JP2019031764A - 横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法 - Google Patents

横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二つの編成部位の連結を無縫製で効率的に製造可能な横編機による編み継ぎ方法の提供。【解決手段】予め定められた長さと形状の第1の編成部分と、第2の編成部分とを編成する工程と、第1と第2の編成部分の上端編目を一列に連続して並べる編目整列工程と、隣合った第1と第2の編成部分の上端編目同士を編み継いで一体化する工程と、編み止め工程とを備え、前記工程は隣合った第1と第2の編成部分の編目のループ同士11A,21Aを一方の針床上の一つの編針に重ねて新たに第1の編み継ぎループ31Aを形成した後、第1の編み継ぎループがかかる一つの編み針に次ぎに隣合う編目のループ同士11B,4Bを重ねて更に新たな第2の編み継ぎループを形成し、第2の編み継ぎループを形成する作業を、重ねたループの外側の残りの全編目を再び一列に整列させる作業を連動させながら、外端まで編目のループ同士について順次繰り返して行う一体化方法。【選択図】図2

Description

本発明は、横編機によって第1と第2の編成部分の上端同士を編み継ぎして一体化する方法に関するものである。
近年、機械編みによって様々なニット製品が製造されている。特に、横編機は、編幅の増減が可能で、任意の形状に編地を編成することができるため、例えばセーターなどのニットウエアの製造において、前後見頃や袖という各パーツを裁断なしに成形することができる。
横編機は、一般的に、前後一対の針床上を編み方向である左右(横)方向にキャリッジを往復走行させてその中に配置されたカムによって針床の編針を上下運動させることで、前後一対の針床の間で往復させられる編糸を前後の編針で引っかけて旧ループをくぐり抜けさせて新ループを作るという動作が重ねられてループ同士が絡んで成る編地を成形するものである。
また、前後一対の針床を逆V字型に組み合わせた所謂Vベット式のものが主流となっている。このようなVベッド式横編機では、前側の針床上の編針と後側の針床上の編針に対して編糸を周回させて交互に給糸することによって袋編地を編成することができる。そこで、袋編み(筒編み)を組み合わせることによって胴体部と袖部を一体にして縫製なしに一つのウエアを成形することも既に行われている(例えば、特許文献1参照)。
既に、横編機は、針床に並列された編針の選針と選定された編針による編成動作を行わせるためのキャリッジの駆動が予めデザインシステムで設計されたプログラムに沿ったコンピュータ制御によって行われるように自動化されており、ニットウエアを無裁断・無縫製により一気に短縮された生産工程で大量生産することも可能となっている。したがって、横編機においてプログラミング運転による編成のための、袋(筒状)編地のデザイン方法も開発されている(特許文献2参照)。
また、横編機による縫製なしのニット製品としては、セーターだけでなく、さらにその横編機による編成方法を工夫して所謂シームレスの手袋や靴下等のシルエットを改善したしたものの製造も考えられている(特許文献3参照)。
特公平3−75656号公報 特開平9−78411号公報 特開2006−111995号公報
近年では、横編機による無裁断、無縫製のニット製品においても、それぞれ多種多様なデザイン性や機能を備えたものの製造が望まれ、しかも、それらをほぼ自動でより効率的に成形することも望まれる。
しかしながら、従来のニット製品に新たなデザイン、機能が付与される場合、従来の編成方法のみでは、特殊な部位を無縫製で連続的に成形することが困難な場合がある。例えば、つま先部分のみを覆うための靴下において、踵に引っかけるためのゴム紐を輪状に備える場合、別個のゴム紐を用意してその両端部を袋状の靴下本体に縫い付けるしか無かった。また、袋状の本体の両端部からそれぞれゴム糸で紐状部分を連続して編成することはできても、この二本のゴム紐を連結することはできなかった。
