JP2019033198A - プリント配線板とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属片の電子部品接続側露出面に接着剤が回り込むのを防ぎ、放熱性能の低下を抑制することができるプリント配線板と、当該プリント配線板を低コストで且つ容易に得ることができるプリント配線板の製造方法の提供。【解決手段】電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板であって、少なくとも、絶縁基板と、当該絶縁基板を貫通する金属片収容孔と、当該金属片収容孔の内壁に形設された、金属片収容孔の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアと、当該金属片収容孔に挿入された金属片とを有し、且つ、当該金属片がその上面を露出した状態で当該接着剤供給エリアから金属片収容孔の内壁と金属片との隙間にかけて塗布された接着剤を介して金属片収容孔内に配置固定されていることを特徴とするプリント配線板。【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、当該電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板とその製造方法に関するものである。
電子部品(例えば、「FET」や「MOSFET」などの、発熱量の多い表面実装型電子部品)からの発熱を効率よく外部に放熱させる手段として、プリント配線板に実装する電子部品の直下に、貫通めっきスルーホールからなるサーマルビアを複数設け、当該プリント配線板の裏面側に配置された放熱体(放熱パターンやヒートシンク)などを介して外部に放熱させるという手段が、従来、一般的に利用されてきた。
しかし、機器の高機能化、高性能化の進展により、電子部品からの発熱量が、従来の物とは比べ物にならないほど多くなってきたため、上記貫通めっきスルーホールからなるサーマルビアでは、処理しきれなくなってきた(即ち、電子部品を正常に動作させるだけの放熱処理ができなくなってきた)。
そこで近年では、上記サーマルビアに代えて、熱容量の大きい金属片(例えば「銅片」)を埋め込むという手段が種々検討報告されている(例えば、特許文献1参照)。
そこで近年では、上記サーマルビアに代えて、熱容量の大きい金属片(例えば「銅片」)を埋め込むという手段が種々検討報告されている(例えば、特許文献1参照)。
上記「金属片」を埋め込む構成のプリント配線板の製造例(ここでは、配線パターンを形成する前の段階の「中間基板pw」の製造例)を、図12に示した概略断面工程図を用いて説明する。
図12(a)に示したように、まず、表裏面に導体層104が形成され、且つ、後に金属片99を配置固定するための金属片収容孔8が形成された絶縁基板1を用意し、次いで、当該絶縁基板1を治具17上に設置する。その後、当該金属片収容孔8の高さHよりも長く、且つ、当該金属片収容孔8の孔径Dよりも短い直径からなる円柱形状の金属片素材99aを、当該金属片収容孔8内に挿入する。
図12(a)に示したように、まず、表裏面に導体層104が形成され、且つ、後に金属片99を配置固定するための金属片収容孔8が形成された絶縁基板1を用意し、次いで、当該絶縁基板1を治具17上に設置する。その後、当該金属片収容孔8の高さHよりも長く、且つ、当該金属片収容孔8の孔径Dよりも短い直径からなる円柱形状の金属片素材99aを、当該金属片収容孔8内に挿入する。
次に、金属片収容孔8から突出している金属片素材99aの電子部品接続側露出面99Aにプレスピン105で荷重をかけ、当該金属片素材99aを塑性変形させることによって、図12(b)で示した金属片99が金属片収容孔8内に配置固定された中間基板pwを得る、というものである。なお、図中に示した符号99Bは、金属片素材99aの放熱体接続側露出面を示す。金属片収容孔8内に配置固定された金属片99は、電子部品接続側露出面99Aで通常半田を介して電子部品と接続されるとともに、放熱体接続側露出面99Bで熱伝導性樹脂を介して放熱体と接続される。
また、今回は、一例として、99Aを電子部品接続側露出、99Bを放熱体接続側露出面と表記しているが、99Aを放熱体接続側露出面、99Bを電子部品接続側露出面と逆の構成としても構わない。
また、今回は、一例として、99Aを電子部品接続側露出、99Bを放熱体接続側露出面と表記しているが、99Aを放熱体接続側露出面、99Bを電子部品接続側露出面と逆の構成としても構わない。
ところで、金属片素材99aを塑性変形させることで、金属片99を金属片収容孔8内に配置固定する上記の工法は、プリント配線板業界で「圧入方式」と呼ばれ、広く採用されている工法である。しかし、図13に示したように、金属片素材99aの塑性変形は、金属片99の中央部C付近(図13の一点鎖線)が矢印aの方向に膨らむ、いわゆる「樽型状」に変形するため、絶縁基板1にクラック106(図12(b)参照)が発生し易いという問題があった。
そこで、図14(a)に示したように、金属片収容孔8の孔径Dよりも短い直径で、且つ、当該金属片収容孔8の高さHと略同じ高さからなる金属片9を、当該金属片収容孔8内に挿入し、当該金属片収容孔8の内壁と金属片9との間にできる隙間16に接着剤10を供給、塗布することによって、当該金属片9を固定する、いわゆる「接着方式」を採用することが考えられる。しかしながら、当該隙間16が非常に狭く(例えば、金属片9が金属片収容孔8の中央に配置されたと仮定した場合にできる寸法は、片側で50〜80μm程度である)、接着剤10が金属片9の上面(図14の場合「電子部品接続側露出面9A」に相当)に回り込みやすいため、放熱性能に悪影響を及ぼす懸念があった。
