JP2019037931A - 銅を含む二元系酸化物からなる水熱酸化反応触媒及びその触媒を用いた難分解性有機汚染物質の処理方法 - Google Patents

銅を含む二元系酸化物からなる水熱酸化反応触媒及びその触媒を用いた難分解性有機汚染物質の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大規模な処理装置や大きな運転コストを必要とせず、効率よく難分解性有機汚染物質を分解処理することが可能な触媒及びその触媒を用いた処理方法を提供する。【解決手段】フェントン型反応を用いる難分解性有機化合物の分解処理方法で使用する触媒であって、該触媒が銅及び3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒であることを特徴とする水熱酸化反応触媒。【選択図】なし

Description

有害な難分解性有機化合物を安全かつ迅速に分解処理する手法として、気液の臨界点(374℃、22.1MPa)を超えた温度・圧力状態の水、超臨界水、を反応場として用いる「超臨界水酸化法」が知られている。また、この「超臨界水酸化法」に関連して、臨界点以下も含めた広い温度・圧力領域の高温高圧水を反応場に用い有害物質を酸化分解する方法を「水熱酸化法」と呼んでいる。
一方、鉄イオンと過酸化水素が酸性条件下で反応し、高い酸化分解能力を有する水酸化ラジカルを生成する反応をフェントン反応と呼び、鉄以外の金属イオンを利用する反応もフェントン型反応と呼び、これらの反応を汚染水などの処理に応用する方法も知られており、これらの技術は広く「フェントン法」と呼ばれている。
本発明は、水熱酸化法とフェントン型反応を併用した難分解性有機汚染物質の処理に関するものであり、フェントン型反応に用いる銅を含む二元系酸化物からなる水熱酸化反応触媒、さらに、その触媒を用いた有機ハロゲン化合物等の難分解性有機汚染物質の水熱酸化処理方法に関するものである。
上記難分解性有機汚染物質としては、例えば、PRTR法(化学物質管理促進法)で対象化学物質として指定されている化学物質を挙げることができる。
詳しくは、クロロベンゼン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、PCB(polychlorinated biphenyl)、ダイオキシンなどの有機塩素化合物、テトラフルオロエタン、ペンタフルオロブタン、クロロジフルオロメタンなどのフッ素化炭化水素類、ペルフルオロアルキルスルホン酸、ペルフルオロアルキルカルボン酸などのフッ素系界面活性剤、ペルフルオロポリエーテル、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系潤滑油などの有機フッ素化合物を含む有機ハロゲン化合物、ジオキサンやジオキソランなどの環状ジエーテル化合物に代表される有機化合物等を例示でき、本発明はこれらの難分解性有機汚染物質を処理対象とし、該処理対象物を水熱酸化分解反応により無害化処理する方法に用いる銅を含む二元系酸化物からなる水熱酸化反応触媒及びその水熱酸化反応触媒を用いる処理方法に関する。
代表例である有機塩素化合物には種々の化合物が存在するが、いずれの化合物も環境面や健康面からさまざまな問題点が指摘されており、有効な分解処理方法が切望されているところである。
ハイテク工場を始めとする各種事業所から排出される排水や洗浄液はトリクロロエチレン等の有機塩素化合物やフッ素系界面活性剤、フッ素系潤滑剤などの有機フッ素化合物で汚染されていることが多い。これらの排水や洗浄液に含まれる有機ハロゲン化合物による土壌汚染、地下水汚染などの環境問題も懸念されるところであり、さらに、それらの化合物による中枢神経障害や肝機能障害の可能性も指摘されているところである。また、フッ素化炭化水素類はオゾン層破壊の原因物質として指摘されているものであり、それらの無害化も課題となっている。
PCBは過去において変圧器の電気絶縁油(トランス油)として使用されていたが、その有害性が認識されるようになってからはその使用が禁止され、それまで使用されていたPCBは、まとめて所定の場所に保管されている。
そして、そのPCBの一部は燃焼方法により処理されたことがあるものの、無害化することは必ずしも容易ではないのが実情である。
また、ダイオキシン類はポリ塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)をまとめてダイオキシン類と呼んでおり、2つのベンゼン核が酸素を介して結合した構造を持つ化合物でベンゼン核に結合する塩素の数とその結合位置で異なる多数の種類が存在し、ごみ焼却炉などから生成する毒性を有する化合物である。
