JP2019031666A - 軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents
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Abstract
レタンフォームを提供することにある。
【解決手段】 ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを含有する原料を反応させてなる軟質ポリウレタンフォームであって、ポリオール成分(A)が、ポリエーテルポリオール(A1)及びエチレン性不飽和化合物(F)を構成単量体とする重合体微粒子を含むポリマーポリオール(N)を含有する軟質ポリウレタンフォームである。
【選択図】なし
Description
しかしながら、特許文献1及び2に記載の軟質ポリウレタンフォームは、25%圧縮硬さが250〜280(N/314cm2)時でのヒステリシスロス率が十分でない。また、ヒステリシスロス率と相反する性能である応力緩和の低減を両立するものではない。
すなわち、本発明は、ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを含有する原料を反応させてなる軟質ポリウレタンフォームであって、ポリオール成分(A)が、エチレン性不飽和化合物(F)を構成単量体とする重合体微粒子を含むポリマーポリオール(N)及びポリエーテルポリオール(A1)を含有し、以下の(1)〜(4)の全てを満たす軟質ポリウレタンフォームである。
(1)ポリエーテルポリオール(A1)が、水酸基当たりの数平均分子量が750〜2500のポリエーテルポリオール(A11)を含有し、ポリエーテルポリオール(A11)中のエチレンオキシ単位の含有量が(A11)の重量に基づいて20重量%以下である。
(2)ポリエーテルポリオール(A11)全体の総不飽和度の重量平均値が0.022〜0.053meq/gである。
(3)ポリオール成分(A)中の重合体微粒子の含有量がポリオール成分(A)の重量を基準として10〜20重量%である。
(4)ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分(B1)を含有し、イソシアネート基の含有量が20〜30重量%である。
することができる。
(1)ポリエーテルポリオール(A1)が、水酸基当たりの数平均分子量が750〜2500のポリエーテルポリオール(A11)を含有し、(A11)中のエチレンオキシ単位の含有量が(A11)の重量に基づいて20重量%以下である。
(2)ポリエーテルポリオール(A11)全体の総不飽和度の重量平均値が0.022〜0.053meq/gである。
(3)ポリオール成分(A)中の重合体微粒子の含有量がポリオール成分(A)の重量を基準として10〜20重量%である。
(4)ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分(B1)を含有し、イソシアネート基の含有量が20〜30重量%である。
ポリエーテルポリオール(A11):(A11)のエチレンオキシ単位の含有量が(A11)の重量を基準として20重量%以下であり、水酸基あたりの数平均分子量が750〜2500であるポリエーテルポリオール
(A1)は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(A11)は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性水素基含有化合物(J)としては、軟質ポリウレタンフォームの成形性の観点から、2〜8価の活性水素基含有化合物が好ましい。
2〜8価の活性水素基含有化合物としては、多価アルコール、多価アルコール以外の多価水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、チオール基含有化合物、リン酸基含有化合物及び2種以上の活性水素基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の活性水素基含有化合物が含まれる。
なお、本発明において、ポリエーテルポリオールの官能基数は、出発物質である活性水素含有化合物(J)の活性水素の数がポリエーテルポリオールの官能基数と同一であるとみなす。
C2〜20の2価脂肪族アルコールとしては、直鎖又は分岐の脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール並びにネオペンチルグリコール等)及び脂環式ジオール(シクロヘキサンジオール及びシクロヘキサンジメタノール等)等が挙げられる。
C3〜20の3価脂肪族アルコールとしては、脂肪族トリオール(グリセリン及びトリメチロールプロパン等)が挙げられる。
C5〜20の4価の脂肪族アルコールとしては、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ジグリセリン、メチルグルコシド及びメチルグルコシドの誘導体等が挙げられる。
