JP5398777B2 - 終端接続箱用押しパイプ及びこれを備える終端接続箱 - Google Patents

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Description

本発明は、電力機器と電力ケーブルの接続に用いられる終端接続箱用押しパイプ及びこれを備える終端接続箱に関する。
一般に、CV(架橋ポリエチレン絶縁)ケーブル等の電力ケーブルには、ケーブル導体を覆う絶縁体内の電界ストレスを緩和するため、絶縁体上に遮蔽層(外部半導電層)が設けられている。
このような電力ケーブルを、発電所や変電所などに配置されるGIS(Gas Insulated Swichgear:ガス絶縁開閉装置)等の電力機器に接続する場合、電力ケーブルの遮蔽層をただ単に取り除いて接続するだけでは、電力ケーブルの遮蔽層端部に電界ストレスが集中し、絶縁破壊を引き起こす虞がある。このため、電力機器と電力ケーブルとを接続する際には、電力機器に接続する電力ケーブルの遮蔽層端部に電界ストレスが集中しないように、例えば、特許文献1に示すプレハブ終端接続箱を用いることが知られている。
図1に、GIS等のガス絶縁電力機器の外壁2に取り付けられた従来のプレハブ終端接続箱の一例を示す。ガス絶縁電力機器における外壁2内部のプレハブ終端接続箱1の周囲には、SF(六フッ化硫黄)ガス等の絶縁ガスが充填されている。
プレハブ終端接続箱1は、ガス絶縁電力機器の外壁2の内部に気密に取り付けられたエポキシ樹脂等の絶縁体からなる套管3を有する。この套管3は上の方がやや細い、テーパを有する概略円筒状をなしており、下方から電力ケーブル4が挿入されて接続されている。この套管3内部の上部には、高圧電極5が設けられており、この高圧電極5には、電力ケーブル4の導体4aが電気的に接続されている。
高圧電極5の上端から導体引出棒7が上方に延出され、この導体引出棒7は、套管3の上部から露出して、図示しない遮断機等のガス絶縁電力機器本体に電気的に接続される。 電力ケーブル4の絶縁体と套管3との間には、ストレスコーン8が嵌挿されており、ストレスコーン8は、押圧圧縮装置11の押しパイプ11aによって套管3を押圧して十分な絶縁特性が得られるようになっている。なお、套管3内には、ストレスコーン8の外周を取り囲むようにアース電極9が設けられている。
また、図2(a)に示すように、電力ケーブルに変流器180を取り付けることによって、電力ケーブル故障区間の発見を目的として終端接続箱内で絶縁破壊が生じて地絡したときの故障電流を検出する構成が知られている。図2に示す終端接続箱1Aは、変流器180を備える点以外では、図1の終端接続箱1とほぼ同様の基本的構成となっている。よって、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、終端接続箱1Aは、シールドリング128、アダプタ14、押圧圧縮装置11を有する。
この変流器180は、終端接続箱1Aを含むケーブル線路内で絶縁破壊が生じて地絡したときの故障電流を検出するためのものであり、終端接続箱1Aに保護金具13と接地線18を介して接続されている。
故障電流は、電力ケーブル4に沿って端部(導体)4aとは逆方向に流れ、保護金具13、接地線18を介して変流器180へと導かれ、変流器180によって検出される。また、押しパイプ11aの内面に、図2(b)に示すように、銀塗料による導電層11cが形成されているため、故障電流は、押しパイプ11aの導電層を介して保護金具13に流れ、接地線18を介して変流器180へと導かれる。これにより、終端接続箱1A内での故障を発見できる。
特開2002−135959号公報
図1及び図2に示す従来のプレハブ終端接続箱において、ストレスコーン8を押圧する押しパイプ11aは、一般的に、FRP等の絶縁体からなる筒状の本体部分を有する。この押しパイプ11aにおける筒状の本体部分の内面に、図2(b)では、銀塗料等の導電塗料材からなる導電層11cが形成されているが、その導電層は十分な地絡電流容量が確保されていない。
このため、終端接続箱1A内で絶縁破壊が生じて地絡したときの故障電流(「微地絡」、「破壊パス」で示す)は、電力ケーブルの遮蔽層と、押しパイプ11a内面の導電層11cから変流器180に至る経路を通らず、ストレスコーン8からGISの外壁2へ流れてしまい(「地絡電流経路」で示す)、地絡時の故障電流を変流器180で検出できないことがあった。このような事象が発生すると、電力ケーブル故障に対する初動対応の遅れにつながる虞があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、プレハブ終端接続箱内における地絡電流の経路を確保し、終端接続箱内の故障を確実に検知し、電力ケーブル故障区間の検出精度を向上させる終端接続箱用押しパイプ及びこれを備える終端接続箱を提供することを目的とする。
