JP2019021468A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐振動性が向上したコネクタを提供する。
【解決手段】雄コネクタ10と、嵌合方向に沿って雄コネクタ10と嵌合するハウジング40を有する雌コネクタ20と、を備えたコネクタ70であって、雄コネクタ10と雌コネクタ20とが嵌合した状態において、雄コネクタ10及び雌コネクタ20のうち一方のコネクタを固定し、他方のコネクタについて、嵌合方向と交差する方向に試験速度1mm/分で荷重したときの剛性k[N/m]が、
k < 360000
であり、
他方のコネクタの質量がm[kg]である場合に、
k ≧ (2.0×10)×m
である。
【選択図】図43

Description

本明細書では、コネクタに関する技術を開示する。
従来、耐振動性が必要とされる環境下で用いられるコネクタとして、特許文献1に記載のものが知られている。このコネクタは、互いに嵌合する雌ハウジングと雄ハウジングとを備える。雌ハウジングにおいて雌端子が収容される端子収容部の外周面と、雄ハウジングにおいて前方に開口する小フード部の内周面と、のいずれか一方には、相手の周面との間で圧潰される、がた詰めリブが設けられている。がた詰めリブにより、両ハウジングが嵌合した状態におけるコネクタの剛性が高くなるので、コネクタの耐振動性が向上するようになっている。
特開2008−166046号公報
しかし、両ハウジングが嵌合した状態におけるコネクタの剛性をどの程度高くすれば、両ハウジング間の相対変位を十分に小さくすることができるかについては、知見が十分でなかった。従来は、コネクタを試作して耐久試験を実施することによって耐振動性能を実測しなければならなかった。このため、コネクタの耐振動性を向上させるための、コネクタの剛性に関する指針が求められていた。
本明細書に記載された技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、耐振動性が向上したコネクタを提供することを目的とする。
本明細書に開示された技術は、雄コネクタと、嵌合方向に沿って前記雄コネクタと嵌合するハウジングを有する雌コネクタと、を備えたコネクタであって、前記雄コネクタと前記雌コネクタとが嵌合した状態において、前記雄コネクタ及び前記雌コネクタのうち一方のコネクタを固定し、他方のコネクタについて、前記嵌合方向と交差する方向に試験速度1mm/分でひずませたときの剛性k[N/m]が、
k < 360000
であり、
前記他方のコネクタの質量がm[kg]である場合に、
k ≧ (2.0×10)×m
である。
上記の構成により、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態における共振周波数fを1600Hz以上とすることができるので、コネクタについて、十分な耐振動性を得ることができる。
また、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態における剛性kが、360000[N/m]を含まず、360000[N/m]より小さいので、雄コネクタと雌コネクタとの嵌合作業の効率が低下することを抑制できる。
本明細書に開示された技術の実施態様としては以下の態様が好ましい。
前記他方のコネクタが前記雌コネクタとすることができる。
前記雄コネクタは前記ハウジングが嵌合するフード部を有しており、前記ハウジングには電線の端末部に接続される端子が保持されており、前記ハウジングは、前記端子に接続された前記電線が外部に導出される導出部と、前記フード部の先端部に対向するように外方に張り出す張出部と、前記張出部から前記フード部側に突出して前記フード部の先端部を外嵌し、前記フード部の基端側の外面を露出させる外嵌部と、前記導出部と前記張出部とに接続される補強リブと、を備える。
本構成によれば、ハウジングの外嵌部は、フード部の先端部を外嵌し、フード部の基端側の外面を露出させるため、外嵌部がフード部の基端側の外面についても外嵌する構成と比較して、コネクタを軽量化することができる。コネクタが軽量化されると共振周波数が変わってコネクタの共振の影響を抑制することが可能になるため、製造コストを低減しつつ振動による不具合を抑制することが可能となる。
ここで、コネクタを軽量化すると、ハウジングの剛性が低下し、電線の振動によるコネクタの変位量が大きくなるため、端子の位置ずれ等に起因して、端子同士が接触する部分等に摺動摩耗等の不具合が生じやすくなることが懸念される。上記構成によれば、張出部と導出部とが補強リブによって接続されるため、ハウジングの剛性が補強リブによって高められ、コネクタの変位を抑制することができる。これにより、ハウジングの剛性の低下やコネクタの変位量の増加による不具合を抑制することが可能になる。
本明細書に開示された技術によれば、コネクタの耐振動性を向上させることができる。
一実施形態に係るコネクタを示す斜視図 コネクタを示す正面図 図2のA−A線断面図 コネクタを示す背面図 雌コネクタを示す斜視図 雌コネクタを示す正面図 図6のB−B線断面図 雌コネクタのハウジングを示す斜視図 雌コネクタのハウジングを示す平面図 雌コネクタのハウジングを示す正面図 図10のC−C線断面図 雌コネクタのハウジングを示す側面図 雌コネクタのハウジングを示す背面図 雌コネクタのハウジングを示す底面図 サンプル1に係る雄コネクタを示す断面図 サンプル1に係るコネクタを示す断面図 コネクタを示すD−D線断面図 雌コネクタのハウジングを示す平面図 雌コネクタのハウジングを示す底面図 雌コネクタのハウジングを示す側面図 雌コネクタのハウジングを示す正面図 リテーナを示す背面図 リテーナを示す平面図 リテーナを示す断面図 雌コネクタを示す断面図 雌コネクタを示す正面図 サンプル2に係るリテーナを示す背面図 リテーナを示す平面図 リテーナを示す断面図 サンプル2に係るコネクタを示す断面図 サンプル2に係る雌コネクタを示す断面図 サンプル3に係るリテーナを示す背面図 リテーナを示す平面図 リテーナを示す断面図 サンプル3に係るコネクタを示す断面図 サンプル3に係る雌コネクタを示す断面図 サンプル6に係るコネクタを示す断面図 サンプル6に係る雌コネクタのハウジングを示す断面図 サンプル8に係る雄コネクタを示す断面図 サンプル8に係るコネクタを示す断面図 サンプル8に係る雌コネクタを示す断面図 サンプル1〜9の実験結果をまとめた表 コネクタの質量mに対するコネクタの剛性kの値を示すグラフ
