして、データ差し替え部47は、データ再生端末3に配信データを送信する(S17)。
[本実施形態における効果]
以上説明した通り、本実施形態に係るデータ作成システムSにおいては、放送用データ作成装置1が音声透かし技術を用いて重畳データを重畳した第1広告データを含む番組データを配信用データ作成装置4に送信する。配信用データ作成装置4は、受信した番組データに含まれる広告データのうち、フーリエ変換を用いて抽出した重畳データが示す差し替え可能な第1広告データを、広告サーバ2から取得した第2広告データに差し替える。このようにすることで、データ作成システムSは、放送番組のスケジュール(本編の放送時間、CM入りの時刻、CMの長さ、CMの差し替え可否など)に関する情報を事前に有していなくても、広告の差し替えを適切に行うことができる。その結果、例えばサイマル配信形式のネットワーク番組においても、広告の差し替えを適切に行うことができ、広告差し替えや番組編成の自由度を高めることができる。また、複数の広告データのうち、差し替え可能な第1広告データのみに対して、第2広告データに差し替えることで、放送用番組に含まれる放送用広告のうち、差し替えが許可されていない広告を差し替えてしまうことを防ぐことができる。
[変形例]
上記実施形態においては、重畳データが重畳された広告データが差し替え可能な第1広告データである場合を例示した。これに対して、広告データ作成装置5は、広告データの長さ、及び差し替え可能であるかを示す差し替えフラグ、及び広告データのコンテンツ種別の少なくともいずれかを含む重畳データを、それぞれの広告データに重畳してもよい。
この場合において、まず、配信用データ作成装置4の抽出部45は、広告データが差し替え可能であるか否かの情報を含む重畳データを抽出する。具体的には、抽出部45は、各広告データに重畳されている重畳データを抽出し、抽出した重畳データを特定部46に入力する。
データ差し替え部47は、重畳データが、広告データを差し替え可能であることを示している場合に限り、第1広告データの差し替えを行う。具体的には、特定部46は、抽出部45から入力された重畳データに含まれる差し替えフラグに基づいて、各広告データが差し替え可能な第1広告データであるか否かを判定する。
特定部46は、例えば、連続しない1つの広告データが差し替え可能であると判定した場合、差し替え可能な第1広告データを示す情報、及び当該第1広告データの長さを示す情報をデータ差し替え部47に入力する。また、特定部46は、例えば、連続する2つの広告データが差し替え可能であると判定した場合、差し替え可能な広告枠の長さを示す情報として、差し替え可能な2つの第1広告データを示す情報、及び当該2つの第1広告データを合計した長さを示す情報をデータ差し替え部47に入力する。データ差し替え部47は、特定部46から入力された情報に基づいて、第1広告データを、広告サーバ2から取得した第2広告データに差し替える。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、データ再生端末3は、再生する番組コンテンツを配信用データ作成装置4から取得したが、これに限らない。データ再生端末3が、アプリケーションプログラムを実行することにより、配信用データ作成装置4の機能を実現してもよい。具体的には、データ再生端末3は、放送用データ作成装置1から取得した番組データを再生しつつ、フーリエ変換を用いて抽出した重畳データが示す差し替え可能な第1広告データを、広告サーバ2から取得した第2広告データに差し替える。
また、上記実施形態においては、広告データを差し替える場合を例示したが、これに限らない。配信用データ作成装置4は、本編データの一部を差し替えてもよい。例えば、本編が音楽番組である場合、放送用データ作成装置1は、曲ごとに重畳データを重畳する。そして、配信用データ作成装置4は、データ再生端末3が位置する地域又はデータ再生端末3を所有するユーザの性別、年齢等の属性に応じて、再生する曲を差し替える。
また、例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
1 放送用データ作成装置
11 本編データ取得部
12 広告データ取得部
13 編成データ取得部
14 切替部
15 送信部
2 広告サーバ
3 データ再生端末
4 配信用データ作成装置
5 広告データ作成装置
6 広告バンク
41 通信部
42 記憶部
43 制御部
44 番組データ取得部
45 抽出部
451 ダウンサンプリング部
452 フィルタ処理部
453 間引き部
454 オーバーラップ処理部
455 周波数領域変換部
456 検知区間検知部
457 同期信号検知部
458 ビット検知部
459 ビット結合部
460 判定部
46 特定部
47 データ差し替え部
50 広告データ取得部
51 フィルタ処理部
52 ビット処理部
53 正弦波発生部
54 同期信号発生部
55 検知区間信号発生部
56 データ重畳部

Claims (25)

  1. 複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する番組データ取得部と、
    前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部と、
    前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるデータ差し替え部と、
    を有する配信用データ作成装置。
  2. 前記特定部は、重畳データが挿入された前記第1広告データの長さに基づいて、差し替え可能な広告枠の長さを特定し、
    前記データ差し替え部は、前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した前記差し替え可能な広告枠の長さに対応する前記第2広告データに差し替える、
    請求項1に記載の配信用データ作成装置。
  3. 前記データ差し替え部は、前記特定部が前記差し替え可能な広告枠の長さを特定するための所定の時間が経過した後に前記第1広告データを前記第2広告データに差し替えることにより配信用データを作成し、作成した前記配信用データをネットワークに配信する、
    請求項1又は2に記載の配信用データ作成装置。
  4. 前記抽出部は、前記広告データのうち、少なくとも差し替えが可能とされた前記第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  5. 前記データ差し替え部は、前記広告データのうち、前記重畳データが挿入されていない広告データについては、前記第2広告データへの差し替えを行わないこととする、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  6. 前記抽出部は、前記広告データが差し替え可能であるか否かの情報を含む前記重畳データを抽出し、
    前記データ差し替え部は、前記重畳データが、前記広告データを差し替え可能であることを示している場合に限り、前記第1広告データの差し替えを行う、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  7. 前記番組データ取得部は、前記複数の本編データの間に複数の前記広告データが挿入された前記番組データを取得し、