本発明の終端接続箱用押しパイプの一つの態様は、電力機器に電力ケーブルを接続するために設けられる終端接続箱内に設け、一端側で当接するストレスコーンを押圧する終端接続箱用押しパイプであって、筒状の絶縁層と、前記絶縁層の内面に、前記絶縁層の一端部から他端部に亘って配設され、前記絶縁層の一端部側で前記ストレスコーンに当接する導電部と、を有し、前記導電部は、前記絶縁層に外周を被覆された筒状体であり、前記導電部の一端部は、前記絶縁層の一端部側で前記絶縁層の外面に露出するとともに、前記導電部の一端部の内面には、一端側に向かって内径を拡径して、前記ストレスコーンに当接するテーパ面が形成され、前記導電部の他端部は、前記終端接続箱用押しパイプの他端部側に設けられる押し金具に接触するように前記絶縁層の他端部より軸方向に突出している構成を採る。
本発明の終端接続箱用押しパイプの一つの態様は、電力機器に電力ケーブルを接続するために設けられる終端接続箱内に設け、一端側で当接するストレスコーンを押圧する終端接続箱用押しパイプであって、筒状の絶縁層と、前記絶縁層の内面に、前記絶縁層の一端部から他端部に亘って配設され、前記絶縁層の一端部側で前記ストレスコーンに当接する導電部と、を有し、前記導電部の一端部は、前記絶縁層の一端部側で前記絶縁層の外面に露出するとともに、前記導電部の他端部は前記絶縁層の他端部より軸方向に突出し、前記導電部は、前記絶縁層の一端部に挿嵌し、内面にテーパ面が形成された筒状導電本体部と、前記筒状導電本体部に接合され、前記筒状導電本体部より他端部側に導出しているリード部と、を有する構成を採る。
本発明の終端接続箱用押しパイプの一つの態様は、電力機器に電力ケーブルを接続するために設けられる終端接続箱内に設け、一端側で当接するストレスコーンを押圧する終端接続箱用押しパイプであって、筒状の絶縁層と、前記絶縁層の内面に、前記絶縁層の一端部から他端部に亘って配設され、前記絶縁層の一端部側で前記ストレスコーンに当接する導電部と、を有し、前記導電部の一端部は、前記絶縁層の一端部側で前記絶縁層の外面に露出するとともに、前記導電部の他端部は前記絶縁層の他端部より軸方向に突出し、前記導電部は、導電性を有するテープ材であって、前記テープ材の両端部は、それぞれ、前記絶縁層の一端部と他端部とで外面側に折り返されて前記絶縁層の外面に露出される構成を採る。
本発明の終端接続箱の一つの態様は、電力機器の外壁に気密に取り付けられる套管と、前記套管の受容口に挿入される電力ケーブルの端部と、前記電力ケーブルの端部の外周面と前記受容口の内周面との間に配置され、絶縁ゴム部と半導電ゴム部からなるストレスコーンと、上記構成の終端接続箱用押しパイプの一端側を前記ストレスコーンに当接させて、前記ストレスコーンをケーブル軸方向に押圧する押圧圧縮装置と、を有し、前記押圧圧縮装置は、前記押しパイプの他端部において前記導電部の他端部に当接する押し金具を介して、前記押しパイプを、当該押しパイプの一端部側に押圧して、前記ストレスコーンを前記套管の内周面に密接させる構成を採る。
本発明によれば、プレハブ終端接続箱内における地絡電流の帰路を確保し、電力ケーブル故障区間の検出精度を向上させることができる。
従来の終端接続箱の構成を示す部分断面図 従来の終端接続箱の構成を示す部分断面図 本発明の実施の形態1に係る終端接続箱の全体構成を示す部分断面図 同終端接続箱における押圧圧縮装置を示す終端接続箱の部分断面図 同終端接続箱における押しパイプの説明に供する図 図3における押しパイプの先端部の構成を示す拡大断面図 本発明の実施の形態1に係る終端接続箱において発生した地絡電流の流れの一例を示す図 同終端接続箱における押しパイプの他端部の断面図 従来の押しパイプの他端部の断面図 本発明の実施の形態1に係る終端接続箱における押しパイプの他端部の変形例を示す断面図 実施の形態2に係る押しパイプを備える終端接続箱の全体構成を示す部分断面図 実施の形態2に係る押しパイプの説明に供する図 実施の形態3に係る押しパイプを備える終端接続箱の全体構成を示す部分断面図 実施の形態3に係る押しパイプの説明に供する図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図の説明において、終端接続箱の導体引出棒側を一端部(一端側)、電力ケーブル挿入側を他端部(他端側)とする。
本実施の形態に係る終端接続箱は、ここでは、電力ケーブルをGISに接続する際に、用いられるものであり、ガス中終端接続箱として説明するが、これに限らず、油中終端接続箱としてもよい。終端接続箱を油中終端接続箱とした場合、套管の外面には複数の襞部が設けられた構成となる。
(実施の形態1)
図3に示す終端接続箱100は、電力機器、ここでは、GISの外壁(ここでは底板)2に密閉して気密に取り付けられた套管110を備える。
套管110は、エポキシ樹脂等の筒状の絶縁体からなり、外壁2の内側に配置されるとともに、金属製のアダプタ121を介して外壁2に、外壁2の開口部21を閉塞するように取り付けられている。なお、このアダプタ121は、開口部21を挿通するように配置された筒状をなし、両端の開口部の外周にフランジ121a、121bが形成されている。套管110は、フランジ121aに取り付けられ、フランジ121bには、絶縁筒123が取り付けられている。この絶縁筒123には、フランジ166を介して管状の保護金具130が固定されている。つまり、套管110は、アダプタ121、絶縁筒123、フランジ166を介して保護金具130が固着されており、套管110は、保護金具130にアダプタ121、絶縁筒123、フランジ166を介して連通している。
