JP2019020135A - 抵抗値測定用プローブ及び抵抗値測定方法 - Google Patents

抵抗値測定用プローブ及び抵抗値測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両のアース構造体のアースポイント間の電気抵抗値について、実際にボディアースを伴う回路を構成する際を想定した電気抵抗値を測定可能な抵抗値測定用プローブ、及び、抵抗値測定方法の提供。
【解決手段】抵抗値測定用プローブ100は、車両のアース構造体20に対してアース端子が取り付けられることになるアースポイント60,70間の電気抵抗値を測定する際に用いられる。抵抗値測定用プローブ100は、通電・電流測定用の一対の第1電線110a,110bと、一対の第1電線の各々の端末に接続されるアース端子130a,130bと、電圧測定用の一対の第2電線120a,120bであって各々の端末がアース端子に接続される一対の第2電線と、を備える。抵抗値測定方法は、抵抗値測定用プローブ100、電源210及び電圧計230を用いた四端子法により、電気抵抗値を測定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のアース構造体に対してアース端子が取り付けられることになるアースポイント間の電気抵抗値を測定するための抵抗値測定用プローブ、及び、その抵抗値測定用プローブを用いた抵抗値測定方法、に関する。
自動車等の車両では、一般に、バッテリの負極と各種電装品の負極とが車体フレーム(シャシー)を介して接続されている。このような回路構造はボディアースとも称呼される。このとき、車体フレームは、多種多様な電装品の負極が接続されたアース構造体を構成している(例えば、特許文献1を参照。)。
上述したボディアースの具体例として、車体フレームのアースポイントにあらかじめスタッドボルトを設け、バッテリ等から延びる電線(アース線)の端末に取り付けたアース端子(メガネ端子など)をスタッドボルトに挿通させた状態にて、ナットを用いてアース端子をスタッドボルトに締結する手法が挙げられる。また、アースポイントにあらかじめ貫通孔を設け、アース端子と貫通孔とを挿通させるように専用のアースボルト(車体フレームの塗膜などを削り取ることが可能な凹凸形状を有するボルト)を車体フレームに締結する手法も挙げられる。
特開2015−147487号公報
ところで、車両の車体構造、各種パーツの溶接箇所およびリベット設置箇所、並びに、アースポイントの設置箇所などを評価するべく、アースポイント間の電気抵抗値を測定することが考えられる。ところが、車体フレームは、上述したようにバッテリと各種電装品とを繋ぐ回路構造の一部を構成しており、本来的に電気抵抗値が小さい。換言すると、実際にボディアースを伴う回路を構成した場合、アースポイント間の電気抵抗値だけでなく、アース端子自身の電気抵抗値、及び、アース端子とアースポイントとの接触抵抗値などが、回路全体の電気抵抗値に大きな影響を及ぼすことになる。よって、アースポイント間の電気抵抗値を測定する際には、ボディアースを伴う回路の実際の使用時を想定してアースポイント間の電気抵抗値を測定することで、実用に適した高精度な電気抵抗値を取得し得ると考えられる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両のアース構造体のアースポイント間の電気抵抗値について、実際の使用時の回路構成を考慮した電気抵抗値を測定可能な抵抗値測定用プローブ、及び、その抵抗値測定用プローブを用いた抵抗値測定方法、を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る「抵抗値測定用プローブ」は、下記(1)及び(2)を特徴としている。
(1)
車両のアース構造体に対してアース端子が取り付けられることになるアースポイント間の電気抵抗値を四端子法によって測定するための抵抗値測定用プローブであって、
通電・電流測定用の一対の第1電線と、
前記一対の第1電線の各々の端末に接続される前記アース端子と、
電圧測定用の一対の第2電線であって、該一対の第2電線の各々の端末が前記アース端子に接続される一対の第2電線と、を備えた、
抵抗値測定用プローブであること。
(2)
上記(1)に記載の抵抗値測定用プローブにおいて、
前記アース端子は、
前記第1電線の導体芯線に対して加締められる加締部と、前記アース構造体に対して固定されるアース固定部と、前記加締部と前記アース固定部とを繋ぐ連結部と、を有し、
前記第2電線は、
