JP2019029468A - パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高いパッケージを提供する。【解決手段】パッケージ1は、基板本体10、および基板本体10に積層された多層膜部12を有するベース基板3と、キャビティを有し、ベース基板3と重ねて設けられるリッド基板4と、キャビティの周囲においてベース基板3の多層膜部12とリッド基板4とが接合された接合部6と、を備える。多層膜部12は、ベース基板3およびリッド基板4の重ね合わせ方向から見て接合部6を跨いで延びる引出配線膜14と、基板本体10および引出配線膜14を、重ね合わせ方向から見て少なくとも接合部6と重なる位置において被覆する絶縁膜16と、を備える。多層膜部12には、重ね合わせ方向から見て引出配線膜14および接合部6と重なる位置に空隙18が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、パッケージに関するものである。
従来、赤外線センサやジャイロセンサ、加速度センサ等の素子には、減圧雰囲気で封止されたパッケージが使用される場合がある。この種のパッケージは、気密性を保持するために、ベース基板とリッド基板とを重ねたうえで全周に亘って接合する必要があるとともに、パッケージの外部に電極を引き出すための引出配線が必要となる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、シリコン基板とガラス構造体とを用いて形成した気密構造体内に電子素子を実装してなるデバイスであって、シリコン基板は、シリコン基板の表面に形成された第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜の上部に所定の形状にパターニングされて形成された導電膜と、導電膜の上部に形成された第2の絶縁膜と、第2の絶縁膜の上部に形成されるとともにその表面段差が無くなるように平坦研磨されたポリシリコン膜と、を備え、ガラス構造体は、気密構造を取るようにポリシリコン膜に接合され、導電膜は、ガラス構造体とポリシリコン膜の接合部の下方を通して気密構造体内部と外部を電気的接続しているデバイスが開示されている。
特開2006−156815号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、導電膜と、導電膜の上部に形成された第2の絶縁膜およびポリシリコン膜と、の熱膨張率が異なる。このため、例えばシリコン基板とガラス構造体との接合時等において導電膜、第2絶縁膜およびポリシリコン膜が高温となると、平坦研磨されたポリシリコン膜の表面に凹凸が形成され、ガラス構造体とポリシリコン膜との接合部に隙間が形成される可能性がある。また、接合部においてガラス構造体とポリシリコン膜とが隙間なく接合された場合であっても、降温時の収縮率の差により、接合部の剥離や、応力集中によるクラック等が発生する可能性がある。このように、接合部に隙間が形成された場合や、クラックが発生した場合等には、パッケージ内部の気密を維持できず、パッケージとしての信頼性が低下するおそれがある。
そこで本発明は、信頼性の高いパッケージを提供するものである。
本発明のパッケージは、基板本体、および前記基板本体に積層された多層膜部を有する第1基板と、キャビティを有し、前記第1基板と重ねて設けられる第2基板と、前記キャビティの周囲において前記第1基板の前記多層膜部と前記第2基板とが接合された接合部と、を備え、前記多層膜部は、前記第1基板および前記第2基板の重ね合わせ方向から見て前記接合部を跨いで延びる配線膜と、前記基板本体および前記配線膜を、前記重ね合わせ方向から見て少なくとも前記接合部と重なる位置において被覆する絶縁膜と、を備え、前記多層膜部には、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜および前記接合部と重なる位置に空隙が形成されている、ことを特徴とする。
一般に配線膜および絶縁膜の熱膨張率は相違するので、配線膜および絶縁膜で温度変化時に発生する膜厚の変化率が相違する。
本発明では、多層膜部における重ね合わせ方向から見て配線膜および接合部と重なる位置に空隙が形成されているので、配線膜の重ね合わせ方向の熱膨張を空隙により吸収することができる。これにより、多層膜部における重ね合わせ方向から見て接合部と重なる位置のうち、配線膜が設けられた領域において生じる重ね合わせ方向の膜厚の変化量と、配線膜が設けられていない領域において生じる重ね合わせ方向の膜厚の変化量と、の差を緩和することができる。このため、温度変化時に、多層膜部における重ね合わせ方向から見て接合部と重なる位置の表面形状が、配線膜が設けられた領域と、配線膜が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。よって、第1基板と第2基板との接合時に、多層膜部が高温となることで多層膜部の表面に凹凸が発生することが抑制されるので、接合部に隙間が形成されることを抑制できる。また、第1基板と第2基板との接合後の降温時に、接合部に作用する応力に分布が生じることが抑制されるので、接合部が剥離することや、接合部の周囲に応力集中が生じてクラックが発生すること等を抑制できる。以上により、パッケージ内部の気密を維持することが可能となり、信頼性の高いパッケージを提供できる。
