JP6819994B2 - 研削盤用カップ型ビトリファイド砥石 - Google Patents

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Description

この発明は、研削盤用のカップ型砥石、より詳しくは、超微粒(平均粒径0.1〜3μm)砥粒の使用による高品質の鏡面加工を可能にした研削盤用カップ型ビトリファイド砥石に関する。
研削盤用砥石のひとつにカップ型の研削砥石がある。そのカップ型の研削砥石の従来例として、例えば、下記特許文献1〜3に記載されたものが知られている。
半導体基板などのウェーハの加工において、カップ状基台の周壁の端面に取り付けた砥石セグメント(切れ刃と称している)をウェーハの回転中心まで進出させた状態で加工を行うと、砥石セグメントのエッジ部が常に同一の軌道を通るため、ウェーハ中心部の回転周速度が極端に低下する箇所に疵を創成させ加工精度が悪化する。
そこで、特許文献1に記載された研削砥石は、砥石セグメントの配列を歪円形状にして砥石回転時に砥石セグメントが砥石の半径方向内外に揺動するようにして砥石を揺動させる装置を持たない研削盤を用いて上記の不具合を解決できるようにしている。
また、特許文献2,3に記載されたカップ型砥石は、横幅の異なる2種類の砥石セグメントを組み合わせることで、特許文献1の砥石と同様の効果を製造の容易な構造で実現している。
実公平7−5983号公報 特開平11−207634号公報 特開平11−207635号公報
最近の研削加工における加工対象物は、それぞれの特性が異なるアルミナ、サファイア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、コージライト、特殊ガラス、PCD等、多種に亘っている。
研削加工において加工時間の短縮が求められることは勿論、要求加工面粗さも鏡面化を指向する傾向が顕著である。そのような状況でも、後工程のラッピング・ポリッシング工程の負担軽減や工程時間の大幅短縮を狙って高精度でダメージフリーの加工が要求されている。
鏡面加工に関しては、使用する砥石の砥粒の微粒子化が有効と考えられるが、研削加工における砥石砥粒の超微粒化は、切れ味が極端に低下することから実用化に至っていないのが現状である。
また、カップ型の研削砥石を使用した加工では、回転する研削砥石の研削面の軌道中心が回転する加工物の中心を常に通るため、図15に示すような研削パターンが発生し、砥石幅方向のエッジによって疵を生成し、加工物中心部の面粗さが極端に悪くなる傾向がある(図16の砥石エッジの軌道集積パターン及び実加工面の性状を示す図17の写真参照)。
砥石の砥粒については、従来は、研削盤加工で能率よく加工できる領域は2000番(砥粒粒径8μm)までが限界とされていた。それよりも微粒領域においては切れ味が極端に低下したり、粒径に即した面粗さが得られない。
上記特許文献1の研削砥石は、砥石の回転に伴って砥石セグメントが砥石の半径方向内外に揺動するようにしたことによって加工物の中心部に生じる研削マークと称される研削疵(研磨模様)を抑制できるが、砥石が歪円の特殊な形状であるため、その製造が容易でない。
また、上記特許文献2,3の砥石は、特許文献1の砥石に比べる製造し易い構造になっているが、これらは、2種類の砥石セグメントを用いるので、生産性や製造コストを考えるとまだ改善の余地を残している。
このほか、特許文献1〜3は、砥石の砥粒等については何ら言及していない。上述した通り、従来限界とされていた2000番程度の砥石では後工程のラッピング・ポリッシング工程の負担軽減を図るのが難しい。
上記の現状技術に鑑み、研削加工において、より微粒領域(0.1〜3μm)の砥粒を使用しても切れ味が低下しない砥石の開発と疵(特に加工物中心部の研削マーク)を発生させない砥石の開発が望まれている。
そこで、この発明は、鏡面加工が可能で切れ味の低下が抑えられ、さらに、加工物中心部の疵も防止される研削盤用のカップ型砥石を実現して提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、各々の粒径が3μm以下の硬質砥粒と軟質砥粒を組み合わせた複合砥粒を低融点ビトリファイドボンドで結合させた体積比での気孔率が55%以上の極軟目硬度の砥石を有し、その砥石は、研磨面となる表面に外部に開放された微細な気孔が無数に存在し、その砥石が、円盤状をなす台金の片面の外周側に偏った位置に研磨面の回転軌跡が一定の幅を持った輪を画く配置にして接合された研削盤用カップ型ビトリファイド砥石であって、
前記砥石の配置が、前記台金の中心から砥石の径方向外端までの距離と径方向内端までの距離が台金の外周部を1周する間に変化するようになされた研削盤用カップ型ビトリファイド砥石を提供する。
