JP2019024360A - エチル−α−D−グルコシドの製造方法及びその利用 - Google Patents

エチル−α−D−グルコシドの製造方法及びその利用 Download PDF

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寿子 車多
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Abstract

【課題】焼酎醪発酵中に多くのエチル−α−D−グルコシドを容易に製造することが可能になる方法を提供する。【解決手段】清酒粕を含む醪を蒸留し焼酎を製造する工程において、醪にデンプン原料及びα−グルコシターゼを添加して混合する工程と、混合する工程で得られた混合物を15℃以上25℃以下の温度で発酵させる工程と、を含む。デンプン原料は、白糠、米、麦、ソバ、イモ、コーンスターチ又はこれらの混合物である。また、α−グルコシターゼは、清酒粕の重量1に対して重量比0.00075以上0.005以下の割合で添加する。また、白糠は、酒粕の重量1に対して重量比2.5倍量以上15倍量以下の割合で添加する。【選択図】なし

Description

本発明は、エチル−α−D−グルコシドの製造方法及びその利用に関する。
エチル−α−D−グルコシド(以下、「α−EG」という)は、グルコースの1位の炭素にエトキシル基がα結合した非還元糖であり、清酒中に0.5重量%前後含まれている。
α−EGは、清酒の製造工程において、醪中のエタノール、マルトース及びマルトオリゴ糖などを基質とし、麹の生産するα−グルコシターゼの糖移転反応によって生成される。
α−EGは、清酒に呈味を与えるだけでなく、荒れ肌改善などの美肌効果を与えることで知られている。そのため、化粧品の原料として清酒が使用される場合があり、例えば特許文献1に、α−EGを含有する化粧品用の清酒酵素処理物が開示されている。
特許第5410734号公報
清酒を化粧品の原料とする場合、清酒中のα−EGの含有量が少ないので、α−EGによる所望の美肌効果を得るためには大量の清酒が必要となっている。そのため、製造効率の改善が必要であり、従来よりも多くのα−EGを容易に製造する方法が求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、焼酎醪発酵中に多くのα−EGを容易に製造することが可能になる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るα−EGの製造方法は、
清酒粕を含む醪を蒸留し焼酎を製造する工程において、
前記醪にデンプン原料及びα−グルコシターゼを添加して混合する工程と、
前記混合する工程で得られた混合物を、15℃以上25℃以下の温度で発酵させる工程と、
を含む。
例えば、前記デンプン原料は、白糠、米、麦、ソバ、イモ、コーンスターチ又はこれらの混合物であってもよい。
例えば、前記α−グルコシターゼは、前記清酒粕の重量1に対して、重量比0.00075以上0.005以下の割合で添加し、
前記デンプン原料は前記白糠であり、当該白糠は、前記酒粕の重量1に対して、重量比2.5倍量以上15倍量以下の割合で添加してもよい。
また、本発明の第2の観点に係る真皮におけるコラーゲン線維の密度を高める方法は、前記第1の観点に係るα−EGの製造方法により製造されたα−EGを含む組成物を、皮膚に塗布又は飲用することで、真皮におけるコラーゲン線維の密度を高める。
本発明によれば、焼酎醪発酵中に多くのα−EGを容易に製造することが可能になる。
第1のハンドクリームの塗布試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像である。 第2のハンドクリームの塗布試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像である。 日本酒の飲用試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像である。 ノンアルコール飲料の飲用試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像である。
以下、本発明の実施の形態に係るα−EGの製造方法及びその利用について、使用する材料とともに説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るα−EGの製造方法について説明する。
α−EGは、清酒粕を含む醪を蒸留し焼酎を製造する工程において、醪にデンプン原料及びα−グルコシターゼを添加して混合する工程と、その混合する工程で得られた混合物を15℃以上25℃以下の温度で発酵させる工程と、により製造される。
