JPH06231380A - プロセス表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調節計表示画面における目標値の設定指標が
できるプロセス表示装置を得ることにある。 【構成】 本発明のプロセス制御装置は、プロセス量の
目標値がプラントの運転状態により変化する場合の各々
のプラント状態における目標値を設定指標値として入力
するための入力装置と、入力された設定指標値を調節計
表示画面に対応して記憶するための設定指標情報記憶
と、プロセス量がその設定された設定指標値に達したか
どうかを判定するための設定指標判定部と、ＣＲＴ表示
装置に表示するために選択された調節計表示画面に設定
指標値および設定指標判定部での判定結果を追加して表
示するための処理を行う画面表示処理部とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプラントの運転状態をＣ
ＲＴ表示装置に表示するプロセス表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、原子力発電プラントに代表され
る大規模なプラントでは、一般に中央操作室において集
中監視や集中遠隔操作によりプラントの運転制御等が行
われる。

【０００３】プラントを運転するために必要な情報を運
転員に提供するための手段の１つとして、ＣＲＴで代表
される表示装置にプラントの状態、監視情報を表示する
プロセス表示装置が多く採用されている。

【０００４】図７は従来のプロセス表示装置の構成の一
例を示したものである。プロセス表示装置１では、プラ
ント２からの各プロセスデータをプラントデータ入力処
理部３により一定周期毎に入力し、加工が必要な入力点
については所定の演算処理をして、プラントデータ記憶
部４に記憶する。

【０００５】画面表示処理部５では、プラントデータ記
憶部４と各画面表示のための情報が予め記憶されている
画面表示用情報記憶部６との各データに基づいて、プラ
ントの状態を画面に表示する表示用データを作成する。
この画面表示処理部５で作成された表示用データは、Ｃ
ＲＴ表示処理部７で表示のための処理がされ表示制御部
８を介してＣＲＴ表示装置９へ出力されてプラントの状
態を示す画面として表示される。

【０００６】一方、ＣＲＴ表示装置９に表示される表示
画面は、プラントの状態を示す画面メニューとして多数
用意されている。入力装置１０（例えばキーボード）か
ら画面メニューの画面番号を入力し、対話処理部１１お
よび画面選択処理部１２により表示すべき画面の選択を
して、画面番号に応じた画面をＣＲＴ表示装置９に表示
する。このようにして、図８に示すような画面を表示す
る。この画面は調節計表示画面であり、例えば、原子力
発電プラント内のある系統の流量の監視制御部を行なう
ための各調節計の時々刻々変化するプロセス量を表示す
るものである。

【０００７】この調節計表示画面では各調節計で制御す
るプロセスの現在値と制御目標値が表示され、その目標
値に対する現在のプロセス量の状況が把握できるように
なっている。

【０００８】また、プラントの状況により目標値の設定
変更を行なう場合には、運転員は、まず表示された調節
計の画面上を座標入力装置１３で図８で“←”示す如
く、タッチパネルにより調節計名称をタッチし、目標値
を変更したい調節計を選択する。そして、目標値を増減
するための画面上の右下部に表示されている矢印キー
（△▽マーク）をタッチすることにより目標値の変更を
行なう。又、目標値が変更になったことにより再度目標
値に向けての制御開始の指令を画面の右下部に表示され
る「制御開始」ボタンをタッチすることにより行なう。
この一連の手順のプロセス表示装置での処理を以下に説
明する。

【０００９】まず、ＣＲＴ表示装置９に表示された画面
上で調節計が選択されると、タッチパネルから入力され
る座標データが入力制御部１９へ入力される。

【００１０】入力制御部１９では座標データをＣＲＴ表
示装置９の表示座標に変換し、目標値変更のあった調節
計を画面表示用情報記憶部６に予め記憶されている情報
から求める。このようにして選択された調節計が特定さ
れると、次に目標値の増加方向なのか減少方向なのかを
運転員の目標値増減操作をタッチパネルから受け付け、
その情報に基づいて目標値の値を更新する。そして、運
転員からの「制御開始」指令により新しく設定された目
標値をプラントからのプロセスデータと同様、プラント
データ記憶部４へ記憶するとともに制御装置へ制御開始
指令を出す。これにより、変更された目標値に対する制
御が開始される。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のプロセス表示装置には次の問題がある。

【００１２】即ち上記したように従来の調節計表示にお
いて目標値と現在値を表示させているが、時々刻々変化
するプラントの状況により、目標値を変更しプロセスを
最適制御しようとする場合、運転員は現在のプラントの
状況から判断して、設定すべき目標値を選択し、設定操
作を行なう必要がある。