かかる研削盤用カップ型ビトリファイド砥石の好ましい形態を以下に列挙する。
1)前記砥石の砥石粒度、RL硬度及び、2点支持1点荷重での抗折力で表される砥石強度の関係が下表の通りに設定されたもの。
2)前記複合砥粒の硬質砥粒が、ダイヤモンド砥粒または立方晶窒化ホウ素砥粒であり、前記軟質砥粒が、酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウムもしくは酸化ジルコニウムであり、前記硬質砥粒の体積比での割合が50〜90%、軟質砥粒の体積比での割合が10〜50%であるもの。
3)前記砥石が、同一形状、同一サイズの複数の砥石セグメントを組み合わせて構成され、各砥石セグメントの個々の寸法は、幅:3〜6mm、長さ:9〜30mm、厚み:5〜10mmであり、その砥石セグメントが周方向に1〜10mmの隙間をあけて配列されたもの。
4)前記砥石セグメントが長さ方向に直線的に延びており、かつ、長さ方向の両端がR面であるもの。
5)前記砥石セグメントの配列が、一定曲率の凸円弧の辺を有する多角形を基本形にし、その多角形の各辺に沿って複数個の砥石セグメントが疑似の凸円弧を描くように並べられ、各コーナ部において隣り合う位置の砥石セグメントが所定の角度をもって離間状態に配置されたもの。
6)前記多角形が奇数角の正多角形であり、その正多角形の各凸円弧の辺に沿って複数個の砥石セグメントが並べられ、各コーナ部において隣り合う位置の砥石セグメントが、正多角形の角数をnとしたときに、{X=180°×(n−2)÷n}の式で求まる角度Xをもって離間状態に配置されたもの。なお、奇数角の正多角形は五角形が特に好ましい。
7)前記台金の中心から砥石の径方向外端までの距離と径方向内端までの距離が台金の外周部を1周する間の変化量が砥石幅よりも0.5〜2mm大きくなるように前記砥石セグメントの配列がなされたもの。
3μm以下の超微粒の砥粒を用いた砥石であっても、切れ味が優れることが要求される。そこで、この発明においては、ダイヤモンド砥粒や立方晶窒化ホウ素砥粒などの硬質砥粒と、酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウム、もしくは酸化ジルコニウムなどの軟質砥粒を組み合わせた複合砥粒を低融点ビトリファイドボンドで結合させた極軟目硬度の砥石を採用した。
この砥石は、複合砥粒と低融点ビトリファイドボンドの混合物を900℃以下の温度で焼成して得られる。
軟質砥粒を混合することで砥粒間隔をあけることができる。また、軟質砥粒と硬質砥粒をビトリファイドボンドで結合させることで微小破砕が起こり易くなって良好な切れ味の持続が可能となる。これに加え、メカノケミカル反応も期待できる。
硬質砥粒に対する軟質砥粒の混合割合は、質量比で10〜50%が適当である。この割合であれば砥粒間隔を確保できる上に、砥粒陥入能力も向上させることができる。
砥石組織は、6〜12%の低結合剤率でありながら55%以上の高気孔率を保有した多孔質組織となっており、その多孔質組織により、切り屑の排出が良好になされて切れ味の持続性が確保される。
また、加工物の中央部における研削マーク・面粗さの悪化の問題に対しては、台金の中心から砥石の径方向外端までの距離と径方向内端までの距離が台金の外周部を1周する間(砥石が1回転する間)に変化しているため、砥石のエッジが同一の軌道を通らない。
上記距離の変化により、カップ型砥石の回転に伴ってエッジの位置が径方向の内側と外側との間で揺動し、これにより、砥石エッジの軌道集積パターンにずれが生じて加工物の中央部における研削マークの発生・面粗さの悪化が抑制される。
上記距離の変化は、同一形状、同一サイズの複数の砥石セグメントを組み合わせて研磨面を構成することで簡単に付与することができる。
前記砥石セグメントの配列を、一定曲率の凸円弧の辺を有する多角形を基本形にし、その多角形の各辺に沿って複数個の砥石セグメントが疑似の凸円弧を描くように並べ、各コーナ部において隣り合う位置の砥石セグメントを所定の角度をもって離間状態に配置することで台金の中心から砥石の径方向内・外端までの距離を台金の周囲を1周する間に変化させることができる。
ここで言う所定の角度Xとは、正多角形の角数をnとしたときに、{X=180°×(n−2)÷n}の式で求まる角度である。
前記基本形の多角形が奇数角の多角形であると、研磨面が同一の軌道を通る状況を回避し易い。基本形の多角形が正五角形であり、その正五角形の各凸円弧の辺に沿って複数個の砥石セグメントが並べられ、各コーナ部において隣り合う位置の砥石セグメントが、108°の角度をもって離間状態に配置されたものは特に、加工物の中央部における研削マークの防止、面粗さの改善、取代の増加、耐摩耗性などの総合評価において最も優れた効果が発揮された。