上記のパッケージにおいて、前記空隙は、前記配線膜と前記接合部との間に形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、配線膜と接合部との間で、配線膜の重ね合わせ方向の熱膨張を空隙により吸収できる。したがって、温度変化時に、多層膜部の表面形状が、配線膜が設けられた領域と、配線膜が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。
上記のパッケージにおいて、前記絶縁膜は、前記基板本体と前記配線膜との間に設けられた下層絶縁膜を備え、前記空隙は、前記下層絶縁膜における前記基板本体と前記配線膜との間に形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、基板本体と配線膜との間で、配線膜の重ね合わせ方向の熱膨張を空隙により吸収できる。これにより、配線膜の熱膨張が多層膜部の表面に伝わることを抑制できる。したがって、温度変化時に、多層膜部の表面形状が、配線膜が設けられた領域と、配線膜が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。
上記のパッケージにおいて、前記空隙は、前記重ね合わせ方向に直交する方向から見て前記配線膜と重なる位置に形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、配線膜の重ね合わせ方向に直交する方向の熱膨張を、空隙により吸収できる。これにより、配線膜の重ね合わせ方向に直交する方向の熱ひずみが抑制されるので、横ひずみによる配線膜の膜厚変化を抑制できる。したがって、上述した接合部の隙間の形成や、接合部の剥離、接合部の周囲におけるクラックの発生等を、より効果的に抑制することができる。
上記のパッケージにおいて、前記多層膜部には、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜の外側、かつ前記重ね合わせ方向に直交する方向から見て前記配線膜と重なる位置に側部空隙が形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、配線膜の重ね合わせ方向に直交する方向の熱膨張を、重ね合わせ方向から見た配線膜の外側において、側部空隙により吸収できる。これにより、配線膜の重ね合わせ方向に直交する方向の熱ひずみが抑制されるので、横ひずみによる配線膜の膜厚変化を抑制できる。したがって、上述した接合部の隙間の形成や、接合部の剥離、接合部の周囲におけるクラックの発生等を、より効果的に抑制することができる。
上記のパッケージにおいて、前記空隙は、複数設けられている、ことが望ましい。
本発明によれば、空隙を広い範囲に設けることができるので、温度変化時に、多層膜部の表面形状が、配線膜が設けられた領域と、配線膜が設けられていない領域と、で変化することをより確実に抑制できる。
しかも、複数の空隙の間には配線膜および絶縁膜のうち少なくともいずれか一方が配置されるので、例えば1つの大きな空隙を設ける場合と比較して、多層膜部の強度の低下を抑制できる。したがって、第1基板と第2基板との接合時に多層膜部に加わる力を受け止めて、第1基板と第2基板とを確実に接合させることができる。
上記のパッケージにおいて、前記空隙は、前記重ね合わせ方向から見て前記接合部を跨いで延びている、ことが望ましい。
本発明によれば、空隙が接合部を跨いでいない場合と比較して、重ね合わせ方向から見て接合部に対して空隙をより広い範囲で重ねるように設けることができる。このため、温度変化時に、多層膜部の表面形状が、配線膜が設けられた領域と、配線膜が設けられていない領域と、で変化することをより確実に抑制できる。
しかも、空隙が重ね合わせ方向から見て接合部を跨いで延びているので、空隙が接合部を跨いでいない場合と比較して、空隙に対する接合部の位置ずれの許容範囲を大きくすることができる。したがって、第1基板および第2基板の接合を容易に行うことが可能となる。
本発明のパッケージは、基板本体、および前記基板本体に積層された多層膜部を有する第1基板と、キャビティを有し、前記第1基板と重ねて設けられる第2基板と、前記キャビティの周囲において前記第1基板の前記多層膜部と前記第2基板とが接合された接合部と、を備え、前記多層膜部は、前記第1基板および前記第2基板の重ね合わせ方向から見て前記接合部を跨いで延びる配線膜と、前記基板本体および前記配線膜を、前記重ね合わせ方向から見て少なくとも前記接合部と重なる位置において被覆する絶縁膜と、を備え、前記接合部は、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜と重なるとともに所定方向に沿って前記配線膜の外側まで直線状に延びる直線部を備え、前記多層膜部には、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜の外側、かつ前記重ね合わせ方向に直交する方向から見て前記配線膜と重なる位置であって、前記重ね合わせ方向から見て前記直線部と重なる位置に側部空隙が形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、配線膜の重ね合わせ方向に直交する方向の熱膨張を、重ね合わせ方向から見た配線膜の外側において、側部空隙により吸収できる。これにより、配線膜の重ね合わせ方向に直交する方向の熱ひずみが抑制されるので、横ひずみによる配線膜の膜厚変化を抑制できる。このため、温度変化時に、多層膜部における重ね合わせ方向から見て接合部と重なる位置の表面形状が、配線膜が設けられた領域と、配線膜が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。よって、第1基板と第2基板との接合時に、多層膜部が高温となることで多層膜部の表面に凹凸が発生することが抑制されるので、接合部に隙間が形成されることを抑制できる。また、第1基板と第2基板との接合後の降温時に、接合部に作用する応力に分布が生じることが抑制されるので、接合部が剥離することや、接合部の周囲に応力集中が生じてクラックが発生すること等を抑制できる。以上により、パッケージ内部の気密を維持することが可能となり、信頼性の高いパッケージを提供できる。
