JP2019027224A - 鉄筋ユニット、鉄筋ユニットの製造方法及び鉄筋配置方法 - Google Patents

鉄筋ユニット、鉄筋ユニットの製造方法及び鉄筋配置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鉄筋の配置をより容易に行う。【解決手段】複数の鉄筋2と、鉄筋2同士を連結する間隔保持線3と、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2をその周りに巻き付けられた芯材4とを備えた鉄筋ユニット1において、芯材4の周りに複数の層11,12,13をなして巻き付けられた複数の鉄筋2の層11,12,13のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられた引張線7をさらに備えるため、巻き込まれた引張線7を引っ張ることにより、芯材4の周りに巻き付けられた鉄筋ユニット1を展開することができる。引張線7を引っ張ることによる鉄筋ユニット1の展開は、鉄筋ユニット1を押すことによる鉄筋ユニット1の展開よりも、鉄筋ユニット1を展開する位置や速度の確認及び調整がし易く、鉄筋ユニット1を押しながら移動する必要も無いため、鉄筋2の配置をより容易に行うことができる。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄筋ユニット、鉄筋ユニットの製造方法及び鉄筋配置方法に関する。
長手方向が互いに平行になるようにしつつ、その長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて配置された複数の鉄筋と、間隔を隔てて配置された互いに隣接する鉄筋同士を連結する間隔保持線と、間隔保持線により連結された複数の鉄筋がその周りに巻き付けられた芯材とを備えた鉄筋ユニットが知られている。例えば、特許文献1には、このような鉄筋ユニットの製造方法及び製造装置が開示されている。このような鉄筋ユニットの鉄筋が鉄筋配置場所に配置される際には、鉄筋ユニットが鉄筋配置場所に配置された後に、芯材に巻き付けられた鉄筋が巻き戻される方向に鉄筋ユニットを押すことにより、芯材に巻き付けられた鉄筋を展開することによって、鉄筋ユニットの鉄筋が鉄筋配置場所に配置される。
特許第6040292号公報
ところで、鉄筋ユニットの芯材に巻き付けられた鉄筋が展開される際には、作業員は前かがみになり、鉄筋ユニットを押さなければならないが、作業員は鉄筋ユニットに視線や意識が集中して下を向いてしまい、鉄筋を所定の位置に配置できているか全体を確認できない。そのため、鉄筋が所定の位置からずれてしまい、設置後に修正作業を行う必要がある。また、複数の作業員により鉄筋ユニットを押す場合には、隣の作業員に対して、鉄筋ユニットを押すことによる鉄筋の展開の速度を同じ程度としなければならないが、お互いを確認しながら鉄筋ユニットを押す作業は困難である。また、例えば、スラブ厚が2m程度ある場合には、周囲に足場を設置し、鉄筋上を歩いて作業を行わなければならないが、歩き難い鉄筋上で鉄筋ユニットを押しながら移動する作業は困難である。
そこで本発明は、鉄筋の配置をより容易に行うことができる鉄筋ユニット、そのような鉄筋ユニットの製造方法及び鉄筋配置方法を提供することを目的とする。
本発明は、その長手方向が互いに平行になるようにしつつ、その長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて配置された複数の鉄筋と、間隔を隔てて配置された互いに隣接する鉄筋同士を連結する間隔保持線と、間隔保持線により連結された複数の鉄筋がその周りに複数の層をなすように巻き付けられた芯材と、芯材の周りに複数の層をなして巻き付けられた複数の鉄筋の層のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられた引張線とを備えた鉄筋ユニットである。
この構成によれば、その長手方向が互いに平行になるようにしつつ、その長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて配置された複数の鉄筋と、間隔を隔てて配置された互いに隣接する鉄筋同士を連結する間隔保持線と、間隔保持線により連結された複数の鉄筋をその周りに複数の層をなすように巻き付けられた芯材とを備えた鉄筋ユニットにおいて、芯材の周りに複数の層をなして巻き付けられた複数の鉄筋の層のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられた引張線をさらに備えるため、巻き込まれた引張線を引っ張ることにより、芯材の周りに巻き付けられた鉄筋を展開することができる。引張線を引っ張ることによる鉄筋の展開は、鉄筋ユニットを押すことによる鉄筋の展開よりも、鉄筋を展開する位置や速度の確認及び調整がし易く、鉄筋ユニットを押しながら移動する必要も無いため、鉄筋の配置をより容易に行うことができる。