有機塩素化合物以外では、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソランなどの環状ジエーテル化合物も本発明が対象とする難分解性有機汚染物質に該当し、これらの化合物もPRTR法(化学物質管理促進法)における第1種指定化学物質に該当する。
特開2006−231119号公報 特開平5−212389号公報 特開平11−262780号公報 特許第5901791号明細書
上記の難分解性有機化合物、例えば、ハロゲン化炭化水素等で汚染された排水や洗浄液を処理する場合、比較的安価な排水処理技術である凝集沈殿・濾過処理法、活性炭吸着法、生物分解処理法などが用いられることが多いが、これらの方法では難分解性有機化合物を完全に取り除くことはできない。
上記方法以外では、オゾン・紫外線処理法や水熱酸化法などが用いられることもあるが、これらの方法はいずれも設備が高価であり、工程も複雑となることから運転コストも高価なものとなる。
本発明では、一般的な処理技術である上記の微生物分解法やオゾン処理法のみでは分解除去が困難な有機化合物を難分解性有機化合物という。
PCB、ダイオキシン等の有害な塩素系難分解性有機化合物の処理方法としては、高温下で燃焼する方法、活性炭で吸着する方法、放射線照射方法、過酸化物による化学的処理方法、酸化チタンを用いた光触媒法、超臨界水酸化法、水熱酸化法、フェントン法、超音波処理法、微生物処理方法などが排水処理の場合と同様に検討されているが、設備コスト、運転コスト、難分解性有機塩素化合物の分解率などの点において、なんらかの問題を含んでおり、必ずしも満足できるものではないのが実情である。
上記の方法の中では、安全かつ迅速に分解処理可能な「超臨界水酸化法」、すなわち、気液の臨界点(374℃、22.1MPa)を超えた水を反応場として用いる方法、さらに、臨界点以下も含む広い温度圧力領域で高温高圧水を反応場に用い有害物質を酸化分解する「水熱酸化法」が注目されている。
また、鉄イオンと過酸化水素が反応し、高い酸化分解能力を有する水酸化ラジカルを生成するフェントン反応を汚染水などの処理に応用するフェントン法も注目されている技術である。
しかし、難分解性有機化合物を完全に分解するには、通常、超臨界水酸化法で採用する臨界点(374℃)以上の反応温度を必要とし、そのため、多量のエネルギーを消費するだけでなく、高温高圧条件に耐えるように複雑かつ高価な装置を設計しなければならず、使用中の劣化が激しく装置寿命もかなり短くなる。
そこで、水熱酸化法では、その反応温度を下げるためにチタニア及びアルミナにルテニウム、パラジウムなどの貴金属を担持した触媒、白金、ゼオライトのような触媒(特許文献1)、チタン、ケイ素、ジルコニウムまたはセリウムにマンガン、鉄、コバルト、銅な
どの遷移金属を含有させた触媒(特許文献2)が検討されてきており、後者の触媒を使用した場合では、反応温度250℃でトリクロロエチレンを70〜90%除去することに成功している。
しかし、上記の従来技術では反応温度を大幅に下げて、特に反応温度を200℃程度に下げて、かつ、難分解性有機化合物を完全分解することには未だ成功しておらず、必ずしも満足できるものとは言えないのが実情である。
一方、フェントン法によって難分解性有機化合物を分解処理する試みも行われており、フェントン法をベースに鉄または銅化合物を担持したゼオライトを触媒に用いて有機化合物を分解処理する手法が提案されている(特許文献3)。
しかし、この方法の実施例では、銅化合物として塩化銅(II)を用いるものは、3日間に及ぶ長時間の反応でも除去率は90%程度にとどまっており、ハイテク工場などで多量に排出される廃液・排水などを処理するには、より一層短時間で迅速に処理できる能力が求められている。
本発明者は、2013年に酸化銅(I)をゼオライトやチタニアなどの支持体に担持した触媒が難分解性有機化合物の水熱酸化分解を劇的に促進することを発見した。これにより、従来の水熱酸化法より反応温度と圧力を大幅に下げて有害物質や汚染水の分解処理が可能になり、設備コストや運転コストの削減が可能となった(特許文献4)。この触媒の作用機構は、水熱条件下で触媒の銅イオンと過酸化水素によるフェントン型反応が加速されることにあり、これにより高濃度の水酸化ラジカルが反応場中に生じ、有害物質の分解が促進されることを確かめている。具体的には、酸化銅(I)を触媒に用いた水熱酸化処理により、難分解性有害物質のモデル化合物である3,4−ジクロロフェノールなどを150〜200℃、2〜10 MPaの反応条件で99%以上分解することに成功している。