本発明によれば、信頼性の高いパッケージを提供できる。
第1実施形態のパッケージの平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 図1のIII−III線における断面図である。 第1実施形態の変形例のパッケージの平面図である。 図4のV−V線における断面図である。 第2実施形態のパッケージの平面図である。 図6のVII−VII線における断面図である。 図6のVIII−VIII線における断面図である。 第3実施形態のパッケージの平面図である。 図9のX−X線における断面図である。 図9のXI−XI線における断面図である。 第4実施形態のパッケージの平面図である。 図12のXIII−XIII線における断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明に用いる各図面では、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
[第1実施形態]
最初に、第1実施形態のパッケージ1について説明する。まず、パッケージ1の概略構成について説明する。
図1は、第1実施形態のパッケージの平面図である。図2は、図1のII−II線における断面図である。
図1および図2に示すように、パッケージ1は、赤外線センサである素子2が埋設されたベース基板3(第1基板)と、キャビティ5を有し、ベース基板3に重ねて設けられたリッド基板4(第2基板)と、キャビティ5の周囲においてベース基板3とリッド基板4とが接合された接合部6と、を備えている。なお、以下では、ベース基板3とリッド基板4の重ね合わせ方向を単に重ね合わせ方向という。また、重ね合わせ方向のうち、ベース基板3に対するリッド基板4側を上側と定義し、その反対側を下側と定義する。また、重ね合わせ方向に直交するとともに、互いに直交する2方向をX方向およびY方向と定義する。
ベース基板3は、基板本体10と、基板本体10の上面に積層された多層膜部12と、を備えている。基板本体10は、重ね合わせ方向を厚さ方向とする、例えばシリコン基板である。基板本体10は、平面視でX方向およびY方向の双方向に延びる矩形状に形成されている。多層膜部12は、引出配線膜14(配線膜)と、絶縁膜16と、を備えている。絶縁膜16は、基板本体10の上面および引出配線膜14を被覆する。
リッド基板4は、重ね合わせ方向を厚さ方向とする、例えばシリコン基板である。リッド基板4は、平面視でX方向およびY方向の双方向に延びる矩形状に形成されている。リッド基板4は、平面視でベース基板3よりも小さく形成されている。リッド基板4は、キャビティ5を有する。キャビティ5は、リッド基板4の下面に形成された凹部である。キャビティ5は、重ね合わせ方向から見てX方向およびY方向の双方向に延びる矩形状に形成されている。キャビティ5は、重ね合わせ方向から見て素子2の全体と重なるように形成されている。
リッド基板4の下面には、第1接合膜41が形成されている。第1接合膜41は、キャビティ5を外側から囲むように、重ね合わせ方向から見てX方向およびY方向の双方向に延びる矩形枠状に形成されている。第1接合膜41は、金属膜であって、例えばタンタル上に金を積層した積層膜により形成されている。
ベース基板3の上面(絶縁膜16の上面)には、第2接合膜43が形成されている。第2接合膜43は、重ね合わせ方向から見てX方向およびY方向の双方向に延びる矩形枠状に形成されている。第2接合膜43は、金属膜であって、例えばタンタル上に金を積層した積層膜により形成されている。第2接合膜43は、第1接合膜41と重ね合わせ方向で対向するように設けられている。第2接合膜43は、重ね合わせ方向から見て第1接合膜41と重なるように設けられ、第1接合膜41と略一致する形状に形成されている。
第1接合膜41および第2接合膜43は、例えば金属拡散接合等により接合されて一体化している。これにより、ベース基板3の上面とリッド基板4のキャビティ5との間には、真空の気密空間が形成されている。なお、上述した接合部6は、第1接合膜41および第2接合膜43の接合面である。
次に、ベース基板3の詳細構成について説明する。
図2に示すように、絶縁膜16は、引出配線膜14よりも下層(すなわち基板本体10と引出配線膜14との間)に設けられた下層絶縁膜20と、引出配線膜14よりも上層に設けられた上層絶縁膜30、を備えている。
下層絶縁膜20は、下層第1絶縁膜21と、下層第2絶縁膜22と、を備えている。下層第1絶縁膜21は、基板本体10の上面の略全面に積層されている。下層第1絶縁膜21は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等である。下層第1絶縁膜21の上面には、素子2が設けられている。
下層第2絶縁膜22は、下層第1絶縁膜21に積層されている。下層第2絶縁膜22は、素子2および下層第1絶縁膜21の上面全体を上側から被覆している。下層第2絶縁膜22は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等である。下層第2絶縁膜22には、貫通孔22aが形成されている。貫通孔22aは、重ね合わせ方向から見てベース基板3のX方向中央部に設けられ、素子2の図示しない電極の少なくとも一部を囲うように形成されている(図1参照)。
