JP2019021808A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分割されたデバイスを容易に剥離することができるウエーハの加工方法を提供すること。【解決手段】表面に形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスが形成されたウエーハを分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、相互間に働く密着力によってウエーハを保護部材に貼着する貼着ステップ(SP1)と、保護部材側を保持テーブルに保持した状態で、分割予定ラインに沿ってウエーハに対して透過性を有する波長のレーザ光線を照射してウエーハ内部に改質層を形成するレーザ光線照射ステップ(SP3)と、保護部材を拡張してチップへと分割しながらチップ間の間隔を広げる分割ステップ(SP4)とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ウエーハの加工方法に関する。
半導体デバイスまたは電子部品の製造工程において、ウエーハに対して透過性または吸収性を有する波長のレーザ光線を照射する加工方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3408805号公報
ブレード加工においては、切削水のような液体を使用するため、加工時にウエーハがズレないように、粘着剤が塗布されたダイシングテープによってウエーハを保持する。ダイシングテープは粘着力が高いので、加工後に分割されたデバイスを吸着保持でピックアップできないことがある。デバイスをダイシングテープから取り外しやすくするために、加工後に分割されたデバイスをピックアップする前に、紫外線を照射してダイシングテープの粘着力を低下する工程が実施される。
ところが、ダイシングテープに紫外線を照射しても粘着力を完全に除去するものではないため、デバイスがダイシングテープから取り外しにくいことがある。このため、ダイシングテープの下側から棒状部材などでデバイスを突き上げながら、ダイシングテープからデバイスを取り外すことがある。
レーザ加工においても、加工時にウエーハがズレないように、ダイシングテープによってウエーハを保持することが知られている。しかしながら、レーザ加工においては、切削水を使用しないため、保護部材がウエーハを保持する保持力は、ブレード加工に比べて大きくなくてもよい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、分割されたデバイスを容易に剥離することができるウエーハの加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、表面に形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、相互間に働く密着力によってウエーハを保護部材に貼着する貼着ステップと、該保護部材側を保持テーブルに保持した状態で、該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して透過性を有する波長のレーザ光線を照射してウエーハ内部に改質層を形成するレーザ光線照射ステップと、該保護部材を拡張してチップへと分割しながらチップ間の間隔を広げる分割ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明のウエーハの加工方法は、表面に形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、相互間に働く密着力によってウエーハを保護部材に貼着する貼着ステップと、該保護部材側を保持テーブルに保持した状態で、該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザ光線を照射してアブレーション加工によりウエーハを分割するレーザ光線照射ステップと、を備えることを特徴とする。
上記ウエーハの加工方法において、該密着力は、ファンデルワールス力または静電気結合または減圧吸着のいずれか一つまたは相乗効果によって生じる。
本発明のウエーハの加工方法によれば、分割されたデバイスを容易に剥離することができるという効果を奏する。
図1は、第一実施形態に係るウエーハの加工方法で加工されるウエーハを示す斜視図である。 図2は、第一実施形態に係る枠体形成ステップにおけるレーザ加工装置の動作を示す断面図である。 図3は、第一実施形態に係る分割ステップにおける分割装置の動作を示す断面図である。 図4は、第一実施形態に係るウエーハの加工方法を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向をZ軸方向とする。X軸及びY軸を含むXY平面は、水平面と平行である。XY平面と直交するZ軸方向は、鉛直方向である。
