JP2019040437A - 調節計および劣化位置検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作端の動作範囲のうち劣化している動作位置を、監視員が現場で容易に確認する。【解決手段】駆動制御部15が、動作位置が予め指定された開始位置PSから停止位置まで一定速度で変位するよう操作端30を駆動して実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feを取得し、表示制御部20が、得られたFdとFeのうち、Fdが異常である異常区間を強調した、FdとFeのグラフを生成して画面表示する。【選択図】 図1

Description

本発明は、操作端の動作範囲のうちから劣化した位置を検出する劣化位置検出技術に関する。
調節計は、出力端としてモータやバルブなどの可動体を有するメカニカルな操作端(アクチュエータ)を制御することにより、温度、湿度、圧力、流量などのプロセス条件を所定の設定値へ制御する制御装置である。通常、操作端は、可動体の動作位置を検出するエンコーダを備えており、調節計は、エンコーダで得られたフィードバック値に基づいて、操作端を制御するための操作量を調整することができる。
従来、フィールド機器を制御する制御装置(調節計)として、モータやバルブなどの操作端の不具合検知装置を備えた制御装置が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。この従来技術は、操作量MVと動作位置MPとの追従偏差DM(=MV−MP)と動作位置MPの変化率ΔMPとに基づいて、操作端の動作が予め定められた許容範囲を逸脱しているか否か判定し、許容範囲を逸脱していると判定した場合に装置が操作端に異常が発生したと判定するものである。
特開2017−033140号公報
一般に、操作端に取り付けられているエンコーダは、摩耗による劣化が生じやすい。その摩耗具合は、周囲温度に代表される環境特性や経年劣化よりも、調節計による操作端の制御状況に依存することが多い。例えば、狭い動作範囲(例:開度40%〜50%)で常に操作端を開閉させているような場合、その動作範囲でのみエンコーダが劣化する。したがって、操作端が、指定された開度に制御されているにも関わらず、エンコーダの劣化によりそのフィードバック値が異常値を示す場合もある。
通常、調節計が設置されている現場では、現場の監視員が操作端に異常が発生した場合、その異常に正しく対応するためには、その異常が操作端の動作範囲のどの動作位置で生じたかを知ることが重要となる。
前述した従来技術を適用すれば、調節計が操作端で発生した異常を検知することができる。しかしながら、仮に、異常検知に応じて調節計で、操作量MV、動作位置MP、動作位置変化率ΔMP、追従偏差DMを、表示画面でグラフ表示したとしても(例えば特許文献1の図3−4参照)、現場の監視員は、異常が発生した操作端の動作位置を、これらグラフ表示から直ちに認識することは難しい。
また、メンテナンス担当者は、操作端の劣化を確認してユーザに交換を促するためには、ロガーなどの外部機器を接続して、その劣化を示すデータを取得する必要がある。しかし、このようなデータ取得作業は、外部機器を接続するために配線の取り外しを必要とし、元に戻す際に誤配線が発生するリスクがある。このため、メンテナンスに適切な頻度や確認したいタイミングで、データ取得作業を実施することは難しい。また、交換しないまま操作端を継続して使用した場合、ブレイクメンテナンス(完全に壊れてからの修理作業)となる可能性が高く、緊急な修理による装置の停止や、不良品の発生による損失が考えられる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、操作端の動作範囲のうち劣化している動作位置を、監視員が現場で容易に確認できる劣化位置検出技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる調節計は、予め設定された設定値と制御対象から検出した制御量とから算出した操作量に基づいて、操作端を駆動することにより、前記操作端の動作位置を自動制御する調節計であって、前記操作端のエンコーダから出力された検出信号に基づいて、一定時間ごとに前記操作量に応じた前記操作端の動作位置を示す実測フィードバック値を算出する実測フィードバック値算出部と、前記実測フィードバック値より前に算出した劣化の影響を含まない実測フィードバック値に基づいて、前記実測フィードバック値と対応する推定フィードバック値を算出する推定フィードバック値算出部と、劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、前記動作位置が予め指定された開始位置から停止位置まで一定速度で変位するよう、前記操作端を駆動制御する駆動制御部と、前記開始位置から前記停止位置までの駆動の間に得られた前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のうち、前記実測フィードバック値が異常である異常区間を強調した、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のグラフを生成して画面表示する表示制御部とを備えている。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差を予め設定されている許容範囲と比較し、得られた比較結果に基づいて前記実測フィードバック値が異常か否かを判定することにより異常区間を検出するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記グラフのうち前記異常区間に相当する位置範囲に、線状または矩形形状の標識を表示するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差を予め設定されている異なる判定レベルの許容範囲とそれぞれ比較し、得られた比較結果に基づいて、前記判定レベルごとに前記実測フィードバック値が異常か否かを判定するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記グラフのうち前記判定レベルのそれぞれと対応する前記異常区間に相当する位置範囲に、前記判定レベルのそれぞれと対応する線状または矩形形状の標識を表示するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記グラフのうち前記異常区間に相当するグラフ描画領域を拡大して画面表示するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記グラフとして、前記実測フィードバック値および前記推定フィードバック値の時間変化を示すグラフを生成するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記グラフとして、前記動作位置への駆動に用いた前記操作量と、前記実測フィードバック値および前記推定フィードバック値との対応関係を示すグラフを生成するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記表示制御部が、前記グラフとして、前記実測フィードバック値ごとに前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差を求め、前記実測フィードバック値と前記偏差との関係を示すグラフを生成して画面表示するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記調節計の一構成例は、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差が許容範囲内である場合には前記実測フィードバック値を前記操作量の調整に用いる調整フィードバック値として選択し、前記偏差が前記許容範囲外である場合には前記推定フィードバック値を前記調整フィードバック値として選択するフィードバック値選択部をさらに備えている。
また、本発明にかかる劣化位置検出方法は、予め設定された設定値と制御対象から検出した制御量とから算出した操作量に基づいて、操作端を駆動することにより、前記操作端の動作位置を自動制御する調節計で用いられる劣化位置検出方法であって、実測フィードバック値算出部が、前記操作端のエンコーダから出力された検出信号に基づいて、一定時間ごとに前記操作量に応じた前記操作端の動作位置を示す実測フィードバック値を算出するフィードバック値算出ステップと、推定フィードバック値算出部が、前記実測フィードバック値より前に算出した劣化の影響を含まない実測フィードバック値に基づいて、前記実測フィードバック値と対応する推定フィードバック値を算出する推定フィードバック値算出ステップと、駆動制御部が、劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、前記動作位置が予め指定された開始位置から停止位置まで一定速度で変位するよう、前記操作端を駆動制御する駆動制御ステップと、表示制御部が、前記開始位置から前記停止位置までの駆動の間に得られた前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のうち、前記実測フィードバック値が異常である異常区間を強調した、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のグラフを生成して画面表示する表示制御ステップとを備えている。
本発明によれば、実際に検出した結果を示す実測フィードバック値と劣化のない推定フィードバック値のグラフが、異常区間が強調されて操作端で画面表示される。一般に、現場に設置される調節計はケースの大きさが比較的小さく、調節計に設けられるLCDの画面サイズも制限されるため、PCのように視認性の高いわけではない。本発明によれば、グラフに含まれる異常区間の位置が強調して画面表示されるため、監視員が現場で容易に確認することが可能となる。
したがって、ロガーなどの外部機器を接続して、その劣化を示すデータを取得する必要がなくなり、作業負担を大幅に削減できる。また、外部機器を接続するために配線の取り外しを必要とせず、元に戻す際に誤配線が発生するリスクはない。このため、メンテナンスに適切な頻度や確認したいタイミングでデータを取得でき、極めてスムーズに操作端の劣化を確認してユーザに交換を促すことが可能となる。したがって、ブレイクメンテナンスを抑制でき、緊急な修理による装置の停止や、不良品の発生による損失を回避することが可能となる。
第1の実施の形態にかかる調節計の構成を示すブロック図である。 推定フィードバック値の算出例である。 劣化位置検出処理を示すフローチャートである。 劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示なし)の画面表示例である。 劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:標識バー)の画面表示例である。 劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:標識マーカー)の画面表示例である。 劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:判定レベルごと)の画面表示例である。 劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:増幅偏差)の画面表示例である。 劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:対偏差)の画面表示例である。 劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:対操作量)の画面表示例である。 第2の実施の形態にかかる調節計の構成を示すブロック図である。 フィードバック値選択動作を示すフローチャートである。 第3の実施の形態にかかる調節計の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる調節計10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる調節計の構成を示すブロック図である。