特に、当該金属片9の挿入位置に大きな偏りが発生し、この偏った位置に接着剤10が供給された場合、図14(b)に示したように、当該金属片9の電子部品接続側露出面9Aに回り込む接着剤10の量が多くなり、放熱性能を著しく低下させてしまうという危険性があった。
特に、当該金属片9の挿入位置に大きな偏りが発生し、この偏った位置に接着剤10が供給された場合、図14(b)に示したように、当該金属片9の電子部品接続側露出面9Aに回り込む接着剤10の量が多くなり、放熱性能を著しく低下させてしまうという危険性があった。
従って、「接着方式」を問題なく実施するためには、接着剤10を供給した際に、当該接着剤10が金属片9の電子部品接続側露出面9Aに回り込まないようにする必要がある。これを回避する手段としては、接着剤供給エリアを設けることが考えられ、例えば、金属片収容孔8内に挿入する金属片として、図15に示したエッジ部に面取り部18が形成された金属片999が提案されている(特許文献2参照)。当該金属片999の面取り部18により、金属片999の上面に接着剤10が回り込むという問題については回避することができる。
しかし、上記手段では、金属片999に面取り部18を形成するための面取り加工に手間やコストがかかり、何より、面取り加工によって放熱手段として配置固定される金属片999の体積、即ち、熱伝容量が減少してしまうため、結局、放熱性能が低下するという問題の解決には至らないのが実状であった。
本発明は、上記の如き従来の問題と実状に鑑みなされたものであり、金属片の電子部品接続側露出面に接着剤が回り込むのを防ぎ、放熱性能の低下を抑制することができるプリント配線板と、当該プリント配線板を低コストで且つ容易に得ることができるプリント配線板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、金属片収容孔の内壁に上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアを設けて、「接着方式」により金属片を金属片収容孔内に固定すれば、極めて良い結果が得られることを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板であって、少なくとも、絶縁基板と、当該絶縁基板を貫通する金属片収容孔と、当該金属片収容孔の内壁に形設された、金属片収容孔の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアと、当該金属片収容孔に挿入された金属片とを有し、且つ、当該金属片がその上面を露出した状態で当該接着剤供給エリアから金属片収容孔の内壁と金属片との隙間にかけて塗布された接着剤を介して金属片収容孔内に配置固定されていることを特徴とするプリント配線板により上記課題を解決したものである。
また、本発明は、電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板の製造方法であって、少なくとも、絶縁基板に金属片収容孔とその内壁に上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアを形成する工程と、当該金属片収容孔内に金属片を挿入した後、当該接着剤供給エリアに接着剤を供給するか或いは当該接着剤供給エリアに接着剤を供給した後、当該金属片収容孔内に金属片を挿入して、当該金属片を金属片収容孔内に配置固定する工程とを有することを特徴するプリント配線板の製造方法により上記課題を解決したものである。
本発明のプリント配線板は、金属片収容孔の内壁に形設された、金属片収容孔の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアから供給、塗布された接着剤を介して金属片収容孔内に金属片が配置固定されていると共に、当該金属片の電子部品接続側露出面に接着剤が存在しないため、放熱性能に優れる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法によれば、金属片収容孔の内壁に形設された、金属片収容孔の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアから金属片収容孔の内壁と金属片との隙間にかけて接着剤を塗布して、金属片収容孔内に金属片を配置固定したため、金属片の電子部品接続側露出面に接着剤が回り込むのを防ぐことができ、放熱性に優れたプリント配線板を、低コストで且つ容易に得ることができる。
さらに、当該金属片の配置固定方法として、金属片収容孔の内壁と金属片との間にできる隙間に接着剤を流し込む「接着方式」を採用したため、「圧入方式」の際に問題となっていたクラック問題を無くすこともできる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法によれば、金属片収容孔の内壁に形設された、金属片収容孔の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアから金属片収容孔の内壁と金属片との隙間にかけて接着剤を塗布して、金属片収容孔内に金属片を配置固定したため、金属片の電子部品接続側露出面に接着剤が回り込むのを防ぐことができ、放熱性に優れたプリント配線板を、低コストで且つ容易に得ることができる。
