JP2019023261A - 摩擦材 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたブレーキ制動時の制動力及び耐摩耗性を確保しつつ、ブレーキ鳴きやクリープ異音等の不快なノイズの発生を低減させることのできる摩擦材を提供する。【解決手段】繊維基材、結合材、潤滑材、有機充填材、及び、無機充填材を含有する摩擦材であって、摩擦材は、元素として銅の含有量が摩擦材全体に対して0.5重量%以下であり、潤滑材として、平均粒子径が10.0μm以下のグラファイトを含有すると共に、無機充填材として、硫酸バリウムを含有し、この硫酸バリウムは、平均粒子径が1.5μm以下で、純度が95.0%以上の小径硫酸バリウムを含んでいる摩擦材。【選択図】図1

Description

本発明は、車両等用のブレーキ装置等に使用される摩擦材に関する。
車両等のブレーキパッドやブレーキシュー等に使用される摩擦材には、ノイズ発生の防止、高い効き(高摩擦係数)、及び、高寿命(耐摩耗性)等の種々の特性が求められている。なかでも、ノイズの発生はユーザーに不快感もしくは不安感を与えるため、改善が求められている。
例えば、ブレーキ制動時に生じるノイズに関して、低周波のノイズ、所謂、クリープ異音は、オートマチック(AT)車の発進時において、クリープ現象によって進行方向にトルクが発生して、摩擦材とその相手材(例えば、ロータ)間の相対速度の変化に伴って発生する振動が足回り、車体に伝わり、発散することで発生する不快なノイズである。クリープ異音は、マニュアル(MT)車においても、下り坂にてサービスブレーキでの停車中にブレーキを緩めた際に発生することが知られている。
クリープ異音の発生は、摩擦材と相手材との間の摩擦面で発生するスティックスリップ現象と関連している。詳細には、ブレーキ制動の繰り返しにより、摩擦材の相手材との摩擦により発生する摩耗粉及び摩耗粉の分解物が相手材の表面に付着し被膜を形成する。被膜が過度の厚さや大きさに成長すると、被膜が破壊される際のブレーキトルクの抜けが大きくなる。これにより、スティックスリップ現象が大きくなり、クリープ異音が発生すると考えられている。
そこで、相手材の摩耗を増大させることなく、クリープ異音発生の低減できる摩擦材の構築が試みられている。例えば、特許文献1には、摩擦材の充填材の少なくとも一部として、層状鉱物を用いると共に、十分に大きな粒径を有する硫酸バリウム(簸性硫酸バリウム)を用いることによって、相手材の摩耗を増大させることなく、クリープ異音の発生を有効に低減できることが報告されている。
特開平11−61105号 特開2012−255052号
従来、特許文献1に記載の摩擦材のように、摩擦係数の安定性や耐摩耗性の保持のため高い熱伝導率と優れた展延性をもつ銅成分を摩擦材に含有させていた。しかしながら、世界的な規模で環境に対する関心が高まっている昨今、環境負荷の高い銅成分を削減した摩擦材(銅フリー化)の開発が急務となっている。一方、銅成分を含有しない摩擦材では、銅成分を含有する摩擦材と同等の摩擦特性や耐摩耗性を獲得することが困難であり、改善の余地がある。
そこで、銅成分の削減に伴う耐摩耗性の悪化を補填するため、例えば特許文献2に示すようにチタン酸カリウム等のチタン酸塩を多く含有する(10〜35重量%)摩擦材が提案されている。チタン酸塩を多く含有すると高温での耐摩耗性に優れる反面、相手材への移着被膜の形成が増大する。その結果、多量のチタン酸塩で形成される被膜が厚くなりすぎ、ブレーキ制動時に、被膜に亀裂が入り部分的に剥離することがある。そのため、摩擦材と相手材の接触が安定せず、摩擦材の摩擦係数が不安定となり、上記したクリープ異音等の不快なノイズが発生するおそれがある。