また、設計上は、左右対称の二つの編成部位を連結するだけで効率的に構成できるニット製品、例えば帽子、フードなどでも考えられるが、これらの部位を編成後に連続工程として編み継いで一体に連結することはできなかった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、横編機において編成された二つの編成部位同士を同一の横編機で編み継いで一体化でき、従来困難であった二つの編成部位の連結で完成するニット製品を横編機により無縫製で効率的に製造することが可能となる方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法は、少なくとも前後一対の針床を備えると共に少なくとも一方の針床が他方の針床に対して左右横方向に移動可能に組み合わされた横編機によって第1の編成部分と第2の編成部分とをその上端同士で編み継ぎ一体化する方法であって、
前記横網機によって予め定められた長さと形状の第1の編成部分と予め定められた長さと形状の第2の編成部分とを編成する編成部分形成工程と、
第1と第2の編成部分同士を、一対の針床を相対移動させながらその一対の針床の間で各編成部分の上端編目を目移しさせることにより互いに隣合うまで近接移動させ、第1と第2の編成部分の上端編目を一列に連続して並べる編目整列工程と、
前記編目整列工程によって隣合った第1と第2の編成部分の上端編目同士を編み継いで一体化させる一体化工程と、
最後の編み継ぎ後の編み終わりの目を止める編み止め工程と、を備え、
前記一体化工程は、
隣合った第1の編成部分の編目と第2の編成部分の編目とのループ同士を一方の針床上の一つの編針に重ね、該重ねられた2つのループから編糸を引き抜いて新たに第1の編み継ぎループを形成した後、
この第1の編み継ぎループがかかる一つの編み針に次ぎに隣合う編目のループ同士を重ねてこれら3つに重ねられたループから編糸を引き抜いてさらに新たな第2の編み継ぎループを形成し、
この第2の編み継ぎループを形成する作業を、それぞれ外側へ向かって外端まで編目のループ同士について順次繰り返すと共に、一対の針床の相対移動と一対の針床の間での目移しとによって、第1と第2の編成部分の重ねられたループの外側にそれぞれ残る編目同士を互いに中央側に近接移動させて残りの全編目を再び一列に整列させる作業を、前記第2の編み継ぎループを形成する作業と連動して行うことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明に係る横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法は、請求項1に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法において、前記編成部分形成工程は、前記第1の編成部分と前記第2の編成部分とを互いに同一幅の帯状に編成するものであり、
前記一体化工程は、帯状に編成された第1と第2の編成部分の上端同士を編み継ぎ一体化して一つの長尺状の編成部分を形成するものである。
請求項3に記載の発明に係る横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法は、請求項2に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法において、前記編成部分形成工程は、前記編糸として弾性糸を用いて第1の編成部分と第2の編成部分とを伸縮性を有する帯状に編成するものであり、
前記一体化工程は、帯状に編成された第1と第2の編成部分の上端同士を編み継ぎ一体化して連続したゴム紐状の編地を形成するものである。
請求項4に記載の発明に係る横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法において、前記編成部分形成工程の前に、予め同一の横編機により別の編成物を形成する工程を備え、
前記編成部分形成工程は、前記別の編成物の上端編目の予め定められた各部位から前記第1の編成部分と前記第2の編成部分とをそれぞれ連続して形成するものである。
請求項5に記載の発明に係る横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法は、請求項4に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法において、前記別の編成物は、袋状編成物であることを特徴とするものである。
