JP2002150102A - 商取引方法 - Google Patents

商取引方法

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JP2002150102A
JP2002150102A JP2000349582A JP2000349582A JP2002150102A JP 2002150102 A JP2002150102 A JP 2002150102A JP 2000349582 A JP2000349582 A JP 2000349582A JP 2000349582 A JP2000349582 A JP 2000349582A JP 2002150102 A JP2002150102 A JP 2002150102A
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signal
advertisement
transaction method
commercial transaction
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JP2000349582A
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English (en)
Inventor
Satoshi Iwaki
敏 岩城
Akira Nakayama
彰 中山
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広告提供企業が確実性の高いフィードバック
を得ることができ、広告の定量的効果がより正確に分析
できるとともに、広告効果が向上する商取引方法を提供
する。 【解決手段】 広告代理業者は、データ・ハイディング
技術を用いた合成装置904によって、リテール業者
(広告主)が提供する広告901にクーポンデータ90
2を合成し、可聴音電気信号903を生成する。放送局
は、このクーポンデータ902が合成された広告を送信
機906により送信する。消費者側では、抽出装置91
0により、受信機909で受信した広告からクーポンデ
ータ902を抽出する。消費者がパーソナルコンピュー
タ911からウェブサーバ921にアクセスすると、こ
の消費者が蓄積するクーポンの点数が消費者データベー
ス922に書き込まれ、その内容は端末装置923から
閲覧可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通信と放送を融
合させて行う商取引方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、広告を用いた販売促進の方法のひ
とつとして、テレビやラジオで流す放送広告内にある特
定の情報を付与して、その放送広告の視聴者または聴取
者のみに限定した特典を与える方法があった。例えば、
広告内に単純なクイズを含ませて、そのクイズに正答し
た視聴者または聴取者にオマケなどを与える方法であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の放送広告では、実際にその広告を視聴また
は聴取してクイズに正答した者と、他の情報ルートを経
由してクイズの答の情報のみを得た者とを区別できない
など、広告が視聴または聴取されたかどうかを確実に判
定する手段がなかった。従って、広告提供企業にとって
は広告の効果を定量化しにくいという問題があった。
【0004】この発明は、上記のような事情を考慮して
なされたものであり、広告提供企業が確実性の高いフィ
ードバックを得ることができ、広告の定量的効果がより
正確に分析できるようになる商取引方法を提供すること
を目的とする。また、このような広告の送出およびフィ
ードバックの獲得を安価なシステムで実現できるように
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、広告の可聴音信号と当該広告に関連付
けられたクーポンデータとを合成して合成音電気信号を
生成する合成ステップと、前記合成音電気信号を放送に
よって送出する送出ステップと、前記送出ステップにお
いて放送された前記合成音電気信号を基に抽出されたク
ーポンデータを前記放送の受信者からコンピュータネッ
トワークを介して受け取るとともに、前記受信者ごとに
前記クーポンデータを蓄積する蓄積ステップとを有する