また、低周波のノイズだけではなく、高周波のノイズに対する改善も求められている。梅雨期や早朝等の比較的低温で高湿環境下に放置した後に、ブレーキを制動すると、効きが異常に高くなることで衝撃が大きくなり、ブレーキ鳴きを発生したりすることも知られている。これらの現象は、摩擦材の摩耗粉が水分を吸湿して凝集することにより、摩擦材とロータとの間の真実接触面積を増大させていることに起因する。特許文献1に記載される摩擦材のように従来においては、銅成分を摩擦材に含有させ、銅成分により磨耗粉を取り混みながらロータ面を適度に粗らして真実接触面積を低減させブレーキ鳴きの発生を抑制させることで対応していた。しかしながら、銅成分の削減により、銅成分による上記効果を期待できず、効きの異常上昇によるブレーキ鳴きが発生し易いという問題もある。
上記したような実情に鑑み、銅フリーの流れに対応でき、かつ、ノイズの発生を効果的に抑制することができる優れた性能を有する摩擦材の提供が求められていた。そこで、本発明は、優れたブレーキ制動時の制動力及び耐摩耗性を確保しつつ、ブレーキ鳴きやクリープ異音等の不快なノイズの発生を低減させることのできる摩擦材を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究し、潤滑材として、所定粒子径以下のグラファイトと、所定粒子径以下で、かつ、所定純度以上の硫酸バリウムを含有する摩擦材を構築した。かかる摩擦材によれば、銅成分を実質的に含有しなくとも、優れたブレーキ制動時の制動力及び耐摩耗性を確保しつつ、ブレーキ鳴きやクリープ異音等の不快なノイズの発生を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔4〕を特徴構成とする摩擦材を提供する。
〔1〕繊維基材、結合材、潤滑材、有機充填材、及び、無機充填材を含有する摩擦材であって、前記摩擦材は、元素として銅の含有量が摩擦材全体に対して0.5重量%以下であり、前記潤滑材として、平均粒子径が10.0μm以下のグラファイトを含有すると共に、前記無機充填材として、硫酸バリウムを含有し、当該硫酸バリウムは、平均粒子径が1.5μm以下で、純度が95.0%以上の小径硫酸バリウムを含んでいる摩擦材。
上記〔1〕の構成によれば、優れたブレーキ制動時の制動力及び耐摩耗性を確保しつつ、ブレーキ鳴きやクリープ異音等の不快なノイズの発生を低減させることができる優れた性能を有する摩擦材を提供することができる。本構成の摩擦材は銅フリー化の流れにも適用するものである。したがって、銅成分の代替としてチタン酸を含有した摩擦材においても、所定平均粒子径のグラファイトを含有させることで、その潤滑性により、摩擦材の耐摩耗性を高めると共に、摩擦係数の変動を抑制し効きを安定化させることができる。また、摩耗粉自体に潤滑性を与え、効果的に摩耗粉を摩擦材と相手材との摺動面から排出することができると共に、水分の存在下においても摩耗粉同士の凝集を抑制し、ブレーキ鳴きの発生を抑制することができる。加えて、所定の平均粒子径以下、及び、所定の純度以上の小径硫酸バリウムを含有させることで、移着被膜の過度な形成を抑制してブレーキ鳴きやクリープ異音等の不快なノイズの発生を確実に低減させることができる。
〔2〕前記硫酸バリウムは、平均粒子径が1.5μmを超える大径硫酸バリウムをさらに含んでおり、前記大径硫酸バリウムの含有割合が前記小径硫酸バリウムよりも低い上記〔1〕の摩擦材。
上記〔2〕の構成によれば、大径硫酸バリウムを含有することで比表面積が小さくなる。これにより、結合材が摩擦材原料全体に行き渡り接着性が向上し、摩擦材に強度を付与することができると共に、成形性及び耐摩耗性を向上させることができる。大径硫酸バリウムの含有割合をこの範囲に調整することにより、摩擦材に適度な強度を付与することができ、良好な成形性及び耐摩耗性を確保できると共に、ブレーキ鳴きやクリープ異音等のノイズの発生を効果的に抑制することができる。
〔3〕前記硫酸バリウムの含有量が、摩擦材全体に対して30.0重量%以上50.0重量%以下である上記〔1〕又は〔2〕の摩擦材。
上記〔3〕の構成によれば、上記重量%の範囲に硫酸バリウムの含有量を調整することにより、摩擦材の成形性及び耐摩耗性を悪化させることなく、ブレーキ鳴きやクリープ異音等のノイズの発生を効果的に抑制することができる。