本発明の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法においては、横編機によって、先に形成された第1と第2の編成部分を隣合わせて両編成部分の上端編目を一列に整列させてから、第1と第2の編成部分の隣合った編目のループ同士を重ねてその重ねられたループから編糸を引き抜いて新たに編み継ぎループを形成し、さらに次に隣合う編目のループ同士を重ねてこれら3つに重ねられたループから編糸を引き抜いてさらに新たな編み継ぎループを形成するという作業を、重ねられたループ以外の両外側に残った全編目を互いに近接移動させて整列させながら、順次繰り返すことによって、第1と第2の編成部分の上端編目同士をその全幅方向にわたって横編機によって互いに編み継いで一体化することができる。
したがって、本発明によれば、少なくとも前後一対の針床を備えると共に少なくとも一方の針床が他方の針床に対して左右横方向に移動可能に組み合わされたものであれば、一般的な既存の横編機であっても、従来では無縫製で二つの編成部分同士を一体化させて完成させることができなかったニット製品も成形可能となり、幅広く様々な形態のニット製品を効率的に提供することが可能となるという効果がある。
本発明の一実施例による横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法における編目整列工程を説明する模式図であり、(a)〜(d)は各過程を示す状態図である。 図1の編目整列工程に続く一体化工程のうち、最初の隣合うループ同士から第1の編み継ぎループ形成する工程を説明する模式図あり、(a)〜(c)は各過程の状態図である。 一体化工程における図2に続いて次の隣合うループ同士を第1の編み継ぎループに重ねて行く各過程(a)〜(c)の状態を示す図面代用写真である。 一体化工程における図3に続いて第2の編み継ぎループを形成していく各過程(a)〜(C)の状態を示す図面代用写真である。 本発明の方法により完成されたニット製品の例を示す模式図であり、(a)は手提げ袋、(b)は肩掛けバッグである。 本発明の方法により完成された別のニット製品の例として、踵留め付きつま先用靴下を示す概略構成図である。
本発明における横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法は、少なくとも前後一対の針床を備えると共に少なくとも一方の針床が他方の針床に対して左右横方向に移動可能に組み合わされた横編機によって第1の編成部分と第2の編成部分とをその上端同士で編み継ぎ一体化する方法であって、前記横網機によって予め定められた長さと形状の第1の編成部分と予め定められた長さと形状の第2の編成部分とを編成する編成部分形成工程と、第1と第2の編成部分同士を、一対の針床を相対移動させながらその一対の針床の間で各編成部分の上端編目を目移しさせることにより互いに隣合うまで近接移動させ、第1と第2の編成部分の上端編目をほぼ一列に連続して並べる編目整列工程と、前記編目整列工程によって隣合った第1と第2の編成部分の上端編目同士を編み継いで一体化させる一体化工程と、最後の編み継ぎ後の編み終わりの目を止める止め工程と、を備えたものである。
そして、前記一体化工程は、隣合った第1の編成部分の編目と第2の編成部分の編目とのループ同士を一方の針床上の一つの編針に重ね、該重ねられた2つのループから編糸を引き抜いて新たに第1の編み継ぎループを形成した後、この第1の編み継ぎループがかかる一つの編み針に次ぎに隣合う編目のループ同士を重ねてこれら3つに重ねられたループから編糸を引き抜いてさらに新たな第2の編み継ぎループを形成し、この第2の編み継ぎループを形成する作業を、それぞれ外側へ向かって外端まで編目のループ同士について順次繰り返すと共に、一対の針床の相対移動と一対の針床の間での目移しとによって、第1と第2の編成部分の重ねられたループの外側にそれぞれ残る編目同士を互いに中央側に近接移動させて残りの全編目を再び一列に整列させる作業を、前記第2の編み継ぎループを形成する作業と連動して行うものである。
