JP2019029395A - プリント配線板とその製造方法 - Google Patents
プリント配線板とその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019029395A JP2019029395A JP2017144469A JP2017144469A JP2019029395A JP 2019029395 A JP2019029395 A JP 2019029395A JP 2017144469 A JP2017144469 A JP 2017144469A JP 2017144469 A JP2017144469 A JP 2017144469A JP 2019029395 A JP2019029395 A JP 2019029395A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal piece
- electronic component
- wiring board
- printed wiring
- insulating substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Structure Of Printed Boards (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
【課題】金属片を金属片収容孔内に配置固定する手段として、「圧入方式」を採用した場合においても、絶縁基板にクラックが発生したり、電子部品の実装時に当該電子部品が傾いたりすることのないプリント配線板及びその製造方法の提供。
【解決手段】電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板であって、少なくとも、絶縁基板と、当該絶縁基板を貫通する金属片収容孔と、当該金属片収容孔内に配置固定された金属片とを有し、且つ、当該金属片の電子部品接続側露出面及び放熱体接続側露出面の外周縁部と当該金属片収容孔の内壁との間に環状溝部が形成されていることを特徴とするプリント配線板。
【選択図】図1
【解決手段】電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板であって、少なくとも、絶縁基板と、当該絶縁基板を貫通する金属片収容孔と、当該金属片収容孔内に配置固定された金属片とを有し、且つ、当該金属片の電子部品接続側露出面及び放熱体接続側露出面の外周縁部と当該金属片収容孔の内壁との間に環状溝部が形成されていることを特徴とするプリント配線板。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、当該電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板とその製造方法に関するものである。
電子部品(例えば、「FET」や「MOSFET」などの、発熱量の多い表面実装型電子部品)からの発熱を効率よく外部に放熱させる手段として、プリント配線板に実装する電子部品の直下に、貫通めっきスルーホールからなるサーマルビアを複数設け、当該プリント配線板の裏面側に配置された放熱体(放熱パターンやヒートシンク)などを介して外部に放熱させるという手段が、従来、一般的に利用されてきた。
しかし、機器の高機能化、高性能化の進展により、電子部品からの発熱量が、従来の物とは比べ物にならないほど多くなってきたため、上記貫通めっきスルーホールからなるサーマルビアでは、処理しきれなくなってきた(即ち、電子部品を正常に動作させるだけの放熱処理ができなくなってきた)。
そこで近年では、上記サーマルビアに代えて、熱容量の大きい金属片(例えば「銅片」)を埋め込むという手段が検討報告されている(例えば、特許文献1参照)。
そこで近年では、上記サーマルビアに代えて、熱容量の大きい金属片(例えば「銅片」)を埋め込むという手段が検討報告されている(例えば、特許文献1参照)。
上記「金属片」を埋め込む構成のプリント配線板の製造例(ここでは、配線パターンを形成する前の段階の「中間基板pw2」の製造例)を、図5に示した概略断面工程図を用いて説明する。
図5(a)に示したように、まず、電子部品実装側面A及び放熱体配置側面Bに導体層2cが形成され、且つ、後に金属片55を配置固定するための金属片収容孔3が形成された絶縁基板1を用意し、次いで、当該絶縁基板1を治具14上に設置する。その後、当該金属片収容孔3の高さHよりも長く、且つ、当該金属片収容孔3の孔径Dよりも短い直径からなる円柱形状の金属片素材55aを、当該金属片収容孔3内に挿入する。
図5(a)に示したように、まず、電子部品実装側面A及び放熱体配置側面Bに導体層2cが形成され、且つ、後に金属片55を配置固定するための金属片収容孔3が形成された絶縁基板1を用意し、次いで、当該絶縁基板1を治具14上に設置する。その後、当該金属片収容孔3の高さHよりも長く、且つ、当該金属片収容孔3の孔径Dよりも短い直径からなる円柱形状の金属片素材55aを、当該金属片収容孔3内に挿入する。
次に、金属片収容孔3から突出している金属片素材55aの電子部品接続側露出面66aにプレスピン15で荷重をかけ、当該金属片素材55aを塑性変形させることによって、図5(b)に示した金属片55が金属片収容孔3内に配置固定された中間基板pw2を得る、というものである。なお、図中に示した符号77aは、金属片素材55aの放熱体接続側露出面を示す。金属片収容孔3内に配置固定された金属片55は、電子部品接続側露出面66で通常半田を介して電子部品と接続されるとともに、放熱体接続側露出面77で熱伝導性樹脂を介して放熱体と接続される。