<実施形態の概要>
本明細書に開示された技術に係る実施形態の概要について説明する。コネクタの耐振動対策としては、雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位を抑制することが効果的である。その手法の一つとして、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性を高くすることで、コネクタの共振周波数を高くし、相対変位を抑制する方法が考えられる。
以下に、コネクタの剛性k、コネクタの共振周波数f、及び雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位xの関係について説明する。
コネクタの共振周波数fと、雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位xとの間には、振動加速度aとしたときに、以下の関係がある。
x=a/(2πf) (式1)
また、一般的に、共振が発生する周波数である固有振動数ω=2πfと剛性kの間には、質量をmとしたときに、以下の関係がある。
ω=(k/m)1/2 (式2)
式1と式2とを併せて参照すると、コネクタの剛性kを高くすると、固有振動数ωが大きくなり、コネクタの共振周波数fも大きくなることが明らかである。その結果、雄コネクタと雌コネクタとの相対変位xを抑制することができる。
例えば、100G(重力加速度の100倍)という非常に大きな加速度がコネクタに印加された場合を想定する。この場合、コネクタの共振周波数fが1600Hz以上となると、雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位xは、1μm以下と非常に小さな値となるので、十分な耐振動性能を得ることができる。
発明者らが鋭意研究した結果、コネクタの共振周波数fが1600Hz以上となるためには、剛性kと、コネクタの質量mとが
k ≧ (2.0×10)×m
である場合に、コネクタの共振周波数fが1600Hz以上となることが明らかとなった。
コネクタの共振周波数は、例えば、以下のようにして測定することができる。嵌合方向に開口する雄フードを有する雄コネクタと、雄コネクタに嵌合するハウジングを有する雌コネクタと、を嵌合方向に沿って嵌合させる。雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態で、試験温度に調製した恒温室又は恒温槽にて、所定時間放置し、雄コネクタ及び雌コネクタが環境温度と同等の温度になるまで放置する。所定時間としては、例えば、1時間程度とすることができる。雄コネクタ及び雌コネクタの一方を、加振台に設けられたコネクタ固定部に固定し、他方のコネクタから導出された電線を、加振台に設けられた電線固定部に固定する。加振台を、コネクタの嵌合方向と直交する方向に所定の振動数で振動させることにより、一方のコネクタと、他方のコネクタから導出された電線に振動を与える。レーザー変位計を用いて、他方のコネクタの変位量を測定する。雄コネクタと雌コネクタとの間の変位応答倍率が2倍以上であり、且つ、加振台によって加えられた振動の位相と、レーザー変位計によって測定された変位の位相とがπ/2ずれた周波数をコネクタ共振周波数とする。所定の振動数としては、例えば、500Hzから2000Hzとすることができる。
雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性は、例えば、以下のようにして測定することができる。嵌合方向に開口する雄フードを有する雄コネクタと、雄コネクタに嵌合するハウジングを有する雌コネクタと、を嵌合方向に沿って嵌合させる。雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態で、試験温度に調製した恒温室又は恒温槽にて、所定時間放置し、雄コネクタ及び雌コネクタが環境温度と同等の温度になるまで放置する。所定時間としては、例えば、1時間程度とすることができる。雄コネクタ及び雌コネクタの一方を、コネクタ固定部に固定する。他方のコネクタのうち、嵌合方向についてコネクタ固定部と反対側の端部寄りの位置において、ロードセルに配設された治具を、嵌合方向と直交する方向から、所定の試験速度で押圧する。この時に得られた荷重―変位曲線(F−S曲線)の弾性変形領域の傾きから、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性kを算出する。所定の試験速度としては、例えば、1mm/分とすることができる。
本実施形態におけるコネクタにおいては、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性kは、360000を含まず、360000よりも小さいことが好ましい。コネクタの剛性kを高めるために、雄コネクタと雌コネクタとの間のクリアランスを小さくすると、雄コネクタと雌コネクタとの嵌合力が増大するからである。
<実施形態>
本明細書に開示された技術の一実施形態を図1から図14を参照しつつ説明する。本実施形態のコネクタ70は、雄コネクタ10と、雌コネクタ20とを備え、例えば自動車等の車両の電力供給経路に配される。以下では図1のX方向を前方、Y方向を左方、Z方向を上方として説明する。