しかし、上記特許発明では、全有機炭素(TOC)濃度の測定結果から、有害物質の無機化は完全には進行していないことが分かっている。例えば、200℃、10 MPaの反応条件で3,4−ジクロロフェノールを分解した場合、無機化率は50%強であった。そのため、無機化率をさらに向上させ、より低温低圧での水熱酸化処理を実現する、新たな高活性触媒の探索が求められている。
本発明は、上記課題を解決するものであり、銅及び銅以外の3d遷移金属元素を複合化した混合酸化物を好ましくはゼオライト、チタニア、アルミナなどの支持体に担持したものを水熱酸化処理の触媒として用いることを特徴とするものである。本発明者は、銅及び銅以外の3d遷移金属元素を複合化した混合酸化物、中でも銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒、とりわけ銅とニッケルを複合化したCu/Ni混合酸化物が酸化銅(I)より高活性触媒であることを発見し、本発明を完成するに至った。
この触媒の作用機構の詳細はまだ未解明であるが、銅とニッケル等の銅以外の3d遷移金属元素とが複合化することで触媒活性点が増大すること、ニッケル等により2価の銅イオンが1価へと還元されやすくなること、その結果、フェントン型反応が加速されることが活性向上の原因ではないかと推測される。
本発明は大きな設備コストや運転コストを必要とせず、効率よく難分解性有機化合物を分解処理して無害化することが可能な触媒及び該触媒を用いた処理方法を提供することを目的とし、より具体的には、フェントン型反応を利用した難分解性有機化合物の分解処理方法で使用する銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒であることを特徴とする水熱酸化反応触媒及びその触媒を使用する処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の難分解性有機化合物の分解方法では、フェントン型反応を利用した水熱酸化方法による処理において、独自に見出した銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒を水熱酸化反応触媒として用いることにより、先の特許発明で実現した処理時の消費エネルギーの大幅な削減、装置の簡素化と長寿命化を維持しつつ、有害物質の無機化率を大幅に向上させることが可能となった。
本発明では、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物をベースとする触媒を好ましくはゼオライト、チタニア、アルミナなどの支持体に担持したもの用いることで、銅イオンと過酸化水素のフェントン型反応により高い酸化分解能力を有する水酸化ラジカルを反応場中に生じさせ、この反応が銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物の使用により、有機ハロゲン化合物の水熱酸化反応を一層促進させるものである。
この方法により反応温度を200℃程度に下げても難分解性有機化合物をほぼ100%の分解率で処理することが可能なだけでなく、TOC(全有機炭素)除去率も80%程度まで上げることが可能になり、装置の簡素化や長寿命化等だけでなく、TOC(全有機炭素)除去率においても大きな改善効果を有するものである。
さらに、処理時間も0.1分(室温換算)と従来のフェントン法と比べて格段に短くなるので、多量の廃液・排水処理を可能とするものである。
本発明のポイントは、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物を触媒に使用することにあり、処理時におけるこの触媒の使用法は、反応器内に触媒を充填・固定する方法が代表的であるが、排水や廃液に触媒を直接懸濁させて使用する方法も可能である。
また、この触媒は製造段階において、不活性雰囲気中500℃程度で約1〜2時間加熱焼成し多孔状焼結体とすることで、触媒の活性を失うことなく、反応器内での触媒と反応基質との良好な接触を長時間安定して維持することが可能である。
本発明のフェントン型反応で使用する3d遷移金属元素には、Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Znが挙げられるが、これらの中では銅(Cu)以外にNi,Fe,Coを好ましく使用することができ、中でもNi、Fe,特にNiを好ましく使用することができる。
また、銅(Cu)と銅(Cu)以外の3d遷移金属元素との混合モル比は銅(Cu):銅(Cu)以外の3d遷移金属元素=1:9〜9:1であり、好ましくは4:6〜7:3、より好ましくは5:5〜6:4である。
