JP2019018565A - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク循環系内でインクを循環させながら脱気を行う場合に、長期間にわたって画像を記録した後にも、脱気効率の低下が抑制されたインクジェット記録方法を提供する。【解決手段】インクを収容するインク収容部1、2と、インクを吐出する記録ヘッド6と、インク収容部1、2から記録ヘッド6までのインク循環系4内でインクを循環させる手段と、インク循環系4内で循環しているインクを脱気する手段と、を備えたインクジェット記録装置を利用して、記録ヘッド6から、アニオン性基の作用により分散されている顔料、樹脂粒子、及び水溶性有機溶剤を含有し、水溶性有機溶剤が、比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含むインクを吐出して画像を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置に関する。
近年、インクジェット記録装置は、オフィス印刷や商業印刷分野での利用が増加しつつある。そして、インクジェット記録装置に対しては記録速度のさらなる高速化が要求されている。記録速度を向上させるには、従来のシリアル方式の記録ヘッド(シリアルヘッド)を利用して行うマルチパス記録方法よりも、ライン型の記録ヘッド(ラインヘッド)を使用し、いわゆる1パスで画像を記録するインクジェット記録方法が有利である。
記録ヘッドの方式にかかわらず、インクジェット記録方法では、あるノズルからの吐出が行われない期間(不使用期間)が長くなると、インクが徐々に固着する。固着したインクは吐出に影響を及ぼすため、予備吐出や、吸引又は加圧などによりインクを排出して、固着したインクを除去する回復処理を行う必要がある。但し、ラインヘッドは、装置の構成上、あるノズルからの吐出が休止している期間や、吐出頻度の低いノズルからの回復処理を行いにくいといった特性がある。
吐出回復性の課題に関しては、インク収容部及び記録ヘッドを含むインク供給系内でのインク循環が有効である。これは、インクが滞留しづらくなるとともに、水の含有量が減少していないインクが記録ヘッドのノズル(吐出口)近傍に供給され続けることによって、インクの乾燥が抑制されるからである。但し、インク循環を採用することによって生ずる問題もある。
インクジェット記録装置内のインクには、記録ヘッドの吐出口やインク収容部内で大気に接触することによって、インクに空気が溶け込む。また、インク供給系を構成する部材から空気が透過することによっても、インクに空気が溶け込む。非循環方式の場合、インク収容部から記録ヘッドに供給されたインクは通常、吐出などにより系内から排出されるため、インク供給系内に留まる時間は短い。一方、循環方式の場合、インク供給系内にインクが留まる時間が長いため、インク中に溶存空気が存在した状態で循環が行われることとなる。すると、インクの流路内を通過する際の圧力変化や、部材間の温度変化により、溶存空気が気泡となってインク供給系内を流れ、記録ヘッドに供給されることで、泡による吐出よれや不吐出が生ずる。
泡対策としては、インクを調製した後に予め加熱したり、記録装置内で減圧したりして、溶存空気を低減する対策、すなわち、インクの脱気が主流である。例えば、気体透過性の膜を利用して、インク中の溶存気体を除去する方法が提案されている(特許文献1)。
特開平05−017712号公報
本発明者らは、記録速度のさらなる高速化を目的として、ラインヘッドを用い、1パスで画像を記録することについて検討した。この際、色材として顔料を含有するインクを用い、インク循環系内でインクを循環させながら脱気を行い、画像を記録した。その結果、循環しながら脱気を行うことで、吐出回復性を向上しうることが判明した。しかし、長期間にわたって画像を記録した後には、脱気効率が低下することがわかった。
したがって、本発明の目的は、インク循環系内でインクを循環させながら脱気を行う場合に、長期間にわたって画像を記録した後にも、脱気効率の低下が抑制されたインクジェット記録方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、このインクジェット記録方法に用いるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって解決される。すなわち、本発明にかかるインクジェット記録方法は、インクを収容するインク収容部と、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インク収容部から前記記録ヘッドまでのインク循環系内でインクを循環させる手段と、前記インク循環系内で循環している前記インクを脱気する手段と、を備えたインクジェット記録装置を利用して、前記記録ヘッドから前記インクを吐出して記録媒体に画像をインクジェット記録方法であって、前記インクが、アニオン性基の作用により分散されている顔料、樹脂粒子、及び水溶性有機溶剤を含有する水性インクであり、前記水溶性有機溶剤が、比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含むことを特徴とする。
本発明によれば、インク循環系内でインクを循環させながら脱気を行う場合に、長期間にわたって画像を記録した後にも、脱気効率の低下が抑制されたインクジェット記録方法を提供することができる。また、本発明によれば、このインクジェット記録方法に用いるインクジェット記録装置を提供することができる。
循環、及び脱気を行うインク供給システムの一例を示す模式図である。 循環、及び脱気を行うインク供給システムの別の一例を示す模式図である。 脱気ユニット内における気液界面の状態を説明する模式図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用のインクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。
<インクジェット記録方法、インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドと、インク収容部から記録ヘッドまでのインク循環系内でインクを循環させる手段と、インク循環系内で循環しているインクを脱気する手段と、を備える。また、本発明のインクジェット記録方法は、例えば、上記のインクジェット記録装置を使用し、上記の記録ヘッドからインクを吐出して画像を記録する方法である。すなわち、本発明のインクジェット記録方法は、インク循環系内でインクを循環させる工程、インク循環系内で循環しているインクを脱気する工程、及び記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録工程を有する。
