JP2019011212A - 水素の製造方法及び水素製造用触媒 - Google Patents

水素の製造方法及び水素製造用触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】アンモニアを含有する原料ガスから触媒を用いて効率的に水素を製造する、水素の製造方法及びこの水素の製造方法に用いられる水素製造用触媒を提供すること。【解決手段】ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)と、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)と、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(C)と、マグネシウム(D)と、を含む触媒(X)にアンモニアを含有する原料ガスを接触させる工程を有する水素の製造方法、及びこの水素の製造方法に用いられる水素製造用触媒。【選択図】なし

Description

本発明は、触媒を用いてアンモニアを窒素と水素に分解して水素を製造する水素の製造方法及び水素製造用触媒に関する。
水素は、世界的なエネルギー需要の増加や地球規模の気候変動といった問題を解決するための新たなエネルギー源として期待されており、関連する様々な技術が開発されている。しかしながら、水素の貯蔵・輸送に高いコストがかかることが、水素エネルギー社会の実現に向けた大きな障害の一つとなっている。水素と比べて低コストでの輸送・貯蔵が可能なアンモニアは、分解反応により比較的容易に水素を生成することが知られており、この反応を効率的に進行させることができれば、アンモニアは水素キャリアとして有望な物質となり得る。そのため、アンモニア分解を触媒により効率的に進行させる技術は、海外で製造された安価なアンモニアを輸送してより安価な水素を製造・使用することを可能とし、産業上非常に有益な技術である。
アンモニア分解の触媒としては、貴金属系触媒としてルテニウムを含む触媒と、非貴金属系触媒としてニッケル、コバルト、鉄を含有する触媒と、の2通りに大別される。一般に、貴金属系触媒の方が高活性であることが知られているが、より安価な非貴金属系触媒がコスト面で有利であり、非貴金属系触媒の高活性化が望まれている。
このような背景から、非貴金属系のアンモニア分解触媒の例として、以下のようなものが提案されている。
例えば、特許文献1には、酸化ストロンチウム−酸化ランタン−コバルト金属微粒子触媒が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、セリアとジルコニアとの固溶体(CeZrO)に対し、コバルト又はニッケルを担持させ、更にアルカリ金属又はアルカリ土類金属を添加した触媒が開示されている。
更に、非特許文献1、特許文献3及び特許文献4には、希土類酸化物に対し、ニッケルとアルカリ土類金属とを担持した触媒が開示されている。
特開2012−254419号公報 特開2010−94668号公報 特開2016−203052号公報 特開2016−60654号公報
RSC Advances, 2016, 6, 85142-85148
特許文献1に記載のアンモニア分解触媒は、ストロンチウム含有量が高く、かつ、ペロブスカイト構造を有する前駆体を経由するという特殊な場合においてのみ、高いアンモニア分解活性を示す触媒であって、汎用性の高い技術とは言えない。
また、特許文献2では、コバルト及びセリアとジルコニアとの固溶体に、ストロンチウムを添加した触媒が示されているが、このストロンチウムの添加によるアンモニア分解の活性向上の効果は示されていない。
更に、非特許文献1、特許文献3及び特許文献4では、希土類酸化物及びニッケルに対し、ストロンチウム及びバリウムを添加したことによる、アンモニア分解の活性向上効果は示されているが、ストロンチウム及びバリウムを添加しないで、その代りにマグネシウムを添加すると活性が低下することが示されている(具体的には、非特許文献1の図3、特許文献3の比較例3、特許文献4の比較例4)。つまり、非特許文献1、特許文献3及び特許文献4には、マグネシウムの添加が、アンモニア分解の活性を向上させることは何ら示唆されてはいない。
以上のように、非貴金属触媒について、(1)非貴金属である、ニッケル、コバルト及び鉄、(2)アルカリ金属又はアルカリ土類金属、並びに(3)希土類酸化物の3つの成分については、それぞれがアンモニア分解の活性向上効果を示すことは知られているものの、更に効率的にアンモニアを分解し得る組み合わせ組成、及び汎用性の高い技術は確立されていないのが現状である。
このような状況に鑑み、本発明では、アンモニアを含有する原料ガスから触媒を用いて効率的に水素を製造する水素の製造方法、及び水素製造用触媒を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、上述の課題に対し、ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)と、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)と、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(C)と、マグネシウム(D)と、を含む触媒(X)に、アンモニアを含有する原料ガスを接触させて水素製造を行うことにより、同技術を工業的なレベルにまで向上させ、より汎用性の高い技術として本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明には以下の事項が含まれる。
[1]ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)と、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)と、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(C)と、マグネシウム(D)と、を含む触媒(X)に、アンモニアを含有する原料ガスを接触させる工程を有する水素の製造方法。
[2]前記触媒(X)が、マグネシウム(D)をマグネシウムの酸化物換算で0.1質量%〜80質量%の範囲で含む、[1]に記載の水素の製造方法。
[3]前記元素(C)が、イットリウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムから選ばれる1種以上の元素である、[1]又は[2]に記載の水素の製造方法。
[4]前記元素(A)が、ニッケルである、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の水素の製造方法。
[5]前記元素(B)が、バリウムである[1]〜[4]のいずれか1つに記載の水素の製造方法。
[6]前記原料ガスが、アンモニアを50体積%〜100体積%の範囲で含む、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の水素の製造方法。
[7]前記原料ガスに接触する際の前記触媒(X)の温度が、300℃〜900℃の範囲である、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の水素の製造方法。
[8]ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(C)、並びにマグネシウム(D)を構成元素として含み、アンモニアを含有する原料ガスを分解して水素を製造することに用いられる水素製造用触媒。
[9]前記マグネシウム(D)を、マグネシウムの酸化物換算で0.1質量%〜80質量%の範囲で含む、[8]に記載の水素製造用触媒。
[10] 前記元素(C)が、イットリウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムから選ばれる1種以上の元素である、[8]又は[9]に記載の水素製造用触媒。
[11] 前記元素(A)が、ニッケルである[8]〜[10]のいずれか1つに記載の水素製造用触媒。
[12] 前記元素(B)が、バリウムである[8]〜[11]のいずれか1つに記載の水素製造用触媒。
本発明によれば、アンモニアを含有する原料ガスから効率的に水素が製造される水素の製造方法、及び水素製造用触媒が提供される。
以下、本発明の水素の製造方法及び水素製造用触媒の一実施形態について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
