JP2019016314A - 持出し検出装置、及び携帯端末装置 - Google Patents

持出し検出装置、及び携帯端末装置 Download PDF

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Abstract

【課題】移動手段に持ち込まれた携帯端末装置が移動手段から持ち出されたことを検出する。【解決手段】持出し検出装置は、車両等内に持ち込まれた携帯端末装置が外部に持出されたことを検出する。持出し検出装置は、検出対象となる携帯端末装置が持ち込まれた車両の走行ルート9に設定された複数の基準点(R1、R2…)を取得する。そして、車両に持ち込まれた携帯端末装置がGPS衛星からの受信信号により検出した測位位置(P1、P2…)を、所定の時間間隔で受信する。持出し検出装置は、取得した測位位置から、最も近い基準点と、2番目に近い基準点を通る線分までの距離を算出する。測位位置P2の場合、基準点R2と基準点R3を通る直線までの距離d2を算出する。持出し検出装置は、各測位位置に対応する所定数の距離の平均距離を算出し、これが所定の閾値を超えている場合に携帯端末装置が車両から持ち出されたと判断する。【選択図】図1

Description

本発明は、持出し検出装置、及び携帯端末装置に係り、詳細には携帯端末装置が移動手段から持ち出されたことの判定に関する。
GPSを利用して対象物の現在位置を検出し、検出した対象物の現在位置情報を利用した技術が各種提供されている。
例えば、特許文献1記載技術では、車両の現在位置を検出し、車両の予定走行経路から離れた場合に車両が盗難されたと判断している。
この、特許文献1記載技術は、GPSによる位置検出機能を備えた対象物が自動車であり、対象物そのものが移動する場合である。そして、自動車に搭載された位置検出機能はGPS単独で自車位置を検出するのではなく、ステアリグ角や走行距離で補正することにより精度良く自車位置を検出するようになっている。
しかし、例えば、電車やバス等の移動手段とは別体であり、移動手段内に持ち込まれたGPS機能を備えた携帯端末装置を対象物とした場合には、車両のように移動手段そのものによる計測値を使用することができず、GPS測定による位置特定が必要になる。
ところで、GPSから受信した信号で現在位置を検出する場合、天候や、ビルの存在などの周辺環境によって衛星信号の測定誤差を生じ、大きい場合には数km単位になる場合がある。
このため、従来技術と同様に予定移動ルートから所定の距離を許容誤差範囲として設定することも考えられるが、許容誤差範囲を大きくする必要があり、実際に携帯端末装置が移動手段外に持ち出されたか否かを精度よく検出することができない。
特開昭61−150853号公報
本発明は、移動手段に持ち込まれた携帯端末装置が、移動手段の移動ルートを外れ、移動手段から持ち出されたことをより高い精度で検出することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、予め決められた走行ルートを走行する移動手段に持ち込まれた携帯端末装置が前記移動手段から持出されたことを検出する持出し検出装置であって、前記携帯端末装置が持ち込まれた移動手段の前記走行ルートに設定された複数の基準点を取得する基準点取得手段と、GPS衛星からの受信信号により前記携帯端末装置が検出した測位位置Pを取得する測位位置取得手段と、前記取得した測位位置Pに対応する、当該測位位置Pに最も近い基準点Rmと次に近い基準点Rsを特定する基準点特定手段と、前記取得した測位位置Pに対応する、当該測位位置Pから前記特定した両基準点を通る直線までの距離dを算出する距離算出手段と、前記取得した複数の測位位置に対応する各距離dの平均距離Dを算出する平均距離算出手段と、前記算出した平均距離Dが所定の閾値よりも大きい場合に、前記携帯端末装置が前記移動手段から外部に持出されたと判定する持出し判定手段と、を具備したことを特徴とする持出し検出装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記取得した測位位置Pが適切か否かを判断するフィルタリング手段と、前記基準点特定手段と、前記距離算出手段は、前記フィルタリング手段で適切と判断された測位位置Pを対象として、基準点Rm、Rsを特定し、距離dを算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の持出し検出装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記基準点取得手段は、線路上を走行する列車又は、バスの走行ルートに設定された複数の基準点を取得する、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の持出し検出装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記基準点取得手段は、予め設定されている基準点を取得する、ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の持出し検出装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記基準点取得手段は、走行ルートを取得し、当該走行ルートに基準点を設定することで基準