図1及び図2は、循環、及び脱気を行うインク供給システムの一例を示す模式図である。以下、インク供給系について説明する。メインタンク1及びサブタンク2はいずれもインク収容部としての機能を持つ。メインタンク1からサブタンク2へ送られたインクは、循環ポンプ3により図中の矢印方向に向かって、インク循環系4内を流れ、フィルタ5を通過して、記録ヘッド6へと送られる。記録データに基づいて記録ヘッド6からインクが吐出されることで、記録媒体(不図示)に画像が記録される。また、予備吐出データに基づいて記録ヘッド6からインクを排出することもできる。画像記録や予備吐出などのために系外に排出されなかったインクは再びインク循環系4に戻り、サブタンク2に送られる。このようにして、インクはサブタンク2から記録ヘッド6までのインク循環系内で循環する。循環の際の流速(流量)は、装置の構成に応じて適宜に決定すればよいが、例えば、1〜50mL/分とすることが好ましく、1〜10mL/分とすることがさらに好ましい。図1は、サブタンク2を、大気連通口8に接続した脱気ポンプ7により減圧することで、インク循環系内を循環しているインクを脱気する構成である。また、図2は、中空糸などで形成される部材としての脱気モジュール9を利用して、インク循環系内を循環しているインクを脱気する構成である。
インクジェット記録装置の内部で脱気を行う手法としては、インク収容部を減圧する方法、脱気モジュールを利用する方法、などを挙げることができる。
インク収容部を減圧する方法では、サブタンクなどのインク収容部を減圧する方法、サブタンク〜記録ヘッド〜サブタンクの間(インク循環系内)に脱気を行うための別のインク収容部を設けて、その内部を減圧する方法、などを挙げることができる。気体の溶解度を下げて脱気しやすくするため、脱気を行うインク収容部を加熱してもよい。また、液体の表面積を増やすとともに、気泡を抜けやすくするため、スターラーなどを用いてインク収容部内のインクを撹拌したり、インク収容部を振動させたりしてもよい。
脱気モジュールを利用する方法では、中空糸を用いることが好ましい。中空糸としては、液体は透過させずに、気体を透過させる機能を持つ、中空構造の糸状材料を束ねた部材を用いることができる。中空糸の構成材料としては、オレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などを挙げることができる。中空糸の還流方式としては、中空糸の内側にインクを通液するとともに、外側を減圧して脱気する内部還流方式;中空糸の外側にインクを通液するとともに、内側を減圧して脱気する外部還流方式、を挙げることができる。通液速度は、使用する中空糸の方式、内径、粘度などのインク物性を考慮して、所望の溶存空気量に合わせるように適宜設定すればよい。
減圧するためのポンプとしては、シリンジポンプ、チューブポンプ、ダイアフラムポンプ、真空ポンプなどを挙げることができる。これらのポンプは、インク収容部を減圧する方法、脱気モジュールを利用する方法、のいずれにも利用できる。記録ヘッドに供給するインクの溶存空気や気泡を低減するため、脱気ユニットは、インク循環系内において記録ヘッドの上流側に設けることが好ましい。脱気レベルは、ポンプの種類、脱気の方式、脱気時間などにより、調整することができる。インク中の溶存空気量(溶存酸素量として測定できる)は、記録ヘッドの条件にもよるが、6.0mg/L以下、好適には5.0mg/L以下となるように脱気することが好ましい。
本発明者らは、インク循環系内でインクを循環させながら脱気を行うインクジェット記録装置に、顔料を含有するインクを適用し、長期間にわたって画像を記録する検討を行った。その結果、脱気効率が低下することがわかった。この理由を分析したところ、脱気を行っているにもかかわらず、気泡が除去できていないこと、また、顔料の凝集物による詰まりが生じていたこと、が原因となって脱気効率が低下していることが判明した。より具体的には、以下に述べる現象が生じたために、脱気効率が低下したと推測される。
図3は、脱気ユニット内における気液界面の状態を説明する模式図である。(a−1)及び(a−2)は従来のインクを用いた場合を示し、(a−1)は記録をし始めた時点に近い状態であり、(a−2)は長時間記録を行った後に近い状態である。また、(b−1)及び(b−2)は本発明におけるインクを用いた場合を示し、(b−1)は記録をし始めた時点に近い状態であり、(b−2)は長時間記録を行った後に近い状態である。
いずれの場合も、脱気ユニット(図1のサブタンク2、図2の脱気モジュール9)内が減圧されると、気液界面11から、水性インクの構成成分のうち蒸気圧が最も高い成分である水が蒸発する。これにより、(a−1)及び(b−1)のいずれの場合も、気液界面11近傍には、顔料が濃縮され、インクが増粘した部分が生ずる。この部分は、気液界面11から遠い部分に溶存していた空気が気泡10となった後に、気泡10の移動を妨げやすいので、脱気効率を下げる要因となりやすい。但し、短期的には粘度もあまり高まっていないため、インクの流動により、増粘したインクが拡散するので、さほど問題なく脱気することができる。
しかし、従来のインクを用いた場合、長期間記録を行った後(a−2)は、以下のような現象が生ずる。すなわち、循環と脱気が行われ続けていたとはいえ、動きが少なく淀みやすい部分に滞留した部分のインクには、顔料の濃縮やインクの増粘により、分散状態が不安定となった顔料粒子が生じ、これを核として凝集が進行し、凝集物12が形成される。このような凝集物12を核として、さらに凝集が進み、これとともにインクも増粘していくため、気液界面11近傍のインクの粘度は非常に高くなり、増粘したインクの層も厚くなってゆく。これにより気泡10の移動が著しく妨げられるため、脱気効率が低下する。
脱気ユニットとして中空糸脱気モジュール9を用いる場合、気液界面からの水分蒸発は抑制しやすいが、長期間記録した後には、中空糸も徐々に損傷する。すると、中空糸とインクの接する部分において、僅かな水分蒸発の積み重ねや損傷部分を発端として、分散状態が不安定となった顔料が生じ、中空糸に凝集物12が付着する。以降は上記と同様の理由により、脱気効率が低下する。
脱気効率が低下するという課題に対し、本発明者らは、脱気効率を高めるべく、脱気ユニット内にインクが存在する時間を延ばしたり、脱気の際にインクを加熱したりすることを検討した。しかし、これらの対策では、顔料の濃縮やインクの増粘が促進されてしまうため、効果が得られないばかりか、脱気効率がさらに低下する結果となった。
そこで、本発明者らは、顔料を含有するインクを用いて、インク循環系内でインクを循環させながら脱気を行う場合に特有に生ずる、脱気効率の低下という課題に対し、インクの組成について検討した。その結果、アニオン性基の作用により分散されている顔料、樹脂粒子、及び比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含有するという組成のインクにより、上記課題を解決できることを見出した。このような効果が得られる理由を、本発明者らは以下のように推測している。