実施形態に係る水素の製造方法は、アンモニアを含有する原料ガスを、後述する触媒(X)に接触させる工程を有し、この工程にてアンモニア分解反応が起こり、水素が製造される、というものである。
以下、実施形態に係る水素の製造方法の詳細として、原料ガス、触媒(X)の組成、触媒(X)の調製方法、反応様式、反応条件、及び生成物について順次詳細に説明する。
なお、本明細書中、数値範囲を表す「〜」はその上限及び下限の数値を含む範囲を表す。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。
また、本明細書中に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
〔原料ガス〕
本実施形態において、触媒(X)に接触させる、つまり、アンモニア分解反応に用いる原料ガスについては特に制限は無く、アンモニアを含んでいればアンモニア以外の成分を含んでいてもよい。
原料ガス中のアンモニア濃度には特に制限はないが、アンモニア濃度としては、1体積%〜100体積%の範囲内であることが好ましく、20体積%〜100体積%の範囲内であることがより好ましく、50体積%〜100体積%の範囲内であることが更に好ましく、90体積%〜100体積%の範囲内であることが特に好ましい。
原料ガス中のアンモニア以外の成分としては特に制限はないが、具体的には、ヘリウム、窒素、アルゴン、水蒸気、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、炭化水素類などが挙げられる。中でも、アンモニア以外の成分としては、ヘリウム、窒素、アルゴンが好ましい。
〔触媒(X)の組成〕
本実施形態において、アンモニア分解触媒である触媒(X)は、ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)と、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)と、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(C)と、マグネシウム(D)と、を含み、加えてそれ以外の元素を含んでいてもよいものとする。
[元素(A)]
元素(A)は、ニッケル、コバルト及び鉄の3つの元素より選ばれる少なくとも1種の元素であり、好ましくは上記3つの元素より選ばれる1種又は2種の元素であり、より好ましくは上記3つの元素より選ばれる1種の元素である。
元素(A)が上記3つの元素より選ばれる1種の元素である場合については、元素(A)は、ニッケル又はコバルトであることが好ましく、ニッケルであることがより好ましい。
また、元素(A)が上記3つの元素より選ばれる2種の元素である場合については、元素(A)はニッケル及びコバルトであることが好ましい。
触媒(X)における元素(A)の化学的な形態については特に制限は無く、元素(A)を含んでいれば他の元素を同時に含んだ形態として存在していてもよい。
元素(A)の化学的な形態として具体的には、単体金属、合金、窒化物、酸化物、複合酸化物、炭化物、水酸化物及びこれらの混合物等が挙げられ、中でも、単体金属、合金、窒化物、酸化物、複合酸化物及びこれらの混合物が好ましく、更には、単体金属、合金、窒化物、酸化物、複合酸化物及びこれらの混合物がより好ましい。
元素(A)の化学的な形態としてより具体的には、ニッケル金属、酸化ニッケル(NiO)、窒化ニッケル(Ni3N)、コバルト金属、酸化コバルト(CoO、Co3O4)、又は窒化コバルト(CoxNy)が挙げられ、中でも、ニッケル金属及びコバルト金属が好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(A)及びマグネシウム(D)はそれぞれ異なる化学的な形態を有していてもよいが、元素(A)及びマグネシウム(D)からなる複合酸化物を形成していてもよい。複合酸化物の構造には特に制限はないが、具体的にはスピネル型酸化物が挙げられる。
[元素(B)]
元素(B)は、ストロンチウム及びバリウムより選ばれる少なくとも1種の元素であり、バリウムを含んでいることが好ましく、バリウムのみを含むことがより好ましい。
触媒(X)における元素(B)の化学的な形態については特に制限は無く、元素(B)を含んでいれば他の元素を同時に含んだ形態として存在していてもよい。
元素(B)の好ましい化学的な形態として具体的には、酸化物又は複合酸化物が挙げられ、中でも、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)及びその混合物が好ましい。
また、元素(B)は複数の化学的な形態の混合体として存在していてもよいが、触媒(X)に含まれる全ての元素(B)のうち30質量%〜100質量%が酸化物又は複合酸化物であることが特に好ましい。
酸化物又は複合酸化物以外の化学的な形態として具体的には、窒化物、水酸化物、炭酸塩などが挙げられる。
[元素(C)]
元素(C)は、希土類元素より選ばれる少なくとも1種の元素であり、中でも、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることが好ましく、イットリウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることがより好ましく、イットリウム、サマリウム、ユウロピウム及びガドリニウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることが更に好ましく、サマリウムであることが特に好ましい。
元素(B)と元素(C)との組み合わせとしては以下に示すものが好ましい。
元素(B)がストロンチウムを含んでいる場合には、元素(C)はイットリウム、サマリウム、ユウロピウム及びガドリニウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることが好ましく、サマリウム及びガドリニウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることがより好ましく、サマリウムであることが更に好ましい。
また、元素(B)がバリウムを含んでいる場合には、元素(C)はイットリウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることが好ましく、イットリウム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることがより好ましく、イットリウム、サマリウム及びガドリニウムより選ばれる少なくとも1種の元素であることが更に好ましい。
触媒(X)における元素(C)の化学的な形態については特に制限は無く、元素(C)を含んでいれば他の元素を同時に含んだ形態として存在していてもよい。好ましい化学的な形態としては酸化物又は複合酸化物が挙げられ、中でも、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化ランタン(La2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、酸化サマリウム(Sm2O3)、酸化ユウロピウム(Eu2O3)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化エルビウム(Er2O3)及びその混合物が好ましい。
また、元素(C)は複数の形態の混合体として存在していてもよいが、触媒(X)に含まれる全ての元素(C)のうち30質量%〜100質量%が酸化物又は複合酸化物を形成していることが好ましい。
酸化物又は複合酸化物以外の形態として具体的には、窒化物、水酸化物、炭酸塩などが挙げられる。
触媒(X)に含まれる元素(B)及び元素(C)はそれぞれ異なる化学的な形態を有していてもよいが、元素(B)及び元素(C)からなる複合酸化物を形成していてもよい。複合酸化物の構造には特に制限はないが、具体的にはペロブスカイト型酸化物、蛍石型酸化物、スピネル型酸化物等が挙げられる。
[マグネシウム(D)]
触媒(X)におけるマグネシウム(D)の化学的な形態については特に制限は無く、マグネシウム(D)を含んでいれば他の元素を同時に含んだ形態として存在していてもよい。
マグネシウム(D)の好ましい化学的な形態としては、酸化物又は複合酸化物が挙げられ、中でも、酸化マグネシウム(MgO)が好ましい。
また、マグネシウム(D)は複数の化学的な形態の混合体として存在していてもよいが、触媒(X)に含まれる全てのマグネシウム(D)のうち30質量%〜100質量%が酸化物又は複合酸化物であることが特に好ましい。