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係るウエーハの加工方法で加工されるウエーハを示す斜視図である。図1に示すように、ウエーハ100は、円形の板状に形成されている。ウエーハ100は、表面101と、表面101の逆方向を向く裏面102とを有する。ウエーハ100は、レーザ加工装置2の加工対象である。ウエーハ100は、円形の板状に形成されている。ウエーハ100は、互いに交差する複数の図示しない分割予定ラインで区画された各領域にデバイス(チップ)104(図3参照)が配置されている。ウエーハ100は、保護部材1を介して環状フレーム110の開口部に支持されている。より詳しくは、ウエーハ100は、表面101に、外周が環状フレーム110に固定された保護部材1が密着している。
環状フレーム110と保護部材1とは、例えば、保護部材1の外周部と向かい合う環状フレーム110に塗布された粘着剤によって粘着されてもよい。または、環状フレーム110と保護部材1とは、例えば、環状フレーム110と向かい合う保護部材1の外周部に塗布された粘着剤によって粘着されてもよい。
保護部材1は、例えば、厚さ100μm以下、好ましくは、厚さ10μm程度の薄いシート状の部材である。保護部材1は、伸縮性と高い平滑性とを有する。保護部材1は、ウエーハ100と接触する部分には粘着剤が塗布されていない。保護部材1は、例えば、ポリ塩化ビニリデンまたはポリエチレンを含む合成樹脂材で構成されている。保護部材1は、ウエーハ100との間で相互間に密着力が作用する。密着力は、保護部材1がウエーハ100を保持する保持力である。密着力は、ファンデルワールス力または静電気結合または減圧吸着のいずれか一つまたは相乗効果によって生じる。
ファンデルワールス力とは、正負の異なる電気を帯電した保護部材1とウエーハ100との間に作用する分子間の引力である。
静電気結合は、保護部材1とウエーハ100とが静電気的に結合することである。
減圧吸着は、保護部材1に引張力が作用した状態でウエーハ100と密着させる際に、保護部材1とウエーハ100との間が減圧されることで生じる。
これらの密着力によって密着された保護部材1とウエーハ100とは、レーザ加工装置2におけるレーザ加工時、及び、レーザ加工装置2から分割装置3への搬送時に、自然に位置ズレしたり剥離したりしない程度に密着している。また、密着された保護部材1とウエーハ100とは、例えば、従来の保護テープであるダイシングテープでウエーハ100を保護した場合に比べて、容易に剥離する程度に密着している。より詳しくは、密着された保護部材1とウエーハ100とは、図示しない吸着保持によるピックアップ装置によってデバイス104をピックアップする際に、容易に剥離する程度に密着している。密着された保護部材1とウエーハ100とは、分割装置3によって保護部材1を拡張する際に位置ズレしたり剥離したりしない程度に密着している。このように、密着された保護部材1とウエーハ100とは、密着面に沿った方向に作用する外力によっては容易に位置ズレしたり剥離したりしないが、密着面と直交する方向に作用する外力によっては容易に剥離する。
図2は、第一実施形態に係る枠体形成ステップにおけるレーザ加工装置の動作を示す断面図である。図2に示すように、レーザ加工装置2は、ウエーハ100を保持する保持面21を有するチャックテーブル(保持テーブル)22と、フレーム保持装置23と、レーザ光線照射手段28とを備えている。また、レーザ加工装置2は、チャックテーブル22を移動する図示しない移動装置と、チャックテーブル22の位置を検出する図示しない位置検出装置と、ウエーハ100の光学像を取得する図示しない撮像装置と、レーザ加工装置2を制御する図示しない制御手段とを備えている。
保持面21はポーラスセラミックス板の平坦面であり、XY平面と平行である。保持面21は、真空ポンプを含む真空吸引源と接続される。保持面21は、ポーラス孔で負圧を発生させる。
チャックテーブル22は、保護部材1を介して、ウエーハ100を保持する。ウエーハ100は、保護部材1と保持面21とが対向するように、保護部材1を介してチャックテーブル22に保持される。言い換えると、ウエーハ100は、裏面102が上方を向くように、保護部材1を介してチャックテーブル22に保持される。チャックテーブル22は、ウエーハ100の裏面102とXY平面とが平行となるように、ウエーハ100を保持する。チャックテーブル22は、XY平面内における保持面21の中心とウエーハ100の裏面102の中心とが一致するように、ウエーハ100を保持する。