さらに、当該金属片の配置固定方法として、金属片収容孔の内壁と金属片との間にできる隙間に接着剤を流し込む「接着方式」を採用したため、「圧入方式」の際に問題となっていたクラック問題を無くすこともできる。
以下本発明プリント配線板の第1の実施の形態を、図1を用いて説明する。尚、説明の便宜上、金属片収容孔内に金属片を配置固定する前の段階のものを「絶縁基板」、配置固定した後のものを「プリント配線板」として説明を進めて行く。
また、金属片収容孔内に金属片を配置固定する際の説明において、「電子部品実装面側開口端」、「放熱体配置面側開口端」という用語が登場するが、ここでいう「開口端」とは「絶縁基板」に設けられた「金属片収容孔」の開口端部のみを意味するものではなく、例えば、図11(a)〜(c)に示される「外層配線パターン3a、3b」や「ソルダーレジスト7」が「金属片収容孔8」の開口端部と「電子部品11」や「放熱体14」との間に存在する場合には、当該「外層配線パターン3a、3b」や「ソルダーレジスト7」によって形成された開口端部を意味する。なお、図11(b)のように「外層配線パターン3a、3b」や「ソルダーレジスト7」が「金属片収容孔8」の開口端部と「電子部品11」や「放熱体14」との間に存在しない場合には、「開口端」は「絶縁基板」に設けられた「金属片収容孔」の開口端部である。
また、金属片収容孔内に金属片を配置固定する際の説明において、「電子部品実装面側開口端」、「放熱体配置面側開口端」という用語が登場するが、ここでいう「開口端」とは「絶縁基板」に設けられた「金属片収容孔」の開口端部のみを意味するものではなく、例えば、図11(a)〜(c)に示される「外層配線パターン3a、3b」や「ソルダーレジスト7」が「金属片収容孔8」の開口端部と「電子部品11」や「放熱体14」との間に存在する場合には、当該「外層配線パターン3a、3b」や「ソルダーレジスト7」によって形成された開口端部を意味する。なお、図11(b)のように「外層配線パターン3a、3b」や「ソルダーレジスト7」が「金属片収容孔8」の開口端部と「電子部品11」や「放熱体14」との間に存在しない場合には、「開口端」は「絶縁基板」に設けられた「金属片収容孔」の開口端部である。
図1において、PWはプリント配線板でその絶縁基板1は、3層のコア絶縁層100と、当該3層のコア絶縁層100の境界面及び表裏面に形成された内層配線パターン2と、当該3層のコア絶縁層100の各面に形成されている内層配線パターン2を上下方向で接続するベリードホール4とからなるコア基板1aと、当該コア基板1aの表裏面に1層ずつ積層された層間絶縁層101と当該層間絶縁層101のそれぞれの外層側に形成された外層配線パターン3a、3bや実装パッド3cとからなるビルドアップ層1bと、当該コア基板1aと当該コア基板1aの表裏に積層されているビルドアップ層1bとを貫通し、且つ、当該コア基板1aとビルドアップ層1bに形成されている内層配線パターン2及び外層配線パターン3a、3bを上下方向で接続する貫通めっきスルーホール5と、当該外層配線パターン3bと当該外層配線パターン3bに隣接する内層配線パターン2とを接続するブラインドバイアホール6と、3層のコア絶縁層100と当該3層のコア絶縁層100の表裏面に積層されている層間絶縁層101とを貫通し、且つ、電子部品11が実装される直下の位置に形成された金属片収容孔8と、当該金属片収容孔8の内壁に形設された、金属片収容孔8の上部(電子部品実装面側)開口縁から下部(放熱体配置面側)方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリア10aと、当該外層配線パターン3a、3bを保護するソルダーレジスト7とから構成されている。当該縦溝状の接着剤供給エリア10aの深さとしては特に限定されないが、例えば、層間絶縁層101の厚さの範囲内が好ましい。
なお、この実施の形態においては当該縦溝状の接着剤供給エリア10aが2本形設されているが、その形設数は特に限定されず、全体として金属片収容孔8の内周壁に沿う一つの環状の縦溝としてもよい。
なお、この実施の形態においては当該縦溝状の接着剤供給エリア10aが2本形設されているが、その形設数は特に限定されず、全体として金属片収容孔8の内周壁に沿う一つの環状の縦溝としてもよい。
斯かる絶縁基板1において、9は金属片で、その電子部品接続側露出面9Aが、金属片収容孔8の電子部品実装面側開口端の位置8A以下の位置、より具体的には電子部品実装側面Aの外層配線パターン3aの外側面と同一かそれより下の位置にあるとともに、その放熱体接続側露出面9Bが、金属片収容孔8の放熱体配置面側開口端の位置8Bより凹んだ位置、より具体的には放熱体配置側面Bの層間絶縁層101の外側面よりも電子部品実装面側開口端の位置8A側に凹んだ位置にある状態で、金属片収容孔8の内壁に形設された、金属片収容孔8の上部(電子部品実装面側)開口縁から下部(放熱体配置面側)方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリア10aから金属孔収容孔8の内壁と金属片9との隙間16にかけて塗布された接着剤10を介して当該金属片収容孔8内に配置固定され、プリント配線板PWが構成されている。金属片9は、その上面(電子部品接続側露出面9A)に接着剤10が存在せず、上面を露出した状態である。
また、当該プリント配線板PWの一方の面に電子部品11が半田13を介して実装されているとともに、他方の面に放熱体14が熱伝導性接着剤15を介して配置されてプリント回路基板PCが構成されている。尚、図1中、符号12は電子部品11から引き出された端子で、実装パッド3cに半田を介して接続されている。