前記加締部のうちの前記アース固定部に近い側の端部、又は、前記連結部に対し、接続される、
抵抗値測定用プローブであること。
上記(1)の構成の抵抗値測定用プローブによれば、車両のアース構造体のアースポイント間の電気抵抗値を四端子法によって測定するにあたり、実際にアースポイントに取り付けられるアース端子が通電・電流測定用の電線(第1電線)の端末に取り付けられる。これにより、測定される電気抵抗値には、アース端子自身の電気抵抗値およびアース端子とアースポイントとの接触抵抗値などの影響が加味されることになる。更に、電圧測定用の電線(第2電線)もアース端子に接続されているため、他の部分(例えば、第1電線の途中)へ接続する場合に比べ、測定される電圧値の精度を向上できる。その結果、ボディアースを伴う回路の実際の使用時を想定したアースポイント間の電気抵抗値を、精度よく測定できる。
したがって、本構成の抵抗値測定プローブは、車両のアース構造体のアースポイント間の電気抵抗値について、実際の使用時の回路構成を考慮した電気抵抗値を測定可能である。
上記(2)の構成の抵抗値測定用プローブによれば、電圧測定用の電線(第2電線)が、アース端子の加締部のうちのアース固定部に近い側の端部、又は、加締部とアース固定部との間の連結部に対し、接続される。よって、他の部分(例えば、加締部のうちのアース固定部から離れた側の部分)へ接続する場合に比べ、測定される電圧値の精度を向上できる。
更に、前述した目的を達成するために、本発明に係る「抵抗値測定方法」は、下記(3)を特徴としている。
(3)
車両のアース構造体に対してアース端子が取り付けられることになるアースポイント間の電気抵抗値を、電源、電圧計及び抵抗値測定用プローブを用いた四端子法によって測定する、抵抗値測定方法であって、
前記抵抗値測定用プローブは、
通電・電流測定用の一対の第1電線と、前記一対の第1電線の各々の端末に接続される前記アース端子と、電圧測定用の一対の第2電線であって該一対の第2電線の各々の端末が前記アース端子に接続される一対の第2電線と、を有し、
該抵抗値測定方法は、
前記アースポイントの一方に対して前記アース端子の一方を固定する工程と、
前記アースポイントの他方に対して前記アース端子の他方を固定する工程と、
前記電源の正極に対して前記一対の第1電線の一方を接続する工程と、
前記電源の負極に対して前記一対の第1電線の他方を接続する工程と、
前記電圧計の正極に対して前記一対の第2電線の一方を接続する工程と、
前記電圧計の負極に対して前記一対の第2電線の他方を接続する工程と、
前記電源、前記一対の第1電線、及び、前記アース構造体を通じた通電を生じさせたときの電流値及び電圧値を測定する工程と、
前記電流値及び前記電圧値に基づき、前記アースポイント間の電気抵抗値を算出する工程と、を備えた、
抵抗値測定方法であること。
上記(3)の構成の抵抗値測定方法によれば、車両のアース構造体のアースポイント間の電気抵抗値を四端子法によって測定するにあたり、実際にアースポイントに取り付けられるアース端子が取り付けられた電線(第1電線)を用いて、電流値が測定される。これにより、算出される電気抵抗値には、アース端子自身の電気抵抗値およびアース端子とアースポイントとの接触抵抗値などの影響が加味されることになる。更に、電圧測定用の電線(第2電線)もアース端子に接続されているため、他の部分(例えば、第1電線の途中)へ接続する場合に比べ、測定される電圧値の精度を向上できる。その結果、ボディアースを伴う回路の実際の使用時を想定したアースポイント間の電気抵抗値を、精度よく測定できる。
したがって、本構成の抵抗値測定方法は、車両のアース構造体のアースポイント間の電気抵抗値について、実際の使用時の回路構成を考慮した電気抵抗値を測定可能である。
本発明によれば、車両のアース構造体のアースポイント間の電気抵抗値について、実際にボディアースを伴う回路を構成する際を想定した電気抵抗値を測定可能な抵抗値測定用プローブ、及び、抵抗値測定方法、を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る抵抗値測定用プローブを用いる測定対象である車体フレームを説明するための概略図である。 図2(a)は、本実施形態に係る抵抗値測定用プローブの全体構造を示す模式図であり、図2(b)は、抵抗値測定用プローブの端部周辺の内部構造を示す模式図である。 図3は、図2(a)及び図2(b)に示す抵抗値測定用プローブを用いて車体フレームの抵抗値を測定する方法を説明するための模式図である。