チャックテーブル22は、ウエーハ100を着脱可能に保持する。チャックテーブル22の保持面21に保護部材1及びウエーハ100が載せられた状態で真空吸引源が作動することにより、ウエーハ100は、保護部材1を介して、チャックテーブル22に吸着保持される。真空吸引源の作動が停止されることにより、ウエーハ100及び保護部材1は、チャックテーブル22から解放される。
フレーム保持装置23は、環状フレーム110を保持する。フレーム保持装置23は、チャックテーブル22の側面に設けられたアーム部材24と、アーム部材24に固定された環状のフレーム保持部材25と、フレーム保持部材25の上面26との間で環状フレーム110を挟むクランプ機構27とを有する。
フレーム保持部材25の上面26は、環状フレーム110が保持される保持面である。フレーム保持部材25の上面26は、チャックテーブル22の保持面21よりも下方に配置される。上面26に載せられた環状フレーム110は、クランプ機構27とフレーム保持部材25との間に挟まれる。
クランプ機構27は、フレーム保持部材25との間で環状フレーム110を挟むことによって、環状フレーム110をフレーム保持部材25に固定する。
このように構成されたフレーム保持装置23に保持された環状フレーム110は、チャックテーブル22の保持面21よりも下方に配置される。環状フレーム110が保持面21よりも下方に配置されることによって、保護部材1に張力が作用する。
レーザ光線照射手段28は、チャックテーブル22に保持されたウエーハ100にレーザ光線を照射する。レーザ光線照射手段28は、図示しないパルスレーザ光線発振手段と、パルスレーザ光線発振手段から発振されたパルスレーザ光線を集光する図示しない集光器とを有する。パルスレーザ光線発振手段は、図示しないパルスレーザ光線発振器及び図示しない繰り返し周波数設定手段を含む。
レーザ光線照射手段28は、ウエーハ100に対して透過性を有する波長のレーザ光線を射出可能である。レーザ光線照射手段28は、制御手段に制御される。透過性を有する波長のレーザ光線は、例えば、波長1064nmまたは1340nmのレーザ光線である。
移動装置は、チャックテーブル22をX軸方向(加工送り方向)に移動させるための動力を発生する図示しない第1アクチュエータと、チャックテーブル22をY軸方向(割り出し送り方向)に移動させるための動力を発生する図示しない第2アクチュエータと、チャックテーブル22をθZ方向に回転させるための動力を発生する図示しない第3アクチュエータとを有する。移動装置は、制御手段により制御される。チャックテーブル22は、移動装置により、X軸方向、Y軸方向、及びθZ方向に移動される。
位置検出装置は、X軸方向、Y軸方向、及びθZ方向のチャックテーブル22の位置を検出する。位置検出装置の検出信号は、制御手段に出力される。
撮像装置は、レーザ加工時のアライメント処理において使用される。撮像装置は、レーザ光線照射手段28との相対位置が固定されている。撮像装置は、チャックテーブル22に保持されているウエーハ100を撮影する。撮像装置は、レーザ光線照射手段28の隣に配置され、チャックテーブル22に保持されているウエーハ100と対向可能である。撮像装置は、ウエーハ100を赤外光線で照明する照明装置と、赤外光線で照明されたウエーハ100の光学像を取得する撮像素子とを備える。撮像装置で取得されたウエーハ100の光学像を示す撮像信号は、制御手段に出力される。
制御手段は、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)のようなメモリを含む記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。演算処理装置は、記憶装置に記憶されているプログラムに従って演算処理を実施して、入出力インターフェース装置を介して、レーザ加工装置2を制御するための制御信号を出力する。
図3は、実施形態に係る分割ステップにおける分割装置の動作を示す断面図である。図3に示すように、分割装置3は、環状フレーム110を保持するフレーム保持手段31と、フレーム保持手段31に保持された環状フレーム110に装着された保護部材1を拡張する拡張手段32とを備えている。
フレーム保持手段31は、環状のフレーム保持部材311と、フレーム保持部材311の外周に配置された複数のクランプ機構312とを有する。フレーム保持部材311の上面3111は、環状フレーム110が載置される載置面である。上面3111に載置された環状フレーム110は、クランプ機構312によってフレーム保持部材311に固定される。フレーム保持手段31は、拡張手段32によって上下方向に移動可能である。
