JP2019025506A - キャプスタンロール - Google Patents

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Abstract

【課題】 線材とキャプスタンロールの摺接面のスリップおよび線材の断線を抑制することができるキャプスタンローを提供することを特徴とする。【解決手段】 本開示のキャプスタンロールは、線材との摺接面を備えたキャプスタンロールであって、軸方向に沿った輪郭線から求められる前記摺接面の平均長さ(RSm)が0.05mm以上0.38mm以下であり、前記摺接面の算術平均粗さ(Ra)が0.002μm以上0.035μm以下である。【選択図】 図1

Description

本開示は、キャプスタンロールに関する。
半導体素子上の電極と外部リードと電気的に結合する半導体装置用ボンディングワイヤ(以下、半導体装置用ボンディングワイヤを単にボンディングワイヤという。)は、線径が15〜50μm程度の細線が用いられている。
このようなボンディングワイヤを得るために、キャプスタンロールを備えた伸線機が用いられている。伸線機には、キャプスタンロールと線材がスリップすると線材にキズが付き、品質が落ちるという問題があった。また、キャプスタンロールの表面粗さが粗いと線材が断線するという問題もあった。本件出願人は、キャプスタンロールと線材とのスリップを抑制し、断線を抑制することができる、摺接面の輪郭曲線要素の平均長さ(Rsm)が、0.005〜0.01mmであるキャプスタンロールを提案している(特許文献1を参照)。
従来、ボンディングワイヤの線材としては、主にAuが用いられていたが、LSI用途を中心にCuへの代替が進んでいる。
特開2009−178719号公報
しかしながら、CuはAuに比べて酸化されやすく、キャプスタンロールと線材とのスリップを抑制しつつ、Cuからなるボンディングワイヤを得ようとすると、キャプスタンロールとの摺接による磨耗により、表面が酸化されて劣化したり、その劣化に伴って断線したりするという問題があった。
本開示は、Auよりも酸化しやすいCu、Al等の線材からなるボンディングワイヤを得る場合にも、スリップを抑制するとともに磨耗による劣化を低減することができるキャプスタンロールを提供することを目的とする。
本開示のキャプスタンロールは、線材との摺接面を備えたキャプスタンロールであって、軸方向に沿った輪郭線から求められる前記摺接面の平均長さ(RSm)が0.05mm以上0.38mm以下であり、前記摺接面の算術平均粗さ(Ra)が0.002μm以上0.035μm以下である。
本開示によれば、磨耗による劣化が低減可能なキャプスタンロールを提供することができる。
本実施形態のキャプスタンロールの一例を示す斜視図である。 図1に示すキャプスタンロールを備えて構成される伸線装置の一例を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本明細書の全図において、混同を生じない限り、同一部分には同一符号を付し、その説明を適時省略する。
図1は本実施形態のキャプスタンロールの一例を示す斜視図である。
図1に示すキャプスタンロール1は、いわゆるコーン型であり、軸に付している符号Aから符号Bに向って段階的に外径が大きくなる、線材との摺接面1aを有している。ここで、キャプスタンロール1は、一体で形成されていてもよく、1段の部材や複数段の部材が隣接配置されてなるものであってもよい。キャプスタンロール1は、例えばCu、Al等の線材を引き伸ばすための伸線装置において、回転軸3を中心に回転可能に設置されるものであり、例えば、1000rpm〜6000rpmで回転するものである。
キャプスタンロール1は、例えば、200mm〜225mm程度の長さを有しており、外径は位置によって異なるものの、30mm〜160mm程度の外径を有している。また、キャプスタンロール1の挿入孔は、例えば、15mm〜35mm程度の直径を有している。
本実施形態のキャプスタンロール1は、セラミックスからなるものであってもよく、線材が繰り返して摺接した際の摩耗が少なく、寿命が長いという観点から、主成分が酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化珪素またはサイアロンであることが好適である。ここで、主成分とは、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち、80質量%以上を占める成分のことである。
酸化ジルコニウムが主成分であるセラミックスは、主成分以外の成分として、例えば、酸化珪素および酸化アルミニウムを含むものであってもよい。また、酸化アルミニウムが主成分であるセラミックスは、主成分以外の成分として、例えば、酸化珪素、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムを含むものであってもよい。窒化珪素またはサイアロンを主成分であるセラミックスは、主成分以外の成分として、例えば、酸化アルミニウムおよび希土類金属酸化物を含むものであってもよい。