<抵抗値測定用プローブ>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る抵抗値測定用プローブ100(以下、便宜上、単に「プローブ」という。)について説明する。
図1は、車両10の車体フレーム20に対してバッテリ30及び複数の電装品40,50の負極が接続(ボディアース)され、バッテリ30の正極に対して複数の電装品40,50の正極が接続された状態を図示している。車体フレーム20は、鉄およびアルミニウム等から構成されており、一般に、抵抗値が小さい。図1に示すように、車体フレーム20を回路構造の一部として含むように、バッテリ30から電装品40,50への給電用回路が構成されている。
より具体的には、バッテリ30の負極から延びる電線31の端末にはアース端子32が取り付けられており、このアース端子32が、車体フレーム20に設けられたスタッドボルト21に対し、ナット22を用いて締結されている。同様に、電装品40の負極から延びる電線41の端末に取り付けられたアース端子42が、スタッドボルト23に対し、ナット24を用いて締結されている。また、電装品50の負極から延びる電線51の端末に取り付けられたアース端子52が、スタッドボルト25に対し、ナット26を用いて締結されている。
上述したように車体フレーム20に対してアース端子32,42,52が接続されている箇所(換言すると、スタッドボルト21,23,25が設けられている箇所)は、その機能から、アースポイント60,70,80とも称呼される。これらアースポイント60,70,80間の電気抵抗値を、プローブ100を用いて測定することになる。
図2(a)に示すように、プローブ100は、通電・電流測定用の一対の第1電線110a,110bと、電圧測定用の一対の第2電線120a,120bと、を有する。第1電線110a,110bの端末には、アース端子130a,130bが取り付けられている。これらアース端子130a,130bは、車両10に実際に用いられているアース端子32,42,52と同じものである。別の言い方をすると、電気抵抗値の測定にあたり、実際に車両10に用いられることになるアース端子32,42,52と同じアース端子130a,130bを用いてプローブ100を構成すればよい。
但し、プローブ100に用いられるアース端子130a,130bは、車両10に用いられることになるアース端子32,42,52と厳密に同一ではなくても、アースポイント60,70,80間の電気抵抗値を測定する観点から同一とみなし得る程度に同一であればよい。例えば、アース端子130a,130bとして、アース端子32,42,52と同じ品番のアース端子を用いてもよく、品番が異なっても材料および形状などが実質的に同一なアース端子を用いてもよい。
プローブ100は、車体フレーム20のアースポイント60,70,80間の長さに対応した全長を有していればよく、その長さは特に制限されない。但し、電子部品などの抵抗値を測定するための一般的なプローブに比べれば、プローブ100は遥かに長い。例えば、プローブ100の全長として、3〜4mが挙げられる。
第1電線110a,110b及び第2電線120a,120bの線径は、プローブ100の全長および要求される内部抵抗の大きさ等を考慮して定められればよく、特に制限されない。例えば、第1電線110a,110bの線径として3〜5sq、第2電線120a,120bの線径として1〜2sqが挙げられる。
図2(b)に示すように、アース端子130aは、先端に設けられた環状の平板部131a、平板部131aに設けられた貫通孔132a、第1電線110aの導体芯線111aに対して加締められる加締部133a、第1電線110aの絶縁被覆112aに対して加締られる端子固定部134a、及び、平板部131aと加締部133aとを繋ぐ連結部135aを有する。
貫通孔132aは、アース端子130aを車体フレーム20に固定する際にスタッドボルト21,23,25を挿通させるべく設けられている。よって、平板部131aは、アース端子130aをアースポイント60,70,80に固定するためのアース固定部であるとも言い得る。
アース端子130aの加締部133aには、第1電線110aの導体芯線111aと共に、第2電線120aの導体芯線121aも、加締められている。より詳細には、導体芯線121aは、加締部133aのうちのアース固定部(平板部131a)に近い側の端部に接続されるように、加締部133aの端子先端側(図2(b)の左下側)から端子後端側(図2(b)の右上側)に向けて、加締部133aに挿し込まれている。
