JP2019031318A - スパウト - Google Patents

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Abstract

【課題】スパウト全体としての大きさを変化させずに口径を大きく設計した場合であっても一定のバリア性を有するため、高粘度内容物の性状変化(かたまりや味変化)の発生を抑制でき、かつ咥えやすさも担保されたスパウトを提供することを目的とする。【解決手段】 容器に取り付けられて注出口を構成するスパウト本体と、該スパウト本体に内挿された筒状成形体とを有し、前記筒状成形体が、塩化ビニリデン共重合体を含む樹脂層Iを有し、前記樹脂層Iの酸素透過度が、10000mL・μm/m2・24hrs・MPa(23℃・65%RH)以下であり、且つ前記樹脂層Iの水蒸気透過度が、1000g・μm/m2・24hrs(38℃・90%RH)以下であり、前記筒状成形体の内径が、7〜14mmであり、スパウトの総厚みが、0.5〜1.5mmである、スパウト。【選択図】図1

Description

本発明は、スパウトに関する。
従来、様々な形態からなるプラスチック性軟包装用袋が開発されており、例えば、離乳食類、流動食類、輸液袋類、ジュース類、ゼリー状飲料、栄養ドリンク剤、飲料水、お茶、コーヒー飲料、牛乳、調味料、油、化粧品類、その他等の種々の飲食品を充填包装した包装製品が販売されている。特に、近年、上記の自立性袋、カゼット型袋、その他等の種々の形態からなるプラスチック性軟包装用袋においては、その利便性から、その袋体の一辺の開口部に口栓を取り付けてなる包装製品等も提案されている。これらの包装製品は、スパウト付パウチ等と呼ばれており、取り扱いが簡単であり、また、再密閉性等を有しており需要が高まってきている。このような包装製品に用いられる口栓はスパウトと呼ばれる。
ところで、包装される飲食品としては、比較的粘度の低い液体飲料のほか、ゼリー、ヨーグルト、アイスのような粘度の高い(流動性の低い)飲食品がある。このような高粘度飲食品を充填した容器に用いられる口栓は、飲食品を吸い込みやすくする観点から設計されることが好ましい。例えば、特許文献1には、高粘度飲食品の吸い込みやすさを向上させることを目的として、口部から導管部に延びる通路の口径が10mmから12mmの範囲内であり、導管部の長さが6.5mm以下である取出具が開示されている。
特開2006−199350号公報
一般的には、特許文献1に開示されるように、高粘度飲食品を充填した容器に用いられる口栓は、液体飲料用の容器に用いられる口栓と比較して、注出口の口径を広く設計されることが望ましい。
しかしながら、口栓のバリア性が低い場合、経時的に内容物の性状が変化し、高粘度飲食品の粘度がより向上するか、略固形化して固まってしまう可能性がある。このような固まった内容物は、口栓から飲食品を吸い込んだ際にのどに詰まる恐れがある。このようなバリア性に起因する内容物への影響は、口栓の口径が大きく、酸素などが透過する表面積が大きいほど大きくなるものと想定される。
バリア性を向上させるための簡易な方法としては、口栓を構成する樹脂壁の厚さを厚くすることが考えられる。しかしながら、比較的大口径の口栓の樹脂壁の厚さを厚くすれば、口栓全体の大きさが大きくなり、咥えにくくなる。そのため、簡易に口にくわえて内容物を吸い出すという口栓に求められる用途に適さないものとなる。また、逆に、口栓全体の大きさを変化させずに、口栓の樹脂壁の厚さを厚くすれば、相対的に口径が狭くなる。そのため、高粘度飲食品用の口栓として適さないものとなる。また、樹脂壁の厚さを厚くする方法に代えて蒸着層を設けることも考えられるが、蒸着層という性質上、クラックが生じバリア性が損なわれやすく、開栓時や運搬時に比較的負荷のかかりやすい複雑な形状を有する口栓には、適しているとは言えない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、スパウト全体としての大きさを変化させずに口径を大きく設計した場合であっても一定のバリア性を有するため、高粘度内容物の性状変化(かたまりや味変化)の発生を抑制でき、かつ咥えやすさも担保されたスパウトを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、バリア性の高い樹脂層を所定の厚みとしても用いることにより、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
容器に取り付けられて注出口を構成するスパウト本体と、該スパウト本体に内挿された筒状成形体とを有し、
前記筒状成形体が、塩化ビニリデン共重合体を含む樹脂層Iを有し、
前記筒状成形体の内径が、7〜14mmであり、
スパウトの総厚みが、0.5〜1.5mmである、
スパウト。
〔2〕
前記樹脂層Iの酸素透過度が、10000mL・μm/m2・24hrs・MPa(23℃・65%RH)以下であり、且つ