インクに含有させる色材としてアニオン性基の作用により分散されている顔料を選択し、これと、比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を組み合わせる。このようなインク組成により、長期間記録を行った後(図3(b−2))にも、気液界面11近傍のインクの増粘を抑制しやすくなる。これは、脱気ユニット(図1のサブタンク2、図2の脱気モジュール9)内が減圧されると、気液界面11から水が蒸発する。この際、気液界面11近傍では、比誘電率が高い成分である水が減少した分、水以外の成分が濃縮されたような状態となるため、気液界面11から遠い部分のインクと比較して、インクの比誘電率が低くなる。これにより、アニオン性基の作用により分散されている顔料は、その分散状態を安定に保ちやすい環境、すなわち、気液界面から遠く、比誘電率が高い部分に移動するという、いわゆる「後退現象」が生ずる。すると、気液界面11に最も近い部分のインクよりも、そこから少し離れた部分に顔料が多く存在するようになるので、気液界面11近傍のインクはあまり増粘しなくなる。
これに加えて、インクが樹脂粒子を含有することで、顔料の濃縮やインクの増粘が生じたとしても、顔料粒子間に樹脂粒子が入り込むので、顔料の強固な凝集を抑制することができる。上述の通り、第1水溶性有機溶剤が存在することで後退現象が生じ、インクが増粘しづらいので、凝集物は形成されにくいが、仮に凝集物が生じたとしても、柔らかい凝集物となる。したがって、増粘したインク中でも凝集物が動きやすいとともに、樹脂粒子がクッションのような役割を果たすため、気泡の抜けを妨げにくくなる。
つまり、顔料の後退現象と、樹脂粒子により気泡の抜けをよくする作用が相まって生ずるため、本発明では、長期間記録を行った後にも、脱気効率の低下が抑制されるという効果を得ることができる。一方、第1水溶性有機溶剤を含有しないインクでは、気液界面での凝集物の形成を抑制できないため、気泡の移動が妨げられて脱気効率が不十分となる。また、第1水溶性有機溶剤を含有しても、樹脂粒子を含有しないインクでは、強固な凝集物が形成されるため、気泡の移動が妨げられて脱気効率が不十分となる。
<インク>
本発明のインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置で用いるインクは、アニオン性基の作用により分散されている顔料、樹脂粒子、及び比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクである。本発明で用いるインクは、いわゆる「硬化型インク」である必要はない。したがって、本発明で用いるインクは、外部エネルギーの付加により重合しうる重合性モノマーなどの化合物を含有しなくてもよい。以下、インクを構成する各成分やインクの物性について詳細に説明する。
(アニオン性基の作用により分散されている顔料)
インクに含有させる色材は、アニオン性基の作用により分散されている顔料である。本明細書における「アニオン性基の作用により分散されている顔料」とは、アニオン性基の作用を利用した分散方式で分散されている状態の顔料である。顔料の分散方式としては、分散剤として樹脂を用いた樹脂分散顔料や、顔料の粒子表面に親水性基が結合している自己分散顔料などを用いることができる。また、顔料の粒子表面に樹脂を含む有機基を化学的に結合させた樹脂結合型顔料や、顔料の粒子の表面を樹脂などで被覆したマイクロカプセル顔料などを用いることができる。つまり、本明細書における「アニオン性基の作用により分散されている顔料」とは、分散剤を利用した分散方式であれば、アニオン性基を有する樹脂分散剤などを用いていることを意味する。また、分散剤を利用しない分散方式、すなわち自己分散顔料であれば、アニオン性基を有する顔料であることを意味する。
分散剤を利用した分散方式の場合、顔料を水性媒体中に分散させるための分散剤としては、アニオン性基の作用によって顔料を水性媒体中に分散させうる樹脂分散剤などを用いる。樹脂分散剤としては、好適には、樹脂粒子の構成ユニットとして後に挙げるようなものから選ばれるユニットで構成される樹脂を用いる。なかでも、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有するモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの少なくとも一方に由来する疎水性ユニットと、を有する樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、スチレン及びα−メチルスチレンの少なくとも一方のモノマーに由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。また、好適には水溶性樹脂を用いる。樹脂が水溶性であるか否かは、後述する「樹脂粒子」の判断方法にしたがって判断することができる。顔料の含有量(質量%)は、樹脂分散剤の含有量に対する質量比率で(顔料/樹脂分散剤)、0.3倍以上10.0倍以下であることが好ましい。
分散剤を利用しない分散方式、すなわち、自己分散顔料としては、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基などのアニオン性基が、直接又は他の原子団(−R−)を介して顔料の粒子表面に結合しているものを用いる。アニオン性基は、酸型及び塩型のいずれであってもよく、塩型である場合は、その一部が解離した状態及び全てが解離した状態のいずれであってもよい。アニオン性基が塩型である場合のカウンターイオンとなるカチオンとしては、アルカリ金属カチオン;アンモニウム;有機アンモニウム;などを挙げることができる。また、他の原子団(−R−)の具体例としては、炭素原子数1乃至12の直鎖又は分岐のアルキレン基;フェニレン基やナフチレン基などのアリーレン基;カルボニル基;イミノ基;アミド基;スルホニル基;エステル基;エーテル基などを挙げることができる。また、これらの基を組み合わせた基としてもよい。
インク中の顔料の含有量は、インク全質量を基準として、0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
顔料の具体例としては、カーボンブラック、酸化チタンなどの無機顔料;アゾ、フタロシアニン、キナクリドン、イソインドリノン、イミダゾロン、ジケトピロロピロール、ジオキサジンなどの有機顔料を挙げることができる。
(樹脂粒子)
インクは、樹脂粒子を含有する。樹脂粒子を形成する樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂などを挙げることができる。なかでも、アクリル系樹脂やウレタン樹脂が好ましく、アクリル系樹脂が特に好ましい。
アクリル系樹脂としては、親水性ユニット及び疎水性ユニットを構成ユニットとして有するものが好ましい。なかでも、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有するモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの少なくとも一方に由来する疎水性ユニットと、を有する樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーに由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。
