JP2019011961A - 電子部品搬送装置および電子部品検査装置 - Google Patents

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Takahito Jitsukata
崇仁 實方
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Hirokazu Ishida
浩和 石田
大輔 石田
Daisuke Ishida
大輔 石田
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Abstract

【課題】光照射部から照射される光の照射方向を電子部品載置部に対して正確に調整することができる電子部品搬送装置および電子部品検査装置を提供すること。
【解決手段】電子部品を搬送する搬送部と、前記電子部品が載置される電子部品載置部を配置可能な領域と、光を照射可能であり、前記光の照射方向を前記電子部品載置部に対して調整可能な光照射部と、前記電子部品載置部に投影された前記光の投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、前記電子部品載置部における前記電子部品の有無の判断処理を行なう処理部と、前記投影形状の画像を表示する表示部、を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
【選択図】図14

Description

本発明は、電子部品搬送装置および電子部品検査装置に関する。
従来から、例えばICデバイス等のような電子部品の電気的な検査をする検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の検査装置では、ICデバイスに対して検査を行なう際、ICデバイスを検査用ソケットまで搬送し、検査用ソケットに載置して、その検査を行なうよう構成されている。また、特許文献1に記載の検査装置では、ICデバイスに対する検査を行なうのに先立って、検査用ソケットにICデバイスが残留しているか否か、すなわち、ICデバイスの有無を判断している。この判断の必要性としては、例えば仮に検査用ソケットにICデバイスが残留していた場合、この残留デバイスに、これらから検査されるICデバイスが重なってしまい、正確な検査結果が得られないおそれがあるからである。そして、特許文献1に記載の検査装置では、ICデバイスの有無の判断は、検査用ソケットに向かってスリット光を照射した状態で、撮像タイミングが異なる(ICデバイス搬送前後)2枚の画像を得て、これら2枚の画像の違い(画像差)を検出し、その検出結果に基づいて行われる。
特開2014−196908号公報
しかしながら、特許文献1に記載の検査装置では、検査用ソケットの種類に応じて、スリット光を照射するレーザー光源(光照射部)の位置や向きを調整する必要がある。例えばこの調整を手動、すなわち、レーザー光源に直接触れて手作業で行なう場合、検査用ソケットの種類(例えば、検査用ソケットが有するICデバイス収納用の凹部の大きさが非常に小さい等)によっては、レーザー光源からのスリット光を、ICデバイスの有無の判断を正確に行なう位置に正確に照射させるのが困難となることがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下のものとして実現することが可能である。
本発明の電子部品搬送装置は、電子部品を搬送する搬送部と、
前記電子部品が載置される電子部品載置部を配置可能な領域と、
光を照射可能であり、前記光の照射方向を前記電子部品載置部に対して調整可能な光照射部と、
前記電子部品載置部に投影された前記光の投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、前記電子部品載置部における前記電子部品の有無の判断処理を行なう処理部と、
前記投影形状の画像を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
これにより、光の照射方向を調整する際、光の電子部品載置部上での投影形状の画像を含む画面を確認しながら、光照射部の位置や姿勢を調整することができる。これにより、電子部品載置部の大きさや種類を問わず、照射位置を把握して、この照射位置が電子部品載置部の目標位置に位置するよう調整することができる。その結果、光照射部から照射される光の照射方向を電子部品載置部に対して正確に調整することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表示部は、前記光の投影位置および前記電子部品載置部を撮像した画像を表示可能であるのが好ましい。
これにより、光の照射方向を調整する際、照射位置が所定の位置にある状態の画像を含む画面を確認しながら、光照射部の位置や姿勢を調整することができる。これにより、電子部品載置部の大きさや種類を問わず、照射位置を把握して、この照射位置が電子部品載置部の目標位置に位置するよう調整することができる。その結果、光照射部から照射される光の照射方向を電子部品載置部に対してより正確に調整することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記照射位置が所定の位置にあることを報知する報知部を備えるのが好ましい。
これにより、光の照射方向を調整する際、報知部から報知される、照射位置が所定の位置にあることの情報を確認しながら、光照射部の位置や姿勢を調整することができる。これにより、電子部品載置部の大きさや種類を問わず、照射位置を把握して、この照射位置が電子部品載置部の目標位置に位置するよう調整することができる。その結果、光照射部から照射される光の照射方向を電子部品載置部に対して正確に調整することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記電子部品載置部は、前記電子部品が収納、載置される凹部を有し、
前記報知部は、前記照射位置が前記凹部を含む第1領域にあるときに第1報知をし、前記照射位置が前記第1領域の外側でかつ前記電子部品載置部上の第2領域にあるときに第2報知をするのが好ましい。
これにより、第1報知と第2報知とを区別して認識することにより、光の照射位置がどこにあるのかを正確に把握することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記報知部は、音を発するものであり、
前記第1報知と前記第2報知とは、前記音が異なるのが好ましい。
これにより、第1報知と第2報知とを正確に聴き分けることができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記報知部は、前記照射位置が前記電子部品載置部よりも外側の第3領域にあるときに第3報知をするのが好ましい。
これにより、第1報知と第2報知と第3報知とを区別して認識することにより、光の照射位置がどこにあるのかをさらに正確に把握することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記照射方向の調整は、前記光照射部の鉛直方向の高さと、前記光照射部の鉛直方向に対する角度とのうちの少なくとも一方を調整することにより可能となるのが好ましい。
これにより、光の照射方向の調整を迅速かつ簡単に行なうことができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記投影形状は、線状をなし、
前記線状の幅方向の中心線を前記照射位置とするのが好ましい。
これにより、前記線状の幅の大小に関わらず、照射位置を決定することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記照射方向の調整は、前記判断処理に先立って行なわれるのが好ましい。
これにより、電子部品の種類に応じて電子部品載置部を交換した場合であっても、電子部品載置部における電子部品の有無の判断を正確に検出することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記電子部品載置部は、前記電子部品を載置して検査可能な検査部であるのが好ましい。
検査部では、電子部品の検査に先立って、電子部品の有無、すなわち、電子部品の残留を検出する場合がある。そのため、表示部で表示される画像を確認しながら、残留検出で用いられる光照射部からの光の照射方向を電子部品載置部に対して調整することは、残留検出を正確に行なう上で特に好ましい。
本発明の電子部品搬送装置は、電子部品を搬送する搬送部と、
前記電子部品が載置される電子部品載置部を配置可能な領域と、
光を照射可能であり、前記光の照射方向を前記電子部品載置部に対して調整可能な光照射部と、
前記電子部品載置部に投影された前記光の前記電子部品載置部上での投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、前記電子部品載置部における前記電子部品の有無の判断処理を行なう処理部と、