〔4〕前記グラファイトの含有量が、3.0重量%以上6.0重量%以下である上記〔1〕〜〔3〕の何れかの摩擦材。
上記〔4〕の摩擦材によれば、上記重量%の範囲にグラファイトの含有量を調整することにより、ブレーキ制動時の制動力を低下させることなく、ブレーキ鳴きやクリープ異音等のノイズの発生を効果的に抑制することができる。
本実施形態に係る摩擦材の実施例I及び比較例の摩擦材原料の配合組成とその性能評価を要約した図である。 本実施形態に係る摩擦材の実施例II及び比較例の摩擦材原料の配合組成とその性能評価を要約した図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の実施形態によって限定されるものではない。
本実施形態に係る摩擦材は、後述する繊維基材、結合材、潤滑材、有機充填材、及び無機充填材等を含有し、潤滑材として、所定範囲の平均粒子径を有するグラファイトを含有すると共に、無機充填剤として、所定範囲の平均粒子径を有し、かつ所定範囲の純度を有する硫酸バリウムを含有する。更に、これらの他にも摩擦材を製造する際に一般に使用される材料をも含有させることができる。ここで、本実施形態に係る摩擦材を製造する上で混合する全ての材料を摩擦材原料と称する。
本実施形態に係る摩擦材は、好ましくは、非石綿系摩擦材(NAO材)である。また、本実施形態に係る摩擦材は環境負荷の高い銅成分を実質的に含有するものではない(銅フリー化)。具体的には、銅成分は含有しないか、含有する場合であっても摩擦材原料全体に対して0.5重量%以下である。
ここで、世界的な規模で環境に対する関心が高まっている昨今、環境負荷の高い銅成分を削減した摩擦材の開発が急務となっている。したがって、銅成分を実質的に含有しない本実施形態に係る摩擦材は、銅フリー化の動きに十分に対応するものである。
繊維基材は、有機繊維や金属繊維、天然又は人造の無機繊維等を例示することができる。繊維基材の具体例は、有機繊維としては、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、アクリル繊維、セルロース繊維、及び、炭素繊維等を挙げることができる。金属繊維としては、スチール、ステンレス、アルミ、亜鉛、及び、スズ等の単独金属、並びに、それぞれの合金金属による繊維を挙げることができる。無機繊維としては、ロックウール、及び、ガラス繊維等を挙げることができる。繊維基材は、1種類を単独で、又は、複数種類を併用することもできる。また、繊維基材の含有量は特に制限されるものではないが、摩擦材原料全体に対して、好ましくは3.0〜15.0重量%含有することができる。
結合材は、摩擦材原料を結合させる機能を有するものである。結合材の具体例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、及び、イミド樹脂等を挙げることができ、それぞれのエストラマー、炭化水素樹脂、及び、エポキシ等の変性した樹脂を使用することもできる。結合材は、1種類を単独で、又は、複数種類を併用することもできる。また、結合材の含有量は特に制限されるものではないが、摩擦材原料全体に対して、好ましくは3.0〜10.0重量%含有することができる。
潤滑材として、所定範囲の平均粒子径を有するグラファイト(黒鉛)を含有させることができる。グラファイトは、その潤滑性により、摩擦材の耐摩耗性を高めると共に、摩擦係数の変動を抑制し効きを安定化させることができる。また、摩耗粉自体に潤滑性を与え、効果的に摩耗粉を摩擦材と相手材との摺動面から排出することができると共に、水分の存在下においても摩耗粉同士の凝集を抑制し、摩擦材と相手材との真実接触面積の増大を抑制することができる。
グラファイト(黒鉛)は、炭素原子が六角形網目状に結合した平面構造を形成し、かかる平面構造が積層した、炭素原子からなる層状結晶構造体である。グラファイトは、天然グラファイト、及び、特開2016−79252号公報等に開示される人工的に合成された人造グラファイトの何れを使用してもよいが、好ましくは人造グラファイトである。また、両者を組み合わせたものを使用してもよい。
