JP2019016428A - 非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】焼結粗大粒子の割合が低くMnの溶出量が低減され、サイクル特性の低下が抑制され良好な電池特性を維持し得る正極活物質粒子粉末及びその製造方法を提供する。【解決手段】正極活物質粒子粉末は、スピネル構造で、Liと少なくともMnとMnを置換し得るMn以外の任意の金属Mとで構成されるLi複合酸化物粒子からなり、SEM写真に基づく焼結粗大粒子の割合がLI複合酸化物粒子全量の13体積%以下である。この粒子粉末は、少なくとも微小一次粒子を凝集させてなる、少なくともMn化合物と任意にM化合物との複合化合物前駆体を主成分とし、任意にM化合物とLi化合物と焼結助剤としてホウ素化合物とを添加して混合物を得て、焼成時に最高焼成温度を800℃以上に設定し、かつ最高焼成温度に到達するまでの昇温中に480〜650℃の範囲で焼成温度を保持する方法により製造される。【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池に関する。
AV機器やパソコン等の電子機器の駆動用電源として、小型、軽量で高エネルギー密度を有し、充放電電圧が高く、充放電容量も大きいリチウムイオン二次電池が注目されている。このようなリチウムイオン二次電池に有用な正極活物質として、例えば、リチウムと、マンガン等の金属とのリチウム複合酸化物からなる正極活物質が種々提案されてきている。
焼成により前記リチウム複合酸化物、特にマンガン酸リチウム(以下、LMOともいう)を得る際には、結晶構造の強化を目的として、密度向上などを達成させる構造として一次粒子が凝集してなる二次粒子を形成したLMOとするために、一般的には焼成前にアルミニウム源として水酸化アルミニウムが乾式添加される。この際、例えばLMOに対して10mol%程度のアルミニウムを粒子内に全固溶させるには、最高焼成温度を880℃程度以上に設定する必要があるが、焼結助剤として、例えばホウ酸等のホウ素化合物を用いると、例えば800℃程度でアルミニウムを全固溶させることが可能となる。
ところが、前記のごとくホウ素化合物を焼結助剤として用いた場合には、リチウム複合酸化物の一次粒子は、凝集して二次粒子を形成するに留まらず、過剰焼結して粗大粒子(過剰焼結粒子)となってしまう。全粒子中におけるこのような粗大粒子の割合が高くなると、リチウム複合酸化物をリチウムイオン二次電池の正極活物質として用いた際に、電極のプレス時に割れが生じ易くなり、該二次電池のサイクル特性を低下させ、寿命を短縮させてしまい、その原因としては、割れによりマンガン溶出量が増大した結果であるという問題がある。
そこで、このようにリチウムイオン二次電池のサイクル特性等の電池特性を低下させないような正極活物質を得るべく、各種製造方法が提案されている。
例えば、最初は低酸素雰囲気又は不活性雰囲気中で第一次焼成を行い、次いで第二次焼成において酸化性雰囲気中で冷却し、多面LMOを製造する方法(特許文献1)、リチウム源とマンガン源とリチウム及びマンガンとは異なる他元素源とを含む原料を低酸素濃度雰囲気にて焼成し、次いで高酸素濃度雰囲気にて焼成してスピネル型LMOを製造する方法(特許文献2)、ホウ素源としてLiを使用し、700〜850℃で焼成を行って、LiMn(2−y)・nLiで示されるLMO系複合酸化物を製造する方法(特許文献3)が提案されている。
特開2001−052703号公報 特開2001−206722号公報 特許第3763537号公報
例えば特許文献1、2に記載の従来の方法では、雰囲気を変更した二段階の焼成を行ってはいるものの、ホウ素源となるホウ素化合物が用いられていないため、このようなLMOをリチウムイオン二次電池の正極活物質として用いても、満足し得る電池特性は得られない。特許文献3に記載の従来の方法によれば、ホウ素がLiの形で付加化合物として含まれたLiMn(2−y)・nLiが得られるが、これは、ホウ酸のように500℃程度の融点を有さないため、一次粒子が均一に揃わず、このようなLMOをリチウムイオン二次電池の正極活物質として用いても、やはり満足し得る電池特性は得られない。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、一次粒子が均一化されて二次凝集粒子となり、全凝集粒子中の粗大粒子の割合が低く、その結果、電池としたときにマンガン溶出量が低減され、その結果サイクル特性の低下が抑制されて、良好な電池特性を維持することができる非水電解質二次電池用の正極活物質粒子粉末、及びこのような正極活物質粒子粉末を簡易に製造する方法を提供することにある。さらに、本発明の目的は、このような正極活物質粒子粉末を正極に用いた非水電解質二次電池を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明では、スピネル構造を有し、Liと、少なくともMnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子からなる正極活物質粒子粉末を、該リチウム複合酸化物粒子中の焼結粗大粒子の存在割合によって構成した。
具体的に、本発明に係る正極活物質粒子粉末は、
スピネル構造を有し、Liと、少なくともMnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子からなり、
走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真に基づく焼結粗大粒子の割合が、前記リチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下である
ことを特徴とする。
このような構成を有する本発明に係る正極活物質粒子粉末は、一次粒子が均一化されて二次粒子を形成し、全粒子中の焼結粗大粒子の存在割合が低く、電池としたときにマンガン溶出量が低減され、サイクル特性が向上する。
また、本発明に係る正極活物質粒子粉末は、前記リチウム複合酸化物粒子のX線回折において、空間群Fd−3mで指数付けしたときに結晶面(440)の回折ピークの半値幅が、0.110°以上0.230°以下であることが好ましい。
また、本発明に係る正極活物質粒子粉末は、前記リチウム複合酸化物粒子に含まれる、一次粒子による凝集体である二次粒子の平均二次粒子径(D50)が、8μm以上18μm以下であることが好ましい。