(雄コネクタ10)
雄コネクタ10は、図3に示すように、雄端子11(図1〜図3では雄端子11の前方側は省略されている)と、雄端子11を保持する絶縁性の合成樹脂製の雄ハウジング12とを備える。雄ハウジング12は、フード状に開口するフード部13と、フード部13を閉鎖する奥壁部16とを備える。雄端子11は、奥壁部16を貫通し、フード部13内に突出しており、図示しない前方側は、例えばL字状に屈曲されている。
フード部13は左右方向に長い長円形の筒状であって、フード部13の外面の上部には、ロック突部14が上方側に段差状に突出している。フード部13の外周には、図1に示すように、前後方向(嵌合方向)に延びる複数の突条15A,15Bが外方に突出している。複数の突条15A,15Bは、フード部13の上部に間隔を空けて設けられた左右一対の突条15Aと、フード部13の両側面に設けられた左右一対の突条15Bとを有する。
(雌コネクタ20)
雌コネクタ20は、図7に示すように、複数(本実施形態では3つ)の端子付き電線21と、端子25を保持する絶縁性の合成樹脂製のハウジング40と、ハウジング40の前方に装着されるリテーナ65とを備える。
(端子付き電線21)
端子付き電線21は、電線22の端末部に端子25が接続されている。電線22は、導体部23の周囲が絶縁被覆24で覆われた被覆電線とされ、導体部23は、例えば多数の金属素線が撚り合わされた撚り線とされている。
端子25は、雄端子11と接続される端子接続部26と、電線22と接続される電線接続部29とを有する。端子接続部26は、箱形であって、先端部から内側に折り返す弾性接触片27を備える。弾性接触片27は、端子接続部26の内部に進入した雄端子11に弾性接触する。端子接続部26の後部は、切り欠かれた切欠部28が形成されている。切欠部28がハウジング40のランス44に係止することにより、端子25の抜け方向の力に対して抜け止めされる。電線接続部29は、電線22の端末部で露出した導体部23をかしめて圧着している。
電線22には、筒状のゴム栓30が取り付けられている。ゴム栓30は、電線22の絶縁被覆24に対して密着状態に保持し、電線22が挿通される電線通し孔31が前後方向に貫通形成されている。ゴム栓30の外周には、周方向に延びる波形のリップ部32が前後方向に並んで形成されている。このゴム栓30により電線22とハウジング40の挿通孔41の孔壁との間がシールされ、ハウジング40の挿通孔41の開口から端子25側への水等の浸入が抑制される。
(ハウジング40)
ハウジング40は、端子付き電線21が左右に並んで挿通される複数(本実施形態では3つ)の挿通孔41が前後方向に貫通形成されている。ハウジング40は、端子25が収容される端子収容室42と、端子収容室42から外方に張り出す張出部46と、張出部46からフード部13側に突出してフード部13の先端部を外嵌する外嵌部50と、端子収容室42の後方に配され、電線22が導出される導出部54と、張出部46と導出部54とに接続される複数の補強リブ60A,60Bと、を備える。
ハウジング40の前後方向の長さ寸法はおよそ25mmであり、左右方向の幅寸法はおよそ22mmであり、上下方向の高さ寸法はおよそ15mmである。
端子収容室42は、直方体状であって、前端部は、雄端子11を挿入可能に切り欠かれているとともに、端子25の前方への移動を規制する前止まり部43が形成されている。挿通孔41の孔壁からは片持ち状のランス44が前方に延びている。ランス44は、撓み変形可能であって、端子25の切欠部28に係止して端子25を抜け止めする。端子収容室42の基端部には、外方に張出部46が張り出している。端子収容室42の外周にはシールリング45が装着されている。シールリング45は、ゴム等の弾性変形可能な材料から形成され、内周及び外周には、前後方向に並んだ波形のリップ部45A,45Bが周方向に形成され、両ハウジング12,40の嵌合時にはシールリング45の外面がフード部13の内面に密着する。
張出部46は、端子収容室42(及びフード部13)の外周に沿って環状に延びている。張出部46の上部は図1に示すように分断されており、分断された隙間にロックアーム56が前後方向に延びている。ロックアーム56は、ロック突部14がロック孔56Aに挿通されることにより両コネクタ10,20(両ハウジング12,40)の離脱を規制する。周方向に延びる張出部46のうちの下端部は、図10に示すように、下面側の厚み寸法が大きくされて下方(外方)に所定寸法で張り出した厚肉部47が形成されている。厚肉部47は、張出部46の下部から前方の外嵌部50の下部まで形成されており、図13に示すように、張出部46の外周縁部のうち、一対の補強リブ60A,60Bが接続される部分の間の領域に形成されている。厚肉部47の前部は、図10に示すように、前方側を切り欠いて厚みを薄くした一対の凹部48が形成されている。
外嵌部50は、張出部46の外周縁部から前方に板状に突出しており、フード部13の外周に沿って環状に延びている。雄コネクタ10のフード部13が外嵌部50に嵌合すると、図3に示すように、フード部13の先端部の外側に外嵌部50の内面50Aが対向する。これにより、フード部13の先端部の外面が外嵌部50によって覆われ、フード部13の基端側(前方側)の外面については外嵌部50で覆われず露出した状態となる。外嵌部50の先端部(前端部)には、前方に向けて傾斜状に内面50Aが切り欠かれたテーパ部50Bが形成されている。外嵌部50には、図2に示すように、フード部13の左右の突条15Bが嵌め入れられる嵌入部51が形成されている。上部の突条15Aは、外嵌部50とロックアーム56との間の隙間に嵌め入れられる。外嵌部50のうち、左右の両端部には外嵌部50を前方に板状に延ばした延出片52が前方に延びている。