ところで、金属片素材55aを塑性変形させることで、金属片55を金属片収容孔3内に配置固定する上記の工法は、プリント配線板業界で「圧入方式」と呼ばれ、広く採用されている工法である。しかし、図6に示したように、金属片素材55aの塑性変形は、金属片55の中央部C付近(図6の一点鎖線)が矢印aの方向に膨らむ、いわゆる「樽型状」に変形するため、絶縁基板1にクラック16(図5(b)参照)が発生し易いという問題があった。
また、金属片55は、プレスピン15で荷重をかけた側の電子部品接続側露出面66が、ほとんどの場合埋まりきれず、金属片収容孔3から突出することが知られている。とりわけ、絶縁基板1の板厚バラツキの大きい箇所(板厚の薄い箇所)では、50μmを超える突出量となることがある。金属片55の電子部品接続側露出面66が金属片収容孔3よりも突出してしまった場合には電子部品の実装時に傾きが出るという問題があった。
更に、金属片収容孔3内に配置固定される金属片55の電子部品接続側露出面66及び放熱体接続側露出面77は、金属片収容孔3に金属片55が埋まると金属片収容孔3の周囲の導体層2cの外面22と略フラットな面となるが、当該金属片55を埋め込んだプリント配線板を車載部品等の過酷な環境下(振動や温湿度環境)で使用する場合、電子部品やヒートシンク等の放熱体を配置する際に用いられる半田や熱伝導性樹脂との間で、剥離が発生する懸念もあった。
本発明は、上記の如き従来の問題と実状に鑑みなされたものであり、金属片を金属片収容孔内に配置固定する手段として、「圧入方式」を採用した場合においても、絶縁基板にクラックが発生したり、電子部品の実装時に当該電子部品が傾いたりすることのないプリント配線板及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、円柱形状からなる胴体部と、当該胴体部の上下面から連成された円錐台部を有する金属片素材を用い、これを「圧入方式」により金属片収容孔内に配置固定すれば極めて良い結果が得られることを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板であって、少なくとも、絶縁基板と、当該絶縁基板を貫通する金属片収容孔と、当該金属片収容孔内に配置固定された金属片とを有し、且つ、当該金属片の電子部品接続側露出面及び放熱体接続側露出面の外周縁部と当該金属片収容孔の内壁との間に環状溝部が形成されていることを特徴とするプリント配線板により上記課題を解決したものである。
また、本発明は、電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、当該電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板の製造方法であって、少なくとも、絶縁基板に金属片収容孔を形成する工程と、当該金属片収容孔の高さより高い長さと当該金属片収容孔の孔径より短い直径を有し、且つ、円柱形状の胴体部と当該胴体部の上下面から連成された円錐台部を有する金属片素材を当該金属片収容孔内に挿入する工程と、当該金属片素材の電子部品接続側露出面に荷重をかけ、当該荷重により塑性変形した金属片を金属片収容孔内に配置固定する工程とを有することを特徴とするプリント配線板の製造方法により上記課題を解決したものである。
本発明のプリント配線板は、金属片の電子部品接続側露出面及び放熱体接続側露出面の外周縁部と金属片収容孔の内壁との間に環状溝部が形成されているので、金属片と電子部品やヒートシンクなどの放熱体を配置する際に用いられる半田や熱伝導性樹脂との接触面積を大きくすることができるため、プリント配線板と当該半田や熱伝導性樹脂との間の密着強度を向上させることができる。これによって、プリント配線板を車載部品等の過酷な環境下(振動や温湿度環境)で使用する場合においてもプリント配線板と半田や熱伝導性樹脂との間での剥離の発生を抑制することができる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法によれば、円柱形状の胴体部と当該胴体部の上下面から連成された円錐台部を有する金属片素材を用いるため、絶縁基板を貫通する金属片収容孔に金属片を配置固定する手段として「圧入方式」を採用した場合においても、金属片素材が塑性変形する際の変形部分を円錐台部の傾斜面と金属片収容孔の内壁との間に形成される隙間(環状溝部)に逃がすことができるので、金属片が金属片収容孔から突出せず、絶縁基板にクラックが発生したり、電子部品の実装時に当該電子部品が傾いたりすることのないプリント配線板を得ることができる。
以下本発明プリント配線板の実施の形態を、図1を用いて説明する。
図1において、PWはプリント配線板であり、電子部品実装側面A及び放熱体配置側面Bに配線パターン2が形成された絶縁基板1と、当該絶縁基板1を貫通し、且つ、電子部品17が実装される直下の位置に形成された金属片収容孔3と、当該金属片収容孔3内に配置固定された金属片5と、一部の領域を除いて形成された配線パターン2を保護するためのソルダーレジスト12とから構成されている。