また、本発明に係る正極活物質粒子粉末は、電解質である1mol/LのLiPFがエチレンカーボネート及びジエチルカーボネート(エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート(体積比)=3:7)に溶解されてなる電解液中でのマンガン溶出量が、1650ppm以下であることが好ましい。
また、本発明に係る正極活物質粒子粉末は、前記リチウム複合酸化物粒子が、式(1):
Li(Mn (1)
(式中、MはMnを置換し得るMn以外の金属を示す)で表される組成を有し、LiとMn及びMの合計とのモル比[2×a/(b+c)]が1.05以上1.14以下であることが好ましい。
前記目的を達成するために、本発明では、正極活物質粒子粉末の製造方法を、少なくともマンガン化合物からなる前駆体とリチウム化合物との混合物を焼成する際に、焼結助剤としてホウ素化合物を用い、所定の最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、所定温度範囲で焼成温度を保持する構成とした。
具体的に、本発明に係る製造方法は、
スピネル構造を有し、Liと、少なくともMnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子からなり、
走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真に基づく焼結粗大粒子の割合が、前記リチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下である前記正極活物質粒子粉末の製造方法であり、
微小一次粒子を凝集させてなる、少なくともマンガン化合物と任意に金属M化合物との複合化合物前駆体を主成分とし、任意に金属M化合物と、リチウム化合物と、焼結助剤としてホウ素化合物とを添加して混合し、得られた混合物を焼成する工程において、
最高焼成温度を、800℃以上に設定し、且つ、該最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、480℃以上650℃以下の範囲で焼成温度を保持する
ことを特徴とする。
このような構成を有する本発明に係る製造方法により、一次粒子が均一化されて全一次粒子中の焼結による粗大粒子(焼結粗大粒子)の割合が低く、電池としたときにマンガン溶出量が低減され、非水電解質二次電池のサイクル特性の低下を抑制し、良好な電池特性を維持することができる正極活物質粒子粉末を、簡易に製造することができる。
また、本発明に係る製造方法では、前記範囲で焼成温度を保持する時間が、2時間以上15時間以下であることが好ましい。
また、本発明に係る製造方法では、前記ホウ素化合物を、前記少なくともマンガン化合物と任意に金属M化合物との複合化合物前駆体中のマンガン1モルに対してホウ素が0.1モル以上1.5モル以下となる量で添加することが好ましい。
また、本発明に係る製造方法では、前記ホウ素化合物は、ホウ酸であることが好ましい。
さらに、本発明に係る非水電解質二次電池は、具体的に、
スピネル構造を有し、Liと、少なくともMnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子からなり、
走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真に基づく焼結粗大粒子の割合が、前記リチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下である前記正極活物質粒子粉末を、その正極に用いている。
このような非水電解質二次電池では、サイクル特性の低下が抑制され、良好な電池特性が維持される。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、非水電解質二次電池のサイクル特性の低下を抑制し、良好な電池特性を維持することができる。また本発明に係る製造方法により、このような正極活物質粒子粉末を、簡易に製造することができる。
リチウム複合酸化物粒子に含まれる二次粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 リチウム複合酸化物粒子に含まれる焼結粗大粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 保持する焼成温度と回折ピークの半値幅との相関関係を調べたグラフである。 200℃の焼成温度で3時間保持した際のリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 500℃の焼成温度で3時間保持した際のリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 700℃の焼成温度で3時間保持した際のリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 実施例1で得られたリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 実施例5で得られたリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られたリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。 比較例3で得られたリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用方法あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
[正極活物質粒子粉末の製造方法]
本発明の一実施形態に係る正極活物質粒子粉末の製造方法について説明する。本実施形態に係る製造方法で製造される正極活物質粒子粉末は、非水電解質二次電池の正極に用いられる。
本実施形態に係る製造方法で製造される正極活物質粒子粉末は、スピネル構造を有し、Liと、少なくともMnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子からなるものである。このような正極活物質粒子粉末の製造方法は、微小一次粒子を凝集させてなる、少なくともマンガン化合物と任意に金属M化合物との複合化合物前駆体を主成分とし、任意に金属M化合物と、リチウム化合物と、焼結助剤としてホウ素化合物とを添加して混合し、得られた混合物を焼成する工程を備えている。