調節計10は、予め設定された設定値SPと制御対象から検出した制御量PVとから算出した操作量MVに基づいて、モータやバルブなどの可動体を有するメカニカルな操作端(アクチュエータ)30の動作位置を自動制御することにより、温度、湿度、圧力、流量などのプロセス条件を所定の設定値SPへ制御する制御装置である。
操作端30は、可動体Mの動作位置を検出するエンコーダENCを備え、検出した動作位置を示す検出信号Pを調節計10に出力する機能を有している。
[調節計]
図1に示すように、調節計10は、主な機能部として、設定値取得部11、制御量取得部12、操作量算出部13、操作入力部14、駆動制御部15、駆動部16、動作位置取得部17、実測フィードバック値算出部18、推定フィードバック値算出部19、表示制御部20、画面表示部21、記憶部22、および通信I/F部23を備えている。これら機能部のうち、操作量算出部13、駆動制御部15、実測フィードバック値算出部18、推定フィードバック値算出部19、および表示制御部20は、中央処理装置(CPU)とプログラムとが協働することにより実現される。
設定値取得部11は、上位装置や操作部(いずれも図示せず)から受信した設定値信号から設定値SPを取得して、操作量算出部13へ出力する機能を有している。
制御量取得部12は、制御対象から検出されたプロセス値を示す制御量検出信号から、制御量PVを取得して、操作量算出部13へ出力する機能を有している。
操作量算出部13は、設定値SPおよび制御量PVに基づいてPID(Proportional Integral Differential)などの制御演算を行うことにより操作量MVを算出する機能を有している。
操作入力部14は、調節計10のパネルに設けられた操作ボタンや操作スイッチからなり、劣化位置の検出を指示する操作など、現場の監視員の操作入力を検出する機能を有している。
駆動制御部15は、自動制御の場合には、操作量算出部13で算出された操作量MVに応じた駆動信号DSを生成して出力することにより、操作端30の可動体Mを駆動制御する機能と、操作入力部14で検出された劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、操作端30の動作位置が予め指定された開始位置PSから停止位置PEまで一定速度で変位させるための駆動信号DSを生成して出力する機能と、実測フィードバック値算出部18で算出された実測フィードバック値Fdからなる調整フィードバック値Faに基づいて、操作量MV(駆動信号DS)を調整する機能とを有している。
駆動部16は、駆動制御部15からの駆動信号DSに応じた信号を操作端30の可動体Mに出力することにより、操作端30を所定の動作位置に駆動する機能を有している。
動作位置取得部17は、操作端30のエンコーダENCからの検出信号Pを取得して、操作端30の動作位置MPを出力する機能を有している。
実測フィードバック値算出部18は、動作位置取得部17からの動作位置MPに基づいて、動作位置MPを百分率で表した実測フィードバック値Fdを算出する機能を有している。
推定フィードバック値算出部19は、実測フィードバック値Fdより前に算出した劣化の影響を含まない実測フィードバック値Fd’と後述する単位変化量ΔFと駆動制御部15からの駆動信号のDSの変化方向に基づいて、実測フィードバック値Fdと対応する推定フィードバック値Feを算出する機能を有している。
図2は、推定フィードバック値の算出例である。ここでは、検出開始時刻T1から検出停止時刻T2までの検出所要時間Taの間に、全閉状態(開始位置PS)から全開状態(停止位置PE)まで、操作端30の動作位置を一定速度で変位させた場合のフィードバック値が示されており、横軸が時間を示し、縦軸がフィードバック値を示している。なお、開始位置PSや停止位置PEは、全閉状態や全開状態に限定されるものではなく、全閉状態と全開状態の中間の開度に対応する状態を開始位置PSや停止位置PEとして設定してもよい。
操作端30の動作位置を一定速度で一定方向(開方向又は閉方向)に変位させると、操作端30に劣化が存在しない場合、実測フィードバック値Fdは直線的に増減する。例えば、サンプリング時間Tsの間に変化する実測フィードバック値Fdを単位変化量ΔFとし、時刻t−1からtまでの期間Tsに相当する動作位置に劣化が存在しなかった場合において、駆動信号DSが増加して操作端30が開方向に一定速度で変位する場合では、Fd(t)=Fd(t−1)+ΔFとなり、逆に、駆動信号DSが減少して操作端30が閉方向に一定速度で変位する場合では、Fd(t)=Fd(t−1)−ΔFとなる。なお、駆動信号DSが変化しなければ、Fd(t)=Fd(t−1)である。
したがって、時刻t+1のFd(t+1)に劣化が含まれている場合、時刻t+1の推定フィードバック値は、駆動信号DSが増加して操作端30が開方向に一定速度で変位する場合では、Fe(t+1)=Fd(t)+ΔFで推定でき、逆に、駆動信号DSが減少して操作端30が閉方向に一定速度で変位する場合では、Fe(t+1)=Fd(t)−ΔFで推定でき、また、駆動信号DSが変化しなければ、Fe(t+1)=Fd(t)と推定できる。
なお、ΔFは、サンプリング時間Tsと検出所要時間Taとから、ΔF=Ts/Ta×100%により求められる。また、Fd(t)が劣化の影響を含まない実測フィードバック値Fd’であるか否かについては、例えばFdとFeの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εdの範囲内に含まれるかどうかで判定できる。したがって、算出する推定フィードバック値Feに対して時間的に最も近いFd’を用いれば、最も高い精度でFeを推定できる。
表示制御部20は、開始位置PSから停止位置PEまで変位する間に得られた実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feを記憶部22に保存する機能と、これらFdとFeを記憶部22から読み出してグラフを生成する機能と、これらFdとFeを比較してFdが異常である異常区間を検出し、グラフを画面表示する際、グラフのうち異常区間を強調表示する機能とを有している。
画面表示部21は、LCDなどの画面表示装置からなり、操作端30の制御に関する各種データ、操作メニューや設定画面、表示制御部20から出力されたグラフを画面表示する機能を有している。