上述のとおり、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物の中では、銅とニッケルを複合化したCu/Ni混合酸化物の触媒活性が極めて高く、本発明者が先に提案した酸化銅(I)の触媒活性に比べても、高活性触媒であることを確認した。本発明ではこの触媒系を使用することにより、難分解性有機化合物の一例である3,4ジクロロフェノールをほぼ100%分解すると同時にTOC(全有機炭素)除去率も80%程度まで高めることが可能となった。また、反応器内圧力を反応温度における水の平衡蒸気圧直上まで下げても上記ジクロロフェノールを効率よく分解することが可能である。
本発明により、従来、難分解性有機化合物の分解処理に必要であった高温高圧反応条件が不要になると同時に、より一層分解効率が向上するため、処理時の大幅な消費エネルギー低減、装置の簡素化と長寿命化を実現できることが期待される。
本発明の具体的な態様を以下に示す。
なお、本発明における難分解性有機化合物とは、前述のとおり、一般的な処理技術である微生物分解法やオゾン処理法のみでは分解除去が困難な有機化合物を意味する。
本発明は、(1)フェントン型反応を用いる難分解性有機化合物の分解処理方法で使用
する触媒であって、該触媒が銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒であることを特徴とする水熱酸化反応触媒である。
(2)前記銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる触媒が、銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒であることを特徴とする(1)に記載の水熱酸化反応触媒である。
(3)前記銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒において、銅と銅以外の3d遷移金属元素との混合モル比率が、銅:銅以外の3d遷移金属元素=1:9〜9:1であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の水熱酸化反応触媒である。
(4)前記銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒が、ゼオライト、チタニア又はアルミナに担持されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の水熱酸化反応触媒である。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の水熱酸化反応触媒を用いて難分解性有機化合物を分解処理する方法であって、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系水熱酸化反応触媒及び過酸化水素の存在下に、難分解性有機化合物を100℃から250℃に加熱して、フェントン型反応を利用した水熱酸化反応を行わせることを特徴とする難分解性有機化合物の分解処理方法である。
(6)水熱酸化反応を行わせる反応器内の圧力が、加熱温度での水の平衡蒸気圧以上であることを特徴とする(5)に記載の難分解性有機化合物の分解処理方法である。
上記(6)についてさらに説明すると、反応器内の圧力が加熱温度での平衡蒸気圧以上であれば本発明を実施することができ、その平衡(平常)蒸気圧は加熱温度が100℃であれば0.1 MPa、加熱温度が150℃で0.5 MPa、加熱温度が200℃で1.6 MPa、加熱温度が250℃で4.0 MPaであり、それらの圧力が各加熱温度における圧力範囲の下限となる。また、反応器内の圧力を増大させたとしても、上記平衡蒸気圧以上であれば、処理反応速度に対する反応器内の圧力増加による影響はそれほど大きくはない。したがって、エネルギーコスト的には加熱温度での平衡(平常)蒸気圧を大きく上回らない程度で反応を行うことが有利である。
本発明によれば、簡単な装置を用いた短時間の処理で、難分解性有機化合物を効率良く分解処理することが可能である。本発明の触媒、すなわち、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒、好ましくは該二元系触媒をゼオライト、チタニア、アルミナなどの支持体に担持したもの、中でも銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒、特に銅(I)とニッケル(II)との混合酸化物からなる二元系触媒の存在下で水熱酸化反応処理を実施することにより、さらに短い滞留時間で効率的に難分解性有機化合物を分解処理することが可能となる。