酸化物又は複合酸化物以外の化学的な形態として具体的には窒化物、水酸化物、炭酸塩などが挙げられる。
[その他の構成元素]
触媒(X)には、上記以外の構成元素を含んでいてもよい。
触媒(X)に含まれる上記以外の構成元素としては、具体的には、アルカリ金属元素、マグネシウム、ストロンチウム及びバリウムを除いたアルカリ土類金属元素、4族元素、鉄以外の8族元素、コバルト以外の9族元素、ニッケル以外の10族元素、アルミニウム、炭素、ケイ素、窒素並びに酸素などが挙げられる。
また、これらの化学的な形態及び触媒(X)中の含有量のいずれについても、アンモニア分解の活性を低減させない範囲においては特に制限はない。
触媒(X)中の各元素(A)〜(D)の化学的な形態は、以下のようにして確認することができる。
即ち、触媒(X)を、X線回折法(XRD)等の公知の方法で測定し、各元素(A)〜(D)の化学的な形態を確認することができる。
触媒(X)に含まれる元素(A)、元素(B)、元素(C)及びマグネシウム(D)の量については、元素(A)については単体金属換算で、元素(B)、元素(C)及びマグネシウム(D)については酸化物換算で算出すると、以下に示す範囲が好ましい。更に、それぞれの含有量の算出方法について、以下に詳細を説明する。
触媒(X)に含まれる元素(A)の量は、含まれる全ての元素(A)が単体金属として存在すると仮定して算出する。
元素(A)の合計量は特に制限はないが、触媒(X)の全質量に対して、元素(A)の単体金属として、0.01質量%〜80質量%であることが好ましく、1質量%〜70質量%であることがより好ましく、10質量%〜60質量%であることがより好ましく、20質量%〜60質量%であることがより好ましく、30質量%〜55質量%が更に好ましく、30質量%〜50質量%が特に好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(B)の量は、含まれる全ての元素(B)が酸化物として存在すると仮定して算出する。
元素(B)の合計量は特に制限はないが、触媒(X)の全質量に対して、元素(B)の酸化物として、0.1質量%〜15質量%の範囲にあることが好ましく、1質量%〜15質量%の範囲にあることがより好ましく、2質量%〜15質量%の範囲にあることがより好ましく、2質量%〜12質量%の範囲にあることがより好ましく、2質量%〜9質量%の範囲にあることがより好ましく、2質量%〜7質量%の範囲にあることが更に好ましく、3質量%〜7質量%の範囲が特に好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(B)がバリウムを含む場合には、触媒(X)の全質量に対するバリウムの量は、バリウムの酸化物として、0.1質量%〜15質量%であることが好ましく、1質量%〜15質量%であることがより好ましく、2質量%〜12質量%であることがより好ましく、2質量%〜9質量%であることがより好ましく、3質量%〜7質量%であることが更に好ましく、4質量%〜6質量%の範囲が特に好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(C)の量は、含まれる全ての元素(C)が酸化物として存在すると仮定して算出する。
元素(C)の合計量は特に制限はないが、触媒(X)の全質量に対して、元素(C)の酸化物として、0.1質量%〜60質量%であることが好ましく、1質量%〜40質量%であることがより好ましく、1質量%〜35質量%であることが更に好ましく、2質量%〜30質量%であることが特に好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(C)がサマリウムを含む場合には、触媒(X)の全質量に対するサマリウムの量は、サマリウムの酸化物として、0.1質量%〜60質量%であることが好ましく、1質量%〜40質量%であることがより好ましく、1質量%〜35質量%であることがより好ましく、2質量%〜30質量%であることがより好ましく、2質量%〜25質量%であることがより好ましく、2質量%〜20質量%であることがより好ましく、4質量%〜20質量%であることが更に好ましく、7質量%〜20質量%であることが特に好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(B)のモル数と元素(A)のモル数との比率(元素(B)/元素(A))は、0.01〜0.21が好ましく、0.01〜0.15がより好ましく、0.02〜0.15がより好ましく、0.02〜0.12がより好ましく、0.02〜0.1がより好ましく、0.025〜0.1がより好ましく、0.03〜0.1が更に好ましく、0.04〜0.1が特に好ましい。
触媒(X)が元素(B)としてバリウムを含有する場合には、バリウムのモル数と元素(A)のモル数との比率(バリウム/元素(A))は、0.01〜0.21が好ましく、0.01〜0.15がより好ましく、0.02〜0.15がより好ましく、0.02〜0.12がより好ましく、0.02〜0.1が更に好ましく、0.02〜0.08が特に好ましい。
触媒(X)に含まれるマグネシウム(D)の量は、含まれる全てのマグネシウム(D)が酸化物(即ち、酸化マグネシウム)として存在すると仮定して算出する。
マグネシウム(D)の量は、触媒(X)の全質量に対して、酸化物換算(酸化マグネシウムとして)にて、0.1質量%〜80質量%であることが好ましく、1質量%〜70質量%であることがより好ましく、10質量%〜65質量%であることがより好ましく、15質量%〜65質量%であることがより好ましく、20質量%〜60質量%であることが更に好ましく、20質量%〜55質量%であることが特に好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(C)のモル数とマグネシウム(D)のモル数との比、即ちモル元素比(元素(C)/マグネシウム(D))は、0.005〜8.00が好ましく、0.010〜1.00がより好ましく、0.010〜0.60がより好ましく、0.010〜0.50が更に好ましく、0.01〜0.40が特に好ましい。
触媒(X)が元素(C)としてサマリウムを含有する場合には、サマリウムのモル数とマグネシウム(D)のモル数との比率(サマリウム/マグネシウム(D))は、0.005〜8.00が好ましく、0.010〜1.00がより好ましく、0.010〜0.60がより好ましく、0.010〜0.50がより好ましく、0.01〜0.40がより好ましく、0.010〜0.25がより好ましく、0.013〜0.22が更に好ましく、0.015〜0.20が特に好ましい。
触媒(X)に含まれる元素(A)と元素(B)と元素(C)とマグネシウム(D)との量の組み合わせは、すべての元素(A)を単体金属として換算し、元素(B)、元素(C)及びマグネシウム(D)をすべて酸化物として換算し、それらの合計が100質量%となるように計算すると、以下のようなものが好ましい。
即ち、元素(A)が20質量%〜60質量%、元素(B)が2質量%〜8質量%、元素(C)が2質量%〜40質量%及びマグネシウム(D)が2質量%〜76質量%である組み合わせが好ましく、元素(A)が30質量%〜50質量%、元素(B)が3質量%〜7質量%、元素(C)が2質量%〜35質量%及びマグネシウム(D)が8質量%〜65質量%である組み合わせがより好ましく、元素(A)が30質量%〜50質量%、元素(B)が3質量%〜7質量%、元素(C)が2質量%〜30質量%及びマグネシウム(D)が13質量%〜65質量%である組み合わせがより好ましく、元素(A)が35質量%〜50質量%、元素(B)が4質量%〜7質量%、元素(C)が2質量%〜30質量%及びマグネシウム(D)が13質量%〜59質量%である組み合わせが更に好ましく、元素(A)が35質量%〜45質量%、元素(B)が4質量%〜6質量%、元素(C)が2質量%〜30質量%及びマグネシウム(D)が19質量%〜59質量%である組み合わせが特に好ましい。
触媒(X)が元素(C)としてサマリウムを含む場合には、触媒(X)に含まれる元素(A)と元素(B)と元素(C)とマグネシウム(D)との量の組み合わせは、すべての元素(A)を単体金属として換算し、元素(B)、元素(C)及びマグネシウム(D)をすべて酸化物として換算し、それらの合計が100質量%となるように計算すると、以下のようなものが好ましい。