前記複合化合物前駆体は、少なくともマンガン化合物と、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mの化合物(金属M化合物)を用いて調製することができる。
前記マンガン化合物としては、特に限定がないが、例えば、硫酸マンガン、酸化マンガン、水酸化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、塩化マンガン、ヨウ化マンガン、及び金属マンガン等が挙げられる。これらの中でも、酸化マンガンが好ましい。さらに好ましくは四三酸化マンガンである。
前記金属M化合物としては、特に限定がないが、例えば、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物等を用いることができる。
前記アルミニウム化合物としては、特に限定がないが、例えば、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、及び金属アルミニウム等が挙げられる。これらの中でも、後述のとおり、湿式工程で用いる場合は硫酸アルミニウムが好ましく、乾式工程で用いる場合は水酸化アルミニウムが好ましい。
前記マグネシウム化合物としては、特に限定がないが、例えば、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、及び金属マグネシウム等が挙げられる。
前記コバルト化合物としては、特に限定がないが、例えば、硫酸コバルト、酸化コバルト、水酸化コバルト、硝酸コバルト、炭酸コバルト、塩化コバルト、ヨウ化コバルト、及び金属コバルト等が挙げられる。
前記ニッケル化合物としては、特に限定がないが、例えば、硫酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、ヨウ化ニッケル、及び金属ニッケル等が挙げられる。
前記複合化合物前駆体の調製は、例えば、マンガン化合物と場合によっては各金属M化合物とを湿式で共沈反応させることによって行うことができる(湿式工程)。具体的には、マンガン化合物と、金属M化合物を用いる場合は、該金属M化合物とが所望の割合(リチウム複合酸化物粒子におけるMnと任意の各種金属Mとの割合)となるように調整し、これらの化合物を水及び/又は有機溶媒に溶解させる。次いで、これらの化合物の溶液に適量の沈殿剤を添加して撹拌混合し、これらの化合物を共沈反応させ、オーバーフローさせることにより反応物を得た後、水洗・乾燥して、複合化合物前駆体が得られる。
本実施形態においては、共沈反応後にオーバーフローさせて得られた反応物を水洗し、脱水して含水率が0.3wt%以下となるように乾燥させることが好ましい。このような乾燥の結果、リチウム化合物と混合して得た混合物からリチウム複合酸化物粒子を調製する際に、充分に反応が進み易くなり、安定性の高い正極活物質粒子粉末を得ることができる。
前記溶液中の、マンガン化合物や任意の金属M化合物の濃度は、特に限定がないが、約1mol/L〜約2mol/Lであることが好ましい。また、前記沈殿剤としては、例えば、苛性ソーダ溶液とアンモニア溶液との混合物を好適に用いることができる。該苛性ソーダ溶液の濃度及びアンモニア溶液の濃度は、いずれも特に限定がないが、苛性ソーダ溶液の濃度は、約5.0mol/L〜約8.0mol/Lであることが好ましく、アンモニア溶液の濃度は、約5.0mol/L〜約8.0mol/Lであることが好ましい。
複合化合物前駆体中、残留S分が約0.2wt%以下、Na分が約500ppm以下、水分を含む総不純物量が約0.5wt%以下となるように、前記共沈反応の条件を適宜設定することがより好ましい。複合化合物前駆体中の不純物量が多いと、リチウム化合物と混合して得た混合物からリチウム複合酸化物粒子を調製し難くなるほか、得られる正極活物質粒子粉末を用いて非水電解質二次電池とした際に、安定性が低下する恐れが生じる。
なお、湿式反応によりマンガン化合物と共沈させる金属M化合物としてアルミニウム化合物を用いる場合は、硫酸アルミニウムを用いることが好ましい。また、マグネシウム化合物を用いる場合は、硫酸マグネシウムを用いることが好ましい。また、ニッケル化合物を用いる場合は、硫酸ニッケルを用いることが好ましい。
また、後述するように、金属M化合物を乾式により混合する際には(乾式工程)、アルミニウム化合物を用いる場合は、水酸化アルミニウムが好ましい。また、マグネシウム化合物を用いる場合は、酸化マグネシウムが好ましい。また、ニッケル化合物を用いる場合は、酸化ニッケルを用いることが好ましい。上記化合物を用いることで、焼成工程にて固溶して粒子内に均一に分散させることができる。
このようにして本実施形態で用いる複合化合物前駆体を調製することができるが、該複合化合物前駆体は、微小一次粒子を凝集させたものである。該微小一次粒子は、例えば約30nm〜約300nmの粒子径を有する粒子であり、これを凝集させた、例えば約8μm〜約18μmの平均粒子径を有する凝集体である複合化合物前駆体に、以下のとおり、リチウム化合物と、焼結助剤であるホウ素化合物と、任意に金属M化合物とを所望の割合で混合し、得られた混合物を焼成する。
前記リチウム化合物としては、特に限定がないが、例えば、炭酸リチウム、水酸化リチウム・一水和物、無水水酸化リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、クエン酸リチウム、フッ化リチウム、ヨウ化リチウム、乳酸リチウム、シュウ酸リチウム、リン酸リチウム、ピルビン酸リチウム、硫酸リチウム、及び酸化リチウム等が挙げられる。これらの中でも、炭酸リチウムが好ましい。
前記複合化合物前駆体と前記リチウム化合物との所望の割合とは、例えば、得られるリチウム複合酸化物粒子が、後述する式(1):
Li(Mn (1)
(式中、MはMnを置換し得るMn以外の金属を示す)で表される組成を有するような割合である。なお、式(1)におけるLiとMn及びMの合計とのモル比[2×a/(b+c)]については、後に記載する。
得られた混合物を、適宜条件を調整した酸化性雰囲気において焼成して、Liと、Mnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子を調製するが、本実施形態に係る製造方法では、混合物を焼成する工程において、上記元素に加えて混合時に焼結助剤としてホウ素化合物を添加することが1つの特徴である。