セラミックスにおける主成分の確認は、まず、X線回折装置(XRD)を用いて測定することによって得られた結果をJCPDSカードと照合して含まれる化合物の特定を行なう。次に、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析装置(ICP)を用いて測定することによって求められた値から、特定された化合物に換算して求められた含有量が80質量%以上であれば主成分である。具体的には、XRDによる測定からZrOが含まれていることが確認され、ICPで求められたZrの値をZrOに換算した値(含有量)が80質量%以上であれば、酸化ジルコニウムが主成分のセラミックスである。
本開示のキャプスタンロール1は、軸方向に沿った方向における輪郭線から求められる摺接面1aの平均長さ(RSm)が0.05mm以上0.38mm以下であり、摺接面1aの算術平均粗さ(Ra)が0.002μm以上0.035μm以下である。
平均長さ(RSm)とは、基準長さにおける輪郭曲線要素の平均を表しており、表面粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分において隣り合う一対の山と谷の横方向の和を求め、算術平均値をミリメートルで表したものをいう。
また、算術平均粗さ(Ra)は、表面粗さを表すものである。
キャプスタンロール1において、摺接面1aの平均長さ(RSm)を0.05mm以上とするとともに、摺接面1aの算術平均粗さ(Ra)を0.002μm以上とすると、線材が摺接面1aと摺接する際に、線材に適度な摩擦力がかかるため、摺接面1aにおける線材のスリップを低減することができる。
摺接面1aの平均長さ(RSm)を0.38mm以下とするとともに、摺接面1aの算術平均粗さ(Ra)を0.035μm以下とすると、摺接面1aの表面にある程度の山と谷を設けつつ、摺接面1aの表面粗さを比較的小さくできるため、線材のスリップを抑制しつつ、線材の断線を低減することができる。
スリップの抑制のために摺接面1aの平均長さ(RSm)は、0.06mm以上としてもよい。また、線材の断線の低減のために摺接面1aの平均長さ(RSm)は、0.28mm以下としてもよい。
スリップの抑制のために摺接面1aの算術平均粗さ(Ra)は0.007μm以上としてもよい。また、線材の断線の低減のために摺接面1aの算術平均粗さ(Ra)は0.026μm以下としてもよい。
また、本実施形態のキャプスタンロール1は、摺接面1aの2乗平均平方根傾斜(RΔq)が0.004以上0.015以下であってもよい。
2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、着目する表面の局部傾斜を示す指標であり、その値が小さければ、表面は平坦な部分が多く、大きければ、表面は傾斜している部分が多いことを示す。
摺接面1aの2乗平均平方根傾斜(RΔq)を0.004以上とすると、摺接面1aにおける微視的な傾斜を確保できるので、摺接面1a上における線材のスリップをさらに低減することができる。摺接面1aの2乗平均平方根傾斜(RΔq)を0.015以下とすると、摺接面1aにおける微視的な傾斜が多くなりすぎることを抑制できるので、線材の断線をさらに低減することができる。
線材のスリップの抑制のために摺接面1aの2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、0.005以上としてもよい。線材の断線の低減のために摺接面1aの2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、0.011以下としてもよい。
摺接面1aの平均長さ(RSm)、算術平均粗さ(Ra)および2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、JIS B 0601:2001に準拠して求められ、具体的には、(株)小坂研究所製表面粗さ測定機(サーフコーダ)SE500を用い、触針の半径を5μm、測定長さを2.5mm、カットオフ値を0.8mmとすればよい。
図2は、図1に示すキャプスタンロール1を備えて構成される伸線装置20の一例を示す概略図である。まず、図2に示す伸線装置20の構成と動作について説明する。伸線装置20は、いわゆる並列掛け伸線構造となっている。伸線装置20では、機台11内部の所定位置に回転軸3a、3bが配置されており、回転軸3a、3bの双方に、キャプスタンロール1が固定されている。すなわち、各々の回転軸3a、3bに固定されたキャプスタンロール1が、回転軸3a、3bの回転に従動してそれぞれ回転する。回転軸3aと回転軸3bとの間隙には、複数のダイス(ダイス群)12が配置されている。そして、キャプスタンロール1は、外径が一方端から他方端に向って段階的に大きくなる複数段の外周
面を備えている。
また、伸線装置20は、機台11の端部に、駆動モータ13、駆動プーリー14、従動プーリー15および16、駆動ベルト17、従動ベルト18を備える。駆動プーリー14と従動プーリー15および16には、駆動ベルト17が掛け回されており、駆動モータ13によって駆動プーリー14が回転し、従動プーリー15および16の双方も従動して回転する。従動プーリー15は回転軸3bと接続され、駆動プーリー14は回転軸3aと接続されており、駆動モータ13によって、回転軸3aおよび3bが回転駆動される。