各砥石セグメントは、直線的に延びるものが製造時の歪などが生じ難くて高寸法精度を確保し易い。また、各砥石セグメントの個々の寸法は、幅:3〜6mm、長さ:9〜30mm、厚み:5〜10mm程度が適当であり、さらに、各砥石セグメントの形状は、長さ方向の両端がR面であるものがよい。
砥石セグメントの長さ方向の両端をR面にすると、加工面に対する食いつきが徐々に広がるため、砥石エッジから発生すると考えられる深い疵が生じ難い。
その砥石セグメントを周方向に1〜10mmの隙間をあけて配列したものが、実削試験で好結果が得られている。
この発明のカップ型砥石(疑似多角形砥石)の一例を示す斜視図である。 図1のカップ型砥石の平面図である。 この発明のカップ型砥石(疑似多角形砥石)の他の例を示す正面図である。 この発明のカップ型砥石(疑似多角形砥石)のさらに他の例を示す正面図である。 この発明のカップ型砥石(疑似多角形砥石)のさらに他の例を示す正面図である。 この発明のカップ型砥石(疑似多角形砥石)のさらに他の例を示す正面図である。 この発明のカップ型砥石(疑似多角形砥石)のさらに他の例を示す正面図である。 この発明のカップ型砥石(疑似多角形砥石)のさらに他の例を示す正面図である。 砥石セグメントを多角形の各凸円弧の辺に添って配列した状態の一例を示す正面図である。 ブロック状の砥石セグメントを同真円上に配列したカップ型砥石の一例を示す正面図である。 砥石セグメントを台金中心と同心の円に対して接線方向に配列したターボ型のカップ型砥石を示す正面図である。 砥石セグメントを台金中心と同心の円に沿って配列したコンティニュアス型のカップ型砥石を示す正面図である。 砥石セグメントの好ましい形状を示す斜視図である。 研削盤によるバーチカル研削の加工イメージ図である。 砥石のエッジの軌道が、加工部の中心を通る単一の軌道である研削パターンの説明図である。 図15の研削パターンでの砥石エッジの軌道集積図である。 図15の研削パターンで加工物の中心に生じた研削マークを示す実加工面の性状を示す図(写真)である。 この発明のカップ型砥石での加工による研磨面の軌跡と砥石の軌道中心の移動量を示す図である。 図18の研削パターンでの砥石エッジの軌道集積図である。 この発明のカップ型砥石による実加工面の性状を示す図(写真)である。 ブロック型砥石による実加工面の性状を示す図(写真)である。 ターボ型砥石による実加工面の性状を示す図(写真)である。 コンティニュアス型砥石による実加工面の性状を示す図(写真)である。 疑似五角形砥石による実加工面の性状を示す図(写真)である。
以下、添付図面に基づいて、この発明の研削盤用カップ型ビトリファイド砥石の実施の形態を説明する。
図1〜図8に示した研削盤用カップ型ビトリファイド砥石(以下では、カップ型砥石と略称する)1は、いずれも、台金(円盤状ホイール)2の片面の外周側に偏った位置に、砥石セグメント3の多数個を、研磨面の回転軌跡D(図18参照)が一定の幅を持った輪を画く配置にして接合したものである。
図2は、図1のカップ型ビトリファイド砥石の砥石セグメント3の配列状態をわかりやすくあらわした正面図である。図1のカップ型ビトリファイド砥石は同一品であるので、以下では、代表図として図2を挙げる。
各砥石セグメント3の配列パターンは、図1〜図8の各実施例とも、一定曲率の凸円弧の辺を有する多角形を基本形にし、その多角形の各辺に沿って複数個の砥石セグメント3が疑似の凸円弧を描くように並べられ、各コーナ部において隣り合う位置の砥石セグメント3,3が、既述の{X=180°×(n−2)÷n}の式で求まる角度Xをもって離間した状態に配置されたものになっている。
これにより、台金2の中心O(図9参照)から砥石(砥石セグメント3)の径方向内・外端までの距離が台金の外周部を1周する間に変化している。
図1、図2のカップ型砥石1は、基本形の多角形が正三角形、図3のカップ型砥石1は、基本形の多角形が正四角形、図4〜図6のカップ型砥石1は、基本形の多角形が正五角形、図7のカップ型砥石1は、基本形の多角形が正六角形、図8のカップ型砥石1は、基本形の多角形が正七角形となっている。
図4〜図6のカップ型砥石1は、五角形の隣り合うコーナ間の凸円弧の辺S(図9参照)を、それぞれ半径R=150mm(図4)、半径R=135mm(図5)、半径R=190mm(図6)の辺にしてそれぞれの辺に沿って複数個の砥石セグメント3を疑似円弧を画くように並べたものである。
砥石セグメント3は、各々の粒径が3μm以下の硬質砥粒(ダイヤモンド砥粒または立方晶窒化ホウ素砥粒)と軟質砥粒(酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウムまたは酸化ジルコニウム)を組み合わせた複合砥粒を低融点ビトリファイドボンドで結合させた極軟目硬度の砥石である。