前記樹脂層Iの水蒸気透過度が、1000g・μm/m2・24hrs(38℃・90%RH)以下である、
〔1〕に記載のスパウト。
〔3〕
前記筒状成形体が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂層IIをさらに有し、
該樹脂層IIが前記樹脂層Iよりも内側に配されたものである、
〔1〕又は〔2〕に記載のスパウト。
〔4〕
容器と、該容器に取り付けられた〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のスパウトと、を有する、
スパウト付容器。
〔5〕
前記容器に収容される内容物の粘度が、100〜100000mPa・sである、
〔4〕に記載のスパウト付容器。
本発明によれば、口栓を繰り返し開閉して長期間にわたり使用した場合や運搬時等において衝撃が加わった場合においても、バリア性の低下が抑制されたスパウトを提供することができる。
本実施形態のスパウトの一態様を表す断面図を示す。 本実施形態のスパウトの製造方法を表すフローチャートを示す。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔スパウト〕
本実施形態のスパウトは、容器に取り付けられて注出口を構成するスパウト本体と、該スパウト本体に内挿された筒状成形体とを有し、前記筒状成形体が、塩化ビニリデン共重合体を含む樹脂層Iを有し、前記樹脂層Iの酸素透過度が、10000mL・μm/m2・24hrs・MPa(23℃・65%RH)以下であり、且つ前記樹脂層Iの水蒸気透過度が、1000g・μm/m2・24hrs(38℃・90%RH)以下であり、前記筒状成形体の内径が、7〜14mmであり、スパウトの総厚みが、0.5〜1.5mmである。
図1に、本実施形態のスパウトの一態様を表す断面図を示す。スパウト10は、容器1に取り付けられて注出口を構成するスパウト本体2と、該スパウト本体2に内挿された筒状成形体3とを有する。スパウト本体2は、容器1に取り付けられる取付部2aと容器1から露出した口部2bとを有する。口に咥えられる口部2bは、筒状の胴部2b’を有し、胴部2b’の外側には必要に応じてスパウトの蓋部(不図示)が取り付けられるようねじ山などを有していてもよい。
筒状成形体3は、容器内の内容物を外部に注出させるための注出流路4を形成する。筒状成形体3は、塩化ビニリデン共重合体を含む樹脂層Iを有し、必要に応じて、塩化ビニリデン共重合体を含まない樹脂層IIを有してもよい。
本実施形態においては、所定のバリア性を担保する筒状成形体を有し、樹脂層Iにクラック等が生じることによりバリア性が低下することを抑止するスパウト本体で筒状成形体の外側を覆うことにより、口栓を繰り返し開閉して長期間にわたり使用した場合や運搬時等において衝撃が加わった場合においても、高いバリア性を維持することが可能となる。なお、本実施形態における「バリア性」とは、酸素バリア性、水蒸気バリア性に加え、他の揮発成分の透過抑止性を含んだものと解してもよい。
〔スパウト本体〕
スパウト本体を構成する樹脂としては、特に限定されないが、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン等のポリエチレン系樹脂(以下、「PE」ともいう。);ホモ或いは、ランダム、ブロック等の共重合体等のポリプロピレン系樹脂(以下、「PP」ともいう。);エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略す);ポリアミド系樹脂(以下、「PA」ともいう。);接着性樹脂が挙げられる。このなかでも、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
(スパウトの総厚み)
スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHは、0.5〜1.5mmであり、好ましくは0.65〜1.35mmであり、より好ましくは0.8〜1.2mmである。スパウトの総厚みHが上記範囲内であることにより、衝撃等によるバリア性低下をより抑制することができる。なお、総厚みHは、口に咥えられる口部2bのうち、ねじ山などが存在しない胴部2b’における、厚みをいう。
(スパウトの外径)
スパウト本体の外径Dは、好ましくは8〜17mmであり、より好ましくは9mm〜16mmであり、さらに好ましくは10mm〜15mmである。
〔筒状成形体〕
筒状成形体は、塩化ビニリデン共重合体を含む樹脂層Iを有し、塩化ビニリデン共重合体を含まない樹脂層IIをさらに有してもよい。なお、本実施形態において、「樹脂層」とは、筒状成形体の側壁に沿って配される円筒状の層をいう。
(樹脂層I)
樹脂層Iは、塩化ビニリデン共重合体を含む層である。塩化ビニリデン共重合体を用いることにより、水蒸気バリア性及び酸素バリア性(以下、まとめて「各種バリア性」ともいう。)がより向上する。樹脂層Iは、塩化ビニリデン共重合体を含むものであっても、塩化ビニリデン共重合体からなるものであってもよいが、塩化ビニリデン共重合体からなる層であることが好ましい。