グラファイトの平均粒子径は、10.0μm以下とし、好ましくは6.0μm以下とする。ここで、平均粒子径とは、粒度分布の体積分布から求めた50%径を意味する(以下、「平均粒子径」と表現する場合は同じ定義)。従来のグラファイトを含有する摩擦材の多くは、平均粒子径が数μm〜数百μmのものを使用している。しかしながら、グラファイトの平均粒子径が10.0μmを超えると、摩耗粉同士の凝集を効果的に抑制できず、ブレーキ鳴きやクリープ異音等のノイズの発生を抑制することができない。
グラファイトの含有量は、摩擦材原料全体に対して3.0重量%以上6.0重量%以下とすることが好ましい。グラファイトを6.0重量%を超えて含有すると、ブレーキ制動時の制動力の低下を招くことから、好ましくない。一方、3.0重量%よりも少なくなると上記特性を効果的に発揮できないことから、上記重量%範囲内で含有することが好ましい。
潤滑材としては、グラファイト以外にも、必要に応じて、種々の化合物を含有させることができる。例えば、コークス、カーボンブラック、及び、金属硫化物等を挙げることができる。金属硫化物は、硫化スズ、三硫化アンチモン、二硫化モリブテン、硫化タングステン等が例示できる。これらの潤滑材は、1種類を単独で、又は、複数種類を併用することもできる。これらの潤滑材の含有量も特に制限はなく、当該技術分野で通常使用される含有量とすることができるが、グラファイトの含有量に応じて適宜設定することが好ましい。
有機充填材は、カシューダスト、ゴム粉、タイヤ粉、及び、フッ素ポリマー等を含有させることができ、これらの1種類を単独で、又は、複数種類を併用することもできる。しかしながら、上記具体例に限定するものではなく、当該技術分野で公知の有機充填材を好ましく利用することができる。有機充填材の含有量も特に制限はなく、当該技術分野で通常使用される含有量とすることができる。
無機充填材として、高純度な比較的小さな平均粒子径を有する硫酸バリウム(「小径硫酸バリウム」と称する)を含有する。小径硫酸バリウムを含有することで、摩耗粉の排出性を向上させることができ、移着被膜の過度な形成を抑制することができる。
小径硫酸バリウムは、グラファイトと相俟って、効果的に摩耗粉を摩擦材と相手材との摺動面から排出することができると共に、水分の存在下においても摩耗粉同士の凝集を抑制し、摩擦材と相手材との真実接触面積の増大を抑制することができる。これにより、ブレーキ鳴き等のノイズの発生を効果的に抑制することができる。
小径硫酸バリウムの平均粒子径は、1.5μm以下とする。平均粒子径が1.5μmより大きくなると、摩耗粉の排出性が低下し、移着被膜な過度な形成を抑制できず、ブレーキ鳴きやクリープ異音等のノイズの発生を抑制できないことから好ましくない。
小径硫酸バリウムの純度は、95.0%以上とし、好ましくは、98.0%以上とすることができる。ここで、純度とは、粒子に含まれる不純物を除いた硫酸バリウムの質量濃度である(以下、「純度」と表現する場合は同じ定義)。硫酸バリウムの純度が95.0%未満となると、不純物である酸化アルミニウム等のモース硬度が高い物質の混入の割合が高くなり、相手材であるロータ等への攻撃性が高くなる。これにより、相手材の摩耗性の悪化を招くと共に、ブレーキ鳴き等のノイズの発生を抑制できない。
ここで、硫酸バリウムは、重晶石を粉砕して製造する簸性硫酸バリウムと、硫化バリウムや塩化バリウム等の可溶性バリウム化合物の水溶液に硫酸ナトリウム等の硫酸化合物の水溶液とを混合し、化学反応により沈殿させて製造する沈降性硫酸バリウムに大別される。本実施形態において、小径硫酸バリウムは、1.5μm以下の平均粒子径、及び、95.0%以上の純度を有する限り、何れも使用することができる。好ましくは、沈降性硫酸バリウムを使用する。