また前記のとおり、焼成によりLMO等のリチウム複合酸化物を得る際には、結晶構造の強化を目的として、複合化合物前駆体とリチウム化合物とを混合する工程で、混合前にアルミニウム化合物を乾式添加することが好ましい。この際、例えばLMOに対して10mol%程度のアルミニウムを全固溶させるために、最高焼成温度を880℃程度以上に設定する必要があるが、焼結助剤としてホウ素化合物を用いると、最高焼成温度が例えば800℃程度であっても、アルミニウムを粒子内に均一に全固溶させることが可能となる。
前記ホウ素化合物は、後述する最高焼成温度に到達するまでの昇温中に保持する焼成温度範囲、すなわち480℃以上650℃以下の範囲で融解する化合物であればよく、特に限定はない。該ホウ素化合物としては、例えば、ホウ酸(HBO)、酸化ホウ素(B)等が挙げられる。これらの中でも、リチウム複合酸化物粒子の粒子内に均一にアルミニウムが固溶し易く、また480℃以上650℃以下の範囲で酸化ホウ素(B)からホウ素(B)へと変化(液化)して分散し、リチウム複合酸化物粒子が過剰焼結するのを抑制する効果が大きいという点から、ホウ酸が特に好ましい。
複合化合物前駆体と、リチウム化合物と、任意に金属M化合物と共にホウ素化合物を添加して混合する際、該ホウ素化合物を、該複合化合物前駆体中のマンガン1モルに対して、ホウ素が0.1モル以上1.5モル以下となる量で添加することが好ましく、ホウ素が0.2モル以上0.8モル以下となる量で添加することがさらに好ましい。マンガン1モルに対してホウ素が0.1モル未満の場合、ホウ素化合物を添加することによる効果が充分に発揮されないおそれがある。マンガン1モルに対してホウ素が1.5モルを超える場合、粒子の焼結が進行し過ぎて粗大粒子化が促進されてしまうおそれがある。
本実施形態に係る製造方法では、前記のごとく、各成分を混合する工程で焼結助剤としてホウ素化合物を乾式で添加することに加えて、得られた混合物を焼成する際に、最高焼成温度を800℃以上に設定し、かつ、該最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、480℃以上650℃以下の範囲で焼成温度を保持することも1つの特徴である。
前記のとおり、リチウム複合酸化物粒子の結晶構造をより強化するには、複合化合物前駆体とリチウム化合物とを混合する工程で、任意の金属M化合物としてアルミニウム化合物を乾式添加することが好ましいが(乾式工程)、本実施形態に係る製造方法では、該工程で、焼結助剤としてホウ素化合物を添加するので、最高焼成温度を、従来の方法のように880℃以上といった高温に設定する必要はなく、800℃以上、好ましくは810℃以上に設定することにより、アルミニウムをリチウム複合酸化物粒子の粒子内に均一に固溶させることができる。なお、該最高焼成温度は、複合化合物前駆体の組成や、任意の金属M化合物の種類に応じて決定すればよいが、好ましくは870℃以下、さらに好ましくは850℃以下に設定することができる。
前記最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、焼結助剤であるホウ素化合物が融解する480℃以上650℃以下の範囲で焼成温度を保持することにより、その間、該ホウ素化合物が酸化ホウ素を経てホウ素へと融解して粒子表層に均一に分散し、一次粒子が結晶成長することで、目的とするリチウム複合酸化物粒子において、各粒子が過剰焼結して(一次粒子同士が焼結しあう)焼結粗大粒子となるのを抑制することができると本発明者らは考えている。保持する焼成温度が480℃未満の場合、ホウ素化合物の融解が不充分となり、粒子が過剰焼結するのを抑制する効果が充分に発揮されない。保持する焼成温度が650℃を超える場合、ホウ素化合物の焼結助剤としての効果が大きく、本発明の目的とする粒子を均一化させる効果が得られない。なお、保持する焼成温度は、490℃以上640℃以下の範囲であることが好ましい。
最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、前記範囲で焼成温度を保持する時間は、2時間以上15時間以下であることが好ましく、2時間以上12時間以下であることがさらに好ましい。前記範囲で焼成温度を保持する時間が2時間未満の場合、ホウ素化合物の融解が不充分となり、粒子が過剰焼結するのを抑制する効果が充分に発揮されないおそれがある。保持する時間が15時間を超える場合、これ以上の効果を得ることができないため、全体の焼成時間が無駄に長くなるおそれがある。
なお、前記最高焼成温度での焼成時間には特に限定がないが、通常、約2時間以上約12時間以下であることが好ましい。
[正極活物質粒子粉末]
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、スピネル構造を有し、Liと、少なくともMnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子からなり、前記のごとき本実施形態に係る製造方法によって製造することができる。そして、該リチウム複合酸化物粒子においては、各粒子が過剰に焼結することで生じる焼結粗大粒子が極めて少ない。
ここで、リチウム複合酸化物粒子に含まれる二次粒子と焼結粗大粒子との違いを示す。図1は、リチウム複合酸化物粒子に含まれる二次粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真であり、図2は、リチウム複合酸化物粒子に含まれる焼結粗大粒子の、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真である。用いたリチウム複合酸化物粒子は、いずれも、Liと、Mn及びAlとで構成される同じ組成の粒子である。
図1に示されるように、二次粒子は一次粒子が凝集した凝集体の形状をしており、その平均粒子径は、例えば5μm程度〜15μm程度である。一方、図2に示されるように、焼結粗大粒子は一次粒子が過剰焼結した粒子塊で、歪な形状を有しており、短径であっても例えば7μm程度のものである。リチウム複合酸化物粒子において、このような焼結粗大粒子の割合が高くなると、電池を製造する際に、電極のプレス時に割れが生じ易く、割れた部分が新生面となり、該新生面と電解液との反応が他の部分に対して著しく大きくなり、マンガン溶出量が増大する傾向がみられる。その結果として、正極活物質粒子粉末を非水電解質二次電池の正極活物質として用いた際に、該非水電解質二次電池のサイクル特性を低下させ、寿命を短縮させてしまう。