塩化ビニリデン共重合体における塩化ビニリデン単量体と共重合可能な単量体(以下、「コモノマー」ということもある。)としては、特に限定されないが、例えば、塩化ビニル;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル;アクリル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル;メタクリル酸;メチルアクリロニトリル;酢酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも、水蒸気バリア性及び酸素バリア性と押出加工性のバランスの観点からアクリル酸エステル、メチルアクリロニトリルが好ましい。これらの共重合可能な単量体は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
塩化ビニリデン共重合体を構成する塩化ビニリデンの含有量は、好ましくは85質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上100質量%未満であり、さらに好ましくは95質量%以上100質量%未満である。塩化ビニリデン共重合体を構成する塩化ビニリデンの含有量が85質量%以上であることにより、バリア性がより向上し、常温化及び高温下における内容物の劣化がより抑制される傾向にある。
塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体及び塩化ビニリデン−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−メチルアクリロニトリル共重合体のコモノマー含有量は、好ましくは1〜35質量%であり、より好ましくは1〜25質量%であり、さらに好ましくは2〜15.5質量%であり、よりさらに好ましくは2〜10質量%であり、さらにより好ましくは4〜10質量%であり、特に好ましくは5〜8質量%である。塩化ビニリデン共重合体中のコモノマー含有量が1質量%以上であることにより、押出時の溶融特性がより向上する傾向にある。また、塩化ビニリデン共重合体のコモノマー含有量が35質量%以下であることにより、各種バリア性がより向上し、常温化及び高温下における内容物の劣化がより抑制される傾向にある。
また、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体のコモノマー含有量は、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは1〜30質量%であり、さらに好ましくは1〜21質量%であり、よりさらに好ましくは3.5〜18.5質量%であり、さらにより好ましくは6〜16質量%であり、特に好ましくは8.5〜13.5質量%である。塩化ビニリデン共重合体のコモノマー含有量が1質量%以上であることにより、押出時の溶融特性がより向上する傾向にある。また、塩化ビニリデン共重合体のコモノマー含有量が40質量%以下であることにより、各種バリア性がより向上し、常温化及び高温下における内容物の劣化がより抑制される傾向にある。
ポリ塩化ビニリデンの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは5×104〜1.5×105であり、より好ましくは6×104〜1.3×105であり、さらに好ましくは7×104〜1×105である。重量平均分子量(Mw)が5×104以上であることにより、押出時の溶融特性がより向上する傾向にある。また、重量平均分子量(Mw)が1.5×105以下であることにより、熱安定性を維持した溶融押出が可能となる傾向にある。なお、本実施形態において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエ−ションクロマトグラフィー法(GPC法)により、標準ポリスチレン検量線を用いて求めることができる。
(厚み)
樹脂層Iの厚みは、好ましくは700μm以下であり、より好ましくは600μm以下であり、さらに好ましくは500μm以下である。樹脂層Iの厚みが700μm以下であることにより、樹脂層Iを薄く構成することができる。そのため、スパウトの外形的な大きさを変化させることなく注出流路の内径を増加させることができ、比較的粘度の高い内容物もより容易に流出させることができる傾向にある。また、樹脂層Iの厚みは、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm以上であり、さらに好ましくは150μm以上である。樹脂層Iの厚みが50μm以上であることにより、各種バリア性がより向上し、常温化及び高温下における内容物劣化がより抑制される傾向にある。
(酸素透過度)