無機充填材として上記小径硫酸バリウムに加え、比較的大きな平均粒子径を有する硫酸バリウム(以下、「大径硫酸バリウム」と称する)を含有する。大径硫酸バリウムを含有することで比表面積が小さくなる。これにより、結合材が摩擦材原料全体に行き渡り接着性が向上し、摩擦材に強度を付与することができると共に、成形性及び耐摩耗性を向上させることができる。
ここで、大径硫酸バリウムの平均粒子径は、小径硫酸バリウムよりも大きな1.5μmを超えるものであり、好ましくは大径硫酸バリウムの平均粒子径は、6.0μm以上12.0μm以下とする。大径硫酸バリウムの純度に関しても、小径硫酸バリウムと同様に、95.0%以上の純度を有するものであることが好ましい。
硫酸バリウムの含有量は、摩擦材原料全体に対して30.0重量%以上50.0重量%以下とすることが好ましい。50.0重量%を超えて含有すると、摩擦材の強度が低下し、成形性及び耐摩耗性を悪化させることから好ましくない。一方、30.0重量%よりも少なくなると上記摩耗粉の排出性向上機能を効果的に発揮できずノイズの発生を抑制できないことから、上記重量%範囲内で含有することが好ましい。
硫酸バリウムは、好ましくは小径硫酸バリウムを大径硫酸バリウムよりも多く含有する。特に好ましくは、大径硫酸バリウムの含有量は摩擦材原料全体に対して10.0重量%以上25.0重量%以下とすることが好ましい。大径硫酸バリウムの含有割合をこの範囲に調整することにより、摩擦材に適度な強度を付与することができ、良好な成形性及び耐摩耗性を確保できると共に、ブレーキ鳴きやクリープ異音等のノイズの発生を効果的に抑制することができる。特に、大径硫酸バリウムの含有割合が大きくなりすぎると、ブレーキ鳴きの発生を効果的に抑制できないことから、小径硫酸バリウムの含有量を超えて含有しないことが好ましい。
無機充填材としては、硫酸バリウム以外にも、必要に応じて、当該技術分野で公知の種々の無機物を含有させることができる。
例えば、チタン酸塩を含有させることができる。チタン酸塩は、チタン酸アルカリ金属塩、チタン酸アルカリ金属・第二族塩等が例示でき、具体例としては、チタン酸カリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸リチウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウム等を挙げることができる。チタン酸塩は、摩擦材原料全体に対して好ましくは5.0重量%以上20.0重量%以下含有し、好ましくは、5.0重量%以上10.0重量%以下含有している。これにより、銅成分の削減による耐摩耗性悪化を補填することができる。
更に、pH調製材として、水酸化カルシウム等を含有することができる。
摩擦材の摩擦特性を調整するための無機摩擦調整材を、更に含有してもよい。相手材への攻撃性が高くなりすぎないように適宜含有量及びモース硬度等を調整することが好ましい。無機摩擦調整材としてはモース硬度が6.5以上の物質が利用でき、例えば、二酸化ケイ素等のシリカ、ケイ酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化クロム(酸化クロム(II)等)、及び、セラミック粉等を挙げることができ、更に、酸化鉄、及び、酸化マグネシウム等を含有することができる。
また、鉄(スチール)、アルミ、亜鉛、スズ等の単独金属、並びに、それぞれの合金金属による金属粉や金属繊維等の銅以外の金属を必要に応じて含有させることができ、摩擦材の強度を向上させることができる。しかしながら、金属粉や金属繊維等の金属は、摩擦材の必須の構成成分ではなくコスト低減等の観点から必ずしも含有する必要はない。
更に、マイカ、タルク、カオリン、及びバーミキュライト等を含有させてもよい。
これらの無機充填材は、1種類を単独で、又は、複数種類を併用することもできる。無機充填材の含有量も特に制限はなく、当該技術分野で通常使用される含有量とすることができる。
本実施形態の摩擦材は、当該技術分野で公知の方法により製造することができ、摩擦材原料を配合し混合する混合工程と、混合された摩擦材原料を所望の形状に成形する成形工程により製造することができる。