伸線装置20では、案内ローラ(不図示)を介して外部から送られてくる線材Wを、2つのキャプスタンロール1に掛け回しながら搬送する。具体的には、外部から送られてくる線材Wを、キャプスタンロール1間に配置したダイス群12を通過させ、駆動モータ13の駆動によりキャプスタンロール1を回転させる。この際、線材Wは、キャプスタンロール1の複数段状の摺接面のうち、外径の小さい方から外径の大きい方(図示面における上方から下方へ)へと、順次掛け回されていく。線材Wは、例えばCuからなる。線材Wは、Cu以外でも、例えばAlなど各種金属線であってもよい。
伸線装置20では、駆動モータ13の駆動により、キャプスタンロール1が回転し、線材Wはダイス群12内を強制的に順次通過しつつ縮径されて伸線される。なお、図3では、2本のキャプスタンロール1を用いた装置を示しているが、さらにキャプスタンロール1の本数を増やして設置した装置であってもよい。
次に、本実施形態のキャプスタンロールの製造方法について説明する。
酸化ジルコニウムが主成分であるセラミックスからなるキャプスタンロールを得るには、酸化ジルコニウムの粉末と、焼結助剤として、例えば、酸化珪素および酸化アルミニウム等の各粉末を用いて原料を作製する。焼結助剤の他に、安定化剤として、酸化イットリウム(Y)、酸化セリウム(CeO)、酸化ディスプロシウム(Dy)、酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)等の少なくともいずれか1種の粉末を加えてもよい。
そして、この原料を用いて冷間静水圧成形法(CIP)などの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工を施した後、1350〜1600℃にて焼成すればよい。
酸化アルミニウムが主成分であるセラミックスからなるキャプスタンロールを得るには、酸化アルミニウムの粉末と、焼結助剤として、例えば、酸化珪素、水酸化マグネシウムおよび炭酸カルシウム等の各粉末を用いて原料を作製する。そして、この原料を用いてCIPなどの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工を施した後、1450〜1700℃にて焼成すればよい。
窒化珪素が主成分であるセラミックスからなるキャプスタンロールを得るには、まず、金属シリコンの粉末と、β化率が20%以下である窒化珪素の粉末とを準備して、(金属シリコンの粉末)/(窒化珪素の粉末)の質量比が1以上10以下となるように混合して第1粉末を用意する。また、焼結助剤として、アルミン酸マグネシウムの粉末および金属化合物の粉末を秤量した第2粉末を用意する。なお、金属化合物とは、酸化アルミニウム,二酸化珪素および炭酸カルシウム等である。また、アルミン酸マグネシウムの粉末の代わりに、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムおよび炭酸マグネシウム等の粉末を用いても構わない。そして、第1粉末および第2粉末を混合した粉末を用いて原料を作製する。そして、CIPなどの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工を施した後、1700〜1860℃にて焼成すればよい。
サイアロンが主成分であるセラミックスからなるキャプスタンロールを得るには、まずβ化率が40%以下であって、組成式がSi6−ZAl8−Zで表される、固溶量zが0.5以下である窒化珪素の粉末と、焼結助剤として酸化カルシウム、酸化アルミニウムおよび希土類元素の酸化物の各粉末とを用いて原料を作製する。そして、CIPなどの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に加えて、凹部を形成する切削加工を施した後、1700〜1800℃にて焼成すればよい。
そして、摺接面は、焼成後、外周面に研削加工を施した後、砥粒がレジンで保持されたテープを外周面に摺接させて研磨することによって得られる。平均長さ(RSm)が0.05mm以上0.38mm以下であり、算術平均粗さ(Ra)が0.02μm以上0.035μm以下である摺接面を得るには、砥粒としてJIS R 6001−2:2017に定める粒度番号が#800以上#1200以下である、ダイヤモンドからなる精密研磨用微粉を用い、テープの幅は、それぞれの摺接面の幅に対して、1mm以下、特に0.5mm以下になるようにして、テープのトラバース速度を120mm/分以上とすればよい。ここで、トラバース速度とは、テープを外周面に摺接させた状態でキャプスタンロールの軸方向に移動させる速度をいう。
また、2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、0.004以上0.015以下である摺接面を得るには、テープのトラバース速度を500mm/分以上とすればよい。
そして、得られたキャプスタンロールを、回転軸に固定するには、回転軸にキャプスタンロールを挿入して、ねじ等の締結部材を用いて固定すればよい。
なお、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良、組合せ等が可能である。
まず、主成分である酸化ジルコニウムの粉末と、焼結助剤である酸化珪素および酸化アルミニウム等の各粉末と、安定化剤である酸化イットリウムの粉末と、酸化ジルコニウムの粉末を分散させる分散剤と、有機結合剤とをボールミルにより湿式混合してスラリーとした。
