JP2019035227A - 断熱サッシ - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、金属製の下枠については、下枠の上面に樹脂部材等を配置しながらもレール部分を完全に覆うものではなく、レール部分からの冷熱の伝達を防ぐことは難しかった。 本発明は、上記の事情を鑑み、金属材料からなる室外側部材と樹脂材料からなる室内側部材からなる複合サッシにおいて、障子の閉鎖時に障子の荷重を十分に支えることができる強度を確保するとともに、下枠のレール部分からの冷熱の伝達を抑制して、さらに断熱性能の向上を図ることを目的とする。
−断熱サッシ全体の構成−
本発明の実施形態に係る断熱サッシは、例えばビル等の建物開口部に設けられるものであり、図1に示されるように、枠体1と、枠体1に対して引き違い自在に配置された内障子2および外障子3を有している。
枠体1は、上下の横枠(上枠11および下枠12)と左右の竪枠13,14を四周に枠組みしてなり、内障子2および外障子3は、それぞれ上下の横框(上框21,31および下框22,32)と左右の竪框(23,24,33,34)を四周に框組してなり、内周にガラス等のパネル体(25,35)を嵌め込んで形成されている。
(上枠の構成)
サッシの枠体1を構成する上枠11は、図2,3に示すように、建物開口部に固定されアルミ合金等の金属材料からなる金属上枠111と、金属上枠111の室内側見付け面に配置され樹脂材料からなる樹脂上枠112と、を有している。さらに、上枠11は、金属上枠111の内周面に配置され樹脂材料からなる樹脂カバー部材113(図2)及びアルミ合金等の金属材料からなる金属カバー部材114(図3)を有している。
そして、金属上枠111に固定された樹脂上枠112の樹脂上枠本体部112aの下壁が室外側に延設されており、室内側壁部111bの下端面を覆うと共に気密材s21に当接もしくは近接している。そのため、金属上枠111の室内側壁部111bは、室内側に露出することがない。
サッシの枠体1を構成する下枠12は、図2,3に示すように、建物開口部に固定されアルミ合金等の金属材料からなる金属下枠121と、金属下枠121の室内側見付け面に配置され樹脂材料からなる樹脂下枠122と、を有している。さらに、下枠12は、内、外障子2,3の閉鎖状態において、外障子3側の金属下枠121の内周面(上面)に固定される樹脂レール部材123と、内、外障子2,3の閉鎖状態において、内障子2側の金属下枠121の内周面(上面)に固定される金属レール部材124とを有している。
なお、金属下枠121の室外側壁部121gは、金属上枠11の室外側壁部111cとともに、図示しない網戸が走行するレールを構成してもよい。
そして、金属下枠121に固定された樹脂下枠122の樹脂下枠本体122aの上壁が室外側に延設されており、室内側壁部121cの上端面を覆うと共に気密材s22に当接もしくは近接している。
樹脂レール部123aは、金属下枠121の立上り部121bの上面で補強芯部121eに被さるように配置されており、立上り部121bに配置された樹脂レール部123aの下端は、立上り部121bの上面に設けられた係合片部121h,121hに保持されている。樹脂レール部123aの内周には、補強芯部121eの突状部121i,121iの先端が当接している。
室内カバー部123bは、樹脂レール部123aの室内側面から立上り部121bの上面を覆うように室内方向に延設されており、室内側先端は室内側壁部121cに取付けられた気密材s22に当接している。また、室外カバー部123cは、樹脂レール部123aの室外側面から立上り部121b及び気密材保持片部121dの上面を覆うように室外方向に延設されており、室外側先端は気密材保持片部121dに取付けられた気密材s32に当接している。
このため、内、外障子2,3の閉鎖状態において、外障子3側の下枠12の室内側への露出を最小減にとどめている。
金属レール部124aは、金属下枠121の立上り部121bの上面で補強芯部121eに被さるように配置されており、立上り部121bに配置された金属レール部材124の下端は、立上り部121bの上面に設けられた係合片部121h,121hに保持されるとともに、室外脚部124bの先端が立上り部121bの室外側面に当接している。金属レール部材124の内周に補強芯部121eの突状部121i,121iの先端が当接している。
そして、樹脂レール部材123の樹脂レール部123aと金属レール部材124の金属レール部124aは、見付け方向ほぼ中央位置で連続されており、内障子2を案内する内下レール部材は、内、外障子2,3の閉鎖時において外障子3側の領域が樹脂レールである樹脂レール部材123により形成され、内障子2側の領域が金属レールである金属レール部材124により形成されている。
サッシの枠体1を構成する左竪枠13は、図4に示すように、建物開口部に固定されアルミ合金等の金属材料からなる金属左竪枠131と、金属左竪枠131の室内側内周面に配置され樹脂材料からなる主樹脂左竪枠132と、主樹脂左竪枠132の内周面に配置された副樹脂左竪枠133を有している。