硬質砥粒と軟質砥粒の体積比での割合は、前者50〜90%、後者が10〜50%である。
各砥石セグメント3は、同一材料で作られており、形状、サイズも同一である。そのために、同一カップ型砥石に採用する砥石セグメント3の種類が1種類に統合され、前記特許文献2,3の砥石と比べて生産性や製造コストに優れる。
また、その形状は湾曲したものではなく、図13に示すように、長さ方向に直線的に延びたものが用いられており、成形し易いものになっている。また、直線の方が、加工時、微量に砥石が揺動する効果も生じる。さらに、長さ方向の両端が図13のようにR面であるものが用いられており、エッジによる加工物への深い疵の発生が起こり難い。
また、同一形状、同一サイズの砥石セグメント3を所定のパターンに配列して台金2に接合しているので、前記特許文献1の砥石よりも製造が容易である。
図2〜図8に示す形状のカップ型砥石を試作した。また、比較例として、従来からの標準であるブロック型の砥石(図10参照)、ターボ型の砥石(図11参照)、コンティニュアス型の砥石(図12参照)も用意した。
<使用砥石>
研削盤での中仕上げ(8〜20μmの取代と加工面粗さ5〜20nmRa以下を確保)用として、砥粒粒径が2〜4μm(4000番メッシュ)から粒径0〜2μm(8000番メッシュ)の砥石(砥石セグメント)を用いた。
また、仕上げ(1〜5μmの取代と2nmRa以下の鏡面を確保)用として、砥粒粒径が0〜1μm(10000番メッシュ)から0〜0.5μm(20000番メッシュ)の砥石(砥石セグメント)を用いた。
砥粒はアルミナ(Al)・サファイア(Al)・炭化ケイ素(SiC)・窒化ケイ素(Si)・窒化ガリウム(GaN)・ジルコニア(ZrO)・窒化アルミニウム(AlN)・タンタル酸リチウム(LiTaO)・ニオブ酸リチウム(LiNbO)・ケイ素(シリコン・Si)・石英・水晶(SiO)コージライト(2MgO・2Al・5SiO)・WC−Co系合金などの超硬合金・PCD(ダイヤモンド焼結体)・PCBN(CBN焼結体)やガラス等の脆性材料の研磨に対しては硬質砥粒としてダイヤモンド砥粒を用い、鉄系材料に対してはCBN(六方晶系窒化ホウ素)砥粒を用いる。
軟質砥粒は、硬質砥粒(ダイヤモンドやCBN)の砥粒間隔を広げる役目と、メカノケミカル反応による加工補助効果と、面粗さ向上の効果を得るためにシリカ・酸化セリウム・硫酸バリウム・酸化クロム・酸化ジルコニウム等を用いる。この軟質砥粒は、加工対象材料に合わせて使いわける。
砥石結合度は総じて極軟目硬度を適用するが、使用する砥粒の粒度に応じて変える。即ち、砥粒は微粒になる程、同じ集中度でもその個数は飛躍的に増加し、砥粒間隔が狭くなっていく。そのため、細粒になる程、砥粒間隔を広げる必要性が生じ、その結果、砥石結合度は必然的に低目設定となる。
粒度別、硬さ調整は表2の通りにした。
砥石硬さは、ロックウェルスーパーフィシャル硬さ試験機を使用して、鋼球圧子3.175mm、基準荷重29.4N、試験荷重196Nにより測定した値を用いた。
各粒度別による適合硬さは表2の通りである。
<使用形状>
表3に示すNo.A〜No.Cの基本的な3形状、及び表3のNo.D〜No.Nとした。No.D〜No.Nは、砥石幅W(横幅):3mm、4mm、5mmの3パターン、砥石セグメント間の隙間間隔G:0mm、3mm、6mmの3パターン、図18に示した砥石の移動軌跡Dと軌道中心の移動量Lを砥石幅Wに対して−2mm、+0.5mm、+6mmの3パターンに設定した形状の砥石にした。
<評価試験>
使用した砥石の種類は、4000番(砥粒平均粒径:2.5μm)では砥粒の種類を見るために、表4の2種類(実施例Aと比較例A)とし、8000番(砥粒平均粒径:1.0μm)では硬度の影響と形状の効果の確認用として表4の3種類(実施例Bと比較例B・C)とした。
実施例Aと比較例Aは、砥粒の種類以外は同一内容である。実施例Aは、表4に示す体積比でダイヤモンド砥粒約63.5%、SiO軟質砥粒約36.5%の複合砥粒を用いた。一方、比較例Aは、ダイヤモンド砥粒単独(MD)にした。
8000番は、体積比でダイヤモンド砥粒約63.5%、SiO軟質砥粒を36.5%入れたSHSの砥石にした。1点は砥石硬度による切れ味の影響を確認するため、砥粒1重量部に対する結合剤量を0.30質量部にした比較例Cと0.2質量部にした実施B・比較例B(実施例Bと比較例Bは同一品質)の2品質を用意した。
砥石強度は抗折力が9.1MPaと極端に低い値の砥石となっている。
もう1点は実施例B・比較例Bの品質を用いて、13種類の異なる形状を準備し、形状効果による加工物中心部の研磨マークの低減・面粗さ向上の評価を行った。