C5〜20の5〜8価の多価脂肪族アルコールとしては、脂肪族ポリオール(ソルビトール、マンニトール及びジペンタエリスリトール等)並びに糖類(ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース及びその誘導体)等が挙げられる。
多価アルコールとしては、軟質ポリウレタンフォームの成形性の観点から、C2〜10の2〜8価の脂肪族アルコールが好ましく、さらに好ましくはC2〜10の2〜4価の脂肪族アルコールであり、特に好ましくはC3〜C10の3又は4価の脂肪族アルコールである。
アルキレンオキサイド(K)としては、軟質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、PO、EO及び1,2−ブチレンオキサイドからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、さらに好ましくはPO及び/又はEOである。
本発明において、アルキレンオキサイドを2種以上使用する場合(例えば、PO及びEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、後述する条件により測定した値を意味する。
なお、本発明において、ポリエーテルポリオール(A11)の官能基数(水酸基数と同義である)は、上記活性水素含有化合物(J)の有する活性水素の数と同一であるとみなす。
ポリエーテルポリオール(A11)の水酸基あたりの数平均分子量が上記範囲であることで、軟質ポリウレタンフォームの反発弾性及び伸び率等の機械物性を適度な範囲に調整することができる。
なお、水酸基あたりの数平均分子量は、下記式により算出される。
水酸基あたりの数平均分子量={56100/水酸基価}
なお、本発明において、水酸基価(mgKOH/g)は、試料1gを中和するのに相当するKOHのmgであって、”56100/水酸基1個当たりの分子量”を意味する。なお、ここで56100はKOH1モルのmg数を示している。水酸基価の測定方法は、上記定義の値を測定できる方法であれば公知の方法でよく、特に限定されないが、例えばJIS K1557−1に記載の方法が挙げられる。
本発明において、末端水酸基の1級水酸基比率は、予め試料をエステル化の前処理をした後に1H−NMR法により求める。1H−NMR法の詳細を以下に具体的に説明する。
<試料調整法>
測定試料約30mgを直径5mmの1H−NMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重
水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し25℃で約5分間放置して、ポリオールをトリフルオロ酢酸エステルとし、分析用試料とする。
ここで重水素化溶媒とは、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料に溶解させることができる溶媒を適宜選択する。
<NMR測定>
一般的な条件で1H−NMR測定を行う。
<末端水酸基の1級水酸基比率の計算方法>
1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号は4.3ppm付近に観測され、2級水酸基の結合したメチン基由来の信号は5.2ppm付近に観測されるから、末端水酸基の1級水酸基比率は下数式(1)により算出する。
1級水酸基比率(%)=〔r/(r+2s)〕×100 (1)
r:4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値
s:5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値
EO単位の含有量が上記範囲であることで、軟質ポリウレタンフォームの反発弾性及び伸び率等の機械物性を適度な範囲に調整することができる。
総不飽和度の重量平均値が0.022meq/g未満であると、ヒステリシスロス率が低くなりすぎる。また、0.053meq/gよりも大きいと、応力緩和が増大する。
総不飽和度は、製造するときに起こる副反応により生成する不飽和基含有生成物に由来するものであり、副反応の起こりやすい触媒(例えば水酸化カリウム等)を触媒として活性水素含有化合物(J)にAO付加することにより大きくすることができ、副反応の起こりにくい触媒(例えば水酸化セシウム等)を触媒として活性水素含有化合物にAO付加することにより小さくすることができる。
(A11)全体の総不飽和度の重量平均値(meq/g)=[Σ{各(A11)の総不飽和度(meq/g)}×{各(A11)の含有量(重量%)}]×0.01
なお、(A11)の総不飽和度は、無水トリフルオロ酢酸(TFA)でアセチル化処理したポリエーテル及びアセチル化処理をしないポリエーテルをそれぞれ1H−NMR測定し
、JIS K1557−3:2007に準拠して測定される。