導出部54は、図4に示すように、左右方向に長い扁平な形状であって、導出部54の内側には、3つの挿通孔41の開口が左右方向に並んでいる。導出部54の各挿通孔41は、電線22が挿通されたゴム栓30が内壁に密着している。導出部54の外周は、挿通孔41に沿って円弧状に並んだ3つの円弧部55A〜55Cが左右に連なっている。導出部54の上面からは前方にロックアーム56が延びている。
複数の補強リブ60A,60Bは、図14に示すように共に側面視直角三角形の板状であって、左右一対、互いに平行に延びており、導出部54側は、左右の円弧55A,55Cの中心軸よりもやや内側に導出部54と一体に接続され、張出部46側は、張出部46に一体に接続されるとともに、下端部が厚肉部47に一体に接続されている。
リテーナ65は、合成樹脂製であって、図7に示すように、ハウジング40の前方側に装着されており、ランス44と端子収容室42の内壁との間に進入してランス44の撓みを規制する撓み規制片66を有する。また、リテーナ65の前端側は、雄端子11が挿通可能に開口している。
次に、雌コネクタ20の製造方法について説明する。
電線22の端末部の絶縁被覆24を剥ぎ取り、導体部23を露出させるとともに、露出した導体部23をゴム栓30の電線通し孔31に貫通させ、電線22の絶縁被覆24の外周にゴム栓30を装着する。また、露出した導体部23は、端子25の電線接続部29に圧着する。これにより、端子付き電線21が形成される。
端子付き電線21をハウジング40の挿通孔41に挿入していくと、端子25に当接したランス44が撓み変形し、ランス44が端子25の切欠部28の後方に至ると復元変形してランス44が切欠部28に係止される。これにより、端子付き電線21が挿通孔41の正規位置に装着された状態となる。そして、ハウジング40の前方側からリテーナ65を装着するとランス44の撓み変形が規制される(図7)。これにより、雌コネクタ20が形成される。
次に、ハウジング40の前方側から雄ハウジング12をハウジング40に嵌合させると、雄端子11が端子25の弾性接触片27に弾性接触する。また、雄ハウジング12のロック突部14に当接してロックアーム56が傾斜し、ロック突部14がロック孔56Aに至ると、ロックアーム56が水平に復元してロック突部14がロック孔56Aに挿通された状態となる(図3)。これにより、両コネクタ10,20が正規嵌合状態となって両コネクタ10,20の離脱が規制され、コネクタ70が完成する。このようにすれば、張出部46と補強リブ60A,60Bとの接続部分の強度を厚肉部47によって高めることができるため、ハウジング40の変形による不具合を抑制することができる。
<実験例>
続いて、本明細書に開示された技術の効果を示す実験例について説明する。
(サンプル1)
サンプル1に係るコネクタの構成を図15〜図26を参照しつつ説明する。サンプル1に係るコネクタ170は、雄コネクタ110と、雌コネクタ120と、を有する。
(雄コネクタ110)
雄コネクタ110は、図15に示すように、雄端子111と、雄端子111を保持する絶縁性の合成樹脂製の雄ハウジング112とを備える。サンプル1に係るハウジング112は、ポリブチレンテレフタレート製である。雄ハウジング112は、フード状に開口するフード部113と、フード部113を閉鎖する奥壁部116とを備える。雄端子111は、奥壁部116を貫通し、フード部113内に突出している。
フード部113は左右方向に長い長円形の筒状であって、フード部113の外面の上部には、ロック突部114が上方側に段差状に突出している。
(雌コネクタ120)
コネクタ120は、図17「に示すように、複数(本実施形態では3つ)の端子付き電線121と、端子125を保持する絶縁性の合成樹脂製のハウジング140と、ハウジング140の前方に装着されるリテーナ165とを備える。サンプル1に係るハウジング140はポリブチレンテレフタレート製である。
ハウジング140の前後方向の長さ寸法はおよそ25mmであり、左右方向の幅寸法はおよそ22mmであり、上下方向の高さ寸法はおよそ15mmである。
(端子付き電線121)
端子付き電線121は、電線122の端末部に端子125が接続されている。電線122は、導体部123の周囲が絶縁被覆124で覆われた被覆電線とされ、導体部123は、例えば多数の金属素線が撚り合わされた撚り線とされている。
端子125は、雄端子111と接続される端子接続部126と、電線122と接続される電線接続部129とを有する。端子接続部126は、箱形であって、先端部から内側に折り返す弾性接触片(図示せず)を備える。弾性接触片は、端子接続部126の内部に進入した雄端子111に弾性接触する。端子接続部126の後部は、切り欠かれた切欠部128が形成されている。切欠部128がハウジング140のランス144に係止することにより、端子125の抜け方向の力に対して抜け止めされる。電線接続部129は、電線122の端末部で露出した導体部123をかしめて圧着している。
電線122には、筒状のゴム栓130が取り付けられている。ゴム栓130は、電線122の絶縁被覆124に対して密着状態に保持し、電線122が挿通される電線通し孔131が前後方向に貫通形成されている。ゴム栓130の外周には、周方向に延びる波形のリップ部132が前後方向に並んで形成されている。このゴム栓130により電線122とハウジング140の挿通孔141の孔壁との間がシールされ、ハウジング140の挿通孔141の開口から端子125側への水等の浸入が抑制される。
(ハウジング140)
ハウジング140は、端子付き電線121が左右に並んで挿通される複数(本実施形態では3つ)の挿通孔141が前後方向に貫通形成されている。ハウジング140は、端子125が収容される端子収容室142と、端子収容室142を外方から覆うと共にフード部113側に突出してフード部113を外嵌する外嵌部150と、端子収容室142の後方に配され、電線122が導出される導出部154と、導出部154の左右両側に配された保護壁160A、160Bと、を備える。