ここで、混合工程は、摩擦材原料を粉体状で混合することが好ましく、これにより摩擦材原料を均一に混合することが容易となる。混合方法は、摩擦材原料を均一に混合できる限り特に制限はなく、当該技術分野で公知の方法で行うことができる。好ましくは、混合に際しては、フェンシェルミキサやレディーゲミキサ等の混合機を使用して混合することができ、例えば、常温で10分程度混合する。このとき、摩擦材原料の混合物が昇温しないように公知の冷却方法によって冷却しながら混合するようにしてもよい。
成形工程は、摩擦材原料をプレス等で押し固めることにより行うことができ、当該技術分野で公知の方法に基づいて行うことができる。プレスによる成形に際しては、摩擦材原料を加熱して押し固めて成形するホットプレス工法と、摩擦材原料を加熱せずに常温で押し固めて成形する常温プレス工法の何れで行ってもよい。ホットプレス工法で成形する場合には、例えば、成形温度を140℃〜200℃(好ましくは160℃)とし、成形圧力を10MPa〜30MPa(好ましくは20MPa)とし、成形時間を3分〜15分(好ましくは10分)とすることができる。常温プレス工法で成形する場合には、例えば、成形圧力を50MPa〜200MPa(好ましくは100MPa)とし、成形時間を5秒〜60秒(好ましくは15秒)とすることで成形することができる。続いて、クランプ処理(例えば、180℃、1MPa、10分)を行う。その後、150℃〜250℃、5分〜180分の熱処理(好ましくは、230℃、3時間)を行うことができる。
更に、必要に応じて、摩擦材の表面を研磨し摩擦面を形成する研磨工程を設けてもよい。
本実施形態に係る摩擦材は、車両等のディスクブレーキ用パッドに適用できるが、これに限られるものではなく、ブレーキシュー等、当該技術分野において公知の摩擦材が適用できるものに適用することができる。本実施形態の摩擦材は、例えば、裏板としての金属板等の板状部材と一体化してブレーキ用パッドとして使用することができる。
本実施形態の摩擦材によれば、ブレーキ制動時の十分な制動力及び耐摩耗性を確保しつつ、ノイズの発生を効果的に抑制できる優れた性能を有する摩擦材を提供することができる。本実施形態の摩擦材は銅フリー化の流れにも適用するものである。したがって、銅成分の代替としてチタン酸を含有した摩擦材においても、所定平均粒子径のグラファイトを含有させることで、その潤滑性により、摩擦材の耐摩耗性を高めると共に、摩擦係数の変動を抑制し効きを安定化させることができる。また、摩耗粉自体に潤滑性を与え、効果的に摩耗粉を摩擦材と相手材との摺動面から排出することができると共に、水分の存在下においても摩耗粉同士の凝集を抑制し、摩擦材と相手材との真実接触面積の増大を抑制することができる。加えて、所定の平均粒子径以下、及び、所定の純度以上の小径硫酸バリウムを含有させることで相手材への攻撃性を抑制しつつ摩耗粉の排出性を向上させることが可能となり、移着被膜の過度な形成を抑制してブレーキ鳴きやクリープ異音等の不快なノイズの発生を低減させることができる。
以下に、本実施形態に係る摩擦材の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。
(実施例I)
実施例1〜12及び比較例1〜20として、図1に示す配合量に従って摩擦材原料を配合し作製した摩擦材をブレーキパッドに使用し、一般効力、摩耗特性、ノイズ発生、相手材攻撃性について評価を行った。本実施例では硫酸バリウムとして小径硫酸バリウムを必ず含有し、比較例では小径硫酸バリウム又は大径硫酸バリウムの何れかを含有する。なお、図中の各摩擦材原料組成における配合量の単位は、摩擦材原料全体に対する重量%である。
A.一般効力試験,相手材攻撃性
(試験条件)
JASO C406に準じて計測した。第2効力試験の初速50km/hと100km/hの平均摩擦数(μ)、及び、相手材摩耗量(μm)を計測した。
(評価)