この重合体微粒子の含有量は、ポリオール成分(A)の重量を基準として10〜20重量%である。
エチレン性不飽和化合物(F)としては、スチレン(以下において、Stと略記することがある)、アクリロニトリル(以下において、ACNと略記することがある)、その他のエチレン性不飽和化合物(f)等が使用できる。
エチレン性不飽和化合物(F)としては、St及び/又はACNを必須成分とすることが好ましく、さらに好ましくはACNを必須成分とすることである。
(f2)としてはα−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン及びクロルスチレン等が挙げられる。
(f3)としては、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート及びドコシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基がC1〜24);ヒドロキシポリオキシアルキレン(アルキレン基がC2〜8)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステルを意味する。以下における(メタ)アクリル酸及び(メタ)アリル等についても同様の表記法を用いる。
水酸基を有する不飽和エステルのAO付加物としては、C3〜24の水酸基を有する不飽和エステルのAO付加物が挙げられ、水酸基を有する不飽和化合物エステルとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
AOの付加モル数は、分散安定性及び粘度の観点から、1〜9が好ましく、さらに好ましくは1〜6、次にさらに好ましくは1〜3である。
和モノマーが好ましく、(メタ)アクリル酸等のビニル基含有カルボン酸;エチレン及びプロピレン等の脂肪族炭化水素モノマー;パーフルオロオクチルエチルメタクリレート及びパーフルオロオクチルエチルアクリレート等のフッ素含有ビニルモノマー;ジアミノエチルメタクリレート及びモルホリノエチルメタクリレート等の窒素含有ビニルモノマー;ビニル変性シリコーン;ノルボルネン、シクロペンタジエン及びノルボルナジエン等の環状オレフィン及び環状ジエン;等が挙げられる。
50mlのガラス製ビーカーにメタノール30mlを入れ、ポリオール成分(A)又はポリマーポリオール(N)を約2mg投入し、長径2cm、短径0.5cmのスターラーピースを用いてマグネチックスターラーで400rpm×3分間撹拌、混合して均一液とする。混合後、5分間以内に測定セルに投入し、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置[型番:LA−750、(株)堀場製作所製]を用いて体積基準による体積平均粒子径を測定する。
ポリオール成分(A)中の重合体微粒子の含有量は、軟質ポリウレタンフォームの機械物性及びポリオール成分(A)中の重合体微粒子の凝集防止の観点から、ポリオール成分(A)の重量を基準として10〜18重量%が好ましく、さらに好ましくは12〜16重量%である。
ポリオール成分(A)中の重合体微粒子の含有量は、下記の方法で測定される。
SUS製遠心分離用50ml遠沈管に、ポリオール成分(A)約5gを精秤し、ポリマーポリオール重量(W1)とする。メタノール15gを加えて希釈する。冷却遠心分離機[型番:GRX−220、トミー精工(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール15gを加えて希釈し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W2)とする。次式で算出した値を、重合体微粒子の含有量(重量%)とする。
重合体微粒子の含有量(重量%)=(W2)×100/(W1)
ポリエステルポリオール(A22)の中では、難燃性の観点から、芳香族ポリエステルポリオール(A21)が好ましく、さらに好ましくは芳香族ポリエステルジオールであり、特に好ましくはテレフタル酸又はテレフタル酸の低級アルキル(炭素数1〜4)エステルと炭素数2〜20の脂肪族ジオール(特にジエチレングリコール)との縮合反応物である。
ポリエステルポリオール(A22)の数平均分子量(以下、Mnと略記する)は、軟質ポリウレタンフォームの機械物性の観点から、好ましくは150〜3,000であり、さらに好ましくは200〜2,500であり、特に好ましくは250〜1,500である。
なお、ポリエステルポリオール(A32)におけるMnは、後述する活性水素価から換算した分子量である。
なお、ポリオール成分(A)の粘度は、ブルックフィールド型粘度計を用いて、25℃でJIS K1557−5:2007記載の方法により測定される。
一方、Poly−MDIは、ベンゼン環とイソシアネート基とを3つ以上ずつ含む多核体と、市販のPoly−MDIに含まれる少量の不純物(イソシアネート2量体、メチル化物、塩素化物、カルボジイミド及びウレトンイミン化合物)からなるものが含まれる。常温では液体である。