記憶部22は、半導体メモリからなり、表示制御部20からの実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feなどの各種データを記憶する機能を有している。
通信I/F部23は、記憶部22で記憶している実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feを読み出して、外部装置やUSBメモリなどの記憶媒体(ともに図示せず)へ転送する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる調節計10の動作について説明する。図3は、劣化位置検出処理を示すフローチャートである。
調節計10は、操作入力部14で検出された、劣化位置検出開始を指示する監視員の操作に応じて、図3の劣化位置検出処理を実行する。なお、劣化位置検出処理の実行に先立って、操作量MVに基づく操作端30の駆動制御は、予め中断しているものとする。
まず、駆動制御部15は、操作端30を指定された開始位置PS、例えば全閉位置まで駆動する(ステップ100)。
次に、駆動制御部15は、操作端30の駆動位置を、指定された停止位置PE、例えば全開位置まで一定速度で徐々に変位させる、駆動制御を開始する(ステップ101)。
この後、動作位置取得部17は、一定時間ごとの検出タイミングの到来まで待機し(ステップ102:NO)、検出タイミングの到来に応じて(ステップ102:YES)、操作端30のエンコーダENCからの検出信号Pを取得して、操作端30の動作位置MPを検出する(ステップ103)。
続いて、実測フィードバック値算出部18は、動作位置取得部17からの動作位置MPに基づいて、動作位置MPを百分率で表した実測フィードバック値Fdを算出する(ステップ104)。
また、推定フィードバック値算出部19は、実測フィードバック値Fdより前に算出した劣化の影響を含まない実測フィードバック値Fd’と単位変化量ΔFと駆動制御部15からの駆動信号DSの変化方向に基づいて、実測フィードバック値Fdと対応する推定フィードバック値Feを算出する(ステップ105)。
この後、表示制御部20は、実測フィードバック値算出部18から実測フィードバック値Fdを取得するとともに、推定フィードバック値算出部19から推定フィードバック値Fe取得し、これらを記憶部22に保存する(ステップ106)。
そして、記憶部22に保存された最新の実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feを取得し、これらFdとFeのグラフを生成する(ステップ107)。
続いて、表示制御部20は、これらFdとFeを比較してFdが異常である異常区間を検出し(ステップ108)、グラフのうち異常区間を強調した後、グラフを画面表示部21で画面表示する(ステップ109)。
次に、駆動制御部15は、操作端30を停止位置PEまで駆動したか確認し(ステップ110)、停止位置PEまで駆動していない場合には(ステップ110:NO)、ステップ102に戻り、以上の処理を繰り返す。
一方、停止位置PEまで駆動した場合(ステップ110:YES)、一連の劣化位置検出処理を終了する。
なお、ステップ110をステップ106の次に実行するように変更し、新たな実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feが所得される度にグラフ生成する代わりに、操作端30を開始位置PSから停止位置PEまで駆動した間に得られた全ての実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feをまとめて記憶部22から取得してから、これらFdとFeのグラフを生成するようにしてもよい。
また、ステップ108の実測フィードバック値Fdが異常であるか否か、すなわち異常区間の検出については、前述したFD’の判定と同様に、例えばFdとFeの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εdの範囲内に含まれるかどうかで判定できる。
また、ステップ109の強調表示については、いくつかの手法が考えられる。以下では、これら手法についてそれぞれ説明する。
[標識を用いた強調表示]
まず、図4および図5を参照して、標識を用いた強調表示について説明する。図4は、劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示なし)の画面表示例である。図5は、劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:標識バー)の画面表示例である。ここでは、操作端30を全開状態(開始位置PS)から全閉状態(停止位置PE)まで駆動した例が表示されている。また、グラフとしては、横軸を時間とし、縦軸をフィードバック値とした、実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feの時間変化をグラフ化して、同一座標に重ねて描画したグラフが表示されている。
図4の画面表示例は、操作端30の劣化の影響が少なく実測フィードバック値Fdの変化が小さいため、実測フィードバック値Fdの異常区間が分かりにくい。
図5の画面表示例は、グラフの描画エリア40外側(紙面向かって右側)に、グラフの縦軸に沿って異常区間表示エリア41が設けられており、縦軸のうち実測フィードバック値Fdの異常区間に相当する位置に線(太線)状の標識バー42が、異常区間表示エリア41内に配置されている。これにより、画面表示部21の大きさが小さくてグラフからは分かりにくかった異常区間の位置を容易に確認することができる。
図5の場合、表示制御部20は、操作端30を開始位置PSから停止位置PEまで駆動した間に得られた実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feのグラフを生成する。これと並行して、FdとFeの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εd内に含まれるかどうかで異常区間を検出し、異常区間表示エリア41のうち検出した異常区間に相当する位置に標識バー42を配置する。