拡張手段32は、フレーム保持部材311の内側に配置される拡張ドラム321を有する。拡張ドラム321は、環状フレーム110の内径よりも小さく、ウエーハ100の外径より大きい内径及び外径を有する。拡張手段32は、フレーム保持部材311を支持する図示しない支持手段を有する。支持手段は、複数のエアシリンダを有する。エアシリンダのピストンロッドがフレーム保持部材311の下面に連結される。複数のエアシリンダを含む支持手段は、フレーム保持部材311の上面3111が、拡張ドラム321の上端と略同一高さとなる基準位置と、拡張ドラム321の上端より所定量下方の拡張位置との間を上下方向に移動するように、フレーム保持部材311を移動させる。
次に、本実施形態に係るウエーハ100の加工方法について説明する。図4は、第一実施形態に係るウエーハの加工方法を示すフローチャートである。図4に示すように、ウエーハ100の加工方法は、ウエーハ100の表面101に保護部材1を貼着する保護部材貼着ステップ(SP1)と、分割予定ラインに沿ってウエーハ100に対して透過性を有する波長のレーザ光線を照射してウエーハ100の内部に改質層103を形成するレーザ光線照射ステップ(SP3)と、保護部材1を拡張してチップ104へと分割しながらチップ104間の間隔を広げる分割ステップ(SP4)とを含む。さらに、本実施形態では、保護部材貼着ステップ(SP1)を実施した後でレーザ光線照射ステップ(SP3)を実施する前に、保護部材1を介してレーザ加工装置2のチャックテーブル22の保持面21にウエーハ100を保持する保持ステップ(SP2)を実施する。ウエーハ100の加工方法は、保持ステップ(SP2)を含んでもよい。
まず、保護部材貼着ステップについて説明する。保護部材貼着ステップは、ウエーハ100の表面101に保護部材1を貼着するステップである。ウエーハ100の表面101に形成されたデバイス104を保護するための保護部材1をウエーハ100の表面101に貼着する。ウエーハ100は、表面101が保護部材1と対向し、裏面102が上方を向くように、保護部材1に貼着される。ウエーハ100の表面101の全域が保護部材1で覆われる。保護部材1は、張力が作用した状態でウエーハ100の表面101に貼着される。貼着された保護部材1により、ウエーハ100の表面101に設けられているデバイス104が保護される。保護部材1を、環状の環状フレーム110に装着する。
保護部材1とウエーハ100の表面101とは、ファンデルワールス力または静電気結合または減圧吸着のいずれか一つまたは相乗効果によって生じた密着力が作用することで貼着される。
次に、保持ステップについて説明する。保持ステップは、保護部材貼着ステップを実施した後、実施される。保持ステップは、ウエーハ100を、保護部材1を介してレーザ加工装置2のチャックテーブル22で保持させるステップである。ウエーハ100を裏面102が上方を向くようにチャックテーブル22の保持面21に載置させる。そして、真空吸引源を作動することにより、ウエーハ100が、保護部材1を介して、チャックテーブル22の保持面21に吸着保持される。
保持ステップにおいても、保護部材1とウエーハ100の表面101とは、相互間に作用する密着力によって密着した状態が保たれる。
次に、レーザ光線照射ステップについて説明する。レーザ光線照射ステップは、保持ステップを実施した後、実施される。レーザ光線照射ステップは、ウエーハ100の裏面102から分割予定ラインに沿ってウエーハ100に対して透過性を有する波長のレーザ光線を照射し、ウエーハ100の内部に改質層103を形成するステップである。レーザ光線照射ステップでは、図2に示すレーザ加工装置2が使用される。改質層103は、レーザ光線の照射によりウエーハ100の内部において結晶構造等が変化した部分である。
レーザ光線照射ステップにおいては、ウエーハ100のデバイス領域のすべての分割予定ラインに沿ってレーザ光線が照射され、ウエーハ100の内部に格子状の改質層103が形成される。
まず、保護部材1を介してウエーハ100がチャックテーブル22に保持されている状態で、レーザ光線とウエーハ100とのアライメント処理が実施される。アライメント処理は、レーザ光線照射手段28から射出されるレーザ光線の照射位置とウエーハ100の分割予定ラインとの位置合わせを含む。アライメント処理において、制御手段は、位置検出装置でチャックテーブル22の位置を検出しながら移動装置を制御して、ウエーハ100においてX軸方向に延在する分割予定ラインを撮像装置の撮像位置に配置する。制御手段は、撮像装置を使って、ウエーハ100の画像データを取得する。制御手段は、ウエーハ100の画像データを取得して、画像処理を実施して、レーザ光線の照射位置とウエーハ100の分割予定ラインとのアライメント処理を実施する。同様に、ウエーハ100においてY軸方向に延在する分割予定ラインについてもアライメント処理が実施される。