即ち、元素(A)が20質量%〜60質量%、元素(B)が2質量%〜8質量%、元素(C)が2質量%〜40質量%及びマグネシウム(D)が2質量%〜76質量%である組み合わせが好ましく、元素(A)が30質量%〜50質量%、元素(B)が3質量%〜7質量%、元素(C)が2質量%〜35質量%及びマグネシウム(D)が8質量%〜65質量%である組み合わせがより好ましく、元素(A)が30質量%〜50質量%、元素(B)が3質量%〜7質量%、元素(C)が2質量%〜30質量%及びマグネシウム(D)が13質量%〜65質量%である組み合わせがより好ましく、元素(A)が30質量%〜50質量%、元素(B)が3質量%〜7質量%、元素(C)が2質量%〜25質量%及びマグネシウムが18質量%〜65質量%である組み合わせがより好ましく、元素(A)が30質量%〜50質量%、元素(B)が3質量%〜7質量%、元素(C)が3質量%〜20質量%及びマグネシウム(D)が23質量%〜64質量%である組み合わせがより好ましく、元素(A)が35質量%〜50質量%、元素(B)が4質量%〜7質量%、元素(C)が5質量%〜20質量%及びマグネシウム(D)が23質量%〜56質量%である組み合わせが更に好ましく、元素(A)が35質量%〜45質量%、元素(B)が4質量%〜6質量%、元素(C)が5質量%〜20質量%及びマグネシウム(D)が29質量%〜56質量%である組み合わせが特に好ましい。
触媒(X)中の各元素(A)〜(D)の量は、各元素(A)〜(D)の原料の質量から比で求めることもできるが、以下のようにして測定することができる。
即ち、触媒(X)中の各元素(A)〜(D)の量は、原子吸光分析法(AAS)、誘導結合プラズマ原子発光法(ICP-AES)、蛍光X線分析(XRF)等の公知の方法で測定することもできる。
〔触媒(X)の調製方法〕
アンモニア分解触媒である触媒(X)は、前記した元素(A)〜(D)を含む組成を満たす限り、その調製方法については特に制限はない。
触媒(X)の調製に用いる手法としては、主に、固体成分を溶液成分に浸漬させて調製する含浸法、気体成分を固体成分と接触させる蒸着法、溶液成分から固体成分を沈殿させる沈殿法、複数種の固体成分を混合する固相混合法、の4種の手法が挙げられる。
上記含浸法としては、固体成分を溶液成分に浸漬させて調製する手法であれば公知の手法が特に制限無く用いられる。
含浸法として具体的には、ポアフィリング法、インシピエント・ウェットネス(incipient wetness)法、平衡吸着法、蒸発乾固法、噴霧乾燥法、沈着法、イオン交換法などが挙げられる。
また、含浸法に使用する溶液成分の組成及び濃度について特に制限は無く、複数の成分を含んでいてもよい。
上記蒸着法としては、気体成分を固体成分と接触させて調製する手法であれば公知の手法が特に制限無く用いられる。
蒸着法として具体的には、化学蒸着法、真空蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。
また、使用する気体成分の組成について特に制限は無く、複数の成分を含んでいてもよく、また、不活性な同伴ガスを含んでいてもよい。
上記沈殿法としては、溶液成分から固体成分を沈殿させて調製する手法であれば公知の手法が特に制限無く用いられる。
沈殿法として具体的には、1種類のカチオンを含む溶液から沈殿剤添加により同カチオンの難溶性塩を沈殿させる一般的な沈殿法に加え、2種類以上のカチオンを含む溶液から沈殿剤添加により複数の難溶性塩を同時に沈殿させる共沈法、溶液中の溶質を加水分解及び縮重合により沈殿させるゾルゲル法などが挙げられる。
共沈法を用いる場合について、アルカリ土類金属である元素(B)のカチオンを含む場合については、同カチオンが一般に沈殿し難いため、クエン酸やシュウ酸等の多価カルボン酸を沈殿促進剤として加えてもよい。
上記固相混合法としては、複数種の固体成分を混合して調製する手法であれば公知の手法が特に制限無く用いられる。
固相混合法として具体的には、複数種の固体成分を反応を伴わずに物理的に混合するだけの物理混合法、複数種の固体成分を混合し高温処理等により反応させて複合化させる固相合成法などが挙げられる。
上記4種の手法(含浸法、蒸着法、沈殿法、固相合成法)を用いて触媒(X)を調製する場合は、4種の中から複数の手法を組み合わせて用いてもよく、また、同じ手法を複数回用いてもよい。
触媒(X)の具体的な調製方法としては、以下(1)〜(3)の3つの方法が挙げられる。
(1)元素(A)、元素(B)、元素(C)を含む溶液成分を用い、マグネシウム(D)を含む固体成分に対し、元素(A)、元素(B)、元素(C)を含浸法により担持させ、触媒(X)とする。
(2)元素(A)、元素(B)、元素(C)及びマグネシウム(D)を含む溶液成分から、沈殿法により、元素(A)、元素(B)、元素(C)及びマグネシウム(D)を含む固体成分を沈殿させ、触媒(X)とする。
(3)元素(A)を含む固体成分、元素(B)を含む固体成分、元素(C)を含む固体成分、マグネシウム(D)を含む固体成分を固相混合法により混合し、触媒(X)とする。
この(1)〜(3)の調製方法の中でも、得られる触媒(X)が高比表面積となり易いことから、沈殿法が特に好ましい。
(1)及び(3)の調製方法で用いる固体成分については特に制限はない。
具体的には、市販品の他、元素(A)、元素(B)、元素(C)、又はマグネシウム(D)を含む溶液から沈殿法により調製した固体成分、などを用いればよい。
(1)及び(3)の調製方法で用いる固体成分の化学的な形態に特に制限はないが、各元素(A)〜(D)のそれぞれの酸化物が好ましい形態として挙げられる。
(1)及び(2)の調製方法で用いる溶液成分についても特に制限はないが、各元素(A)〜(D)のそれぞれを含有する水溶性化合物を水に溶解させ調製した水溶液を用いるのが好ましい。
また、溶液成分として水溶液を用いる場合、(2)の調製方法では、沈殿剤として、アルカリ性化合物を用いるのが好ましい。
アルカリ性化合物として具体的には、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及びこれらの水溶液などが挙げられる。なお、尿素を溶液中で分解しアンモニアを発生させる方法を用いて、アルカリ性化合物を添加してもよい。
触媒(X)の調製に用いる固体成分及び触媒(X)の調製過程で得られる固体成分については、必要に応じて、酸化雰囲気での焼成処理及び還元雰囲気での還元処理のうちどちらか一方又は両方を施してもよい。
焼成処理及び還元処理は、触媒(X)の調製時の、それぞれの調製におけるすべての工程よりも前、工程の途中、及びすべての工程の後のいずれで実施してもよく、また、異なるタイミングで複数回実施してもよい。中でも、特に、すべての工程の後に焼成処理及び還元処理のどちらか一方(好ましくは、両方を順に)を、実施することが好ましい。
焼成処理における酸化雰囲気としては、例えば、空気下、酸素と窒素の混合ガス下などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
還元処理における還元雰囲気としては、例えば、水素雰囲気下、一酸化炭素雰囲気下、一酸化窒素雰囲気下などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
固体成分に対する焼成処理及び還元処理のそれぞれの処理条件については特に制限はない。
触媒(X)の調製のすべての工程の後に焼成処理及び還元処理を順に実施する場合には、以下の処理条件が好ましい。
焼成処理温度は、100℃〜1200℃の範囲が好ましく、400℃〜900℃の範囲がより好ましい。
焼成処理時間は、0.1時間〜48時間の範囲が好ましく、0.5時間〜24時間の範囲がより好ましい。
還元処理温度は、100℃〜1200℃の範囲が好ましく、400℃〜900℃の範囲がより好ましい。
還元処理時間は、0.1時間〜48時間の範囲が好ましく、0.5時間〜24時間の範囲がより好ましい。
固体成分に対する焼成処理及び還元処理のどちらか一方又は両方は、アンモニア分解反応器内において、アンモニア分解反応前に実施してもよい。この場合、処理後の固体成分は、触媒(X)として、そのままアンモニア分解反応に用いられる。
触媒(X)の形状については特に制限はなく、調製後の粉体のまま用いてもよいが、必要に応じて、所望の形状に成形した成形触媒としてもよい。
なお、触媒(X)は、粉体又は成形触媒いずれの形状の場合であっても、アンモニア分解反応器内で触媒層を形成させて用いる。
成形触媒としては、粉体の触媒を加圧・圧縮した凝集塊若しくはこの凝集塊を適当な粒径に破砕した圧縮成形体、粉体の触媒を打錠機により一定の形状に圧縮固形化した打錠成形体、粉体の触媒を球状担体にコーティングした球状成形体、粉体の触媒をハニカム担体にコーティングしたハニカム成形体、粉体の触媒にバインダーを加え混練・押出した押出成形体等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、成形触媒は、賦孔剤を加えて成形し、焼成処理を施すことにより細孔を形成させたものであってもよい。