清酒粕は、清酒の製造時において、醪を搾って清酒を分離させた際に残る酒粕であり、例えば吟醸酒や純米酒の製造時に副生する酒粕を挙げることができる。清酒粕は、清酒の製造時に副生する酒粕であれば、特に制限なく使用することができる。また、清酒粕の熟成度も特に限定されず、比較的新しい清酒粕であっても良く、一定期間貯蔵させた清酒粕であっても良い。
醪を蒸留する方法は、特に限定されないが、例えば、単式蒸留、連続式蒸留、常圧蒸留、減圧蒸留などを挙げることができる。その他、蒸留時の温度や圧力条件、蒸留の回数についても、一般的な焼酎製造の範囲内であれば、特に限定されない。
デンプン原料は、デンプンを含有する食物であって、そのデンプンが主として用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば白糠、米、麦、ソバ、イモ、コーンスターチ及びこれらの混合物などを挙げることができる。デンプン原料から得られるデンプンは、醪における酵素作用により、マルトオリゴ糖やマルトース、グルコースなどに糖化される。
ここで、デンプン原料として白糠を用いることは、白糠が清酒製造の際の副生物であり、清酒の原料となる米と比較して安価であることから、経済的なメリットがある。
また、醪に白糠を添加する場合、醪を発酵させやすくする為に、例えば白糠をα−アミラーゼなどで液化し、液化した白糠を醪に添加しても良い。
α−グルコシターゼは、デンプンをマルトオリゴ糖やマルトース、グルコースなどに糖化させ、また、α−EGの生成反応を触媒する酵素である。α−グルコシターゼは、特に限定されるものではないが、例えばアスペルギルス・オリゼ由来のものを挙げることができる。また、市販のα−グルコシターゼとしては、例えば四段用TG−B(天野エンザイム社製)を挙げることができる。
デンプンやα−グルコシターゼを醪に添加する時期は、醪期間の初期または中期が望ましい。ここで、醪期間の初期とは、醪期間を概ね3等分した時の最初の期間をいい、醪期間の中期とは、醪期間を概ね3等分した時の初期に続く期間をいう。
清酒粕を含む醪にデンプン原料とα−グルコシターゼを混合させた混合物は、15℃以上25℃以下の温度で発酵させる。この温度の範囲で醪を発酵させることにより、α−EGの製造が可能になる。ここで、α−EGを製造する上で、好ましい醪の発酵温度は20℃である。
醪を発酵させる期間は、特に限定されず、例えば、15日間、20日間、25日間、30日間などであってもよい。
そして、上記の工程により、醪中にα−EGが生成する。具体的には、清酒粕中のエタノールと、デンプンから糖化したマルトースやマルトオリゴ糖などとから、α−グルコシターゼの作用(糖移転反応)によって、α−EGが生成する。なお、エタノール、マルトース及びマルトオリゴ糖などを基質として、α−グルコシターゼの作用によってα−EGが生成することは、例えば特開2002−017396号公報に開示されているように公知である。
ここで、醪に添加するデンプン原料とα−グルコシターゼの添加量を適宜調整することで、醪中のα−EGの質量%濃度を、清酒中のα−EGの質量%濃度よりも大きくすることが可能になる。デンプン原料とα−グルコシターゼの添加量は特に限定されるものではないが、例えば、醪中におけるα−EGの生成量を多くする観点から、次の割合で添加してもよい。
具体的には、白糠の添加量は、清酒粕の重量1に対して、重量比2.5倍量以上15倍量以下の割合で添加してもよい。そして、α−グルコシターゼの添加量は、清酒粕の重量1に対して、重量比0.00075以上0.005以下の割合で添加してもよい。
清酒粕、白糠、及びα−グルコシターゼが上記の重量比で混合されていれば、醪中において、α−EGの生成に必要なα−グルコシターゼ、マルトース、マルトオリゴ糖、及びエタノールなどがそれぞれ過不足なく存在し、多くのα−EGを製造することが可能になると考えられる。
具体的には、醪の全重量に対して2重量%程度のα−EGを含有させることが可能になると考えられる。これは、通常、清酒中にα−EGは0.5重量%前後含まれているのみであり、また、通常の焼酎の製造工程においてα−EGは生成しないことから、このような清酒や焼酎の製造工程と比較して、多くのα−EGを製造することができる。
そして、本発明によれば、清酒粕を原料とし、α−EGを焼酎の製造工程において製造することができるので、α−EGの製造が容易である。
また、清酒粕を原料としてα−EGを製造することができるので、経済的なメリットがある。そして、清酒粕は清酒の原料となる米と比較して安価であるので、安価にα−EGを製造することが可能になる。
ここで、本発明により醪中に製造されたα−EGは、醪を蒸留させたときに、全量、蒸留残渣に移行する。なお、蒸留残渣とは、醪を蒸留した際に残る残渣である。