親水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有するユニットである。親水性ユニットは、例えば、親水性基を有する親水性モノマーを重合することで形成することができる。親水性基を有する親水性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボン酸基を有する酸性モノマー、これらの酸性モノマーの無水物や塩などのアニオン性モノマーなどを挙げることができる。酸性モノマーの塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、有機アンモニウムなどのイオンを挙げることができる。疎水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有しないユニットである。疎水性ユニットは、例えば、アニオン性基などの親水性基を有しない、疎水性モノマーを重合することで形成することができる。疎水性モノマーの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの芳香環を有するモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマーなどを挙げることができる。
樹脂粒子としては、架橋されているものを用いることが好ましい。架橋されている樹脂粒子は、顔料粒子間に入り込んだ際にも、その形状をしっかりと保つことができる。したがって、凝集物を柔らかくする作用に優れるので、気泡の抜けをより妨げにくくなり、脱気効率をさらに向上することができる。樹脂粒子を架橋するためには、架橋性モノマーに由来するユニットを樹脂に組み込めばよい。架橋性モノマーとしては、エチレン性不飽和結合を2つ以上有するモノマーを挙げることができる。具体的には、ブタジエン、イソプレンなどのジエン;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(モノ−、ジ−、トリ−、ポリ−)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(モノ−、ジ−、トリ−、ポリ−)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの2官能性アルキル(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの3官能性アルキル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼンなどを挙げることができる。
ウレタン系樹脂は、例えば、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得ることができる。また、鎖延長剤をさらに反応させたものであってもよい。オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
本明細書における「樹脂粒子」とは、その樹脂を酸価と等モル量のアルカリで中和した場合に、動的光散乱法により粒子径を測定しうる粒子を形成した状態で水性媒体中に存在するものであることとする。樹脂が水溶性であるか、水分散性(樹脂粒子)であるかについては、以下に示す方法にしたがって判断することができる。まず、酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意する。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製する。そして、試料溶液中の樹脂の粒子径を動的光散乱法により測定した場合に、粒子径を有する粒子が測定されない場合に、その樹脂は水溶性であると判断することができる。この際の測定条件は、例えば、SetZero:30秒、測定回数:3回、測定時間:180秒、のようにすることができる。粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計(例えば、商品名「UPA−EX150」、日機装製)などを使用することができる。勿論、使用する粒度分布測定装置や測定条件などは上記に限られるものではない。
また、樹脂粒子が架橋されたものであるか否かは、樹脂のゲル分率により把握することができる。樹脂のゲル分率とは、樹脂を良溶媒に溶解させたときに、溶解せずに残存している成分を「ゲル」として、このゲルの質量が、試料として用いた樹脂の質量に占める割合(質量%)を算出することで求められる。架橋性モノマーに由来するユニットを、同等の分子量を有する非架橋性モノマーに由来するユニットに置き換えること以外は同様の組成を有する樹脂を準備し、この樹脂についてゲル分率を測定する。そして、このゲル分率を、架橋された樹脂粒子(ユニットを置き換えていない樹脂)について測定したゲル分率と比較して、後者のほうが大きければ、樹脂粒子は架橋されているということができる。
ゲル分率は以下のようにして算出する。樹脂及び水を混合して、樹脂を含む液体を調製する。この液体を用いて、均一な厚さを有する樹脂の皮膜(質量B)を作成し、乾固させる。この皮膜を良溶媒に浸漬させた状態で、温度23℃の環境に24時間載置する。その後、溶解せずに残存している樹脂(ゲル、質量A)から、A/B×100(%)の式に基づいてゲル分率(質量%)を算出する。ゲル分率の下限は0質量%であり、上限は100質量%である。アクリル系樹脂の場合、良溶媒としてはテトラヒドロフランなどを用いることができる。また、ウレタン系樹脂の場合、良溶媒としてはメチルエチルケトンなどを用いることができる。
インク中の樹脂粒子の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上20.00質量%以下であることが好ましく、0.50質量%以上15.00質量%以下であることがさらに好ましい。また、インク中の樹脂粒子の含有量(質量%)は、顔料の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.10倍以上であることが好ましい。前記質量比率が0.10倍以上であると、凝集物を柔らかくする作用に優れるので、気泡の抜けをより妨げにくくなり、脱気効率をさらに向上することができる。
樹脂粒子の表面電荷量は、160μmol/g以下であることが好ましい。表面電荷量が160μmol/g超であると、脱気により水が蒸発した際に、顔料と同様の理由により後退現象を生じやすくなる。すると、樹脂粒子が顔料粒子の間に入り込みにくくなって、凝集物を柔らかくする作用が発揮されづらくなり、気泡が若干抜けにくくなるため、脱気効率が低下する場合がある。樹脂粒子の表面電荷量は、5μmol/g以上であることが好ましく、10μmol/g以上であることがさらに好ましい。