砥石形状は、図10のブロック型、図11のターボ型、図12のコンティニュアス型(以上は比較例)、図2の円弧三角形型、図3の円弧四角形型、図4〜図6の円弧五角形型、図7の円弧六角形型、図8の円弧七角形型を用いた。
円弧五角形型については、砥石幅W(横幅)を3mm、4mm、5mmの3パターン、セグメント間の隙間Gを0mm、3mm、6mmの3パターン、砥石の移動軌跡と軌道中心の移動量を2mm(図5)、4.5mm(図4)、10mm(図5)の3パターンを用いた。
図2〜図8のカップ型砥石1は、砥石セグメント3に外接する凸円弧の辺の半径を、図1(図2)の砥石についてはR=130mm、図3の砥石についてはR=138mm、図4の砥石についてはR=150mm、図5の砥石についてはR=135mm、図6の砥石についてはR=190mm、図7の砥石についてはR=170mm、図8の砥石についてはR=185mmにした。
これ等の寸法は、多角形の角数、及び砥石の移動軌跡と軌道中心の移動量によって異なってくる。
研磨面の軌道中心の移動量(砥石の径方向内端と径方向外端の径方向への振れ量)は、砥石幅+0.5mmを基本にした。
実施例と比較例に用いた結合剤は同じものであり、その組成は表5の通りである。
また、単位砥粒1質量部に対する結合剤率は、実施例A及び比較例Aで0.25重量部、比較例Cは0.30重量部、実施例B及び比較例Bは全く同じ品質で0.2重量部である。
砥粒と結合剤を均一混合後、各形状の所定の寸法に圧縮成形し、乾燥後、焼成した。焼成温度は実施例および比較例は同じ条件で最高焼成温度720℃で3時間保持した。砥粒と結合剤を均一混合後、各形状の所定の寸法に圧縮成形し、乾燥後、焼成した。
得られた砥石セグメントの砥石組織(体積比%、コンセントレーション)・砥石強度および硬度を表4に併記した。砥石強度は島津製作所製オートグラフAG−Xを用いて2点支持、1点荷重、スパン30mmの条件で測定した。
砥石硬度は、ロックウェルスーパーフィシャル硬さ試験機を使用して、鋼球圧子3.175mm、基準荷重29.4N、試験荷重196Nの条件下で測定した値を用いた。
<使用形状>
砥石外径φ252mm、内径φ95mmの寸法の、図2〜図8、及び図10〜図12の計10種の砥石形状を用いた。
4000番(平均粒径2.5μm)に関しては通常のブロック型で製作して切れ味の比較のみを行い、8000番(平均粒径1μ)の砥石に関しては2品種を選定し、1点は従来から用いている軟目硬度砥石を、もう1点は極軟目砥石を製作して切れ味を比較した。
また、砥石セグメントの貼り合わせ形状を13通り異ならせて、それぞれの形状による加工物の疵・研磨マークの低減効果を確認した。
<評価に利用した試験装置>
図14に主要部を示した日本エンギス製の縦型研削盤を用いて加工物A(4インチサイズの炭化ケイ素ウェーハ)の加工を行った。研磨盤の詳細と加工条件を表6にまとめた。
図14の符号4は、カップ型砥石を装着した研磨盤の主軸、符号5は、加工物Aを保持して定位置で回転させる回転テーブルである。
<実削試験>
実削試験は、加工物A(4インチの炭化ケイ素)の表面の研削加工を行った。
加工物Aに対しては、前加工として同様の研削加工をダイヤモンド砥粒粒径22〜36μm(600メッシュ)、コンセントレーション140のビトリファイド砥石を使用して施し、その加工物の表面の面粗さを0.8μmRa(中心線平均粗さ)に統一した。
使用したカップ型砥石の寸法は、外径252mm、内径95mm、砥石セグメント厚み5mmである。
砥石の品質の種類は、4000番(平均粒径2.5μm)の砥石については、軟質砥粒を含むものと含まないものの2種類を用いて軟質砥粒添加の効果を確認した。
また、8000番(平均粒径:1μm)の砥石については、砥石硬度を異ならせた2種類を使用した。この8000番の砥石については、軟目の砥石品質を採用し、砥石形状を13種類に分けた。
砥石の回転数は2000rpmに統一し、加工物Aの回転数は、50rpmと100rpmの2通りとした。
切込み速度は、4000番の砥石では36μm、8000番の砥石では30μmに設定し、スパークアウトを10秒とった。
評価は、取代、砥石損耗量、仕上げ面粗さ、および研磨模様(疵)の有無を確認して行った。仕上げ面粗さはレーザー顕微鏡(キーエンス製VK−X100)を用いて測定した。
その評価結果を表7に示す。
<実削試験結果より>
1.軟質砥砥粒による影響
同程度の硬さを有する4000番(平均粒径:2.5μm)の砥石で軟質砥粒の効果を比較した比較例1と参考例1から、比較例1のように硬質砥粒がダイヤモンド砥粒を単独で使用した場合、0.3μm/secの切込速度においては取代は8.2μmと少なくて加工物を擦った面となっており、切れ味の悪い状態であることが分かる。