ところが、本実施形態に係る正極活物質粒子粉末を構成するリチウム複合酸化物粒子には、このような焼結粗大粒子が少ししか含まれない。具体的には、本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真に基づく焼結粗大粒子の割合が、リチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下である。本明細書においては、このように電子顕微鏡写真に基づく粒子塊を焼結粗大粒子という。なお、該焼結粗大粒子の大きさは一概に決定されるものではないが、例えば、その面積は30μm程度〜150μm程度である。
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、前記電子顕微鏡写真に基づく焼結粗大粒子の割合が、リチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下、好ましくは11体積%以下である。このように、焼結粗大粒子の割合がリチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下であるので、マンガン溶出量の増大が充分に抑制され、正極活物質粒子粉末を非水電解質二次電池の正極活物質として用いた際に、該非水電解質二次電池のサイクル特性が低下して、寿命が短縮されることがない。
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、リチウム複合酸化物粒子のX線回折における回折ピークの半値幅が好適な範囲にある。
ここで、最高焼成温度に到達するまでの昇温中に保持する焼成温度と、回折ピークの半値幅との関係を示す。図3は、保持する焼成温度と回折ピークの半値幅との相関関係を調べたグラフである。該半値幅は、リチウム複合酸化物粒子のX線回折において、空間群Fd−3mで指数付けしたときの結晶面(440)の回折ピークの半値幅である。尚、最高温度は830℃で5時間保持した。
図3に示すとおり、各焼成温度で保持した際の回折ピークの半値幅を求め、保持した焼成温度に対して半値幅をプロットした。保持時間は、いずれも3時間である。
図3のグラフにおいて、保持した焼成温度が200℃、500℃、及び700℃の場合に着目した。これら200℃、500℃、及び700℃の焼成温度で3時間保持した際の、リチウム複合酸化物粒子の走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真を、各々図4、図5、及び図6に示す。用いたリチウム複合酸化物粒子は、いずれも、Liと、Mn及びAlとで構成される同じ混合粉を用いた組成からなる。
このリチウム複合酸化物粒子の場合、焼成温度を200℃で保持すると、半値幅は約0.160°で、500℃で保持すると、半値幅は約0.185°で、700℃で保持すると、半値幅は約0.160°である。そして、各々の電子顕微鏡写真を比較すると、焼成温度を200℃又は700℃で保持した場合は、焼結粗大粒子の発生が顕著であるのに対し(図4及び図6中の丸印)、焼成温度を500℃で保持した場合は、焼結粗大粒子の発生が充分に抑制されている(図5中の丸印)。
このように、焼成温度を200℃といった低温や700℃といった高温で保持したとしても、焼結粗大粒子の発生を抑制することはできない。また一般に、回折ピークの半値幅は、最高焼成温度に依存する傾向があるが、好適な温度範囲で焼成温度を保持することにより、最高焼成温度を変化させることなく、半値幅は相応する範囲に含まれる値となる。また回折ピークの半値幅は、リチウム複合酸化物粒子の組成に依存することも考えられるが、やはり好適な温度範囲で焼成温度を保持することにより、半値幅は相応する範囲に含まれる値となる。
前記のとおり、本実施形態に係る製造方法では、具体的に、480℃以上650℃以下の範囲で焼成温度を保持するので、本発明にあるように焼結粗大粒子の発生が充分に抑制される。このような製造方法が可能な本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、リチウム複合酸化物粒子のX線回折において、空間群Fd−3mで指数付けしたときに結晶面(440)の回折ピークの半値幅が、好ましくは0.110°以上0.230°以下、さらに好ましくは0.165°以上0.225°以下である。このような範囲に含まれる半値幅を有するリチウム複合酸化物粒子では、電子顕微鏡写真に基づく焼結粗大粒子の割合が、リチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下と非常に少ない。
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、リチウム複合酸化物粒子に含まれる、一次粒子による凝集体である二次粒子の平均二次粒子径(D50)が、好ましくは8μm以上18μm以下、さらに好ましくは10μm以上15μm以下である。二次粒子の平均二次粒子径(D50)が8μm未満の場合、電極作製時の充填密度が低下してしてしまう。二次粒子の平均二次粒子径(D50)が18μmを超える場合、工業的に生産することが困難となるおそれがある。また、一次粒子の大きさは、例えば、1.0μm程度〜2.5μm程度であることが望ましい。
なお、本実施形態に係る正極活物質粒子粉末では、前記のとおり、焼結粗大粒子の割合がリチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下であり、リチウム複合酸化物粒子全体において、該焼結粗大粒子以外の粒子は、ほぼ、好ましくは前記範囲の平均二次粒子径(D50)を有する二次粒子である。
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、電解質である1mol/LのLiPFがエチレンカーボネート及びジエチルカーボネート(エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート(体積比)=3:7)に溶解されてなる電解液中でのマンガン溶出量が、好ましくは1650ppm以下、さらに好ましくは1600ppm以下である。マンガン溶出量が1650ppmを超える場合、リチウム複合酸化物を非水電解質二次電池の正極活物質として用いた際に、該非水電解質二次電池のサイクル特性を低下させ、寿命を短縮させてしまうおそれがある。なお、該マンガン溶出量は少ないほど好ましいが、通常は900ppm程度以上である。
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、リチウム複合酸化物粒子が、例えば、式(1):
Li(Mn (1)