    前記データ差し替え部は、前記複数の広告データのうち、前記第2広告データに差し替え可能な連続する2つ以上の前記第1広告データを、当該2つ以上の前記第1広告データの長さの合計に対応する第2広告データに差し替える、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  8. 前記データ差し替え部は、前記本編データの後に挿入された最初の前記広告データを取得してから、予め定められた最大時間が経過した後に、どの第1広告データをどの前記第2広告データに差し替えるかを決定する、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  9. 前記データ差し替え部は、前記第1広告データの音声データ部分に、前記第1広告データの差し替え用として使用可能な前記第2広告データの種別を示す前記重畳データが重畳されている場合、当該重畳データが示す種別に基づいて、複数の前記第2広告データから一以上の第2広告データを選択する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  10. 前記データ差し替え部は、前記第1広告データを差し替え可能な前記第2広告データがない場合に、前記第1広告データを所定の音楽データに差し替える、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  11. 前記データ差し替え部は、前記第1広告データを前記第2広告データに差し替える前に無音データに差し替える、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  12. 前記重畳データが、前記第1広告データの音声データ部分に重畳されており、
    前記抽出部は、前記音声データをフーリエ変換することにより周波数領域データを生成し、
    前記特定部は、前記周波数領域データに含まれる所定の周波数のデータを復号化することにより、前記重畳データが示す前記第1広告データの長さを特定する、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  13. 前記特定部は、前記周波数領域データに含まれる可聴周波数領域よりも低い周波数領域内の前記所定の周波数のデータを復号化することにより、前記重畳データが示す前記第1広告データの長さを特定する、
    請求項12に記載の配信用データ作成装置。
  14. 前記抽出部は、前記音声データの符号化に用いられている第1サンプリング周波数よりも低い第2サンプリング周波数で前記音声データをサンプリングしてフーリエ変換することにより前記周波数領域データを生成する、
    請求項12又は13に記載の配信用データ作成装置。
  15. 前記抽出部は、前記周波数領域データに含まれる前記所定の周波数のデータを最初に検出したタイミングを、前記第1広告データの開始タイミングとして特定する、
    請求項12から14のいずれか一項に記載の配信用データ作成装置。
  16. 複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する番組データ取得部と、
    前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部と、
    前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する無音データに差し替えるデータ差し替え部と、
    を有する配信用データ作成装置。
  17. 広告データを取得する広告データ取得部と、
    前記広告データの長さを示す重畳データを前記広告データの音声データ部分に重畳し、前記重畳データが重畳された後の重畳済広告データを出力するデータ重畳部と、
    を有する広告データ作成装置。
  18. 前記データ重畳部は、差し替え可能な広告であるか否かを示す前記重畳データを前記広告データに重畳する、
    請求項17に記載の広告データ作成装置。
  19. 前記データ重畳部は、前記広告データの差し替え用として使用可能な広告データの種別を示す前記重畳データを前記広告データに重畳する、
    請求項17又は18に記載の広告データ作成装置。
  20. 前記データ重畳部は、前記広告データの音声データ部分に、振幅が0から最大値まで増加した後に0に減少する所定の周波数の前記重畳データを重畳する、
    請求項17から19のいずれか一項に記載の広告データ作成装置。
  21. 前記データ重畳部は、前記広告データの長さを示す、それぞれ周波数が異なる複数の前記重畳データを前記音声データに重畳する、
    請求項20に記載の広告データ作成装置。
  22. 前記データ重畳部は、可聴周波数領域よりも低い周波数領域の周波数の前記重畳データを重畳する、
    請求項17から21のいずれか一項に記載の広告データ作成装置。
  23. コンピュータが実行する、
    複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得するステップと、
    前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出するステップと、
    前記抽出するステップにおいて抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定するステップと、
    前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定するステップにおいて特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるステップと、
    を有する配信用データ作成方法。
  24. コンピュータを、
    複数の本編データの間に広告データが挿入された放送用の番組データを取得する番組データ取得部、
    前記広告データの少なくとも一部の第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部、
    前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部、及び
    前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるデータ差し替え部、
    として機能させるためのプログラム。
  25. 放送用番組データを作成する放送用データ作成装置と、前記放送用データ作成装置が作成した前記放送用番組データに基づいて、ネットワーク経由で配信する配信用番組データを作成する配信用データ作成装置と、を備えるデータ作成システムであって、
    前記放送用データ作成装置は、
    放送用の複数の本編データを取得する本編データ取得部と、
    前記複数の本編データの間に挿入する広告データとして、前記広告データの長さを示す重畳データが前記広告データの音声データ部分に重畳された第1広告データを取得する広告データ取得部と、
    前記第1広告データを前記複数の本編データの間に挿入した放送用の番組データを前記配信用データ作成装置に送信する送信部と、
    を有し、
    前記配信用データ作成装置は、
    複数の本編データの間に広告データが挿入された前記放送用の番組データを取得する番組データ取得部と、
    前記広告データの少なくとも一部の前記第1広告データの音声データ部分に重畳して挿入された重畳データを抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した重畳データに基づいて、前記第1広告データの長さを特定する特定部と、
    前記重畳データが挿入されている前記第1広告データを、前記特定部が特定した当該第1広告データの長さに対応する別の第2広告データに差し替えるデータ差し替え部と、
    を有するデータ作成システム。
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