前記照射位置が所定の位置にあることを報知する報知部と、を備えることを特徴とする。
これにより、光の照射方向を調整する際、報知部から報知される、照射位置が所定の位置にあることの情報を確認しながら、光照射部の位置や姿勢を調整することができる。これにより、電子部品載置部の大きさや種類を問わず、照射位置を把握して、この照射位置が電子部品載置部の目標位置に位置するよう調整することができる。その結果、光照射部から照射される光の照射方向を電子部品載置部に対して正確に調整することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記光照射部の鉛直方向の高さと、前記光照射部の鉛直方向に対する角度とに基づいて、前記照射位置を検出する検出部を備えるのが好ましい。
これにより、照射位置を迅速かつ正確に検出することができる。
本発明の電子部品検査装置は、電子部品を搬送する搬送部と、
前記電子部品が載置される電子部品載置部と、
前記電子部品載置部を配置可能な領域と、
光を照射可能であり、前記光の照射方向を前記電子部品載置部に対して調整可能な光照射部と、
前記電子部品載置部に投影された前記光の投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、前記電子部品載置部における前記電子部品の有無の判断処理を行なう処理部と、
前記投影形状の画像を表示する表示部と、を備え、
前記電子部品載置部は、前記電子部品を載置して検査可能な検査部であることを特徴とする。
これにより、光の照射方向を調整する際、光の検査部上での投影形状の画像を含む画面を確認しながら、光照射部の位置や姿勢を調整することができる。これにより、検査部の大きさや種類を問わず、照射位置を把握して、この照射位置が検査部の目標位置に位置するよう調整することができる。その結果、光照射部から照射される光の照射方向を検査部に対して正確に調整することができる。
また、検査部としての電子部品載置部にまで電子部品を搬送することができ、よって、当該電子部品に対する検査を検査部で行なうことができる。また、検査後の電子部品を検査部から搬送することができる。
図1は、本発明の電子部品検査装置の第1実施形態を正面側から見た概略斜視図である。 図2は、図1に示す電子部品検査装置の動作状態を示す概略平面図である。 図3は、図2中の検査領域内の拡大詳細平面図である。 図4は、図3中の矢印A方向から見た部分断面図である。 図5は、図3に示す検査領域内に配置された検査部にICデバイスが載置されていない状態を示す平面図である。 図6は、図5中の矢印B方向から見た部分断面図である。 図7は、図3に示す検査領域内に配置された検査部にICデバイスが載置された状態を示す平面図である。 図8は、図7中の矢印C方向から見た部分断面図である。 図9は、図3に示す検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整している状態の一例を示す部分断面図である。 図10は、図3に示す検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整している状態の一例を示す部分断面図である。 図11は、図3に示す検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整している状態の一例を示す部分断面図である。 図12は、図3に示す検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整するときに用いられる画像の一例である。 図13は、図3に示す検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整するときに用いられる画像の一例である。 図14は、図3に示す検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整するときに用いられる画像の一例である。 図15は、本発明の電子部品検査装置(第2実施形態)の検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整するときに用いられる画像の一例である。 図16は、本発明の電子部品検査装置(第3実施形態)の検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整するときに用いられる画像の一例である。 図17は、本発明の電子部品検査装置(第4実施形態)の検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整するときに用いられる画像の一例である。 図18は、本発明の電子部品検査装置(第5実施形態)の検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整するときに用いられる画像の一例である。 図19は、本発明の電子部品検査装置(第6実施形態)の検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整している状態の一例を示す部分断面図である。 図20は、本発明の電子部品検査装置(第6実施形態)の検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整している状態の一例を示す部分断面図である。 図21は、本発明の電子部品検査装置(第6実施形態)の検査領域内に配置された検査部に照射する光の位置を調整している状態の一例を示す部分断面図である。 図22は、本発明の電子部品検査装置(第7実施形態)の検査領域内を正面側から見た部分断面図である。 図23は、本発明の電子部品検査装置(第8実施形態)の検査領域内を正面側から見た部分断面図である。 図24は、本発明の電子部品検査装置(第9実施形態)の検査領域内の拡大詳細平面図である。
以下、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
以下、図1〜図14を参照して、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第1実施形態について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸とY軸を含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直となっている。また、X軸に平行な方向を「X方向(第1の方向)」とも言い、Y軸に平行な方向を「Y方向(第2の方向)」とも言い、Z軸に平行な方向を「Z方向(第3の方向)」とも言う。また、各方向の矢印が向いた方向を「正」、その反対方向を「負」と言う。また、本願明細書で言う「水平」とは、完全な水平に限定されず、電子部品の搬送が阻害されない限り、水平に対して若干(例えば5°未満程度)傾いた状態も含む。また、図1、図4、図6、図8〜図11中(図19〜図23についても同様)の上側、すなわち、Z軸方向正側を「上」または「上方」、下側、すなわち、Z軸方向負側を「下」または「下方」と言うことがある。
本発明の電子部品搬送装置10は、図1に示す外観を有するものである。この本発明の電子部品搬送装置10は、ハンドラーであり、電子部品を搬送する搬送部25と、電子部品が載置される電子部品載置部である検査部16を配置可能な検査領域A3(領域)と、レーザー光L41(光)を照射可能であり、レーザー光L41(光)の照射方向を検査部16(電子部品載置部)に対して調整可能な光照射部4と、検査部16(電子部品載置部)に投影された(照射された)レーザー光L41(光)の検査部16(電子部品載置部)上での投影形状(照射形状)および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、検査部16(電子部品載置部)における電子部品の有無の判断処理を行なう処理部としての制御部800と、投影形状の画像を表示する表示部としてのモニター300と、を備える。
これにより、後述するように、レーザー光L41の照射方向を調整する際、レーザー光L41の検査部16上での投影形状の画像(拡大画像)を含む画面6を確認しながら、光照射部4の位置や姿勢を調整することができる。これにより、検査部16の大きさや種類を問わず、照射位置を把握して、この照射位置が検査部16の目標位置に位置するよう調整することができる。その結果、光照射部4から照射されるレーザー光L41の照射方向を検査部16に対して正確に調整することができる。