套管110において、一端側111の内部には筒状の高圧電極126が配設され、この高圧電極126には導体引出棒125が套管110の一端側から突出して設けられている。この導体引出棒125は、導体固定金具127等により固定されており、シールドリング128により被覆されている。
また、套管110の他端側113には、アダプタ121のフランジ121aに固定する遮蔽金具115が埋設されるとともに、電力ケーブルの端部を受容する受容口114が形成されている。この受容口114には、外壁2の開口部21を介して、電力機器の外部から電力ケーブル140が挿入されている。
電力ケーブル140の端部は段剥ぎされており、一端側からケーブル導体141、ケーブル絶縁体143、ケーブル遮蔽層(ケーブル外部半導電層)145の順で露出している。
電力ケーブル140は、套管110内で套管110の軸心上に配置され、その一端側で露出するケーブル導体141は、高圧電極126の内側で導体引出棒125に連結されている。これにより電力ケーブル140は、導体引出棒125に電気的に接続されている。
套管110内において、段剥ぎにより露出されたケーブル絶縁体143上には、プレモールド絶縁体であるストレスコーン150が嵌挿されている。このストレスコーン150は、絶縁ゴム部152と半導電ゴム部154からなり、ストレスコーン150の一端部150a側の外周面150cは、套管110の内周面110aと密接している。
また、ストレスコーン150の他端部150bは、半導電ゴム部154によってテーパ状に形成されている。このテーパ状の他端部150bが押圧圧縮装置160の終端接続箱用押しパイプ(以下、「押しパイプ」と称す)170を介してケーブル軸方向に押圧される。
図3及び図4に示すように、押圧圧縮装置160は、押しパイプ170と、押し金具162と、ガイドシャフト163と、スプリング164と、スプリング164を支持する座金板165とを有する。押圧圧縮装置160は、押しパイプ170を介してケーブル軸方向にストレスコーン150をスプリング力で押圧して、ストレスコーン150の外周面150cと套管110の内周面110a及びストレスコーン150の内周面とケーブル絶縁体143の外周面を密接させ、絶縁特性を得る。
押しパイプ170は、套管110内に挿入されている。具体的には、押しパイプ170は、アダプタ121、絶縁筒123及びフランジ166に挿通した状態で、套管110の受容口114内に挿入されている。
押しパイプ170の一端部170aは、ストレスコーン150の他端部150bの形状に対応して形成され、当該他端部150bに当接されるテーパ面171を有する。また、この押しパイプ170の他端部170bには、押し金具162が嵌合されている。押しパイプ170は、押し金具162により保持される。この押しパイプ170についての詳細は後述する。
押し金具162は、筒状の金具本体162aと、金具本体162aの他端部の外周面から放射方向に突出した金具フランジ162bが設けられている。
金具本体162aの外径は、押しパイプ170の内径よりも径が小さく、金具本体162aに押しパイプ170の他端部170bが外装される。また、金具フランジ162bの外径は、押しパイプ170の内径よりも大きい。このため、押し金具162は、押しパイプ170の他端部170bにおける開口部の内周縁部に、金具本体162aの外面を対向させた状態で、金具フランジ162bによって、他端部170bにおける開口端面を、電力ケーブル140の軸方向に押圧する。
押し金具162の他端面162c、具体的には、金具フランジ162bの他端面162cには、ガイドシャフト163が、電力ケーブル140の軸と平行に、同一円上に等間隔で複数固定されている。
ガイドシャフト163には、スプリング(圧縮コイルスプリング)164と、ドーナッツ状(環状平板)の座金板165とが挿通されている。スプリング164は、押し金具162と座金板165との間に設けられている。
座金板165には、絶縁筒123の他端側の開口縁部に固定されたフランジ166から、電力ケーブル140の中心軸に平行で、且つ同一円上に等間隔で突出する複数の植込みボルト168が挿通されている。
すなわち、これら植込みボルト168は、ガイドシャフト163に挿通された座金板165に挿通されており、その植込みボルト168の他端側にはナット169が螺合されている。なお、押し金具162、ガイドシャフト163、スプリング164、座金板165、植込みボルト168、フランジ166、ナット169は、それぞれ金属製であり、互いに導通している。