賦孔剤としては、焼成処理により容易に除去される、カルボキシメチルセルロース、ポリスチレン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
以上のようにして調製された触媒(X)、及び触媒(X)の調製のすべての工程の後に還元処理を行う場合の還元処理前の触媒(X)の前駆体は、化学的な形態に特に制限はない。
調製された触媒(X)及び還元処理前の触媒(X)の前駆体について、元素(A)、元素(B)、元素(C)、及びマグネシウム(D)は、ペロブスカイト構造を形成する場合もあるが、本発明で得られる効果はペロブスカイト構造の有無には特に影響を受けない。
触媒(X)の調製に用いられる元素(A)の原料としては、元素(A)を含んでいる化合物であればよく、特に制限はない。
具体的には、ニッケルの原料としては、硝酸ニッケル(II)、酸化ニッケル(II)、塩化ニッケル(II)、水酸化ニッケル(II)、硫酸ニッケル(II)、酢酸ニッケル(II)、炭酸ニッケル(II)、塩基性炭酸ニッケル(II)、金属ニッケルなどが挙げられる。
コバルトの原料としては、硝酸コバルト(II)、酸化コバルト(II)、塩化コバルト(II)、水酸化コバルト(II)、硫酸コバルト(II)、酢酸コバルト(II)、炭酸コバルト(II)、塩基性炭酸コバルト(II)、金属コバルトなどが挙げられる。
鉄の原料としては、硝酸鉄(II)、硝酸鉄(III)、酸化鉄(II)、酸化鉄(III)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、水酸化鉄(II)、水酸化鉄(III)、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、酢酸鉄(II)、塩基性酢酸鉄(III)、炭酸鉄(II)、金属鉄などが挙げられる。
触媒(X)の調製に用いられる元素(B)の原料としては、元素(B)を含んでいる化合物であればよく、特に制限はない。
具体的には、ストロンチウムの原料としては、硝酸ストロンチウム、酸化ストロンチウム、塩化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、炭酸ストロンチウムなどが挙げられる。
バリウムの原料としては、硝酸バリウム、酸化バリウム、塩化バリウム、水酸化バリウム、硫酸バリウム、酢酸バリウム、炭酸バリウムなどが挙げられる。
触媒(X)の調製に用いられる元素(C)の原料としては、元素(C)を含んでいる化合物であればよく、特に制限はない。
具体的には、イットリウムの原料としては、硝酸イットリウム、酸化イットリウム、塩化イットリウム、硫酸イットリウム、酢酸イットリウム、炭酸イットリウムなどが挙げられる。
ランタンの原料としては、硝酸ランタン、酸化ランタン、塩化ランタン、水酸化ランタン、硫酸ランタン、酢酸ランタン、炭酸ランタンなどが挙げられる。
ネオジムの原料としては、硝酸ネオジム、酸化ネオジム、塩化ネオジム、水酸化ネオジム、硫酸ネオジム、酢酸ネオジム、炭酸ネオジムなどが挙げられる。
サマリウムの原料としては、硝酸サマリウム、酸化サマリウム、塩化サマリウム、硫酸サマリウム、酢酸サマリウム、炭酸サマリウムなどが挙げられる。
ユウロピウムの原料としては、硝酸ユウロピウム、酸化ユウロピウム、塩化ユウロピウム、硫酸ユウロピウム、酢酸ユウロピウム、炭酸ユウロピウムなどが挙げられる。
ガドリニウムの原料としては、硝酸ガドリニウム、酸化ガドリニウム、塩化ガドリニウム、硫酸ガドリニウム、酢酸ガドリニウム、炭酸ガドリニウムなどが挙げられる。
エルビウムの原料としては、硝酸エルビウム、酸化エルビウム、塩化エルビウム、硫酸エルビウム、酢酸エルビウム、炭酸エルビウムなどが挙げられる。
触媒(X)の調製に用いられるマグネシウム(D)の原料としては、マグネシウムを含んでいる化合物であればよく、特に制限はない。
具体的には、マグネシウムの原料としては、硝酸マグネシウム、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウムなどが挙げられる。
〔反応様式〕
実施形態に係る水素の製造方法を実施するための反応様式としては、固定床式、流動床式、移動床式など特に限定されないが、設備が簡易となり、省スペースとなる、設備費が安価となる等の経済的な点から、固定床式が好適である。
また、固定床式を適用した反応器としては、既知のあらゆる形式の反応器を用いることができ、具体的な形式の反応器としては、触媒充填層型反応器、触媒膜型反応器などが挙げられる。
反応器の加熱方法にも特に制限は無く、電気ヒーター加熱、バーナー加熱、ケロシンや溶融塩等の熱媒加熱など既知のあらゆる方法を用いることができる。
反応器に供給される原料ガスについても特に制限は無く、精製ガスを用いてもよいし、ハーバーボッシュ法によるアンモニア合成プラント、排ガスにアンモニアを含む有機性廃棄物処理プラントなど、アンモニアを生成するプロセスからの生成ガスを直接用いてもよい。
〔反応条件〕
本実施形態に係る水素の製造方法では、触媒(X)にアンモニアを含有する原料ガスを接触させて、アンモニア分解反応を起こさせるが、その際、以下のような反応条件で行うことが好ましい。
(反応温度)
触媒(X)に原料ガスを接触させる際の触媒の温度としては、200℃〜1000℃の範囲内であることが好ましく、300℃〜900℃の範囲内であることがより好ましく、400℃〜800℃の範囲内であることが特に好ましい。
なお、触媒(X)はアンモニア分解反応器内で触媒層を形成しているため、この触媒層の温度が上記の範囲を満たすことが好ましい。
(反応ガス成分)
アンモニア分解反応に使用する原料ガスは、そのまま触媒(X)に接触させてもよいが、必要に応じて、その他のガスを同伴させた反応ガスとして触媒(X)に接触させてもよい。
同伴させるガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素、一酸化炭素、水蒸気などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(反応圧力)
反応器内の原料ガス又は反応ガスの圧力については、アンモニア分圧として、0.001MPa〜3MPaの範囲内であることが好ましく、0.05MPa〜1MPaの範囲内であることがより好ましく、0.05MPa〜0.2MPaの範囲内であることが更に好ましい。
また、反応器内の原料ガス又は反応ガスの全圧としては、0.001MPa〜3MPaの範囲内であることが好ましく、0.05MPa〜1MPaの範囲内であることがより好ましく、0.05MPa〜0.2MPaの範囲内であることが更に好ましい。
(接触時間)
原料ガス又は反応ガスと触媒との接触時間について特に制限はないが、下記式(1)で定義される触媒質量当たりの重量空間速度(SV)として1000[Ncc/g/h]〜100000[Ncc/g/h]の範囲内となるように設定することが好ましく、3000[Ncc/g/h]〜100000[Ncc/g/h]となるように設定することがより好ましい。
なお、原料供給量は、単位時間当たりに供給される、標準状態でのアンモニア気体の体積(Ncc)として表記する。
(SV[Ncc/g/h])=(原料供給量[Ncc/h])/(触媒質量[g])・・・式(1)
〔生成物〕
本実施形態に係る水素の製造方法において、アンモニア分解反応の結果得られる生成物について特に制限は無く、水素を含んでいれば水素以外の成分を含んでいてもよい。
生成物中の水素濃度に特に制限はないが、一般的なアンモニア分解ではアンモニア2分子から水素3分子及び窒素1分子が生成するため、原料ガスに窒素及び水素が含まれていない場合には、生成物中に窒素と水素が1:3の体積比で含まれるのが一般的と言える。
また、生成物中にアンモニアを含んでいてもよいが、生成物中のアンモニア含有量は、80体積%以下であることが好ましく、50体積%以下であることが更に好ましく、10体積%以下であることが特に好ましい。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何らかの制限を受けるものではない。
なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を表す。
また、以下に示す化合物について、その入手先は、同じ化合物であれば同一であるとする。
[触媒調製例1]5%BaO-Ni-Y2O3