また、図2に示すように、本発明の電子部品検査装置1は、電子部品を搬送する搬送部25と、電子部品が載置される電子部品載置部である検査部16と、検査部16(電子部品載置部)を配置可能な検査領域A3(領域)と、レーザー光L41(光)を照射可能であり、レーザー光L41(光)の照射方向を検査部16(電子部品載置部)に対して調整可能な光照射部4と、検査部16(電子部品載置部)に投影されたレーザー光L41(光)の検査部16(電子部品載置部)上での投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、検査部16(電子部品載置部)における電子部品の有無の判断処理を行なう処理部としての制御部800と、投影形状の画像を表示する表示部としてのモニター300と、を備える。前述したように、電子部品載置部は、電子部品を載置して検査可能な検査部16である。
これにより、前述した電子部品搬送装置10の利点を持つ電子部品検査装置1が得られる。また、検査部16にまで電子部品を搬送することができ、よって、当該電子部品に対する検査を検査部16で行なうことができる。また、検査後の電子部品を検査部16から搬送することができる。
以下、各部の構成について詳細に説明する。
図1、図2に示すように、電子部品搬送装置10を有する電子部品検査装置1は、例えばBGA(Ball Grid Array)パッケージであるICデバイス等の電子部品を搬送し、その搬送過程で電子部品の電気的特性を検査・試験(以下単に「検査」と言う)する装置である。なお、以下では、説明の便宜上、前記電子部品としてICデバイスを用いる場合について代表して説明し、これを「ICデバイス90」とする。ICデバイス90は、本実施形態では平板状をなすものとなっている。
なお、ICデバイスとしては、前記のものの他に、例えば、「LSI(Large Scale Integration)」「CMOS(Complementary MOS)」「CCD(Charge Coupled Device)」や、ICデバイスを複数モジュールパッケージ化した「モジュールIC」、また、「水晶デバイス」、「圧力センサー」、「慣性センサー(加速度センサー)」、「ジャイロセンサー」、「指紋センサー」等が挙げられる。
電子部品検査装置1(電子部品搬送装置10)は、トレイ供給領域A1と、デバイス供給領域A2と、検査領域A3と、デバイス回収領域A4と、トレイ除去領域A5とを備え、これらの領域は、後述するように各壁部で分けられている。そして、ICデバイス90は、トレイ供給領域A1からトレイ除去領域A5まで前記各領域を矢印α90方向に順に経由し、途中の検査領域A3で検査が行われる。このように電子部品検査装置1は、各領域を経由するようにICデバイス90を搬送する搬送部25を有する電子部品搬送装置10と、検査領域A3内で検査を行なう検査部16と、制御部800とを備えたものとなっている。また、その他、電子部品検査装置1は、モニター300と、シグナルランプ400と、操作パネル700とを備えている。
なお、電子部品検査装置1は、トレイ供給領域A1、トレイ除去領域A5が配された方、すなわち、図2中の下側が正面側となり、検査領域A3が配された方、すなわち、図2中の上側が背面側として使用される。
また、電子部品検査装置1は、ICデバイス90の種類ごとに交換される「チェンジキット」と呼ばれるものを予め搭載して用いられる。このチェンジキットには、ICデバイス90(電子部品)が載置される載置部(電子部品載置部)がある。本実施形態の電子部品検査装置1では、この載置部は、複数の箇所に設置されており、例えば、後述する温度調整部12と、デバイス供給部14と、デバイス回収部18とがある。また、ICデバイス90(電子部品)が載置される載置部(電子部品載置部)には、前記のようなチェンジキットとは別に、ユーザーが用意するトレイ200と、回収用トレイ19と、その他、検査部16もある。
トレイ供給領域A1は、未検査状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が供給される給材部である。トレイ供給領域A1は、トレイ200を複数積み重ねて搭載可能な搭載領域と言うこともできる。なお、本実施形態では、各トレイ200には、複数の凹部(ポケット)が行列状に配置されている。各凹部には、ICデバイス90を1つずつ収納、載置することができる。
デバイス供給領域A2は、トレイ供給領域A1から搬送されたトレイ200上の複数のICデバイス90がそれぞれ検査領域A3まで搬送、供給される領域である。なお、トレイ供給領域A1とデバイス供給領域A2とを跨ぐように、トレイ200を1枚ずつ水平方向に搬送するトレイ搬送機構11A、11Bが設けられている。トレイ搬送機構11Aは、搬送部25の一部であり、トレイ200を、当該トレイ200に載置されたICデバイス90ごとY方向の正側、すなわち、図2中の矢印α11A方向に移動させることができる。これにより、ICデバイス90を安定してデバイス供給領域A2に送り込むことができる。また、トレイ搬送機構11Bは、空のトレイ200をY方向の負側、すなわち、図2中の矢印α11B方向に移動させることができる移動部である。これにより、空のトレイ200をデバイス供給領域A2からトレイ供給領域A1に移動させることができる。
デバイス供給領域A2には、温度調整部(ソークプレート(英語表記:soak plate、中国語表記(一例):均温板))12と、デバイス搬送ヘッド13と、トレイ搬送機構15とが設けられている。また、デバイス供給領域A2と検査領域A3とを跨ぐように移動するデバイス供給部14も設けられている。
温度調整部12は、複数のICデバイス90が載置される載置部であり、当該載置されたICデバイス90を一括して加熱または冷却することができる「ソークプレート」と呼ばれる。このソークプレートにより、検査部16で検査される前のICデバイス90を予め加熱または冷却して、当該検査(高温検査や低温検査)に適した温度に調整することができる。
このような載置部としての温度調整部12は、固定されている。これにより、当該温度調整部12上でのICデバイス90に対して安定して温度調整することができる。
また、温度調整部12は、グランドされて(接地されて)いる。
図2に示す構成では、温度調整部12は、Y方向に2つ配置、固定されている。そして、トレイ搬送機構11Aによってトレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200上のICデバイス90は、いずれかの温度調整部12まで搬送される。
デバイス搬送ヘッド13は、ICデバイス90を把持するものであり、デバイス供給領域A2内でX方向およびY方向に移動可能に支持され、さらにZ方向にも移動可能に支持されている。このデバイス搬送ヘッド13は、搬送部25の一部でもあり、トレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200と温度調整部12との間のICデバイス90の搬送と、温度調整部12と後述するデバイス供給部14との間のICデバイス90の搬送とを担うことができる。なお、図2中では、デバイス搬送ヘッド13のX方向の移動を矢印α13Xで示し、デバイス搬送ヘッド13のY方向の移動を矢印α13Yで示している。
デバイス供給部14は、温度調整部12で温度調整されたICデバイス90が載置される載置部であり、当該ICデバイス90を検査部16近傍まで搬送することができる「供給用シャトルプレート」または単に「供給シャトル」と呼ばれるものである。このデバイス供給部14も、搬送部25の一部となり得る。このデバイス供給部14は、ICデバイス90が収納、載置される凹部(ポケット)を有している。
また、載置部としてのデバイス供給部14は、デバイス供給領域A2と検査領域A3との間をX方向、すなわち、矢印α14方向に沿って往復移動可能(移動可能)に支持されている。これにより、デバイス供給部14は、ICデバイス90をデバイス供給領域A2から検査領域A3の検査部16近傍まで安定して搬送することができ、また、検査領域A3でICデバイス90がデバイス搬送ヘッド17によって取り去られた後は再度デバイス供給領域A2に戻ることができる。
図2に示す構成では、デバイス供給部14は、Y方向に2つ配置されており、Y方向負側のデバイス供給部14を「デバイス供給部14A」と言い、Y方向正側のデバイス供給部14を「デバイス供給部14B」と言うことがある。そして、温度調整部12上のICデバイス90は、デバイス供給領域A2内でデバイス供給部14Aまたはデバイス供給部14Bまで搬送される。また、デバイス供給部14は、温度調整部12と同様に、当該デバイス供給部14に載置されたICデバイス90を加熱または冷却可能に構成されている。これにより、温度調整部12で温度調整されたICデバイス90に対して、その温度調整状態を維持して、検査領域A3の検査部16近傍まで搬送することができる。また、デバイス供給部14も、温度調整部12と同様に、グランドされている。
トレイ搬送機構15は、全てのICデバイス90が除去された状態の空のトレイ200をデバイス供給領域A2内でX方向の正側、すなわち、矢印α15方向に搬送する機構である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、トレイ搬送機構11Bによってデバイス供給領域A2からトレイ供給領域A1に戻される。