この構成により、押圧圧縮装置160は、ナット169を回転させることによって、座金板165が電力ケーブル140の軸方向に移動する。これにより、スプリング164の付勢力によって押しパイプ170をケーブルの軸方向に押圧し、ストレスコーン150を套管110の内面及びケーブル絶縁体143の外周面に押し付ける。このように、ストレスコーン150と套管110及び絶縁体143との接触面の面圧を調整することによって、接触部分の絶縁特性を確保する。この面圧を適切に維持することよって、例えば、ストレスコーン150と套管110との間におけるコロナ放電の発生を防止する。コロナ放電の発生は、最悪の場合、絶縁破壊を引き起こす虞がある。
なお、図3に示すように、金属製のフランジ166には、金属製の筒状の保護金具130が、導通した状態で固定されている。この保護金具130は、外面に設けられた端子座132に接続された接地線182により計測用変流器(以下「変流器」という)180を介して接地されている。
これら押圧圧縮装置160には、平編みメッキ銅線やケーブル遮蔽ワイヤー等(図では平編みメッキ銅線184)を介して電力ケーブル140のケーブル遮蔽層145が接続されている。なお、ケーブル遮蔽層145が銅テープにより形成されている場合、銅テープに平編みメッキ銅線184の一端をハンダづけして、平編みメッキ銅線184の他端を、圧着端子を介して押圧圧縮装置160(ガイドシャフト163の先端)に接続する。また、ケーブル遮蔽層145がワイヤーストランドである場合、ワイヤーストランドを圧着端子で束ねて押圧圧縮装置160に接続する。
よって、押圧圧縮装置160は、電力ケーブル140のケーブル遮蔽層145とともにフランジ166を介して保護金具130に導通している。
これにより、押圧圧縮装置160は、電力ケーブル140のケーブル遮蔽層145とともに保護金具130を介して接地されている。
変流器180は、故障電流(地絡電流)を検出する検出器であって、電力ケーブル140及び接地線182の途中に配設されている。ここでは、変流器180は、電力ケーブル140の外面に配置された環状をなし、その内側に電力ケーブル140及び接地線182が挿通されている。変流器180では、所定の地絡電流容量(所定の電流値及び通電時間)以上の電流が流れると、故障電流として検出する。
すなわち、変流器180は、終端接続箱100内の絶縁が保たれた正常時では作動しないが、終端接続箱100内で絶縁破壊が生じ、挿通した接地線182に故障電流が流れると、その電流を検出して、図示しない継電器や継電装置等の電流計測システムの機器に異常信号を送信する。これにより終端接続箱内での故障が検出可能となるため、故障区間の判定が可能となるとともに、終端接続箱100に接続された主回路の遮断が行なわれる。
変流器180は、所定の地絡電流容量を超えた場合に作動する。このため、終端接続箱100内で絶縁破壊が生じて地絡したとき、故障電流が、例えば図2(a)の地絡電流経路で示すように、変流器180側に故障電流が誘導されず、所定の地絡電流容量を超える電流が流れなければ、変流器180は動作しない構成となっている。
図5に示す押しパイプ170は、1/4を切り欠いて部分断面で示している。図5に示す押しパイプ170は、押しパイプ170の内周面を形成する金属層(導電部)172と、金属層172の外周面を被覆するエポキシ樹脂製の絶縁層174とにより構成されている。金属層172は、絶縁層174の内面に、絶縁層174の一端部から他端部174bに亘って配設されている。
金属層172は、導電性を有する筒状体である。金属層172の材質としては、エポキシ材と線膨張係数の近い材料が好ましい。例えば、金属層172をアルミにより形成することが好適である。
また、絶縁層174は、ここではエポキシ樹脂により形成しているが、EPゴム
(Ethylene Propylene MethyleneLinkage)、シリコーンゴム(silicone rubber)、ポリアセタール(polyacetal)又はFRP(Fiber Reinforced Plastics)等のように絶縁性を有するものであればどのような材料で形成してもよい。
押しパイプ170では、押しパイプ170の一端部170aを形成する金属層172の一端部172aの内面には、内径から外径に向かって拡径するテーパ面171が形成されている。すなわち、筒状体である金属層172の一端部172aでは、一端側に向かって内径が拡径することでテーパ面171が形成されている。
図6に示すように、このテーパ面171は、ストレスコーン150の他端部である半導電ゴム部154におけるテーパ状の他端部150bと密接する。
また、金属層172の一端部172a(図5参照)の外面は、押しパイプ170の一端側先端で、套管110の内周面と対向するように、外周面に露出している。つまり、押しパイプ170の一端側の先端部分は、金属層172が、絶縁層174の先端部よりも延出され、且つ、套管110の内周面側に露出する外面露出部176を有する。