また、本発明は、複数の鉄筋の長手方向が互いに平行になるようにしつつ、複数の鉄筋の長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて複数の鉄筋を配置する鉄筋配置工程と、鉄筋配置工程で間隔を隔てて配置された互いに隣接する鉄筋同士を間隔保持線により連結する鉄筋連結工程と、鉄筋連結工程で間隔保持線により連結された複数の鉄筋を芯材の周りに複数の層をなすように巻き付ける鉄筋巻付工程とを備え、鉄筋巻付工程では、芯材の周りに複数の層をなすように巻き付けられる複数の鉄筋の層のいずれかの間に引張線を巻き込ませるように巻き付ける鉄筋ユニットの製造方法である。
また、本発明は、その長手方向が互いに平行になるようにしつつ、その長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて配置された複数の鉄筋と、間隔を隔てて配置された互いに隣接する鉄筋同士を連結する間隔保持線と、間隔保持線により連結された複数の鉄筋がその周りに複数の層をなすように巻き付けられた芯材と、芯材の周りに複数の層をなして巻き付けられた複数の鉄筋の層のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられた引張線とを備えた鉄筋ユニットを用いた鉄筋配置方法であって、鉄筋ユニットを鉄筋配置場所に配置する鉄筋ユニット配置工程と、鉄筋ユニット配置工程で鉄筋配置場所に配置された鉄筋ユニットから、引張線を引っ張ることにより、芯材の周りに巻き付けられた鉄筋を鉄筋配置場所に展開する鉄筋展開工程とを備えた鉄筋配置方法である。
本発明の鉄筋ユニット、鉄筋ユニットの製造方法及び鉄筋配置方法によれば、鉄筋の配置をより容易に行うことができる。
実施形態の鉄筋ユニットを示す斜視図である。 実施形態の鉄筋ユニットを示す側面図である。 実施形態の鉄筋ユニットの製造方法の鉄筋配置工程を示す側面図である。 実施形態の鉄筋ユニットの製造方法の鉄筋連結工程を示す側面図である。 実施形態の鉄筋ユニットの製造方法の芯材配置工程を示す側面図である。 実施形態の鉄筋ユニットの製造方法の引張線配置工程を示す側面図である。 実施形態の鉄筋ユニットの製造方法の鉄筋巻付工程を示す側面図である。 実施形態の鉄筋配置方法の吊枠固定工程を示す斜視図である。 実施形態の鉄筋配置方法の鉄筋ユニット吊上工程を示す斜視図である。 実施形態の鉄筋配置方法の鉄筋ユニット移動工程を示す斜視図である。 実施形態の鉄筋配置方法の鉄筋ユニット吊下工程を示す斜視図である。 実施形態の鉄筋配置方法の鉄筋ユニット配置工程を示す斜視図である。 実施形態の鉄筋配置方法の鉄筋ユニット端部固定工程及び引張線引出工程を示す斜視図である。 実施形態の鉄筋配置方法の鉄筋展開工程を示す斜視図である。 実施形態の鉄筋配置方法の鉄筋展開工程の他の態様を示す斜視図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る鉄筋ユニット、鉄筋ユニットの製造方法及び鉄筋配置方法について詳細に説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の鉄筋ユニット1は、鉄筋2、間隔保持線3、芯材4及び引張線7を備えている。鉄筋2は、その長手方向Lが互いに平行になるようにしつつ、その長手方向Lに直交する方向である幅方向Dに互いに間隔gを隔てて配置されている。
間隔保持線3は、間隔gを隔てて配置された互いに隣接する鉄筋2同士を連結する。本実施形態では、間隔保持線3は、間隔保持線3のキンクのし難さと鉄筋ユニット1の展開のし易さしやすさとを考慮し、硬さや剛性を考慮して決定される。例えば、鉄筋2の径がD10〜D22までは、14番(線径2.0mm)の間隔保持線3が使用される。14番の間隔保持線3は、例えば、線径2.0±0.05mm、引張強さ290〜540N/mm、亜鉛付着量25g/mである。また、例えば、鉄筋2の径がD25〜D32までは、12番(線径2.6mm)の間隔保持線3が使用される。なお、鉄筋2が細径であり、間隔保持線3も細い場合であって、鉄筋2及び間隔保持線3がワイヤーメッシュのようなものである場合には、必ずしも鉄筋2の長手方向と間隔保持線3の長手方向とが直交していなくともよく、鉄筋2及び間隔保持線3が直線状でなくともよい。