ことを特徴とする商取引方法を要旨とする。
【0006】また、本発明の商取引方法では、前記蓄積
ステップにおいて蓄積されたクーポンデータに基づき、
前記受信者に商取引上の特典を与える特典付与ステップ
を有することを特徴とする。ここで商取引上の特典と
は、例えば、代金を割引いたり、オマケの商品あるいは
サービスを提供したりすることである。
【0007】また、本発明の商取引方法では、前記合成
ステップは、データ・ハイディング技術を用いて、前記
クーポンデータの存在が人間に知覚されない前記合成音
電気信号を生成するものであることを特徴とする。
【0008】また、本発明の商取引方法では、前記クー
ポンデータには、前記放送の送出を識別する送出識別情
報が含まれることを特徴とする。ここで、送出識別情報
とは、放送が送出される日時、放送局、放送チャネル、
などの情報あるいはこれらの情報の一部分を言う。
【0009】また、本発明の商取引方法では、前記蓄積
ステップは、前記送出識別情報を用いてクーポンデータ
のチェックを行うものであることを特徴とする。
【0010】また、本発明の商取引方法では、前記クー
ポンデータには、当該クーポンのポイント数のデータが
含まれており、前記蓄積ステップは、コンピュータネッ
トワークを介して受け取った前記ポイント数のデータを
前記受信者ごとに蓄積するものであり、前記特典付与ス
テップにおいては、蓄積されたポイント数に応じた商取
引上の特典が前記受信者に与えられるものであることを
特徴とする。
【0011】また、本発明の商取引方法では、前記コン
ピュータネットワークはインターネットであることを特
徴とする。
【0012】また、本発明の商取引方法では、前記合成
ステップの処理と前記蓄積ステップの処理とは、前記広
告の広告主から依頼を受けた広告代理業者によって行わ
れるものであることを特徴とする。
【0013】また、本発明の商取引方法では、前記受信
者に対する特典は、コンピュータネットワークを介した
電子商取引において付与されることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しこの発明の一
実施形態について説明する。図1は、同実施形態による
商取引方法を実現するシステムの構成を示すブロック図
である。このシステムは、リテール業者の依頼によっ
て、また広告代理業者の仲介によって、放送局が放送す
る音声のみによる広告メッセージあるいは音声と映像と
による広告メッセージにデータ・ハイディング技術等を
用いてクーポンの情報を埋め込み、クーポンデータの存
在や内容が人間に知覚できないように広告を放送し、そ
の放送を受信した消費者がそのクーポンによるポイント
を蓄積することによってリテール業者から値引きなどの
特典を得られるようにするものである。
【0015】図1に示すように、広告代理業者はデータ
・ハイディング技術等を用いて音声以外のデジタル情報
を音声に埋め込む合成装置904を有している。また、
この広告代理業者は、ウェブサーバ921と消費者デー
タベース922とを備えている。
【0016】また、放送局は、番組送出装置905と送
信機906と送信用アンテナ907を有している。
【0017】また、消費者は、前記送信用アンテナ90
7から送信される放送を受信するための受信用アンテナ
908と、受信機909と、音声に埋め込まれた情報を
抽出するための抽出装置910と、パーソナルコンピュ
ータ911とを有している。
【0018】また、リテール業者は、前記消費者データ
ベース922に蓄積される情報を受信して閲覧するため
の端末装置923を有している。
【0019】なお、上記合成装置904による信号の合
成および上記抽出装置910による信号の抽出に関する
技術的詳細については、後述する。
【0020】次に、本実施形態における情報の流れにつ
いて説明する。リテール業者は、自社を宣伝するための
音声または映像あるいはその両方による広告901を制
作し、この広告901にクーポン情報を埋め込んで放送
することを広告代理業者に依頼する。これを受けた広告
代理業者側では、この広告のためのクーポンデータ90
2を生成し、合成装置904において、広告901の可
聴音信号1にクーポンデータ902に基づく信号(デジ
タル信号)2を埋め込み、合成音電気信号3として出力
する。なお、合成装置904はデータ・ハイディング技
術を用いた合成を行うため、合成装置904によって出