本発明の第2の実施形態について、図2を用いて説明する。図2において、PYはプリント配線板でその絶縁基板1は、3層のコア絶縁層100と、当該3層のコア絶縁層100の境界面及び表裏面に形成された内層配線パターン2と、当該3層のコア絶縁層100の各面に形成されている内層配線パターン2を上下方向で接続するベリードホール4とからなるコア基板1aと、当該コア基板1aの表裏面に1層ずつ積層された層間絶縁層101と当該層間絶縁層101のそれぞれの外層側に形成された外層配線パターン3a、3bや実装パッド3cとからなるビルドアップ層1bと、当該コア基板1aと当該コア基板1aの表裏に積層されているビルドアップ層1bとを貫通し、且つ、当該コア基板1aとビルドアップ層1bに形成されている内層配線パターン2及び外層配線パターン3a、3bを上下方向で接続する貫通めっきスルーホール5と、当該外層配線パターン3bと当該外層配線パターン3bに隣接する内層配線パターン2とを接続するブラインドバイアホール6と、3層のコア絶縁層100と当該3層のコア絶縁層100の表裏面に積層されている層間絶縁層101とを貫通し、且つ、電子部品11が実装される直下の位置に形成された金属片収容孔8と、当該金属片収容孔8の内壁に形設された、金属片収容孔8の上部(電子部品実装面側)開口縁から下部(放熱体配置面側)方向へと延びる縦溝状で、且つ、金属片収容孔8の内周壁に沿う環状の接着剤供給エリア10aと、当該外層配線パターン3a、3bを保護するソルダーレジスト7とから構成されている。当該縦溝状の接着剤供給エリア10aの深さとしては特に限定されないが、例えば、層間絶縁層101の厚さの範囲内が好ましい。
なお、この実施の形態においては縦溝状の接着剤供給エリア10aが金属片収容孔8の内周壁に沿って環状に形設されている。
なお、この実施の形態においては縦溝状の接着剤供給エリア10aが金属片収容孔8の内周壁に沿って環状に形設されている。
斯かる絶縁基板1において、9cは上部(電子部品実装面側)に鍔部を有する金属片で、その電子部品接続側露出面9Aが、金属片収容孔8の電子部品実装面側開口端の位置8A以下の位置、より具体的には電子部品実装側面Aの外層配線パターン3aの外側面と同一かそれより下の位置にあるとともに、その放熱体接続側露出面9Bが、金属片収容孔8の放熱体配置面側開口端の位置8Bより凹んだ位置、より具体的には放熱体配置側面Bの層間絶縁層101の外側面よりも電子部品実装面側開口端の位置8A側に凹んだ位置にある状態で、金属片収容孔8の内壁に形設された、金属片収容孔8の上部(電子部品実装面側)開口縁から下部(放熱体配置面側)方向へと延びる縦溝状で、且つ、金属片収容孔8の内周壁に沿う環状の接着剤供給エリア10aから金属片収容孔8の内壁と金属片9cとの隙間16にかけて塗布された接着剤10を介して当該金属片収容孔8内に配置固定され、プリント配線板PYが構成されている。金属片9cは、その上面(電子部品接続側露出面9A)に接着剤10が存在せず、上面を露出した状態である。また、金属片9cの鍔部が接着剤供給エリア10aに引っ掛かる様に金属片収容孔8内に配置固定されている。
また、当該プリント配線板PYの一方の面に電子部品11が半田13を介して実装されているとともに、他方の面に放熱体14が熱伝導性接着剤15を介して配置されてプリント回路基板PHが構成されている。尚、図2中、符号12は電子部品11から引き出された端子で、実装パッド3cに半田を介して接続されている。
続いて、上記本発明の第1の実施形態であるプリント配線板PWの製造方法を図3〜図5を用いて説明する。
まず、周知の方法により、3層のコア絶縁層100(100a、100b)の境界面及び表裏面に内層配線パターン2を形成するとともに、各面に形成された内層配線パターン2を上下方向で接続するベリードホール4を形成することによって、コア基板1aを得る。
その後、当該コア基板1aの表裏面に、層間絶縁層101と金属箔102とからなるビルドアップ層1bを積層することによって、図3(a)に示した6層構造の中間基板を得る。
その後、当該コア基板1aの表裏面に、層間絶縁層101と金属箔102とからなるビルドアップ層1bを積層することによって、図3(a)に示した6層構造の中間基板を得る。
コア絶縁層100a、100bとしては、材料的には一般的に用いられるガラスクロスなどの補強繊維にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させたものが利用でき、中央に配置される両面板を最初に形成する関係上、ある程度の厚みが必要(製造ラインに流せるだけの強度が必要)となることから、中央に配置するコア絶縁層100aを500〜700μm、この上下に配置するコア絶縁層100bを200〜300μmのものを用いるようにする。
内層配線パターン2を形成するための金属箔においても、一般的な銅箔を用いることができ、その厚みとしては、中央に配置されるコア絶縁層100aに50〜100μm、この上下に配置されるコア絶縁層100bに18〜35μmのものを用いる。
ベリードホール4の形成方法としては、ドリルなどの孔明け加工により、切径φ0.25〜0.35mmの貫通孔を穿孔し、デスミア処理後、当該貫通孔に対して、めっき厚20〜25μm設定のめっき処理(例えば「銅めっき処理」)を行うことによって、形成することができる。