これにより、図7のD1、D2に示すように、ケーブル絶縁体143またはストレスコーン150の欠陥、あるいはストレスコーン150の外周面150cと套管110の内周面110aとの接触不良等により、絶縁破壊が発生した場合でも、押しパイプ170の外面露出部176から押しパイプ170の内面側に地絡電流を確実に流すことができる。すなわち、押しパイプ170は、套管110またはストレスコーン150側からの地絡電流を矢印C方向に誘導できる。なお、図7では、説明の便宜上、各構成要素の断面を示すハッチングは省略している。
押しパイプ170の外周面において、金属層172が露出している部分が多い程、故障電流を確実に誘導できる。なお、終端接続箱100では、雷放電による雷インパルス電圧で閃絡(破壊)しないよう、各規定電圧が定められている。金属層172の露出長さ、つまり外面露出部176の軸方向の長さは、各規定電圧を満足して閃絡強度を確保するよう設定することになる。具体的には、外面露出部176の軸方向の長さは、外面露出部176に連続する絶縁層174の外面部分Bが雷インパルス電圧で閃絡しないように設定される。
なお、故障電流は、ある一点で地絡し、押しパイプ170の金属層172に流れる。よって、押しパイプ170では、金属層172のどの部位を流れても確実に誘導させるために、金属層172の最小厚さ部位においても所定の地絡電流容量を流せる経路を確保する必要がある。金属層172の必要な厚みは、使用する材質に応じて下記(1)式より算出し、算出した厚さ以上とすることで、変流器180が動作できる地絡電流容量を確保している。
Figure 0005398777
図5及び図6に示すように、押しパイプ170の他端部170bでは、金属層172が絶縁層174より軸方向他端側に向かって長くなるように構成されている。すなわち、金属層172の他端部172bは、絶縁層174の他端部174bより軸方向に突出している。ここでは、金属層172の他端部172bは、絶縁層174の内面側から外面側に向かって径方向に延出し、絶縁層174の他端部174bを覆う形状をなしている。つまり、図3から図6に示すように、金属層172の他端部172bは、断面L字形状をなしており、押しパイプ170の他端面177を形成している。
これにより、押しパイプ170が押し金具162により一端側(図5に示すA方向)に押圧される際に、金属層172は、押し金具162に確実に接触する(図3、図4、図6参照)。
押しパイプ170を備える終端接続箱100では、図3、図4及び図6に示すように押しパイプ170の外周面と套管110の内周面の間には隙間が形成されるとともに、押しパイプ170の内周面と電力ケーブル140の外周面との間にも隙間が形成される。
本実施の形態では、押しパイプ170の他端部170bは、絶縁層174の他端部174bの端面を覆っている金属層172の他端部172bにより形成されている。このため、図8に示すように、押し金具162を介して圧縮力を受けた押しパイプ170が傾いて押しパイプ170の他端部170bと押し金具162の間に隙間が生じる場合でも、確実に金属層172が押し金具162と接触し、故障電流が流れる際の経路を確保できる。
また、押しパイプ170において金属層172を覆うエポキシ材等により成形される絶縁層174が押し金具162に直接触れることがない。
よって、図9に示す従来の押しパイプ11aと異なり、押しパイプ11aが傾いて、絶縁体(X部分)に押し金具162が接触し、この接触によって絶縁体が押圧集中で割れ、欠け、破損が発生する虞がない。
このように終端接続箱100では、所謂、プレハブ式の終端接続箱内において、押しパイプ170の内周部分を金属層172で形成している。この金属層172は、押しパイプ170においてストレスコーン150に当接する一端部170aの外周で露出する構成(外面露出部176)となっている。
また、押しパイプ170の他端部170bでは、金属層172は、当該金属層172を被覆する絶縁層174よりも、突出した構成(ここでは断面L字状として絶縁層174の他端面を覆った構成)となっている。
この構成によって、例えば、ケーブル絶縁体143またはストレスコーン150の欠陥、あるいはストレスコーン150の外周面150cと套管110の内周面との接触不良により、絶縁破壊が生じて地絡電流が流れた際(図7参照)に、確実に押しパイプ170内周面の金属層172に故障電流を流して金属層172により形成された他端部170bに出力する。
他端部170bに出力された故障電流は、図3に示すように、押し金具162、ガイドシャフト163、スプリング164、座金板165、植込みボルト168、フランジ166、ナット169、保護金具130、接地線182を介して、変流器180まで確実に誘導できる。これにより、故障電流を、終端接続箱100が固定される電力機器の外壁(具体的には、GISの底板など)2に流れることなく、押しパイプ170を含む押圧圧縮装置160を介して、変流器180まで確実に故障電流を誘導する。これにより、変流器180は、当該変流器180で検出するのに十分な地絡電流容量を確保できる。
このように本実施の形態によれば、プレハブ式である終端接続箱100内における地絡電流の経路を確保し、変流器180で故障電流を検出することによって、電力ケーブル故障区間の検出精度を向上させることができる。
