JP6767283B2 - 伸線装置用キャプスタン - Google Patents

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Description

本開示は、伸線装置用キャプスタンに関する。
従来、金属等の線材を伸線する場合、キャプスタンロールが装着された伸線装置用キャプスタンが用いられている。
このような伸線装置用キャプスタンとして、特許文献1では、金属製二分割式伸線用キャプスタンが提案されている。この金属製二分割式伸線用キャプスタンは、駆動軸を嵌挿固定する嵌挿孔を中心軸に穿設し、外側周囲は順次段階的に径が大きくなる円錐階段状の多段フランジ及び溝が連設され、キャプスタンを軸方向に二分割して成る小径キャプスタンと大径キャプスタンとから構成されるものである。
実開昭60−176808号公報
特許文献1で提案された金属製二分割式伸線用キャプスタンは、大径キャプスタンロールの底に平坦な凹部を有し、この凹部に小径キャプスタンロールが嵌め合わされている。このような構造においては、伸線のための回転が繰り返された際、大径キャプスタンロールの周端部における振れが比較的早い段階で大きくなるという問題があった。
本開示の伸線装置用キャプスタンは、外周に備える摺接面の外径が一方端から他方端に向って段階的に大きくなるとともに、中心軸に貫通孔を備えるキャプスタンロールを複数備え、隣接する小径キャプスタンロールおよび大径キャプスタンロールは、それぞれがいずれかを有する凸部と凹部とにより嵌合されており、前記小径キャプスタンロールおよび前記大径キャプスタンロールにおける対向面の少なくとも一部が、光沢面または鏡面であ
本開示の伸線装置用キャプスタンによれば、大径キャプスタンロールの振れを長期間にわたって抑制することができる。
第1の実施形態の伸線装置用キャプスタンの一例を示す斜視図である。 図1に示す伸線装置用キャプスタンの部分断面図である。 第2の実施形態の伸線装置用キャプスタンの部分断面図である。 (a)は、第3の実施形態の伸線装置用キャプスタンの部分断面図である。(b)は、(a)におけるAの部分拡大図である。 第4の実施形態の伸線装置用キャプスタンの部分断面図である。 図1に示す伸線装置用キャプスタンを備えて構成される伸線装置の一例を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本実施形態の伸線装置用キャプスタンの一例について詳細に説明する。ただし、本明細書の全図において、混同を生じない限り、同一部分には同一符号
を付し、その説明を適時省略する。
図1は第1の実施形態の伸線装置用キャプスタンの一例を示す斜視図である。図2は、図1に示す伸線装置用キャプスタンの部分断面図である。図1、2に示す伸線装置用キャプスタン10(以下、伸線装置用キャプスタンを単にキャプスタンという。)は、いわゆるコーン型である。
図6は、図1に示すキャプスタンを備えて構成される伸線装置の一例を示す概略図である。まず、図6に示す伸線装置20の構成と動作について説明する。伸線装置20は、いわゆる並列掛け伸線構造となっている。伸線装置20では、機台11内部の所定位置に回転軸3a,3bが配置されており、回転軸3a、3bの双方に、キャプスタン10が固定されている。すなわち、各々の回転軸3a、3bに固定されたキャプスタン10が、回転軸3a、3bの回転に従動してそれぞれ回転する。回転軸3aと回転軸3bとの間隙には、複数のダイス(ダイス群)12が配置されている。そして、キャプスタン10は、外径が一方端から他方端に向って段階的に大きくなる複数段の摺接面を外周に備えている。
また、伸線装置20は、機台11の端部に、駆動モータ13、駆動プーリー14、従動プーリー15および16、駆動ベルト17、従動ベルト18を備える。駆動プーリー14と従動プーリー15および16には、駆動ベルト17が掛け回されており、駆動モータ13によって駆動プーリー14が回転し、従動プーリー15および16の双方も従動して回転する。従動プーリー15は回転軸3bと接続され、駆動プーリー14は回転軸3aと接続されており、駆動モータ13によって、回転軸3aおよび3bが回転駆動される。