層間絶縁層101及び金属箔102としては、コア基板1aに用いるものと同じものが使用でき、その厚さは、例えば、層間絶縁層101が60〜100μm、金属箔102が9〜18μmである。
続いて、図3(b)に示したように、ブラインドバイアホール6の形成予定部に位置する金属箔102をエッチング除去して、開口部102aを形成した後、図3(c)に示したように、当該開口部102aから露出している層間絶縁層101にレーザー(例えば「炭酸ガスレーザー」)を照射して、トップ側の切径がφ0.15〜0.25mmのテーパー形状からなる非貫通孔6aを穿孔する。同様に、接着剤供給エリア10aの形成予定部に位置する金属箔102をそれぞれエッチング除去して、2ヶ所の開口部102bを形成した後、図3(c)に示したように、当該開口部102bから露出している層間絶縁層101にそれぞれレーザーを照射して、トップ側からボトム側まで略同寸法、例えば、切径がφ0.10〜0.20mmで、深さは、層間絶縁層101の厚さの非貫通孔6bを2ヶ所穿孔する。
次いで、図4(d)に示したように、ドリル加工を行うことによって、貫通めっきスルーホール5の形成予定部に切径がφ0.25〜0.35mmの貫通孔5aを穿孔するとともに、間隔をあけて2ヶ所設けた非貫通孔6b間の略中心位置で、尚且つ、当該非貫通孔6bの外形間距離L(図3(c)参照)よりも短い孔径の金属片収容孔8を穿孔する。当該非貫通孔6bの外形間距離Lは、6.0〜7.0mmである。また、金属片収容孔8の切径は、例えば、φ3.5〜4.5mmである。非貫通孔6bの外形間距離Lより短い孔径の金属片収容孔8を穿孔することで、当該金属片収容孔8の内壁に接着剤供給エリア10aとなる縦溝がそれぞれ形成される。
次に、デスミア処理で貫通孔5a、非貫通孔6a、金属片収容孔8の各孔内をクリーニングした後、ビアフィリング用のめっき浴を用いた電解めっき処理、ハイスロー浴を用いた電解めっき処理を順次行うことによって、各孔内を含む中間基板全体にめっき103(例えば、厚さが25μmの「銅めっき」)を析出させ(図4(e)参照)、次いで、周知のフォトエッチングプロセスにより、外層配線パターン3a、3bや実装パッド3cを形成した後、当該外層配線パターン3a、3bを保護するソルダーレジスト7を適宜形成することによって、図4(f)に示した絶縁基板1を得る。
次に、金属片収容孔8内に金属片9を配置する工程であるが、当該金属片9の配置に関しては、以下に示す条件を満たすことが望ましい。
即ち、金属片収容孔8に配置した際に、金属片9の電子部品接続側露出面9Aが、電子部品実装面側開口端の位置8A以下の位置、より具体的には電子部品実装側面Aの外層配線パターン3aの外側面と同一面かそれより下の位置にあるとともに、当該金属片9の放熱体接続側露出面9Bが、放熱体配置面側開口端の位置8Bよりも凹んだ位置、より具体的には放熱体配置側面Bのビルドアップ絶縁層101の外側面よりも電子部品実装面側開口端の位置8A側に凹んだ位置にある、という条件である。
当該金属片9を金属片収容孔8内に配置した際の電子部品接続側露出面9Aの位置に関しては、流動性のある半田により補うことができるため、多少の寸法誤差があってもそれほど問題にはならないが、電子部品11との半田接続性に影響が出ない範囲の深さ、例えば、電子部品実装面側開口端の位置8Aから0〜400μmの深さとするのが望ましい。また、放熱体接続側露出面9Bの位置に関しては、放熱体との間の絶縁性を確保するために、放熱体配置面側開口端の位置8Bから最低でも電子部品実装面側開口端の位置8A側に100μm凹んだ位置とするのが望ましく、他方、放熱性の観点からすると、所望とする放熱性を確保できる範囲の深さ、例えば、放熱体配置面側開口端の位置8Bからの深さを200μm以下に抑えるのが望ましい。換言すれば、放熱体配置面側開口端の位置8Bから100〜200μmの深さとするのが望ましい。
即ち、金属片収容孔8に配置した際に、金属片9の電子部品接続側露出面9Aが、電子部品実装面側開口端の位置8A以下の位置、より具体的には電子部品実装側面Aの外層配線パターン3aの外側面と同一面かそれより下の位置にあるとともに、当該金属片9の放熱体接続側露出面9Bが、放熱体配置面側開口端の位置8Bよりも凹んだ位置、より具体的には放熱体配置側面Bのビルドアップ絶縁層101の外側面よりも電子部品実装面側開口端の位置8A側に凹んだ位置にある、という条件である。
当該金属片9を金属片収容孔8内に配置した際の電子部品接続側露出面9Aの位置に関しては、流動性のある半田により補うことができるため、多少の寸法誤差があってもそれほど問題にはならないが、電子部品11との半田接続性に影響が出ない範囲の深さ、例えば、電子部品実装面側開口端の位置8Aから0〜400μmの深さとするのが望ましい。また、放熱体接続側露出面9Bの位置に関しては、放熱体との間の絶縁性を確保するために、放熱体配置面側開口端の位置8Bから最低でも電子部品実装面側開口端の位置8A側に100μm凹んだ位置とするのが望ましく、他方、放熱性の観点からすると、所望とする放熱性を確保できる範囲の深さ、例えば、放熱体配置面側開口端の位置8Bからの深さを200μm以下に抑えるのが望ましい。換言すれば、放熱体配置面側開口端の位置8Bから100〜200μmの深さとするのが望ましい。
斯かる金属片9を上記の位置に配置するために、当該金属片収容孔8の放熱体配置面側開口端の位置8Bよりも凹んだ位置に配置できる高さの突起部17aを有する冶具17を用意した後、金属片収容孔8と突起部17aとの位置を合わせた状態で、当該治具17を絶縁基板1の放熱体配置側面Bに配置し、次いで、当該金属片9を、当該冶具17の突起部17aを介して金属片収容孔8内に挿入する(図4(f)参照)。因みに、金属片9の挿入手段としては、一般的なチップマウンターなどが利用できる。