樹脂粒子の表面電荷量は、以下に示す方法にしたがって測定及び算出することができる。まず、樹脂粒子の水分散液にpHが2以下になるまで塩酸を添加し、24時間撹拌する。その後、遠心分離して析出物を分取し、乾燥させ、樹脂を得る。得られた樹脂1gを粉砕し、0.1mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液30gを添加して15時間撹拌する。その後、遠心分離して上澄みを分取する。分取した上澄み1gに純水を添加して15gの試料とする。得られた試料について0.1mol/L塩酸で滴定し、測定値から、樹脂粒子の単位質量当たりの表面電荷量を算出する。なお、上記で述べた各種の分析は、インクから適切な方法により抽出した樹脂を用いて行ってもよい。
(水溶性有機溶剤)
インクは水溶性有機溶剤を含有する。この水溶性有機溶剤は、25℃における比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含む。
水溶性有機溶剤の比誘電率は、誘電率計(例えば、商品名「BI−870」(BROOKHAVEN INSTRUMENTS CORPORATION製)など)を用いて、周波数10kHzの条件で測定することができる。なお、温度25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率は、50質量%水溶液の比誘電率を測定し、下記式(A)から算出した値とする。通常「水溶性有機溶剤」とは液体を意味するが、本発明においては、25℃(常温)で固体であるものも水溶性有機溶剤に含めることとする。
εsol=2ε50%−εwater ・・・(A)
εsol:25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率
ε50%:25℃で固体の水溶性有機溶剤の50質量%水溶液の比誘電率εwater:水の比誘電率
水性インクに汎用な25℃で固体の水溶性有機溶剤の具体例としては、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、エチレン尿素、尿素、数平均分子量1,000のポリエチレングリコールなどを挙げることができる。
25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率を50質量%水溶液の比誘電率から算出する理由は、以下に示す通りである。25℃で固体の水溶性有機溶剤のうち、水性インクの構成成分となりうるものには、50質量%を超える高濃度水溶液の調製が困難なものがある。一方、10質量%以下の低濃度水溶液では水の比誘電率が支配的となり、水溶性有機溶剤の確からしい(実効的な)比誘電率の値を得ることは困難である。そこで、本発明者らが検討を行ったところ、インクに用いる25℃で固体の水溶性有機溶剤のほとんどが、測定対象となる水溶液を調製可能であり、かつ、算出される比誘電率も本発明の効果と整合することが判明した。以上の理由により、本発明においては50質量%水溶液の比誘電率から、25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率を算出して用いることとした。25℃で固体の水溶性有機溶剤であっても、水への溶解度が低く、50質量%水溶液を調製できないものについては、飽和濃度の水溶液を利用し、上記のεsolを算出する場合に準じて算出した比誘電率の値を便宜的に用いる。
比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤の具体例としては、トリメチロールプロパン(33.7)、メタノール(33.1)、N−メチル−2−ピロリドン(32.0)、トリエタノールアミン(31.9)、ジエチレングリコール(31.7)、1,4−ブタンジオール(31.1)、1,3−ブタンジオール(30.0)、3−メチルスルホラン(29.0)、1,2−プロパンジオール(28.8)、1,2,6−ヘキサントリオール(28.5)、2−メチル−1,3−プロパンジオール(28.3)、2−ピロリドン(28.0)、1,5−ペンタンジオール(27.0)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(24.0)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(23.9)、エタノール(23.8)、1−(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチルヒダントイン(23.7)、トリエチレングリコール(22.7)、テトラエチレングリコール(20.8)、数平均分子量200のポリエチレングリコール(18.9)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(18.5)、イソプロパノール(18.3)、1,2−ヘキサンジオール(14.8)、n−プロパノール(12.0)、数平均分子量600のポリエチレングリコール(11.4)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(9.8)、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(9.4)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(8.5)、1,6−ヘキサンジオール(7.1)、数平均分子量1,000のポリエチレングリコール(4.6)などを挙げることができる(括弧内の数値は25℃における比誘電率である)。第1水溶性有機溶剤の比誘電率は、3.0以上であることが好ましい。
第1水溶性有機溶剤のなかでも、比誘電率が27.0以下のものを用いることが好ましい。第1水溶性有機溶剤として、比誘電率が27.0以下のものを用いることで、脱気により水が蒸発した際に、後退現象がさらに生じやすくなり、脱気効率の低下をより有効に抑制することができる。また、減圧の際に気液界面から蒸発しにくい水溶性有機溶剤を用いると、後退現象がさらに生じやすくなり、脱気効率の低下をより有効に抑制することができる。したがって、第1水溶性有機溶剤としては、25℃における蒸気圧が水よりも低いものを用いることが好ましい。
インク中の第1水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上20.00質量%以下であることが好ましく、0.50質量%以上10.00質量%以下であることがさらに好ましい。インク中の第1水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、顔料の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.10倍以上であることが好ましい。前記質量比率が0.10倍未満であると、脱気により水が蒸発した際に、後退現象が生じにくくなって、脱気効率の低下を十分に抑制できない場合がある。前記質量比率は20.00倍以下であることが好ましい。
(カルシウムイオン)