点を取得する、ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の持出し検出装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記平均距離算出手段は、最新の測位位置Pから所定数前の測位位置Pに対応する各距離dの平均距離Dを算出する、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の持出し検出装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、前記平均距離算出手段は、全ての測位位置Pに対応する全ての距離dの平均距離Dを算出する、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の持出し検出装置を提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、GPS衛星からの受信信号により測位位置Pを検出する測位位置検出手段と、請求項1に記載の持出し検出装置と、を備え、前記測位位置取得手段は、前記測位位置検出手段で検出した測位位置Pを取得する、ことを特徴とする携帯端末装置を提供する。
本発明によれば、GPS衛星からの受信信号により検出した現在位置Pに近い2基準点通る直線までの距離dを平均した平均距離Dを使用することで、移動手段に持ち込まれた携帯端末装置が、移動手段の移動ルートを外れ、移動手段から持ち出されたことをより高い精度で検出することができる。
本実施形態の持出判定で使用される、走行ルート上の基準点、測位位置、距離dの関係を表した説明図である。 持出し検出装置の構成と、携帯端末装置を含む持出検出システムの全体を表した説明図である。 持出判定処理を表したフローチャートである。 多角形領域によるフィルタリングにおいて閾値となる多角形領域についての説明図である。 持出判定のフローチャートである。 持出判定で使用するα個の距離dnについての説明図である。 第2実施形態における携帯端末装置の構成とシステム全体を表した説明図である。 持出判定の変形例で使用する距離dnについての説明図である。
(1)実施形態の概要
本実施形態の持出し検出装置は、例えば電車、路線バス、高速バス、およびコンビニへの配送を業務にするトラック等、特定のルート上を運行する車両内に持ち込まれた、発券情報や乗車情報、配送情報等を確認する携帯端末装置が外部に持出されたことを検出する。
持出し検出装置は、図1(a)に示すように、検出対象となる携帯端末装置が持ち込まれた車両の走行ルート9に設定された複数の基準点R1、R2、…を取得する。
そして、持出し検出装置は、車両に持ち込まれた携帯端末装置がGPS衛星からの受信信号により検出した測位位置(P1、P2、P3…)を、所定の時間間隔(例えば、1分間隔)で取得する。
持出し検出装置は、取得した測位位置Pnから、最も近い基準点Rmと、2番目に近い基準点Rsを通る線分までの距離dnを算出する。例えば、測位位置P2の場合、基準点R2と基準点R3を通る直線までの距離d2を算出する。
持出し検出装置は、各測位位置Pnに対応する所定数の距離dnの平均距離Dを算出し、これが所定の閾値を超えている場合に携帯端末装置が盗難にあった(車両の外部に持ち出された)と判断する。
本実施形態では、図1(a)に示す測位位置P3のように、実際の携帯端末装置から大きく離れた地点を測位位置とする誤検出があったとしても、平均距離Dを使用して携帯端末装置が持ち出されたか否かを判断するので、携帯端末装置が盗難されたとの誤検出を避けることができる。
一方、図1(b)に示すように、実際に携帯端末装置が盗難された場合には、測位位置P3以降の測位位置P4’、P5’、…が車両の走行ルート9から離れることで、平均距離Dが大きくなり、閾値を超えた段階で精度よく盗難と判断することができる。
持出し検出装置は、携帯端末装置が持ち出されたと判断した場合、その旨を車両内の装置や、携帯端末装置の出力部、携帯端末装置に報知する。この報知により、車両の端末装置使用者などは、携帯端末装置が持ち出されたことを認識可能になる。また、携帯端末装置は、持ち出されたことが持出し検出装置から報知されると、例えば、警告音を出力することで、携帯端末装置のさらなる遠方への移動を回避すると共に、持出された携帯端末装置3の現在位置(存在位置)を確認できるようにする。
(2)実施形態の詳細
図2は、本実施形態による持出し検出装置を含む、持出し検出システムの全体を表したものである。
図2に示すように、持出し検出システムは、GPS衛星1、車両2、携帯端末装置3、及び、中央指令センタ4を備えている。
GPS衛星1は衛星測位システムを構成する衛星で、複数存在する各衛星は、地上において絶対位置(緯度、経度)を特定するために必要な時間情報を含む信号を送信している。
車両2は、所定のルートを走行する電車やバス等の移動手段に該当し、車両2内に持ち込まれた各種携帯端末装置3が車両2外に持出されたか否かについての検出対象となる。以下、本実施形態では、携帯端末装置3が車両2の外部に持出された場合を、盗難によるものとして説明する。
携帯端末装置3は、当該携帯端末装置3が持ち込まれる電車やバス、配送トラック等の、発券情報や乗車情報の確認や発券処理、荷物の配送管理などの各種処理を行う機能を備えている。この携帯端末装置3は、車両2内に持ち込まれる携帯機器で、盗難されたか否かについての検出対象であり、GPS測位装置31、データ通信装置32を備えている。