検査領域A3は、ICデバイス90を検査する領域である。この検査領域A3には、ICデバイス90に対して検査を行なう検査部16と、デバイス搬送ヘッド17とが設けられている。
デバイス搬送ヘッド17は、搬送部25の一部であり、温度調整部12と同様に、把持したICデバイス90を加熱または冷却可能に構成されている。図4に示すように、デバイス搬送ヘッド17は、その下部に、ICデバイス90(電子部品)を吸着により把持する把持部171を有している。これにより、前記温度調整状態が維持されたICデバイス90を把持して、前記温度調整状態を維持したまま、ICデバイス90を検査領域A3内で搬送することができる。なお、把持部171の設置数は、図4に示すものに限定されない。
このようなデバイス搬送ヘッド17は、検査領域A3内でY方向およびZ方向に往復移動可能に支持され、「インデックスアーム」と呼ばれる機構の一部となっている。これにより、デバイス搬送ヘッド17は、デバイス供給領域A2から搬入されたデバイス供給部14から、ICデバイス90を持ち上げて、検査部16上に搬送し、載置することができる。
なお、図2、図3中では、デバイス搬送ヘッド17のY方向の往復移動を矢印α17Yで示している。そして、図3に示すように、デバイス搬送ヘッド17は、検査領域A3内で、ICデバイス90のデバイス供給部14Aから検査部16への搬送(図3中の上側で実線で示すデバイス搬送ヘッド17と、中央で二点鎖線で示すデバイス搬送ヘッド17を参照)と、ICデバイス90のデバイス供給部14Bから検査部16への搬送(図3中の下側で二点鎖線で示すデバイス搬送ヘッド17と、中央で二点鎖線で示すデバイス搬送ヘッド17を参照)とを担うことができる。また、デバイス搬送ヘッド17は、Y方向に往復移動可能に支持されているが、これに限定されず、X方向にも往復移動可能に支持されていてもよい。
検査部16(ソケット)は、電子部品であるICデバイス90を載置して、当該ICデバイス90の電気的特性を検査する載置部(電子部品載置部)である。図3、図4に示すように、検査部16は、ICデバイス90が収納、載置される凹部(ポケット)161を有し、その凹部161の底面162に、複数のプローブピン(図示せず)が設けられている。そして、ICデバイス90の端子とプローブピンとが導電可能に接続される、すなわち、接触することにより、ICデバイス90の検査を行なうことができる。ICデバイス90の検査は、検査部16に接続されるテスターが備える検査制御部に記憶されているプログラムに基づいて行われる。
なお、凹部161は、本実施形態では、一例として、図3に示すようにX方向に間隔を置いて3つ配置されており、X方向負側から順に「凹部161A」、「凹部161B」、「凹部161C」と言うこととがある。また、凹部161の配置態様(X方向の配置数とY方向の配置数)や総配置数は、図3に示すものに限定されない。
このような検査部16は、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
デバイス回収領域A4は、検査領域A3で検査され、その検査が終了した複数のICデバイス90が回収される領域である。このデバイス回収領域A4には、回収用トレイ19と、デバイス搬送ヘッド20と、トレイ搬送機構21とが設けられている。また、検査領域A3とデバイス回収領域A4とを跨ぐように移動するデバイス回収部18も設けられている。また、デバイス回収領域A4には、空のトレイ200も用意されている。
デバイス回収部18は、検査部16で検査が終了したICデバイス90が載置され、当該ICデバイス90をデバイス回収領域A4まで搬送することができる載置部であり、「回収用シャトルプレート」または単に「回収シャトル」と呼ばれる。このデバイス回収部18も、搬送部25の一部となり得る。
また、デバイス回収部18は、検査領域A3とデバイス回収領域A4との間をX方向、すなわち、矢印α18方向に沿って往復移動可能に支持されている。また、図2に示す構成では、デバイス回収部18は、デバイス供給部14と同様に、Y方向に2つ配置されており、Y方向負側のデバイス回収部18を「デバイス回収部18A」と言い、Y方向正側のデバイス回収部18を「デバイス回収部18B」と言うことがある。そして、検査部16上のICデバイス90は、デバイス回収部18Aまたはデバイス回収部18Bに搬送され、載置される。そして、図3に示すように、デバイス搬送ヘッド17は、検査領域A3内で、ICデバイス90の検査部16からデバイス回収部18Aへの搬送(図3中の中央で二点鎖線で示すデバイス搬送ヘッド17と、上側で実線で示すデバイス搬送ヘッド17を参照)と、ICデバイス90の検査部16からデバイス回収部18Bへの搬送(図3中の中央で二点鎖線で示すデバイス搬送ヘッド17と、下側で二点鎖線で示すデバイス搬送ヘッド17を参照)とを担うことができる。また、デバイス回収部18も、温度調整部12やデバイス供給部14と同様に、グランドされている。
回収用トレイ19は、検査部16で検査されたICデバイス90が載置される載置部であり、デバイス回収領域A4内で移動しないよう固定されている。これにより、デバイス搬送ヘッド20等の各種可動部が比較的多く配置されたデバイス回収領域A4であっても、回収用トレイ19上では、検査済みのICデバイス90が安定して載置されることとなる。なお、図2に示す構成では、回収用トレイ19は、X方向に沿って3つ配置されている。
また、空のトレイ200も、X方向に沿って3つ配置されている。この空のトレイ200も、検査部16で検査されたICデバイス90が載置される載置部となる。そして、デバイス回収領域A4に移動してきたデバイス回収部18上のICデバイス90は、回収用トレイ19および空のトレイ200のうちのいずれかに搬送され、載置される。これにより、ICデバイス90は、検査結果ごとに分類されて、回収されることとなる。
デバイス搬送ヘッド20は、デバイス回収領域A4内でX方向およびY方向に移動可能に支持され、さらにZ方向にも移動可能な部分を有している。このデバイス搬送ヘッド20は、搬送部25の一部であり、ICデバイス90をデバイス回収部18から回収用トレイ19や空のトレイ200に搬送することができる。なお、図2中では、デバイス搬送ヘッド20のX方向の移動を矢印α20Xで示し、デバイス搬送ヘッド20のY方向の移動を矢印α20Yで示している。
トレイ搬送機構21は、トレイ除去領域A5から搬入された空のトレイ200をデバイス回収領域A4内でX方向、すなわち、矢印α21方向に搬送する機構である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、ICデバイス90が回収される位置に配されることとなる、すなわち、前記3つの空のトレイ200のうちのいずれかとなり得る。
トレイ除去領域A5は、検査済み状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が回収され、除去される除材部である。トレイ除去領域A5では、多数のトレイ200を積み重ねることができる。
また、デバイス回収領域A4とトレイ除去領域A5とを跨ぐように、トレイ200を1枚ずつY方向に搬送するトレイ搬送機構22A、トレイ搬送機構22Bが設けられている。トレイ搬送機構22Aは、搬送部25の一部であり、トレイ200をY方向、すなわち、矢印α22A方向に往復移動させることができる移動部である。これにより、検査済みのICデバイス90をデバイス回収領域A4からトレイ除去領域A5に搬送することができる。また、トレイ搬送機構22Bは、ICデバイス90を回収するための空のトレイ200をY方向の正側、すなわち、矢印α22B方向に移動させることができる。これにより、空のトレイ200をトレイ除去領域A5からデバイス回収領域A4に移動させることができる。
制御部800は、例えば、トレイ搬送機構11Aと、トレイ搬送機構11Bと、温度調整部12と、デバイス搬送ヘッド13と、デバイス供給部14と、トレイ搬送機構15と、検査部16と、デバイス搬送ヘッド17と、デバイス回収部18と、デバイス搬送ヘッド20と、トレイ搬送機構21と、トレイ搬送機構22Aと、トレイ搬送機構22Bと、後述する残留検出ユニット3との各部の作動を制御することができる。
オペレーターは、モニター300を介して、電子部品検査装置1の動作条件等を設定したり、確認したりすることができる。このモニター300は、例えば液晶画面で構成された表示画面301を有し、電子部品検査装置1の正面側上部に配置されている。図1に示すように、トレイ除去領域A5の図中の右側には、マウスを載置するマウス台600が設けられている。このマウスは、モニター300に表示された画面を操作する際に用いられる。
また、モニター300に対して図1の右下方には、操作パネル700が配置されている。操作パネル700は、モニター300とは別に、電子部品検査装置1に所望の動作を命令するものである。