23℃・65%RHにおける樹脂層Iの酸素透過度は、好ましくは10000mL・μm/m2・24hrs・MPa以下であり、より好ましくは1000mL・μm/m2・24hrs・MPa以下であり、さらに好ましくは500mL・μm/m2・24hrs・MPa以下である。23℃・65%RHにおける樹脂層Iの酸素透過度の下限は特に制限されず、0mL・μm/m2・24hrs・MPa(検出限界)である。なお、本明細書において「RH」は、相対湿度を意味する。
23℃・65%RHにおける樹脂層Iの酸素透過度が10000mL・μm/m2・24hrs・MPa以下であることにより、樹脂層Iの酸素バリア性がより向上し、内容物の劣化などがより抑制される傾向にある。なお、23℃・65%RHにおける樹脂層Iの酸素透過度は、樹脂層Iを構成する樹脂を適宜選択して用いることにより、低下させることができる。また、23℃・65%RHにおける樹脂層Iの酸素透過度は実施例に記載の方法により測定することができる。
(水蒸気透過度)
38℃・90%RHにおける樹脂層Iの水蒸気透過度は、好ましくは1000g・μm/m2・24hrs以下であり、より好ましくは100g・μm/m2・24hrs以下であり、さらに好ましくは75g・μm/m2・24hrs以下であり、よりさらに好ましくは50g・μm/m2・24hrs以下である。38℃・90%RHにおける樹脂層Iの水蒸気透過度の下限は特に制限されず、0g・μm/m2・24hrs(検出限界)である。
38℃・90%RHにおける樹脂層Iの水蒸気透過度が1000g・μm/m2・24hrs以下であることにより、樹脂層Iの水蒸気バリア性がより向上し、内容物の劣化などがより抑制される傾向にある。なお、38℃・90%RHにおける樹脂層Iの水蒸気透過度は、樹脂層Iを構成する樹脂を適宜選択して用いることにより、低下させることができる。また、38℃・90%RHにおける樹脂層Iの水蒸気透過度は実施例に記載の方法により測定することができる。
(樹脂層II)
樹脂層IIは、塩化ビニリデン共重合体を含まない層である。樹脂層IIの位置は、特に制限されないが、樹脂層Iよりも内側に配されることが好ましい。樹脂層IIが樹脂層Iよりも内側に位置することで注出流路内に樹脂層Iが露出することを回避することができる。
塩化ビニリデン共重合体以外の樹脂としては、特に制限されないが、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン等のポリエチレン系樹脂;ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂;シクロオレフィンポリマー等の環状オレフィン樹脂;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレブチレート等のポリエステル系樹脂;ポリスチレン;ポリブチルアクリレート等のアクリル酸エステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル系樹脂;アクリル−スチレン共重合体;ポリメチルペンテン樹脂;エチレンビニルアセテート;エチレン−ビニルアルコール共重合体;ポリアミド系樹脂;ポリクロロトリフルオロエチレン系樹脂が挙げられる。このなかでも、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状オレフィン樹脂などのポリオレフィン系樹脂が好ましい。このような樹脂を用いることにより、筒状成形体の機械特性がより向上し、口栓を繰り返し開閉して長期間にわたり使用した場合や運搬時等において衝撃が加わった場合における、バリア性の維持性がより向上する傾向にある。
樹脂層IIの厚みは、好ましくは500μm以下であり、より好ましくは400μm以下であり、さらに好ましくは300μm以下である。樹脂層IIの厚みが500μm以下であることにより、樹脂層IIを薄く構成することができる。そのため、スパウトの外形的な大きさを変化させることなく注出流路の内径を増加させることができ、比較的粘度の高い内容物もより容易に流出させることができる傾向にある。また、樹脂層IIの厚みは、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm以上であり、さらに好ましくは150μm以上である。
樹脂層IIの厚みは、筒状成形体の総厚みに対して、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは38%以上である。樹脂層IIの厚みが30%以上であることにより、筒状成形体の機械特性がより向上し、口栓を繰り返し開閉して長期間にわたり使用した場合や運搬時等において衝撃が加わった場合における、バリア性の維持性がより向上する傾向にある。また、樹脂層IIの厚みの上限は、特に制限されないが、好ましくは55%以下であり、より好ましくは50%以下であり、さらに好ましくは45%以下である。
(その他の添加剤)