そして最後に、金属片収容孔8の内壁に形設された、金属片収容孔8の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリア10a(図4(f)、図6(a)参照)に接着剤10を供給して、当該接着剤供給エリア10aから金属片収容孔8の内壁と金属片9との隙間16にかけて接着剤10を塗布し、当該金属片9を金属片収容孔8内に配置固定し(図5(g)、図6(b)参照)、絶縁基板1の放熱体配置側面Bに配置されている治具17を外すことによって、図5(h)に示した本発明のプリント配線板PWを得る。金属片9に接着剤10が付着するのを防ぎ、放熱性を確保する上で、金属片収容孔8内に金属片9を挿入した後に接着剤10を供給することが望ましい。
本発明において最も注目すべき点は、金属片収容孔8内に金属片9を配置固定したプリント配線板において、金属片収容孔8の内壁に、その上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリア10aを設けた点にある。
接着剤10を接着剤供給エリア10aに供給すれば、接着剤10が当該接着剤供給エリア10aから金属片収容孔8の内壁と金属片9との隙間16にかけて塗布されるため、当該接着剤10が金属片9の電子部品接続側露出面9Aに回り込むのを防ぐことができ、放熱性に優れたプリント配線板PWを得ることができる。また、本発明の第1の実施の形態においては、金属片9の加工は必要ない。
さらに、金属片8の配置固定方法として、金属片収容孔8の内壁と金属片9との間にできる隙間16に接着剤を供給する「接着方式」を採用したため、「圧入方式」の際に問題となっていたクラック問題を無くすこともできる。
さらに、金属片8の配置固定方法として、金属片収容孔8の内壁と金属片9との間にできる隙間16に接着剤を供給する「接着方式」を採用したため、「圧入方式」の際に問題となっていたクラック問題を無くすこともできる。
なお、本発明を説明するに当たって、金属片収容孔8の周囲に設ける外層配線パターン3aを、当該金属片収容孔8の開口縁から間隔をあけて設ける例を用いて説明したが、図7(a)、(b)に示したように、金属片収容孔8の開口縁にかかる構成とした場合においても、本発明を利用することは可能である。
さらに、接続材供給エリア10aは、放熱体接続側に設けても構わない。
さらに、接続材供給エリア10aは、放熱体接続側に設けても構わない。
続いて、上記本発明の第2の実施形態であるプリント配線板PYの製造方法を図8〜図9を用いて説明する。
まず、周知の方法により、3層のコア絶縁層100(100a、100b)の境界面及び表裏面に内層配線パターン2を形成するとともに、各面に形成された内層配線パターン2を上下方向で接続するベリードホール4を形成することによって、コア基板1aを得る。
コア絶縁層100a、100bとしては、材料的には一般的に用いられるガラスクロスなどの補強繊維にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させたものが利用でき、中央に配置される両面板を最初に形成する関係上、ある程度の厚みが必要(製造ラインに流せるだけの強度が必要)となることから、中央に配置するコア絶縁層100aを500〜70
0μm、この上下に配置するコア絶縁層100bを200〜300μmのものを用いるようにする。
0μm、この上下に配置するコア絶縁層100bを200〜300μmのものを用いるようにする。
内層配線パターン2を形成するための金属箔においても、一般的な銅箔を用いることができ、その厚みとしては、中央に配置されるコア絶縁層100aに50〜100μm、この上下に配置されるコア絶縁層100bに18〜35μmのものを用いる。
ベリードホール4の形成方法としては、ドリルなどの孔明け加工により、切径φ0.25〜0.35mmの貫通孔を穿孔し、デスミア処理後、当該貫通孔に対して、めっき厚20〜25μm設定のめっき処理(例えば「銅めっき処理」)を行うことによって、形成することができる。
層間絶縁層101及び金属箔102としては、コア基板1aに用いるものと同じものが使用でき、その厚さは、例えば、層間絶縁層101が60〜100μm、金属箔102が9〜18μmである。
続いて、図8(b)に示したように、ブラインドバイアホール6の形成予定部に位置する金属箔102をエッチング除去して、開口部102aを形成した後、図8(c)に示したように、当該開口部102aから露出している層間絶縁層101にレーザー(例えば「炭酸ガスレーザー」)を照射して、トップ側の切径がφ0.15〜0.25mmのテーパー形状からなる非貫通孔6aを穿孔する。同様に、接着剤供給エリア10aの形成予定部に位置する金属箔102をそれぞれエッチング除去して、環状の開口部102bを形成した後、図8(c)に示したように、当該開口部102bから露出している層間絶縁層101にそれぞれレーザーを照射して、トップ側からボトム側まで略同寸法、例えば、切径がφ0.10〜0.20mmで、深さは、層間絶縁層101の厚さの非貫通孔6bを金属片収容孔8の形成予定部の内周壁に沿うように環状に穿孔する。