砥石が目詰まり状態となっている関係上、砥石損耗量は1.5μmと少ない値となっているが、砥石としての性能は全く発揮されていない。
一方軟質砥粒を添加した参考例1の砥石は微粒にも係らず取代が21.6μmと多く、切れ味に優れ、砥石損耗量も1.9μmと少なくて良好な状態であり、仕上げ面粗さも粒度相応の粗さが確保されて砥石として有効に機能しており、実用に充分耐える性能を有している事が分かる。
2.砥石硬度による影響
8000番(平均粒径1μm)で硬度を変えて試験した2品質のうち、比較例2の品質は、RL硬度−54の軟目品質にも係らず、取代が2.5μmと少なく、砥石損耗量は1.8μmと少ないが目詰まり状態にあり、通常の軟目硬度では超微粒領域での研削加工においてはまだ切れ味の悪い砥石であると言える。
一方、参考例2の硬度Hの砥石は、RL硬度−121と極軟目品質であるが、ブロック型でありながら、取代が8.4μmと良く稼げている。砥石損耗量は11.9μmとやや多い程度であり、超微粒領域の砥石では極軟目品質(−50以下。通常品には−50以下は無い)が有効であると言える。
3.砥石形状による影響
形状による研削マークの改善対策は、8000番(平均粒径1μm)の砥石で行った。比較例3〜4と参考例2及び実施例3〜14が比較対象である。
−1)・・・比較例2(ブロック型)
ブロック型は、砥石表面積的には他形状と同等レベルであるが、砥石長さが短い分個数が多く、その分砥石エッジの数が多くなり、エッジでの加工効果により取代は稼げて切れ味に優れた形状ではあるが、反面、砥石損耗量が多く、仕上げ面粗さも悪くて加工物中心部に研削マークが入っている(図21参照)。
3−)・・・比較例3(ターボ型)
ターボ型は砥石表面積が広く、耐摩耗性には優れているが、取代が少なく、仕上げ面粗さも悪く、加工物中心部に研削マークが入っている(図22参照)。
3−)・・・比較例4(コンティニュアス型)
コンティニュアス型は取代的には良好であり、耐摩耗性にも優れている。仕上げ面粗さも良く、砥石形状としては比較例の中では一番優れているが、加工物中心部の研削マークに関しては改善が見られない(図23参照)。
実施例は、比較例の中で一番良かったコンティニュアス型を基本とし、回転する研削砥石(図14)の砥石軌道中心が回転する加工物Aの中心を常に通る研削パターンが無くなったもの、即ち、砥石軌道中心が砥石の回転に伴って径方向に移動し、エッジが同一の軌道を通らない砥石形状になっている。
3−)・・・実施例3(図2の円弧三角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=3mm、図18に示した軌道中心の径方向移動量L=4.5mm)。
砥石の軌道中心が回転に伴って径方向に移動し、エッジが同一の軌道を通らない形態(多角形形状。実施例は全て正多角形)の最少角数である円弧三角形型で前述のR=130の設計で、砥石の軌道中心の移動量Lが4.5mmになる設定になっている。
このカップ型砥石の取代は、7.9μmと良好であり、砥石損耗量も5.3μmと良好である。仕上げ面粗さが改善されており、中心部の研削マークも消えている。
3−)・・・実施例4(円弧四角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=4.5mm)。
実施例3より一角多い偶数角多角形の円弧四角形型でR=138となっている。この製品は、実施例3よりやや取代が低下し、砥石損耗量は逆に少し増加している。中心部以外の面粗さは同様であるが、加工物の中心部に研削マークが少し残っており、面粗さが12nmRaとやや悪い。
3−)・・・実施例5(円弧五角形型:砥石幅W=3mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=3.5mm)。
実施例4よりもさらに一角多い奇数角多角形の円弧五角形型である。この製品は砥石幅Wを3mmに設定した関係上、軌道中心の径方向移動量Lは3.5mmにした。取代は10.5μmと良好である。
砥石損耗量は8.1μmとやや多い。中心部以外の面粗さは、9nmRa、中心部の面粗さは10nmRaであり、研削マークは見られない(図24参照)。
3−)・・・実施例6(円弧五角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=0mm、軌道中心の径方向移動量L=4.5mm)。
実施例5と同じ奇数角多角形の円弧五角形型である。この製品は、砥石幅Wを4mmに設定した関係上、軌道中心の径方向移動量Lは4.5mmにした。取代は10.1μmと良好である。
砥石損耗量は6.5μmと少ない。中心部以外の面粗さは、9nmRaである。また、中心部の面粗さは11nmRaであり、やや粗い。