上記各樹脂層は、必要に応じて、公知の可塑剤、熱安定剤、着色剤、有機系滑剤、無機系滑剤、界面活性剤、加工助剤等その他の添加剤を含んでいてもよい。
可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチルトリブチルサイトレート、アセチル化モノグリセライド、ジブチルセバケート等が挙げられる。
熱安定剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化植物油や、エポキシ系樹脂、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
(筒状成形体の総厚み)
筒状成形体の総厚みhは、好ましくは1.3mm以下であり、より好ましくは1.1mm以下であり、さらに好ましくは0.9mm以下であり、特に好ましくは0.7mm以下である。筒状成形体の総厚みhが、1.3mm以下であることにより、スパウトの外形的な大きさを変化させることなく注出流路の内径を増加させることができ、比較的粘度の高い内容物もより容易に流出させることができる傾向にある。また、筒状成形体の総厚みhは、好ましくは0.1mm以上であり、より好ましくは0.3mm以上である、さらに好ましくは0.5mm以上である。筒状成形体の総厚みhが0.1mm以上であることにより、各種バリア性がより向上し、常温化及び高温下における内容物劣化がより抑制される傾向にある。
筒状成形体の内径dは、7〜14mmであり、好ましくは8〜13mmであり、より好ましくは9〜12mmである。管を流体が通過する場合の圧力損失は、管の径に反比例し、管の径が大きいほど流体は通過しやすい傾向にある。このような観点から、筒状成形体の内径dが上記範囲内であることにより、比較的高粘度の内容物が注出流路を通過しやすくなる。
(層構成)
本実施形態の筒状成形体は、樹脂層Iを有する構成であれば、その他の層構成については、特に制限されない。例えば、以下のような構成が考えられる。なお、「樹脂層II/樹脂層I」という表記は、樹脂層IIと樹脂層Iが筒状成型体の内側から外側へ向けて積層されていることを示す。
樹脂層I(単層)
樹脂層I/樹脂層II
樹脂層I/樹脂層II/樹脂層I
樹脂層II/樹脂層I
樹脂層II/樹脂層I/樹脂層II
〔蓋部〕
本実施形態のスパウトは、注出口を覆う蓋部を有していてもよい。蓋部の注出口を覆う部分は、塩化ビニリデン共重合体により構成されていることが好ましく、蓋部のその他の部分は、塩化ビニリデン共重合体を含んでも、スパウト本体で例示したものと同様の樹脂を含むものであってもよい。
〔筒状成形体の製造方法〕
本実施形態の筒状成形体は、押出成形、射出成形、又はブロー成形等の成形方法で製造することができる。この中でも、樹脂を溶融させて押出成形する押出成形加工が好ましい。このように押出成形された筒状成形体は所定の長さに切断され使用される。
〔スパウトの製造方法〕
本実施形態のスパウトの製造方法は、筒状成形体が挿入されたかたちでその外側にスパウト本体が成形される方法であれば特に制限されない。以下、一態様として、筒状成形体の外側に射出成形によりスパウト本体を成形する方法を説明する。
図2に、射出成形による場合の本実施形態のスパウトの製造方法を表すフローチャートを示す。製造工程の説明の前に、射出成型において使用する金型について説明する。射出成型においては、コア金型21と、成形金型27とを用いる。
図2(a)に示されるように、コア金型は、基台22と、筒状成形体3を装着する筒状成形体装着部23とからなり、筒状成形体装着部23は、基台22側に位置する大径部24aと、先端側に位置する小径部24bとを有する。大径部24aと小径部24bとの間の部分は、爪部5の形状を形作る部分となり、大径部24aから小径部24b方向へ延びる傾斜部25と、傾斜部25と小径部24bとをつなぐストッパー部26とを有する。ストッパー部26は、筒状成形体3がそれ以上台形部側に行かないようにするための部分であり、樹脂層IIの端面の一部がストッパー部の面と接するように成形される。また、大径部24aと小径部24bの半径の差分は、筒状成形体3の肉厚に凡そ等しい。さらに、筒状成形体装着部13の小径部13bの軸方向長さは、筒状成形体4の軸方向長さよりも長く形成されている。
図2(b)に示されるように、成形金型27は、スパウトの外形を形成するためのキャビティ28を有する。特段図示をしていないが、成形金型27は樹脂を流入させるための射出口を有していてもよいし、成形したスパウトを取り出すことのできるように射出成型が分割可能なように構成されていてもよい。
次いで、製造工程を説明する。射出成型においては、コア金型21の筒状成形体装着部23に筒状成形体3を装着しストッパー部26まで挿入する工程と(図2(a))、筒状成形体3が装着されたコア金型21の筒状成形体装着部23を成形金型27のキャビティに挿入するように組み合わせる工程と(図2(b))、キャビティ内に溶融樹脂29を流入させることにより、筒状成形体3の外側にスパウト本体2を射出成型する工程とを有する(図2(c))。