次いで、図9(d)に示したように、ドリル加工を行うことによって、貫通めっきスルーホール5の形成予定部に切径がφ0.25〜0.35mmの貫通孔5aを穿孔するとともに、環状に設けた非貫通孔6b間の略中心位置で、尚且つ、当該非貫通孔6bの外形間距離L(図8(c)参照)よりも短い孔径の金属片収容孔8を穿孔する。当該非貫通孔6bの外形間距離Lは、6.0〜7.0mmである。また、金属片収容孔8の切径は、例えば、φ3.5〜4.5mmである。非貫通孔6bの外形間距離Lより短い孔径の金属片収容孔8を穿孔することで、当該金属片収容孔8の内壁に接着剤供給エリア10aとなる環状の縦溝が形成される。
次に、デスミア処理で貫通孔5a、非貫通孔6a、金属片収容孔8の各孔内をクリーニングした後、ビアフィリング用のめっき浴を用いた電解めっき処理、ハイスロー浴を用いた電解めっき処理を順次行うことによって、各孔内を含む中間基板全体にめっき103(例えば、厚さが25μmの「銅めっき」)を析出させ(図9(e)参照)、次いで、周知のフォトエッチングプロセスにより、外層配線パターン3a、3bや実装パッド3cを形成した後、当該外層配線パターン3a、3bを保護するソルダーレジスト7を適宜形成することによって、絶縁基板を得る。
続いて、金属片9cとして、上部(電子部品実装面側)に鍔部を有する金属片を用意する。鍔部の径は、金属片収容孔8の径より大きく、且つ、非貫通孔6bの外形間距離Lより短い、例えば、φ5.3〜6.3mmに設定する。
斯かる鍔部を有する金属片9cは、銅などの金属棒を必要な体積に合わせてカットし、これを型に押し込むことによって、所望とする形状及び寸法のものを製造するヘッダー工法によって用意することができる。
斯かる鍔部を有する金属片9cは、銅などの金属棒を必要な体積に合わせてカットし、これを型に押し込むことによって、所望とする形状及び寸法のものを製造するヘッダー工法によって用意することができる。
次に、金属片収容孔8内に鍔部を有する金属片9cを配置する工程であるが、当該金属片9cの配置に関しては、以下に示す条件を満たすことが望ましい。
即ち、金属片収容孔8に配置した際に、金属片9cの電子部品接続側露出面9Aが、電子部品実装面側開口端の位置8A以下の位置、より具体的には電子部品実装側面Aの外層配線パターン3aの外側面と同一面かそれより下の位置にあるとともに、当該金属片9cの放熱体接続側露出面9Bが、放熱体配置面側開口端の位置8Bよりも凹んだ位置、より具体的には放熱体配置側面Bのビルドアップ絶縁層101の外側面よりも電子部品実装面側開口端の位置8A側に凹んだ位置にある、という条件である。
当該金属片9cを金属片収容孔8内に配置した際の電子部品接続側露出面9Aの位置に関しては、流動性のある半田により補うことができるため、多少の寸法誤差があってもそれほど問題にはならないが、電子部品11との半田接続性に影響が出ない範囲の深さ、例えば、電子部品実装面側開口端の位置8Aから0〜400μmの深さとするのが望ましい。また、放熱体接続側露出面9Bの位置に関しては、放熱体との間の絶縁性を確保するために、放熱体配置面側開口端の位置8Bから最低でも電子部品実装面側開口端の位置8A側に100μm凹んだ位置とするのが望ましく、他方、放熱性の観点からすると、所望とする放熱性を確保できる範囲の深さ、例えば、放熱体配置面側開口端の位置8Bからの深さを200μm以下に抑えるのが望ましい。換言すれば、放熱体配置面側開口端の位置8Bから100〜200μmの深さとするのが望ましい。
即ち、金属片収容孔8に配置した際に、金属片9cの電子部品接続側露出面9Aが、電子部品実装面側開口端の位置8A以下の位置、より具体的には電子部品実装側面Aの外層配線パターン3aの外側面と同一面かそれより下の位置にあるとともに、当該金属片9cの放熱体接続側露出面9Bが、放熱体配置面側開口端の位置8Bよりも凹んだ位置、より具体的には放熱体配置側面Bのビルドアップ絶縁層101の外側面よりも電子部品実装面側開口端の位置8A側に凹んだ位置にある、という条件である。
当該金属片9cを金属片収容孔8内に配置した際の電子部品接続側露出面9Aの位置に関しては、流動性のある半田により補うことができるため、多少の寸法誤差があってもそれほど問題にはならないが、電子部品11との半田接続性に影響が出ない範囲の深さ、例えば、電子部品実装面側開口端の位置8Aから0〜400μmの深さとするのが望ましい。また、放熱体接続側露出面9Bの位置に関しては、放熱体との間の絶縁性を確保するために、放熱体配置面側開口端の位置8Bから最低でも電子部品実装面側開口端の位置8A側に100μm凹んだ位置とするのが望ましく、他方、放熱性の観点からすると、所望とする放熱性を確保できる範囲の深さ、例えば、放熱体配置面側開口端の位置8Bからの深さを200μm以下に抑えるのが望ましい。換言すれば、放熱体配置面側開口端の位置8Bから100〜200μmの深さとするのが望ましい。
斯かる鍔部を有する金属片9cを上記の位置に配置するために特別な治具は必要としない。すなわち、金属片収容孔8の内壁に形設された、金属片収容孔8の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状で、且つ、金属片収容孔8の内周壁に沿う環状の接着剤供給エリア10a(図9(f)、図10参照)に接着剤10を供給した後、金属片収容孔内に金属片9cを挿入する。その後、金属片9cの鍔部を当該接着供給エリア10aに引っ掛かる様に配置することで金属片の位置決めも兼ねることになる。これにより、接着剤供給エリア10aから金属片収容孔8の内壁と金属片9cとの隙間16にかけて接着剤10を塗布して、当該金属片9cを金属片収容孔8内に配置固定し、図9(f)に示した本発明のプリント配線板PYを得る。