伸線装置20では、案内ローラ(不図示)を介して外部から送られてくる線材Wを、2つのキャプスタン10に掛け回しながら搬送する。具体的には、外部から送られてくる線材Wを、キャプスタン10間に配置したダイス群12を通過させ、駆動モータ13の駆動によりキャプスタン10を回転させる。この際、線材Wは、キャプスタン10の複数段状の摺接面のうち、外径の小さい方から外径の大きい方(図示面における上方から下方へ)へと、順次掛け回されていく。線材Wは、例えば金(Au)からなる。線材Wは、金(Au)以外でも、例えばCu、Ag、Alなど各種金属線であってもよい。
伸線装置20では、駆動モータ13の駆動により、キャプスタン10が回転し、線材Wはダイス群12内を強制的に順次通過しつつ縮径されて伸線される。なお、図3では、2本のキャプスタン10を用いた装置を示しているが、さらにキャプスタン10の本数を増やして設置した装置であってもよい。
このような伸線装置20に用いるキャプスタン10は、例えば、200mm〜225mm程度の長さを有しており、直径は位置によって異なるものの、30mm〜160mm程度の直径を有している。また、伸線装置20の回転軸3a、3bは、例えば、15mm〜35mm程度の直径を有しており、伸線装置20に用いられるキャプスタン10の貫通孔は同程度の直径を有している。
次に、図1および図2を参照して第1の実施形態のキャプスタン10について説明する。キャプスタン10は、例えばAu等の線材Wを引き伸ばすための伸線装置20の内部に配置される。伸線装置20において、キャプスタン10は、回転軸3を中心に回転可能に設置され、例えば、1000〜6000rpmで回転する。
そして、図1および図2においては、キャプスタン10として、同軸上に、小径キャプスタンロール1と大径キャプスタンロール2を備えている例を示している。ここで、小径、大径とは、隣接しているキャプスタンロールの大きさを表しているものでる。なお、以
下の記載において、キャプスタン10を構成する特定のキャプスタンロールを対象とする場合を除く、すなわち複数のキャプスタンロールを対象とする場合には、符号を付さず単にキャプスタンロールと記載する。
そして、それぞれのキャプスタンロールにおいては、図1の軸に付しているAからBに向かって摺接面の外径が大きくなっているものである。なお、言うまでもないが、同軸上に、3個以上のキャプスタンロールが隣接配置されていてもよい。
本開示のキャプスタン10は、外周に備える摺接面の外径が一方端から他方端に向って段階的に大きくなるとともに、中心軸に貫通孔5を備えるキャプスタンロールを複数備える。そして、隣接する小径キャプスタンロール1および大径キャプスタンロール2が、それぞれがいずれかを有する凸部2aと凹部1aとにより嵌合されている。
そして、図2に示す例では、第1の実施形態のキャプスタン10において、小径キャプスタンロール1は、隣接する大径キャプスタンロール2側に凹部1aを有し、大径キャプスタンロール2は、小径キャプスタンロール1側に凸部2bを有している。本実施形態のキャプスタン10は、凹部1aと凸部2bとが嵌合されてなるものである。
図3に示す第2の実施形態では、小径キャプスタンロール1は、隣接する大径キャプスタンロール2側に凸部1bを有し、大径キャプスタンロール2は、小径キャプスタンロール1側に凹部2bを有している。第2の実施形態のキャプスタン10は、凸部1bと凹部2aとが嵌合されてなるものである。
第1、第2の実施形態のキャプスタン10は、対向面のいずれもが段構造であり、大径キャプスタン2の凸部2aが小径キャプスタンロール1の凹部1aに嵌め込まれている構成あるいは小径キャプスタンロール1の凸部1bが大径キャプスタンロール2の凹部2bに嵌め込まれている構成であることから、径方向における結合力が高い。それ故、キャプスタン10は、伸線のための回転が繰り返されたとしても、大径キャプスタンロール2の周端部における振れを長期間にわたって抑制することができる。すなわち、本開示のキャプスタン10によれば、一方のキャプスタンロールが有する凹部に、他方のキャプスタンロールの外径を嵌め合わせた構成と比較して、軸に沿った方向の対向面位置が、回転軸3の近くに位置することから、大径キャプスタンロール2の周端部における振れを長期間にわたって抑制することができる。
なお、図2、3の例では、凹凸の組み合わせが1つの例を示しているが、この組み合わせは複数存在していてもよい。そのような構造とするために、例えば、小径キャプスタンロール1が凹部1aおよび凸部1bを有し、大径キャプスタンロール2が、凹部1aおよび凸部1bに対応する位置に凸部2bおよび凹部2aを有していてもよい。