0.26gの硝酸バリウム(和光純薬工業株式会社製)及び5.94gの硝酸ニッケル六水和物(和光純薬工業株式会社製)を蒸留水に溶解して調製した溶液に、1.65gの酸化イットリウム(和光純薬工業株式会社製)を加えて十分に攪拌し、80℃のウォーターバスを用いて蒸発乾固した。得られた固体成分を、空気下600℃で5時間焼成を行い5%BaO-Ni-Y2O3を調製した。
[触媒調製例2]Ni-Y2O3-MgO
7.54gの無水炭酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)を蒸留水に溶解して別途溶液を調製した。得られた炭酸ナトリウム水溶液を激しく撹拌しながら、5.94gの硝酸ニッケル六水和物、3.05gの硝酸イットリウムn水和物(和光純薬工業株式会社製、別途乾燥させて調べるとn=5.1であった)及び5.73gの硝酸マグネシウム六水和物(和光純薬工業株式会社製)を蒸留水に溶解して調製した溶液を加えて懸濁液を得た。懸濁液は室温で30分撹拌し、熟成させた後、ろ過した。得られた固形成分を蒸留水で洗浄して、空気下600℃で5時間焼成を行いNi-Y2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例3]5%BaO-Ni-Y2O3-MgO
7.28gの無水炭酸ナトリウムを蒸留水に溶解して別途溶液を調製した。得られた炭酸ナトリウム水溶液を激しく撹拌しながら、0.26gの硝酸バリウム、5.94gの硝酸ニッケル六水和物、2.80gの硝酸イットリウムn水和物(別途乾燥させて調べるとn=5.1であった)及び5.25gの硝酸マグネシウム六水和物を蒸留水に溶解して調製した溶液を加えて懸濁液を得た。懸濁液は室温で30分撹拌し、熟成させた後、ろ過した。得られた固形成分を蒸留水で洗浄して、空気下600℃で5時間焼成を行い5%BaO-Ni-Y2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例4]5%BaO-Ni-Y2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.80gに変え、硝酸イットリウムn水和物の量を1.68gに変え、硝酸マグネシウム六水和物の量を7.35gに変えた以外は触媒調製例3と同様にして、5%BaO-Ni-Y2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例5]5%BaO-Ni-Sm2O3
4.91gの無水炭酸ナトリウムを蒸留水に溶解して別途溶液を調製した。得られた炭酸ナトリウム水溶液を激しく撹拌しながら、0.26gの硝酸バリウム、5.94gの硝酸ニッケル六水和物、4.20gの硝酸サマリウム六水和物(和光純薬工業株式会社製)を蒸留水に溶解して調製した溶液を加えて懸濁液を得た。懸濁液は室温で30分撹拌し、熟成させた後、ろ過した。得られた固形成分を蒸留水で洗浄して、空気下600℃で5時間焼成を行い5%BaO-Ni-Sm2O3を調製した。
[触媒調製例6]Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を4.65gに変え、かつ、硝酸イットリウムn水和物3.05gの代わりに1.53gの硝酸サマリウム六水和物を使用した以外は触媒調製例2と同様にして、Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例7]5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を6.02gに変え、硝酸イットリウムn水和物2.80gの代わりに硝酸サマリウム六水和物2.94gを、また、硝酸マグネシウム六水和物の量を3.15gに変えた以外は触媒調製例3と同様にして、5%BaO-Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例8]5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を6.75gに変え、硝酸サマリウム六水和物の量を2.10gに変え、また、硝酸マグネシウム六水和物の量を5.25gに変えた以外は触媒調製例7と同様にして、5%BaO-Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例9]5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.34gに変え、硝酸サマリウム六水和物の量を1.26gに変え、また、硝酸マグネシウム六水和物の量を7.35gに変えた以外は触媒調製例7と同様にして、5%BaO-Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例10]5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.86gに変え、硝酸サマリウム六水和物の量を0.84gに変え、また、硝酸マグネシウム六水和物の量を8.40gに変えた以外は触媒調製例7と同様にして、5%BaO-Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例11]5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を8.23gに変え、硝酸サマリウム六水和物の量を0.42gに変え、また、硝酸マグネシウム六水和物の量を9.45gに変えた以外は触媒調製例7と同様にして、5%BaO-Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例12]5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を8.41gに変え、硝酸サマリウム六水和物の量を0.21gに変え、また、硝酸マグネシウム六水和物の量を9.97gに変えた以外は触媒調製例7と同様にして、5%BaO-Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例13]5%SrO-Ni-Sm2O3
硝酸バリウム0.26gの代わりに0.30gの硝酸ストロンチウム(和光純薬工業株式会社製)を、かつ、酸化イットリウム1.65gの代わりに1.65gの酸化サマリウム(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例1と同様にして、5%SrO-Ni-Sm2O3を調製した。
[触媒調製例14]5%SrO-Ni-Sm2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を6.82gに変え、硝酸バリウム0.26gの代わりに硝酸ストロンチウム0.30g使用した以外は触媒調製例8と同様にして、5%SrO-Ni-Sm2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例15]5%BaO-Ni-La2O3
酸化イットリウム1.65gの代わりに1.65gの酸化ランタン(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例1と同様にして、5%BaO-Ni-La2O3を調製した。
[触媒調製例16]5%BaO-Ni-La2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.59gに変え、硝酸イットリウムn水和物1.68gの代わりに1.31gの硝酸ランタン六水和物(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例4と同様にして、5%BaO-Ni-La2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例17]5%BaO-Ni-Nd2O3
酸化イットリウム1.65gの代わりに1.65gの酸化ネオジム(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例1と同様にして、5%BaO-Ni-Nd2O3を調製した。
[触媒調製例18]5%BaO-Ni-Nd2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.50gに変え、硝酸イットリウムn水和物1.68gの代わりに1.29gの硝酸ネオジム六水和物(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例4と同様にして、5%BaO-Ni-Nd2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例19]5%BaO-Ni-Eu2O3