GPS測位装置31は、複数のGPS衛星1からの信号を受信することで、携帯端末装置3の測位位置(測位時の現在位置)Pnを検出する。GPS測位装置31は、予め決められた所定時間(n分毎、例えば1分毎)に測位位置Pnを検出する。
GPS測位装置31で検出する位置情報(測位位置Pn)は一般的には緯度、経度情報で得られるが、これを長さの情報に変換した値でもよい。地球上の位置を定める情報であればよい。
衛星測位システムは種々のシステムが提供されておりいずれでもよい。
データ通信装置32は、GPS測位装置31で検出した携帯端末装置3の測位位置Pnを中央指令センタ4に送信する。
携帯端末装置3に配設されることから、データ通信装置32は、各種使用されている無線通信により測位位置Pnを送信する。本実施形態によるデータ通信装置32は、無線通信により直接中央指令センタ4に測位位置Pnを送信するが、例えば、持ち込まれている車両2(移動手段)内に配設された通信装置に無線通信で送信することで、車両2の通信装置を介して中央指令センタ4に送信するようにしてもよい。
また、データ通信装置32を車両2等のデータ通信装置に有線接続することで有線による測位位置Pnの送信を行うようにしてもよい。
中央指令センタ4は、本実施形態の持出し検出装置として機能し、データ通信装置41、第1記憶部42、制御部43、第2記憶部44を備えている。
データ通信装置41は、携帯端末装置3のデータ通信装置32と通信を行い、順次送信される携帯端末装置3の測位位置Pnを受信する。
第1記憶部42は、RAM等の一時記憶装置により構成され、各種作業領域としてデータを記憶するための測位位置記憶部421と距離記憶部422が、携帯端末装置3毎に確保されるようになっている。
測位位置記憶部421には、データ通信装置41で受信した携帯端末装置3の測位位置Pnのうち、後述するフィルタリング処理により有効であると判定された測位位置Pnが、その受信順に一時的に記憶される。
距離記憶部422には、受信した各測位位置Pnに対応して算出される距離dn(後述する)が記憶される。
一方、第2記憶部44は、フラッシュメモリや磁気記憶装置などの不揮発性メモリで構成されており、基準点記憶部441と閾値記憶部442を備えている。
基準点記憶部441は、各移動手段(本実施形態で各車両2)の走行ルートを代表する基準点Rn(n=1、2、…)が記憶されている。この走行ルートは車両2が走行する線路の中央を通る曲線とし、各基準点は走行ルート上に所定の間隔で配置されるが、走行ルートが直線に近い区間では、基準点の間隔を広く配置するようにしてもよい。これにより対象となる基準点数を少なくすることができる。一方、走行ルートの曲率半径が小さい区間では、比較的短い間隔で配置する。走行ルートは有限長であるから基準点も有限個の座標値列となる。基準点記憶部441はこれら走行ルート上に配置された座標値列を、各走行ルート毎に記憶する。
この基準点記憶部441に記憶する基準点Rnは、外部から取得して記憶する場合と、自装置で設定して取得する場合とがある。外部から取得する場合は、外部装置が予め走行ルートに対して基準点Rnを設定し、この外部装置から基準点Rnを取得する場合である。一方、自装置で設定して取得する場合は、外部装置から走行ルートを取得し、取得した走行ルートに対して自装置において基準点を配置することで取得する場合である。
なお、本実施形態では、各基準点に対し、2つの基準点を通る直線の式を予め基準点記憶部441に記憶しておくようにしてもよい。これにより、データ量は増えるが直線式の算出負荷を減らすことができる。
閾値記憶部442は、各種判定を行うための閾値(閾値を特定するためのデータを含む)、フィルタリング処理で使用される閾値Tf1〜Tf3や、持出判定を行うための閾値Thが保存されている。
フィルタリング用の閾値Tf1〜Tf3についての詳細は後述するが、閾値Tf1は高度に関する閾値である。走行ルート9の高度は予め分かっているので、走行ルートの最低高度から所定距離だけ低い高度を最低高度閾値Tf11とし、最高高度から所定距離だけ高い高度を最高高度閾値Tf12として、予め各走行ルート9毎に保存されている。
閾値Tf2は、多角形領域によるフィルタリングにおいて、多角形領域を設定するための距離値が保存されている。
閾値Tf3は、速度に関する閾値であり、速度の最大値が保存されている。
一方、持出判定を行うための閾値Thは、平均距離算出部434で算出した平均距離Dから、携帯端末装置3が持出されたかを判定するための距離(例えば、Th=1km)が閾値として保存されている。
制御部43は、フィルタリング部431、近傍点検索部432、距離算出部433、平均距離算出部434、持出判定部435を備えている。
制御部43は、CPUや記憶部を含むコンピュータシステムで構成されており、記憶部に格納された持出判定処理プログラムをCPUが実行することにより、フィルタリング部431、近傍点検索部432、距離算出部433、平均距離算出部434、持出判定部435の各機能を実現するようになっている。なお、持出判定処理プログラムについては第2記憶部44に保存するようにしてもよい。