また、小径キャプスタンロール1および大径キャプスタンロール2における対向面の少なくとも一部は、光沢面または鏡面であってもよい。このような構成を満たすときには、対向面同士が吸着しやすくなり、線材Wから発生した塵埃が対向面間に侵入しにくくなることから、塵埃によって結合力の低下を抑制することができる。小径キャプスタンロール1および大径キャプスタンロール2における対向面の全てが光沢面または鏡面であってもよい。ここで、光沢面または鏡面である場合の算術平均粗さ(Ra)は、例えば、1.5μm以下である。
算術平均粗さ(Ra)はJIS B 0601−2013に準拠して測定すればよい。例えば、触針式の表面粗さ計を用いて測定する場合は、測定長さを5mm、カットオフ値を0.8mm、触針の走査速度は0.5mm/秒に設定し、触針先端半径が2μmの触針
を当てて測定する。そして、この測定を5箇所で行ない、その平均値を算術平均粗さ(Ra)の値とすればよい。
また、第3の実施形態として図4に示すように、キャプスタン10における貫通孔5は、嵌合部にあたる縁部に直径が大きい部分を有していてもよい。嵌合部にあたる縁部とは、図4(a)におけるAの部分であり、図4(b)が図4(a)におけるAの部分の拡大図である。嵌合部にあたる縁部に直径が大きい部分を有しているときには、キャプスタンロールを嵌め合わせる際に縁部が欠けることを抑制でき、欠けた破片がキャプスタンロール同士の間や、貫通孔5と回転軸3との間に挟まることによる、構成部材の位置ずれに起因する回転の振れが大きくなることを抑制できる。貫通孔5の嵌合部にあたる縁部に直径が大きい部分を設ける場合、いわゆるC面やR面を設ければよい。
なお、図4(b)では、小径キャプスタンロール1および大径キャプスタンロール2における嵌合部にあたる縁部がいずれも傾斜面1c、2cを有している例を示している。傾斜面1c、2cは凸状や凹状のR面を形成するよりも加工しやすく、形状を制御しやすい。例えば、隣り合う傾斜面1c、2cの大きさをほぼ同じとすることができる。この傾斜面1c、2cの幅は、例えば、0.7mm以上1.3mm以下である。なお、傾斜面1c、2cの幅とは、貫通孔5の内壁の延長線と、傾斜面1c、2cの貫通孔5から遠い方の端との最も短い距離である。また、小径キャプスタンロール1および大径キャプスタンロール2との境界と、傾斜面1c、2cのそれぞれとのなす角度α、βは120以上150°以下の範囲とするとよい。貫通孔5の縁部を傾斜面1c、2cとすることで、欠けの発生を抑制でき、大径キャプスタンロール2の振れを抑制できる。
また、小径キャプスタンロールおよび大径キャプスタンロールの少なくともいずれかは、嵌合部以外の縁部に直径が大きい部分を有していてもよい。例えば、図4(a)におけるBの部分のように小径キャプスタンロール1と隣り合わない端面における縁部にC面やR面を形成して直径が大きい部分を有していてもよい。
最終端に大径キャプスタンロール2を回転軸3に押圧固定する締結部材4を取り付ける際に縁部に応力がかかりやすいが、Bの部分にC面やR面を有していることによって縁部が欠けることを抑制することができる。締結部材4は、例えば、四角ナット、六角ナット等である。
また、図5に示す第4の実施形態のように、小径キャプスタンロール1の貫通孔5の内部に直径が大きい部分5aを有していてもよい。回転軸3からの回転力を小径キャプスタンロール1に十分に伝えるためには、クリアランスが小さいことが求められるが、小径キャプスタンロール1は消耗品であり、交換する必要があることから、単にクリアランスを小さくしただけでは、小径キャプスタンロール1を嵌めにくかったり、抜きにくかったりする。小径キャプスタンロール1の貫通孔5の内部に直径が大きい部分5aを有しているときには、大きい部分5a以外の部分で回転軸3からの回転力を受けつつ、小径キャプスタンロール1の交換をしやすくすることができる。なお、大径キャプスタンロール2にも、貫通孔5の内部に直径が大きい部分5aを有していてもよい。
また、無理に嵌めたり、抜いたりしなくて済むため、回転軸3に歪みが生じるおそれが少なくなり、回転軸3の歪みに起因した大径キャプスタンロール2の振れを抑制できる。