ポリイソシアネート成分(B)において、イソシアネート基の含有量は、適度なヒステリシスロス率及び応力緩和の低減の観点から、20〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは24〜29重量%である。
イソシアネート基の含有量(重量%)は、例えば、JISK1603−1に準拠して測定される。
イソシアネート末端ウレタン変性ポリイソシアネートは1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリエーテルポリオール(b)中のEO単位の含有量は、軟質ポリウレタンフォームの成形性の観点から、ポリエーテルポリオール(b)の重量を基準として、10〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは12〜16重量%である。
ポリエーテルポリオール(b)の重量平均分子量は、軟質ポリウレタンフォームの成形性及び適度なヒステリシスロス率と応力緩和の低減の両立の観点から、2000〜8000が好ましく、さらに好ましくは3000〜7000である。
ポリエーテルポリオール(b)の官能基数は、軟質ポリウレタンフォームの成形性及び適度なヒステリシスロス率と応力緩和の低減の両立の観点から、2〜8が好ましく、さらに好ましくは3〜6である。
触媒(C)としては、ウレタン化反応を促進する触媒を使用でき、3級アミン{トリエチレンジアミン、N−エチルモルフォリン、ジエチルエタノールアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジアミノビシクロオクタン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7、ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチル)エーテル及びN,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等}、及び/又はカルボン酸金属塩(酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、オクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二スズ及びオクチル酸鉛等)等が挙げられる。
触媒(C)の使用量は、反発弾性の観点から、軟質ウレタンフォーム製造時に使用するポリオール成分(A)の重量に基づいて、0.01〜5.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜2.0重量%である。
発泡剤(E)としては、水、液化炭酸ガス及び沸点が−5〜70℃の低沸点化合物が含まれる。(E)は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
低沸点化合物には、水素原子含有ハロゲン化炭化水素及び低沸点炭化水素等が含まれる。 水素原子含有ハロゲン化炭化水素及び低沸点炭化水素の具体例としては、塩化メチレン、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)(HCFC−123、HCFC−141b及びHCFC−142b等);HFC(ハイドロフルオロカーボン)(HFC−152a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245fa及びHFC−365mfc等)、ブタン、ペンタン及びシクロペンタン等が挙げられる。
低沸点化合物の使用量は、成形不良の観点から、ポリオール成分(A)の重量に基づいて、30重量%以下が好ましく、さらに好ましくは5〜25重量%である。
液化炭酸ガスは、ポリオール成分(A)の重量に基づいて、30重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1〜25重量%である。
整泡剤(D)としては、一般的にポリウレタンフォームの製造に用いられるものを使用でき、ジメチルシロキサン系整泡剤[東レ・ダウコーニング(株)製の「SRX−253」、「PRX−607」等]及びポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[東レ・ダウコーニング(株)製の「SZ−1142」、「SF−2904」、「SRX−294A」、「SH−193」、「SZ−1720」、「SZ−1675t」、「SF−2936F」、「SF−2904」、日本ユニカー(株)製の「L−540」、「L−3601」、及びEVONIK社製「B4900」、「B8742LF2」、「B8715LF2」等]等が挙げられる。
整泡剤(D)の使用量は、反発弾性の観点から、ポリオール成分(A)の重量に基づいて、0.3〜5.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.4〜3.0重量%である。