また、シグナルランプ400は、発光する色の組み合わせにより、電子部品検査装置1の作動状態等を報知することができる。シグナルランプ400は、電子部品検査装置1の上部に配置されている。なお、電子部品検査装置1には、スピーカー500が内蔵されており、このスピーカー500によっても電子部品検査装置1の作動状態等を報知することもできる。
電子部品検査装置1は、トレイ供給領域A1とデバイス供給領域A2との間が第1隔壁231によって区切られており、デバイス供給領域A2と検査領域A3との間が第2隔壁232によって区切られており、検査領域A3とデバイス回収領域A4との間が第3隔壁233によって区切られており、デバイス回収領域A4とトレイ除去領域A5との間が第4隔壁234によって区切られている。また、デバイス供給領域A2とデバイス回収領域A4との間も、第5隔壁235によって区切られている。
電子部品検査装置1は、最外装がカバーで覆われており、当該カバーには、例えばフロントカバー241、サイドカバー242、サイドカバー243、リアカバー244、トップカバー245がある。
前述したように、検査領域A3での電子部品載置部は、ICデバイス90(電子部品)を載置して検査可能な検査部16である。電子部品検査装置1では、検査部16でICデバイス90の検査を行なう際、その検査に先立って、検査部16の凹部161におけるICデバイス90の有無、すなわち、ICデバイス90の残留を検出する。残留検出を行なう理由としては、例えば、次のような理由が挙げられる。
検査部16の凹部161にICデバイス90が残留していた場合(以下このICデバイス90を「残留デバイス」という)、この凹部161で検査が行われる次のICデバイス90(以下このICデバイス90を「未検査デバイス」という)が残留デバイスに重なって載置されてしまう。このような状態では、未検査デバイスに対する検査を正確に行なうことが困難となるおそれがある。そのため、検査部16では、ICデバイス90の残留検出を行なうのが好ましい。
そこで、電子部品検査装置1は、検査部16でのICデバイス90の残留を検出する残留検出ユニット3を備えている。図3、図4に示すように、残留検出ユニット3は、光照射部4と、撮像部5とを有している。
図4に示すように、光照射部4は、検査部16に対して左斜め上方、すなわち、検査部16に対してX方向負側かつZ方向正側に配置されている。この光照射部4は、本実施形態では、3つのレーザー光源41で構成されている。これらのレーザー光源41は、Z方向に沿って間隔を置いて配置されており、Z方向負側から順に「レーザー光源41A」、「レーザー光源41B」、「レーザー光源41C」と言うことがある。
レーザー光源41Aは、検査部16(電子部品載置部)の凹部161Aに向かってレーザー光L41(光)をY方向に沿ったスリット光として照射することができる。
レーザー光源41Bは、検査部16(電子部品載置部)の凹部161Bに向かってレーザー光L41(光)をY方向に沿ったスリット光として照射することができる。
レーザー光源41Cは、検査部16(電子部品載置部)の凹部161Cに向かってレーザー光L41(光)をY方向に沿ったスリット光として照射することができる。
なお、レーザー光源41Aは、凹部161Cに向かって、レーザー光源41Cは、凹部161Aに向かって、レーザー光L41(光)を照射してもよい。
なお、各レーザー光源41としては、例えば、シリンドリカルレンズを有するもの等を用いることができる。これにより、レーザー光L41の検査部16上での投影形状が線状となる。また、各レーザー光源41として、上記のものの他に、例えば、スポット光をY方向に沿って走査するものを用いてもよい。
また、レーザー光源41の配置数は、凹部161のX方向に沿った配置数と同じかまたはそれ以上であるのが好ましい。また、この配置数は、本実施形態では3つであったが、これに限定されず、例えば、1つ、2つまたは4つ以上であってもよい。
また、レーザー光源41(光照射部4)の配置箇所は、図4に示す構成では検査部16に対して図中の左斜め上方であったが、これに限定されず、例えば、右斜め上方であってもよいし、左斜め上方と右斜め上方との双方であってもよい。
図4に示すように、撮像部5は、検査部16の上側、すなわち、検査部16に対してZ方向正側に配置、固定されている。図3に示すように、この撮像部5は、本実施形態では、4つのカメラ51で構成されている。これらのカメラ51は、X方向に2つ、Y方向に2つずつ配置されており、撮像範囲が異なる。そして、各カメラ51で撮像された画像同士を合成して、検査部16全体の画像を得ることができる。
なお、各カメラ51としては、特に限定されず、例えば、CCD(charge-coupled device)カメラや3次元カメラ等を用いることができる。
また、カメラ51の配置数は、本実施形態では4つであったが、これに限定されず、例えば、1つ、2つ、3つまたは5つ以上であってもよい。また、カメラ51の配置態様(X方向の配置数とY方向の配置数)も、図3に示すものに限定されない。
また、各カメラ51は、本実施形態では固定されているが、これに限定されず、例えば、回動可能に支持されていてもよい。これにより、例えば、各カメラ51の撮像範囲を変更することができたり、カメラ51の総配置数をできる限り抑えることができる。
そして、検査部16(電子部品載置部)の各凹部161におけるICデバイス90の残留検出処理、すなわち、ICデバイス90(電子部品)の有無の判断処理は、制御部800で行なわれる。この処理部である制御部800は、少なくとも1つのプロセッサーを有し、このプロセッサーが制御部800内に記憶された各種の指示、判断や命令等を読み込み、プロセッサーが、各種の指示、各種の判断や各種の命令等を行なう。制御部800(プロセッサー)は、検査部16(電子部品載置部)に投影されたレーザー光L41(光)の検査部16(電子部品載置部)上での投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、残留検出処理を行なうことができる。以下、この処理について、図5〜図8を参照しつつ説明する。図5〜図8には、代表的に1つの凹部161と、この凹部161に照射させたレーザー光L41とが描かれている。
図5、図6に示すように、凹部161にICデバイス90が載置されていない状態では、レーザー光L41は、凹部161の底面162にまで到達している。また、このときの検査部16上でのレーザー光L41の投影形状は、図5に示すような屈曲した線状(ライン状)をなす(図5中の二点鎖線で囲まれた部分参照)。また、図5に示すレーザー光L41の投影形状は、画像として撮像部5によって撮像され、制御部800の記憶部に予め記憶されている。
一方、図7、図8に示すように、凹部161にICデバイス90が載置された状態では、レーザー光L41は、凹部161の底面162には到達せずに、凹部161内のICデバイス90の上面901まで到達している。また、このときの検査部16上でのレーザー光L41の投影形状は、凹部161内にICデバイス90が載置されている分、図5に示すレーザー光L41の投影形状と異なり、図7に示すような屈曲した線状をなす(図7中の二点鎖線で囲まれた部分参照)。また、図7に示すレーザー光L41の投影形状は、画像として撮像部5によって撮像され、制御部800の記憶部に予め記憶されている。
実際に残留検出を行なう場合には、残留検出が行なわれるべき凹部161にレーザー光L41を照射して、そのレーザー光L41の投影形状を撮像部5で撮像する。そして、残留検出が行なわれるべき凹部161に投影されたレーザー光L41の投影形状が、図5に示すレーザー光L41の投影形状と、図7に示すレーザー光L41の投影形状とのうちのどちらに近似しているかを比較して、ICデバイス90が残留しているか否かが判断される。なお、ICデバイス90が残留しているか否かの判断方法としては、本実施形態では上記のようにレーザー光L41の投影形状を比較する方法を採用しているが、これに限定されない。
ところで、検査部16は、例えばICデバイス90の種類に応じて、凹部161の配置数や配置形態(X方向に配置された凹部161同士のピッチ等)が異なることがある。この場合、凹部161に向かうレーザー光L41の照射方向を調整する必要がある。以下、この調整について、主に図9〜図14を参照しつつ説明する。図9〜図11には、代表的に1つの凹部161と、この凹部161に照射させたレーザー光L41とが描かれている。
電子部品検査装置1では、レーザー光L41の照射方向の調整は、検査部16におけるICデバイス90の残留検出処理(ICデバイス90の有無の判断処理)に先立って行なわれる。これにより、ICデバイス90の種類に応じて検査部16を交換した場合であっても、検査部16の凹部161にICデバイス90が残留しているか否かを正確に検出することができる。
本実施形態では、レーザー光L41の照射方向の調整を手動、すなわち、各レーザー光源41に直接触れて手作業で行なう。各レーザー光源41は、Y軸と平行な回動軸O41回りに回動可能に支持されている。また、各レーザー光源41は、回動された後は、その状態がそのまま維持されるよう構成されている。