上述したようにアース端子130aに接続された第1電線110a及び第2電線120aは、筒状の編組導体140aによって一纏めに覆われている。編組導体140aは、網目状に編まれた金属細線によって構成された筒状体であり、電磁ノイズ等を遮断するためのシールド層として機能する。更に、編組導体140aの外周面を覆うように、保護層150aが設けられている。保護層150aは、例えば、熱収縮性の樹脂を用いた樹脂チューブから構成される。保護層150aは、収縮した後も湾曲などが可能な十分な柔軟性を有していることが好ましい。なお、図2(b)では編組導体140aの端部が保護層150aの端部から露出しているが、実際は、保護層150aが編組導体140aの端部まで延びて編組導体140aの全体を覆っている。また、必要に応じ、編組導体140aとアース端子130aとの接触を防ぐための構造物(図示省略)を設けてもよい。
編組導体140aは、第1電線110a及び第2電線120aを通過させ得る内径を有すればよく、その形状は特に制限されない。例えば、編組導体140aの内径として、10mm以上が挙げられる。
なお、本例では、アース端子130aとして、環状の平板部131aを有する端子(いわゆるメガネ端子)が例示されている。しかし、アース端子130aは、車体フレーム20のアースポイント60,70,80への固定に適した形状を有すればよく、本例の形状に限定されない。例えば、アース端子130aは、複数の部材を組み合わせて環状の形状をなすように構成されていてもよく、貫通孔132aと外部とが径方向に連通した形状(例えば、U字型)を有してもよい。アース端子130aは、固定されることになるアースポイント60,70,80ごとに異なる形状を有してもよい。
以上、一方の第1電線110aに設けられたアース端子130a、及び、その周辺の構造について、説明した。他方の第1電線110bに設けられたアース端子130b、及び、その周辺構造も上記同様であるため、後者については詳細な説明を省略する。
再び図2(a)を参照すると、第1電線110a及び第2電線120a、並びに、これらを覆う編組導体140a及び保護層150aは、電気抵抗値の測定時に後述する電源210及び電圧計230の正極と繋がる正極側電線束160aを構成している。一方、第1電線110b及び第2電線120b、並びに、これらを覆う編組導体140b及び保護層150bは、電源210及び電圧計230の負極と繋がる負極側電線束160bを構成している。正極側電線束160aと負極側電線束160bとは、互いに独立しており、後述する測定器200に接続される側の端部(図2(a)の左側の端部)の近傍が、タイラップ170によって束ねられている。
正極側電線束160aの測定器200に接続される側の端部(図2(a)の左側の端部)から、第1電線110a及び第2電線120aが露出している。第1電線110aの端部にはバナナプラグ170aが取り付けられ、第2電線120aの端部にはバナナプラグ180aが取り付けられている。
同様に、負極側電線束160bの測定器200に接続される側の端部(図2(a)の左側の端部)から、第1電線110b及び第2電線120bが露出している。第1電線110bの端部にはバナナプラグ170bが取り付けられ、第2電線120bの端部にはバナナプラグ180bが取り付けられている。
正極側電線束160aの編組導体140aは、固定リング191a及び電線192aを介し、負極側電線束160bの第1電線110b(通電・電流測定用の電線)と接続されている。同様に、負極側電線束160bの編組導体140bは、固定リング191b及び電線192bを介し、負極側電線束160bの第1電線110b(通電・電流測定用の電線)と接続されている。本例では、バナナプラグ170bの内部にて、第1電線110bの導体芯線111bと、電線192aと、電線192bと、が接触した状態で固定されている。これにより、編組導体140a,140bにて遮断および捕集した外部からのノイズを、電源210の負極に向けて放出することができる。
<抵抗値測定方法>
次いで、プローブ100を用いて車体フレーム20のアースポイント60,70,80間の電気抵抗値を測定する方法(抵抗値測定方法)について、説明する。
図3では、一例として、プローブ100は、アースポイント60,70間の電気抵抗値を測定するように配置されている。具体的には、まず、正極側電線束160aの端部から露出したアース端子130aを、アースポイント60に設けられているスタッドボルト21に貫通孔132a(図2(b)を参照)を挿通させた状態にて、ナット22によって車体フレーム20に締結する。次いで、負極側電線束160bの端部から露出したアース端子130bを、アースポイント70に設けられているスタッドボルト23に貫通孔132b(図2(b)を参照)を挿通させた状態にて、ナット24によって車体フレーム20に締結する。