なお、この押しパイプ170の一端部170aの外周面として露出する金属層の軸方向の長さ、つまり、外面露出部176におけるケーブル軸方向の長さは、3〜5mmであることが好ましい。
また、押しパイプ170の他端部170bでは、金属層172を断面L字状に構成し、絶縁層174の他端面を覆う構成としたが、図10に示すように、単に金属層172の他端部172bを絶縁層174の他端部174bより軸方向に突出させた構成としてもよい。図10では、金属層172において、絶縁層174より突出した部位の端面が押しパイプ170の他端面177を形成している。
この構成により、押し金具162を介して圧縮力を受けた押しパイプ170が傾いて押しパイプ170の他端部170bと押し金具162の間に隙間が生じる場合でも、押し金具162に、絶縁層174は接触しない。すなわち、絶縁層174の他端部174bより突出した金属層172の他端部172bが押し金具162に当接した状態となる。これにより、金属層172が押し金具162と確実に接触し、故障電流が流れる際の経路、つまり、地絡電流の経路を確保できる。
(実施の形態2)
図11は、実施の形態2に係る押しパイプを適用した終端接続箱200の要部構成を示す図である。なお、図11の終端接続箱200は、図3に示す実施の形態1に対応する終端接続箱100と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、図12は、実施の形態2に係る押しパイプ270を示す。図12(a)は実施の形態2に係る押しパイプの断面図、図12(b)は、同押しパイプにおいて金属層(導電部)となるアタッチメントの部分断面図、図12(c)は、同押しパイプにおいて絶縁層となる押しパイプ本体の部分断面図である。
図11に示す終端接続箱200において、押しパイプ270は、套管110、アダプタ121、絶縁筒123、フランジ166をそれぞれ挿通して、ストレスコーン150を電力ケーブル140の軸方向の一端側に押圧するように配置される。なお、図示しないがフランジ166には保護金具が取り付けられ、その内部には押圧圧縮装置160が配置される。
押しパイプ270(図12(a)参照)は、FRP製の押しパイプ本体(絶縁層)272(図12(c)参照)の一端側に、金属層(導電部)としてアタッチメント(ここでは金属アタッチメント)274(図12(b)参照)を挿嵌して取り付けることで形成されている。
図12に示すように、アタッチメント274は、押しパイプ本体272の一端側の開口部に内嵌されている。アタッチメント274は、押しパイプ本体272の内面に、押しパイプ本体272の一端部から他端部に亘って配設されている。具体的には、アタッチメント274は、ストレスコーン150(図11参照)の他端部に当接するテーパ面276aを有する漏斗状の筒状導電本体部276と、筒状導電本体部276から他端部側に導出されたリード線(リード部)277と、リード線277の他端側先端に取り付けられた圧着接続端子278とを有する。筒状導電本体部276は金属等の導電材で形成されている。
リード線277は、ここでは、平編メッキ銅線として図示しているが、これに限らず導電材からなるものであればどのように形成されてもよい。また、ここではリード線277は一本であるが、先端に圧着接続端子278が接続されたリード線277を、筒状導電本体部276に複数接合した構成としてもよい。
リード線277は一端部で筒状導電本体部276に接合され、他端部277aは、アタッチメント274が押しパイプ本体272に固定された際に、絶縁層である押しパイプ本体272の他端部より軸方向に突出している。すなわち、リード線277の他端部が、押しパイプ本体272の他端部から外方に導出されている。
この押しパイプ270を備える終端接続箱200では、圧着接続端子278は、保護金具130(図3参照)に通電可能に接続される。ここでは、図11に示すように、アタッチメント274の圧着接続端子278は、保護金具130と導通する植込みボルト168の端部に、ナット169を介して螺着されている。これにより、アタッチメント274は、図3に示す保護金具130、保護金具130の端子座132に接続される接地線182を介して変流器180に導通した状態で接続される。
よって、図11に示す実施の形態2に係る終端接続箱200は、終端接続箱100と同様の作用効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図13は、実施の形態3に係る押しパイプを適用した終端接続箱300の要部構成を示す図である。なお、図13の終端接続箱300は、図3に示す実施の形態1に対応する終端接続箱100と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、図14は、実施の形態3に係る押しパイプ370を示す。
図13に示すように、終端接続箱300において、套管110、アダプタ121、絶縁筒123をそれぞれ挿通して、ストレスコーン150をケーブルの軸方向の一端側に押圧するように押しパイプ370が配設されている。