従って、上記の一体化工程によって、第1の編成部分と第2の編成部分との上端の最初に隣合った編目同士から外側端の編目まで順次ループを重ねながら編み継いで両編成部分を実質的に連続した編地に一体化することができるため、従来は横編機により無縫製で二つの編成部分同士を一体化させて完成させることができなかったニット製品も成形可能となり、幅広く様々な形態のニット製品を効率的に製造することが可能となる。しかも、本発明では、特別に改造された新しい横編機を必要とするものではなく、少なくとも前後一対の針床を備えると共に少なくとも一方の針床が他方の針床に対して左右横方向に移動可能に組み合わされたものであれば有効であるため、既存の一般的な横編機で済む。
なお、第1の編成部分と第2の編成部分との最外編目のループ同士を重ねて形成された最後の編み継ぎループは編み終わり目となるため、編み止め工程として、切断された糸を引き抜いて固結びするなどの一般的な編み止め始末を行えばよい。
本発明の方法においは、例えば、タオルやマフラーなどの長尺状のニット製品では、完成品の半分の長さの帯状編成部分を同時に二つ形成してから互いの上端同士を一体化して必要な長さの製品を得ることができる。この場合、編成時間は1/2の長さ分で済むため、一つの生地として全長を編成する場合に比べて製造工程全体で大幅に短縮化され、非常に高効率での大量製造が実現される。また、製品自体が左右対称形状のものでも左右1/2部分を第1と第2の編成部分として形成してから両部分を一体化して製品とすることで製造の時短効率化が図れる。
このような時短効率化は、第1と第2の編成部分が同じ形状のものに限らず、互いに異なる形状の編成部分同士を一体化させて製品を形成する場合にも可能であり、本発明の方法によれば従来よりも効率的に様々なニット製品が無縫製で製造できる。例えば帽子の本体部分と折り返し縁部分あるいはつば部分とを第1と第2の編成部分としてそれぞれ編成してから編み継ぎして無縫製で一体化でき、様々なデザインのものに対応できる。
また、編糸として弾性糸を用いれば、これら帯状の第1と第2の編成部分に伸縮性を付与することができるため、両編成部分を一体化すれば、連続したゴム紐状の編地を形成することもできる。弾性糸としては、それ自体伸縮性を有するポリウレタン糸あるいはナイロンやポリエステルな殿合成繊維フィラメント糸にかさ高加工して伸縮性を付与した合成樹脂性のものやゴム糸など、従来から使用されている編糸を使用できる。
一方、第1と第2の編成部分は、別の編成部分から連続して成形されたものとすることができる。この場合、第1と第2の編成部分を形成するための編成部分形成工程の前に、予め同一の横編機により別の編成物を形成する工程を設ければよく、この別の編成物の上端編目の予め定められた各部位から第1の編成部分と第2の編成部分とをそれぞれ連続して編成を開始すればよい。
このような別の編成部分から連続して第1と第2の編成部分を形成して互いに一体化すると、この一体化部分は別の編成部分を本体として本体から輪状に突出する部分となるため、第1と第2の編成部分を帯状とすれば、この輪状突出部分は本体に対して把持部、引っ掛け部とすることができる。例えば、本体となる別の編成部分を袋状に成形してバッグや鞄類とすれば、手提げ部分や肩掛け紐を無縫製で設けることができる。
さらに、袋状本体をつま先用靴下とすれば、第1と第2の編成部分によって輪状に一体化された部分は踵留めになり、少なくとも第1と第2の編成部分を弾性糸で成形することによってその踵留めをゴム紐状とすることができる。従来はつま先用靴下の袋状の本体部分のみを横編機で編成し、踵留めは別のゴム紐の両端を本体側に縫い付けるしか無かったが、本発明によれば、このような踵留め付きのつま先用靴下のほぼ全部を縫製なしに同一の横編機で連続して効率的に製造することが可能となる。
本発明の実施例として、横編機で同時に形成した帯状の第1の編成部分と第2の編成部分と一体化する場合を図1および図2をもって以下に説明する。図1は、同一の横編機で同時に同じ編幅で成形された帯状の第1の編成部分10と第2の編成部分20を隣合うまで近接移動させる編目整列工程を説明するための各過程を示す模式図である。図2〜4は、編目整列工程後の一体化工程を説明するための各過程を示すものであり、図2はそのうち最初に隣合うループ同士を重ねて第1の編み継ぎループを形成する過程を示す模式図である。図3は図2に続く過程を、図4はさらに図3続く過程を、第2の編み継ぎループを形成するまでの各過程の状態を写真を代用して示すものである。