引出配線膜14は、下層第2絶縁膜22に積層されている。引出配線膜14は、例えば窒化チタン/アルミニウム銅合金/窒化チタンの積層膜である。下層および上層の窒化チタン膜の膜厚は、例えば70nm程度である。アルミニウム銅合金膜の膜厚は、例えば1000nm程度である。このように、金属配線膜であるアルミニウム銅合金膜の上下を金属化合物の窒化チタン膜で挟むことにより、接合時の加熱によって生じるアルミニウム銅合金層の結晶成長による膨張を抑制することができる。引出配線膜14は、絶縁膜16よりも熱膨張率が大きい。図1に示すように、引出配線膜14は、重ね合わせ方向から見てベース基板3のX方向中央部に配置されている。引出配線膜14は、重ね合わせ方向から見て接合部6を跨いでY方向に沿って延び、キャビティ5の内外に一定の幅で延びている。引出配線膜14は、重ね合わせ方向から見てキャビティ5と重なる位置において、下層第2絶縁膜22の貫通孔22aと重なっている。引出配線膜14は、下層第2絶縁膜22の貫通孔22aの内側で、素子2の電極(不図示)と導通している。
図2に示すように、上層絶縁膜30は、上層第1絶縁膜31と、上層第2絶縁膜32と、を備えている。上層第1絶縁膜31は、下層第2絶縁膜22に積層されている。上層第1絶縁膜31は、引出配線膜14および下層第2絶縁膜22の上面全体を上側から被覆している。上層第1絶縁膜31は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等である。
図3は、図1のIII−III線における断面図である。
図2および図3に示すように、上層第1絶縁膜31の上面には、複数の凹部33が形成されている。凹部33は、重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置に設けられている。凹部33は、重ね合わせ方向から見て引出配線膜14と重なる位置に設けられている。
各凹部33は、重ね合わせ方向から見てY方向に沿って延びるスリット状に形成されている。各凹部33は、重ね合わせ方向から見て接合部6をY方向で跨いでいる。換言すると、各凹部33の一端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6よりもキャビティ5側に設けられ、各凹部33の他端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6よりも外側に設けられている。複数の凹部33は、X方向に等間隔で並んで設けられている。なお、図示の例では、各凹部33は、上層第1絶縁膜31を貫通しているが、上層第1絶縁膜31を貫通していなくてもよい。また、各凹部33は、重ね合わせ方向に一定の幅で延びていてもよいし、上側から下側に向かうに従い幅広となる逆テーパ状に形成されていてもよい。
図2に示すように、上層第2絶縁膜32は、上層第1絶縁膜31に積層されている。上層第2絶縁膜32は、上層第1絶縁膜31の上面全体を被覆している。上層第2絶縁膜32は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等である。上層第2絶縁膜32の上面は、平坦化されている。
図1および図2に示すように、上層絶縁膜30には、上層第1絶縁膜31および上層第2絶縁膜32を貫通する貫通孔30aが形成されている。貫通孔30aは、重ね合わせ方向から見てベース基板3のX方向中央部に設けられ、引出配線膜14の上面を露出させている。
上層第2絶縁膜32の上面には、外部電極45が形成されている。外部電極45は、金属膜であって、例えばタンタル上に金を積層した積層膜により形成されている。外部電極45は、第2接合膜43と同一の工程で形成されてもよい。外部電極45は、重ね合わせ方向から見た接合部6よりも外側において、少なくとも一部(図示の例では全体)が上層絶縁膜30の貫通孔30aと重なっている。外部電極45は、上層絶縁膜30の貫通孔30aの内側で引出配線膜14と導通している。これにより、外部電極45は、引出配線膜14を介して素子2と電気的に接続されている。
図1から図3に示すように、多層膜部12には、空隙18が形成されている。空隙18は、上層第1絶縁膜31の各凹部33の内側に形成されている。空隙18は、重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置に形成されている。空隙18は、例えば上層第2絶縁膜32の成膜時のボイドである。空隙18は、上層絶縁膜30における引出配線膜14と接合部6との間に形成されている。空隙18は、凹部33の形状に対応し、重ね合わせ方向から見て接合部6をY方向で跨いで延びている。
このように本実施形態では、多層膜部12における重ね合わせ方向から見て引出配線膜14および接合部6と重なる位置に空隙18が形成されているので、引出配線膜14の重ね合わせ方向の熱膨張を空隙18により吸収することができる。これにより、多層膜部12における重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置のうち、引出配線膜14が設けられた領域において生じる重ね合わせ方向の膜厚の変化量と、引出配線膜14が設けられていない領域において生じる重ね合わせ方向の膜厚の変化量と、の差を緩和することができる。このため、温度変化時に、多層膜部12における重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置の表面形状が、引出配線膜14が設けられた領域と、引出配線膜14が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。よって、ベース基板3とリッド基板4との接合時に、多層膜部12が高温となることで多層膜部12の表面に凹凸が発生することが抑制されるので、接合部6に隙間が形成されることを抑制できる。また、ベース基板3とリッド基板4との接合後の降温時に、接合部6に作用する応力に分布が生じることが抑制されるので、接合部6が剥離することや、接合部6の周囲に応力集中が生じてクラックが発生すること等を抑制できる。以上により、パッケージ内部の気密を維持することが可能となり、信頼性の高いパッケージ1を提供できる。