力される合成音からは人間が信号2を認識することはな
い。
【0021】なお、クーポンデータ902には、少なく
とも、この広告の送出を識別するための送出識別情報
と、送出日時と、このクーポンの有効期限と、このクー
ポンの点数の情報とが含まれている。
【0022】上記の合成音電気信号3は、放送局の番組
送出装置905によって放送スケジュールに従って送出
され、送信機906において変調されて、電波として送
信用アンテナ907から送信される。消費者側では、受
信用アンテナ908で受信され、受信機909によって
復調された音声を基に、抽出装置910が信号2を抽出
し、この抽出された信号がパーソナルコンピュータ91
1に渡される。パーソナルコンピュータには専用のソフ
トウェアが搭載されており、このソフトウェアを実行す
ることによってクーポンデータ902が再生され、この
クーポンの点数を蓄積する。
【0023】点数が貯まると、消費者は、パーソナルコ
ンピュータ911からウェブサーバ921にアクセスす
ることによって貯まった点数に相当する特典を受けるこ
とができる。このとき、パーソナルコンピュータ911
とウェブサーバ921との間の通信は、例えばインター
ネットを介して行われる。ウェブサーバ921は、消費
者側から当該消費者が蓄積したクーポンデータを受け取
り、これを元のクーポンデータ902と照合して正当性
のチェックを行った上で消費者データベース922に当
該消費者のポイントのデータを書き込む。なお、このと
きウェブサーバ921は、クーポンデータ902に含ま
れている送出識別情報のチェックを行うため、存在しな
い送出識別情報によってポイントの蓄積を行うことを消
費者側が要求した場合や、消費者側が同一の送出識別情
報によって2度以上ポイントの蓄積を要求した場合に
は、それを拒絶することができる。
【0024】なお、クーポンデータ902には、当該ク
ーポンのポイント数のデータが含まれるようにしてお
き、ウェブサーバ921が消費者側からコンピュータネ
ットワークを介してこのポイント数のデータを受け取っ
て蓄積し、蓄積されたポイント数に応じた商取引上の特
典を受信者に与えるようにしても良い。
【0025】このようにして消費者データベース922
に書き込まれたポイントの情報およびそのポイントの有
効期限はリテール業者に設置された端末装置923で閲
覧することができ、これに基づき、リテール業者は消費
者に対して割引などの特典を与える。
【0026】本実施形態によれば、消費者には、特典を
得るためのポイントを集める楽しみができるとともに、
放送される広告を積極的に聴取するようになるため、広
告の効果が増し、販売促進につながる。
【0027】なお、ここで、リテール業者と消費者との
間の取引は、コンピュータおよびネットワークを用いた
電子商取引の形態であっても良いし、店舗等において対
面して行われる取引、電話やファクシミリや電子メール
などの通信手段を用いて行われる取引など、いかなる形
態であっても良い。また、取引の内容は、例えば物品等
の販売やサービスの提供など、いかなるものであっても
良い。
【0028】次に、消費者側における信号の処理過程に
ついて説明する。図2は、消費者側における受信機(9
09)から抽出装置(910)への信号伝達のための詳
細構成を示すブロック図である。図2では、2種類の信
号伝達方法を示しており、図2(a)は合成音電気信号
を直接受信機909から抽出装置910に伝達する方法
であり、同(b)は空気中を伝達される音響信号を経由
して受信機909から抽出装置910に伝達する方法で
ある。
【0029】図2(a)において、符号991は受信機
909に設けられた復調器、992は同じく増幅器であ
る。また、993は受信機909に接続されたスピーカ
である。受信機909によってされた信号は、復調器9
91によって復調され、増幅器992によって増幅され
る。増幅器992から出力される電気信号は、スピーカ
993によって音響信号として空気中に放射されるとと
もに、合成音電気信号のまま抽出装置910に入力され
る。視聴者または聴取者はスピーカ993から放射され
る広告を音として聴くことができ、同時に抽出装置91
0によるクーポンデータの抽出が行われる。
【0030】図2(b)の方式では、スピーカ993か
ら放射される音(音響信号999)は視聴者または聴取
者によって聴き取られるとともに、マイクロフォン99