そのため、通常廃棄処分されている蒸留残渣を、α−EGを含有する組成物として有効利用することが可能になる。
また、本発明における焼酎の製造工程により製造された焼酎は、飲用可能である。
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
例えば、清酒粕を含む醪に、デンプン原料及びα−グルコシターゼを添加したが、必要に応じて、さらに酵母や精製水、α−アミラーゼを添加しても良い。
酵母を添加することで、酵母のアルコール発酵能によって、醪中のグルコースからエタノールが生成され、そのエタノールはα−EGの基材となることができる。酵母としては、例えば、きょうかい7号酵母、きょうかい701号酵母、きょうかい9号酵母、きょうかい901号酵母、焼酎酵母などを用いることができる。
また、清酒粕を用いてα−EGを製造したが、清酒粕を用いなくてもα−EGを製造することは可能である。
次に、α−EGの利用について説明する。
具体的には、α−EGを含有する化粧品や水溶液の塗布、及びα−EGを含有する飲料の飲用により、真皮におけるコラーゲン線維の密度を高める方法について、実施例により説明する。ここで、下記の実施例では、α−EGによるコラーゲンスコアへの影響を検証する為に、α−EGを含有する純米酒を用いたが、清酒に含まれるα−EGと上述した焼酎の蒸留残渣中のα−EGとは、酵母の発酵物中のα−EGとしては同等のものである。
[第1のハンドクリームの塗布試験]
(実施例1)
1.7重量%のα−EGを含有する純米酒を、ハンドクリームに配合させ、ハンドクリームに0.09重量%のα−EGを含有させた。このα−EGを含有するハンドクリームを、2週間の間、毎朝晩の1日2回、8名の被験者(平均年齢22歳)の腕に塗布した。塗布の方法は、被験者の腕にハンドクリームを爪楊枝で5点塗布し、指でなじませる方法により行った。そして、2週間後におけるハンドクリームを塗布した部位のコラーゲンスコア(コラーゲン線維の密度)を測定した。コラーゲンスコアの測定は、株式会社インテグラル製の商品名「ダーマラボ(登録商標)」により行った。
コラーゲンスコアは、ハンドクリームが塗布された5点のコラーゲンスコアのうち、最大の値と最小の値のスコアを除いた3点の平均値により算出した。
(比較例1)
ハンドクリームに、α−EGを配合させなかったこと以外は、実施例1と同様にして、コラーゲンスコアを算出した。
[第2のハンドクリームの塗布試験]
(実施例2)
1.7重量%のα−EGを含有する純米酒を、ハンドクリームに配合させ、ハンドクリームに0.1重量%のα−EGを含有させた。このα−EGを含有するハンドクリームを、2週間の間、毎朝晩の1日2回、10名の被験者(大学4年生8人と大学3年生2人、平均年齢22歳)の腕に塗布した。塗布の方法は、被験者の腕にハンドクリームを爪楊枝で5点塗布し、指でなじませる方法により行った。そして、2週間後におけるハンドクリームを塗布した部位のコラーゲンスコアを測定した。コラーゲンスコアの測定は、株式会社インテグラル製の商品名「ダーマラボ(登録商標)」により行った。
コラーゲンスコアは、ハンドクリームが塗布された5点のコラーゲンスコアのうち、最大の値と最小の値のスコアを除いた3点の平均値により算出した。
(実施例3)
1.7重量%のα−EGを含有する純米酒の代わりに、1.7重量%試薬(純品)のα−EG水溶液を用いたこと以外は実施例2と同様にして、コラーゲンスコアを算出した。
(実施例4)
被験者を20歳代〜60歳代の11名に変更し、コラーゲンスコアを以下の方法で測定した。
すなわち、被験者の両腕における肘と手首との中間点付近の5点の部位のコラーゲンスコアを測定した。コラーゲンスコアの測定は、株式会社インテグラル製の商品名「ダーマラボ(登録商標)」により行った。コラーゲンスコアは、上記の両腕につきそれぞれ5点の部位で2回の測定を行い、その平均値により算出した。
(比較例2)
ハンドクリームに、α−EGを含有させなかったこと以外は、実施例2と同様にして、コラーゲンスコアを算出した。
[日本酒の飲用試験]
(実施例5)
8日間の間、毎晩、1.7重量%のα−EGを含有する純米酒180mlを9名の被験者(平均年齢22歳)に飲用させた。この際、純米酒180mlを飲用することによるα−EGの摂取量は3.1gであった。
そして、その初日を含む週を0週目とし、0週目〜4週目の5回を測定日とし、被験者の両腕における肘と手首との間の5点の部位のコラーゲンスコアを測定した。コラーゲンスコアの測定は、株式会社インテグラル製の商品名「ダーマラボ(登録商標)」により行った。ただし、0週目の測定日は、純米酒の飲用前にコラーゲンスコアを測定した。