【００１３】このため、運転員は各調節計に対するその
プラント状態における設定指標値を記憶する必要があ
り、これが運転員にとって多くの負担となっていた。

【００１４】この場合、プラントの異常発生時において
は運転員の対応操作の遅れの原因となり、またプラント
の運転に重大な支障を招くおそれもあった。

【００１５】これらの問題を解決するため、運転員に各
調節計の目標値の設定にあたっての設定指標を何らかの
手段で把握できるようにする必要がある。

【００１６】また、各調節計に対し現在プロセスデータ
がどの設定指標に到達したかを運転員へ通知する必要も
ある。

【００１７】そこで、各調節計の設定指標を一覧形式に
して画面に表示し、運転員がこの画面から該当する調節
計の設定指標を把握するようにすることが考えられる
が、該当する調節計の設定指標をさがすための時間を要
することになり、最善の手段ではない。

【００１８】また、別の方策として予め設定指標値を各
調節計毎に固定にて記憶しておき、調節計表示画面が表
示されたならば、この値を用いて運転員に把握できる形
態で表示することも考えられる。この場合は、各調節計
毎に設定指標値を表示することができるが、時々刻々変
化するプラントに応じた制御をする場合には固定的に持
つ設定指標では対応されない場合が考えられ、これも最
善の方策とは言えない。また現在のプロセスデータと設
定指標との状況把握に必要な情報の提供が考慮されてい
ない。

【００１９】近年、プラントの規模も増々大きくなり、
これに伴い設置されるＣＲＴ表示装置の台数の増大、Ｃ
ＲＴ表示装置の運用方法の複雑化、マンマシンインター
フェイスの拡大、さらに、入力装置の多様化などのため
運転員の作業環境が大きく変わっていく傾向にある。

【００２０】また、ＣＲＴ表示装置のハードウェアの進
歩によって表示される画面も多様化する一方、表示する
画面数も飛躍的に増加して、プラントの監視制御におい
てプロセス表示装置の占める位置付けも高くなりつつあ
る。このような状況において上記した問題が解決されな
いと、運転員の負担がさらに大きなものとなりプラント
の運転に多大な支障を招くおそれが増大している。この
ためには、運転員が容易に短時間にて調節計の目標値設
定の操作を可能にすることができ、一方、プラントを安
全に効率よく運転することができるプロセス表示装置が
必要である。

【００２１】そこで、本発明は、プラントを効率よく運
転するため必要な調節計表示画面における目標値の設定
指標表示ができるプロセス表示装置を提供することを目
的とする。

【００２２】

【課題を解決するための手段】本発明のプロセス制御装
置は、プラントからプラント量の現在値および目標値を
調節計の図形とともに調節計表示画面としてＣＲＴ表示
装置に表示するプロセス表示装置にあって、プロセス量
の目標値がプラントの運転状態により変化する場合の各
々のプラント状態における目標値を設定指標値として入
力するための入力装置と、入力装置により入力された設
定指標値をそのプロセス量の調節計表示画面に対応して
記憶するための設定指標情報記憶部と、設定指標値が設
定されたプロセス量がその設定された設定指標値に達し
たかどうかを判定するための設定指標判定部と、ＣＲＴ
表示装置に表示するために選択された調節計表示画面に
設定指標値および設定指標判定部での判定結果を追加し
て表示するための処理を行う画面表示処理部とを備えた
ことを特徴とする。

【００２３】

【作用】これにより運転員が選択した調節計表示画面に
おいて、画面上で、各調節計の設定指標値が表示される
ため、運転員は、プロセスの状況に応じた目標値の設定
が記憶でき、プロセスの監視制御が容易にかつ確実に行
なえ運転員の負担を軽減できる。

【００２４】

【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図１は本発明の一実施例を示すプロセス表示
装置のブロック構成図である。

【００２５】図７と同一部分および相当部分は同一符号
を付している。図７のものと異なる点は、入力データ処
理部１４、設定指標記憶処理部１５、設定指標情報記憶
部１８、設定指標取出し処理部１７および設定指標記憶
処理部２０を追加した点である。ここで、入力データ処
理部１４は、入力装置たとえばキーボードから入力され
た該当する調節計に設定すべき設定指標値を、対話処理
部１１から送られたキー入力コードによるデータを解釈
し数値データに変換処理し、設定指標記憶処理部１５へ
送るものである。