平均摩擦数(μ)は、下記の基準にて3段階で評価した。
〇:平均摩擦係数0.37μ以上0.43μ以下
△:平均摩擦係数0.34μ以上0.37未満、又は、
0.43μを超え0.46μ以下
×:平均摩擦係数0.34μ未満、又は、0.46μを超える
相手材摩耗量(mm)をもって、相手材攻撃性を下記の基準にて2段階で評価した。
〇:摩耗量20μm以下
×:摩耗量20μmを超える
B.摩擦特性
(試験条件)
JASO C427に準拠して、各温度(200℃、300℃、400℃)における摩耗試験を行い、摩擦材の厚み(mm)を測定し、摩耗量とした。
(評価)
制動回数1000回当たりの摩耗量に換算した後、摩耗量(mm)は、下記の基準にて3段階で評価した。
◎:0.2mm未満
〇:0.2mm以上0.25mm未満
△:0.25mm以上0.30mm未満
×:0.30mm以上
C.ノイズ
C−1.鳴き/異音
(試験条件)
摺合せ:初速度60km/時、減速度0.35G、200回
速度:温度別マトリクス:0.1〜0.4G(0.1Gピッチ)×20、40、60km/h×50〜200℃(50℃ピッチ)、各制動1回
(評価)
鳴き/異音は、下記の基準にて3段階で評価した。
〇:鳴き/異音の発生なし、若しくは、かすかな擦れ音レベルで発生
△:鳴き/異音が僅かに聞き取れるレベルでの発生があるが、許容レベル
×:鳴き/異音の発生があり、周囲の音に関わらずはっきり聞こえるか、若しくは、音圧が不快
C−2.クリープ異音
実車を使用し、JASO C406相当の摺り合わせを実施後、一晩屋外放置した。翌朝、エンジン始動直後にブレーキリリースし、発生したクリープ異音の車内音圧を評価した。
(評価)
クリープ異音は、下記の基準にて3段階で評価した
〇:クリープ異音の発生なし、若しくは、かすかな音圧で発生
△:クリープ異音の発生あるが、許容レベルの音圧
×:クリープ異音の発生があり、音圧が不快
結果を図1に示す。実施例1〜12では、一般効力、摩擦特性、ノイズの何れにおいても、良好な結果が得られた。これにより、本実施例の摩擦材は、摩擦材の良好なブレーキ効力及び耐摩耗性を確保しつつ、ノイズの発生を効果的に抑制できることが判明した。実施例1〜4では、沈降性の硫酸バリウムを含有し、実施例5〜12では、簸性硫酸バリウムを含有しているが、何れの場合にも同様の優れた特性が認められたことから、硫酸バリウムの製造方法に制限はないことが理解できる。
グラファイトの含有割合が2.5重量%と低い比較例1では、摩耗特性の悪化やノイズの発生が認められた。また、グラファイトの含有割合が7.0重量%と高い比較例2では、一般効力の悪化が認められた。この結果より、良好な一般効力、耐摩耗性、及び、ノイズ発生抑制の点で優れた特性を発揮する摩擦材を構築するためには、グラファイトの含有割合を適切に制御することが必要であることが理解できる。
小径の硫酸バリウムの含有割合が25.0重量%と低い比較例3及び4では、クリープ異音等の発生が認められた。一方、小径の硫酸バリウムの含有割合が55.0重量%と高い比較例5及び6では、摩耗特性の悪化が認められる共に、一般効力も悪化した。比較例11及び12のように、グラファイトの平均粒子径を10μmと大きくした場合においても、小径の硫酸バリウムの含有割合が高いと摩耗特性の悪化が認められた。これらの結果から、良好な一般効力、耐摩耗性、及び、ノイズ発生抑制の点で優れた特性を発揮する摩擦材を構築するためには、小径硫酸バリウムの含有割合を適切に制御することが必要であることが理解できる。また、小径硫酸バリウムに代えて、平均粒子径10.0μmの大径硫酸バリウムを含有する比較例7〜10では、ブレーキ鳴きや異音、クリープ異音の発生が認められた。かかる結果からも、小径硫酸バリウムの含有割合を適切に制御することの重要性を理解できる。
グラファイトの平均粒子径を、それぞれ15μm、及び、45μmと大きくした比較例13〜14、及び、15〜16では、異音やクリープ異音等のノイズの発生が認められ、一般効力も悪化した。したがって、良好な一般効力、耐摩耗性、及び、ノイズ発生抑制の点で優れた特性を発揮する摩擦材を構築するためには、グラファイトの平均粒子径を適切に制御することが必要であることが理解できる。