3−)・・・実施例7(円弧五角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=4.5mm)。
実施例6と同じ奇数角多角形の円弧五角形型である。この製品は、セグメント間隙間Gを3mmに広げて研磨粉が外部に排出され易くした。砥石幅Wを4mmに設定した関係上、実施例6と同様に軌道中心の径方向移動量Lを4.5mmにした。
取代は9.4μmで切れ味は良く、砥石損耗量は5.4μmと少なくて良好である。加工物の中心部以外の面粗さは、7nmRa、中心部の面粗さは8nmRaであり、最良の結果が得られている。
研磨面の軌道が変動する形状であることから、加工物中心部には研削マークは全くできておらず、均一な加工面が得られている。
3−)・・・実施例8(実施例6と同じカップ型砥石を使用して加工物の回転数を実施例6のほぼ半分に設定した加工を行った)。
この条件での加工では、切れ味が向上して取代が11μmと多くなっているが、砥石損耗量が7.8μmとなってやや増加傾向にある。
ソフト(穏やか)な加工になった影響か、仕上げ面粗さは加工物の中心部以外も中心部も5nmRaと大幅に向上している。加工物の中心部の研削マークは全く見られない。
3−10)・・・実施例9(円弧五角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=2mm)。
これも実施例6と同じ奇数角多角形の円弧五角形型である。軌道中心の径方向移動量が半減した点が実施例6と相違する。
この製品の取代は9μmと良く、砥石損耗量が5.4μmと少なくて良好である。加工物の中心部以外の面粗さは、7nmRa、中心部の面粗さも8nmRaと良い状態で、中心部の研削マークは全く見られない。
3−11)・・・実施例10(円弧五角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=10mm)。
これも実施例6と同じ奇数角多角形の円弧五角形型である。軌道中心の径方向移動量Lは10mmに増やしている。
この製品は、取代が5.7μmに減少したが、砥石損耗量は6.3μmと少なくて良好である。加工物の中心部以外の面粗さは、9nmRaとまずまずであるが、中心部の面粗さは13nmRaと悪く、中心部に研削マークが若干生じている。
3−12)・・・実施例11(円弧五角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=6mm、軌道中心の径方向移動量L=4.5mm)。
これは実施例6に対してセグメント間隙間Gを6mmに広げたものである。
この製品は、取代は6.8μmに減少し、砥石損耗量は12.5μmと増加している。加工物の中心部以外の面粗さは、11nmRa、中心部の面粗さも12nmRaとあまり良くない。中心部の研削マークは確認できなかった。これは、砥石の総表面積(研磨面の総面積)が狭くなったために加工面圧が高まり、その影響がでたのではないかと考えられる。
3−13)・・・実施例12(円弧五角形型:砥石幅W=5mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=5.5mm)。
実施例6に対して砥石幅Wを5mmに広げて砥石表面積を大きくしている。砥石幅Wを5mmにしたので、軌道中心の径方向移動量Lも5.5mmに増大させている。
この製品による取代は7.5μmとまずまずであり、砥石損耗量も4.9μmと少ない。加工物の中心部以外の面粗さは9nmRa、中心部の面粗さは10nmRaで中心部の研削マークは確認できなかった。これは、実施例10とは逆に、砥石の総表面積が広くなったために加工面圧が下がり、その影響がでたと考えられる。
3−14)・・・実施例13(円弧六角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=4.5mm)。
多角形の角数をさらに一角増やして偶数角にした円弧六角形型のカップ型砥石である。
この製品は取代は7.5μmとまずまずであり、砥石損耗量も5.5μmと少ない。加工物の中心部以外の面粗さは9nmRaと比較的良好であるが、中心部の面粗さは13nmRaとやや粗く、研削マークも若干確認された。
3−15)・・・実施例14(円弧七角形型:砥石幅W=4mm、セグメント間隙間G=3mm、軌道中心の径方向移動量L=4.5mm)。
多角形の角数をさらに多くした奇数角の円弧七角形型のカップ型砥石である。
この製品の取代は8.3μmと良好であり、砥石損耗量も6.1μmと少ない。加工物の中心部以外の面粗さと中心部の面粗さはともに9nmRaと良好であり、加工物の中心部の研削マークも確認されなかった。