斯かるプリント配線板PWにおいて、金属片収容孔3内に配置固定されている金属片5の上面、すなわち電子部品接続側露出面6は、絶縁基板1における電子部品実装側面Aに形成された配線パターン2の外側面22と略面一の位置にあるか或いは電子部品の実装に影響が出ない範囲(例えば、当該配線パターン2の外側面22から50μm以内の高さ)で突出している。この配線パターン2の外側面22と略面一の位置或いは外側面22からの突出量が50μm以内という高さであれば、電子部品17の実装時に当該電子部品17が傾いたりすることを防ぐことができる。
一方、金属片5の下面、すなわち放熱体接続側露出面7は、絶縁基板1における放熱体配置側面Bに形成されている配線パターン2の外側面22と略面一の位置にある。
また、当該金属片5は、電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の両面側とも、その外周縁部に曲面部10を有しており、当該曲面部10をもって、当該金属片5の電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の外周縁部と金属片収容孔3の内壁3aとの間に環状溝部13が設けられている。
一方、金属片5の下面、すなわち放熱体接続側露出面7は、絶縁基板1における放熱体配置側面Bに形成されている配線パターン2の外側面22と略面一の位置にある。
また、当該金属片5は、電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の両面側とも、その外周縁部に曲面部10を有しており、当該曲面部10をもって、当該金属片5の電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の外周縁部と金属片収容孔3の内壁3aとの間に環状溝部13が設けられている。
そして、当該プリント配線板PWの電子部品実装側面Aに半田19を介して電子部品17が実装されているとともに、放熱体配置側面Bに熱伝導性樹脂21を介して放熱体20が配置されてプリント回路基板PCが構成されている。なお、図1中、符号18は電子部品17から引き出された端子で、実装パッド2aに半田19を介して接続されている。
金属片5の電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の外周縁部と金属片収容孔3の内壁3aとの間の環状溝部13によって、金属片5と電子部品17や放熱体20を配置する際に用いられる半田19や熱伝導性樹脂21との接触面積を大きくすることができるため、プリント配線板と当該半田や熱伝導性樹脂との間の密着強度を向上させることができる。これによって、プリント配線板を車載部品等の過酷な環境下(振動や温湿度環境)で使用する場合においてもプリント配線板と半田や熱伝導性樹脂との間での剥離の発生を抑制することができる。
金属片5の電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の外周縁部と金属片収容孔3の内壁3aとの間の環状溝部13によって、金属片5と電子部品17や放熱体20を配置する際に用いられる半田19や熱伝導性樹脂21との接触面積を大きくすることができるため、プリント配線板と当該半田や熱伝導性樹脂との間の密着強度を向上させることができる。これによって、プリント配線板を車載部品等の過酷な環境下(振動や温湿度環境)で使用する場合においてもプリント配線板と半田や熱伝導性樹脂との間での剥離の発生を抑制することができる。
続いて、上記プリント配線板PWの製造方法を図2及び図3を用いて説明する。
まず、図2(a)に示したように、表裏面に金属箔2bが積層された絶縁基板1を用意し、当該絶縁基板1の所望の位置に、ドリルやパンチング、レーザー加工などによって、図2(b)に示した金属片収容孔3(例えば、切径がφ5.0〜6.0mm)を穿孔する。
絶縁基板1の材料としては、一般的に用いられるガラスクロスなどの補強繊維にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させたものが、耐熱性や汎用性、コスト的な面で好ましく利用できる。また、金属箔としては、一般的な銅箔が、導電性や加工性、コスト的な面で好ましく利用できる。
絶縁基板1の厚みに関しては、一概にその厚みを示すことはできないが、単層や多層のいずれの形態であっても、全体的な厚みとしては、例えば1.0〜1.6mm程度である。また、金属箔の厚みに関しては、18〜35μm程度のものが一般的に用いられる。
絶縁基板1の厚みに関しては、一概にその厚みを示すことはできないが、単層や多層のいずれの形態であっても、全体的な厚みとしては、例えば1.0〜1.6mm程度である。また、金属箔の厚みに関しては、18〜35μm程度のものが一般的に用いられる。
次に、図3(c)に示したように、金属片収容孔3が形成された絶縁基板1に対して、無電解めっき処理(例えば、無電解銅めっき処理)、電解めっき処理(例えば、電解銅めっき処理)を順次行うことによって、当該金属片収容孔3を含む絶縁基板1の全体にめっき膜4(例えば、厚さが約25μmの銅めっき膜)を析出させる。
続いて、金属片収容孔3の高さHより高い長さ(例えば、1.1〜1.8mm)と金属片収容孔3の孔径Dより短い直径(例えば、4.7〜5.7mm)を有する焼き鈍し済みの金属片素材5aを用意する。当該金属片素材5aは、図3(d)に示したように、円柱形状の胴体部8と当該胴体部8の上下面から連成された円錐台部9を有する。円錐台部9の電子部品接続側露出面6a側及び放熱体接続側露出面7a側の径は、例えば、φ3.0〜4.0mmに設定する。