〔スパウト付容器〕
本実施形態のスパウト付容器は、容器と、該容器に取り付けられた上記スパウトと、を有する。「容器」としては、特に限定されないが、例えば、流動性を有する、食料品、医療品、医薬品を包装するものであれば特に制限されない。
また、容器の構成部材としては、塩化ビニリデン共重合体からなる樹脂層を有する積層フィルム、アルミニウム箔層を有する積層フィルム、及び金属蒸着されたフィルムからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。
容器に収容される内容物の粘度は、好ましくは100〜100000mPa・sであり、より好ましくは500〜50000mPa・sであり、さらに好ましくは1000〜10000mPa・sである。内容物の粘度が上記範囲内であったとしても、本実施形態のスパウトであれば、容易に注出することができる。
なお、このような高粘度のものとしては、特に制限されないが、例えば、ゼリー、ヨーグルト、アイスクリームなど、そのまま飲食可能なもの;マヨネーズ、ケチャップ、トマトペースト、ドレッシング、みそ等のより長期保存される調味料が挙げられる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔酸素透過度、水蒸気透過度を測定するための代用測定サンプルの作製〕
樹脂層Iの酸素透過度及び水蒸気透過度の測定においては、筒状成型体に使用される樹脂層Iのみの単層フィルムである代用測定サンプルを作製し、当該代用測定サンプルの酸素透過度、水蒸気透過度の測定値から、樹脂層Iの酸素透過度、水蒸気透過度を算出した。
樹脂層Iの代用測定フィルムは、ダイレクトインフレーション装置を用い、単層ダイを用いて、層の厚みが25μmとなるように製膜することにより得た。以下、代用測定フィルムというときは、上記構成を有するフィルムをいうものとする。
これら代用測定フィルムのその厚みあたりの酸素透過度及び水蒸気透過度を測定し、得られた測定値に、代用測定フィルムの厚みを掛け算することにより、厚み1μm当りの酸素透過度及び水蒸気透過度を得た。その後、実際の樹脂層Iの厚みで割り算することにより、樹脂層Iの酸素透過度及び水蒸気透過度を算出した。
厚み1μm当りの透過度=代用測定フィルムの透過度×代用測定フィルムの厚み
樹脂層Iの透過度 =厚み1μm当りの透過度÷樹脂層Iの厚み
〔酸素透過度(OTR)〕
酸素透過度(OTR)は、ASTM D−3985に準拠して測定した。具体的には、Mocon OX−TRAN 2/20を使用して、23℃、65%RHの条件で、所定の厚みの代用測定サンプルを測定した。得られた測定値から厚み1μm当りの酸素透過度(小数点以下は四捨五入する)を得て、厚み1μm当りの酸素透過度(mL・μm/m2・24hrs・MPa)を樹脂層Iの厚みで割り算して、樹脂層Iの厚みあたりの酸素透過度(mL/m2・24hrs・MPa)を得た。表中、厚み1μm当りの酸素透過度をカッコなしで示し、樹脂層Iの厚みあたりの酸素透過度をカッコつきで示す。
〔水蒸気透過度(WVTR)〕
水蒸気透過度(WVTR)は、ASTM F−372に準拠して測定した。具体的には、Mocon PERMATRAN−W398を使用して、38℃、90%RHの条件で、所定の厚みの代用測定サンプルを測定した。得られた測定値から厚み1μm当りの水蒸気透過度(小数点以下は四捨五入する)を得て、厚み1μm当りの水蒸気透過度(g・μm/m2・24hrs・MPa)を樹脂層Iの厚みで割り算して、樹脂層Iの厚みあたりの水蒸気透過度(g/m2・24hrs・MPa)を得た。表中、厚み1μm当りの水蒸気透過度をカッコなしで示し、樹脂層Iの厚みあたりの水蒸気透過度をカッコつきで示す。
〔バリア口栓付容器の製造方法〕
共押出多層筒状ダイスを装着した溶融押出設備を用い、実施例及び比較例の各筒状成型体と同様の層の構成比率を有するシートを連続押出した。その後、冷水槽でシートの厚みが各筒状成型体の厚みと同様となるように調整した。得られたシートをカットして、当該シートが蓋部の口栓の口を覆う部分となるようにポリエチレンからなる蓋部本体に配して、蓋部を得た。
実施例及び比較例で得られたスパウトに、得られた蓋部を取り付けてバリア口栓を得た。得られたバリア口栓を、アルミニウム箔層を有する積層フィルムからなるパウチに取り付けてバリア口栓付容器を得た。
〔内容物のかたまりの評価〕
上記のようにして得られたバリア口栓付容器に、粘度が5000mPa・sの市販のゼリーを充填ノズルにより充填して蓋部でキャップした。10日間、40℃で保管した後に、スパウト部分の内容物を取り出し、粘度変化を測定し、内容物のかたまりの度合いを、以下の基準で評価した。なお、粘度は、粘度計(アントンパール社製 MCR−301)を用いて測定した。
○:保管前後の粘度変化率が、保管前を100%として±10%以内
△:保管前後の粘度変化率が、保管前を100%として±10%超過±20%以内
×:保管前後の粘度変化率が、保管前を100%として±20%超過