このとき、正極側電線束160aと負極側電線束160bは、タイラップ170によって束ねられた部分を除いて互いに独立している。そのため、アースポイント60,70が互いに離れた位置に存在しても、上述した車体フレーム20への締結を容易に行うことができる。
次いで、上述したように車体フレーム20に接続されたプローブ100を、測定器200に接続する。測定器200は、内部に、電源210、電源210に直列に接続された電流計220、及び、電圧計230を備えている。更に、測定器200は、電源の正極に繋がる端子201、電圧計の正極側端子に繋がる端子202、電圧計の負極側端子に繋がる端子203、及び、電源の負極に電流計220を介して繋がる端子204を有する。
測定器200は、四端子法に従って測定対象の電気抵抗値を測定可能となっている。四端子法は、周知のように、測定対象への通電および電流測定のための回路と、測定対象における電圧降下測定のための回路と、を別々の回路とすることにより、回路自体の電気抵抗等を排除しながら測定対象の電気抵抗値を測定する測定法である。
具体的には、まず、電源210の正極に繋がる端子201に、正極側電線束160aの第1電線110aの端末にあるバナナプラグ170aを接続する。次いで、電源210の負極に繋がる端子204に、負極側電線束160bの第1電線110bの端末にあるバナナプラグ170bを接続する。次いで、電圧計230の正極側端子に繋がる端子202に、正極側電線束160aの第2電線120aの端末にあるバナナプラグ180aを接続する。次いで、電圧計230の負極側端子に繋がる端子203に、負極側電線束160bの第2電線120bの端末にあるバナナプラグ180bを接続する。
その後、電源210から、第1電線110a、アース端子130a、アースポイント60、車体フレーム20、アースポイント70、アース端子130b、及び、第1電線110bをこの順に繋いだ電流経路を通過するように、通電を生じさせる。そして、この通電状態における電流値I及び電圧値Vを、測定器200を用いて測定する。
その後、測定した電流値I及び電圧値Vをオームの法則(V=R・I)に適用することにより、アースポイント60,70間の電気抵抗値(R)を算出する。以上の手順により、プローブ100を用いてアースポイント60,70間の電気抵抗値(R)が算出される。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る抵抗値測定用プローブ100によれば、車両10の車体フレーム20のアースポイント60,70間の電気抵抗値Rを四端子法によって測定するにあたり、実際にアースポイント60,70に取り付けられるアース端子130a,130bが通電・電流測定用の電線(第1電線110a,110b)の端末に取り付けられる。これにより、測定される電気抵抗値Rには、アース端子130a,130b自身の電気抵抗値およびアース端子130a,130bとアースポイント60,70との接触抵抗値などの影響が加味されることになる。更に、電圧測定用の電線(第2電線120a,120b)もアース端子130a,130bに接続されているため、他の部分(例えば、第1電線の途中)へ接続する場合に比べ、測定される電圧値Vの精度を向上できる。その結果、ボディアースを伴う回路の実際の使用時を想定したアースポイント60,70間の電気抵抗値Rを、精度よく測定できる。
更に、電圧測定用の電線(第2電線120a)が、アース端子130aの加締部133aのうちの平板部131aに近い側の端部に接続されている。よって、他の部分(例えば、加締部133aのうちの平板部131aから離れた側の部分)へ接続する場合に比べ、測定される電圧値Vの精度を向上できる。第2電線120bについても、同様である。
更に、本発明の実施形態に係る抵抗値測定方法によれば、車両10の車体フレーム20のアースポイント60,70間の電気抵抗値Rを四端子法によって測定するにあたり、実際にアースポイント60,70に取り付けられるアース端子130a,130bが取り付けられた(第1電線110a,110b)を用いて、電流値Iが測定される。これにより、算出される電気抵抗値Rには、アース端子130a,130b自身の電気抵抗値およびアース端子130a,130bとアースポイント60,70との接触抵抗値などの影響が加味されることになる。更に、電圧測定用の電線(第2電線120a,120b)もアース端子130a,130bに接続されているため、他の部分(例えば、第1電線130a,130bの途中)へ接続する場合に比べ、測定される電圧値Vの精度を向上できる。その結果、ボディアースを伴う回路の実際の使用時を想定したアースポイント60,70間の電気抵抗値Rを、精度よく測定できる。