カルシウムイオンは、顔料、樹脂、水溶性有機溶剤などのインク構成材料からの混入、インクが接触する部材からの溶出、など要因でインク中に存在しうる。インク循環を行う場合、インクに混入したカルシウムイオンが濃縮されやすく、インクに影響を及ぼしやすい。このような状況下であっても、インク中のカルシウムイオンの含有量(ppm)が120ppm以下であれば、長期間にわたって画像を記録した後にも、脱気効率の低下をより有効に抑制することができる。含有量が120ppm超であると、脱気により水が蒸発した際に、気液界面の近傍で顔料の分散状態が不安定となりやすく、インクが増粘したり、凝集物が生じたりして、脱気効率の低下を十分に抑制できない場合がある。カルシウムイオンの含有量は、循環を行う前のインクについての含有量であり、ICP発光分光分析法などにより測定することができる。
(水性媒体)
インクは、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有する水性インクである。水としては、脱イオン水やイオン交換水を用いることが好ましい。水性インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.00質量%以上95.00質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含む。水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に限定はなく、アルコール類、(ポリ)アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができる。水性インク中の水溶性有機溶剤(第1水溶性有機溶剤を含む)の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.00質量%以上50.00質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤の具体例(第1水溶性有機溶剤の具体例を含む)としては、メタノール(33.1)、エタノール(23.8)、n−プロパノール(12.0)、イソプロパノール(18.3)、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールなどの炭素数1乃至4の1価アルコール類;1,2−プロパンジオール(28.8)、1,3−ブタンジオール(30.0)、1,4−ブタンジオール(31.1)、1,5−ペンタンジオール(27.0)、1,2−ヘキサンジオール(14.8)、1,6−ヘキサンジオール(7.1)、2−メチル−1,3−プロパンジオール(28.3)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(24.0)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(23.9)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(18.5)などの2価アルコール類;1,2,6−ヘキサントリオール(28.5)、グリセリン(42.3)、トリメチロールプロパン(33.7)、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類;エチレングリコール(40.4)、ジエチレングリコール(31.7)、トリエチレングリコール(22.7)、テトラエチレングリコール(20.8)、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、チオジグリコールなどのアルキレングリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(9.8)などのグリコールエーテル類;数平均分子量200のポリエチレングリコール(18.9)、同600のポリエチレングリコール(11.4)、同1,000のポリエチレングリコール(4.6)、ポリプロピレングリコールなどの数平均分子量200乃至1,000のポリアルキレングリコール類;2−ピロリドン(28.0)、N−メチル−2−ピロリドン(32.0)、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン(37.6)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリン、尿素(110.3)、エチレン尿素(49.7)、トリエタノールアミン(31.9)、1−ヒドロキシメチル−5,5−ジメチルヒダントイン(23.7)、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)−5,5−ジメチルヒダントイン(16.0)などの含窒素化合物類;ジメチルスルホキシド(48.9)、ビス(2−ヒドロキシエチルスルホン)などの含硫黄化合物類;γ−ブチロラクトン(41.9)などの環状エーテル類などを挙げることができる(括弧内の数値は25℃における比誘電率である)。水溶性有機溶剤(第1水溶性有機溶剤を除く)の比誘電率は、3.0以上であることが好ましい。インクに含有させる水溶性有機溶剤としては、25℃における蒸気圧が水よりも低いものを用いることが好ましい。
(その他添加剤)
インクには、上記成分以外にも必要に応じて、消泡剤、界面活性剤、pH調整剤、粘度調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤など種々の添加剤を含有してもよい。
(インクの物性)
本発明で用いるインクは、インクジェット記録用の水性インクである。したがって、その物性が適切に制御されていることが好ましい。具体的には、25℃におけるインクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。25℃におけるインクの粘度は、1.0mPa・s以上8.0mPa・s以下であることが好ましい。25℃におけるインクのpHは、7.0以上9.5以下であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<顔料分散液の調製>
(顔料分散液1)
撹拌装置、窒素導入管、還流冷却装置、及び温度計を備えた四つ口フラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル100.0部を入れた。80.0部のスチレン、及び20.0部のアクリル酸を混合し、モノマーの混合物を得た。上記のフラスコ内を窒素置換し、110℃に昇温した後、撹拌下で、モノマーの混合物、及び1.3部のt−ブチルパーオキサイド(重合開始剤)を3時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、エージングを2時間行い、エチレングリコールモノブチルエーテルを減圧下で除去した。このようにして、アニオン性基を有し、酸価が160mgKOH/gであり、重量平均分子量が10,000である、水溶性の樹脂1を得た。樹脂1 20.0部に、酸価と等モル量の水酸化カリウムを含む純水80.0部を加えて溶解させ、樹脂(固形分)の含有量が20.0%である樹脂1の水溶液を得た。