・まとめ
a.参考例1⇔比較例1
炭化ケイ素(SiC)を微粒砥石(平均粒径2.5μm)で研削する場合、ダイヤモンド砥粒単独では無く、軟質砥粒の添加が有効である。
b.参考例2⇔比較例2
超微粒領域の8000番(平均砥粒粒径1μm)では、気孔率をより大きくし、砥石硬度をより軟目品質に移行した極軟硬度砥石が有効である。
c.参考例2及び比較例2〜4
砥石を真円の円周上に均一に貼った場合、ブロック型・ターボ型・コンティニュアス型のいずれも中心部の研削マーク生成の問題が解消されない。
d.砥石を疑似多角形にして砥石が1回転する間に軌道中心(回転中心から径方向内端と外端までの距離)が移動(変位)するようにした場合(実施例3〜14)。
−1)・・・軌道中心の変位による効果
砥石幅+0.5(砥石幅W=4mmの場合、移動量Lは4.5mm)と移動量を半分の2mmにしたものについては顕著な有意差は見られないが、移動量Lを10mmと大きくしたものは取代が減少し、中心部の研削マークが微妙に生じて思わしくない。
−2)・・・奇数角と偶数角の影響
偶数角の配列形態は、中心部を除く面粗さに関しては奇数角と変わらないが、中心部の研削マークが微妙に生じるきらいがあり面粗さを悪化させる。奇数角がより好ましいことが実験結果に現れている。
−3)・・・砥石幅(3・4・5mm)の影響
砥石幅W=3mmは取代に優れるが、砥石損耗量がやや多く、加工面の面粗さもやや悪化する。
一方、砥石巾5mmでは逆に取代的にはやや低下するが、耐損耗性は向上する。取代と耐摩耗性のバランスが取れているのが4mm幅の製品であり、これは面粗さも良好である。
−4)・・・砥石セグメント間隙間G(0・3・6mm)の影響
砥石セグメント間隙間Gが0の製品は取代や砥石損耗量は良好であるが、面粗さでやや劣る。ただし、加工物中心部の研削マークは見られない。
一方、砥石セグメント間隙間Gを6mmにした(あけすぎた)製品は、取代の低下や砥石損耗量の増加が見られ、加工面の面粗さも悪化する傾向にある。従って、砥石セグメント間隙間Gをあけすぎるのは好ましくないが、この製品による加工でも加工物中心部の研削マークは解消される。
砥石セグメント間隙間Gは3mmが取代、耐摩耗性、仕上げ面粗さの全てで良好であり、加工物の中心部の研削マークも無い加工を実現できる。
1 カップ型砥石
2 台金
3 砥石セグメント
4 研磨盤の主軸
5 研磨盤の回転テーブル
A 加工物
M 研削マーク
W 砥石幅
G 砥石セグメント間の隙間間隔
L 砥石の軌道中心の移動量
S 多角形の凸円弧の辺

Claims (5)

  1. 各々の粒径が3μm以下の硬質砥粒と軟質砥粒を組み合わせた複合砥粒を低融点ビトリファイドボンドで結合させた体積比での気孔率が55%以上の極軟目硬度の砥石を有し、その砥石は、研磨面となる表面に外部に開放された微細な気孔が無数に存在し、その砥石が、円盤状をなす台金の片面の外周側に偏った位置に研磨面の回転軌跡が一定の幅を持った輪を画く配置にして接合された研削盤用カップ型ビトリファイド砥石であって、前記砥石の配置が、
    前記台金の中心から砥石の径方向外端までの距離と径方向内端までの距離が台金の外周部を1周する間に変化するようになされ、かつ前記砥石の砥石粒度、平均砥粒径、RL硬度及び、2点支持1点荷重での抗折力で表される砥石強度の関係が下表の通りに設定された研削盤用カップ型ビトリファイド砥石。
  2. 前記複合砥粒の硬質砥粒がダイヤモンド砥粒または立方晶窒化ホウ素砥粒であり、前記軟質砥粒が酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウムもしくは酸化ジルコニウムであり、前記硬質砥粒の体積比での割合が50〜90%、軟質砥粒の体積比での割合が10〜50%である請求項1に記載の研削盤用カップ型ビトリファイド砥石。
  3. 前記砥石が、同一形状、同一サイズの複数の砥石セグメントを組み合わせて構成され、各砥石セグメントの個々の寸法は、幅:3〜6mm、長さ:9〜30mm、厚み:5〜10mmであり、その砥石セグメントが周方向に1〜10mmの隙間をあけて配列された請求項1または2に記載の研削盤用カップ型ビトリファイド砥石。
  4. 前記砥石セグメントは、直線的に伸び、かつ、長さ方向の両端がR面である請求項に記載の研削盤用カップ型ビトリファイド砥石。
  5. 前記台金の中心から砥石の径方向外端までの距離と径方向内端までの距離が台金の外周部を1周する間の変化量が砥石の横幅よりも0.5〜2mm大きくなるように前記砥石セグメントの配列がなされた請求項3または4に記載の研削盤用カップ型ビトリファイド砥石。
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