斯かる金属片素材5aは、銅などの金属棒を必要な体積に合わせてカットし、これを型に押し込むことによって、所望とする形状及び寸法のものを製造するヘッダー工法によって用意することができる。
斯かる金属片素材5aは、銅などの金属棒を必要な体積に合わせてカットし、これを型に押し込むことによって、所望とする形状及び寸法のものを製造するヘッダー工法によって用意することができる。
次に、金属片収容孔3に金属片素材5aを配置する工程であるが、「圧入方式」により行うことができる。すなわち、めっき膜4が析出された絶縁基板1を治具14上に設置した後、金属片素材5aを当該金属片収容孔3内に挿入し(図3(d)参照)、次いで、当該金属片素材5aの電子部品接続側露出面6aにプレスピン15で荷重をかけ、当該金属片素材5aを塑性変形させることによって、図3(e)に示した金属片収容孔3内に金属片5が配置固定された中間基板pw1を得る。
本発明においては、「圧入方式」を採用した場合においても、金属片素材5aが塑性変形する際の変形部分を円錐台部9の傾斜面11と金属片収容孔3の内壁3aとの間にできる隙間に逃がせるため、図3(e)に示したように、絶縁基板1の中央部付近に集中していた矢印a方向の応力を、矢印b、c方向に分散することができる。これにより、絶縁基板1にクッラク16(図5(b)参照)が発生するのを抑制することができる。
また、金属片収容孔3の周辺に形成される配線パターン2の外側面22と金属片5の電子部品接続側露出面6、放熱体接続側露出面7とが略面一の位置、若しくは、電子部品17の実装に影響が出ない範囲の突出量となるように当該金属片5を配置固定することができるため、電子部品17の実装時に当該電子部品17が傾いたりすることを防ぐことができる。
また、金属片収容孔3の周辺に形成される配線パターン2の外側面22と金属片5の電子部品接続側露出面6、放熱体接続側露出面7とが略面一の位置、若しくは、電子部品17の実装に影響が出ない範囲の突出量となるように当該金属片5を配置固定することができるため、電子部品17の実装時に当該電子部品17が傾いたりすることを防ぐことができる。
また、本発明においては、絶縁基板1の板厚バラツキを基板面内の数箇所で予め計測しておき、金属片素材5aの体積を、板厚が最も薄い部分に形成された金属片収容孔3内の体積と同一になるようにしておけば、金属片5と金属片収容孔3との間にできる環状溝部13の大きさに大小が発生するものの、板厚が厚い部分、薄い分に関係なく、容易に、配線パターン2の外側面22と金属片5の電子部品接続側露出面6、放熱体接続側露出面7とが略面一の位置、若しくは、電子部品17の実装に影響が出ない範囲の突出量となるように当該金属片5を配置固定することができる。
さらに、絶縁基板1に形成された全ての金属片収容孔3内の体積を計測しておき、当該体積に応じた体積の金属片素材5aを各々挿入すれば、より精度の高い(例えば、金属片収容孔3内でのホールド不足による金属片5の落下や、金属片5の電子部品接続側露出面6の面積低下による放熱性の低下などの懸念が少ない)プリント配線板が得られる。
さらに、絶縁基板1に形成された全ての金属片収容孔3内の体積を計測しておき、当該体積に応じた体積の金属片素材5aを各々挿入すれば、より精度の高い(例えば、金属片収容孔3内でのホールド不足による金属片5の落下や、金属片5の電子部品接続側露出面6の面積低下による放熱性の低下などの懸念が少ない)プリント配線板が得られる。
なお、図3(e)に示したように、金属片収容孔3内に配置固定された金属片5は、金属片素材5aがその電子部品接続側露出面6a及び放熱体接続側露出面7aに向かって先細り形状である関係上、金属片5は電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の両面側とも、その外周縁部に曲面部10を有し、金属片5の電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7と金属片収容孔3の内壁3aとの間に環状溝部13が形成されるため、後に電子部品やヒートシンク等の放熱体を配置する際に用いられる半田や熱伝導性樹脂との接触面積を大きくすることができ、これをもって、プリント配線板を車載部品等の過酷な環境下(振動や温湿度環境)で使用されした場合においても、当該半田や熱伝導性樹脂との間で剥離が発生するのを抑制することができる。
また、金属片5の電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の外周縁部に曲面部10が形成されることで、半田や熱伝導性樹脂との間にボイドが発生するのも抑制することができる。
また、金属片5の電子部品接続側露出面6及び放熱体接続側露出面7の外周縁部に曲面部10が形成されることで、半田や熱伝導性樹脂との間にボイドが発生するのも抑制することができる。