芯材4は、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2がその周りに複数の層11,12,13をなすように巻き付けられる。芯材4は、鋼製の線材が円柱の側面で螺旋状をなすように湾曲させられることにより形成された螺旋線材5と、鉄筋2が掛けられるフック部6とを有する。なお、鉄筋ユニット1の鉄筋2の数が少ない、鉄筋2の重量が軽い等の状況に応じて、フック部6は省略されてもよい。
芯材4の径は、例えば、芯材4に最も近い層11では鉄筋2の数が3本になるようにし、芯材4に近い順の1〜5、6層目までは層11,12,13のそれぞれの鉄筋2が重ならないようにし、その他の層では鉄筋2の重なりは考慮せずに決定してもよい。例えば、鉄筋2の径がD10〜D22までは、芯材4の直径は、例えば、300mmにできる。また、鉄筋2の径がD25〜D32までは、芯材4の直径は、例えば、400mmにできる。鉄筋2の径が太い場合は、芯材4の径を大きくした方が鉄筋ユニット1を転がし易い。なお、鉄筋2が細径であり、間隔保持線3も細い場合であって、鉄筋2及び間隔保持線3がワイヤーメッシュのようなものである場合には、必ずしも芯材4の軸方向に鉄筋2の長手方向Lを平行にして鉄筋2及び間隔保持線3が芯材4に巻き付けられる必要はなく、芯材4の軸方向に間隔保持線3の長手方向を直交させて鉄筋2及び間隔保持線3が芯材4に巻き付けられる必要も無い。
引張線7は、芯材4の周りに複数の層11,12,13をなして巻き付けられた複数の鉄筋2の層11,12,13のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられている。引張線7は、例えば、ロープ、ワイヤ及びチェーンのいずれかを適用することができる。引張線7は、鉄筋2の長手方向Lの長さや鉄筋ユニット1に含まれる鉄筋2の重量に応じた本数とされる。
図1及び図2に示すように、引張線7の一端は、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2の内の一方の端部の鉄筋2であって、芯材4のフック部6に固定された鉄筋2に固定されている。しかし、引張線7の一端は、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2の内の一方の端部の鉄筋2以外の鉄筋2に固定されてもよい。また、引張線7の一端は芯材4に固定されていてもよい。また、例えば、鉄筋ユニット1の鉄筋2の数が少ない、鉄筋2の重量が軽い、引張線7の外面の摩擦係数が大きい等の状況に応じて、引張線7は鉄筋2及び芯材4に固定されていなくともよい。
また、引張線7は、必ずしも芯材4の周りに巻き付けられた複数の鉄筋2の層11,12,13等の全ての間に巻き込まれるように巻き付けられていなくともよく、例えば、芯材4の周りに巻き付けられた複数の鉄筋2の層11,12,13等の一部の間に巻き込まれるように巻き付けられていてもよい。また、引張線7は、互いに隣接する鉄筋2の層11,12等において、鉄筋2の長手方向Lの位置が互いに重複しないように、長手方向Lの位置を移動しつつ巻き付けられていてもよい。
図1の例では、引張線7はリール8に巻き付けられている。鉄筋ユニット1の運搬時には、リール8はいずれかの鉄筋2に針金等で固定されてもよい。なお、引張線7はリール8に巻き付けられず、いずれかの鉄筋2に針金等で固定されていてもよい。また、鉄筋ユニット1の運搬時には、芯材4に巻き付けられた末尾の鉄筋2は、他の鉄筋2と針金等で固定されてもよい。
以下、本実施形態の鉄筋ユニット1の製造方法について説明する。図3に示すように、複数の鉄筋2の長手方向Lが互いに平行になるようにしつつ、複数の鉄筋2の長手方向Lに直交する方向である幅方向Dに互いに間隔gを隔てて複数の鉄筋2を配置する鉄筋配置工程が行われる。図4に示すように、鉄筋配置工程で間隔gを隔てて配置された互いに隣接する鉄筋2同士を間隔保持線3により連結する鉄筋連結工程が行われる。
図5に示すように、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2の内の一方の端部の鉄筋2を芯材4のフック部6に掛けることにより、芯材4を配置する芯材配置工程が行われる。なお、鉄筋ユニット1の鉄筋2の数が少ない、鉄筋2の重量が軽い等の状況に応じて、鉄筋2は芯材4のフック部6に掛けられずに、単に芯材4の周りに巻き付けられてもよい。