その他の助剤としては、着色剤(染料及び顔料)、可塑剤(フタル酸エステル及びアジピン酸エステル等)、有機充填剤(合成短繊維、熱可塑性又は熱硬化性樹脂からなる中空微小球等)、難燃剤(リン酸エステル及びハロゲン化リン酸エステル等)、老化防止剤(トリアゾール及びベンゾフェノン等)、酸化防止剤(ヒンダードフェノール及びヒンダードアミン等)等の公知の補助成分が挙げられる。
まず、ポリオール成分(A)、触媒(C)、発泡剤(E)、並びに必要により整泡剤(D)及びその他の助剤を所定量混合する。
次いでポリウレタンフォーム発泡機又は攪拌機を使用して、この混合物とポリイソシアネート成分(B)とを急速混合する。得られた混合液(発泡原液)を連続発泡して軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。また、密閉型又は開放型のモールド(金属製又は樹脂製)に注入し、ウレタン化反応を行わせ、所定時間硬化後、脱型して軟質ポリウレタンフォームを得ることもできる。
ペンタエリスリトールに水酸化カリウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOをブロック付加し、官能基数4、水酸基あたりの数平均分子量1753、水酸基価32mgKOH/g、末端EO単位の含有量12重量%、末端水酸基の1級水酸基率75%、不飽和度0.08meq/gのポリエーテルポリオール(A11−3)を得た。
グリセリンに水酸化カリウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOをブロック付加し、官能基数3、水酸基あたりの数平均分子量1650、水酸基価34mgKOH/g、末端EO単位の含有量14重量%、末端水酸基の1級水酸基率82%、不飽和度0.07meq/gのポリエーテルポリオール(A11−4)を得た。
ポリエーテルポリオール(A11−3)とポリエーテルポリオール(A11−4)の混合物(重量比:20/80)中で、スチレンとアクリロニトリル(重量比:30/70)を共重合させた重合体微粒子を含むポリマーポリオール(N−1)を得た。重合体微粒子の含有量33.5重量%、重合体微粒子の体積平均粒子径0.4μmであった。
ペンタエリスリトールに水酸化セシウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOをブロック付加し、官能基数4、水酸基あたりの数平均分子量1753、水酸基価32mgKOH/g、末端EO単位の含有量12重量%、末端水酸基の1級水酸基率75%、不飽和度0.03meq/gのポリエーテルポリオール(A11−5)を得た。
グリセリンに水酸化カリウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOをブロック付加し、官能基数3、水酸基あたりの数平均分子量1650、水酸基価34mgKOH/g、末端EO単位の含有量14重量%、末端水酸基の1級水酸基率82%、不飽和度0.07meq/gのポリエーテルポリオール(A11−4)を得た。
ポリエーテルポリオール(A11−5)とポリエーテルポリオール(A11−4)の混合物(重量比:20/80)中で、スチレンとアクリロニトリル(重量比:30/70)を共重合させた重合体微粒子を含むポリマーポリオール(N−2)を得た。
重合体微粒子の含有量33.5重量%、重合体微粒子の体積平均粒子径0.4μmであった。
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管のついた容量18Lの反応器に、グリセリンに水酸化カリウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOを付加させてポリエーテルポリオール(b−1)を得た。
得られた(b−1)(水酸基価28mgKOH/g、末端EO単位の含有量16重量%、末端水酸基の1級水酸基率85%、不飽和度0.08meq/g)を9150重量部仕込み、40℃まで昇温した後、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI、NCO含有量=33.6重量%、東ソー株式会社製「ミリオネート MT」)を2335g仕込み、100℃まで昇温を行った。
温度を維持したまま攪拌羽根で均一に混合しながら1時間ウレタン化反応を行い、末端イソシアネート基のウレタンプレポリマー(B2−1)を得た。
製造例3で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマー(B2−1)3450重量部と、「コロネート 1331」(MDIとPoly−MDIが重量比で76/24の混合物、NCO含有量=32.3重量%、東ソー株式会社製)を11550重量部を容器に仕込み、30分間攪拌後、イソシアネート(B−1)(NCO基の含有量25.9重量%)を得た。