この押しパイプ370は、図14に示すように、一端側の開口部の内径が、一端側に向かって拡径してなるテーパ面371を有するFRP製の押しパイプ本体372と、押しパイプ本体372の内周面に金属層(導電部)として貼着される導電テープ(テープ材)374と、を有する。
押しパイプ本体372のテーパ面371は、図13に示すように押圧するストレスコーン150におけるテーパ状の他端部150bの形状に対応して形成されている。
押しパイプ370では、押しパイプ本体372の内面に導電テープ374が、押しパイプ本体372の一端部372aと他端部372bとに亘って貼着されている。導電テープ374は、押しパイプ本体372の先端部372aにおいて外周面に露出するように内周面側から外周面側に折り曲げて貼着されている。これにより、押しパイプ370の一端側の開口縁部に設けられる外面露出部376が形成される。
また、押しパイプ本体372の他端部372bでは、導電テープ374は、内周面側から外周面側に折り曲げて貼着されている。これにより、導電テープ374は、押しパイプ370の他端部において絶縁層である押しパイプ本体372の他端部372bより突出した状態となる。さらに、導電テープ374の他端部が押しパイプ本体372の他端部に折り曲げて貼着されることで、押しパイプ370の他端面377を形成している。
導電テープ374は、押しパイプ本体372の内面に、押しパイプ本体の軸と平行に、等間隔を空けてそれぞれ同様に複数貼着されている。
このため、図13に示すように、終端接続箱300では、導電テープ374により形成された他端面377が押し金具162に常時接触した状態となり、その接触状態が保持される。複数の導電テープ374より他端面377を形成することによって、押し金具162は導電テープ374に接触し易くなる。
これにより、押しパイプ370を介して終端接続箱300内からの故障電流を、変流器180に流すことができる。
このように実施の形態3に係る終端接続箱300によれば、終端接続箱100と同様の作用効果を得ることができる。
<実施例>
押しパイプ170として、金属層172をアルミ材(A5056)で形成し、金属層172を被覆する絶縁層174をエポキシ樹脂により形成した。また、変流器180を動作させる地絡電流容量を400A、0.5秒とし、この地絡電流容量を用いて上記(1)式より金属層172の最小厚さを設定した。具体的には、上記(1)式の算出結果(1.6mm以上)をもとに、金属層172の厚さを5mmとした。また、図7に示す金属層172の一端である外面露出部176は、4mmほどの露出とし、沿面距離(図7示す絶縁層174の部位B)を十分に確保している。
このように構成した押しパイプ170を用いて77kVCVケーブル用終端接続箱を作製し、破壊を模擬した地絡試験を実施した。このときの地絡電流として400Aの電流を終端接続箱100内の絶縁部分(ストレスコーン150等)に印加して、通電時間0.5秒の条件で行った。この結果、押しパイプ170の金属層172を介して、地絡電流400Aを通電時間中全て流すことができ、変流器180が動作し、地絡電流容量を確保することができた。
<比較例>
金属層がアルミである本実施の形態の押しパイプ170に替えて、FRP製の筒状本体部の内面に銀塗料を塗布した従来の押しパイプの両端部にリードケーブルで接続して閉回路を作り、実施例と同条件の電流を流した。このときの銀塗料に形成される塗布層は、上記(1)式で算出した厚さよりも薄い。この実験の結果、押しパイプの塗布層は150A程度で溶けて遮断され、押しパイプを介して変流器に400Aの電流を全て流すことができなかった。なお、銀塗料による塗布層を(1)式で算出した厚さ以上に形成した場合、銀塗料の塗布、乾燥を複数回繰り返して所定の厚さにする必要がある。従い、作業が煩雑となり、コストアップにもつながってしまう。さらに、複数回の塗布することで塗りむらによる導電抵抗の不均一や塗料のはがれの問題も懸念される。
以上、押しパイプ170を用いた本実施の形態に係る終端接続箱100の構成によって、所定の電流値、通電時間で電流を流すことができ、変流器180を動作させるための地絡電流容量を確保することができた。
本発明に係る終端接続箱用押しパイプ及び終端接続箱は、プレハブ終端接続箱内における地絡電流の径路を確保し、電力ケーブル故障区間の検出精度を向上させることができる効果を有し、油中終端接続箱又はガス中終端接続箱として有用である。
100、200、300 終端接続箱
110 套管
110a 内周面
114 受容口
121 アダプタ
123 絶縁筒
125 導体引出棒
126 高圧電極
130 保護金具
132 端子座
140 電力ケーブル
141 ケーブル導体
143 ケーブル絶縁体
145 遮蔽層
150 ストレスコーン
150a 一端部
150b 他端部
150c 外周面
152 絶縁ゴム部
154 半導電ゴム部
160 押圧圧縮装置
162 押し金具
162a 金具本体
162b 金具フランジ
162c 他端面
163 ガイドシャフト
164 スプリング
165 座金板
166 フランジ
168 植込みボルト