図6に示すように、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2の内の一方の端部の鉄筋2であって、芯材4のフック部6に固定された鉄筋2に、引張線7の一端を固定する引張線配置工程が行われる。なお、上述したように、引張線配置工程では、引張線7の一端は、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2の内の一方の端部の鉄筋2以外の鉄筋2に固定されてもよい。また、引張線配置工程では、引張線7の一端は芯材4に固定されていてもよい。また、例えば、鉄筋ユニット1の鉄筋2の数が少ない、鉄筋2の重量が軽い、引張線7の外面の摩擦係数が大きい等の状況に応じて、引張線7は鉄筋2及び芯材4に固定されず、単に芯材4及び鉄筋2の周りに巻き付けられてもよい。
図7に示すように、鉄筋連結工程で間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2を芯材4の周りに複数の層11,12,13をなすように巻き付ける鉄筋巻付工程が行われる。鉄筋巻付工程では、芯材4の周りに複数の層11,12,13をなすように巻き付けられる複数の鉄筋2の層11,12,13のいずれかの間に引張線7を巻き込ませるように巻き付けられる。
上述したように、鉄筋巻付工程では、引張線7は、必ずしも芯材4の周りに巻き付けられた複数の鉄筋2の層11,12,13等の全ての間に巻き込まれるように巻き付けられていなくともよく、例えば、芯材4の周りに巻き付けられた複数の鉄筋2の層11,12,13等の一部の間に巻き込まれるように巻き付けられていてもよい。また、鉄筋巻付工程では、引張線7は、互いに隣接する鉄筋2の層11,12等において、鉄筋2の長手方向Lの位置が互いに重複しないように、長手方向Lの位置を移動しつつ巻き付けられていてもよい。鉄筋巻付工程の終了後に、引張線7及び芯材4に巻き付けられた末尾の鉄筋2が固定されてもよい。
以下、本実施形態の鉄筋配置方法について説明する。図8に示すように、鉄筋ユニット1を形状保持吊枠20に固定する吊枠固定工程が行われる。図9に示すように、形状保持吊枠20を介して起重機等により鉄筋ユニットを吊上げる鉄筋ユニット吊上工程が行われる。図10に示すように、鉄筋ユニット吊上工程で吊り上げられた鉄筋ユニット1を起重機等により鉄筋配置場所まで移動させる鉄筋ユニット移動工程が行われる。図11に示すように、鉄筋ユニット移動工程で移動させられた鉄筋ユニット1を起重機等により鉄筋配置場所30に吊り下げる鉄筋ユニット吊下工程が行われる。なお、鉄筋配置場所30まで鉄筋ユニット1を起重機等により移動させる必要が無い場合には、上記の吊枠固定工程〜鉄筋ユニット吊下工程は省略されてもよい。
図12に示すように、鉄筋配置場所30に吊り降ろされた鉄筋ユニット1を形状保持吊枠20から取り外し、鉄筋ユニット1を鉄筋配置場所30に配置する鉄筋ユニット配置工程が行われる。図13に示すように、芯材4に巻き付けられた末尾の鉄筋2が鉄筋配置場所30に固定される鉄筋ユニット端部固定工程が行われる。なお、芯材4に巻き付けられた末尾の鉄筋2を固定する必要が無い等の状況に応じて、鉄筋ユニット端部固定工程は省略されてもよい。また、鉄筋ユニット1の鉄筋2と一緒に芯材4に巻き込まれた引張線7の端部を必要に応じて引き出す引張線引出工程が行われる。
図14に示すように、鉄筋ユニット配置工程で鉄筋配置場所30に配置された鉄筋ユニット1から、引張線7を引っ張ることにより、芯材4の周りに巻き付けられた鉄筋2を鉄筋配置場所30に展開する鉄筋展開工程が行われる。図15に示すように、鉄筋展開工程では、巻取機械40により引張線7が引っ張られてもよい。巻取機械40により引張線7が引っ張られることで、より均等に鉄筋2を展開することができ、鉄筋2の展開後の鉄筋2の位置の補正作業の労力を省力化することができる。鉄筋2の配置後に、鉄筋2をコンクリートで包含するようにコンクリートの打設等の工程が行われる。
本実施形態では、その長手方向Lが互いに平行になるようにしつつ、その長手方向Lに直交する幅方向Dに互いに間隔gを隔てて配置された複数の鉄筋2と、間隔gを隔てて配置された互いに隣接する鉄筋2同士を連結する間隔保持線3と、間隔保持線3により連結された複数の鉄筋2をその周りに複数の層11,12,13をなすように巻き付けられた芯材4とを備えた鉄筋ユニット1において、芯材4の周りに複数の層11,12,13をなして巻き付けられた複数の鉄筋2の層11,12,13のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられた引張線7をさらに備えるため、巻き込まれた引張線7を引っ張ることにより、芯材4の周りに巻き付けられた鉄筋2を展開することができる。引張線7を引っ張ることによる鉄筋2の展開は、鉄筋ユニット1を押すことによる鉄筋2の展開よりも、鉄筋2を展開する位置や速度の確認及び調整がし易く、鉄筋ユニット1を押しながら移動する必要も無いため、鉄筋2の配置をより容易に行うことができる。