カーボンブラック10.0部、上記で得られた樹脂1の水溶液25.0部、及びイオン交換水65.0部を混合して混合物を得た。カーボンブラックとしては、比表面積220m/g、DBP吸油量105mL/100gのものを用いた。得られた混合物を、サンドグラインダーを用いて1時間分散した後、遠心分離処理して粗大粒子を除去した。さらに、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)で加圧ろ過して、顔料が樹脂によって水中に分散された状態の顔料分散液1を得た。顔料分散液1中の顔料の含有量は15.0%、樹脂分散剤の含有量は7.5%であった。
(顔料分散液2)
顔料をC.I.ピグメントブルー15:3に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1と同様の手順で、顔料の含有量が15.0%、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液2を調製した。
(顔料分散液3)
顔料をC.I.ピグメントレッド122に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1と同様の手順で、顔料の含有量が15.0%、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液3を調製した。
(顔料分散液4)
顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1と同様の手順で、顔料の含有量が15.0%、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液4を調製した。
(顔料分散液5)
水5.5gに濃塩酸5.0gを溶かした溶液を5℃に冷却した状態とし、4−アミノフタル酸0.91gを加えた。この溶液の入った容器をアイスバスに入れ、撹拌して溶液の温度を10℃以下に保持しながら、5℃のイオン交換水9.0gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かして得た溶液を加えた。15分間撹拌後、カーボンブラック(比表面積220m/g、DBP吸油量105mL/100g)6.0gを撹拌下で加え、さらに15分間撹拌してスラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させた。その後、イオン交換法によりナトリウムイオンをカリウムイオンに置換して、顔料の粒子表面に−C−(COOK)基が結合した自己分散顔料を得た。適量の水を添加して顔料の含有量を調整し、顔料の含有量が15.0%である顔料分散液5を得た。
(顔料分散液6)
撹拌装置、窒素導入管、還流冷却装置、及び温度計を備えた四つ口フラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル100.0部を入れた。80.0部のスチレン、及び20.0部のポリエチレングリコール(20.0モル付加)アクリレートを混合し、モノマーの混合物を得た。上記のフラスコ内を窒素置換し、110℃に昇温した後、撹拌下で、モノマーの混合物、及び1.3部のt−ブチルパーオキサイド(重合開始剤)を3時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、エージングを2時間行い、エチレングリコールモノブチルエーテルを減圧下で除去した。このようにして、アニオン性基を有さず、重量平均分子量が10,000である、水溶性の樹脂2を得た。樹脂2 20.0部に、純水80.0部を加え、80℃で溶解させて、樹脂(固形分)の含有量が20.0%である樹脂2の水溶液を得た。
樹脂1の水溶液を、樹脂2の水溶液に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1と同様の手順で、顔料の含有量が15.0%、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液6を調製した。
<樹脂粒子の調製>
(樹脂粒子1〜6)
撹拌機、還流冷却装置、及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、表1に示す使用量の過硫酸カリウム及びイオン交換水を入れ、窒素ガスを導入した。また、表1に示す種類及び使用量のモノマー類を混合し、混合物を得た。略称で示したモノマー類は、それぞれ以下のものである。BMA:メタクリル酸n−ブチル、MAA:メタクリル酸、EGdMA:エチレングリコールジメタクリレート、アクアロンKH−05(商品名、第一工業製薬製):反応性界面活性剤。得られた混合物を、四つ口フラスコに撹拌下で1時間かけて滴下した後、温度80℃で2時間反応させた。その後、内容物を室温まで冷却し、水酸化カリウム、及び適量のイオン交換水を添加して、液体のpHを8.5に調整した。このようにして、樹脂粒子の含有量が15.0%である水分散液を得た。表1には樹脂粒子の特性も示した。
樹脂粒子の表面電荷量は以下のように測定及び算出した。樹脂粒子の水分散液にpHが2以下になるまで塩酸を添加し、24時間撹拌した。その後、遠心分離して析出物を分取し、乾燥させ、樹脂を得た。得られた樹脂1gを粉砕し、0.1mol/Lの炭酸水素ナトリウム水溶液30gを添加して15時間撹拌した。その後、遠心分離して上澄みを分取した。分取した上澄み1gに純水を添加して15gの試料を調製した。得られた試料について、電位差自動滴定装置(商品名「AT510」、京都電子工業製)を用いて、0.1mol/L塩酸により滴定し、その測定値から、樹脂粒子の単位質量当たりの表面電荷量を算出した。
樹脂粒子の粒径は、上記で調製した樹脂粒子の水分散液を適量のイオン交換水で希釈し、樹脂(固形分)の含有量を0.1%に調整したサンプルについて、動的光散乱式の粒度分析計(例えば、商品名「UPA−EX150」(日機装製))を使用して測定した。この際の条件は、SetZero:30s、測定回数:3回、測定時間:180秒、屈折率:1.5の条件として、樹脂粒子の体積基準の累積50%粒径D50を測定した。
<インクの調製>
表2及び3の上段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過して、各インクを調製した。樹脂1の水溶液は、顔料分散液1の調製の際に用いたものである。イオン交換水の使用量は、表2及び3の下段に示すカルシウムイオンの含有量とするための塩化カルシウムを含む値である。ポリエチレングリコールに付した数値は、数平均分子量である。「アセチレノールE100」は川研ファインケミカル製の界面活性剤の商品名である。表2及び3の下段には、カルシウムイオンの含有量(ppm)、顔料の含有量P(%)、樹脂粒子の含有量E(%)、比誘電率が40.0以下の第1水溶性有機溶剤(「第1溶剤」と表記)の含有量S(%)、E/Pの値(倍)、及びS/Pの値(倍)を示した。インク中のカルシウムイオンの含有量は、ICP発光分光分析装置(商品名「SPS5100」、SIIナノテクノロジー製)を用いて測定した。
<評価>