水熱酸化反応装置の概略図である。 各触媒を用いた難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率(%)の経時変化を示す。 各触媒を用いたTOC除去率(%)の経時変化を示す。 一元系触媒と二元系触媒の難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率(%)の経時変化を示す。 一元系触媒と二元系触媒を用いたTOC除去率(%)の経時変化を示す。 Cu/3d遷移金属(Cu/Ni)比率を変えたときのTOC除去率(%)の経時変化を示す。
本発明でのフェントン型反応では触媒として、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒、中でも銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒が、本発明において好ましく使用でき、その中でも銅(I)とニッケル(II)又は鉄(II)との混合酸化物からなる二元系触媒、特に、銅(I)とニッケル(II)との混合酸化物からなる二元系触媒をゼオライト、チタニア、アルミナなどの支持体に担持したものが好ましく使用できる。なお、触媒を反応器に充填・固定する際は、反応基質との良好な接触を維持するため、触媒を多孔状焼結体として使用することが好ましい。
また、本発明の処理方法では、難分解性有機化合物を含む被処理水を圧力ポンプにより反応器内に導入し、さらに、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒、過酸化水素を反応器内に添加し、圧力0.1〜50MPa、好ましくは、0.1〜30MPa、より好ましくは、0.1〜20MPa、温度20〜250℃、好ましくは100〜200℃で、さらに好ましくは120〜200℃で1〜5分、フェントン型反応を利用した水熱酸化反応を連続的に行なう。
水熱酸化反応器内圧力を反応温度における水の平衡蒸気圧以上に設定した場合、難分解性有機化合物を効率よく分解することが可能になる。特に反応装置の簡素化の観点からは、圧力を平衡蒸気圧を大きく上回らない範囲に設定することがエネルギーコストの観点からは好ましい。
難分解性有機化合物である有機ハロゲン化合物の分解反応に必要な過酸化水素量は化学量論的に決まるが、実際には、有機ハロゲン化合物の完全酸化に必要な化学量論量の概ね80〜100%が好ましい範囲である。
処理対象の難分解性有機化合物の例としては、PRTR法(化学物質管理促進法)で対象化学物質として指定されている化学物質を挙げることができ、例えば、以下の化合物を挙げることができる。
有機塩素化合物の例としては、1,1−ジクロロエチレン、ジクロロメタン、トリハロメタン、トランス−1,2−ジクロロエタン、シス−1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、1,2−ジクロロプロペン、ブロモジクロロメタン、シス−1,3−ジクロロプロペン、トランス−1,3−ジクロロプロペン、1,1,2−トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジブロモジクロロメタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンなどの塩素化炭化水素、また、クロロフェノール、DDT、BHC、PCB、ダイオキシン類などが挙げられる。
また、有機フッ素化合物としては、例えば、パーフルオロ炭化水素類、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンなどのHFC類、クロロジフルオロメタン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンなどの塩素化フッ素化炭化水素類を含むフッ素化炭化水素類、さらに、ペルフルオロアルキルスルホン酸、ペルフルオロアルキルカルボン酸などに代表されるフッ素系界面活性剤、ペルフルオロポリエーテル、ポリテトラフルオロエチレンなどに代表されるフッ素系潤滑剤が挙げられるが、有機塩素化合物、有機フッ素化合物ともこれらに限定されない。
また、1,4−ジオキサンや1,3−ジオキソランなどの環状ジエーテル化合物も挙げることができる。
なお、本発明における難分解性有機化合物とは、前述のとおり、一般的な処理技術であ
る微生物分解法やオゾン処理法のみでは分解除去が困難な有機化合物を意味する。
本発明では、フェントン型反応触媒として、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物、中でも銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系酸化物触媒が使用でき、これら触媒の原料としては塩化銅(I)、塩化ニッケル(II)、塩化鉄(II)、塩化コバルト(II)が本発明において好ましく使用できるが、それら以外でも混合酸化物を形成するものであれば使用可能である。