4によって集音され、再び合成音電気信号998に変換
されて抽出装置910に入力される。抽出装置910
は、この合成音電気信号998を基にクーポンデータの
抽出を行う。
【0031】次に、可聴音信号とクーポンデータとの合
成と合成された信号からのクーポンデータの抽出とに関
する技術的な詳細事項を、代表的な2方式によって説明
する。
【0032】図3は、第1の合成方式における周波数帯
域の利用方法(帯域消去の手法)を示す図である。
【0033】図4は、図1に示した合成装置904の構
成例を示す図であって、この図において、符号1は可聴
音信号、2は信号(デジタル信号)、3は合成音電気信
号、20は同期信号、21はスイッチ回路、22Bはバ
ンドエリミネーションフィルタ0(図ではBEF0と略
記)、22Aはバンドエリミネーションフィルタ1(図
ではBEF1と略記)、23は機械信号・スイッチ信号
変換器、24は合成器を表している。
【0034】図5は、図4に示した合成装置の動作を説
明する図である。図5(a)はバンドエリミネーション
フィルタの特性を示しており、数字符号25はバンドエ
リミネーションフィルタ0、26はバンドエリミネーシ
ョンフィルタ1の特性をそれぞれ示している。また、図
5(b)は合成音電気信号の波形と、機械動作信号(信
号2)と切替えスイッチ21との関係を示している。
【0035】図6は図1に示した抽出装置910の構成
の例を示す図であって、符号3は合成音電気信号、20
は同期信号、27は周波数分析器(高速フーリエ変換
器,図ではFFTと略記)、28はエネルギー検出器、
29は機械信号変換器、2は抽出された信号(デジタル
信号)を表している。
【0036】以下これらの図3〜図6を参照して、この
第1の合成方式の動作について説明する。合成装置90
4は、図3に示すように、信号2の二値の値に応じて、
信号1からある帯域を削除するバンドエリミネーション
フィルタ22Aおよび23Bで構成されており、"1"の
コードを送出する場合は、ある特定の中心周波数Aにお
いて、バンドエリミネーションフィルタ22A(BEF
1)によって、音のエネルギーが取り除かれる。
【0037】同様に"0"のコードを送出する場合は、中
心周波数Aと異なる特定の中心周波数Bにおいて、バン
ドエリミネーションフィルタ22B(BEF0)によっ
て、音のエネルギーが取り除かれる。人間は、日常生活
空間における通常の聴覚状態では、このように特定の周
波数のみが特異的に欠如した可聴音と原音との違いを意
識することはほとんど不可能である。また、仮に、その
存在を物理的に知覚することができた場合でも、人間は
信号2を意味論的に認識することはできない。
【0038】信号2の合成は次の手順で行われる。 (ステップ1)信号2の極性(値)に応じて、機械信号
・スイッチ信号変換器23がスイッチ回路21を駆動し
て、信号1に、"1"と"0"に応じたバンドエリミネーシ
ョンフィルタを切替えながら、信号1から、所定の帯域
の周波数成分を削除した音声信号を作成する。 (ステップ2)フィルタ処理後の音声信号を合成装置2
4で合成する。
【0039】受信側における復号は、次のように行われ
る。抽出装置910では、入力された合成音電気信号3
を周波数分析器27で分析し、エネルギー検出器28で
エネルギー検出を行って、欠如している周波数成分を取
り出し、これを機械信号変換器29で"1"と"0"の機械
信号に変換して信号2として出力する。
【0040】受信側における復号は、上述の抽出装置9
10の構成とは別の構成によっても実現できる。すなわ
ち、復号器を2つのバンドパスフィルタで構成し、それ
それの中心周波数を、合成装置904のバンドエリミネ
ーションフィルタ22A、22Bとそれぞれ同じにし
て、各バンドパスフィルタの出力の大小で信号2の復号
を行うことができる。
【0041】信号2の具体的な抽出手順を整理すると以
下のようになる。 (ステップ1)入力された合成音電気信号を増幅する。 (ステップ2)増幅された信号をバンドパスフィルタに
通して、その出力信号を得る。 (ステップ3)出力信号を適当な閥値と比較することに
より復号を行い、信号2を抽出する。
【0042】次に、第2の合成方式について説明する。
図7は、第2の合成方式における周波数帯域利用方法を
示す図である。ここでは、正弦波を用いた伝送方式を採
っている。この合成方式を用いる合成装置は、二値信号
を音響電気信号に変換する装置で、発振器を用いて構成