製造例3で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマー(B2−1)9110重量部と、「コロネート 1331」(MDIとPoly−MDIが重量比で76/24←<正しいか、確認下さい。>の混合物、NCO含有量=32.3重量%、東ソー株式会社製)を11550重量部を容器に仕込み、30分間攪拌後、イソシアネート(B−2)(NCO基の含有量20.2重量%)を得た。
製造例3で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマー(B2−1)1160重量部と、「コロネート 1331」(MDIとPoly−MDIが重量比で76/24←<正しいか、確認下さい。>の混合物、NCO含有量=32.3重量%、東ソー株式会社製)を11550重量部を容器に仕込み、30分間攪拌後、イソシアネート(B−3)(NCO基の含有量29.8重量%)を得た。
製造例3で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマー578重量部と、「コロネート 1331」(MDIとPoly−MDIが重量比で76/24←<正しいか、確認下さい。>の混合物、NCO含有量=32.3重量%、東ソー株式会社製)を11550重量部を容器に仕込み、30分間攪拌後、イソシアネート(B’−1)(NCO基の含有量31.0重量%)を得た。
製造例3で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマー(B2−1)10973重量部と、「コロネート 1331」(MDIとPoly−MDIが重量比で76/24←<正しいか、確認下さい。>の混合物、NCO含有量=32.3重量%、東ソー株式会社製)を11550重量部を容器に仕込み、30分間攪拌後、イソシアネート(B’−2)(NCO基の含有量19.0重量%)を得た。
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI、NCO含有量=33.6重量%、東ソー株式会社製、「ミリオネート MT」)をそのままイソシアネート(B’−3)として用いた。
(1)ポリエーテルポリオール(A11−1):グリセリンに水酸化セシウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOを付加させて得られた、官能基数3、水酸基あたりの数平均分子量2338、水酸基価24mgKOH/g、末端EO単位の含有量14重量%、末端水酸基の1級水酸基率85%、不飽和度0.03meq/gのポリエーテルポリオール。
(2)ポリエーテルポリオール(A11−2):グリセリンに水酸化カリウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOを付加させて得られた、官能基数3、水酸基あたりの数平均分子量2004、水酸基価28mgKOH/g、末端EO単位の含有量16重量%、末端水酸基の1級水酸基率85%、不飽和度0.08meq/gのポリエーテルポリオール。
(3)ポリエーテルポリオール(A11−6):グリセリンに水酸化セシウムを触媒として用いてPOを付加し、次いでEOを付加させて得られた、官能基数3、水酸基あたりの数平均分子量2004、水酸基価28mgKOH/g、末端EO単位の含有量16重量%、末端水酸基の1級水酸基率85%、不飽和度0.02meq/gのポリエーテルポリオール。
(4)ポリエーテルポリオール(A13−1):ソルビトールのEO付加物(水酸基価=1055mgKOH/g)。
(5)ポリエーテルポリオール(A14−1):グリセリンのEO・POランダム付加物(EO単位含量72重量%、水酸基価24mgKOH/g)
(6)ポリオール(A31−1):グリセリン(水酸基価=1829mgKOH/g)。
(7)ウレタン化触媒(C−1):エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO−33LV」(トリエチレンジアミンの33重量%ジプロピレングリコール溶液)。
(8)ウレタン化触媒(C−2):東ソー(株)製「TOYOCAT ET」(ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルの70重量%ジプロピレングリコール溶液)。
(9)整泡剤(D−1):エボニック(株)製「TEGOSTAB B8742LF2」(ポリシロキサン系整泡剤)。
(10)発泡剤(E−1):水。
表1に示す部数のポリオールプレミックスと、表1に示すイソシアネート指数となるポリイソシアネート成分(B)とを、下記の発泡条件により軟質ポリウレタンフォームを直方体の金型内で発泡してフォームを形成後、金型から取り出し一昼夜放置(23±2℃、湿度50±5%)後の軟質ポリウレタンフォーム諸物性を測定した。各物性の測定値も表1にそれぞれ記載した。
金型サイズ:400mm×400mm×100mm(高さ)
金型温度:65℃