また、空隙18は、引出配線膜14と接合部6との間に形成されているので、引出配線膜14と接合部6との間で、引出配線膜14の重ね合わせ方向の熱膨張を空隙18により吸収できる。したがって、温度変化時に、多層膜部12の表面形状が、引出配線膜14が設けられた領域と、引出配線膜14が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。
また、空隙18は、複数設けられているので、空隙18を広い範囲に設けることができる。これにより、温度変化時に、多層膜部12の表面形状が、引出配線膜14が設けられた領域と、引出配線膜14が設けられていない領域と、で変化することをより確実に抑制できる。
しかも、複数の空隙18の間には絶縁膜16が配置されるので、例えば1つの大きな空隙を設ける場合と比較して、多層膜部12の強度の低下を抑制できる。したがって、ベース基板3とリッド基板4との接合時に多層膜部12に加わる力を受け止めて、ベース基板3とリッド基板4とを確実に接合させることができる。
また、空隙18は、重ね合わせ方向から見て接合部6を跨いで延びているので、空隙が接合部を跨いでいない場合と比較して、重ね合わせ方向から見て接合部6に対して空隙18をより広い範囲で重ねるように設けることができる。このため、温度変化時に、多層膜部12の表面形状が、引出配線膜14が設けられた領域と、引出配線膜14が設けられていない領域と、で変化することをより確実に抑制できる。
しかも、重ね合わせ方向から見て空隙18が接合部6を跨いで延びているので、空隙が接合部を跨いでいない場合と比較して、空隙18に対する接合部6の位置ずれの許容範囲を大きくすることができる。したがって、ベース基板3およびリッド基板4の接合を容易に行うことが可能となる。
[第1実施形態の変形例]
図4は、第1実施形態の変形例のパッケージの平面図である。図5は、図4のV−V線における断面図である。
上記第1実施形態においては、空隙18が重ね合わせ方向から見て引出配線膜14と重なる位置に設けられているが、図4に示すように、さらに重ね合わせ方向から見た引出配線膜14の側方に側部空隙19が形成されていてもよい。
以下、第1実施形態の変形例のパッケージ101について詳述する。
図4および図5に示すように、上層第1絶縁膜31の上面には、複数の側部凹部34が形成されている。側部凹部34は、重ね合わせ方向から見て引出配線膜14の外側、かつ重ね合わせ方向に直交する方向から見て引出配線膜14と重なる位置に設けられている。側部凹部34は、接合部6のうち重ね合わせ方向から見て引出配線膜14と重なるとともにX方向(所定方向)に沿って引出配線膜14の外側まで直線状に延びる直線部6aと重なる位置に設けられている。側部凹部34は、重ね合わせ方向から見て引出配線膜14のX方向両側にそれぞれ1つずつ設けられている。
各側部凹部34は、重ね合わせ方向から見てY方向に沿って延びるスリット状に形成されている。各側部凹部34は、重ね合わせ方向から見て接合部6の直線部6aをY方向で跨いでいる。換言すると、各側部凹部34の一端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6の直線部6aよりもキャビティ5側に設けられ、各側部凹部34の他端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6の直線部6aよりも外側に設けられている。なお、図示の例では、各側部凹部34は、上層第1絶縁膜31を貫通しているが、上層第1絶縁膜31を貫通していなくてもよい。また、各側部凹部34は、重ね合わせ方向に一定の幅で延びていてもよいし、上側から下側に向かうに従い幅広となる逆テーパ状に形成されていてもよい。
多層膜部12には、側部空隙19が形成されている。側部空隙19は、上層第1絶縁膜31の各側部凹部34の内側に形成されている。側部空隙19は、重ね合わせ方向から見て引出配線膜14の外側、かつ重ね合わせ方向に直交する方向から見て引出配線膜14と重なる位置であって、接合部6の直線部6aと重なる位置に設けられている。側部空隙19は、例えば上層第2絶縁膜32の成膜時のボイドである。側部空隙19は、側部凹部34の形状に対応し、重ね合わせ方向から見て接合部6をY方向で跨いで延びている。
このように、本変形例では、多層膜部12には、重ね合わせ方向から見て引出配線膜14の外側であって、接合部6の直線部6aと重なる位置に側部空隙19が形成されている。この構成によれば、引出配線膜14の重ね合わせ方向に直交する方向の熱膨張を、重ね合わせ方向から見た引出配線膜14の外側において、側部空隙19により吸収できる。これにより、引出配線膜14の重ね合わせ方向に直交する方向の熱ひずみが抑制されるので、横ひずみによる引出配線膜14の膜厚変化を抑制できる。したがって、上述した接合部6の隙間の形成や、接合部6の剥離、接合部6の周囲におけるクラックの発生等を、より効果的に抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパッケージ201について説明する。