されており、"1"のコードを送出する場合は、特定の周
波数を持つ高周波Cを発生し、同様に、"0"のコードを
送出する場合は、高周波Cと異なる特定の周波数を持つ
高周波Dを送出する。
【0043】人間は、日常生活空間における通常の聴覚
状態では、このような特異的高周波が合成された可聴音
とその原音との違いを認識することはほとんど不可能で
ある。仮にその存在を物理的に知覚することができた場
合にも、人間は、高周波CおよびDを用いて合成された
信号2を意味論的に認識することはできない。
【0044】図8は、合成装置904の例を示す図であ
って、数字符号1〜3は図4と同様であり、20は同期
信号、21はスイッチ回路、23は機械信号・スイッチ
信号変換器、24は合波器、31Aは発振器0、31B
は発振器1を表わしている。
【0045】図9は、図8に示した合成装置の動作を説
明する図である。図9(a)は発振器の周波数特性を示
しており、数字符号32は発振器31B、33は発振器
31Aの発振周波数特性を示している。また、図9
(b)は合成音電気信号の波形と、機械動作信号(信号
2)とスイッチ回路21による切替えとの関係を示して
いる。
【0046】なお、この第2の合成方式における抽出装
置の構成は、図6に示したものと同様の構成で良い。
【0047】以下、図7〜図9を参照して、この第2の
合成方式の動作について説明する。
【0048】合成装置904は、図8に示すように、可
聴音信号1に信号(デジタル信号)2の二値の値に応じ
て異なる周波数を印加するための発振器31Aおよび3
1Bを備えており、"1"のコードを送出する場合は、あ
る特定の中心周波数Cを有する発振器31Aの出力が信
号1に印加され、"0"のコードを送出する場合は、ある
特定の中心周波数Dを有する発振器31Bの出力が信号
1に印加される。
【0049】信号の合成は以下の手順で行われる。 (ステップ1)信号2の"1"と"0"に対応するある特定
の周波数の正弦波(高周波C,D)を発振する発振器を
31A、31Bを動作させる。 (ステップ2)機械信号・スイッチ信号変換器23が信
号2の極性に応じて、スイッチ回路21を駆動して、選
択した所定の正弦波と、可聴音信号1とを合成器24に
よって加え合わせる。 (ステップ3)上記ステップ2で得られた信号を増幅器
(図示せず)によって増幅する。
【0050】受信側では、抽出装置910は、音響電気
信号を再びコード信号に復号化する。このとき、抽出装
置910では、入力された合成信号3を周波数分析器2
7で分析し、エネルギー検出器28でエネルギー検出を
行って、印加されている周波数成分を取り出し、これを
機械信号変換器29で"1"と"0"の機械信号に変換して
信号2として出力する。
【0051】受信側における復号は、上述の構成とは別
の構成によっても実現できる。すなわち、復号器を二つ
のバンドパスフィルタで構成し、それそれの中心周波数
を、合成装置における発振器31A,31Bの発振周波
数とそれぞれ同じにしておけば、信号1に含まれる所定
の周波数成分の大小で信号2の復号を行うことができ
る。
【0052】信号2の抽出の手順を整理すると以下のよ
うになる。 (ステップ2)入力された合成音電気信号から所定の周
波数成分を検出する。 (ステップ3)検出された信号の周波数成分に応じてそ
の極性(二値の値)を識別し出力する。 (ステップ4)出力信号を閾値と比較することにより復
号を行い、信号2を抽出する。
【0053】以上、第1の合成方式および第2の合成方
式において、2通りの送信側構成例と4通りの受信側構
成例を示したが、データ・ハイディングの方法はこれら
に限定されるものではなく、その他様々なデータ・ハイ
ディングのアルゴリズムを用いれば、同様な音響信号伝
達方式が実現される。いずれのデータ・ハイディングの
方法も、第1の信号内に第2の信号を埋め込む際に、第
2の信号が人間には知覚され得ないように、あるいは知
覚されにくいように、あるいは知覚されても気にならな
いようにするものである。
【0054】上記のデータ・ハイディング技術について
は、例えば、下記の各文献に記載されている。 1)"特集 「電子透かし」がマルチメディア時代を守
る",日経エレクトロニクス, 1997年2月24日 (no.683),
pp.99-124 2)"論文 電子透かしを支えるデータ・ハイディング技
術(上)",日経エレクトロニクス, 1997年2月24日 (no.