標識は、描画エリア40の外側ではなく、描画エリア40の内側に配置してもよい。図6は、劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:標識マーカー)の画面表示例である。ここでは、操作端30を全開状態(開始位置PS)から全閉状態(停止位置PE)まで駆動した例が表示されている。また、グラフとしては、横軸を時間とし、縦軸をフィードバック値とした、実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feの時間変化をグラフ化して、同一座標に重ねて描画したグラフが表示されている。
図6(a)では、縦軸に線状または矩形形状の標識マーカー43が配置されており、横軸に標識マーカー44が配置されている。また、図6(b)では、グラフの背後に矩形形状の標識マーカー45が配置されている。
この場合、表示制御部20は、操作端30を開始位置PSから停止位置PEまで駆動した間に得られた実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feのグラフを生成する。これと並行して、FdとFeの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εd内に含まれるかどうかで異常区間を検出し、描画エリア40のうち検出した異常区間に相当する、縦軸、横軸、またはグラフ背後の位置に標識マーカー43,44,45を配置する。
これら図5または図6に示したように、グラフのうち異常区間に相当する位置範囲に、線状または矩形形状の標識バー42や標識マーカー43〜45を表示することにより、操作端30の動作範囲のうち劣化している動作位置を、監視員が現場で容易に確認することができる。
[判定レベルごとの標識を用いた強調表示]
次に、図7を参照して、判定レベルごとに異なる標識を用いた強調表示について説明する。図7は、劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:判定レベルごと)の画面表示例である。ここでは、操作端30を全開状態(開始位置PS)から全閉状態(停止位置PE)まで駆動した例が表示されている。また、グラフとしては、横軸を時間とし、縦軸をフィードバック値とした、実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feの時間変化をグラフ化して、同一座標に重ねて描画したグラフが表示されている。
操作端30は、一律に同じ程度で劣化するのではなく、程度が軽いものや重いものが混在する場合がある。したがって、劣化の程度によって異常区間の位置も異なることになる。これら異常区間を識別して表示するためには、異なる判定レベルでそれぞれの異常区間を検出すればよい。
具体的には、判定レベルごとに異なる許容範囲εdを設けて、FdとFeの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εd内に含まれるかどうかで、異常区間を検出すればよい。
図7では、劣化程度が軽い判定レベルLと劣化程度が重い判定レベルHが2つの場合が示されており、この場合には、判定レベルL,Hごとに異なる許容範囲εH,εLを設けて、それぞれの異常区間を検出すればよい。
図7には、前述した図5と同様に、グラフの描画エリア40外側に、グラフの縦軸に沿って異常区間表示エリア41が設けられており、縦軸のうち実測フィードバック値Fdの異常区間に相当する位置に線(太線)状の標識バー46,47が、異常区間表示エリア41内に並べて配置されている。これらのうち、標識バー46は判定レベルLの異常区間の位置を示しており、標識バー47は判定レベルHの異常区間の位置を示している。
この場合、表示制御部20は、操作端30を開始位置PSから停止位置PEまで駆動した間に得られた実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feのグラフを生成する。これと並行して、FdとFeの偏差D=Fd−Feが、判定レベルL,Hごとに、予め設定されている許容範囲εdL,εdH内に含まれるかどうかで異常区間を検出し、異常区間表示エリア41のうち、検出した判定レベルLの異常区間に相当する位置に標識バー46を配置するとともに、検出した判定レベルHの異常区間に相当する位置に標識バー47を配置する。
これにより、操作端30の劣化の程度ごとに、対応する異常区間の位置を容易に確認することができる。交換の要否をより的確に判断することができる。
[増幅偏差による強調表示]
次に、図8を参照して、増幅偏差による強調表示について説明する。図8は、劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:増幅偏差)の画面表示例である。ここでは、操作端30を全開状態(開始位置PS)から全閉状態(停止位置PE)まで駆動した例が表示されている。また、グラフとしては、横軸を時間とし、縦軸をフィードバック値とした、実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feの時間変化をグラフ化して、同一座標に重ねて描画したグラフが表示されている。
この場合、表示制御部20は、操作端30を開始位置PSから停止位置PEまで駆動した間に得られた実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feのグラフを生成する。これと並行して、FdとFeの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εd内に含まれるかどうかで異常区間を検出し、異常区間における実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feの偏差を、予め設定されている倍率(図8では5倍)で増幅した増幅偏差48を求め、異常区間については実測フィードバック値Fdに代えて増幅偏差48を表示する。
これにより、操作端30における劣化の程度が小さいため実測フィードバック値Fdの変化が小さく、異常区間を確認することが難しい場合であっても、異常区間における実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feの偏差が増幅されて表示されるため、異常区間を容易に確認することができる。