第1実施形態では、空隙18が引出配線膜14と接合部6との間に形成されている。これに対して、第2実施形態では、空隙218が基板本体10と引出配線膜14との間に形成されている点で、第1実施形態と異なっている。
図6は、第2実施形態のパッケージの平面図である。図7は、図6のVII−VII線における断面図である。
図7に示すように、絶縁膜216は、引出配線膜14よりも下層(すなわち基板本体10と引出配線膜14との間)に設けられた下層絶縁膜220と、引出配線膜14よりも上層に設けられた上層絶縁膜230と、を備えている。下層絶縁膜220は、下層第1絶縁膜21と、下層第2絶縁膜222と、下層第3絶縁膜223と、を備えている。下層第1絶縁膜21の上面には、素子2が設けられている。
下層第2絶縁膜222は、下層第1絶縁膜21に積層されている。下層第2絶縁膜222は、素子2および下層第1絶縁膜21の上面全体を上側から被覆している。下層第2絶縁膜222は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等である。
図8は、図6のVIII−VIII線における断面図である。
図7および図8に示すように、下層第2絶縁膜222の上面には、複数の凹部224が形成されている。凹部224は、重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置に設けられている。凹部224は、重ね合わせ方向から見て引出配線膜14と重なる位置に設けられている。
各凹部224は、重ね合わせ方向から見てY方向に沿って延びるスリット状に形成されている。各凹部224は、重ね合わせ方向から見て接合部6をY方向で跨いでいる。換言すると、各凹部224の一端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6よりもキャビティ5側に設けられ、各凹部224の他端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6よりも外側に設けられている。複数の凹部224は、X方向に等間隔で並んで設けられている。なお、図示の例では、各凹部224は、下層第2絶縁膜222を貫通しているが、下層第2絶縁膜222を貫通していなくてもよい。また、各凹部224は、重ね合わせ方向に一定の幅で延びていてもよいし、上側から下側に向かうに従い幅広となる逆テーパ状に形成されていてもよい。
図7に示すように、下層第3絶縁膜223は、下層第2絶縁膜222に積層されている。下層第3絶縁膜223は、下層第2絶縁膜222の上面全体を被覆している。下層第3絶縁膜223は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等である。
下層第2絶縁膜222および下層第3絶縁膜223には、貫通孔220aが形成されている。貫通孔220aは、下層第2絶縁膜222および下層第3絶縁膜223を貫通している。貫通孔220aは、重ね合わせ方向から見てベース基板3のX方向中央部に設けられ、素子2の図示しない電極の少なくとも一部を囲うように形成されている(図6参照)。下層第3絶縁膜223には、引出配線膜14が積層されている。引出配線膜14は、貫通孔220aの内側で、素子2の電極(不図示)と導通している。
上層絶縁膜230は、下層第3絶縁膜223に積層されている。上層絶縁膜230は、引出配線膜14および下層第3絶縁膜223の上面全体を上側から被覆している。上層絶縁膜230は、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等である。上層絶縁膜230の上面は、平坦化されている。
図6および図7に示すように、上層絶縁膜230には、貫通孔230aが形成されている。貫通孔230aは、重ね合わせ方向から見てベース基板3のX方向中央部に設けられ、引出配線膜14の上面を露出させている。上層絶縁膜230の上面には、外部電極45が形成されている。外部電極45は、上層絶縁膜230の貫通孔230aの内側で引出配線膜14と導通している。
図6から図8に示すように、多層膜部212には、空隙218が形成されている。空隙218は、下層第2絶縁膜222の各凹部224の内側に形成されている。空隙218は、重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置に形成されている。空隙218は、例えば下層第3絶縁膜223の成膜時のボイドである。空隙218は、下層絶縁膜220における基板本体10と引出配線膜14との間に形成されている。空隙218は、凹部224の形状に対応し、重ね合わせ方向から見て接合部6をY方向で跨いで延びている。
このように、本実施形態では、多層膜部212における重ね合わせ方向から見て引出配線膜14および接合部6と重なる位置に空隙218が形成されているので、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
特に、本実施形態では、空隙218は、下層絶縁膜220における基板本体10と引出配線膜14との間に形成されているので、基板本体10と引出配線膜14との間で、引出配線膜14の重ね合わせ方向の熱膨張を空隙218により吸収できる。これにより、引出配線膜14の熱膨張が多層膜部212の表面に伝わることを抑制できる。したがって、温度変化時に、多層膜部212の表面形状が、引出配線膜14が設けられた領域と、引出配線膜14が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のパッケージ301について説明する。