小径硫酸バリウムの純度が80%と低い比較例17〜20では、一般効力、高温での耐摩特性、及び、相手材攻撃性が悪化すると共に、ブレーキ鳴きやクリープ異音等のノイズの発生が認められた。したがって、良好な一般効力、耐摩耗性、及び、ノイズ発生抑制の点で優れた特性を発揮する摩擦材を構築するためには、小径硫酸バリウムの純度を高くし、特に硬質の夾雑物質の含有割合を極力小さくすることが必要であることが理解できる。
(実施例II)
実施例1〜6及び比較例1〜4として、図2に示す配合量に従って摩擦材原料を配合し作製した摩擦材をブレーキパッドに使用し、一般効力、摩耗特性、ノイズ発生、相手材攻撃性について評価を行った。本実施例では硫酸バリウムとして、小径硫酸バリウム及び大径硫酸バリウムを含有するか、製造方法の異なる小径硫酸バリウムを含有する。なお、図中の各摩擦材原料組成における配合量の単位は、摩擦材原料全体に対する重量%である。
A.一般効力試験,相手材攻撃性、B.摩擦特性、及び、C.ノイズについて、上記実施例Iと同様に試験を行い、評価した。
結果を図2に示す。実施例1〜6では、一般効力、摩擦特性、ノイズの何れにおいても、良好な結果が得られた。詳細には、実施例1〜4では、沈降性の小径硫酸バリウムと簸性の大径硫酸バリウムを含有し、実施例5では、簸性の小径硫酸バリウム及び大径硫酸バリウムを含有し、実施例6では沈降性と簸性の小径硫酸バリウムを含有しているが、何れの場合にも同様の優れた特性が認められた。これにより、本実施例の摩擦材は、摩擦材の良好なブレーキ効力及び耐摩耗性を確保しつつ、ノイズの発生を効果的に抑制できることが判明した。
小径硫酸バリウムの純度が80%と低いものをも含有する比較例1及び4では、一般効力、及び、相手材攻撃性が悪化すると共に、ブレーキ鳴きや異音、クリープ異音等のノイズの発生が認められた。したがって、良好な一般効力、耐摩耗性、及び、ノイズ発生抑制の点で優れた特性を発揮する摩擦材を構築するためには、小径硫酸バリウムの純度を高くし、特に硬質の夾雑物質の含有割合を極力小さくすることが必要であることが理解できる。
小径硫酸バリウムよりも大径硫酸バリウムを多く配合した比較例2及び3では、異音及びクリープ異音の発生が認められた。したがって、良好な一般効力、耐摩耗性、及び、ノイズ発生抑制の点で優れた特性を発揮する摩擦材を構築するためには、小径硫酸バリウムを大径硫酸バリウムよりも多く配合することが必要であることが理解できる。
本発明の摩擦材は、車両等のディスクブレーキ用パッドやブレーキシュー等、摩擦材が要求される分野に適用することができる。

Claims (4)

  1. 繊維基材、結合材、潤滑材、有機充填材、及び、無機充填材を含有する摩擦材であって、
    前記摩擦材は、元素として銅の含有量が摩擦材全体に対して0.5重量%以下であり、
    前記潤滑材として、平均粒子径が10.0μm以下のグラファイトを含有すると共に、
    前記無機充填材として硫酸バリウムを含有し、当該硫酸バリウムは、平均粒子径が1.5μm以下で、純度が95.0%以上の小径硫酸バリウムを含んでいる摩擦材。
  2. 前記硫酸バリウムは、平均粒子径が1.5μmを超える大径硫酸バリウムをさらに含んでおり、前記大径硫酸バリウムの含有割合が前記小径硫酸バリウムよりも低い請求項1に記載の摩擦材。
  3. 前記硫酸バリウムの含有量が、摩擦材全体に対して30.0重量%以上50.0重量%以下である請求項1又は2に記載の摩擦材。
  4. 前記グラファイトの含有量が、3.0重量%以上6.0重量%以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の摩擦材。
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