端子収容室142は、直方体状であって、前端部は、雄端子111を挿入可能に切り欠かれているとともに、端子125の前方への移動を規制する前止まり部143が形成されている。挿通孔141の孔壁からは片持ち状のランス144が前方に延びている。ランス144は、撓み変形可能であって、端子125の切欠部128に係止して端子125を抜け止めする。端子収容室142の外周にはシールリング145が装着されている。シールリング145は、ゴム等の弾性変形可能な材料から形成され、内周及び外周には、前後方向に並んだ波形のリップ部145A,145Bが周方向に形成され、両ハウジング112,140の嵌合時にはシールリング145の外面がフード部113の内面に密着する。
ハウジング140の上面にはロックアーム156が前後方向に延びている。ロックアーム156は、ロック突部114がロック孔156Aに挿通されることにより両コネクタ110,120(両ハウジング112,140)の離脱を規制する。
外嵌部150は、前方に筒状に突出しており、フード部113の外周に沿って延びている。雄コネクタ110のフード部113が外嵌部150に嵌合すると、フード部113の外側に外嵌部150の内面150Aが対向する。これにより、フード部113の外面が外嵌部150によって覆われた状態となる。
導出部154は、左右方向に長い扁平な形状であって、導出部154の内側には、3つの挿通孔141の開口が左右方向に並んでいる。導出部154の各挿通孔141は、電線122が挿通されたゴム栓130が内壁に密着している。導出部154の上面からは前方にロックアーム156が延びている。
保護壁160A,160Bは、上方から見て階段状の先細り形状をなしている。保護壁160A,160Bは、左右一対、互いに平行に延びており、導出部154の後端縁と略面一に形成されている。
リテーナ165は、合成樹脂製であって、ハウジング140の前方側に装着されており、ランス144と端子収容室142の内壁との間に進入してランス144の撓みを規制する撓み規制片166を有する。また、リテーナ165の前端側は、雄端子111が挿通可能に開口している。リテーナ165の前端部のうち下端縁には切欠部167が形成されている。リテーナ165は、ポリブチレンテレフタレート製である。
(サンプル2)
次に、サンプル2に係るコネクタ270の構成を図27〜図31を参照しつつ説明する。サンプル1とは、リテーナ265に係る構成が異なるのみなので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
リテーナ265の外周面には、外方に突出すると共に前後方向に延びる複数のリブ268が形成されている。リテーナ265の上面と下面には、それぞれ、左右方向に間隔を開けて6つのリブ268が形成されている。6つのリブ268は、左右方向に間隔を開けて並ぶ一対のリブ268が、左右方向に間隔を開けて三対並んでいる構成となっている。また、リテーナ265の左側面と右側面には、それぞれ、上下方向に間隔を開けて4つのリブ268が形成されている。これらのリブ268は、フード部113の内面と当接して圧潰されることにより、雄コネクタ110と雌コネクタ120とが嵌合した時の剛性が向上するようになっている。
(サンプル3)
サンプル3に係るコネクタ370の構成を図32〜図36を参照しつつ説明する。サンプル1とは、リテーナ365に係る構成が異なるのみなので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
リテーナ365の外周面には、外方に突出すると共に前後方向に延びる複数のリブ368が形成されている。リテーナ365の上面と下面には、それぞれ、左右方向に間隔を開けて3つのリブ368が形成されている。また、リテーナ365の左側面と右側面には、それぞれ、上下方向に間隔を開けて2つのリブ368が形成されている。これらのリブ368は、フード部113の内面と当接して圧潰されることにより、雄コネクタ110と雌コネクタ120とが嵌合した時の剛性が向上するようになっている。
(サンプル4)
サンプル4に係るコネクタについては、雌コネクタのハウジングは、ポリブチレンテレフタレート100質量部に対して、ガラスファイバー15質量部を含む材料からなる。上記以外の構成については、サンプル1と同一の構成なので、重複する説明を省略する。
(サンプル5)
サンプル5に係るコネクタについては、雌コネクタのハウジングは、ポリブチレンテレフタレート100質量部に対して、ガラスファイバー15質量部を含む材料からなる。上記以外の構成については、サンプル3と同一の構成なので、重複する説明を省略する。
(サンプル6)
サンプル6に係るコネクタ670の構成を図37〜図38を参照しつつ説明する。サンプル6に係るコネクタ670は、サンプル3に係るコネクタ370と、雌コネクタ620のハウジング640について異なる以外は略同一の構成なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
ハウジング640に設けられた保護壁660A,660Bの後端縁は切り欠かれている。このため、導出部654の後端縁が、保護壁660A,660Bの後端縁から後方に突出している。
また、ハウジング640に設けられた外嵌部650は、基端部を残して切り欠かれた構成となっている。このため、ハウジング640においては、端子収容室642の大部分が外嵌部650から露出した構成となっている。フード部113の先端部の外面が外嵌部650によって追われ、フード部113の基端側(前方側9の外面については外嵌部650で覆われず露出した状態となっている。
(サンプル7)