第1実施形態では、空隙18が上層第1絶縁膜31の各凹部33の内側に形成されている。これに対して、第3実施形態では、空隙318が引出配線膜314の凹部315の内側に形成されている点で、第1実施形態と異なっている。
図9は、第3実施形態のパッケージの平面図である。図10は、図9のX−X線における断面図である。
図10に示すように、多層膜部312は、引出配線膜314と、絶縁膜316と、を備えている。絶縁膜316は、引出配線膜314よりも下層(すなわち基板本体10と引出配線膜314との間)に設けられた下層絶縁膜20と、引出配線膜314よりも上層に設けられ、下層第2絶縁膜22に積層された上層絶縁膜230と、を備えている。
図11は、図9のXI−XI線における断面図である。
図9から図11に示すように、引出配線膜314の上面には、複数の凹部315が形成されている。凹部315は、重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置に設けられている。各凹部315は、重ね合わせ方向から見てY方向に沿って延びるスリット状に形成されている。各凹部315は、重ね合わせ方向から見て接合部6をY方向で跨いでいる。換言すると、各凹部315の一端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6よりもキャビティ5側に設けられ、各凹部315の他端部は、重ね合わせ方向から見て接合部6よりも外側に設けられている。複数の凹部315は、X方向に等間隔で並んで設けられている。なお、図示の例では、各凹部315は、引出配線膜314を貫通しているが引出配線膜314を貫通していなくてもよい。また、各凹部315は、重ね合わせ方向に一定の幅で延びていてもよいし、上側から下側に向かうに従い幅広となる逆テーパ状に形成されていてもよい。
多層膜部312には、空隙318が形成されている。空隙318は、引出配線膜314の各凹部315の内側に形成されている。空隙318は、重ね合わせ方向から見て接合部6と重なる位置に形成されている。空隙318は、例えば上層絶縁膜230の成膜時のボイドである。空隙318は、重ね合わせ方向に直交する方向から見て引出配線膜314と重なる位置に形成されている。空隙318は、凹部315の形状に対応し、重ね合わせ方向から見て接合部6をY方向で跨いで延びている。
このように、本実施形態では、多層膜部312における重ね合わせ方向から見て引出配線膜314および接合部6と重なる位置に空隙318が形成されているので、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
特に、本実施形態では、空隙318は、重ね合わせ方向に直交する方向から見て引出配線膜314と重なる位置に形成されているので、引出配線膜314の重ね合わせ方向に直交する方向の熱膨張を、空隙318により吸収できる。これにより、引出配線膜314の重ね合わせ方向に直交する方向の熱ひずみが抑制されるので、横ひずみによる引出配線膜314の膜厚変化を抑制できる。したがって、上述した接合部6の隙間の形成や、接合部6の剥離、接合部6の周囲におけるクラックの発生等を、より効果的に抑制することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態のパッケージ401について説明する。
図12は、第4実施形態のパッケージの平面図である。図13は、図12のXIII−XIII線における断面図である。
第1実施形態では、空隙18が重ね合わせ方向から見て引出配線膜14および接合部6と重なる位置に形成されている。これに対して、図12および図13に示す第4実施形態では、側部空隙19が重ね合わせ方向から見て引出配線膜14の外側、かつ重ね合わせ方向に直交する方向から見て引出配線膜14と重なる位置であって、接合部6の直線部6aと重なる位置に形成されている点で、第1実施形態と異なっている。すなわち、第4実施形態のパッケージ401は、図4および図5に示す第1実施形態の変形例のパッケージ101において、空隙18が形成されていない構成を有する。
このように、本実施形態によれば、引出配線膜14の重ね合わせ方向に直交する方向の熱膨張を、重ね合わせ方向から見た引出配線膜14の外側において、側部空隙19により吸収できる。これにより、引出配線膜14の重ね合わせ方向に直交する方向の熱ひずみが抑制されるので、横ひずみによる引出配線膜14の膜厚変化を抑制できる。このため、温度変化時に、多層膜部12における重ね合わせ方向から見て接合部と重なる位置の表面形状が、引出配線膜14が設けられた領域と、引出配線膜14が設けられていない領域と、で変化することを抑制できる。これにより、上述した接合部6の隙間の形成や、接合部6の剥離、接合部6の周囲におけるクラックの発生等を、より効果的に抑制することができる。したがって、パッケージ内部の気密を維持することが可能となり、信頼性の高いパッケージ401を提供できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、素子2が赤外線センサである場合を説明したが、これに限定されず、素子が例えばジャイロセンサや加速度センサ等であってもよい。また、上記実施形態では、リッド基板4がシリコン基板により形成されているが、これに限定されず、例えばガラス基板等であってもよい。