貫通孔5の内部5aにおける直径は、例えば、他の部分の直径より0.7mm以上1.5mm以下の範囲で大きいものである。特に小径キャプスタンロール1に設ける内部5aは、軸方向において大径キャプスタンロール2に近い側に形成されていてもよい。このような構成であると、小径キャプスタンロール1の回転に伴って発生する遠心力を低減させ
られるので、振れを抑制することができる。
ここで、小径キャプスタンロール1および大径キャプスタンロール2を構成する材質としては、セラミック焼結体、また、周期表IV、V、VI族元素の炭化物からなる硬質相と、鉄、コバルト、ニッケルなどの鉄系金属からなる結合相とからなる超硬合金やサーメットが挙げられる。
線材Wが小径キャプスタンロール1および大径キャプスタンロール2に繰り返し摺接しても、摩耗が少なく、寿命が長いという観点からは、キャプスタンロールは酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化珪素またはサイアロンを主成分とするセラミック焼結体からなることが好適である。ここで、主成分とは、セラミック焼結体を構成する全成分100質量%のうち、80質量%以上を占める成分のことである。
酸化ジルコニウムが主成分であるセラミック焼結体は、主成分以外の成分として、例えば、酸化珪素および酸化アルミニウムを含むものであってもよい。また、酸化アルミニウムが主成分であるセラミック焼結体は、主成分以外の成分として、例えば、酸化珪素、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムを含むものであってもよい。窒化珪素またはサイアロンを主成分であるセラミック焼結体は、主成分以外の成分として、例えば、酸化アルミニウムおよび希土類金属酸化物を含むものであってもよい。
セラミック焼結体における主成分の確認は、まず、X線回折装置(XRD)を用いて測定することによって得られた結果をJCPDSカードと照合して含まれる化合物の特定を行なう。次に、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析装置(ICP)を用いて測定することによって求められた値から、特定された化合物に換算して求められた含有量が80質量%以上であれば主成分である。具体的には、XRDによる測定からZrOが含まれていることが確認され、ICPで求められたZrの値をZrOに換算した値(含有量)が80質量%以上であれば、酸化ジルコニウムが主成分のセラミック焼結体である。
次に、本実施形態のキャプスタン10の製造方法について説明する。
酸化ジルコニウムが主成分であるセラミック焼結体からなるキャプスタンロールを得るには、酸化ジルコニウムの粉末と、焼結助剤として、例えば、酸化珪素および酸化アルミニウム等の各粉末を用いて原料を作製する。そして、この原料を用いて冷間静水圧成形法(CIP)などの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工した後、1350〜1600℃にて焼成すればよい。焼結助剤の他に、安定化剤として、酸化イットリウム(Y)、酸化セリウム(CeO)、酸化ディスプロシウム(Dy)、酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)等の少なくともいずれか1種の粉末を加えてもよい。
酸化アルミニウムが主成分であるセラミック焼結体からなるキャプスタンロールを得るには、酸化アルミニウムの粉末と、焼結助剤として、例えば、酸化珪素、水酸化マグネシウムおよび炭酸カルシウム等の各粉末を用いて原料を作製する。そして、この原料を用いてCIPなどの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工した後、1450〜1700℃にて焼成すればよい。
窒化珪素が主成分であるセラミック焼結体からなるキャプスタンロールを得るには、まず、金属シリコンの粉末と、β化率が20%以下である窒化珪素の粉末とを準備して、(金属シリコンの粉末)/(窒化珪素の粉末)の質量比が1以上10以下となるように混合して第1粉末を用意する。また、焼結助剤として、アルミン酸マグネシウムの粉末および
金属化合物の粉末を秤量した第2粉末を用意する。なお、金属化合物とは、酸化アルミニウム、二酸化珪素および炭酸カルシウム等である。また、アルミン酸マグネシウムの粉末の代わりに、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムおよび炭酸マグネシウム等の粉末を用いても構わない。そして、第1粉末および第2粉末を混合した粉末を用いて原料を作製する。そして、CIPなどの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工した後、1700〜1860℃にて焼成すればよい。