サンプル7に係るコネクタについては、雌コネクタのハウジングは、ポリブチレンテレフタレート100質量部に対して、ガラスファイバー15質量部を含む材料からなる。上記以外の構成については、サンプル6と同一の構成なので、重複する説明を省略する。
(サンプル8)
サンプル8に係るコネクタ870の構成を図39〜図41を参照しつつ説明する。サンプル8に係るコネクタ870は、雄コネクタ810と、雌コネクタ820と、を有する。
(雄コネクタ810)
雄コネクタ810は、図39に示すように、雄端子811と、雄端子811を保持する絶縁性の合成樹脂製の雄ハウジング812とを備える。サンプル8に係るハウジング812は、ポリブチレンテレフタレート製である。雄ハウジング812は、フード状に開口するフード部813と、フード部813を閉鎖する奥壁部816とを備える。雄端子811は、奥壁部816を貫通し、フード部813内に突出している。
フード部813は左右方向に長い長円形の筒状であって、フード部813の外面の上部には、ロック突部814が上方側に段差状に突出している。
(雌コネクタ820)
コネクタ820は、図40に示すように、複数(本実施形態では3つ)の端子付き電線821と、端子825を保持する絶縁性の合成樹脂製のハウジング840と、ハウジング840の前方に装着されるリテーナ865とを備える。サンプル8に係るハウジング840はポリブチレンテレフタレート製である。
ハウジング840の前後方向の長さ寸法は22mmであり、左右方向の幅寸法は17mmであり、上下方向の高さ寸法は17mmである。
(端子付き電線821)
端子付き電線821は、電線822の端末部に端子825が接続されている。電線822は、導体部823の周囲が絶縁被覆824で覆われた被覆電線とされ、導体部823は、例えば多数の金属素線が撚り合わされた撚り線とされている。
端子825は、雄端子811と接続される端子接続部826と、電線822と接続される電線接続部829とを有する。端子接続部826は、箱形であって、先端部から内側に折り返す弾性接触片(図示せず)を備える。弾性接触片は、端子接続部826の内部に進入した雄端子811に弾性接触する。端子接続部826には、図示しない係止孔が形成されている。係止孔の孔縁部がハウジング840のランス844に係止することにより、端子825の抜け方向の力に対して抜け止めされる。電線接続部829は、電線822の端末部で露出した導体部823をかしめて圧着している。
電線122には、筒状のゴム栓130が取り付けられている。ゴム栓130は、電線122の絶縁被覆124に対して密着状態に保持し、電線122が挿通される電線通し孔(図示せず)が前後方向に貫通形成されている。ゴム栓130の外周には、周方向に延びる波形のリップ部132が前後方向に並んで形成されている。このゴム栓130により電線122とハウジング140の挿通孔141の孔壁との間がシールされ、ハウジング140の挿通孔141の開口から端子125側への水等の浸入が抑制される。
(ハウジング840)
ハウジング840は、端子付き電線821が左右に並んで挿通される複数(本実施形態では3つ)の挿通孔841が前後方向に貫通形成されている。ハウジング840は、端子825が収容される端子収容室842と、端子収容室842を外方から覆うと共にフード部813側に突出してフード部813を外嵌する外嵌部850と、端子収容室842の後方に配され、電線822が導出される導出部854と、を備える。
端子収容室842は、直方体状であって、前端部は、雄端子811を挿入可能に切り欠かれている。挿通孔841の孔壁からは片持ち状のランス844が前方に延びている。ランス844は、撓み変形可能であって、端子825の係止孔の孔縁部に係止して端子825を抜け止めする。端子収容室842の外周にはシールリング845が装着されている。シールリング845は、ゴム等の弾性変形可能な材料から形成され、内周及び外周には、前後方向に並んだ波形のリップ部845A,845Bが周方向に形成され、両ハウジング812,840の嵌合時にはシールリング845の外面がフード部813の内面に密着する。
ハウジング840の上面にはロックアーム856が前後方向に延びている。ロックアーム856は、ロック突部814がロック孔856Aに挿通されることにより両コネクタ810,820(両ハウジング812,840)の離脱を規制する。
外嵌部850は、前方に筒状に突出しており、フード部813の外周に沿って延びている。雄コネクタ810のフード部813が外嵌部850に嵌合すると、フード部813の外側に外嵌部850の内面850Aが対向する。これにより、フード部813の外面が外嵌部850によって覆われた状態となる。
導出部854は、左右方向に長い扁平な形状であって、導出部854の内側には、3つの挿通孔841の開口が左右方向に並んでいる。導出部854の各挿通孔841は、電線822が挿通されたゴム栓830が内壁に密着している。導出部854の上面からは前方にロックアーム856が延びている。
リテーナ865は、合成樹脂製であって、ハウジング840の前方側に装着されている。リテーナ865の係止凸部867が、ハウジング840の外面に形成された係止凹部843に係止することにより、リテーナ865がハウジング840に組み付けられている。リテーナ865がハウジング840に組み付けられた状態で、リテーナ865は、端子825が前止まりする前壁868を有する。また、リテーナ865の前端側は、雄端子811が挿通可能に開口している。
(サンプル9)
サンプル9は、一実施形態として記載したコネクタ70と同一なので、説明を省略する。
(測定方法)
1. 共振周波数の測定方法