また、多層膜部における層構造は、上記実施形態で説明した構造に限定されない。例えば、上述した各実施形態における第1下層絶縁膜を省略してもよい。また、上述した第3実施形態および第4実施形態における上層絶縁膜を複数層の絶縁膜により形成してもよい。また、絶縁膜は、必ずしもベース基板の基板本体の上面全体を被覆している必要はなく、基板本体および配線膜を重ね合わせ方向から見て少なくとも接合部と重なる位置において被覆していればよい。
また、上記実施形態では、ベース基板3およびリッド基板4が金属拡散接合により接合されているが、これに限定されない。ベース基板およびリッド基板は、例えば陽極接合により接合されてもよい。この場合であっても、接合部はベース基板およびリッド基板の接合時に高温となるので、上述した構成により接合部の隙間の形成や、接合部の剥離、接合部の周囲におけるクラックの発生等を抑制することが効果的である。
また、ベース基板3の上面とリッド基板4のキャビティ5との間に、ガスを吸着するゲッター材を配置してもよい。ゲッター材を配置した場合、キャビティ5の内部を気密封止した状態で、ゲッター材の活性化処理を行う必要がある。ゲッター材の活性化処理は、ゲッター材の加熱を要するので、パッケージが高温となる。よって、上述した構成により接合部の隙間の形成や、接合部の剥離、接合部の周囲におけるクラックの発生等を抑制することが効果的である。
また、引出配線膜14の層構成については、上記構成に限定されるものではない。引出配線膜は、素子2の電極と外部電極45とを導通できればよく、例えば単層金属膜であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各実施形態および各変形例を適宜組み合わせてもよい。
1,101,201,301,401…パッケージ 3…ベース基板(第1基板) 4…リッド基板(第2基板) 5…キャビティ 6…接合部 6a…直線部 10…基板本体 12,212,312…多層膜部 14,314…引出配線膜(配線膜) 16,216,316…絶縁膜 18,218,318…空隙 19…側部空隙 220…下層絶縁膜

Claims (8)

  1. 基板本体、および前記基板本体に積層された多層膜部を有する第1基板と、
    キャビティを有し、前記第1基板と重ねて設けられる第2基板と、
    前記キャビティの周囲において前記第1基板の前記多層膜部と前記第2基板とが接合された接合部と、
    を備え、
    前記多層膜部は、
    前記第1基板および前記第2基板の重ね合わせ方向から見て前記接合部を跨いで延びる配線膜と、
    前記基板本体および前記配線膜を、前記重ね合わせ方向から見て少なくとも前記接合部と重なる位置において被覆する絶縁膜と、
    を備え、
    前記多層膜部には、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜および前記接合部と重なる位置に空隙が形成されている、
    ことを特徴とするパッケージ。
  2. 前記空隙は、前記配線膜と前記接合部との間に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
  3. 前記絶縁膜は、前記基板本体と前記配線膜との間に設けられた下層絶縁膜を備え、
    前記空隙は、前記下層絶縁膜における前記基板本体と前記配線膜との間に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のパッケージ。
  4. 前記空隙は、前記重ね合わせ方向に直交する方向から見て前記配線膜と重なる位置に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のパッケージ。
  5. 前記多層膜部には、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜の外側、かつ前記重ね合わせ方向に直交する方向から見て前記配線膜と重なる位置に側部空隙が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のパッケージ。
  6. 前記空隙は、複数設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のパッケージ。
  7. 前記空隙は、前記重ね合わせ方向から見て前記接合部を跨いで延びている、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のパッケージ。
  8. 基板本体、および前記基板本体に積層された多層膜部を有する第1基板と、
    キャビティを有し、前記第1基板と重ねて設けられる第2基板と、
    前記キャビティの周囲において前記第1基板の前記多層膜部と前記第2基板とが接合された接合部と、
    を備え、
    前記多層膜部は、
    前記第1基板および前記第2基板の重ね合わせ方向から見て前記接合部を跨いで延びる配線膜と、
    前記基板本体および前記配線膜を、前記重ね合わせ方向から見て少なくとも前記接合部と重なる位置において被覆する絶縁膜と、
    を備え、
    前記接合部は、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜と重なるとともに所定方向に沿って前記配線膜の外側まで直線状に延びる直線部を備え、
    前記多層膜部には、前記重ね合わせ方向から見て前記配線膜の外側、かつ前記重ね合わせ方向に直交する方向から見て前記配線膜と重なる位置であって、前記重ね合わせ方向から見て前記直線部と重なる位置に側部空隙が形成されている、
    ことを特徴とするパッケージ。
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