(式中、MはMnを置換し得るMn以外の金属を示す)で表される組成を有することが好ましい。
前記式(1)中、LiとMn及びMの合計とのモル比[2×a/(b+c)]は、好ましくは1.05以上1.14以下であり、さらに好ましくは1.08以上1.13以下である。
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末は、Mnや、金属Mとなり得るAl、Mg、Co、Ni等の他にも、例えば、P、Ca、Ti、Y、Sn、Bi、Ce、Zr、La、Mo、Sc、Nb、及びW等の異種金属を含有させることができる。その含有形態には特に限定がなく、結晶格子における主要元素であるMnの一部と置換して存在していてもよく、一次粒子が凝集した二次粒子の表面及び粒界に元素として又は化合物として存在していてもよい。
本実施形態に係る正極活物質粒子粉末を正極とし、リチウム箔を負極とした非水電解質二次電池では、そのサイクル特性(60℃サイクル特性)が良好に維持される。該サイクル特性について、正極活物質粒子粉末の組成によっても異なるが、従来の製造方法で得られる同組成の正極活物質粒子粉末を用いた場合と比較して、同等ないし1%程度の向上(数値の増加)が認められる。
[非水電解質二次電池]
本実施形態に係る非水電解質二次電池は、前記正極活物質粒子粉末を正極に用いたものである。該非水電解質二次電池について説明する。
非水電解質二次電池は、前記正極活物質粒子粉末を含む正極、負極、及び電解質から構成される。
前記正極は、特に限定がないが、通常、正極活物質粒子粉末、導電剤、及びバインダーを混練して得られる。該導電剤としては、例えば、アセチレンブラック、グラファイト、カーボンブラック、及び黒鉛等が挙げられる。該バインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン及びポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
前記負極は、負極活物質からなる。該負極活物質としては、例えば、金属リチウム、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/スズ合金、ケイ素、ケイ素/カーボン複合体、及びグラファイト等が挙げられる。
前記電解質としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)以外に、過塩素酸リチウム(LiClO)及び四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)等のリチウム塩の少なくとも1種類が挙げられ、これらを溶媒に溶解して電解液とすることができる。
前記電解液の溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、及びジエチルカーボネート(DEC)等のカーボネート類や、ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類の少なくとも1種類を含む有機溶媒を用いることができる。
[作用]
本発明では、マンガンを含む複合化合物前駆体と、リチウム化合物と、焼結助剤としてホウ素化合物とを添加した混合物を焼成する際に、最高焼成温度に到達するまでの昇温中に特定温度範囲で焼成温度を保持することにより、焼結粗大粒子の割合が非常に低く、その結果、電池としたときのマンガン溶出量を低減し、非水電解質二次電池のサイクル特性の低下を抑制することが可能な正極活物質粒子粉末を得ることができる。
以下に、本発明の代表的な実施例と比較例とを挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<正極活物質粒子粉末を用いたコインセルの作製>
まず、正極活物質粒子粉末92重量%と、導電剤としてアセチレンブラック2.5重量%及びグラファイト(KS−16)2.5重量%と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン3重量%とを、N−メチルピロリドンに溶解させて混合した後、そのスラリーをAl金属箔上に塗布し、150℃にて乾燥してシートを作製した。このシートを16mmΦに打ち抜いた後、1t/cmで圧着して厚さ50μmとしたものを正極とした。負極は、16mmΦに打ち抜いた厚さ500μmのリチウム箔とした。電解液は、電解質が1mol/LのLiPFをEC及びDMC(EC:DMC(体積比)=1:2)に溶解させた溶液とした。これら正極、負極、及び電解液を用い、2032型のコインセルを作製した。
(正極活物質粒子粉末の組成)
正極活物質粒子粉末0.2gの試料を25mlの20%塩酸溶液中で加熱溶解させ、冷却後100mlメスフラスコに移して、純水を入れ調整液を作製した。測定にはICAP[Optima8300、(株)パーキンエルマー製]を用い、各元素を定量して正極活物質粒子粉末の組成を決定した。
(リチウム複合酸化物粒子に含まれる焼結粗大粒子の面積)
走査型電子顕微鏡SEM−EDX[S−4300、(株)日立ハイテクノロジーズ製]を用い、倍率1000倍でリチウム複合酸化物粒子の電子顕微鏡写真を撮影したものを使用し、各粒子の径を定規にて肉眼で計測して、その面積(μm)を算出した。この際、電子顕微鏡写真中に表示されたスケールを基準スケールとした。
(リチウム複合酸化物粒子の回折ピークの半値幅)
粉末X線回折装置[SmartLab、(株)リガク製、管電圧40kV、電流200mA、線源CuKα線]を用い、2θ/θで10度から90度まで、スリット2/3、0.02度ステップで、2度/分での操作条件で、リチウム複合酸化物粒子のX線回折測定を行った。得られた回折パターンから、空間群Fd−3mで指数付けしたときの結晶面(440)の回折ピークの半値幅(°)を求めた。
(リチウム複合酸化物粒子に含まれる二次粒子の平均二次粒子径(D50))
レーザー式粒度分布測定装置[マイクロトラックHRA、日機装(株)製]を用い、湿式レーザー法で、リチウム複合酸化物粒子に含まれる二次粒子の平均粒子径(μm、体積基準)を測定した。
(正極活物質粒子粉末のマンガン溶出量)