アライメント処理の終了後、制御手段は、移動装置を制御して、レーザ光線の照射位置に、ウエーハ100のデバイス領域に設けられている分割予定ラインを配置する。制御手段は、位置検出装置でチャックテーブル22の位置を検出しながら移動装置を制御して、分割予定ラインの一端部にレーザ光線が照射されるように、レーザ光線の照射位置に対するウエーハ100の位置を調整する。レーザ光線の照射位置に分割予定ラインの一端部が配置された後、制御手段は、レーザ光線照射手段28からレーザ光線を射出して、ウエーハ100にレーザ光線を照射する。制御手段は、ウエーハ100にレーザ光線を照射しながら移動装置を制御して、チャックテーブル22に保持されているウエーハ100を、分割予定ラインの他端部に向かって移動させる。レーザ光線の照射位置に分割予定ラインの他端部が配置された後、制御手段は、レーザ光線照射手段28からのレーザ光線の射出を停止する。これにより、ウエーハ100の内部に、分割予定ラインに沿った改質層103が形成される。
制御手段は、格子状に形成された分割予定ラインのすべてについてレーザ光線照射手段28によるレーザ光線の照射を行う。レーザ光線の照射位置は、撮像装置で撮像した分割予定ラインに対応する。これにより、改質層103が格子状に形成される。
レーザ光線照射ステップにおいても、保護部材1とウエーハ100の表面101とは、相互間に作用する密着力によって密着した状態が保たれる。
レーザ光線照射ステップの終了後、フレーム保持装置23による環状フレーム110の保持が解除されるとともに、チャックテーブル22による保護部材1及びウエーハ100の保持が解除される。環状フレーム110に装着されている保護部材1及び保護部材1に貼着されているウエーハ100とは、レーザ加工装置2から分割装置3に搬送される。
レーザ加工装置2から分割装置3に搬送する際にも、保護部材1とウエーハ100の表面101とは、相互間に作用する密着力によって密着した状態が保たれる。
図3に示すように、保護部材1に貼着されたウエーハ100が分割装置3に設置される。
次に、分割ステップについて説明する。分割ステップは、ウエーハ100を複数のデバイス104に分割するステップである。分割ステップでは、図3に示す分割装置3が使用される。保護部材1を介してウエーハ100を支持する環状フレーム110が、フレーム保持手段31のフレーム保持部材311の上面3111に載置され、クランプ機構312によってフレーム保持部材311に固定される。このとき、フレーム保持部材311は、フレーム保持部材311の上面3111が拡張ドラム321の上端と略同一高さとなる基準位置に位置付けられている。
そして、制御手段は、支持手段の複数のエアシリンダを作動して、拡張ドラム321の上端より所定量下方の拡張位置となるようにフレーム保持部材311を移動させる。これにより、フレーム保持部材311の上面3111に固定されている環状の環状フレーム110に対して、拡張ドラム321間の保護部材1が相対的に上昇する。そのため、環状の環状フレーム110に装着された保護部材1は、拡張ドラム321の上端部に当接して拡張する。その結果、保護部材1に貼着されているウエーハ100には径方向外側の引張力が付与される。ウエーハ100は、改質層103が形成されて強度が低下している。このため、ウエーハ100に引張力が付与されると、分割予定ラインに沿って形成された改質層103を破断基点として、ウエーハ100が分割予定ラインに沿って分割される。
分割ステップにおいてウエーハ100を分割予定ラインに沿って分割する際にも、保護部材1とウエーハ100の表面101とは、相互間に作用する密着力によって密着した状態が保たれる。これにより、保護部材1とウエーハ100とが密着した状態のままで、保護部材1が拡張する。強度が低下しているウエーハ100は、保護部材1に付与された引張力によって、分割予定ラインに沿って分割される。
そして、個々に分割されたデバイス104は、ピックアップ装置によって一つずつ吸着保持されて、保護部材1からピックアップされる。
分割ステップ後に分割されたデバイス104をピックアップする際には、保護部材1からデバイス104が容易に剥離する。このように、保護部材1とウエーハ100とは、密着面と直交する方向に作用する外力によっては容易に剥離する。
以上のように、本実施形態においては、粘着剤が塗布されたダイシングテープを使用せず、相互間に働く密着力によってウエーハ100と保護部材1とを貼着させる。これにより、本実施形態によれば、分割されたデバイス104をピックアップする際に、容易に保護部材1から剥離することができる。また、本実施形態によれば、レーザ光線照射ステップと分割ステップとにおいては、保護部材1とウエーハ100の表面101とは、相互間に作用する密着力によって密着した状態を保つことができる。