そして、主樹脂左竪枠132は、内、外障子2,3の閉鎖時において、金属左竪枠131の内周面を覆っており,金属左竪枠131が室内側に露出することがない。
サッシの枠体1を構成する右竪枠14は、図4に示すように、建物開口部に固定されアルミ合金等の金属材料からなる金属右竪枠141と、金属右竪枠141の室内側端部に配置され樹脂材料からなる樹脂右竪枠142を有している。
樹脂右竪枠142は、室内側壁部141bの内周端面において気密材s24に当接もしくは近接するように配置されており、金属右竪枠14の室内側壁部141bは、室内側に露出することがない。そして、樹脂右竪枠142の内周室内側端には室内方向に延びる鍔部142bが形成されている。
(上框の構成)
内、外障子2,3を構成する上框21,31は、構造上ほぼ同一であるので、ここでは内障子2の上框21を用いて説明する。
内障子2を構成する上框21は、図3に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる金属上框211と、金属上框211の室内側面に配置された樹脂上框212を有している。
上方壁部212aの上端および下方壁部212cの下端にはそれぞれ係止部が形成されており、上框本体部211aの室内側面の上端とパネル間口部211bの室内側の下端に形成された上下の係止部に対してそれぞれが係止されることで、樹脂上框212は金属上框211に対して空間を有して室内側に配置されている。
上框21は、樹脂上框212と金属上框211との間の空間、および、上、下中空部212d,212eによって、高い断熱性能を有している。
一方、外障子3の上框31は、上枠11の室外側上レール111eに摺動自在に案内されており、上框31の樹脂上框312の室内側面に上枠11の中央壁部111dの室外側面に取り付けられた気密材s31が当接している。
内障子2を構成する下框22は、図3に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる金属下框221と、金属下框221の室内側面に配置され樹脂材料からなる樹脂下框222を有している。
下框22は、樹脂下框222と金属下框221との間の空間及び複数の中空部によって、高い断熱性能を有している。また、樹脂下框本体部222aの下面から延びた複数のヒレ片222cは、下枠12の樹脂下枠122の上面に近接しており、樹脂下框本体部222aの下面と樹脂下枠122の上面との間の空間を見込み方向に分割している。これによって、下枠12と下框22との間に断熱空間が形成されて、内障子2と下枠12との間は、断熱性能が向上している。
外障子3の金属下框321は、下枠12に設けられた室外下レール部121fに案内される車輪wを収納する下框本体部321aと、下框本体部321aの内周に連設されるパネル間口部321bを有している。パネル間口部321bは、下框本体部321aに比べて見込み方向に幅広に形成されており、下框本体部321aの上端から室内側へ張り出すように連設されている。下框本体部321aの室内側面の下端とパネル間口部321bの室内側の上端には、樹脂下框322を係止する上下の係止部が形成されている。
下框32は、樹脂下框322と金属下框321との間の空間及び中空部によって、高い断熱性能を有している。また、樹脂下框本体部322aの下面から延びた複数のヒレ片322cは、下枠12の、室外カバー部123cの上面に近接しており、樹脂下框本体部322aの下面と、室外カバー部123cの上面との間の空間を見込み方向に分割している。これによって、下枠12と下框32との間に断熱空間が形成されて、外障子3と下枠12との間は、断熱性能が向上している。
内、外障子2,3を構成する戸先框24,33は、構造上ほぼ同一であるので、ここでは主に、内障子2の戸先框24を用いて説明する。
内障子2を構成する戸先框24は、図4に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる金属戸先框241と、金属戸先框241の室内側面に配置され樹脂材料からなる樹脂戸先框242を有している。
戸先框本体部241aの開口溝を構成する室内側壁の戸先側先端部およびパネル間口部241bの室内側内周端部には、樹脂戸先框242を係止する係止部が形成されている。
樹脂戸先框242は、戸先側部242aの戸先側端部および間口側部242cの内周側端部に係止部が形成されており、戸先框本体部241aおよびパネル間口部241bに形成された上下の係止部に対してそれぞれが係止されることで、金属戸先框241に対して空間を有して室内側に配置されている。
戸先框24は、樹脂戸先框242と金属戸先框241との間の空間、および、見込み壁部242bの中空部によって、高い断熱性能を有している。
内障子2を構成する召合框23は、図4に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる金属召合框231と、金属召合框231の外周側面および室内側面に配置され樹脂部材からなる樹脂召合框232を有している。