〔スパウト部のくわえやすさの評価〕
上記バリア口栓付容器の内容物を食べる際に、スパウトがくわえやすいか否かの度合いを評価した。具体的には、男性10名、女性10名の計20名のパネラーを用意し、滑動計で、口裂幅(左右の口角で上赤唇とした赤唇の外端が移行する点間の距離)を測定した。男性の口裂幅の平均値は50mmであり、女性の口裂幅の平均値は46mmであり、全体の口裂幅の平均値は48mmであった。これら20名のパネラーに、上記バリア口栓付容器のスパウトをくわえてもらい、そのくわえやすさについて以下の3段階で評価した結果を得た。得られた結果を集計し、20名全員の点数の過剰平均を算出して加えやすさの評価とした。なお、上記口裂幅は、おおよそ日本人の一般的な口裂幅に相当するものと考えられる。
3点:くわえやすい
2点:ややくわえにくい
1点:くわえにくい
〔内容物の味の評価〕
上記と同様にしてヨーグルト系食品(明治社製、製品名メイバランス ソフトJelly)を充填したバリア口栓付容器を2月間、25℃で保管したものを、20個用意した。また、バリア口栓付容器に充填せずに同様のヨーグルトをポリエチレン製容器で2月間、25℃で保管したものもコントロールとして用意した。保管前のバリア口栓付容器1本、保管後のバリア口栓付容器1本、コントロールのヨーグルトを20名のパネラーにそれぞれ試食してもらい、保管前とコントロールとの味の対比から、保管後の味の違いを以下の基準で評価した。
○:変わらない
△:苦みにおいて、やや味の違いがある
×:苦み、油っぽさにおいて、はっきりとした味の違いがある
なお、用いたヨーグルト系食品は、所謂ヨーグルトとは異なり栄養食品として調製されたものであり、乳清たんぱく質及びその分解物のほか、食用油脂やその他種々の成分が含まれているものであり、経時的に苦味、油っぽさを感じ得るものであった。苦味、油っぽさについては、上記のとおりコントロールで感じる苦味、油っぽさを基準として評価した。
〔実施例1〕
内側から、樹脂層IIを構成する低密度ポリエチレン(PE;旭化成株式会社製、製品名F1920)、樹脂層Iを構成する塩化ビニリデン共重合体(PVDC;塩化ビニリデン(VDC)/メチルアクリレート(MA)=95/5(質量%)、重量平均分子量8×104、旭化成株式会社製)の順で層を形成するように、共押出多層筒状ダイスを装着した溶融押出設備を用いて筒状に連続押出した。その後、外径サイジング装置付の冷水槽で外直径11.3mmに調整し、内径dが10mmであり、総厚みhが650μmの2層構造からなる筒状成形体を得た。また、塩化ビニリデン共重合体のみを用いて、代用測定フィルムを得た。
その後、図2に従い、コア金型の筒状成形体装着部に得られた筒状成形体(2層チューブ)を装着し、該コア金型を成形金型と組み合わせ、ポリプロピレン樹脂(サンアロマー社製)をそのキャビティ内に流入させることにより、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが1mmとなり、スパウトの外径Dが12mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔実施例2〕
実施例1と同様にして得られた筒状成形体を用いて、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが1.5mmとなり、スパウトの外径Dが13mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔実施例3〕
各層における厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして、外直径10.8mm、内径d10mm、総厚みh400μmの2層構造からなる筒状成形体及びPVDCからなる代用測定フィルムを得た。また、実施例1と同様に、得られた筒状成形体を用いて、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが0.5mmとなり、スパウトの外径Dが11mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔実施例4〕
実施例1と同様にして、外直径8.3mm、内径d7mm、総厚みh650μmの2層構造からなる筒状成形体及びPVDCからなる代用測定フィルムを得た。また、実施例1と同様に、得られた筒状成形体を用いて、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが1.0mmとなり、スパウトの外径Dが9mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔実施例5〕