サイアロンが主成分であるセラミック焼結体からなるキャプスタンロールを得るには、まずβ化率が40%以下であって、組成式がSi6−ZAl8−Zで表される、固溶量zが0.5以下である窒化珪素の粉末と、焼結助剤として酸化カルシウム、酸化アルミニウムおよび希土類元素の酸化物の各粉末とを用いて原料を作製する。そして、CIPなどの成形方法にて、78〜147MPaの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工した後、1700〜1800℃にて焼成すればよい。
凹部および凸部は、成形、成形後の切削加工によって形成されてもよいが、焼成後の研削加工によって形成されるものであってもよい。
そして、対向面を光沢面または鏡面とするには、焼結体における対向面となる部分をカップホイール等によって研削すればよい。なお、キャプスタンロールは、仕上げ加工として、必要に応じてホーニング加工や、ELID研削、テープ研磨などで仕上げてもよい。例えば、鋳鉄ボンドにて、60〜90Vの20〜90%の範囲で電圧をかける研削加工や砥粒の入ったテープによる研磨加工である。
また、嵌合部にあたる縁部に傾斜面を形成するには、キャプスタンロールを回転させながら、研磨用工具を用いて貫通孔の内周側の端部を研磨すればよい。
また、貫通孔の内部に直径が大きい部分を有するには、例えば、成形後の切削加工や、焼成後の研削加工により形成すればよい。
そして、例えば、小径キャプスタンロールおよび大径キャプスタンロールのそれぞれが有する凸部と凹部とを嵌め合わせることにより、キャプスタンを得ることができる。なお、使用にあたっては、回転軸に大径キャプスタンロール、小径キャプスタンロールの順で挿入して締結部材4によって押圧固定することで使用状態とすることができる。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良、組合せ等が可能である。
1 小径キャプスタンロール
1a 凹部
1b 凸部
1c 傾斜面
2 大径キャプスタンロール
2a 凹部
2b 凸部
2c 傾斜面
3 回転軸
4 締結部材
5 貫通孔
5a 内部
10 伸線装置用キャプスタン(キャプスタン)
11 機台
12 ダイス
13 駆動モータ
14 駆動プーリー
15、16 従動プーリー
17 駆動ベルト
18 従動ベルト
20 伸線装置

Claims (5)

  1. 外周に備える摺接面の外径が一方端から他方端に向って段階的に大きくなるとともに、中心軸に貫通孔を備えるキャプスタンロールを複数備え、
    隣接する小径キャプスタンロールおよび大径キャプスタンロールは、それぞれがいずれかを有する凸部と凹部とにより嵌合されており、
    前記小径キャプスタンロールおよび前記大径キャプスタンロールにおける対向面の少なくとも一部が、光沢面または鏡面であることを特徴とする伸線装置用キャプスタン。
  2. 前記小径キャプスタンロールおよび前記大径キャプスタンロールの少なくともいずれかは、嵌合部にあたる縁部に直径が大きい部分を有していることを特徴とする請求項1に記載の伸線装置用キャプスタン。
  3. 前記嵌合部にあたる前記縁部が内部に向かって傾斜した傾斜面であることを特徴とする請求項に記載の伸線装置用キャプスタン。
  4. 前記小径キャプスタンロールおよび前記大径キャプスタンロールの少なくともいずれかは、前記貫通孔の内部に直径が大きい部分を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の伸線装置用キャプスタン。
  5. 前記キャプスタンロールが、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化珪素またはサイアロンを主成分とするセラミック焼結体からなることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の伸線装置用キャプスタン。
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