酸化イットリウム1.65gの代わりに1.65gの酸化ユウロピウム(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例1と同様にして、5%BaO-Ni-Eu2O3を調製した。
[触媒調製例20]5%BaO-Ni-Eu2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.48gに変え、硝酸イットリウムn水和物1.68gの代わりに1.22gの硝酸ユウロピウムn水和物(和光純薬工業株式会社製、別途乾燥させて調べるとn=5.3であった)を使用した以外は触媒調製例4と同様にして、5%BaO-Ni-Eu2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例21]5%BaO-Ni-Gd2O3
酸化イットリウム1.65gの代わりに1.65gの酸化ガドリニウム(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例1と同様にして、5%BaO-Ni-Gd2O3を調製した。
[触媒調製例22]5%BaO-Ni-Gd2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.46gに変え、硝酸イットリウムn水和物1.68gの代わりに1.23gの硝酸ガドリニウム六水和物(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例4と同様にして、5%BaO-Ni-Gd2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例23]5%BaO-Ni-Er2O3
酸化イットリウム1.65gの代わりに1.65gの酸化エルビウム(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例1と同様にして、5%BaO-Ni-Er2O3を調製した。
[触媒調製例24]5%BaO-Ni-Er2O3-MgO
無水炭酸ナトリウムの量を7.50gに変え、硝酸イットリウムn水和物1.68gの代わりに1.14gの硝酸エルビウムn水和物(和光純薬工業株式会社製、別途乾燥させて調べるとn=4.9であった)を使用した以外は触媒調製例4と同様にして、5%BaO-Ni-Er2O3-MgOを調製した。
[触媒調製例25]5%BaO-Ni-MgO
酸化イットリウム1.65gの代わりに1.65gの酸化マグネシウム(和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は触媒調製例1と同様にして、5%BaO-Ni-MgOを調製した。
[実施例1]
<活性評価:アンモニア分解反応>
触媒調製例3で調製した5%BaO-Ni-Y2O3-MgOついて、固定床流通式反応装置を用いてアンモニア分解反応を行い、アンモニア分解の活性を評価した。
具体的には、5%BaO-Ni-Y2O3-MgO:0.30gを反応管に充填し、アルゴン流通下で600℃まで昇温させた。
次いで、アルゴン希釈した50体積%水素を50Ncc/minの流量で反応管に流通させながら、触媒層の温度600℃、全圧0.10MPaで2時間流通させ還元処理を行った。還元処理後、ガスを100体積%アルゴンに切り替え、450℃に降温して、触媒層の温度を450℃にし、全圧0.10MPaにおいて流通ガスを100体積%アンモニアガスに切り替え、30Ncc/minの流量で反応管に20分間流通させてアンモニア分解反応を行った。その後、500℃に昇温して、触媒層の温度を500℃にした以外は同様にして、アンモニア分解反応を行った。
アンモニア分解率は以下の式を用いて算出し、分解率は450℃で69%、500℃で97%となった。
アンモニア分解率(%)=(水素生成量+窒素生成量)/(2×アンモニア供給量)×100
[実施例2]
触媒として、触媒調製例4で調製した5%BaO-Ni-Y2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で68%、500℃で96%となった。
[実施例3]
触媒として、触媒調製例7で調製した5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で58%、500℃で96%となった。
[実施例4]
触媒として、触媒調製例8で調製した5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で63%、500℃で97%となった。
[実施例5]
触媒として、触媒調製例9で調製した5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で75%、500℃で97%となった。
[実施例6]
触媒として、触媒調製例10で調製した5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で77%、500℃で98%となった。
[実施例7]
触媒として、触媒調製例11で調製した5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で72%、500℃で97%となった。
[実施例8]
触媒として、触媒調製例12で調製した5%BaO-Ni-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で67%、500℃で96%となった。
[実施例9]
触媒として、触媒調製例14で調製した5%SrO-Ni-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で44%、500℃で85%となった。
[比較例1]
触媒として、触媒調製例1で調製した5%BaO-Ni-Y2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で43%、500℃で76%となった。
[比較例2]
触媒として、触媒調製例5で調製した5%BaO-Ni-Sm2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で43%、500℃で89%となった。
[比較例3]
触媒として、触媒調製例25で調製した5%BaO-Ni-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で43%、500℃で81%となった。
[比較例4]
触媒として、触媒調製例2で調製したNi-Y2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で34%、500℃で70%となった。
[比較例5]
触媒として、触媒調製例6で調製したNi-Sm2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で33%、500℃で69%となった。
[比較例6]
触媒として、触媒調製例13で調製した5%SrO-Ni-Sm2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で39%、500℃で77%となった。
実施例1〜9及び比較例1〜6で用いた触媒の組成、及びその触媒によるアンモニア分解率を下記表1にまとめた。
表1から明らかなように、実施例1〜9におけるいずれのアンモニア分解率も、比較例1〜6におけるアンモニア分解率より高く、特に、実施例9におけるアンモニア分解率が比較例6におけるアンモニア分解率よりも高いことから、元素(B)であるストロンチウム又はバリウムと、元素(A)であるニッケルと、元素(C)であるイットリウム又はサマリウムと、マグネシウム(D)と、の組み合せは、アンモニア分解活性の向上に効果があり、アンモニア分解触媒の構成元素として必須であることが示された。
また、実施例4及び9におけるアンモニア分解率と比較例5におけるアンモニア分解率との比較から、ストロンチウム又はバリウムの添加はアンモニア分解活性の向上に効果があることが示され、特に、実施例4から明らかなように、バリウムの添加でアンモニア分解活性が大きく向上することがわかる。
[実施例10]
触媒として、触媒調製例16で調製した5%BaO-Ni-La2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で62%、500℃で90%となった。
[実施例11]
触媒として、触媒調製例18で調製した5%BaO-Ni-Nd2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で67%、500℃で94%となった。