測定条件は、室温20℃以上25℃以下で、湿度は50%以上60%以下であった。
コラーゲンスコアは、上記の両腕のそれぞれ5点のコラーゲンスコアの内、最大の値と最小の値のスコアを除いたそれぞれ3点の平均値により算出した。
(実施例6)
6日間の間、毎晩、1.1重量%のα−EGを含有する純米酒50mlを5名の被験者(20歳代〜40歳代)に飲用させた。この際、純米酒50mlを飲用することによるα−EGの摂取量は0.55gであった。
そして、その初日を含む週を0週目とし、0週目〜6週目の7回を測定日とし、被験者の両腕における肘と手首との中間点付近の5点の部位のコラーゲンスコアを測定した。コラーゲンスコアの測定は、株式会社インテグラル製の商品名「ダーマラボ(登録商標)」により行った。ただし、0週目の測定日は、純米酒の飲用前にコラーゲンスコアを測定した。
測定条件は、室温20℃以上25℃以下で、湿度は50%以上60%以下であった。
コラーゲンスコアは、上記の両腕につきそれぞれ5点の部位で2回の測定を行い、その平均値により算出した。
[ノンアルコール飲料の飲用試験]
(実施例7)
8日間の間、毎晩、3.4重量%のα−EGを含有する試料(日本酒8合分を4合分に濃縮しアルコールを除去したもの)90mlを8名の被験者(平均年齢22歳)に飲用させた。この際、試料90mlを飲用することによるα−EGの摂取量は3.1gであった。
そして、その初日を含む週を0週目とし、0週目〜5週目の6回を測定日とし、被験者の両腕における肘と手首との間の5点の部位のコラーゲンスコアを測定した。コラーゲンスコアの測定は、株式会社インテグラル製の商品名「ダーマラボ(登録商標)」により行った。ただし、0週目の測定日は、試料の飲用前にコラーゲンスコアを測定した。
測定条件は、室温20℃以上25℃以下で、湿度は50%以上60%以下であった。
コラーゲンスコアは、上記の両腕のそれぞれ5点のコラーゲンスコアの内、最大の値と最小の値のスコアを除いたそれぞれ3点の平均値により算出した。
得られた結果について、以下で説明する。
表1は、第1のハンドクリームの塗布試験について、試験開始から2週間後における被験者8名(A〜H)のコラーゲンスコアを示す。表1中の(1)は比較例1によるコラーゲンスコアを示し、(2)は実施例1によるコラーゲンスコアを示す。
表1に示す通り、被験者全員について、α−EGを含有するハンドクリームを塗布した方が、α−EGを含有しないハンドクリームを塗布した場合と比較して、コラーゲンスコアが上昇した。被験者全員のコラーゲンスコアの平均では、α−EGを含有するハンドクリームを塗布した方が、α−EGを含有しないハンドクリームを塗布した場合と比較して、3ポイント程度上昇した。
また、図1は、試験開始から2週間後における、被験者2名に関する第1のハンドクリームの塗布試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像(それぞれaとb)であり、aとbのそれぞれの画像の左側が比較例1の結果であり、右側が実施例1の結果を示している。被験者2名について、α−EGを含有するハンドクリームを塗布した方が、α−EGを含有しないハンドクリームを塗布した場合と比較して、コラーゲンスコアが上昇していることが理解できる。
表2は、第2のハンドクリームの塗布試験について、試験開始から2週間後における被験者10名(A〜J)のコラーゲンスコアを示す。表2中の(1)は、比較例2の試験結果を示し、(2)は実施例3の試験結果を示し、(3)は実施例2の試験結果を示す。
表2に示す通り、被験者10名のコラーゲンスコアの平均値では、α−EGを含有するハンドクリームや水溶液を塗布した方が、α−EGを含有しないハンドクリームを塗布した場合と比較して、2〜3ポイント程度上昇した。
また、図2は、試験開始から2週間後における、被験者1名に関する第2のハンドクリームの塗布試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像である。aにおける左側の画像が比較例2の結果を示し、aにおける右側の画像が実施例3の結果を示している。また、bにおける左側の画像が比較例2の結果を示し、bにおける右側の画像が実施例2の結果を示している。
このダーマラボの画像から、α−EGを含有するハンドクリームや水溶液を塗布した方が、α−EGを含有しないハンドクリームを塗布した場合と比較して、コラーゲンスコアが上昇していることが理解できる。
また、表3は、実施例4の試験結果を示す。表3では、被験者を50歳以上と50歳未満の2つのグループに分け、各々のグループについて、被験者全員のコラーゲンスコアの平均値を示す。