コネクタの共振周波数は、以下のようにして測定した。嵌合方向に開口する雄フードを有する雄コネクタと、雄コネクタに嵌合するハウジングを有する雌コネクタと、を嵌合方向に沿って嵌合させた。雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態で、試験温度に調製した恒温室又は恒温槽にて、1時間エージングした。試験温度は、サンプル1〜7、及び9については25℃とし、サンプル8のみ120℃とした。雄コネクタ及び雌コネクタの一方を、加振台に設けられたコネクタ固定部に固定し、他方のコネクタから導出された電線を、加振台に設けられた電線固定部に固定した。加振台を、コネクタの嵌合方向と直交する方向に所定の振動数で振動させることにより、一方のコネクタと、他方のコネクタから導出された電線に振動を与えた。レーザー変位計を用いて、他方のコネクタの変位量を測定した。雄コネクタと雌コネクタとの間の変位応答倍率が2倍以上であり、且つ、加振台によって加えられた振動の位相と、レーザー変位計によって測定された変位の位相とがπ/2ずれた周波数をコネクタ共振周波数とした。所定の振動数としては、500Hzから2000Hzとした。
2. 剛性の測定方法
雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性は、以下のようにして測定した。嵌合方向に開口する雄フードを有する雄コネクタと、雄コネクタに嵌合するハウジングを有する雌コネクタと、を嵌合方向に沿って嵌合させた。雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態で、試験温度に調製した恒温室又は恒温槽にて、1時間エージングした。試験温度は、サンプル1〜7、及び9については25℃とし、サンプル8のみ120℃とした。雄コネクタ及び雌コネクタの一方を、コネクタ固定部に固定した。他方のコネクタのうち、嵌合方向についてコネクタ固定部と反対側の端部寄りの位置において、ロードセルに配設された治具を、嵌合方向と直交する方向から、所定の試験速度で押圧した。この時に得られた荷重―変位曲線(F−S曲線)の弾性変形領域の傾きから、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性kを算出した。所定の試験速度としては、1mm/分とした。
(結果と考察)
サンプル1〜9について、上記した方法により、共振周波数、及び剛性を測定した。測定結果を図42に表としてまとめた。また、図43に、コネクタの質量mに対するコネクタの剛性kの値を、グラフにまとめた。
本実施形態においては、サンプル1、2、5、及び8が比較例であり、サンプル3、4、6、7、及び9が実施例である。
コネクタの耐振動対策としては、雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位を抑制することが効果的である。その手法の一つとして、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性を高くすることで、コネクタの共振周波数を高くし、相対変位を抑制する方法が考えられる。
以下に、コネクタの剛性k、コネクタの共振周波数f、及び雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位xの関係について説明する。
コネクタの共振周波数fと、雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位xとの間には、振動加速度aとしたときに、以下の関係がある。
x=a/(2πf) (式1)
また、一般的に、共振が発生する周波数である固有振動数ω=2πfと剛性kの間には、質量をmとしたときに、以下の関係がある。
ω=(k/m)1/2 (式2)
式1と式2とを併せて参照すると、コネクタの剛性kを高くすると、固有振動数ωが大きくなり、コネクタの共振周波数fも大きくなることが明らかである。その結果、雄コネクタと雌コネクタとの相対変位xを抑制することができる。
例えば、100Gという非常に大きな加速度がコネクタに印加された場合を想定する。この場合、コネクタの共振周波数fが1600Hz以上となると、雄コネクタと雌コネクタとの間の相対変位xは、1μm以下と非常に小さな値となるので、十分な耐振動性能を得ることができる。
図43に示されているように、共振周波数が1600Hz以上である、サンプル3、4、5、6、7、及び9は、コネクタの剛性kと、コネクタの質量mについて、
k = (2.0×10)×m
で表される直線Lよりも、kが大きな値を有していることが分かった。この結果、十分な耐振動性を有するコネクタを得るためには、剛性kと、コネクタの質量mとが、下記の式で表される関係を有していることが必要とされる。
k ≧ (2.0×10)×m
なお、コネクタの共振周波数fとしては、1600Hz以上が好ましく、1900Hz以上がより好ましく、1950Hz以上が更に好ましく、2000Hz以上が特に好ましい。
一方、コネクタの剛性kを高めるために、雄コネクタと雌コネクタとの間のクリアランスを小さくすると、雄コネクタと雌コネクタとの嵌合力が増大する。すると、雄コネクタと雌コネクタとの嵌合作業の効率が低下する。そこで、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態におけるコネクタの剛性kは、360000[N/m]を含まず、360000[N/m]よりも小さいことが好ましい(直線M参照)。剛性kについては、より好ましくは、134000[N/m]〜274000[N/m]であり、更に好ましくは、204000[N/m]〜261000[N/m]であり、特に好ましくは、233000[N/m]である。
<実施形態の作用効果>