因みに、金属片9cの挿入手段としては、一般的なチップマウンターなどが利用できる。
因みに、金属片9cの挿入手段としては、一般的なチップマウンターなどが利用できる。
斯かるプリント配線板PYの製造方法がプリント配線板PWの製造方法と異なる点は、金属片9cとして、上部(電子部品実装面側)に鍔部を有する金属片を用い、接着剤供給エリア10aに接着剤10を供給しておき、当該接着剤エリア10aに金属片9cの鍔部が引っ掛かる様に固定させることによって、特別な治具を必要とせず、金属片9cを金属片収容孔8内に配置固定することができる点である。尚、接着剤10の塗布は、金属片9cの挿入前後どちらでも構わない。
本発明を説明するに当たって、4層コア基板の表裏面にビルドアップ層を1層ずつ積層した所謂1−4−1構造のビルドアップ多層プリント配線板を用いて説明してきたが、本発明は、両面プリント配線板や他の構成の多層プリント配線板にも勿論、利用可能である。
1:絶縁基板
1a:コア基板
1b:ビルドアップ層
2:内層配線パターン
3a、3b:外層配線パターン
3c:実装パッド
4:ベリードホール
5:貫通めっきスルーホール
5a:貫通孔
6:ブラインドバイアホール
6a、6b:非貫通孔
7:ソルダーレジスト
8:金属片収容孔
8A:電子部品実装面側開口端の位置
8B:放熱体配置面側開口端の位置
9、99、999:金属片
9c:上部に鍔部を有する金属片
9A、99A:電子部品接続側露出面
9B、99B:放熱体接続側露出面
99a:金属片素材
10:接着剤
10a:接着剤供給エリア
11:電子部品
12:端子
13:半田
14:放熱体
15:熱伝導性接着剤
16:隙間
17:冶具
17a:突起部
18:面取り部
100、100a、100b:コア絶縁層
101:層間絶縁層
102:金属箔
103:めっき
104:導体層
105:プレスピン
106:クラック
A:電子部品実装側面
B:放熱体配置側面
PW、PY:プリント配線板
PC、PH:プリント回路基板
pw:中間基板
1a:コア基板
1b:ビルドアップ層
2:内層配線パターン
3a、3b:外層配線パターン
3c:実装パッド
4:ベリードホール
5:貫通めっきスルーホール
5a:貫通孔
6:ブラインドバイアホール
6a、6b:非貫通孔
7:ソルダーレジスト
8:金属片収容孔
8A:電子部品実装面側開口端の位置
8B:放熱体配置面側開口端の位置
9、99、999:金属片
9c:上部に鍔部を有する金属片
9A、99A:電子部品接続側露出面
9B、99B:放熱体接続側露出面
99a:金属片素材
10:接着剤
10a:接着剤供給エリア
11:電子部品
12:端子
13:半田
14:放熱体
15:熱伝導性接着剤
16:隙間
17:冶具
17a:突起部
18:面取り部
100、100a、100b:コア絶縁層
101:層間絶縁層
102:金属箔
103:めっき
104:導体層
105:プレスピン
106:クラック
A:電子部品実装側面
B:放熱体配置側面
PW、PY:プリント配線板
PC、PH:プリント回路基板
pw:中間基板
Claims (4)
- 電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板であって、少なくとも、絶縁基板と、当該絶縁基板を貫通する金属片収容孔と、当該金属片収容孔の内壁に形設された、金属片収容孔の上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアと、当該金属片収容孔に挿入された金属片とを有し、且つ、当該金属片がその上面を露出した状態で当該接着剤供給エリアから金属片収容孔の内壁と金属片との隙間にかけて塗布された接着剤を介して金属片収容孔内に配置固定されていることを特徴とするプリント配線板。
- 当該金属片の電子部品接続側露出面が、当該金属片収容孔の電子部品実装面側開口端の位置以下の位置にあるとともに、当該金属片の放熱体接続側露出面が、当該金属片収容孔の放熱体配置面側開口端の位置よりも電子部品実装面側開口端の位置側に凹んだ位置にあることを特徴とする請求項1記載のプリント配線板。
- 電子部品からの発熱を、当該電子部品の直下に配置した金属片によって、電子部品実装側面と反対の面側に配置された放熱体へと伝熱させるプリント配線板の製造方法であって、少なくとも、絶縁基板に金属片収容孔とその内壁に上部開口縁から下部方向へと延びる縦溝状の接着剤供給エリアを形成する工程と、当該金属片収容孔内に金属片を挿入した後、当該接着剤供給エリアに接着剤を供給するか或いは当該接着剤供給エリアに接着剤を供給した後、当該金属片収容孔内に金属片を挿入して、当該金属片を金属片収容孔内に配置固定する工程とを有することを特徴するプリント配線板の製造方法。
- 当該金属片の電子部品接続側露出面が、当該金属片収容孔の電子部品実装面側開口端の位置以下の位置にあるとともに、当該金属片の放熱体接続側露出面が、当該金属片収容孔の放熱体配置面側開口端の位置よりも電子部品実装面側開口端の位置側に凹んだ位置にあるように金属片を金属片収容孔内に配置固定することを特徴する請求項3記載のプリント配線板の製造方法。
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- 2017-08-09 JP JP2017153995A patent/JP2019033198A/ja active Pending
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