従来のように粘着剤が塗布されたダイシングテープを使用した場合、ピックアップする前に、紫外線を照射してダイシングテープの粘着力を低下する工程を実施することが好ましい。しかも、ダイシングテープの粘着力を弱める工程を実施しても粘着力が残存することがある。このような場合には、ダイシングテープの下側から棒状部材などで突き上げながら、ダイシングテープからデバイスを取り外すようにすることがある。これにより、加工工程が複雑化し、加工時間が長くなるおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、ピックアップする前に、紫外線を照射してダイシングテープの粘着力を弱める工程を実施したり、ダイシングテープの下側から棒状部材などで突き上げたりしなくてもよいため、加工工程を簡素化して、加工時間を短縮することができる。
本実施形態によれば、粘着剤が塗布されたダイシングテープを使用せず、単にシート状の保護部材1を使用すればよいので、材料のコストを低減することができる。
[第二実施形態]
第二実施形態について説明する。第二実施形態では、レーザ光線照射ステップの他の態様について説明する。第二実施形態に係るレーザ光線照射ステップでは、ウエーハ100に対して吸収性を有する波長のレーザ光線を照射してアブレーション加工によりウエーハ100を分割する。
レーザ光線照射手段28は、ウエーハ100に対して吸収性を有する波長のレーザ光線を射出可能である。吸収性を有する波長のレーザ光線は、例えば、波長355nmのレーザ光線である。
レーザ光線照射ステップは、ウエーハ100の裏面102から分割予定ラインに沿ってウエーハ100に対して吸収性を有する波長のレーザ光線を照射してアブレーション加工によりウエーハ100を分割するステップである。レーザ光線照射ステップは、ウエーハ100のデバイス領域のすべての分割予定ラインに沿ってレーザ光線が照射され、ウエーハ100が個々のデバイス104に分割される。
本実施形態のレーザ光線照射ステップにおいても、第一実施形態と同様に、保護部材1とウエーハ100の表面101とは、相互間に作用する密着力によって密着した状態が保たれる。
以上のように、本実施形態によれば、ウエーハ100に対して吸収性を有する波長のレーザ光線を照射してアブレーション加工を実施する場合であっても、分割されたデバイス104をピックアップする際に、容易に保護部材1から剥離することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、ウエーハ100の表面101に金属層を有する場合、表面101の金属層に球種性を有するレーザ光線を照射してアブレーション加工で除去した後、透過性を有するレーザ光線を照射して改質層を形成する加工方法でも本発明を適用することができる。
1 保護部材
2 レーザ加工装置
3 分割装置
21 保持面
22 チャックテーブル(保持テーブル)
23 フレーム保持装置
24 アーム部材
25 フレーム保持部材
27 クランプ機構
28 レーザ光線照射手段
31 フレーム保持手段
32 拡張手段
100 ウエーハ
101 表面
102 裏面
103 改質層
110 環状フレーム

Claims (3)

  1. 表面に形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
    相互間に働く密着力によってウエーハを保護部材に貼着する貼着ステップと、
    該保護部材側を保持テーブルに保持した状態で、
    該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して透過性を有する波長のレーザ光線を照射してウエーハ内部に改質層を形成するレーザ光線照射ステップと、
    該保護部材を拡張してチップへと分割しながらチップ間の間隔を広げる分割ステップと、
    を備えることを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 表面に形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
    相互間に働く密着力によってウエーハを保護部材に貼着する貼着ステップと、
    該保護部材側を保持テーブルに保持した状態で、
    該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザ光線を照射してアブレーション加工によりウエーハを分割するレーザ光線照射ステップと、
    を備えることを特徴とするウエーハの加工方法。
  3. 該密着力は、
    ファンデルワールス力または静電気結合または減圧吸着のいずれか一つまたは相乗効果によって生じることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載のウエーハの加工方法。
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