本実施例は、前側針床1Aに対して後側針床1Bが左右横方向に編針一目分ずつ移動可能である前後一対の針床を逆V字型に備えたVベッド式横編機、例えば、株式会社島精機製作所製の横編機SWG021Nを用いるものであるが、図1および図2は、わかりやすくするために簡略化した模式図としており、図1では前後一対の針床(1A,1B)を平面状に見た形で表し、図2は斜視図とした。
図1(a)に示すように、横編機の一対の針床(1A,1B)の間で帯状に所定の長さまで編成された第1の編成部分10と第2の編成部分20とは、互い針床上で左右方向にある程度離れた状態であるため、隣合うように近接移動させる。
まず、図1(b)に示すように、いずれか一方の編成部分、ここでは例えば第1の編成部分10を左右方向移動可能な後側針床1Bに移す。具体的には、第1の編成部分10の上端編目のループ(11F,11E,11D,11C,11B,11A)を対向する各編針2Bへ目移しして第1の編成部分10を後側針床1Bへ移す。この後側針床1Bを第2の編成部分20寄り、図1では向かって右側へ1針分移動させ(図1(c))、移動後に前側針床1Aの対向する各編針2Aに第1の編成部分10の全ループ(11F,11E,11D,11C,11B,11A)を目移しする。これらの動作によって、図1(d)に示すように、全ループ(11F,11E,11D,11C,11B,11A)が、前側針床1A上で、それぞれ編針一目分だけ右に移動し、第1の編成部分10は、第2の編成部分20に1目分近づいた位置に移された状態となる。
再び、後側針床1Bを編針一目分左側へ戻し、上記の第1の編成部分10の全ループ(11F,11E,11D,11C,11B,11A)を前後一対の針床(1A,1B)間で目移しすると共に後側針床1Bの左右方向の移動を連動して繰り返すことで、第1の編成部分10を一対の針床上で第2の編成部分20と隣合う位置へ移動させ、第2の編成部分10の上端編目の全ループ(21A,21B,21C,21D,21E,21F)と連続するよう第1の編成部分10の上端編目の全ループ(11F,11E,11D,11C,11B,11A)をほぼ一列に整列させることができる。
以上の編目整列工程の後、第1と第2の編成部分(10,20)の上端編目同士の一体化を以下の手順で行う。このときの編目整列状態は、すべて一方の針床上の編針にループが係る状態に限らず、全ループが前後一対の針床の何れか係る状態とも含むものとする。
図2(a)に示すように、第1の編成部分10の上端編目の全ループ(11F,11E,11D,11C,11B,11A)と第2の編成部分20の上端編目の全ループ(21A,21B,21C,21D,21E,21F)とをほぼ全て一方の、ここでは前側針床1A上の編針2Aに整列させる際に、第1の編成部分10の最も内側のループ11Aのみを後側針床1Bの編針2Bへ残した状態とし、次いで後側針床1Bを一針分右側へ移動させる。これによって、第1の編成部分10の最内側編目のループ11Aは、第2の編成部分20の最内側編目のループ21Aに対向して位置付けられる。
そして、図2(b)に示すように、第2の編成部分20のループ21Aをこの後側針床1Bの編針3Bに目移しすることにより、同一の編針3Bにて第1と第2の編成部分20の隣合う最内側編目のループ同士(11A,21A)が重ねられる。そして編針3Bの動作によって編糸5を引っ掛けて重ねられた2つのループ(11A,21A)をくぐらせて新たなループ31Aを形成することによって、第1の編成部分10と第2の編成部分20の上端の最も内側で隣合う編目同士が縫製でなく編み継ぎされる。
次に、この第1の編み継ぎループに、次に隣合う第1と第2の編成部分の各ループを重ねて、3つのループが重なった状態で編針をくぐらせて新たな第2の編み継ぎループ31Bを形成する。
この第2の編み継ぎループ31Bを形成する工程を、図3,4の図面代用写真により説明する。なお、この写真における工程では、各編成部分の編目は図1、2で示した場合より多数であるが、説明を簡単にするため、図1、2と同様に六目(A〜F)と仮定して説明する。
まず、図2(c)に示す第1の編み継ぎループ31Aのみが後側針床1Bに残った状態で後側針床1Bを一針分左側に移動させて戻す。この戻し移動によって、先の第1の編み継ぎループ31Aが第1の編成部分10の次の編目のループ11Bと対向して位置付けられる。そこで第1の編成部分10の残りの編目のループ(11B,11C,11D,11E,11F)を後側針床1Bへ全て目移しすることによって、図3(a)に示すように、第1の編成部分10の次の編目のループ11Bが後側針床1B上の編針3Bにて第1の編み継ぎループ31Aに重ねられる。