次に、上述した方法によって得たスラリーを噴霧造粒して顆粒を得た後、この顆粒を冷間静水圧成形法(CIP)により、98MPaの成形圧にて成形することで円柱状の成形体を得た。
次に、焼結ダイヤモンド製のドリルを用いて軸方向に貫通孔を形成した。
次に、貫通孔を形成した成形体を焼成炉の中に配置し、大気雰囲気中で、焼成温度を1500℃、保持時間を5時間として焼成して、焼結体を得た。
そして、焼結体の外周面に研削加工を施した後、砥粒がレジンで保持されたテープで外周面を研磨して試料No.1〜11を得た。ここで、砥粒はJIS R 6001−2:2017に定める粒度番号が表1に示すダイヤモンドからなる精密研磨用微粉を用いた。また、研磨時間およびテープの幅と外周面の幅との差はΔWとして表1に示し、テープのトラバース速度は、いずれも120mm/分とした。
なお、試料No.12は、外周面に研削加工を施した状態のままとし、この外周面を摺
接面とした。
また、各試料の摺接面の平均長さ(RSm)および算術平均粗さ(Ra)をJIS B
0601:2001に準拠して求め、測定値を表1に示した。なお、測定は、(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(サーフコーダ)SE500を用い、測定条件としては、触針の半径を5μm、測定長さを2.5mm、カットオフ値を0.8mmとした。
また、各試料を伸線装置に装着し、Cuからなる線材を線径0.025mmから線径0.015mmに伸線した。伸線速度は、いずれの試料の場合も100m/分とした。各試料について、1000m伸線させるまでの線材のスリップおよび断線の有無を確認し、表1にその結果を示した。
表1のスリップの欄に無と記入した試料は、スリップが発生しなかったことを示し、有と記入した試料は、スリップが発生したことを示す。
また、表1の断線の欄に無と記入した試料は、断線が発生しなかったことを示し、有と記入した試料は、断線が発生したことを示す。
Figure 2019025506
表1に示すように、摺接面の平均長さ(RSm)が0.05mm以上0.38mm以下であり、摺接面の算術平均粗さ(Ra)が0.002μm以上0.035μm以下である試料No.2、4〜6、8〜10は、スリップおよび断線が発生せず、良好に伸線されている。
実施例1で作製した焼結体の外周面に研削加工を施した後、砥粒がレジンで保持されたテープで外周面が研磨された試料No.13〜18を得た。ここで、砥粒はJIS R 6001−2:2017に定める粒度番号が♯1000である、ダイヤモンドからなる精密研磨用微粉を用いた。また、テープの幅と外周面の幅との差は、0.5mm、研磨時間は60秒とし、テープのトラバース速度は、いずれも表2に示す通りとした。
また、各試料の摺接面の平均長さ(RSm)および算術平均粗さ(Ra)をJIS B
0601:2001に準拠して求めた結果、いずれの試料も平均長さ(RSm)は、0.17〜0.18mmであり、算術平均粗さ(Ra)は、0.021〜0.022μmであった。また、摺接面の2乗平均平方根傾斜(RΔq)の測定値は表2に示した。なお、測定は、(株)小坂研究所製、表面粗さ測定機(サーフコーダ)SE500を用い、測定条件としては、触針の半径を5μm、測定長さを2.5mm、カットオフ値を0.8mmとした。
また、各試料をそれぞれ伸線装置に装着し、Cuからなる線材を線径0.025mmから線径0.015mmに伸線した。伸線速度は、いずれの試料の場合も100m/分とした。各試料について、2000m伸線させるまでの線材のスリップおよび断線の有無を確認し、表2にその結果を示した。線材の長さは、実施例1で作製した線材の長さの2倍である。
表2のスリップの欄に無と記入した試料は、スリップが発生しなかったことを示し、有と記入した試料は、スリップが発生したことを示す。
また、表2の断線の欄に無と記入した試料は、断線が発生しなかったことを示し、有と記入した試料は、断線が発生したことを示す。
Figure 2019025506
表2に示すように、試料No.14〜17は、摺接面の2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、0.004以上0.015以下であることから、この範囲外である試料No.13、18よりもスリップおよび断線が発生しにくいことがわかる。
1 キャプスタンロール
1a 摺接面
3 回転軸
11 機台
12 ダイス
13 駆動モータ
14 駆動プーリー
15、16 従動プーリー
17 駆動ベルト
18 従動ベルト
20 伸線装置

Claims (2)

  1. 線材との摺接面を備えたキャプスタンロールであって、軸方向に沿った輪郭線から求められる前記摺接面の平均長さ(RSm)が0.05mm以上0.38mm以下であり、前記摺接面の算術平均粗さ(Ra)が0.002μm以上0.035μm以下である、キャプスタンロール。
  2. 前記摺接面の2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、0.004以上0.015以下である、請求項1に記載のキャプスタンロール。
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