[実施例12]
触媒として、触媒調製例20で調製した5%BaO-Ni-Eu2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で63%、500℃で96%となった。
[実施例13]
触媒として、触媒調製例22で調製した5%BaO-Ni-Gd2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で74%、500℃で97%となった。
[実施例14]
触媒として、触媒調製例24で調製した5%BaO-Ni-Er2O3-MgO:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で71%、500℃で96%となった。
[比較例7]
触媒として、触媒調製例15で調製した5%BaO-Ni-La2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で36%、500℃で73%となった。
[比較例8]
触媒として、触媒調製例17で調製した5%BaO-Ni-Nd2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で38%、500℃で84%となった。
[比較例9]
触媒として、触媒調製例19で調製した5%BaO-Ni-Eu2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で46%、500℃で92%となった。
[比較例10]
触媒として、触媒調製例21で調製した5%BaO-Ni-Gd2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で49%、500℃で96%となった。
[比較例11]
触媒として、触媒調製例23で調製した5%BaO-Ni-Er2O3:0.30gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンモニア分解の活性評価を行った。
アンモニア分解率は450℃で47%、500℃で93%となった。
実施例10〜14及び比較例7〜11で用いた触媒の組成、及びその触媒によるアンモニア分解率を下記表2にまとめた。
表2から明らかなように、実施例10〜14におけるいずれのアンモニア分解率も、比較例7〜11におけるアンモニア分解率より高い。
このことから、元素(B)であるストロンチウム又はバリウムと、元素(A)であるニッケルと、元素(C)と、マグネシウム(D)と、の組み合わせにおいて、元素(C)として、イットリウム及びサマリウム以外に、ランタン、ネオジム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムがアンモニア分解活性の向上に効果があることが示された。
<モル元素比(元素(C)/マグネシウム(D))の算出>
前述した触媒調製例にて得られた触媒について、元素(C)のモル数とマグネシウム(D)のモル数との比(モル元素比:元素(C)/マグネシウム(D))を、触媒の調製に用いた元素(C)の原料のモル数及びマグネシウム(D)の原料のモル数から算出した。
算出結果を表1及び2に示す。
この算出結果とアンモニア分解率の値から、実施例3〜実施例8の450℃でのアンモニア分解率を比較するに、実施例5〜7のアンモニア分解率(72%〜77%)が、実施例3、4及び8のアンモニア分解率(58%〜67%)よりも高い。触媒(X)の表面において、希土類酸化物(元素(C))に酸化マグネシウム(マグネシウム(D))が適度に覆われることが良好なアンモニア分解活性を得るためには重要と考えられる。このことから、元素(C)としてサマリウムを含有する触媒(X)では、実施例5〜7のモル元素比(元素(C)/マグネシウム(D))=0.026〜0.099のときに、酸化サマリウムが酸化マグネシウムを適度に覆い、好ましい触媒(X)表面を形成し、特に良好なアンモニア分解活性を示すことが示唆された。
以上のことから、モル元素比(元素(C)/マグネシウム(D))の値が、アンモニア分解率に寄与していることが分かった。
<マグネシウム(D)の含有量の算出>
前述した触媒調製例にて得られた触媒について、元素(A)が単体金属であり、元素(B)と、元素(C)及びマグネシウム(D)が酸化物であると仮定したときの含有量を触媒の調製に用いた元素(A)と、元素(B)と、元素(C)及びマグネシウム(D)の原料の質量から算出した。
算出結果を表1及び2に示す。
この算出結果とアンモニア分解率の値から、実施例1〜実施例8の450℃でのアンモニア分解率を比較するに、酸化マグネシウムを27.5質量%〜52.3質量%含む実施例1及び2と実施例4〜8はアンモニア分解率が62%〜77%であり、酸化マグネシウムを16.5質量%含む実施例4のアンモニア分解率58%よりも高い。このことは、一定以上の酸化マグネシウム(マグネシウム(D))を含む触媒(X)では、元素(A)と元素(B)及び元素(C)が触媒(X)中に高分散して、各成分の添加効果をより効率的に活用できることを示唆している。
以上のことから、マグネシウム(D)の含有量がアンモニア分解率に寄与していることが分かった。
水素を燃料などのエネルギー源として利用する分野に好適に適用することができる。

Claims (12)

  1. ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)と、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)と、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(C)と、マグネシウム(D)と、を含む触媒(X)に、アンモニアを含有する原料ガスを接触させる工程を有する水素の製造方法。
  2. 前記触媒(X)がマグネシウム(D)を、マグネシウムの酸化物換算で0.1質量%〜80質量%の範囲で含む、請求項1に記載の水素の製造方法。
  3. 前記元素(C)が、イットリウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムから選ばれる1種以上の元素である、請求項1又は請求項2に記載の水素の製造方法。
  4. 前記元素(A)が、ニッケルである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の水素の製造方法。
  5. 前記元素(B)が、バリウムである請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の水素の製造方法。
  6. 前記原料ガスが、アンモニアを50体積%〜100体積%の範囲で含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の水素の製造方法。
  7. 前記原料ガスに接触する際の前記触媒(X)の温度が、300℃〜900℃の範囲である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の水素の製造方法。
  8. ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)と、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)と、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(C)と、マグネシウム(D)と、を含み、
    アンモニアを含有する原料ガスを分解して水素を製造することに用いられる水素製造用触媒。
  9. 前記マグネシウム(D)を、マグネシウムの酸化物換算で0.1質量%〜80質量%の範囲で含む、請求項8に記載の水素製造用触媒。
  10. 前記元素(C)が、イットリウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム及びエルビウムから選ばれる1種以上の元素である、請求項8又は請求項9に記載の水素製造用触媒。
  11. 前記元素(A)が、ニッケルである請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の水素製造用触媒。
  12. 前記元素(B)が、バリウムである請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載の水素製造用触媒。
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