召合框23は、樹脂召合框232と金属召合框231との間の空間および複数の中空部によって、高い断熱性能を有している。
召合框本体部341aは、中空部の室内側面に加熱により膨張する加熱膨張材を取り付けるための膨張材取付部341cを備え、膨張材取付部341cの内周側には樹脂召合框342を係止するための係止部が形成されている。
以下に、金属レール及び樹脂レールからなる室内レールの第2の実施形態を、図5を参考にして、説明する。なお、先の実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
第2の実施形態のサッシの枠体1を構成する下枠12は、図5に示すように、建物開口部に固定されアルミ合金等の金属材料からなる金属下枠121と、金属下枠121の室内側見付け面に配置され樹脂材料からなる樹脂下枠122と、を有している。さらに、下枠12は、内、外障子2,3の閉鎖状態において、外障子3側の金属下枠121の内周面(上面)に固定される樹脂レール部材123と、内、外障子2,3の閉鎖状態において、内障子2側の金属下枠121の内周面(上面)に固定される金属レール部材124とを有している。
そして、立上り部121bの上面には、樹脂レール部材123もしくは金属レール部材124を保持するための室外側の係合片部121jと室内側の係合片部121kが、高さを異ならせて設けられている。
樹脂レール部123aは、中空内部に例えば金属等の材料を板状に形成してなる補強芯材123eが挿入されている。
補強芯材123eは、板状部材の両面から突状部123f,123fが突出しており、樹脂レール部123aの中空部内に挿入された補強芯材123eの突状部123f,123fの先端が中空部の内壁に当接している。
また、室外カバー部123cは、樹脂レール部123aの室外側面から立上り部121b及び気密材保持片部121dの上面を覆うように室外方向に延設されており、室外側先端は気密材保持片部121dに取付けられた気密材s32に当接している。
金属レール部124aの下端は、幅方向左右に突出する突出部124d、124dが形成されており、突出部124d、124dが立上り部121bの上面に設けられた室外側の係合片部121jと室内側の係合片部121kに係合して、金属下枠121の立上り部121bの上面に固定されている。
そして、樹脂レール部材123の樹脂レール部123aと金属レール部材124の金属レール部124aは、見付け方向ほぼ中央位置で連続されており、内障子2を案内する室内レールは、内、外障子2,3の閉鎖時において外障子3側の領域が樹脂レールである樹脂レール部材123により形成され、内障子2側の領域が金属レールである金属レール部材124により形成されている。
具体的には、図6に示すように、樹脂レール部材123の樹脂レール部123aは、室外カバー部123cの下方位置の一部分が切り欠かれて切り欠き部123kが形成されている。そして、樹脂レール部123aの切り欠き部123kの室外側部分を屈曲させて、室外側の係合片部121jに対する係止爪123mとして形成している。
これによって、樹脂レール部123a内に補強芯材123eを挿入する際に切り欠き部123kを広げてそこから挿入することができ、樹脂レール部材123の製造を容易にすることができる。
また、樹脂レールは、樹脂レール部を中実にしたり、強度の高い材料を用いるなどして十分な強度を得ることによって、補強芯部や補強芯材によって補強することなく構成することも可能である。
11 :上枠
12 :下枠
121 :金属下枠(下枠本体)
121a :下枠本体部
121b :部
121c :室内側壁部
121d :気密材保持片部
121e :補強芯部
121f :室外下レール部
121g :室外側壁部
121h :係合片部
121i :突状部
121j :係合片部
121k :係合片部
122 :樹脂下枠
122a :樹脂下枠本体
122b :鍔部
123 :樹脂レール部材
123a :樹脂レール部
123b :室内カバー部
123c :室外カバー部
123e :補強芯材
123f :突状部
123g :係止爪
123k :切り欠き部
124 :金属レール部材
124a :金属レール部
124b :室外脚部
124c :室外脚部
124d :突出部
13 :左縦框
14 :右竪枠
2 :内障子
3 :外障子
Claims (1)
- 建物開口部に配置される枠体と、枠体内において開閉自在に配置される障子を備え、
枠体は、下枠本体と、下枠本体に取り付けられて内障子を案内する内下レール部材と、を有し、
内下レール部材は、障子の閉鎖時に外障子側領域に配置される樹脂レール部材と、障子の閉鎖時に内障子領域に配置される金属レール部材を有する
ことを特徴とする断熱サッシ。
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2017
- 2017-08-10 JP JP2017156058A patent/JP6811151B2/ja active Active
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