触媒の製造方法は、支持体を用いる場合、含浸法が一般的である。例えば、原料の混合水溶液中でゼオライトやチタニアなどの支持体を24時間以上攪拌後、ろ過と乾燥を経て、200〜600℃程度で焼成する。また、支持体を用いない場合、共沈法が一般的である。例えば、原料の混合水溶液にアルカリを加えて金属水酸化物を共沈させ、この沈殿物をろ過後、200〜600℃程度で焼成する。
なお、触媒を反応器に充填・固定する際は、反応基質との良好な接触を維持するため、触媒を多孔状焼結体として使用することが好ましい。
一般に、水熱酸化反応では、酸化剤としてオゾン、酸素、過酸化水素などが使用できるが、本発明の水熱酸化反応では、触媒として酸化銅を含む二元系酸化物使用するので、酸化剤に過酸化水素を用いることで、酸化力の強いヒドロキシラジカル(・OH)を発生するフェントン型反応を利用できるため好ましい結果が得られる。
酸化剤に過酸化水素を用いた場合の分解率向上のメカニズムは、必ずしも明らかではないが、概ね以下のとおりのものと考えられる。
水熱酸化法による酸化分解は、酸化剤である過酸化水素の熱分解(式1)により生成したヒドロキシラジカル(・OH)が難分解性有機化合物を攻撃することで進行する。

+ △ → 2・OH (1)
さらに、本発明では触媒に銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物を使用することから、水熱環境下での銅と過酸化水素との間でフェントン型反応がより進行し、ヒドロキシラジカルの生成が一層促進されるものと考えられる。
その反応は、以下の式(2)及び(3)で表される反応である。

Cu + H → Cu2+ + HO + ・OH (2)

Cu2+ + H → Cu + ・OOH + H (3)
本発明の水熱酸化法では、触媒として銅(I)とニッケル(II)との混合酸化物からなる二元系触媒を用いた場合に特に触媒活性が高く、短時間で難分解性有機化合物をほぼ100%分解処理することが可能である。
反応器内圧力は反応温度における水の平衡蒸気圧以上であればよく、特に平衡蒸気圧直近の圧力に設定した場合、反応器の大幅な簡素化が可能である。
また、処理時に有害な副生成物が生じないか検証するため、TOC分析を行った。その結果、TOC分解率は80%〜90%に達しており、分解された難分解性有機化合物の大部分は水や二酸化炭素にまで無機化されていることが明らかとなった。すなわち、本発明の水熱酸化法では、有害な副生成物を抑制することが可能である。
さらに、触媒を反応器に充填・固定する場合、触媒を多孔状焼結体とすることで活性を
失うことなく、反応器内での触媒と反応基質との良好な接触を長時間安定して維持することが可能である。
以下、本発明の実施例を示してさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例]
[銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒の製造]
(1)銅(I)とニッケル(II)との混合酸化物からなる二元系触媒
塩化銅(I)水溶液0.02 mol/Lと塩化ニッケル(II)水溶液0.02 mol/Lの混合水溶液を50ml調整した。この溶液にゼオライト10 gを入れて、24時間マグネチックスターラーで撹拌し、吸引ろ過した後、真空乾燥装置を使って水分をとばした。その後、500 ℃、90分間、空気中で焼成したものを触媒として使用した。
(2)銅(I)と鉄(II)との混合酸化物からなる二元系触媒
塩化ニッケル(II)を塩化鉄(II)に換えた以外は上記(1)と同様にして、銅(I)と鉄(II)との混合酸化物からなる二元系触媒を製造した。
(3)銅(I)とコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒
塩化ニッケル(II)を塩化コバルト(II)に換えた以外は上記(1)と同様にして、銅(I)とコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒を製造した。
(4)銅(I)又はニッケル(II)酸化物からなる一元系触媒
塩化銅(I)水溶液又は塩化ニッケル(II)水溶液を単独で使用する以外は上記(1)と同様にして、銅(I)又はニッケル(II)の酸化物からなる一元系触媒を製造した。
このように合成した触媒を、以後それぞれCu/Ni、Cu/Fe、Cu/Coと記す。
また、酸化銅(I)または酸化ニッケル(II)をゼオライトに担持した触媒をそれぞれCu、Niと記す。
実施例で使用した反応装置は、図1の概略図に示す水熱酸化反応装置である。