表3に示す通り、被験者の年齢層に関わらず、α−EGを含有するハンドクリームを塗布することで、2週間後において、コラーゲンスコアが上昇していることが理解できる。また、塗布終了後7日目においても、コラーゲンスコアの高い状態を維持していることが分かる。
表4は、実施例5の日本酒の飲用試験について、被験者9名(A〜I)のコラーゲンスコアを示す。A〜Iのそれぞれのコラーゲンスコアについて、左側から0週目、1週目、2週目、3週目、4週目のコラーゲンスコアを示す。
表4に示す通り、α−EGを含有する日本酒を飲用すると、被験者全員のコラーゲンスコアの平均値は上昇した。
また、図3は、被験者1名に関する実施例5の日本酒の飲用試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像である。aにおける左側の画像が0週目の結果を示し、aにおける右側の画像が1週目の結果を示している。また、bにおける左側の画像が2週目の結果を示し、bにおける右側の画像が3週目の結果を示している。ダーマラボ(登録商標)の画像から、α−EGを含有する日本酒を飲用すると、コラーゲンスコアが上昇することが理解できる。
また、表5は、実施例6の結果を示す。表5では、0週目〜6週目までの被験者全員のコラーゲンスコアの平均値を示す。
表5に示す通り、被験者の年齢層が拡大しても、α−EGを含有する日本酒を飲用すれば、被験者のコラーゲンスコアは上昇することが分かった。
表6は、実施例7のノンアルコール飲料の飲用試験について、被験者8名(A〜H)のコラーゲンスコアを示す。A〜Hのそれぞれの結果について、左側から0週目、1週目、2週目、3週目、4週目、5週目の結果を示す。
表6に示す通り、α−EGを含有するノンアルコール飲料を飲用することで、被験者全員のコラーゲンスコアの平均値は概ね上昇した。
また、図4は、被験者1名に関する実施例7のノンアルコール飲料の飲用試験の結果を示すダーマラボ(登録商標)の画像である。aにおける左側の画像が0週目の結果を示し、aにおける右側の画像が1週目の結果を示している。また、bにおける左側の画像が2週目の結果を示し、bにおける右側の画像が3週目の結果を示している。ダーマラボ(登録商標)の画像から、α−EGを含有するノンアルコール飲料を飲用すると、コラーゲンスコアが上昇することが理解できる。
これらの結果から、α−EGを皮膚に塗布又は飲用することにより、真皮におけるコラーゲン線維の密度が高まることが分かった。つまり、α−EGは、コラーゲンの生産量を増やし、コラーゲン線維の密度を高める内外美容素材として利用できる。そのため、本発明により製造されたα−EGを含む組成物や、その他のα−EGを含む組成物は、皮膚に塗布又は飲用することで、コラーゲンの生産量を増やし、コラーゲン線維の密度を高める目的で利用できる。
なお、上記の実施例では、α−EGによるコラーゲンスコアへの影響を検証する為に、α−EGを含有する純米酒を用いたが、本発明の製造方法で製造されたα−EGを含有する焼酎の蒸留残渣を用いても、コラーゲンスコアを増加させる効果が得られると考えられる。

Claims (4)

  1. 清酒粕を含む醪を蒸留し焼酎を製造する工程において、
    前記醪にデンプン原料及びα−グルコシターゼを添加して混合する工程と、
    前記混合する工程で得られた混合物を、15℃以上25℃以下の温度で発酵させる工程と、
    を含む、エチル−α−D−グルコシドの製造方法。
  2. 前記デンプン原料は、白糠、米、麦、ソバ、イモ、コーンスターチ又はこれらの混合物である、請求項1に記載のエチル−α−D−グルコシドの製造方法。
  3. 前記α−グルコシターゼは、前記清酒粕の重量1に対して、重量比0.00075以上0.005以下の割合で添加し、
    前記デンプン原料は前記白糠であり、当該白糠は、前記酒粕の重量1に対して、重量比2.5倍量以上15倍量以下の割合で添加する、請求項2に記載のエチル−α−D−グルコシドの製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたエチル−α−D−グルコシドを含む組成物を、皮膚に塗布又は飲用することで、真皮におけるコラーゲン線維の密度を高める方法。
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坊垣隆之: "エチル−α−D−グルコシド発酵生産法の開発と新規保湿機能および線維芽細胞に与える影響に関する研究", 平成28年度博士学位論文 金沢工業大学大学院工学研究科バイオ・化学専攻, JPN6019011465, 13 June 2017 (2017-06-13) *

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