次に、治具14を外し、絶縁基板1の電子部品実装側面A及び放熱体配置側面Bに積層されている導体層2cに、周知のフォトエッチングプロセス(導体層上に感光性のエッチングレジスト膜をラミネートし、露光・現像処理によって、エッチングレジストパターンを形成した後、当該エッチングレジストパターンから露出している導体層をエッチング処理によって除去する。その後、図4(f)に示したように、不要になったエッチングレジストパターンを剥離することによって、所望の配線パターンを形成するという配線パターンの形成方法)を施すことによって、当該絶縁基板1の電子部品実装側面A及び放熱体配置側面Bに実装パッド2aを含む配線パターン2を形成し、次いで、配線パターン2を保護するためのソルダーレジスト12を、一部の配線パターン2や実装パッド2aが露出する形で形成することによって、図4(g)に示した金属片収容孔3内に金属片5が配置固定されたプリント配線板PWを得る。
なお、本発明を説明するに当たって、単層の絶縁基板1の表裏面に導体層(後に配線パターン2となる層)が形成された両面プリント配線板の形態を用いて説明してきたが、絶縁基板1の一方の面にのみ導体層を設ける片面プリント配線板や絶縁基板1と導体層とを交互に複数積層してなる多層プリント配線板の形態においても、本発明は利用可能である。また、金属片収容孔3の内壁にめっき膜4が形成された例を用いて説明したが、図5に示した従来技術の構成のように、めっき膜を設けない構成とすることも勿論可能である。
1:絶縁基板
2:配線パターン
2a:実装パッド
2b:金属箔
2c:導体層
22:外側面
3:金属片収容孔
3a:金属片収容孔の内壁
4:めっき膜
5、55:金属片
5a、55a:金属片素材
6、6a、66、66a:電子部品接続側露出面
7、7a、77、77a:放熱体接続側露出面
8:胴体部
9:円錐台部
10:曲面部
11:傾斜面
12:ソルダーレジスト
13:環状溝部
14:治具
15:プレスピン
16:クラック
17:電子部品(発熱部品)
18:端子
19:半田
20:放熱体
21:熱伝導性樹脂
A:電子部品実装側面
B:放熱体配置側面
C:金属片の中央部
PW:プリント配線板
pw1、pw2:中間基板
Pc:プリント回路基板
2:配線パターン
2a:実装パッド
2b:金属箔
2c:導体層
22:外側面
3:金属片収容孔
3a:金属片収容孔の内壁
4:めっき膜
5、55:金属片
5a、55a:金属片素材
6、6a、66、66a:電子部品接続側露出面
7、7a、77、77a:放熱体接続側露出面
8:胴体部
9:円錐台部
10:曲面部
11:傾斜面
12:ソルダーレジスト
13:環状溝部
14:治具
15:プレスピン
16:クラック
17:電子部品(発熱部品)
18:端子
19:半田
20:放熱体
21:熱伝導性樹脂
A:電子部品実装側面
B:放熱体配置側面
C:金属片の中央部
PW:プリント配線板
pw1、pw2:中間基板
Pc:プリント回路基板
Claims (5)
- 電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板であって、少なくとも、絶縁基板と、当該絶縁基板を貫通する金属片収容孔と、当該金属片収容孔内に配置固定された金属片とを有し、且つ、当該金属片の電子部品接続側露出面及び放熱体接続側露出面の外周縁部と当該金属片収容孔の内壁との間に環状溝部が形成されていることを特徴とするプリント配線板。
- 当該金属片は、その電子部品接続側露出面及び放熱体接続側露出面の外周縁部に曲面部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
- 電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、当該電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板の製造方法であって、少なくとも、絶縁基板に金属片収容孔を形成する工程と、当該金属片収容孔の高さより高い長さと当該金属片収容孔の孔径より短い直径を有し、且つ、円柱形状の胴体部と当該胴体部の上下面から連成された円錐台部を有する金属片素材を当該金属片収容孔内に挿入する工程と、当該金属片素材の電子部品接続側露出面に荷重をかけ、当該荷重により塑性変形した金属片を金属片収容孔内に配置固定する工程とを有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
- 当該金属片素材は、絶縁基板の板厚が最も薄い部分に形成する金属片収容孔内の体積と同一の体積を有することを特徴とする請求項3に記載のプリント配線板の製造方法。
- 当該金属片素材は、それを挿入する金属片収容孔内の体積と同一の体積を有することを特徴とする請求項3に記載のプリント配線板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017144469A JP2019029395A (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | プリント配線板とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017144469A JP2019029395A (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | プリント配線板とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019029395A true JP2019029395A (ja) | 2019-02-21 |
Family