前記コイン型セルを2個作製し、一度0.1Cレートの条件で充放電(3.0−4.3Vカットオフ電圧)を行い、その後0.1Cレートの条件でSOC(充電状態)を30%とした。その後、このコイン型セルを充放電装置から取り外し、Ar雰囲気のグローブボックス内に入れて、正負極が短絡しないようにコイン型セルを2個とも分解し、正極のみ2枚を得た。この正極2枚をDMCで3分間程度洗浄し、洗浄後にグローブボックスのサイドボックスで真空乾燥を行った後、再度グローブボックスに入れた。フッ素樹脂製容器にこの正極2枚を入れて、電解液(電解質が1mol/LのLiPFをEC及びDEC(EC:DEC(体積比)=3:7)に溶解させた溶液)20g(16mL)を添加後、外気が入らないようにしっかりと封を施した後、グローブボックスの外に出して、55℃に設定した恒温槽で1週間保存した。その後、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析装置[Optima8300、(株)パーキンエルマー製]を用い、ICP発光分光分析をしてマンガン溶出量(ppm)を求めた。
(非水電解質二次電池の60℃サイクル特性)
前記コインセルを用い、カットオフ電圧を3.0−4.3Vとし、充電0.2Cレート(CC−CV)、放電0.2Cレート(CC)で3サイクルの充放電を実施した後、充電0.5Cレート(CC−CV)、放電1.0Cレート(CC)で100サイクルの充放電を実施し、全103サイクルとした。3サイクル目の放電容量に対する103サイクル目の放電容量の割合(維持率=103サイクル目の放電容量/3サイクル目の放電容量)を、60℃サイクル特性(%)として求めた。
<参考例1>
硫酸マンガン水溶液に、苛性ソーダ溶液及びアンモニア溶液を添加して撹拌混合した後、オーバーフローさせて反応物を得た。この反応物を水洗及び乾燥し、微小一次粒子の凝集体である複合化合物前駆体を得た。
<実施例1>
まず、参考例1で得られた複合化合物前駆体と、炭酸リチウムと、水酸化アルミニウムとを秤量し、この秤量物内に、複合化合物前駆体を構成するマンガン1モルに対してホウ素が0.5モルとなる量でホウ酸(粉砕処理により微粉化した試薬粉)を添加した。この秤量物をハイスピードミキサ[形式:FS10、(株)アーステクニカ製]を用いて混合し、混合物を得た。なお、混合物において、マンガンのモル量に対するアルミニウム量は5.0mol%とした。
次に、前記混合物をアルミナ製匣鉢に200g充填して箱型焼成炉にセットし、最高焼成温度が830℃となるように設定して酸化性雰囲気で、焼成を開始した。最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、550℃の焼成温度で5時間保持した後、再度昇温させて最高焼成温度にて5時間焼成し、得られた粒子に粉砕処理を施して、目的とするリチウム複合酸化物粒子の粉末を得た。
得られたリチウム複合酸化物粒子の粉末について、その組成、含まれる焼結粗大粒子の割合、回折ピークの半値幅、含まれる二次粒子の平均二次粒子径(D50)、マンガン溶出量、並びに非水電解質二次電池の60℃サイクル特性を、各々前記方法にしたがって調べた。これらの結果を、保持焼成温度、保持時間、最高焼成温度、及び焼成時間と共に、後の表1及び表2に示す。
<実施例2>〜<実施例6>
実施例1における混合物の焼成工程において、保持焼成温度、保持時間、最高焼成温度、及び焼成時間を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物粒子の粉末を得た。
得られたリチウム複合酸化物粒子の粉末について、その組成、含まれる焼結粗大粒子の割合、回折ピークの半値幅、含まれる二次粒子の平均二次粒子径(D50)、マンガン溶出量、並びに非水電解質二次電池の60℃サイクル特性を、実施例1と同様にして調べた。これらの結果を表1及び表2に示す。
<実施例7>
まず、実施例1における混合物の調製において、水酸化アルミニウムの代わりに水酸化マグネシウムを用いたほかは、実施例1と同様にして混合物を得た。なお、混合物において、マンガンのモル量に対するマグネシウム量は1.5mol%であった。
次に、実施例1における混合物の焼成工程において、保持焼成温度、保持時間、最高焼成温度、及び焼成時間を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物粒子の粉末を得た。
得られたリチウム複合酸化物粒子の粉末について、その組成、含まれる焼結粗大粒子の割合、回折ピークの半値幅、含まれる二次粒子の平均二次粒子径(D50)、マンガン溶出量、並びに非水電解質二次電池の60℃サイクル特性を、実施例1と同様にして調べた。これらの結果を表1及び表2に示す。
<参考例2>
硫酸マンガン水溶液及び硫酸ニッケル水溶液に、苛性ソーダ溶液及びアンモニア溶液を添加して撹拌混合した後、オーバーフローさせて反応物を得た。この反応物を水洗及び乾燥し、微小一次粒子の凝集体である複合化合物前駆体を得た。
<実施例8>
まず、参考例2で得られた複合化合物前駆体と、炭酸リチウムとを秤量し、この秤量物内に、複合化合物前駆体を構成するマンガン1モルに対してホウ素が0.5モルとなる量でホウ酸(分級粉砕処理により微粉化した試薬粉)を添加した。この秤量物をハイスピードミキサ[形式:FS10、(株)アーステクニカ製]を用いて混合し、混合物を得た。なお、混合物において、マンガンのモル量に対するニッケル量は25.0mol%であった。
次に、実施例1における混合物の焼成工程において、保持焼成温度、保持時間、最高焼成温度、及び焼成時間を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物粒子の粉末を得た。
得られたリチウム複合酸化物粒子の粉末について、その組成、含まれる焼結粗大粒子の割合、回折ピークの半値幅、含まれる二次粒子の平均二次粒子径(D50)、マンガン溶出量、並びに非水電解質二次電池の60℃サイクル特性を、実施例1と同様にして調べた。これらの結果を表1及び表2に示す。
<比較例1>〜<比較例2>
実施例1における混合物の焼成工程において、保持焼成温度、保持時間、最高焼成温度、及び焼成時間を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物粒子の粉末を得た。
得られたリチウム複合酸化物粒子の粉末について、その組成、含まれる焼結粗大粒子の割合、回折ピークの半値幅、含まれる二次粒子の平均二次粒子径(D50)、マンガン溶出量、並びに非水電解質二次電池の60℃サイクル特性を、実施例1と同様にして調べた。これらの結果を表1及び表2に示す。
<比較例3>
実施例1における混合物の焼成工程において、最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、特定温度で保持することなく焼成を行ったほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物粒子の粉末を得た。