次いで、重ねられたループ11B以外の第1の編成部分10の残り全編目のループ(11C,11D,11E,11F)を前側針床1Aに移す。これによって、図3(b)に示すように、先の第1の編み継ぎループ31Aと第1の編成部分10の次に編み継ぐためのループ11Bのみが後側針床1Bの編針3Bに残される。
さらに、後側針床1Bを第2の編成部分20寄りに一針分移動させることによって、編針3Bに掛かる第1の編み継ぎループ31Aとこれに重なるループ11Bとを第2の編成部分20の次の編目のループ21Bと対向して位置付けられる。
そこで、図4(a)に示すように、第2の編成部分20の残りの編目のループ(11B,11C,11D,11E,11F)を全て後側針床1Bへ目移しすることによって、第2の編成部分20の次の編目のループ21Bが後側針床1B上の編針3Bにて第1の編み継ぎループ31Aと第1の編成部分10のループ11Bとに重ねられる。
次いで、重ねられたループ21B以外の第2の編成部分20の残り全編目のループ(21C,21D,21E,21F)を前側針床1Aに移す。これによって、図4(b)に示すように、先の第1の編み継ぎループ31Aと次に編み継ぐための第1の編成部分10のループ11Bおよび第2の編成部分20のループ21Bのみが重ねられて後側針床1Bの編針3Bに残される。
そして、編針3Bの動作によって編糸5を引っ掛けて重ねられた3つのループ(31A,11B,21B)をくぐらせて新たな第2の編み継ぎループ31Bが形成される。これによって、第1の編成部分10と第2の編成部分20の上端の最も内側から隣合う2番目の編目同士も一番目の編目同士に続いて縫製でなく編み継ぎされる。
以上のような第2の編み継ぎループを形成する作業を、外側に向かって外端の編目まで順次繰り返す。以降の工程の図示は省略するが、次は、後側針床1Bの前側針床1Aに対する移動とこれら針床間での目移し動作とを連動させながら、第2の編み継ぎループ31Bに第1の編成部分10の3番目の上端編目のループ11Cと第2の編成部分10の3番目の上端編目のループ21Cとを重ねて次の第3の編み継ぎループ31Cを形成する。
同様に、編み継ぎループ31Cに4番目の上端編目のループ同士(11D,21D)を重ねて第4の編み継ぎループ31Dを形成し、次にループ31Dにループ(11E,21E)を重ねて第5の編み継ぎループ31Eを、そして最後にループ31Eとループ(11F,21Fを重ねて第6の編み継ぎループ31Fを形成する。最後のループ31Fは、編み目終わりとして、編糸5を引き抜いて固結びするなどの止め始末をする。
以上の工程によって、第1の編成部分10の上端編目の全ループ(11A,11B,11C,11D,11E,11F)と第2の編成部分20の上端編目の全ループ(21A,21B,21C,21D,21E,21F)とが順次編み継ぎされて、第1と第2の編成部分同士(10,20)の一体化が無縫製で完了する。
以上の方法によれば、様々な長さ、形状に編成された第1と第2の編成部分同士を無縫製で一体化できるため、横編機によってこれまで無裁断且つ無縫製で完成できなかった様々な形態のニット製品を成形できる。
なお、以上の実施例で説明した第1と第2の編成部分(10,20)は、予め成形された別の編成物を本体として該本体から連続して編成するものとすることも可能である。例えば、本体を袋状編成物とし、第1と第2の編成部分を帯状に成形し、一体化することで、図5(a)(b)に示すような手提げ袋50や肩掛けバッグ60も無縫製で効率的に製造できる。手提げ袋50の場合、本体51から連続して編成された第1と第2の編成部分(10,20)同士が一体化されて把持部分52が無縫製で設けられる。また肩掛けバッグ60の場合は、本体61から連続して編成された第1と第2の編成部分(10,20)同士が一体化されて肩掛けバンド62が無縫製で設けられる。