フィルタリング部431は、取得した携帯端末装置3の測位位置Pnが有効か否かを、閾値記憶部442に保存されているフィルタリング用の閾値Tf1〜Tf3を使用し、高度によるフィルタリング、多角領域によるフィルタリング、速度によるフィルタリングにより判断する。
近傍点検索部432は、測位位置記憶部421に順次記憶される、有効と判定された携帯端末装置3の測位位置Pnに対応して、当該測位位置Pnに最も近い基準点Rmと、その次に近い基準点Rsを検索する。具体的には、測位位置Pnと、全ての基準点R1、R2、…との距離Cnを算出し、距離が最小とその次である基準点をそれぞれ基準点Rm、基準点Rsとする。
ここで、測位位置Pnから基準点Rnまでの距離Cnは、両地点の座標値Pn(xp,yp)、Rn(xr,yr)から幾何学的に算出する。
なお、近傍点検索部432は、現在の状態に基づく制限条件を加味して基準点の範囲を絞るようにしてもよい。例えば、以前に使用した基準点より前の基準点は今後通過することはないのであるから対象外とし、また移動手段の速度を考慮すれば一定の距離以上進行方向に離れた基準点もまだ通過することはないから対象外とする。
具体的には、対象となっている測位位置Pn以前の測位位置P(n−1)に対して検出された基準点Rmよりも所定個数p個前の基準点よりも前の基準点や、基準点Rsよりも所定個数q個(q≧p)だけ後の基準点を判断対象から除外することで、距離算出による負荷を低減することができる。
距離算出部433は、測位位置Pnから、基準点Rmと基準点Rsを通る直線までの距離dn(測位位置Pnから、基準点Rm、Rsを通る直線へ引いた垂線の長さdn、図1参照)を算出する。
距離dnについて、距離算出部433は、測位位置Pn、基準点Rm、基準点Rsの各座標値Pn(xp,yp)、Rm(xm,ym)、Rs(xs,ys)から幾何学的に算出する。
この際、2つの基準点Rmと基準点Rsを通る直線の式が、予め基準点記憶部441に保存されている場合、距離算出部433は当該式を使用して測位位置Pnに対応する距離dnを算出する。
距離算出部433は、測位位置Pnに対する距離dnを算出すると、算出した距離dnを順次測位位置Pnに対応つけて距離記憶部422に保存する。
平均距離算出部434は、距離算出部433で算出した距離dnが所定個数α個以上ある場合最後に算出した距離dnから、α個前に算出した距離d(n−α+1)の平均値(平均距離D)を次の式(1)に従って算出する。式(1)において、Σの加算範囲は、(n−α+1)〜nである。
D=(Σdn)/α … 式(1)
なお、本実施形態では、最新のα個の測位位置Pに対応する距離dの平均値Dを算出するようにしたが、最新の測位位置Pnから所定距離Zm以内に存在する測位位置Pを対象として、当該測位位置Pに対応する距離dの平均値を算出するようにしてもよい。
持出判定部435は、平均距離算出部434によって求めた平均距離を、閾値記憶部442に記憶されている持出判定用閾値Thと比較し、閾値よりも大きいと判断した場合にルートを逸脱したとする信号を出力する。
この出力信号は中央指令センタ4内で警報を鳴らしたり、さらに外部に緊急通知を送信したりするために使われる。
このように構成された中央指令センタ4(持出し検出装置)による、持出判定処理の動作について説明する。
図3は、持出判定処理を表したフローチャートである。
上述の通り持出判定処理は、制御部43のCPUが持出判定処理プログラムを実行することにより、フィルタリング部431〜持出判定部435の各部として機能することにより行われる。
まず制御部43は、データ通信装置41を介して携帯端末装置3から測位位置Pnを受信したか否かを監視している(ステップ10)。
測位位置Pnを受信した場合(ステップ10;Y)、制御部43は、受信した測位位置Pnを測位位置記憶部421に保存する(ステップ20)。
次に制御部43は、保存した測位位置Pnに対するフィルタリング処理を行う(ステップ30)。
このフィルタリング処理は、携帯端末装置3が車両2内に持ち込まれた前提において、受信した測位位置Pnが、走行ルート9上を車両2が移動する場合にあり得ない位置を示しているか否かにより不必要なデータ(測位位置)を持出判定の対処から排除するための処理である。
すなわち、携帯端末装置3が明らかに誤った測位位置を算出している場合を判定し、誤った測位位置を削除することで、それ以降の計算処理負荷を下げることができると共に、単位時間あたりの持出判定回数を向上させることができる。また、持出判定能力を向上させることもできる。
このフィルタリング処理において、制御部43では、フィルタリング部431が、(a)高度によるフィルタリング処理、(b)多角形領域によるフィルタリング処理、及び、(c)速度によるフィルタリング処理を行う。以下、各フィルタリング処理について説明するが、その順番は任意であり、以下の説明の順番には限られない。
(a)高度によるフィルタリング処理
携帯端末装置3から受信した測位位置Pnには、高度情報Hnも含まれている。
例えば、測位位置の情報として「20161013112017,1,2,+35.65528,+140.03972,64<CR><LF>」を受信したとすると、前から順番に、<日時>,<シリアル番号>,<状態>,<緯度>,<経度>,<高度><終端文字>を表している。
従って、制御部43は、受信した測位位置Pnの高度Hn(上の例の場合、高度Hn=64m)を取得する。