チタン製反応器は外径6.0mm,内径4.0mm,長さ25cmのチタン製チューブで、両端にインラインフィルター(SS−4FWS−05, Swagelok Co.)を装着している。塩浴は東洋高圧(株)製TSV−3を使用した。
また、以下の実施例では、難分解性有機化合物の例として1mMの3,4−ジクロロフェノール及び12mMの過酸化水素を含有する水溶液を試料として用いた。
全有機炭素量(TOC)は、TOC測定装置(TOC−V CSH,島津製作所)を用いて測定し、TOC除去率は(TOC−TOC)/ TOC×100から算出した。ここで、TOCは未反応試料中のTOC、TOCは反応後試料中の残存TOCである。
[難分解性有機ハロゲン化合物の分解]
難分解性有機化合物のモデル物質として3,4−ジクロロフェノール(1 mM)を溶解した水溶液を調整し、ここに酸化剤として12 mMの過酸化水素を加えた。上記で製造した触媒を充填したチタン製反応器を塩浴に浸漬して反応温度を200℃に保持した。調整した水溶液をポンプにより、圧力10 MPa、流速4 cm/minで反応器に注入し、12時間の連続処理試験を行った。
反応後の溶液中の難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)濃度を測定するため、所定時間ごとに試料を採取し、HPLCで分析を行った。同様に、TOC計を用いて反応後のTOC濃度(全有機炭素濃度)の測定を行い、無機化率の測定も行った。
なお、反応時間は室温換算でおよそ0.1minである。
各触媒で所定時間ごとに難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率を測定した。その結果を図2に示す。
Cuと比較して、Cu/Ni及びCu/Feでは難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率が向上し、特にCu/Niでは、ほぼ100%に達した。一方、Cu/Co、Niは反応初期ではCuと同等か若干上回る性能を示すものの、時間の経過とともに触媒性能が低下する傾向がみられた。
次に、各触媒でTOC除去率(無機化率)を比較した結果を図3に示す。
TOC除去率においても、難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率と同様に、Cu/Ni及びCu/Feは優れた性能を示し、特にCu/Niでは、時間の経過とともに、Cuより大幅な向上が認められた。一方、Cu/Co、NiのTOC除去率は、時間の経過とともにCuに比べ活性が減少する傾向がみられた。
以上の結果から、Cu/Ni及びCu/Feが従来の亜酸化銅(I)より高活性触媒であることが確認でき、特に、Cu/Niが亜酸化銅(I)より高活性触媒であることが明らかとなった。
次に、Cu又はNiの一元系酸化物触媒及び二元系酸化物触媒(Cu/Ni)で、所定時間ごとに難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率を測定した。その結果を図4に示す。
一元系酸化物触媒では、Cuは難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率が約95%を示し、経過時間によっても特に変動はない。Niは当初Cuと同等の性能を示すものの時間の経過とともに、60%程度に低下している。
これに対し、二元系酸化物触媒(Cu/Ni)での難分解性有機化合物(3,4−ジクロロフェノール)分解率は、経過時間にかかわらず常にほぼ100%を示し、その活性が際立っている。
この二元系酸化物触媒(Cu/Ni)における触媒活性の高さは、二元系酸化物触媒では、一元系酸化物触媒とは異なり、金属同士の相互作用が存在することを示している。
同様に、Cu又はNiの一元系酸化物触媒及び二元系酸化物触媒(Cu/Ni)で、所定時間ごとにTOC除去率(無機化率)を測定した。また、Cuについては触媒担持率を2倍にした触媒についても測定を行った。その結果を図5に示す。
一元系酸化物触媒では、CuのTOC除去率(無機化率)は経過時間にかかわらず約55%で一定しており、Niは当初約40%、その後20〜30%程度に低下している。また、Cuの担持率を2倍にした一元系酸化物触媒も格別の効果は得られなかった。
これに対し、二元系酸化物触媒(Cu/Ni)でのTOC除去率(無機化率)は、当初から60%程度の活性を示し、その後80%近くまで上昇している。
この二元系酸化物触媒(Cu/Ni)における触媒活性の高さは、図4と同様に、二元系酸化物触媒では、一元系酸化物触媒とは異なり、金属同士の相互作用が存在することを示している。