ただし、増幅偏差による強調表示がなされていることを監視員が認識していないと誤解を与える可能性があるので、監視員から増幅偏差による強調表示を行うよう設定変更要求を受け付けた場合に限って増幅偏差による強調表示を行うようにすれば、監視員に誤解を与えることが避けられる。
[対偏差による強調表示]
次に、図9を参照して、偏差拡大による強調表示について説明する。図9は、劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:対偏差)の画面表示例である。ここでは、操作端30を全閉状態(開始位置PS)から全開状態(停止位置PE)まで駆動した例が表示されている。また、グラフとしては、横軸をフィードバック値とし、縦軸を実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feの偏差をグラフ化したグラフが表示されている。
この場合、表示制御部20は、操作端30を開始位置PSから停止位置PEまで駆動した間に得られた実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feの偏差D=Fd−Feを求め、横軸をフィードバック値とし、縦軸を偏差Dとしたグラフを生成する。
これにより、縦軸の最大目盛を偏差Dの振幅に合わせて選択することができ、操作端30における劣化の程度が小さいため実測フィードバック値Fdの変化が小さく、異常区間を確認することが難しい場合であっても、偏差Dが強調して表示されるため、異常区間を容易に確認することができる。
[対操作量による強調表示]
次に、図10を参照して、偏差拡大による強調表示について説明する。図10は、劣化位置検出結果を示すグラフ(強調表示あり:対操作量)の画面表示例である。ここでは、操作端30を全閉状態(開始位置PS)から全開状態(停止位置PE)まで駆動した例が表示されている。また、グラフとしては、横軸が操作量を示すMV値であり、縦軸がフィードバック値であり、動作位置への駆動に用いた操作量MVSと、実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feとの対応関係をグラフ化して、同一座標に重ねて描画したグラフが表示されている。
この場合、表示制御部20は、操作端30を開始位置PSから停止位置PEまで駆動した間に得られた実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feを、横軸に動作位置への駆動に用いた操作量MVSからなるMV値をとってグラフ化する。これと並行して、FdとFeの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εd内に含まれるかどうかで異常区間を検出し、異常区間表示エリア41のうち検出した異常区間に相当する位置に標識バー42を配置する。
前述した図5は、横軸に時間をとって実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feをグラフ化したものであるが、横軸にMV値をとってグラフ化したものが図10である。これにより、横軸がMV値であるため、MV値のうちどの位置で劣化が発生しているかを容易に確認することができる。なお、横軸にMV値をとる手法については、図5に限定されるものではなく、図6〜図9にも同様にして適用できる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、駆動制御部15が、動作位置が予め指定された開始位置PSから停止位置PEまで一定速度で変位するよう操作端30を駆動し、実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feを取得し、表示制御部20が、得られたFdとFeのうち、Fdが異常である異常区間を強調した、FdとFeのグラフを生成して画面表示するようにしたものである。
これにより、実際に検出した結果を示す実測フィードバック値Fdと劣化のない推定フィードバック値Feのグラフが、異常区間が強調されて操作端30で画面表示される。一般に、現場に設置される調節計10はケースの大きさが比較的小さく、調節計に設けられるLCDの画面サイズも例えば92mm四方のように制限されるため、PCのように視認性の高いわけではない。本実施の形態によれば、グラフに含まれる異常区間の位置が強調して画面表示されるため、監視員が現場で容易に確認することが可能となる。
したがって、ロガーなどの外部機器を接続して、その劣化を示すデータを取得する必要がなくなり、作業負担を大幅に削減できる。また、外部機器を接続するために配線の取り外しを必要とせず、元に戻す際に誤配線が発生するリスクはない。
このため、メンテナンスに適切な頻度や確認したいタイミングでデータを取得でき、極めてスムーズに操作端30の劣化を確認してユーザに交換を促すことが可能となる。したがって、ブレイクメンテナンスを抑制でき、緊急な修理による装置の停止や、不良品の発生による損失を回避することが可能となる。
また、本実施の形態において、駆動制御部15が、自動制御の際には操作量算出部13で算出した操作量MVに応じた駆動信号DSを生成して出力することにより操作端30を駆動し、劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、操作端30の動作位置を開始位置PSから停止位置PEまで一定速度で変化させるための駆動信号DSを生成して出力することにより、操作端30を駆動するようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、図11を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる調節計10について説明する。図11は、第2の実施の形態にかかる調節計の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、操作端30の動作位置に劣化がある場合には、実測フィードバック値Fdに代えて推定フィードバック値Feを、操作量MV(駆動信号DS)の調整に用いる場合について説明する。