そして、レーザー光L41の照射方向の調整は、凹部161の底面162からのレーザー光源41(光照射部)のZ方向(鉛直方向)の高さH41と、レーザー光源41(光照射部)のZ軸(鉛直方向)に対する回動角度(角度)θ41とのうちの少なくとも一方を調整することにより可能となる。なお、本実施形態では、レーザー光源41の回動角度θ41を調整する。これにより、レーザー光L41の照射方向の調整を迅速かつ簡単に行なうことができる。
なお、レーザー光L41の照射方向の調整は、本実施形態ではレーザー光源41の回動角度θ41の調整によって行なわれているが、これに限定されず、例えば、レーザー光源41の高さH41の調整によって行なわれてもよいし、回動角度θ41と高さH41との双方の調整によって行なわれてもよい。
レーザー光L41の照射方向は、図9に示すように、レーザー光L41の検査部16上での照射位置が、凹部161を含む第1領域B1となるように調整されるのが好ましく、第1領域B1の中でも特に、凹部161の底面162のX方向の中央部O162となるように調整されるのがより好ましい。なお、第1領域B1のX方向の長さは、特に限定されないが、例えば、凹部161に収納されるICデバイス90のX方向の長さの1%以上10%以下であるのが好ましく、5%以上10%以下であるのがより好ましい。
また、レーザー光L41の照射方向を調整する過程で、図10に示す状態や図11に示す状態となる場合もある。
図10に示す状態では、レーザー光L41の照射位置は、第1領域B1の外側でかつ検査部16(電子部品載置部)上の第2領域B2にある。また、第2領域B2は、第1領域B1を介して、2箇所設定されている。各第2領域B2のX方向の長さは、特に限定されないが、例えば、第1領域B1のX方向の長さの100%以上200%以下であるのが好ましく、100%以上150%以下であるのがより好ましい。
図11に示す状態では、レーザー光L41の照射位置は、検査部16(電子部品載置部)よりも外側の第3領域B3にある。また、第3領域B3は、検査部16を介して、2箇所設定されている。
前述したように、レーザー光L41は、スリット光であり、その投影形状は、屈曲した線状をなしている(図5、図7参照)。この場合、線状の幅方向の中心線M41を、レーザー光L41の照射位置とする。これにより、スリット光の検査部16上での幅の大小に関わらず、照射位置を決定することができる。
なお、スリット光の検査部16上での幅は、0.3mm以上1mm以下であるのが好ましく、0.3mm以上0.5mm以下であるのがより好ましい。
また、中心線M41の検出方法としては、特に限定されず、例えば、スリット光の検査部16上での輝度分布を検出して(測定して)、その輝度が最も高い部分を中心線M41と設定する方法等が挙げられる。
また、レーザー光L41の照射位置としては、線状の幅方向の中心線M41を設定しているが、これに限定されない。例えば、凹部161の平面視での大きさが線状の幅に対して十分に大きい場合には、線状の幅方向全体をレーザー光L41の照射位置として設定してもよい。
さて、レーザー光L41の照射方向を調整する際、凹部161の平面視での大きさが小さくなればなるほど、レーザー光L41の照射位置を第1領域B1に位置させるのが難しくなる傾向にある。そこで、本実施形態では、モニター300を用いて、すなわち、モニター300を見ながら、その調整を行なう。
レーザー光L41の照射方向を調整するときは、モニター300に、図12に示す画面6が表示される。画面6には、撮像部5によって拡大して撮像された撮像画像を表示する撮像画像表示部61と、レーザー光L41の照射方向の調整を開始する開始ボタン(操作部)62とが含まれている。そして、開始ボタン62を操作すると、画面6は、図13に示す状態となる。
図13に示すように、撮像画像表示部61には、凹部161の画像と、レーザー光L41の投影形状の画像とが表示される。
また、開始ボタン62を操作すると、撮像画像表示部61に凹部161の画像が表示されるのに伴って、デバイス搬送ヘッド17は、検査領域A3内で、図3中の上側または下側に退避する。これにより、検査部16全体の画像を取得することができる。
続いて、図14に示すように、撮像画像表示部61には、凹部161の底面162の中央部O162を示す一点鎖線631と、第1領域B1のX方向の限界を示す第1破線632と、第2領域B2のX方向の限界を示す第2破線633とが追加して表示される。
このようにモニター300(表示部)は、レーザー光源41の照射位置がどこにあるのかを示す画面6、すなわち、レーザー光L41(光)の投影位置および検査部16(電子部品載置部)を撮像した画像を表示可能である。そして、図14に示す状態の画面6を確認しながら、レーザー光源41の回動角度θ41を調整することができる。これにより、レーザー光L41の照射位置を把握して、この照射位置が第1領域B1内、特に、一点鎖線631(凹部161の底面162の中央部O162)とできる限り重なるように調整することができる。
以上のようにモニター300を用いることにより、凹部161の平面視での大きさの大小に関わらず、各レーザー光源41から照射されるレーザー光L41の照射方向を、検査部16の目標位置ある第1領域B1内へ正確に調整することができる。
<第2実施形態>
以下、図15を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、モニターに表示される画面の構成が主に異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図15に示すように、本実施形態では、画面6に、レーザー光L41の移動すべき方向を示す矢印64と、レーザー光L41を移動させる操作を行なう操作ボタン65とが含まれている。
レーザー光L41の照射位置が未だ第1領域B1内にない場合、矢印64が指し示す方向を確認すれば、照射位置をどちらの方向に移動させればよいのかを把握することができる。例えば、凹部161(ソケット)の位置と、現在のレーザー光L41(ラインレーザー)照射位置とをカメラ51での撮影像から認識して、画素の差分が小さくなる方向を指示するように表示画面301上の矢印が点滅等表記されるよう構成されていてもよい。
そして、照射位置の移動には、操作ボタン65が用いられる。操作ボタン65は、左側移動ボタン651と、右側移動ボタン652とで構成されている。左側移動ボタン651を操作すれば、照射位置が左側に移動し、右側移動ボタン652を操作すれば、照射位置が右側に移動する。図15に示す構成では、照射位置を右側に移動させることとなるため、右側移動ボタン652を操作する。また、この場合、右側移動ボタン652の操作を促すよう、右側移動ボタン652を強調するために、例えば、右側移動ボタン652が点滅してもよい。
なお、本実施形態では、各レーザー光源41を回動軸O41回りに回動させる駆動源としてのモーター(図示せず)が内蔵されている。各モーターは、操作ボタン65と連動しており、左側移動ボタン651を操作すれば、各レーザー光源41を、回動角度θ41が減少する方向に回動軸O41回りに回動させることができる。これにより、照射位置が左側に移動することとなる。また、右側移動ボタン652を操作すれば、各レーザー光源41を、回動角度θ41が増加する方向に回動軸O41回りに回動させることができる。これにより、照射位置が右側に移動することとなる。
<第3実施形態>
以下、図16を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、モニターに表示される画面の構成が主に異なること以外は前記第2実施形態と同様である。
図16に示すように、本実施形態では、画面6の撮像画像表示部61に、レーザー光L41がある方向を示す矢印66が含まれている。これにより、撮像画像表示部61内で底面162が拡大されて、その結果撮像画像表示部61にレーザー光L41が表示されていずとも、矢印66を確認すれば、そのレーザー光L41がどちらの方向にあるのかを把握することができる。
なお、レーザー光L41がある方向の検出は、例えば、レーザー光源41の駆動源としてのモーターにエンコーダーが内蔵されており、このエンコーダー値に基づいて行なうことができる。
<第4実施形態>
以下、図17を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、モニターに表示される画面の構成が主に異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図17に示すように、本実施形態では、画面6の撮像画像表示部61に、矢印66の他に、凹部161全体と、一点鎖線631と、第1破線632と、第2破線633とが表示されている。本実施形態では、図17に示す構成の画面6と、図16に示す構成の画面6とを切り換えることができる。そして、例えば、図16に示す構成の画面6を用いるよりも、図17に示す構成の画面6を用いた方が好ましい場合に適している。