169 ナット
170、270、370 押しパイプ
170a、172a、372a 一端部
170b、172b、174b、372b 他端部
171、276a、371 テーパ面
172 金属層(導電部)
174 絶縁層
176、376 外面露出部
177、377 他端面
180 変流器
182 接地線
184 平編みメッキ銅線
272、372 押しパイプ本体
274 アタッチメント(導電部)
276 筒状導電本体部
277 リード線(リード部)
278 圧着接続端子
374 導電テープ(導電部)

Claims (7)

  1. 電力機器に電力ケーブルを接続するために設けられる終端接続箱内に設け、一端側で当接するストレスコーンを押圧する終端接続箱用押しパイプであって、
    筒状の絶縁層と、
    前記絶縁層の内面に、前記絶縁層の一端部から他端部に亘って配設され、前記絶縁層の一端部側で前記ストレスコーンに当接する導電部と、
    を有し、
    前記導電部は、前記絶縁層に外周を被覆された筒状体であり、
    前記導電部の一端部は、前記絶縁層の一端部側で前記絶縁層の外面に露出するとともに、
    前記導電部の一端部の内面には、一端側に向かって内径を拡径して、前記ストレスコーンに当接するテーパ面が形成され、
    前記導電部の他端部は、前記終端接続箱用押しパイプの他端部側に設けられる押し金具に接触するように前記絶縁層の他端部より軸方向に突出している、
    終端接続箱用押しパイプ。
  2. 前記導電部の他端部は、前記絶縁層の内面側から外面側に径方向に延出され、前記絶縁層の他端面を覆っている、
    請求項記載の終端接続箱用押しパイプ。
  3. 電力機器の外壁に気密に取り付けられる套管と、
    前記套管の受容口に挿入される電力ケーブルの端部と、
    前記電力ケーブルの端部の外周面と前記受容口の内周面との間に配置され、絶縁ゴム部と半導電ゴム部からなるストレスコーンと、
    請求項1または2に記載の終端接続箱用押しパイプの一端側を前記ストレスコーンに当接させて、前記ストレスコーンをケーブル軸方向に押圧する押圧圧縮装置と、
    を有し、
    前記押圧圧縮装置は、前記押しパイプの他端部において前記導電部の他端部に当接する押し金具を介して、前記押しパイプを、当該押しパイプの一端部側に押圧して、前記ストレスコーンを前記套管の内周面に密接させる、
    終端接続箱。
  4. 電力機器に電力ケーブルを接続するために設けられる終端接続箱内に設け、一端側で当接するストレスコーンを押圧する終端接続箱用押しパイプであって、
    筒状の絶縁層と、
    前記絶縁層の内面に、前記絶縁層の一端部から他端部に亘って配設され、前記絶縁層の一端部側で前記ストレスコーンに当接する導電部と、
    を有し、
    前記導電部の一端部は、前記絶縁層の一端部側で前記絶縁層の外面に露出するとともに、前記導電部の他端部は前記絶縁層の他端部より軸方向に突出し、
    前記導電部は、前記絶縁層の一端部に挿嵌し、内面にテーパ面が形成された筒状導電本体部と、
    前記筒状導電本体部に接合され、前記筒状導電本体部より他端部側に導出しているリード部と、
    を有する
    端接続箱用押しパイプ。
  5. 電力機器に電力ケーブルを接続するために設けられる終端接続箱内に設け、一端側で当接するストレスコーンを押圧する終端接続箱用押しパイプであって、
    筒状の絶縁層と、
    前記絶縁層の内面に、前記絶縁層の一端部から他端部に亘って配設され、前記絶縁層の一端部側で前記ストレスコーンに当接する導電部と、
    を有し、
    前記導電部の一端部は、前記絶縁層の一端部側で前記絶縁層の外面に露出するとともに、前記導電部の他端部は前記絶縁層の他端部より軸方向に突出
    前記導電部は、導電性を有するテープ材であって、
    前記テープ材の両端部は、それぞれ、前記絶縁層の一端部と他端部とで外面側に折り返されて前記絶縁層の外面に露出される
    端接続箱用押しパイプ。
  6. 前記テープ材は、前記絶縁層の内周面に、押しパイプの軸方向に沿って、複数配設されている、
    請求項5記載の終端接続箱用押しパイプ。
  7. 電力機器の外壁に気密に取り付けられる套管と、
    前記套管の受容口に挿入される電力ケーブルの端部と、
    前記電力ケーブルの端部の外周面と前記受容口の内周面との間に配置され、絶縁ゴム部と半導電ゴム部からなるストレスコーンと、
    請求項〜6のいずれか一項に記載の終端接続箱用押しパイプの一端側を前記ストレスコーンに当接させて、前記ストレスコーンをケーブル軸方向に押圧する押圧圧縮装置と、 を有し、
    前記押圧圧縮装置は、前記押しパイプの他端部において前記導電部の他端部に当接する押し金具を介して、前記押しパイプを、当該押しパイプの一端部側に押圧して、前記ストレスコーンを前記套管の内周面に密接させる、
    終端接続箱。
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