金型材質:アルミ
ミキシング方法:高圧ウレタン発泡機(PEC社製)を用いて、ポリオールプレミックスとポリイソシアネート成分(B)とを16MPaで混合。
(1)フォーム硬さ(25%圧縮硬さ):JIS K6400に準拠、単位はN/314cm2。なお、乗り心地が良好である範囲は、250〜280N/314m2である。
(2)ヒステリシスロス率(%):JIS K6400に準拠。なお、25〜29%で振動吸収特性及び乗り心地が良好である。
応力緩和(%)=100×[加圧板停止時の加重(196N)−5分間放置後の加重(N)]/加圧板停止時の加重(196N)
また、重合体微粒子を含まない比較例2は、25%圧縮硬さが250N/314cm2よりも小さくなり、ヒステリシスロス率も25%未満であった。
また、ポリイソシアネート成分(B)中のイソシアネート基の含有量が30重量%を超える比較例3は、25%圧縮硬さが280N/314cm2よりも大きくなり、ヒステリシスロス率が29%を超え、応力緩和も15%を超えた。
また、ポリイソシアネート成分(B)中のイソシアネート基の含有量が20重量%未満の比較例4はヒステリシスロス率が25%未満であった。
また、重合体微粒子の含有量が10重量%未満である比較例5は、25%圧縮硬さが250N/314cm2よりも小さくなり、ヒステリシスロス率も25%未満であった。
また、ポリイソシアネート成分(B)として常温で固状のジフェニルメタンジイソシアネートを加熱溶融して用いた比較例6は、均一なフォームがうまくできなかった。
Claims (8)
- ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを含有する原料を反応させてなる軟質ポリウレタンフォームであって、ポリオール成分(A)が、エチレン性不飽和化合物(F)を構成単量体とする重合体微粒子を含むポリマーポリオール(N)及びポリエーテルポリオール(A1)を含有し、以下の(1)〜(4)の全てを満たす軟質ポリウレタンフォーム。
(1)ポリエーテルポリオール(A1)が、水酸基当たりの数平均分子量が750〜2500のポリエーテルポリオール(A11)を含有し、ポリエーテルポリオール(A11)中のエチレンオキシ単位の含有量が(A11)の重量に基づいて20重量%以下である。
(2)ポリエーテルポリオール(A11)全体の総不飽和度の重量平均値が0.022〜0.053meq/gである。
(3)ポリオール成分(A)中の重合体微粒子の含有量がポリオール成分(A)の重量を基準として10〜20重量%である。
(4)ポリイソシアネート成分(B)がジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分(B1)を含有し、イソシアネート基の含有量が20〜30重量%である。 - ポリイソシアネート成分(B)がさらに、ポリエーテルポリオール(b)を含有するポリオール成分(A2)をポリイソシアネートでウレタン変性したイソシアネート基末端プレポリマ−(B2)を含有する請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
- ポリエーテルポリオール(A1)が末端水酸基の1級水酸基比率が40〜90%であるポリエーテルポリオールである請求項1又は2に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
- 重合体微粒子の体積平均粒子径が0.1〜1.5μmである請求項1〜3いずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
- ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)のイソシアネート指数が70〜120である請求項1〜4のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
- ポリイソシアネート成分(B1)中のジフェニルメタンジイソシアネート(B11)とポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(B12)が、(B11)/(B12)の重量比で50/50〜85/15である請求項1〜5いずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
- ポリエーテルポリオール(b)の水酸基当たりの数平均分子量が750〜2500である請求項1〜6いずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
- ポリエーテルポリオール(b)中のエチレンオキシ単位の含有量が(b)の重量を基準として10〜20重量%である請求項1〜7のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
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