<第5実施形態>
以下、図18を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、モニターに表示される画面の構成が主に異なること以外は前記第2実施形態と同様である。
図18に示すように、本実施形態では、画面6の撮像画像表示部61に、凹部161、一点鎖線631、第1破線632、第2破線633がある方向を示す矢印67が含まれている。これにより、撮像画像表示部61内でレーザー光L41が拡大されて、その結果、撮像画像表示部61に凹部161等が表示されていずとも、矢印67を確認すれば、そのレーザー光L41をどちらの方向に移動させればよいのかを把握することができる。
<第6実施形態>
以下、図19〜図21を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、レーザー光の照射位置が所定の位置にあることの報知が可能に構成されていること以外は前記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、電子部品搬送装置10は、電子部品を搬送する搬送部25と、電子部品が載置される電子部品載置部である検査部16を配置可能な検査領域A3(領域)と、レーザー光L41(光)を照射可能であり、レーザー光L41(光)の照射方向を検査部16(電子部品載置部)に対して調整可能な光照射部4と、検査部16(電子部品載置部)に投影されたレーザー光L41(光)の検査部16(電子部品載置部)上での投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、検査部16(電子部品載置部)における電子部品の有無の判断処理を行なう処理部としての制御部800と、照射位置が所定の位置にあることを報知する報知部としてのスピーカー500と、を備える。
これにより、レーザー光L41の照射方向を調整する際、スピーカー500から発せられる、レーザー光L41の照射位置が所定の位置にあることの音声を聴きながら、光照射部4の位置や姿勢を調整することができる。これにより、検査部16の大きさや種類を問わず、照射位置を把握して、この照射位置が検査部16の目標位置に位置するよう調整することができる。その結果、光照射部4から照射されるレーザー光L41の照射方向を検査部16に対して正確に調整することができる。
前述したように、検査部16(電子部品載置部)は、ICデバイス90(電子部品)が収納、載置される凹部161を有している。
図19に示すように、スピーカー500(報知部)は、レーザー光L41の照射位置が凹部161を含む第1領域B1にあるときに第1報知IFをする。
図20に示すように、スピーカー500(報知部)は、レーザー光L41の照射位置が第1領域B1の外側でかつ検査部16(電子部品載置部)上の第2領域B2にあるときに第2報知IFをする。
図21に示すように、スピーカー500(報知部)は、レーザー光L41の照射位置が検査部16(電子部品載置部)よりも外側の第3領域B3にあるときに第3報知IFをする。
そして、第1報知IF、第2報知IF、第3報知IFを聴き分けることにより、レーザー光L41の照射位置がどこにあるのかを把握することができる。
例えば、第1報知IFを聴いた場合、レーザー光L41の照射位置が第1領域B1にあると判断することができ、よって、それ以上のレーザー光源41の回動角度θ41の調整を停止することができる。
また、例えば、第2報知IFを聴いた場合、レーザー光L41の照射位置が第2領域B2にあり、第1領域B1に近いと判断することができ、よって、レーザー光源41を、回動角度θ41が増加する方向に調整する。これにより、レーザー光L41の照射位置が第1領域B1に位置することとなる。また、この場合、レーザー光L41の照射位置を移動させるべき方向を、音声等で報知してもよい。
また、例えば、第3報知IFを聴いた場合、レーザー光L41の照射位置が第3領域B3にあり、第1領域B1からはまだ遠いと判断することができ、よって、レーザー光源41を、回動角度θ41が増加する方向に調整する。これにより、レーザー光L41の照射位置を第1領域B1に位置させることができる。また、この場合も、レーザー光L41の照射位置を移動させるべき方向を、音声等で報知してもよい。
スピーカー500(報知部)は、音を発するものである。そして、第1報知IFと第2報知IFとは、音が異なる。また、第3報知IFも、第1報知IFおよび第2報知IFのいずれとも、音が異なるのが好ましい。これにより、第1報知IF、第2報知IF、第3報知IFを正確に聴き分けることができる。
なお、音を異なる方法としては、例えば、繰り返し発せられる音声(例えば「ド」の音)の間隔を異ならせる方法、音程を異ならせる方法等が挙げられる。
なお、本実施形態では、レーザー光L41の照射位置が所定の位置にあることを報知する報知部としては、スピーカー500を用いているが、これに限定されず、例えば、モニター300またはシグナルランプ400を用いることができる。また、スピーカー500、モニター300、シグナルランプ400を適宜組み合わせて用いることもできる。
また、本実施形態では、モニター300に表示される画面6を省略することもできる。
<第7実施形態>
以下、図22を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、レーザー光の照射位置を検出する検出部を備えること以外は前記第6実施形態と同様である。
図22に示すように、本実施形態では、電子部品搬送装置10(電子部品検査装置1)は、凹部161の底面162からのレーザー光源41(光照射部)のZ方向(鉛直方向)の高さH41と、レーザー光源41(光照射部)のZ軸(鉛直方向)に対する回動角度(角度)θ41とに基づいて、レーザー光L41の照射位置を検出する検出部7を備えている。この検出部7は、レーザー光源41を回動軸O41回りに回動させる駆動源としてのモーター(図示せず)に内蔵されたエンコーダーを有している。そして、エンコーダーから得られるエンコーダー値に基づいて、回動角度θ41が検出される。高さH41が既知の場合、「(H41)×(tanθ41)」を演算したり、高さH41とtanθ41との関係を示す検量線(テーブル)を参照したりすることにより、回動軸O41からレーザー光L41の照射位置までのX方向に沿った距離G41が得られる。この距離G41の大きさに基づいて、レーザー光L41の照射位置が第1領域B1にあるのか、第2領域B2にあるのか、第3領域B3にあるのかがスピーカー500によって報知される。
以上のような構成により、各レーザー光源41の姿勢を調整するときには、撮像部5での撮像を省略することができる。
なお、本実施形態では、高さH41を既知としたが、これに限定されず、高さH41を検出するよう構成されていてもよい。この場合、高さH41の検出には、例えば、レーザー測長器を用いることができる。
また、回動角度θ41が0°となる位置を、エンコーダーの基準位置とすることができる。
<第8実施形態>
以下、図23を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第8実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、光照射部の配置箇所が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図23に示すように、本実施形態では、光照射部4は、検査部16に対して上方、すなわち、検査部16に対してZ方向正側に配置されている。この光照射部4は、一例として、3つのレーザー光源41で構成されている。これらのレーザー光源41は、X方向に沿って間隔を置いて配置されており、X方向負側から順に「レーザー光源41A」、「レーザー光源41B」、「レーザー光源41C」と言うことがある。
レーザー光源41Aは、検査部16の凹部161Aに向かってレーザー光L41をY方向に沿ったスリット光として照射することができる。
レーザー光源41Bは、検査部16の凹部161Bに向かってレーザー光L41をY方向に沿ったスリット光として照射することができる。
レーザー光源41Cは、検査部16の凹部161Cに向かってレーザー光L41をY方向に沿ったスリット光として照射することができる。
以上のような構成は、例えば光照射部4を検査部16に対して図23中の斜め左上方に配置するのが困難な場合に、有効である。
なお、レーザー光源41の配置数は、凹部161のX方向に沿った配置数と同じかまたはそれ以上であるのが好ましい。また、この配置数は、本実施形態では3つであったが、これに限定されず、例えば、1つ、2つまたは4つ以上であってもよい。
<第9実施形態>