実施例1と同様にして、外直径13.3mm、内径d12mm、総厚みh650μmの2層構造からなる筒状成形体及びPVDCからなる代用測定フィルムを得た。また、実施例1と同様に、得られた筒状成形体を用いて、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが1.0mmとなり、スパウトの外径Dが14mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔比較例1〕
内側から、樹脂層IIを構成する低密度ポリエチレン(PE)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)の順で層を形成するように、共押出多層筒状ダイスを装着した溶融押出設備を用いて筒状に連続押出した。その後、外径サイジング装置付の冷水槽で外直径11.3mmに調整し、内径dが10mmであり、総厚みhが650μmの2層構造からなる筒状成形体を得た。また、EVOHのみを用いて、代用測定フィルムを得た。
その後、図2に従い、コア金型の筒状成形体装着部に得られた筒状成形体(2層チューブ)を装着し、該コア金型を成形金型と組み合わせ、ポリプロピレン樹脂(サンアロマー社製)をそのキャビティ内に流入させることにより、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが1mmとなり、スパウトの外径Dが12mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔比較例2〕
各層における厚みを変更した以外は、比較例1と同様にして、外直径13.3mm、内径d10mm、総厚みh1650μmの2層構造からなる筒状成形体及びEVOHからなる代用測定フィルムを得た。また、実施例1と同様に、得られた筒状成形体を用いて、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが2mmとなり、スパウトの外径Dが14mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔比較例3〕
各層における厚みを変更した以外は、比較例1と同様にして、外直径14.5mm、内径d10mm、総厚みh2250μmの2層構造からなる筒状成形体及びEVOHからなる代用測定フィルムを得た。また、実施例1と同様に、得られた筒状成形体を用いて、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが2.5mmとなり、スパウトの外径Dが15mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔比較例4〕
各層における厚みを変更した以外は、比較例1と同様にして、外直径11.5mm、内径d7mm、総厚みh2250μmの2層構造からなる筒状成形体及びEVOHからなる代用測定フィルムを得た。また、実施例1と同様に、得られた筒状成形体を用いて、スパウト本体と筒状成形体とからなるスパウトの総厚みHが2.5mmとなり、スパウトの外径Dが12mmとなるように、スパウト本体を構成し、スパウトを得た。
〔比較例5〜8〕
エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)に代えて、MXD6ポリアミド樹脂(PA(三菱ガス化学株式会社製、製品名S6007))を、用いたこと以外は比較例1〜4とそれぞれ同様にして、2層構造からなる筒状成形体及びPAからなる代用測定フィルムを得た。得られた筒状成形体を用いて、スパウトを製造した。
本発明のスパウトは、各種容器に取り付けられる注出口を構成するものとして産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 容器に取り付けられて注出口を構成するスパウト本体と、該スパウト本体に内挿された筒状成形体とを有し、
    前記筒状成形体が、塩化ビニリデン共重合体を含む樹脂層Iを有し、
    前記筒状成形体の内径が、7〜14mmであり、
    スパウトの総厚みが、0.5〜1.5mmである、
    スパウト。
  2. 前記樹脂層Iの酸素透過度が、10000mL・μm/m2・24hrs・MPa(23℃・65%RH)以下であり、且つ
    前記樹脂層Iの水蒸気透過度が、1000g・μm/m2・24hrs(38℃・90%RH)以下である、
    請求項1に記載のスパウト。
  3. 前記筒状成形体が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂層IIをさらに有し、
    該樹脂層IIが前記樹脂層Iよりも内側に配されたものである、
    請求項1又は2に記載のスパウト。
  4. 容器と、該容器に取り付けられた請求項1〜3のいずれか1項に記載のスパウトと、を有する、
    スパウト付容器。
  5. 前記容器に収容される内容物の粘度が、100〜100000mPa・sである、
    請求項4に記載のスパウト付容器。
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