ID=65478816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017144469A Pending JP2019029395A (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | プリント配線板とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019029395A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021060547A1 (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-01 | 株式会社デンソー | 電子装置 |
CN112714543A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-27 | 福建中科智与科技有限公司 | 智能密集架主控板 |
WO2022009300A1 (ja) * | 2020-07-07 | 2022-01-13 | 株式会社メイコー | 絶縁性放熱ブロック付き基板及びその製造方法 |
-
2017
- 2017-07-26 JP JP2017144469A patent/JP2019029395A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021060547A1 (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-01 | 株式会社デンソー | 電子装置 |
JP2021057373A (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-08 | 株式会社デンソー | 電子装置 |
JP7107295B2 (ja) | 2019-09-27 | 2022-07-27 | 株式会社デンソー | 電子装置 |
WO2022009300A1 (ja) * | 2020-07-07 | 2022-01-13 | 株式会社メイコー | 絶縁性放熱ブロック付き基板及びその製造方法 |
CN112714543A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-27 | 福建中科智与科技有限公司 | 智能密集架主控板 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8618424B2 (en) | Multilayer wiring substrate and method of manufacturing the same | |
JP5140046B2 (ja) | 放熱基板およびその製造方法 | |
KR20130014122A (ko) | 전자 소자 내장 인쇄회로기판 및 그 제조방법 | |
KR100751995B1 (ko) | 인쇄회로기판 및 그 제조방법 | |
KR101181105B1 (ko) | 방열회로기판 및 그 제조 방법 | |
JP2008177552A (ja) | 電子部品内蔵配線板、及び電子部品内蔵配線板の放熱方法 | |
JP2010263003A (ja) | プリント基板の熱伝導構造 | |
WO2004068923A1 (ja) | メタルコア多層プリント配線板 | |
JP2019029395A (ja) | プリント配線板とその製造方法 | |
JPH04348595A (ja) | 多層印刷回路基板の修復方法 | |
JP2007059803A (ja) | プリント基板、電子基板及び電子機器 | |
JP6894816B2 (ja) | 放熱金属片素材を用いたプリント配線板の製造方法 | |
CN108811323B (zh) | 印刷电路板及其制造方法 | |
JP6716045B1 (ja) | 部品内蔵基板、及び部品内蔵基板の製造方法 | |
JP2007128929A (ja) | メタルコア基板及びその製造方法並びに電気接続箱 | |
JP2019033198A (ja) | プリント配線板とその製造方法 | |
JP6084283B2 (ja) | 部品内蔵基板及びその製造方法 | |
KR100965341B1 (ko) | 인쇄회로기판의 제조방법 | |
JP2019140321A (ja) | 電子部品搭載用基板、及び、電子デバイス | |
JP2008205302A (ja) | プリント配線板及びその製造方法 | |
KR20140123273A (ko) | 인쇄회로기판 및 그 제조방법 | |
JP5176500B2 (ja) | 部品内蔵配線板、部品内蔵配線板の製造方法 | |
KR20140073758A (ko) | 인쇄회로기판 | |
JP2019134060A (ja) | プリント配線板とその製造方法 | |
KR100688697B1 (ko) | 패키지 기판의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200311 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201208 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20210622 |