図1に示す主要部を有するインクジェット記録装置のインク収容部(メインタンク及びサブタンク)に各インクを充填し、以下に示す各評価を行った。記録ヘッドとしては、ノズル数1024個、ノズル列1列当たりのノズル密度600dpi、1ノズル当たりのインク吐出量5ngの記録素子基板を千鳥状に配置した、ライン型の記録ヘッドを使用した。さらに、記録ヘッド内のインクの温度が40℃となるように加温して、下記の各項目の評価を行った。本発明においては、下記の各項目の評価基準で、「A」、及び「B」を許容できるレベル、「C」、及び「D」を許容できないレベルとした。評価条件、及び評価結果を表4に示す。
下記の各項目の評価を行う際の、循環、及び脱気の条件は以下の通りとした。
(1)循環あり+脱気あり:循環ポンプを利用して、5mL/分の速度(流量)でインク循環系内のインクを循環させながら、5時間に1回、脱気ポンプを利用してサブタンク内を−60kPaに減圧する脱気操作を30分間行った。画像を記録する間も継続してインクを循環させた。
(2)循環なし+脱気あり:インクを循環させないこと以外は上記(1)と同様にして、5時間に1回、脱気ポンプを利用してサブタンク内を−60kPaに減圧する脱気操作を30分間行った。
(3)循環あり+脱気なし:脱気を行わないこと以外は上記(1)と同様にして、循環ポンプを利用して、5mL/分の速度(流量)でインク循環系内のインクを循環させた。画像を記録する間も継続してインクを循環させた。
(脱気効率)
以下の脱気効率の評価は、温度25℃、相対湿度50%の環境で行った。(1)〜(3)の循環及び脱気は、記録ヘッドをキャッピングした状態で実施した。上記のインクジェット記録装置を使用し、(1)〜(3)のいずれかの工程を行った。次いで、1/600インチ×1/600インチの単位領域にインク滴を3滴付与する条件で、15インチ/秒の速度で記録媒体を搬送して、A4サイズの記録媒体の全面にベタ画像を10枚分記録した。記録媒体としては、普通紙(商品名「高品位専用紙HR−101S」、キヤノン製)を使用した。
上記(1)〜(3)のいずれかの工程、及び画像の記録、のサイクルを200回(およそ1,000時間の循環)繰り返した。その後さらに、上記と同様のベタ画像を10枚分記録し、10枚目のベタ画像を目視で確認した。ベタ画像に乱れが生じていた場合、記録ヘッドを光学顕微鏡で観察し、気泡による不吐出が生じている吐出口の数を数え、以下に示す評価基準にしたがって脱気効率を評価した。
A:ベタ画像に乱れがなく、気泡による不吐出は生じていなかった。
B:気泡による不吐出が生じた吐出口の数が1〜9個であった。
C:気泡による不吐出が生じた吐出口の数が10〜99個であった。
D:気泡による不吐出が生じた吐出口の数が100個以上であった。
なお、上記の200回のサイクルを繰り返した後に、実施例1〜30、及び比較例1〜7の各インク中の溶存空気量を評価した。その結果、実施例1〜30のインク中の溶存空気量(溶存酸素量として測定)は最も高いものでも5.0mg/Lを下回っていた。これに対し、比較例1〜7のインク中の溶存空気量(溶存酸素量として測定)は、最も低いものでも6.5mg/Lを上回っていた。
(吐出回復性)
以下の吐出回復性の評価は、温度30℃、相対湿度10%の環境で行った。(1)〜(3)の循環及び脱気は、記録ヘッドをキャッピングしない状態で実施した。上記のインクジェット記録装置を使用し、(1)〜(3)のいずれかの工程を70回(およそ350時間の循環)繰り返した。その後、インクジェット記録装置を温度25℃、相対湿度50%の環境に6時間載置して、常温に戻した後、インク循環系内のインクを排出するため、吸引回復動作を2回行った。次いで、1/600インチ×1/600インチの単位領域にインク滴を3滴付与する条件で、15インチ/秒の速度で記録媒体を搬送して、A4サイズの記録媒体の全面にベタ画像を1枚分記録した。記録媒体としては、普通紙(商品名「高品位専用紙HR−101S」、キヤノン製)を使用した。得られたベタ画像を目視で確認し、以下に示す評価基準にしたがって吐出回復性を評価した。
A:不吐出がなかった。
C:少なくとも一部の吐出口において不吐出があった。

Claims (9)

  1. インクを収容するインク収容部と、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インク収容部から前記記録ヘッドまでのインク循環系内でインクを循環させる手段と、前記インク循環系内で循環している前記インクを脱気する手段と、を備えたインクジェット記録装置を利用して、前記記録ヘッドから前記インクを吐出して記録媒体に画像をインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、アニオン性基の作用により分散されている顔料、樹脂粒子、及び水溶性有機溶剤を含有する水性インクであり、
    前記水溶性有機溶剤が、比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記インク中の、前記樹脂粒子の含有量(質量%)が、前記顔料の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.10倍以上である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記インク中の、前記第1水溶性有機溶剤(質量%)の含有量(質量%)が、前記顔料の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.10倍以上である請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記第1水溶性有機溶剤が、比誘電率が27.0以下の水溶性有機溶剤を含む請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記樹脂粒子の表面電荷量(μmol/g)が、160μmol/g以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記樹脂粒子が、架橋された樹脂粒子である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記インク中のカルシウムイオンの含有量(ppm)が、120ppm以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記記録ヘッドが、ライン型の記録ヘッドである請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  9. インクを収容するインク収容部と、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インク収容部から前記記録ヘッドまでのインク循環系内でインクを循環させる手段と、前記インク循環系内で循環している前記インクを脱気する手段と、を備えたインクジェット記録装置であって、
    前記インクが、アニオン性基の作用により分散されている顔料、樹脂粒子、及び水溶性有機溶剤を含有する水性インクであり、
    前記水溶性有機溶剤が、比誘電率が34.0以下の第1水溶性有機溶剤を含むことを特徴とするインクジェット記録装置。
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