更に、制御部43は、基準点記憶部441に予め保存されている走行ルート9毎の最低高度閾値Tf11と最高高度閾値Tf12を読み出し、取得した測位位置Pnの高度Hnが両閾値以内(Tf11≦Hn≦Tf12)であるか否かを判断する。
制御部43は、受信した測位位置Pnの高度Hnが両閾値以内でない場合に、当該測位位置Pnは適切な測定値ではないと判断する。
なお、上述した通り本実施形態の基準点記憶部441には、予め各走行ルートの最低高度閾値Tf11と最高高度閾値Tf12が保存されている。
これに対して、減算値f11と加算値f12(いずれも距離)を記憶しておき、各走行ルートの最低高度から減算値f11を減算することで最低高度閾値Tf11を算出し、最高高度に加算値f12を加算することで最高高度閾値Tf12を算出するようにしてもよい。
(b)多角形領域によるフィルタリング処理
図4は、多角形領域によるフィルタリングにおいて閾値となる多角形領域についての説明図である。
図4に示すように、走行ルート(走行経路q)上に設けられた各基準点をR1、R2、…Rn−1、Rnとする。
一方、閾値記憶部442には、閾値を規定するためのデータとして距離δ(=Tf2)が記憶されている。なお、距離δは、持出判定との整合性をとるため、持出判定用の閾値Thよりも大きな値であり、δ(m)=Th+u(u>0)として規定されている。
多角形領域RAを決定する場合、制御部43は、各基準点から、緯度の値が最も小さい基準点Ro1(最も南の基準点)と、最も大きい基準点Ro2(最も北の基準点)、及び、経度が最も大きい基準点Ra1(最も東の基準点)、経度が最も小さい基準点Ra2(最も西の基準点)を求める。
図4の例では、Ro1=Rn−3、Ro2=R5、Ra1=Rn、Ra2=R1である。
そして、最南基準点Ro1(=Rn−3)からδだけ南の位置Ro1Aで東西方向に引いた直線、最北基準点Ro2(=R5)からδだけ北の位置Ro2Aで東西方向に引いた直線、最東基準点Ra1(=Rn)からδだけ東の位置Ra1Aで南北方向に引いた直線、最西基準点Ra2(R1)からδだけ西の位置Ra2Aで南北方向に引いた直線、で囲まれた領域を多角形領域RAとする。
制御部43は、取得した測位位置Pnが多角形領域RAの外にある場合に、当該測位位置Pnが適切な測定値ではないと判断する。
具体的に制御部43は、測位位置Pnの緯度が位置Ro1Aの緯度以上で、位置Ro2Aの緯度以下、かつ、測位位置Pnの経度が位置Ra2Aの経度以上、位置Ra1Aの経度以下、という4条件を満たす場合に、測位位置Pnは適切な測位位置であると判断する。
本実施形態では、図4に示すように、多角形領域RAとして、走行ルート9の全体を含む4角形が規定されているが、判断の処理量はこの場合が最小であるが、これにかぎられない。
例えば、処理量は増加するが、走行ルートの全体ではなく、部分ごとに四角形領域を定めてそれらを接続した領域に対して判断するようにしてもよい。最も詳細にこの領域を定めた場合が本発明による逸脱判定で用いる仮想的な領域に相当することになる。
また、4角形領域にかぎらず、5角形以上の多角形を全体又は、部分に適用するようにしてもよい。
(c)速度によるフィルタリング処理
携帯端末装置3から受信した測位位置Pnには、高度によるフィルタリング処理で説明したように、位置情報とともに、時刻情報<日時>が含まれている。
そこで、このフィルタリング処理において、制御部43では、最新の測位位置Pnと、その1つ前の測位位置Pn−1の、両位置情報と時刻情報とから、両地点間の距離と移動時間を算出し、更に両測位位置間の平均速度Veを求める。
そして制御部43は、求めた平均速度Veを、閾値記憶部442に保存されている速度に関する閾値Tf3と比較し、条件0≦Ve≦Tf3を満たすか否かを判断し、満たしていない場合に、当該測位位置Pnは適切な測定値ではないと判断する。
なお、最新の測位位置Pnに対し、その1つ前に受信した測位位置Pxが不適切と判断される測位位置であった場合、測位位置Pxは何れかのフィルタリング処理により測位位置記憶部421から削除される。そのため、平均速度Veを算出する際に使用される測位位置Pn−1は、適切であると判断された測位位置である。
以上の各フィルタリング処理の何れかにより、測位位置Pnが適切な測定値では無いと判断されると(ステップ40;Y)、制御部43は、ステップ20で測位位置記憶部421に保存した当該測位位置Pnを廃棄(削除)し(図3、ステップ50)、その後ステップ10に戻り処理を継続する。
一方、測位位置Pnが全てのフィルタリング処理で適切であると判断された場合(ステップ40;N)、制御部43は、当該測位位置Pnを使用して、携帯端末装置3に対する持出判定を行う(ステップ60)。
この持出判定の詳細については後述する。
持出判定が終了すると、制御部43は、その判定結果(「車両内」、「持出し」)を出力する(ステップ70)。なお、判定結果の出力は、例えば、現在の状態として、「車両内」や「持出し」を表示装置に画面表示するが、「持出し」の場合には更に、警告音を出力するようにしてもよい。
更に、「持出し」の場合の結果出力として、車両2の制御装置や、携帯端末装置3に対して、携帯端末装置3が持出されたことを示す持出情報を、データ通信装置41から送信するようにしてもよい。この持出情報を受信した車両2の制御装置や携帯端末装置3では、その旨の画面表示や警告音を出力することができる。これにより、車両2の乗員や関係者は、携帯端末装置3の「持出し」に対して素早く対応することができ、また、携帯端末装置3を持出した当人に対する警告を発することができる。