図11に示すように、本実施の形態において、調節計10には、フィードバック値選択部24が設けられている。
フィードバック値選択部24は、実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feとの偏差D=Fd−Feが、予め設定されている許容範囲εaの範囲内である場合には実測フィードバック値Fdを操作量MV(駆動信号DS)の調整に用いる調整フィードバック値Faとして選択して駆動制御部15に出力する機能と、偏差Dが許容範囲εaの範囲外である場合には推定フィードバック値Feを調整フィードバック値Faとして選択して駆動制御部15に出力する機能とを有している。
本実施の形態にかかる上記以外の構成および動作については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図12を参照して、本実施の形態にかかる調節計10の動作について説明する。図12は、フィードバック値選択動作を示すフローチャートである。
フィードバック値選択部24は、新たな実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feが算出されるごとに、図12のフィードバック値選択動作を実行する。
まず、フィードバック値選択部24は、新たな実測フィードバック値Fdおよび推定フィードバック値Feを取得する(ステップ200)。
次に、フィードバック値選択部24は、両者の偏差D=Fd−Feを算出し(ステップ201)、予め設定されている許容範囲εaと比較する(ステップ202)。
ここで、偏差Dが許容範囲εa内に含まれる場合(ステップ202:YES)、実測フィードバック値Fdを調整フィードバック値Faとして選択し、駆動制御部15へ出力し(ステップ203)、一連のフィードバック値選択動作を終了する。
一方、偏差Dが許容範囲εa内に含まれない場合(ステップ202:NO)、推定フィードバック値Feを調整フィードバック値Faとして選択し、駆動制御部15へ出力する(ステップ204)。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、フィードバック値選択部24が、実測フィードバック値Fdと推定フィードバック値Feとの偏差Dが、予め設定されている許容範囲εaの範囲内である場合には実測フィードバック値Fdを調整フィードバック値Faとして選択して駆動制御部15に出力し、偏差Dが許容範囲εaの範囲外である場合には推定フィードバック値Feを調整フィードバック値Faとして選択して駆動制御部15に出力するようにしたものである。
これにより、操作端30の劣化の影響で実測フィードバック値Fdが異常な値を示した場合には、正常な実測フィードバック値Fd’から推定された推定フィードバック値Feが、駆動制御部15における操作量MV(駆動信号DS)の調整に用いられることになる。したがって、操作端30の任意の動作位置に劣化が存在していても、安定した操作量MVの調整を実現することができる。
[第3の実施の形態]
次に、図13を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる調節計10について説明する。図13は、第3の実施の形態にかかる調節計の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、劣化位置の検出時に、自動制御の際に用いる操作量MVを変更することにより、操作端30の動作位置を開始位置PSから停止位置PEまで変位させる場合について説明する。
本実施の形態は、図13に示すように、操作量切替部25をさらに備えている。
操作量切替部25は、自動制御の際には操作量算出部13で算出した操作量MVを出力する機能と、操作入力部14で検出された劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、開始位置PSに対応する開始位置操作量から停止位置PEに対応する停止位置操作量まで一定速度で変化する操作量MVSに切り替えて出力する機能とを有している。
駆動制御部15は、操作量切替部25から出力された操作量MV/MVSに応じた駆動信号DSを生成して出力することにより操作端30を駆動する機能とを有している。
本実施の形態にかかる上記以外の構成および動作については、第1または第2の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、操作量切替部25が、自動制御の際には操作量算出部13で算出した操作量MVを出力するとともに、操作入力部14で検出された劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、開始位置PSに対応する開始位置操作量から停止位置PEに対応する停止位置操作量まで一定速度で変化する操作量MVSに切り替えて出力し、駆動制御部15が、操作量切替部25から出力された操作量MV/MVSに応じた駆動信号DSを生成して出力することにより操作端30を駆動するようにしたものである。
これにより、既存の調節計における操作量算出部13および駆動制御部15の構成を変更することなく、操作端30の劣化位置の検出時に、操作端30の動作位置を予め指定された開始位置PSから停止位置PEまで一定速度で変位させることができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…調節計、11…設定値取得部、12…制御量取得部、13…操作量算出部、14…操作入力部、15…駆動制御部、16…駆動部、17…動作位置取得部、18…実測フィードバック値算出部、19…推定フィードバック値算出部、20…表示制御部、21…画面表示部、22…記憶部、23…通信I/F部、24…フィードバック値選択部、25…操作量切替部、30…操作端、M…可動体、ENC…エンコーダ、40…描画エリア、41…異常区間表示エリア、42,46,47…標識バー、43,44,45,46…標識マーカー、48…増幅偏差、SP…設定値、PV…制御量、MV,MVS…操作量、DS…駆動信号、P…検出信号、MP…動作位置、Fd,Fd’ …実測フィードバック値、Fe…推定フィードバック値、Fa…調整フィードバック値、ΔF…単位変化量、Ts…サンプリング時間、Ta…検出所要時間、PS…開始位置、PE…停止位置。