【００２６】指定指標記憶処理部１５は、入力データ処
理部１４からのデータを基に、設定要求のあった調節計
の設定指標値を設定指標情報処理部１８へ記憶するデー
タ構成にして設定指標情報処理部１８へ記憶するもので
ある。

【００２７】設定指標情報記憶部１８は、記憶した設定
指標情報すなわち調節計画面の表示時該当する調節計の
設定指標情報を、指定指標取出し処理部１７からの要求
により、画面表示処理部５や判定処理部２０に提供する
ものである。

【００２８】プラント２からのプロセスデータは、プラ
ントデータ入力処理部３により一定周期毎に入力され、
加工が必要な入力点については所定の演算処理がされ、
プラントデータ記憶部４に記憶される。まず、ＣＲＴ表
示装置９に調節計表示画面を表示させるために、運転員
は入力装置１０よりキー入力にてその調節計表示画面の
画面番号を入力する。これにより、画面番号は対話処理
部１１および画面選択処理部１２を介して画面表示処理
部５へ出力される。

【００２９】画面表示処理部５では、まず調節計表示画
面の内で固定データつまり経時的に変化しないデータを
画面表示用情報記憶部６から取り出し、ＣＲＴ表示処理
部７を介して表示制御部８に送る。そしてＣＲＴ表示装
置９上に図２に示す如く、画面の中で固定データが表示
される。ここで、固定データとは目盛部分であるとか、
調節計名称であるとかの経時的に変化しない部分の表示
データである。この図では、調節計名称、棒グラフの目
盛等固定部として表示される。

【００３０】続いて、プラントデータ入力処理部３では
一定の周期で走査され、時々刻々変化するプロセスデー
タが読み込まれ、プラントデータ記憶部４へ保存され、
次の周期で更新がされる。

【００３１】このプロセスデータを用いて画面表示処理
部５では、画面表示用情報記憶部６に記憶されている画
面の画面メニュー項目に対する表示入力点番号を取り出
すと共に、その画面のプラント各所のデータをプラント
データ記憶部４より取り出す。さらに画面表示用情報記
憶部６は図３に示す如く構成され、各種情報、例えば表
示種別、表示周期表示座標等データを格納している。

【００３２】画面表示処理部５は、画面表示用情報記憶
部６に記憶されたデータに基づいて表示データを作成す
る。そして、ＣＲＴ表示処理部７を起動させてＣＲＴ表
示装置９へ、図２の如くのプロセスデータを上記固定部
表示データに加えて表示する。図２ではプロセスデータ
は棒グラフ現在値として表示される。このようにして運
転員が表示の要求をした調節計表示画面がＣＲＴ表示装
置９に表示され各プロセスデータが刻々変化して表示さ
れる。

【００３３】次に、運転員が調節計の設定指標を設定す
るときの処理を以下に説明する。まず、入力装置１０か
ら設定指標機能のＰＦキーを押下すことにより対話処理
部１１を起動してＣＲＴ表示装置９上に設定指標登録画
面が表示される。

【００３４】運転員はこの画面から該当する調節計番号
及び設定指標値を最大登録可能数まで順次登録してい
く。登録される設定指標数は、各々の調節計により、同
時に複数個登録可能である。図４に設定指標登録用対話
画面を示す。

【００３５】これにより、キー入力された設定指標登録
用データが対話処理部１１を介して入力データ処理部１
４に出力される。入力データ処理部１４では、設定指標
登録用データを、ギー入力コードから以降の処理で扱う
数値の形式へ変換し、調節計番号および設定指標の値の
正当性を判定の上、設定指標記憶処理部１５へ出力す
る。

【００３６】設定指標記憶処理部１５では該当する調節
計に対応した設定指標情報に編集し、図５に示す如くの
ファイルに構成された設定指標情報記憶部１８へ保存記
憶される。

【００３７】設定指標の設定には、入力装置１０から設
定する手段以外にも調節計表示画面から座標入力装置１
３を用いて、画面上の調節計をタッチすることにより選
択し、選択された調節計の設定指標を次に選択し、画面
右下部に表示されるタッチ矢印にて設定を行なう操作に
て座標入力装置１３を使用しての設定指標値設定が可能
である。

【００３８】次に設定指標取出し処理部１７の処理につ
いて説明する。設定指標取り出し処理部１７は、運転員
から調節計画面の表示要求があった場合、画面選択処理
部１２より今回要求のあった画面に関する情報が渡され
る。この画面に関する情報の中に今回表示する調節計番
号が入っており、設定指標取り出し処理部１７におい
て、この調節計番号をもとにして設定指標情報を設定指
標情報記憶部１８より取り出し、画面表示処理部５へ出
力する。