得られたリチウム複合酸化物粒子の粉末について、その組成、含まれる焼結粗大粒子の割合、回折ピークの半値幅、含まれる二次粒子の平均二次粒子径(D50)、マンガン溶出量、並びに非水電解質二次電池の60℃サイクル特性を、実施例1と同様にして調べた。これらの結果を表1及び表2に示す。
なお、実施例1〜8及び比較例1〜3で得られたリチウム複合酸化物粒子の粉末に含まれる焼結粗大粒子は、いずれもその面積が30μm〜150μmのものであった。
また、実施例1及び5、並びに比較例1及び3で得られたリチウム複合酸化物粒子の、走査型電子顕微鏡にて撮影した電子顕微鏡写真を、各々図7〜図10に示す。
表1に示す混合物の焼成工程における条件、及び表1〜表2の結果のとおり、実施例1〜8のように、最高焼成温度を800℃以上に設定し、最高焼成温度に到達するまでの昇温中に480℃〜650℃の範囲で焼成温度を保持して焼成を行うと、焼結粗大粒子の割合が13体積%以下で、該焼結粗大粒子の発生が充分に抑制されたリチウム複合酸化物粒子が得られることが分かる。また、実施例1〜8で得られたリチウム複合酸化物粒子は、マンガン溶出量も1600ppm未満と少なく、このようなリチウム複合酸化物粒子を用いた非水電解質二次電池は、良好な60℃サイクル特性が維持されていることが分かる。
一方、最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、特定温度で保持することなく焼成を行った場合(比較例3)は勿論のこと、昇温中の保持焼成温度が低過ぎても(比較例1)、高過ぎても(比較例2)、焼結粗大粒子の割合が非常に高くなり、該焼結粗大粒子の発生が抑制されていないリチウム複合酸化物粒子しか得られないことが分かる。また、比較例1〜3で得られたリチウム複合酸化物粒子は、マンガン溶出量も1700ppmを超えて多く、このようなリチウム複合酸化物粒子を用いた非水電解質二次電池は、良好な60℃サイクル特性を維持することができないことが分かる。
これら実施例のリチウム複合酸化物粒子と比較例のリチウム複合酸化物粒子との差異は、図7〜図10の電子顕微鏡写真からも明らかである。図7及び図8に示す実施例1及び実施例5のリチウム複合酸化物粒子では、焼結粗大粒子(丸印)が僅かであるのに対し、図9及び図10に示す比較例1及び比較例3のリチウム複合酸化物粒子では、焼結粗大粒子(丸印)が多量に発生している。
このように、焼結粗大粒子の発生を充分に抑制するには、焼結助剤としてホウ素化合物を用い、最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、480℃〜650℃といった特定の範囲で焼成温度を保持して焼成を行うことが必要であることが分かる。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、含まれる焼結粗大粒子の割合が低く、電池としたときにマンガン溶出量が低減されるので、非水電解質二次電池の正極に用いる活物質として好適である。このような正極活物質粒子粉末を正極に用いた非水電解質二次電池は、サイクル特性の低下が抑制されて、良好な電池特性を維持することができる。

Claims (10)

  1. スピネル構造を有し、Liと、少なくともMnと、任意に、Mnを置換し得るMn以外の金属Mとで構成されるリチウム複合酸化物粒子からなり、
    走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真に基づく焼結粗大粒子の割合が、前記リチウム複合酸化物粒子全量の13体積%以下である
    ことを特徴とする、正極活物質粒子粉末。
  2. 前記リチウム複合酸化物粒子のX線回折において、空間群Fd−3mで指数付けしたときに結晶面(440)の回折ピークの半値幅が、0.110°以上0.230°以下である、請求項1に記載の正極活物質粒子粉末。
  3. 前記リチウム複合酸化物粒子に含まれる、一次粒子による凝集体である二次粒子の平均二次粒子径(D50)が、8μm以上18μm以下である、請求項1又は2に記載の正極活物質粒子粉末。
  4. 電解質である1mol/LのLiPFがエチレンカーボネート及びジエチルカーボネート(エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート(体積比)=3:7)に溶解されてなる電解液中でのマンガン溶出量が、1650ppm以下である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の正極活物質粒子粉末。
  5. 前記リチウム複合酸化物粒子が、式(1):
    Li(Mn (1)
    (式中、MはMnを置換し得るMn以外の金属を示す)で表される組成を有し、LiとMn及びMの合計とのモル比[2×a/(b+c)]が1.05以上1.14以下である、請求項1〜4のいずれか1つに記載の正極活物質粒子粉末。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の正極活物質粒子粉末の製造方法であって、
    微小一次粒子を凝集させてなる、少なくともマンガン化合物と任意に金属M化合物との複合化合物前駆体を主成分とし、任意に金属M化合物と、リチウム化合物と、焼結助剤としてホウ素化合物とを添加して混合し、得られた混合物を焼成する工程において、
    最高焼成温度を、800℃以上に設定し、かつ、該最高焼成温度に到達するまでの昇温中に、480℃以上650℃以下の範囲で焼成温度を保持する
    ことを特徴とする、正極活物質粒子粉末の製造方法。
  7. 前記範囲で焼成温度を保持する時間が、2時間以上15時間以下である、請求項6に記載の正極活物質粒子粉末の製造方法。
  8. 前記ホウ素化合物を、前記少なくともマンガン化合物と任意に金属M化合物との複合化合物前駆体中のマンガン1モルに対してホウ素が0.1モル以上1.5モル以下となる量で添加する、請求項6又は7に記載の正極活物質粒子粉末の製造方法。
  9. 前記ホウ素化合物が、ホウ酸である、請求項6〜8のいずれか1つに記載の正極活物質粒子粉末の製造方法。
  10. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の正極活物質粒子粉末をその正極に用いてなる、非水電解質二次電池。

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