Claims (11)

  1. 予め設定された設定値と制御対象から検出した制御量とから算出し、得られた操作量に基づいて操作端を駆動することにより、前記操作端の動作位置を自動制御する調節計であって、
    前記操作端のエンコーダから出力された検出信号に基づいて、一定時間ごとに前記操作量に応じた前記操作端の動作位置を示す実測フィードバック値を算出する実測フィードバック値算出部と、
    前記実測フィードバック値より前に算出した劣化の影響を含まない実測フィードバック値に基づいて、前記実測フィードバック値と対応する推定フィードバック値を算出する推定フィードバック値算出部と、
    劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、前記動作位置が予め指定された開始位置から停止位置まで一定速度で変位するよう、前記操作端を駆動制御する駆動制御部と、
    前記開始位置から前記停止位置までの駆動の間に得られた前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のうち、前記実測フィードバック値が異常である異常区間を強調した、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のグラフを生成して画面表示する表示制御部と
    を備えることを特徴とする調節計。
  2. 請求項1に記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差を予め設定されている許容範囲と比較し、得られた比較結果に基づいて前記実測フィードバック値が異常か否かを判定することにより異常区間を検出することを特徴とする調節計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記グラフのうち前記異常区間に相当する位置範囲に、線状または矩形形状の標識を表示することを特徴とする調節計。
  4. 請求項1に記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差を予め設定されている異なる判定レベルの許容範囲とそれぞれ比較し、得られた比較結果に基づいて、前記判定レベルごとに前記実測フィードバック値が異常か否かを判定することを特徴とする調節計。
  5. 請求項4に記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記グラフのうち前記判定レベルのそれぞれと対応する前記異常区間に相当する位置範囲に、前記判定レベルのそれぞれと対応する線状または矩形形状の標識を表示することを特徴とする調節計。
  6. 請求項1に記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記グラフのうち前記異常区間に相当するグラフ描画領域を拡大して画面表示することを特徴とする調節計。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記グラフとして、前記実測フィードバック値および前記推定フィードバック値の時間変化を示すグラフを生成することを特徴とする調節計。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記グラフとして、前記動作位置への駆動に用いた前記操作量と、前記実測フィードバック値および前記推定フィードバック値との対応関係を示すグラフを生成することを特徴とする調節計。
  9. 請求項1に記載の調節計において、
    前記表示制御部は、前記グラフとして、前記実測フィードバック値ごとに前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差を求め、前記実測フィードバック値と前記偏差との関係を示すグラフを生成して画面表示することを特徴とする調節計。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の調節計において、
    前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値との偏差が、予め設定されている許容範囲の範囲内である場合には、前記実測フィードバック値を前記操作量の調整に用いる調整フィードバック値として選択し、前記偏差が前記許容範囲の範囲外である場合には前記推定フィードバック値を前記調整フィードバック値として選択するフィードバック値選択部をさらに備えることを特徴とする調節計。
  11. 予め設定された設定値と制御対象から検出した制御量とから算出した操作量に基づいて、操作端を駆動することにより、前記操作端の動作位置を自動制御する調節計で用いられる劣化位置検出方法であって、
    実測フィードバック値算出部が、前記操作端のエンコーダから出力された検出信号に基づいて、一定時間ごとに前記操作量に応じた前記操作端の動作位置を示す実測フィードバック値を算出するフィードバック値算出ステップと、
    推定フィードバック値算出部が、前記実測フィードバック値より前に算出した劣化の影響を含まない実測フィードバック値に基づいて、前記実測フィードバック値と対応する推定フィードバック値を算出する推定フィードバック値算出ステップと、
    駆動制御部が、劣化位置の検出を指示する指示操作に応じて、前記動作位置が予め指定された開始位置から停止位置まで一定速度で変位するよう、前記操作端を駆動制御する駆動制御ステップと、
    表示制御部が、前記開始位置から前記停止位置までの駆動の間に得られた前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のうち、前記実測フィードバック値が異常である異常区間を強調した、前記実測フィードバック値と前記推定フィードバック値のグラフを生成して画面表示する表示制御ステップと
    を備えることを特徴とする劣化位置検出方法。
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