683), pp.149-162 3)"論文 電子透かしを支えるデータ・ハイディング技
術(下)",日経エレクトロニクス, 1997年3月10日 (no.
684), pp.153-168
【0055】なお、本実施形態における放送とは、地上
波あるいは衛生波を用いたテレビ放送あるいはラジオ放
送、音声による有線放送、CATV(ケーブルテレビ)
放送、音声等による街頭放送や施設内放送、インターネ
ットを経由して音声を伝えるインターネットラジオ放送
などが含まれる。
【0056】なお、上記各処理の機能を実現するための
プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記
録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピ
ュータシステムに読み込ませ、実行することにより信号
の合成、合成された音響信号の伝達、合成音からの信号
の抽出、抽出された信号を用いた各種制御を行っても良
い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、
OSや周辺機器等をも含むものとする。
【0057】また、「コンピュータ読み取り可能な記録
媒体」とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気
ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピ
ュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装
置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な
記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電
話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場
合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム
内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プロ
グラムを保持しているものも含むものとする。
【0058】また、上記プログラムは、このプログラム
を記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝
送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により
他のコンピュータシステムに伝送されても良い。ここ
で、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネ
ット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回
線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体
のことをいう。
【0059】また、上記プログラムは、前述した機能の
一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前
述した機能をコンピュータシステムに既に記録されてい
るプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆ
る差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0060】また、上記実施形態では、リテール業者と
消費者との間での取引の例を説明したが、これに限ら
ず、あらゆる者同士の取引において同様に広告および販
売促進システムを活用することが可能である。
【0061】以上、この発明の実施形態を図面を参照し
て詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に
限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範
囲の設計等も含まれる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、広告の可聴音信号と当該広告に関連付けられたクー
ポンデータとを合成して合成音電気信号を生成し、この
合成音電気信号を放送によって送出し、放送された合成
音電気信号を基に抽出されたクーポンデータを前記放送
の受信者からコンピュータネットワークを介して受け取
るとともに、受信者ごとにクーポンデータを蓄積するた
め、広告提供企業が確実性の高いフィードバックを得る
ことができ、広告の定量的効果がより正確に分析できる
ようになる。
【0063】また、この発明によれば、音声帯域の信号
に埋め込んで広告として放送するため、クーポンデータ
を伝達するための専用の伝送路や伝送チャネルは不必要
であり、既存の放送送信設備および受信設備を用いたク
ーポンデータの送信が行える。このため、既存設備を大
幅に改変することなく、安価にシステムを実現すること
ができる。
【0064】また、この発明によれば、蓄積されたクー
ポンデータに基づき、受信者に商取引上の特典を与える
ため、受信者側では放送広告を積極的に聞く楽しみが増
えるとともに、広告主にとっては広告の効果が上がり、
販売促進にもつながるという効果がある。
【0065】また、この発明によれば、クーポンデータ
には、放送の送出を識別する送出識別情報が含まれるた
め、広告主側では受信者からフィードバックされたクー
ポンデータを基に、どの送出においてどの程度の広告効
果があったかを正確に把握することが可能となる。
【0066】また、この発明によれば、前記送出識別情
報を用いてクーポンデータのチェックを行うため、ある
送出識別情報を用いて送出されたクーポンデータを、二
重に有効にしないなどといった制御を行うことが可能と
なり、不当なクーポンの蓄積を防止することが可能とな
る。
【0067】また、この発明によれば、可聴音信号とク
ーポンデータとの合成の処理や、消費者毎のクーポンデ
ータの蓄積の処理は広告代理業者によって行われるた