<他の態様>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、正極側電線束160a及び負極側電線束160bに編組導体140a,140bが内蔵されている。しかし、外部からのノイズの影響の度合いに応じ、正極側電線束160a及び負極側電線束160bに編組導体140a,140bを設けなくてもよい。
更に、上記実施形態では、アースポイント60,70,80にスタッドボルト21,23,25が設けられている。しかし、スタッドボルトに代えてアースポイント60,70,80に貫通孔を設け、アース端子と貫通孔とを挿通させるように専用のアースボルト(車体フレーム20の塗膜などを削り取ることが可能な凹凸形状を有するボルト)を車体フレーム20に締結してもよい。
更に、上記実施形態では、車体フレーム20が連続した一つの部材として図示されている。しかし、車体フレーム20は、複数の部材を溶接またはリベット接合などの手法によって連結した部材であってもよい。なお、複数の部材を連結した場合、連結箇所を通過する導電経路の電気抵抗値が若干大きくなるため、単純な一つの部材である場合に比べてアースポイント間の電気抵抗値をシミュレート等によって予測し難くなる。そのため、本発明に係る抵抗値測定用プローブを用いた測定の意義が更に高まる。
更に、上記実施形態では、第2電線120aの導体芯線121aは、アース端子130aの加締部133aのうちのアース固定部(平板部131a)に近い側の端部に接続されている。しかし、第2電線120aの導体芯線121aは、加締部133aのうちの平板部131aから離れた側の端部(上記実施形態とは逆の端部)に接続されてもよい。この場合、加締部133aの電気抵抗値が加味される分、測定結果の精度が若干低下する可能性があるが、第2電線120aの導体芯線121aが第1電線110aの導体芯線111aと同じ向きに並ぶため、第2電線120aをアース端子130aに加締める作業が容易になると考えられる。第2電線120bについても同様である。
加えて、第2電線120aの導体芯線121aは、平板部131aと加締部133aとの間の連結部135aに接続されてもよい。この接続は、例えば、ハンダ付け等によって行い得る。この場合、導体芯線121aを連結部135aに接続する作業が若干複雑になるが、平板部131aに接続箇所が近付く分、測定精度を更に向上できる。第2電線120bについても同様である。
ここで、上述した本発明に係る抵抗値測定用プローブ及び抵抗値測定方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(3)に簡潔に纏めて列記する。
(1)
車両(10)のアース構造体(20)に対してアース端子(130a,130b)が取り付けられることになるアースポイント(60,70,80)間の電気抵抗値を四端子法によって測定するための抵抗値測定用プローブ(100)であって、
通電・電流測定用の一対の第1電線(110a,110b)と、
前記一対の第1電線の各々の端末に接続される前記アース端子(130a,130b)と、
電圧測定用の一対の第2電線(120a,120b)であって、該一対の第2電線の各々の端末が前記アース端子に接続される一対の第2電線と、を備えた、
抵抗値測定用プローブ。
(2)
上記(1)に記載の抵抗値測定用プローブにおいて、
前記アース端子(130a,130b)は、
前記第1電線の導体芯線(111a,111b)に対して加締められる加締部(133a,133b)と、前記アース構造体(20)に対して固定されるアース固定部(131a,131b)と、前記加締部と前記アース固定部とを繋ぐ連結部(135a,135b)と、を有し、
前記第2電線(120a,120b)は、
前記加締部(133a,133b)のうちの前記アース固定部(131a,131b)に近い側の端部、又は、前記連結部(135a,135b)に対し、接続される、
抵抗値測定用プローブ。
(3)
車両(10)のアース構造体(20)に対してアース端子(130a,130b)が取り付けられることになるアースポイント(60,70,80)間の電気抵抗値を、電源(210)、電圧計(230)及び抵抗値測定用プローブ(100)を用いた四端子法によって測定する、抵抗値測定方法であって、