【００３９】画面表示処理部５では図６に示す処理手順
に基づく処理がされる。まず今回要求のあった画面の画
面情報を取り込み処理をする（１０１）。次にその取り
込まれた画面情報をもとに今回表示要求のあった画面の
中の調節計表示の有無を判定する（１０２）。

【００４０】ここで、調節計表示有と判定されたなら
ば、設定指標情報を取り込み処理を行なう（１０３）。
今回表示する画面での調節計の数を取り出す（１０
４）。そして、今回表示する調節計の設定指標の表示用
テキストを設定指標情報にある設定指標の値、表示装置
表示色等の情報をもとに作成する（１０５、１０６、１
０７）。この後、作成された表示用テキストは調節計表
示以外のデータと編集され要求のあった画面表示用テキ
ストとして、ＣＲＴ表示処理部７へ送られＣＲＴ表示装
置９へ表示される。

【００４１】次に設定指標判定処理部２０の処理につい
て説明する。設定指標判定処理部２０は、運転員から調
節計画面の表示要求があった場合、設定指標取り出し処
理部１７より渡される調節計番号に基づき、設定指標判
定処理部２０において、この調節計番号をもとにして設
定指標情報を設定指標情報記憶部１８より取り出し、現
在のプロセスデータの値をプラントデータ記憶部４より
取出し各設定指標値と比較し、設定指標値に到達したと
判断したならば設定指標値に到達した設定指標マーク表
示の表示色切り替え、ブリンク表示するため画面表示処
理部５へ表示変更情報を出力する。

【００４２】以上のように、この実施例によれば、従来
計器にて行なっていた調節計による監視や制御をＣＲＴ
表示装置上で行なうとともに、制御するプロセスの目標
値の把握が同一画面上に設定指標値を表示することによ
り容易に行なうことができる。従って、運転員の記憶に
頼らずに確実に制御目標値が設定でき、調節計全体の状
況把握が可能となり運転員の負担が軽減できる。

【００４３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、調
節計表示画面において、制御目標値の設定を行なう場
合、設定指標値が同一画面上に表示されることにより目
標値の設定に関しての情報が容易に得られ、プラントの
運転に必要な制御目標値が運転員の記憶に頼らず設定で
きる。又、時々刻々変化するプラントに対する目標値の
変更に対応するためにも運転員の負担が軽減され本来の
運転員が行なうべきプラントの監視制御の業務に専念で
きるからプラントをより安全に運転することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプロセス表示装置の一実施例を示すブ
ロック構成図

【図２】本発明の調節計表示画面の説明図

【図３】本発明の画面表示用情報記憶部のファイル構成
の説明図

【図４】本発明の設定指標登録対話画面の説明図

【図５】本発明の設定指標情報記憶部のファイル構成の
説明図

【図６】本発明の画面表示処理部の処理内容を示すフロ
ーチャート

【図７】従来のプロセス表示装置を示すブロック構成図

【図８】従来の調節計表示画面の説明図

【符号の説明】 １ プロセス表示装置 ２ プラント ３ プラントデータ入力処理部 ４ プラントデータ記憶部 ５ 画面表示処理部 ６ 画面表示用情報記憶部 ７ ＣＲＴ表示処理部 ８ 表示制御部 ９ ＣＲＴ表示装置 １０ 入力装置 １１ 対話処理部 １２ 画面選択処理部 １３ 座標入力装置 １４ 入力データ処理部 １５ 設定指標記憶処理部 １７ 設定指標取出し処理部 １８ 設定指標情報記憶部 １９ 入力制御部 ２０ 設定指標判定処理部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラントからのプロセス量の現在値およ
   び目標値を調節計の図形とともに調節計表示画面として
   ＣＲＴ表示装置に表示するプロセス表示装置において、
   前記プロセス量の目標値が前記プラントの運転状態によ
   り変化する場合の各々のプラント状態における目標値を
   設定指標値として入力するための入力装置と、前記入力
   装置により入力された設定指標値をそのプロセス量の前
   記調節計表示画面に対応して記憶するための設定指標情
   報記憶部と、前記設定指標値が設定されたプロセス量が
   その設定された前記設定指標値に達したかどうかを判定
   するための設定指標判定部と、前記ＣＲＴ表示装置に表
   示するために選択された前記調節計表示画面に前記設定
   指標値および前記設定指標判定部での判定結果を追加し
   て表示するための処理を行う画面表示処理部とを備えた
   ことを特徴とするプロセス表示装置。