最後に、二元系酸化物触媒(Cu/Ni)において、Cu/Niの比率を変化させてTOC除去率を比較した結果を図6に示す。この実験では、Cu:Ni=9:1、1:1、1:9の3パターンの比較を行った。その結果、経過時間にかかわらず、CuとNiの比率が同程度の二元系酸化物触媒が最も高活性であり、次に、Niに比べCuの比率が高い二元系酸化物触媒の活性が高いことが確認された。
なお、今回の実施例では触媒の支持体としてゼオライトを使用しているが、チタニアやアルミナなどの支持体でも同様の活性を示すことを確認している。
以上の実験結果から明らかなように、本発明では、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒、中でも、銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒、特に、銅(I)とニッケル(II)との混合酸化物からなる二元系触媒は、本発明者が先に開発した酸化銅(I)触媒よりも有害物質である難分解性有機化合物の水熱酸化分解を促進する効果が高く、有害物質の分解のみならず、TOC除去率(無機化率)も大幅に向上させることが可能となった。
これらの結果より、本触媒及びその触媒を用いた処理手法が工業的応用において非常に有用であることが確認された。
本発明の銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒は、水熱酸化反応の触媒に用いることによりフェントン型反応を利用し、難分解性有機化合物を効果的に分解処理することが可能となった。また、本発明者が先に開発した酸化銅(I)触媒に比べても活性が高く、特に、TOC除去率(無機化率)について優れた性能を示すものである。中でも、銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒が優れた性能を示し、その中でも、銅(I)とニッケル(II)又は鉄(II)との混合酸化物からなる二元系触媒が、特に、銅(I)とニッケル(II)との混合酸化物からなる二元系触媒が最も優れた性能を示す。
その結果、大きな設備コストや運転コストを必要とせず、効率よく難分解性有機化合物を水熱酸化分解処理して無害化することが可能となり、排水処理施設や難分解性有機化合物の分解処理施設での活用が期待できる。
1:処理対象難分解性有機化合物(DCP:3,4−ジクロロフェノール)溶液
2:ポンプ:流速を決定
3:圧力計
4:フィルター(<0.5μm)
5:塩浴:反応温度を決定
6:触媒充填床流通式反応器
7:冷却系
8:フィルター(<0.5μm)
9:背圧弁:圧力を決定
10:HPLC:DCPの濃度測定
11:TOC:全有機炭素量の濃度測定

Claims (6)

  1. フェントン型反応を用いる難分解性有機化合物の分解処理方法で使用する触媒であって、該触媒が銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒であることを特徴とする水熱酸化反応触媒。
  2. 前記銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる触媒が、銅(I)とニッケル(II)、鉄(II)又はコバルト(II)との混合酸化物からなる二元系触媒であることを特徴とする請求項1に記載の水熱酸化反応触媒。
  3. 前記銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒において、銅と銅以外の3d遷移金属元素との混合モル比率が、銅:銅以外の3d遷移金属元素=1:9〜9:1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水熱酸化反応触媒。
  4. 前記銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系触媒が、ゼオライト、チタニア又はアルミナに担持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水熱酸化反応触媒。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の水熱酸化反応触媒を用いて難分解性有機化合物を分解処理する方法であって、銅及び銅以外の3d遷移金属元素の混合酸化物からなる二元系水熱酸化反応触媒及び過酸化水素の存在下に、難分解性有機化合物を100℃から250℃に加熱して、フェントン型反応を利用した水熱酸化反応を行わせることを特徴とする難分解性有機化合物の分解処理方法。
  6. 水熱酸化反応を行わせる反応器内の圧力が、加熱温度での水の平衡蒸気圧以上であることを特徴とする請求項5に記載の難分解性有機化合物の分解処理方法。
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