そして制御部43は、判定結果が「持出し」か否かを判定し(ステップ80)、「持出し」である場合(ステップ80;Y)には、対象となる携帯端末装置3が車両2から持出されたものとして持出し処理S85に移行する。尚、車両2内には存在しないと判断された時点で処理を終了しても良い。
持出し処理(ステップS85)の一例として、携帯端末装置3が持出された後の状況を確認するために、携帯端末装置3からの測位位置Pnは継続して受信するようにしてもよい。
持出されたと判断した後の測位位置Pnは、例えば、順次地図情報上にプロットすることで、その後の状況を判断することが可能となる。例えば、測位位置がほぼ同一位置の所定領域内(例えば、電車の停車駅や高速バスの停留所付近)で複数プロットされた場合には、駅や停留所に置き忘れたものと判断することが可能である。
一方、測位位置Pnが、車両の走行ルート9から次第に離れるように測位位置Pnがプロットされる場合には、盗難されたものと推定することができる。
このように、持出判定の後も測位位置Pnを継続して受信することで、携帯端末装置3の場所を推定することが可能であり、回収に役立たせることができる。
また、携帯端末装置3から常時測位位置Pnが発信されることを公表しておくことで、盗難される可能性を抑止する効果もある。
判定の結果が持出ではなく、車両2内であると判定された場合(ステップ80;N)、制御部43は、終点に到着したか否かを判断する(ステップ90)。
ここで、終点の判断について、制御部43は、ステップ60の持出判定(後述)において、測位位置Pnに最も近い基準点Rmが、走行ルート9の最後の基準点と一致した場合に、終点に到着したと判断する。
なお、制御部43は、携帯端末装置3が持ち込まれた車両2から終点に到着したことを示す信号を受信することにより判断するようにしてもよい。
終点に到着していないと判断した場合(ステップ90;N)、制御部43は、ステップ10に戻り、携帯端末装置3から送信される次の測位位置Pnの受信を監視する。
一方、終点に到着したと判断した場合(ステップ90;Y)、制御部43は当該持出判定処理を終了する。なお、この当該持出判定処理を終了する際に、制御部43は、当該持ち込まれた携帯端末装置3に対応して第1記憶部42の測位位置記憶部421、距離記憶部422のデータを消去する。
図5は、持出判定(ステップ60)の詳細を表したフローチャートである。
制御部43は、最新の測位位置Pnを取得する(ステップ61)。
そして制御部43は、取得した測位位置Pnから、最も近い基準点Rmと、2番目に近い基準点Rsを決定する(ステップ62)。
すなわち、制御部43は、測位位置Pnから、各基準点R1、R2、…までの距離をその座標位置から算出し、距離が最も小さい基準点と2番目の基準点をそれぞれ基準点Rm、Rsとする。
図1の例では、測位位置Pn=P2の場合であれば、制御部43は、最も近い基準点Rm=R2と、2番目に近い基準点Rs=R3を決定する。
次に制御部43は、測位位置Pnから、決定した2つの基準点Rm、Rsを通る直線までの距離dnを算出し、距離記憶部422に記憶する(ステップ63)。
制御部43は、これまでに算出した距離dnの数が所定個数α個以上であるか否かを判断する(ステップ64)。
α個未満の場合(ステップ64;N)、制御部43は、平均距離Dnを算出するための基本個数αに満たないとして、無判定(ステップ65)のままメインルーチン(図3)にリターンする。
一方、距離dnの数がα個以上である場合(ステップ64;Y)、制御部43は、α個の平均距離Dnを算出する(ステップ66)。
すなわち、制御部43は、距離記憶部422に保存されている最新の距離dnから、遡ってd(n−α+1)までのα個の距離を読み出し、上述した式(1)に従って、平均距離Dnを算出する。
そして制御部43は、算出した平均距離Dnが閾値Th以下か否かを判断する(ステップ67)。すなわち、制御部43は、閾値記憶部442から持出判定用の閾値Thを読み出し、算出した平均距離Dnと比較し、平均距離Dn≦閾値Thであるか否かを判断する。
算出した平均距離Dが閾値Th以下である場合(ステップ67;Y)、制御部43は携帯端末装置3が車両2内に存在すると判定し(ステップ68)、メインルーチンにリターンする。
一方、平均距離Dが閾値Thより大きければ(ステップ67;N)、制御部43は、携帯端末3が車両から持出された、すなわち、持出しと判定し(ステップ69)、メインルーチンにリターンする。
図6は、持出判定で使用するα個の距離dnについて表したものである。
走行ルート9に対して、最新の測位位置Pnに対して距離dnが算出されている場合、それ以前の測位位置P(n−1)に対する距離d(n−1)、…が最初の測位位置P1(図示しない)から順次算出され、距離記憶部422に保存されている。
本実施形態では、最初の測位位置P1に対する距離d1から数えてα個以上の距離dが算出されている場合(ステップ64;Y)、最新の測位位置Pnから所定個数α個の距離dを平均値算出の対象とする。
本実施形態ではα=4であり、図6の例では、dn、d(n−1)、d(n−2)、d(n−3)の4つの距離の平均値を平均距離Dとしている。