その他、例えば、袋状本体をつま先用靴下本体71とし、このつま先用靴下本体71からゴム糸等の弾性糸で連続して編成された第1と第2の編成部分(10,20)同士が一体化されてゴム紐状の踵留め72が一体的に設けられたものが得られる。従来は、根っこのゴム紐の両端をそれぞれ本体に縫い付けていたが、本発明の方法によれば、踵留め付きつま先用靴下を横編機によって無縫製で効率的に製造することができる。
10:第1の編成部分
20:第2の編成部分
1A:前側針床
1B:後側針床
2A,2B,3B:編針
5:編糸
11A,11B,11C,11D,11E,11F:第1の編成部分の上端編目のループ
21A,21B,21C,21D,21E,21F:第2の編成部分の上端編目のループ
31A:第1の編み継ぎループ
31B:第2の編み継ぎループ
50:手提げ袋
51:袋状本体
52:把持部
60:肩掛けバッグ
61:袋状本チア
62:肩掛けバンド
70:つま先用靴下
71:靴下本体
72:踵留め

Claims (5)

  1. 少なくとも前後一対の針床を備えると共に少なくとも一方の針床が他方の針床に対して左右横方向に移動可能に組み合わされた横編機によって第1の編成部分と第2の編成部分とをその上端同士で編み継ぎ一体化する方法であって、
    前記横網機によって予め定められた長さと形状の第1の編成部分と予め定められた長さと形状の第2の編成部分とを編成する編成部分形成工程と、
    第1と第2の編成部分同士を、一対の針床を相対移動させながらその一対の針床の間で各編成部分の上端編目を目移しさせることにより互いに隣合うまで近接移動させ、第1と第2の編成部分の上端編目を一列に連続して並べる編目整列工程と、
    前記編目整列工程によって隣合った第1と第2の編成部分の上端編目同士を編み継いで一体化させる一体化工程と、
    最後の編み継ぎ後の編み終わりの目を止める編み止め工程と、を備え、
    前記一体化工程は、
    隣合った第1の編成部分の編目と第2の編成部分の編目とのループ同士を一方の針床上の一つの編針に重ね、該重ねられた2つのループから編糸を引き抜いて新たに第1の編み継ぎループを形成した後、
    この第1の編み継ぎループがかかる一つの編み針に次ぎに隣合う編目のループ同士を重ねてこれら3つに重ねられたループから編糸を引き抜いてさらに新たな第2の編み継ぎループを形成し、
    この第2の編み継ぎループを形成する作業を、それぞれ外側へ向かって外端まで編目のループ同士について順次繰り返すと共に、一対の針床の相対移動と一対の針床の間での目移しとによって、第1と第2の編成部分の重ねられたループの外側にそれぞれ残る編目同士を互いに中央側に近接移動させて残りの全編目を再び一列に整列させる作業を、前記第2の編み継ぎループを形成する作業と連動して行うことを特徴とする横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法。
  2. 前記編成部分形成工程は、前記第1の編成部分と前記第2の編成部分とを互いに同一幅の帯状に編成するものであり、
    前記一体化工程は、帯状に編成された第1と第2の編成部分の上端同士を編み継ぎ一体化して一つの長尺状の編成部分を形成することを特徴とする請求項1に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法。
  3. 前記編成部分形成工程は、前記編糸として弾性糸を用いて第1の編成部分と第2の編成部分とを伸縮性を有する帯状に編成するものであり、
    前記一体化工程は、帯状に編成された第1と第2の編成部分の上端同士を編み継ぎ一体化して連続したゴム紐状の編地を形成することを特徴とする請求項2に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法。
  4. 前記編成部分形成工程の前に、予め同一の横編機により別の編成物を形成する工程を備え、
    前記編成部分形成工程は、前記編成物の上端編目の予め定められた各部位から前記第1の編成部分と前記第2の編成部分とをそれぞれ連続して形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法。
  5. 前記別の編成物は、袋状編成物であることを特徴とする請求項4に記載の横編機による編成部分同士の編み継ぎ一体化方法。
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