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態に係るコネクタは、嵌合方向に開口するフード部を有する雄コネクタと、嵌合方向に沿って雄コネクタと嵌合するハウジングを有する雌コネクタと、を備えたコネクタであって、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態において、雄コネクタ及び雌コネクタのうち一方のコネクタを固定し、他方のコネクタについて、嵌合方向と交差する方向に試験速度1mm/分で荷重したときの剛性k[N/m]が、
k < 360000
であり、
他方のコネクタの質量がm[kg]である場合に、
k ≧ (2.0×10)×m
である。
本実施形態によれば、剛性kが360000[N/m]を含まず、360000[N/m]よりも小さいので、雄コネクタと雌コネクタとの嵌合作業の効率が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、雌コネクタの質量がm[kg]である場合に、下記の関係式を満たす。
k ≧ (2.0×10)×m
上記の構成によれば、雄コネクタと雌コネクタとが嵌合した状態における共振周波数fが、1600Hz以上となるので、十分な耐振動性を有することができる。
また、雌コネクタ20は、電線22の端末部に接続される端子25を保持するハウジング40と、を備え、ハウジング40は、端子25に接続された電線22が外部に導出される導出部54と、フード部13の先端部に対向するように外方に張り出す張出部46と、張出部46からフード部13側に突出してフード部13の先端部を外嵌し、フード部13の基端側の外面を露出させる外嵌部50と、導出部54と張出部46とに接続される補強リブ60A,60Bと、を備える。
本実施形態によれば、ハウジング40の外嵌部50は、フード部13の先端部を外嵌し、フード部13の基端側の外面を露出させるように形成されているため、外嵌部50がフード部13の基端側の外面についても外嵌する構成と比較して、雌コネクタ20を軽量化することができる。雌コネクタ20が軽量化されると共振周波数が変わって雌コネクタ20の共振の影響を抑制することが可能になるため、製造コストを低減しつつ振動による不具合を抑制することが可能となる。ここで、雌コネクタ20を軽量化すると、ハウジング40の剛性が低下しやすくなり、電線22の振動により雄コネクタ10に対する雌コネクタ20の変位量が大きくなるため、端子25の位置ずれ等に起因して、端子11,25同士が接触する部分等に摺動摩耗等の不具合が生じることが懸念される。本実施形態によれば、張出部46と導出部54とが補強リブ60A,60Bによって接続されるため、ハウジング40の剛性が補強リブ60A,60Bによって高められることにより、ハウジング40の剛性の低下や雌コネクタ20の変位量の増加による不具合を抑制することが可能になる。
また、複数の電線22に接続される複数の端子25を備え、導出部54は、複数の電線22が導出されており、補強リブ60A,60Bは、複数の電線22の並び方向と直交する方向(交差する方向)に延びている。電線22が振動した場合、導出部54は、電線22の並び方向よりも電線22の並び方向と交差する方向に振動が生じやすいが、このような振動が生じやすい方向について、補強リブ60A,60Bにより振動による不具合を抑制することができる。
また、張出部46は、厚み寸法が大きくされた厚肉部47を有し、補強リブ60A,60Bは、厚肉部47に接続されている。このようにすれば、張出部46と補強リブ60A,60Bとの接続部分の強度を厚肉部47によって高めることができるため、ハウジング40の変形による不具合を抑制することができる。
<他の実施形態>
本明細書に開示された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に開示された技術の技術的範囲に含まれる。
(1)雌コネクタを固定し、雄コネクタについて、試験速度1mm/分で荷重したときの剛性を測定してもよい。
10,110,810: 雄コネクタ
13: フード部
20,120,820: 雌コネクタ
22,122,822: 電線
25,125,825: 端子
30,130,830: ゴム栓
40,140,840: ハウジング
41,141,841: 挿通孔
46: 張出部
47: 厚肉部
50: 外嵌部
54: 導出部
60A,60B: 補強リブ
70,170,270,370,670,870: コネクタ

Claims (3)

  1. 雄コネクタと、嵌合方向に沿って前記雄コネクタと嵌合するハウジングを有する雌コネクタと、を備えたコネクタであって、
    前記雄コネクタと前記雌コネクタとが嵌合した状態において、前記雄コネクタ及び前記雌コネクタのうち一方のコネクタを固定し、他方のコネクタについて、前記嵌合方向と交差する方向に試験速度1mm/分でひずませたときの剛性k[N/m]が、
    k < 360000
    であり、
    前記他方のコネクタの質量がm[kg]である場合に、
    k ≧ (2.0×10)×m
    である、コネクタ。
  2. 前記他方のコネクタが前記雌コネクタである、請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記雄コネクタは前記ハウジングが嵌合するフード部を有しており、
    前記ハウジングには電線の端末部に接続される端子が保持されており、
    前記ハウジングは、
    前記端子に接続された前記電線が外部に導出される導出部と、
    前記フード部の先端部に対向するように外方に張り出す張出部と、
    前記張出部から前記フード部側に突出して前記フード部の先端部を外嵌し、前記フード部の基端側の外面を露出させる外嵌部と、
    前記導出部と前記張出部とに接続される補強リブと、を備える請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
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