前記抵抗値測定用プローブ(100)は、
通電・電流測定用の一対の第1電線(110a,110b)と、前記一対の第1電線の各々の端末に接続される前記アース端子(130a,130b)と、電圧測定用の一対の第2電線であって該一対の第2電線の各々の端末が前記アース端子に接続される一対の第2電線(120a,120b)と、を有し、
該抵抗値測定方法(図3参照)は、
前記アースポイントの一方(60)に対して前記アース端子の一方(130a)を固定する工程と、
前記アースポイントの他方(70)に対して前記アース端子の他方(130b)を固定する工程と、
前記電源(210)の正極(201)に対して前記一対の第1電線の一方(110a)を接続する工程と、
前記電源(210)の負極(204)に対して前記一対の第1電線の他方(110b)を接続する工程と、
前記電圧計(230)の正極(202)に対して前記一対の第2電線の一方(120a)を接続する工程と、
前記電圧計(230)の負極(203)に対して前記一対の第2電線の他方(120b)を接続する工程と、
前記電源(210)、前記一対の第1電線(110a,110b)、及び、前記アース構造体(20)を通じた通電を生じさせたときの電流値(I)及び電圧値(V)を測定する工程と、
前記電流値及び前記電圧値に基づき、前記アースポイント間の電気抵抗値(R)を算出する工程と、を備えた、
抵抗値測定方法。
10 車両
20 車体フレーム(アース構造体)
60,70,80 アースポイント
100 抵抗値測定用プローブ
110a,110b 第1電線
120a,120b 第2電線
130a,130b アース端子
131a,131b 平板部(アース固定部)
133a,133b 加締部
135a,135b 連結部
140a 編組導体(正極側シールド層)
140b 編組導体(負極側シールド層)
150a 保護層(正極側保護層)
150b 保護層(負極側保護層)
160a 正極側電線束
160b 負極側電線束
210 電源
230 電圧計

Claims (3)

  1. 車両のアース構造体に対してアース端子が取り付けられることになるアースポイント間の電気抵抗値を四端子法によって測定するための抵抗値測定用プローブであって、
    通電・電流測定用の一対の第1電線と、
    前記一対の第1電線の各々の端末に接続される前記アース端子と、
    電圧測定用の一対の第2電線であって、該一対の第2電線の各々の端末が前記アース端子に接続される一対の第2電線と、を備えた、
    抵抗値測定用プローブ。
  2. 請求項1に記載の抵抗値測定用プローブにおいて、
    前記アース端子は、
    前記第1電線の導体芯線に対して加締められる加締部と、前記アース構造体に対して固定されるアース固定部と、前記加締部と前記アース固定部とを繋ぐ連結部と、を有し、
    前記第2電線は、
    前記加締部のうちの前記アース固定部に近い側の端部、又は、前記連結部に対し、接続される、
    抵抗値測定用プローブ。
  3. 車両のアース構造体に対してアース端子が取り付けられることになるアースポイント間の電気抵抗値を、電源、電圧計及び抵抗値測定用プローブを用いた四端子法によって測定する、抵抗値測定方法であって、
    前記抵抗値測定用プローブは、
    通電・電流測定用の一対の第1電線と、前記一対の第1電線の各々の端末に接続される前記アース端子と、電圧測定用の一対の第2電線であって該一対の第2電線の各々の端末が前記アース端子に接続される一対の第2電線と、を有し、
    該抵抗値測定方法は、
    前記アースポイントの一方に対して前記アース端子の一方を固定する工程と、
    前記アースポイントの他方に対して前記アース端子の他方を固定する工程と、
    前記電源の正極に対して前記一対の第1電線の一方を接続する工程と、
    前記電源の負極に対して前記一対の第1電線の他方を接続する工程と、
    前記電圧計の正極に対して前記一対の第2電線の一方を接続する工程と、
    前記電圧計の負極に対して前記一対の第2電線の他方を接続する工程と、
    前記電源、前記一対の第1電線、及び、前記アース構造体を通じた通電を生じさせたときの電流値及び電圧値を測定する工程と、
    前記電流値及び前記電圧値に基づき、前記アースポイント間の電気抵抗値を算出する工程と、を備えた、
    抵抗値測定方法。
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