以下、図24を参照して本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第9実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、検査領域内のデバイス搬送ヘッドの配置数が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図24に示すように、本実施形態では、デバイス搬送ヘッド17は、間隙172を介して、Y方向に2つ配置されている。以下、Y方向負側のデバイス搬送ヘッド17を「デバイス搬送ヘッド17A」と言い、Y方向正側のデバイス搬送ヘッド17を「デバイス搬送ヘッド17B」と言うことがある。デバイス搬送ヘッド17Aは、検査領域A3内で、ICデバイス90のデバイス供給部14Aから検査部16への搬送を担うことができ、デバイス搬送ヘッド17Bは、検査領域A3内で、ICデバイス90のデバイス供給部14Bから検査部16への搬送を担うことができる。また、デバイス搬送ヘッド17Aは、検査領域A3内で、ICデバイス90の検査部16からデバイス回収部18Aへの搬送を担うことができ、デバイス搬送ヘッド17Bは、検査領域A3内で、検査部16からデバイス回収部18Bへの搬送を担うことができる。
また、本実施形態では、撮像部5は、X方向に配置された2つのカメラ51で構成されている。各カメラ51は、撮像範囲が異なり、直下に間隙172が位置したときに撮像することができる。そして、各カメラ51で撮像された画像同士を合成して、検査部16全体の画像を得ることができる。
また、各レーザー光源41から照射されるレーザー光L41は、間隙172を通過して、検査部16に至る。
以上のような構成の電子部品検査装置1(電子部品搬送装置10)では、デバイス搬送ヘッド17Aとデバイス搬送ヘッド17Bとは、Y方向に接近、離間可能に支持されていてもよい。この場合、間隙172の大きさが変化する。これにより、間隙172をできる限り広げることができ、よって、各カメラ51の撮像範囲を十分に確保することができるとともに、レーザー光L41が検査部16に十分に到達することとなる。その結果、検査部16でのICデバイス90の残留検出や、それに先立って行なわれる各レーザー光源41の姿勢調整や位置調整を容易に行なうことができる。
なお、デバイス搬送ヘッド17Aとデバイス搬送ヘッド17Bとが離間して、間隙172が拡大する動作は、画面6の開始ボタン62を操作することにより可能となる。
以上、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、電子部品搬送装置および電子部品検査装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、残留検出が行なわれる電子部品載置部としては、前記各実施形態では検査部であったが、これに限定されず、例えば、温度調整部、デバイス供給部、デバイス回収部、回収用トレイ、トレイ等のような他の電子部品載置部であってもよい。
1…電子部品検査装置、10…電子部品搬送装置、11A…トレイ搬送機構、11B…トレイ搬送機構、12…温度調整部、13…デバイス搬送ヘッド、14…デバイス供給部、14A…デバイス供給部、14B…デバイス供給部、15…トレイ搬送機構、16…検査部、161…凹部(ポケット)、161A…凹部、161B…凹部、161C…凹部、162…底面、17…デバイス搬送ヘッド、17A…デバイス搬送ヘッド、17B…デバイス搬送ヘッド、171…把持部、172…間隙、18…デバイス回収部、18A…デバイス回収部、18B…デバイス回収部、19…回収用トレイ、20…デバイス搬送ヘッド、21…トレイ搬送機構、22A…トレイ搬送機構、22B…トレイ搬送機構、231…第1隔壁、232…第2隔壁、233…第3隔壁、234…第4隔壁、235…第5隔壁、241…フロントカバー、242…サイドカバー、243…サイドカバー、244…リアカバー、245…トップカバー、25…搬送部、3…残留検出ユニット、4…光照射部、41…レーザー光源、41A…レーザー光源、41B…レーザー光源、41C…レーザー光源、5…撮像部、51…カメラ、6…画面、61…撮像画像表示部、62…開始ボタン(操作部)、631…一点鎖線、632…第1破線、633…第2破線、64…矢印、65…操作ボタン、651…左側移動ボタン、652…右側移動ボタン、66…矢印、67…矢印、7…検出部、90…ICデバイス、901…上面、200…トレイ、300…モニター、301…表示画面、400…シグナルランプ、500…スピーカー、600…マウス台、700…操作パネル、800…制御部、A1…トレイ供給領域、A2…デバイス供給領域、A3…検査領域、A4…デバイス回収領域、A5…トレイ除去領域、B1…第1領域、B2…第2領域、B3…第3領域、G41…距離、H41…高さ、IF…第1報知、IF…第2報知、IF…第3報知、L41…レーザー光、M41…中心線、O41…回動軸、O162…中央部、α11A…矢印、α11B…矢印、α13X…矢印、α13Y…矢印、α14…矢印、α15…矢印、α17Y…矢印、α18…矢印、α20X…矢印、α20Y…矢印、α21…矢印、α22A…矢印、α22B…矢印、α90…矢印、θ41…回動角度

Claims (13)

  1. 電子部品を搬送する搬送部と、
    前記電子部品が載置される電子部品載置部を配置可能な領域と、
    光を照射可能であり、前記光の照射方向を前記電子部品載置部に対して調整可能な光照射部と、
    前記電子部品載置部に投影された前記光の投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、前記電子部品載置部における前記電子部品の有無の判断処理を行なう処理部と、
    前記投影形状の画像を表示する表示部と、を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
  2. 前記表示部は、前記光の投影位置および前記電子部品載置部を撮像した画像を表示可能である請求項1に記載の電子部品搬送装置。
  3. 前記照射位置が所定の位置にあることを報知する報知部を備える請求項1に記載の電子部品搬送装置。
  4. 前記電子部品載置部は、前記電子部品が収納、載置される凹部を有し、
    前記報知部は、前記照射位置が前記凹部を含む第1領域にあるときに第1報知をし、前記照射位置が前記第1領域の外側でかつ前記電子部品載置部上の第2領域にあるときに第2報知をする請求項3に記載の電子部品搬送装置。
  5. 前記報知部は、音を発するものであり、
    前記第1報知と前記第2報知とは、前記音が異なる請求項4に記載の電子部品搬送装置。
  6. 前記報知部は、前記照射位置が前記電子部品載置部よりも外側の第3領域にあるときに第3報知をする請求項4に記載の電子部品搬送装置。
  7. 前記照射方向の調整は、前記光照射部の鉛直方向の高さと、前記光照射部の鉛直方向に対する角度とのうちの少なくとも一方を調整することにより可能となる請求項1に記載の電子部品搬送装置。
  8. 前記投影形状は、線状をなし、
    前記線状の幅方向の中心線を前記照射位置とする請求項1に記載の電子部品搬送装置。
  9. 前記照射方向の調整は、前記判断処理に先立って行なわれる請求項1に記載の電子部品搬送装置。
  10. 前記電子部品載置部は、前記電子部品を載置して検査可能な検査部である請求項1に記載の電子部品搬送装置。
  11. 電子部品を搬送する搬送部と、
    前記電子部品が載置される電子部品載置部を配置可能な領域と、
    光を照射可能であり、前記光の照射方向を前記電子部品載置部に対して調整可能な光照射部と、
    前記電子部品載置部に投影された前記光の前記電子部品載置部上での投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、前記電子部品載置部における前記電子部品の有無の判断処理を行なう処理部と、
    前記照射位置が所定の位置にあることを報知する報知部と、を備えることを特徴とする電子部品搬送装置。
  12. 前記光照射部の鉛直方向の高さと、前記光照射部の鉛直方向に対する角度とに基づいて、前記照射位置を検出する検出部を備える請求項11に記載の電子部品搬送装置。
  13. 電子部品を搬送する搬送部と、
    前記電子部品が載置される電子部品載置部と、
    前記電子部品載置部を配置可能な領域と、
    光を照射可能であり、前記光の照射方向を前記電子部品載置部に対して調整可能な光照射部と、
    前記電子部品載置部に投影された前記光の投影形状および照射位置のうちの少なくとも一方に基づいて、前記電子部品載置部における前記電子部品の有無の判断処理を行なう処理部と、
    前記投影形状の画像を表示する表示部と、を備え、
    前記電子部品載置部は、前記電子部品を載置して検査可能な検査部であることを特徴とする電子部品検査装置。
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