上述したように、本実施形態における携帯端末装置3は、約1分間隔で現在位置を測位し、測位位置Pnを送信するので、α=4とすることで、携帯端末装置3が車両2から持出された後、約5分程度で持出の判定がされることで、ほぼリアルタイムの判断を行うことができる。
例えば、図1(b)の場合、測位位置P2と測位位置P3の間に、車両2から持出されたとすると、最新の測位位置をP5とした場合、距離d5’、d4’、d3、d2の平均距離Dで閾値Thを超える可能性が高く、この場合にはより早く持出判定が成される。
なお、実際の個数αの数は、測位位置の飛びの量(誤測位となった場合の測位位置の距離d)と、飛びが発生する頻度とを考慮して定める。そして、走行ルート9毎にαの値を変更するようにしてもよい。この場合には、走行ルート9毎に、予めテスト計測を繰り返すことで適切なαが決められる。
一方、個数αを少なくすることでよりリアルタイムに近い状態で持出を判定することが可能になるが、平均距離Dは、飛びの量による影響を大きく受けることになるので、平均距離Dと比較する閾値Thを大きく調整しておく必要がある。
いずれにしても、リアルタイム性の要求と、持出判定の精度との関係で適切な個数αと閾値Thが決められる。
以上説明したように本実施形態によれば、移動手段(車両2)内に持ち込まれた携帯端末装置3が測定した自装置の測位位置Pnを順次受信し、この測位位置Pnから、移動手段の走行ルート9までの距離d(最短距離)を、複数の測位位置に対して平均化した平均距離Dを算出し、この平均距離Dが閾値Thを超えたか否かにより携帯端末装置3が移動手段の外に持出されたか否かを判断するようにしている。
これにより、取得した携帯端末装置3の測位位置(座標値)に大きな飛びが発生しても、発生頻度が小さければ持出判定への影響を小さくすることができ、より精度よく持出の判定を行うことができる。
また、移動手段の予め決められた走行ルート上に複数の基準点を設け、測位位置Pnの近傍に存在する2つの基準点Rm、Rsを求め、両基準点Rm、Rsを通る直線と測位位置Pnとの距離dnを、走行ルートから測位位置Pnまでの距離の近似値としているので、計算の負荷を少なくすることができる。
また、距離dnは、各測位位置Pnに対して計算されるので、携帯端末装置3の現在位置が測位されなかった地点近傍の基準点に対する処理が不要となる。このため、計算量は測位位置の数で決まるため、基準点をより多く設定することができる。基準点を多くした場合、基準点Rm、Rsを決定する際に、各基準点までの距離dの算出数が増加するが、単純な幾何計算であり、大きな計算増にはならない。この場合でも、全ての基準点に対して距離dを算出することなく、前回の測位位置P(n−1)に対応する基準点Rmから前後所定数の基準点を対象とすることで、この幾何計算の増加も抑えることができる。
次に第2実施形態における持出し検出装置について説明する。
図2で説明した第1実施形態では、携帯端末装置3がGPS信号から測位した自装置の測位位置を中央指令センタ4に送信し、中央指令センタ4が、受信した測位位置と携帯端末装置3が持ち込まれた車両2(移動手段)の走行ルートとから、携帯端末装置3が移動手段の外部に持出されたか否かを判断する場合について説明した。
すなわち、第1実施形態では、車両2内に持ち込まれた携帯端末装置3が外部に持出されたか否かを、中央指令センタ4で判断している。
これに対して第2実施形態では、車両2(移動手段)に持ち込まれた携帯端末装置3自身が、外部に持出されたか否かを判断するものである。
図7は、第2実施形態における携帯端末装置5の構成を表したものである。
この携帯端末装置5は、第1実施形態における携帯端末装置3と同様に、移動手段を構成する車両2内に持ち込まれ、乗車情報の確認や発券処理を行う機能を備えている。
携帯端末装置5は、GPS測位装置51、第1記憶部52、制御部53、第2記憶部54、及び、データ通信装置55を備えている。
GPS測位装置51は、第1実施形態やその変形例における携帯端末装置3が備えるGPS測位装置31と同様の機能を備え、GPS衛星1からのGPS信号を受信して略1分毎に自装置の位置を(測位位置Pn)を測位している。本実施形態のGPS測位装置51では、測位した測位位置Pnは、そのまま測位位置記憶部521に保存されると共に、フィルタリング部531によるフィルタリング処理の対象とされる。
第1記憶部52、制御部53、第2記憶部54は、第1実施形態やその変形例における中央指令センタ4の、第1記憶部42、制御部43、第2記憶部44と同様に構成され、図3〜図5で説明した第1実施形態と同様にして、携帯端末装置5が車両2の外に持出されたか否かが判断される。
なお、図7において、各符号の最上位の数字5を4に変えた符号が第1実施形態の各部に対応する(符号51、55を除く)。
データ通信装置55は、制御部53と接続されており、携帯端末装置5が車両2外部に持出されたと判断された場合に、車両2の制御装置や、中央指令センタの制御装置(いずれも図示しない)に対して、携帯端末装置5が持出されたことを示す持出情報を送信する。
このように構成された、携帯端末装置5による持出の判定は第1実施形態と同様に行われる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、各種の変形をすることができる。
例えば、説明した実施形態では、各測位位置Pnに対応する距離dnから平均距離Dを算出する際に対象となる距離dnの数をα個とする場合について説明した(図6参照)。