つまり、鉄筋ユニット1を押すことにより鉄筋2を展開するときのように、作業員は前かがみにならないため、作業姿勢も非常に楽になり身体への負担が減少する。また、作業員は作業場所の全景を見て作業できるため、所定の位置に鉄筋2を配置し易くなる。鉄筋ユニット1の重量が大きいと鉄筋ユニット1を転がし鉄筋2を展開する際に大きな初動力が必要となるが、引張線7を引く方が鉄筋ユニット1を押すよりも力が入りやすいため、少人数での鉄筋2の展開が可能となる。また、より少人数での鉄筋2の展開の方が鉄筋2を展開する速度を合せ易くなる。さらに、上筋施工時では、鉄筋上を歩いて作業する必要がなくなるため、作業がより容易となる。加えて、足場を設けずに地表面の高さで作業ができるため、足場設置の手間が省け、高所作業も不要となる。さらに、鉄筋配置場所30が水平に対して傾斜している場合にも、より対応し易くなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、鉄筋2を細径にし、間隔保持線3を細いものにして、鉄筋2及び間隔保持線3がワイヤーメッシュのようなものであっても本実施形態の鉄筋ユニット1によれば、鉄筋2をより簡単に展開することができる。
1…鉄筋ユニット、2…鉄筋、3…間隔保持線、4…芯材、5…螺旋線材、6…フック部、7…引張線、8…リール、11,12,13…層、20…形状保持吊枠、30…鉄筋配置場所、40…巻取機械、L…長手方向、D…幅方向、g…間隔。

Claims (3)

  1. その長手方向が互いに平行になるようにしつつ、その前記長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて配置された複数の鉄筋と、
    前記間隔を隔てて配置された互いに隣接する前記鉄筋同士を連結する間隔保持線と、
    前記間隔保持線により連結された複数の前記鉄筋がその周りに複数の層をなすように巻き付けられた芯材と、
    前記芯材の周りに複数の前記層をなして巻き付けられた複数の前記鉄筋の前記層のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられた引張線と、
    を備えた鉄筋ユニット。
  2. 複数の鉄筋の長手方向が互いに平行になるようにしつつ、複数の前記鉄筋の前記長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて複数の前記鉄筋を配置する鉄筋配置工程と、
    前記鉄筋配置工程で前記間隔を隔てて配置された互いに隣接する前記鉄筋同士を間隔保持線により連結する鉄筋連結工程と、
    前記鉄筋連結工程で前記間隔保持線により連結された複数の前記鉄筋を芯材の周りに複数の層をなすように巻き付ける鉄筋巻付工程と、
    を備え、
    前記鉄筋巻付工程では、前記芯材の周りに複数の前記層をなすように巻き付けられる複数の前記鉄筋の前記層のいずれかの間に引張線を巻き込ませるように巻き付ける、鉄筋ユニットの製造方法。
  3. その長手方向が互いに平行になるようにしつつ、その前記長手方向に直交する方向に互いに間隔を隔てて配置された複数の鉄筋と、
    前記間隔を隔てて配置された互いに隣接する前記鉄筋同士を連結する間隔保持線と、
    前記間隔保持線により連結された複数の前記鉄筋がその周りに複数の層をなすように巻き付けられた芯材と、
    前記芯材の周りに複数の前記層をなして巻き付けられた複数の前記鉄筋の前記層のいずれかの間に巻き込まれるように巻き付けられた引張線とを備えた鉄筋ユニットを用いた鉄筋配置方法であって、
    前記鉄筋ユニットを鉄筋配置場所に配置する鉄筋ユニット配置工程と、
    前記鉄筋ユニット配置工程で前記鉄筋配置場所に配置された前記鉄筋ユニットから、前記引張線を引っ張ることにより、前記芯材の周りに巻き付けられた前記鉄筋を前記鉄筋配置場所に展開する鉄筋展開工程と、
    を備えた鉄筋配置方法。
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