め、広告主はこれらの処理のための設備を保有する必要
がなく、保有する場合に必要な経営資源を他へ振り向け
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態による商取引方法を実
現するシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態において、消費者側における受信
機(909)から抽出装置(910)への信号伝達のた
めの詳細構成を示すブロック図である。
【図3】 同実施形態における第1の合成方式による周
波数帯域の利用方法(帯域消去の手法)を示すグラフで
ある。
【図4】 同実施形態における第1の合成方式による合
成装置(904)の構成例を示すブロック図である。
【図5】 図4に示した合成装置(904)の動作を説
明する図であり、(a)バンドエリミネーションフィル
タの周波数特性を示すグラフ、および(b)動作例を示
すタイミングチャートである。
【図6】 同実施形態による抽出装置(910)の構成
例を示すブロック図である。
【図7】 同実施形態における第2の合成方式による周
波数帯域の利用方法を示すグラフである。
【図8】 同実施形態における第2の合成方式による合
成装置(904)の構成例を示すブロック図である。
【図9】 図8に示した合成装置(904)の動作を説
明する図であり、(a)は発振器の周波数特性を示すグ
ラフ、および(b)合成音電気信号の波形と、機械動作
信号(信号2)とスイッチ回路21による切替えとの関
係を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 可聴音信号 2 信号(デジタル信号) 3 合成信号 20 同期信号 21 スイッチ回路 22A バンドエリミネーションフィルタ(BEF1) 22B バンドエリミネーションフィルタ(BEF0) 23 機械信号・スイッチ信号変換器 24 合成器 27 周波数分析器(高速フーリエ変換器,FFT) 28 エネルギー検出器 29 機械信号変換器 31A,31B 発振器 901 広告(音声/映像) 902 クーポンデータ 904 合成装置 905 番組送出装置 906 送信機 907 送信用アンテナ 908 受信用アンテナ 909 受信機 910 抽出装置 911 パーソナルコンピュータ 921 ウェブサーバ 922 消費者データベース 923 端末装置 991 復調器 992 増幅器 993 スピーカ 994 マイクロフォン 998 合成音電気信号 999 音響信号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広告の可聴音信号と当該広告に関連付け
    られたクーポンデータとを合成して合成音電気信号を生
    成する合成ステップと、 前記合成音電気信号を放送によって送出する送出ステッ
    プと、 前記送出ステップにおいて放送された前記合成音電気信
    号を基に抽出されたクーポンデータを前記放送の受信者
    からコンピュータネットワークを介して受け取るととも
    に、前記受信者ごとに前記クーポンデータを蓄積する蓄
    積ステップと、を有することを特徴とする商取引方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の商取引方法であって、 前記蓄積ステップにおいて蓄積されたクーポンデータに
    基づき、前記受信者に商取引上の特典を与える特典付与
    ステップを有することを特徴とする商取引方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の商取引方法で
    あって、 前記合成ステップは、データ・ハイディング技術を用い
    て、前記クーポンデータの存在が人間に知覚されない前
    記合成音電気信号を生成するものであることを特徴とす
    る商取引方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    商取引方法であって、 前記クーポンデータには、前記放送の送出を識別する送
    出識別情報が含まれることを特徴とする商取引方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の商取引方法であって、 前記蓄積ステップは、前記送出識別情報を用いてクーポ
    ンデータのチェックを行うものであることを特徴とする
    商取引方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    商取引方法であって、 前記クーポンデータには、当該クーポンのポイント数の
    データが含まれており、 前記蓄積ステップは、コンピュータネットワークを介し
    て受け取った前記ポイント数のデータを前記受信者ごと
    に蓄積するものであり、 前記特典付与ステップにおいては、蓄積されたポイント
    数に応じた商取引上の特典が前記受信者に与えられるも
    のであることを特徴とする商取引方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の
    商取引方法であって、 前記コンピュータネットワークはインターネットである
    ことを特徴とする商取引方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのいずれかに記載の
    商取引方法であって、 前記合成ステップの処理と前記蓄積ステップの処理と
    は、前記広告の広告主から依頼を受けた広告代理業者に
    よって行われるものであることを特徴とする商取引方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8までのいずれかに記載の
    商取引方法であって、 前記受信者に対する特典は、コンピュータネットワーク
    を介した電子商取引において付与されることを特徴とす
    る商取引方法。
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