これに対して、制御部43、53は、車両2が走行ルート9を出発してから終点に到着するまでの全測位位置Pn(フィルタリング処理により削除されたものを除く)に対応する距離dnを対象として平均距離Dを算出する。
図8は、この変形例で使用する距離dについて表したものである。
この図8に示すように、車両2の走行ルート9において、最初の測位位置P1に対応する距離d1から終点直前の測位位置Pnに対応する距離dnまでの、全ての距離d1〜dnを使用して、平均距離D=Σdi/n(加算範囲はi=1〜n)を算出する。
この変形例によれば、車両2が全走行ルートを走行した後に平均距離Dを算出し、閾値Thを超えていないかを判断するものである。
従って、この変形例の持出判定処理(図3に対応)では、ステップ60、70の持出判定、判定結果出力とを、終点に到着したと判断した後(ステップ90;Y)に行う。ステップ80は不要である。
そして、図5の持出判定では、α個についての判断に関連するステップ64とステップ65は不要であり、ステップ66における平均距離Dはα個ではなく全距離dを対象とする。
但し、変形例において、ステップ61〜63による距離dnの算出については、実施形態と同様に、ステップ30のフィルタリング処理の後に(測位位置Pn毎に)行うようにしてもよい。
この変形例によれば、車両2が終点に到着した後であるが、より多くの距離dの平均値を使用することで、測位位置Pnの飛びが発生しても、より精度よく持出の判定を行うことができる。
また、第1実施形態では、中央指令センタ4が車両2の外部に存在する場合について説明したが、中央指令センタ4、又は、その全機能を車両2内に搭載した車両端末装置が備えるようにしてもよい。
1 GPS衛星
2 車両
3、5 携帯端末装置
9 走行ルート
31 GPS測位装置
32 データ通信装置
4 中央指令センタ
41 データ通信装置
42、52 第1記憶部
421、521 測位位置記憶部
422、522 距離記憶部
43、53 制御部
44、54 第2記憶部
441、541 基準点記憶部
442、542 閾値記憶部
51 GPS測位装置
55 データ通信装置

Claims (8)

  1. 予め決められた走行ルートを走行する移動手段に持ち込まれた携帯端末装置が前記移動手段から持出されたことを検出する持出し検出装置であって、
    前記携帯端末装置が持ち込まれた移動手段の前記走行ルートに設定された複数の基準点を取得する基準点取得手段と、
    GPS衛星からの受信信号により前記携帯端末装置が検出した測位位置Pを取得する測位位置取得手段と、
    前記取得した測位位置Pに対応する、当該測位位置Pに最も近い基準点Rmと次に近い基準点Rsを特定する基準点特定手段と、
    前記取得した測位位置Pに対応する、当該測位位置Pから前記特定した両基準点を通る直線までの距離dを算出する距離算出手段と、
    前記取得した複数の測位位置に対応する各距離dの平均距離Dを算出する平均距離算出手段と、
    前記算出した平均距離Dが所定の閾値よりも大きい場合に、前記携帯端末装置が前記移動手段から外部に持出されたと判定する持出し判定手段と、
    を具備したことを特徴とする持出し検出装置。
  2. 前記取得した測位位置Pが適切か否かを判断するフィルタリング手段と、
    前記基準点特定手段と、前記距離算出手段は、前記フィルタリング手段で適切と判断された測位位置Pを対象として、基準点Rm、Rsを特定し、距離dを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の持出し検出装置。
  3. 前記基準点取得手段は、線路上を走行する列車又は、バスの走行ルートに設定された複数の基準点を取得する、
    ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の持出し検出装置。
  4. 前記基準点取得手段は、予め設定されている基準点を取得する、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の持出し検出装置。
  5. 前記基準点取得手段は、走行ルートを取得し、当該走行ルートに基準点を設定することで基準点を取得する、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の持出し検出装置。
  6. 前記平均距離算出手段は、最新の測位位置Pから所定数前の測位位置Pに対応する各距離dの平均距離Dを算出する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の持出し検出装置。
  7. 前記平均距離算出手段は、全ての測位位置Pに対応する全ての距離dの平均距離Dを算出する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の持出し検出装置。
  8. GPS衛星からの受信信号により測位位置Pを検出する測位位置検出手段と、
    請求項1に記載の持出し検出装置と、
    を備え、
    前記測位位置取得手段は、前記測位位置検出手段で検出した測位位置Pを取得する、
    ことを特徴とする携帯端末装置。
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