JP2019011198A - エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明は、各階のエレベータの待機者の待ち時間の総和を短縮することを目的としている。
なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態におけるエレベータ制御システム10の一例を示す構成図である。
エレベータ制御システム10は、複数のエレベータ20a、20bと、複数の撮像装置30と、エレベータ制御装置40と、記録装置50と、を備える。また、エレベータ制御装置40は、ネットワークビデオレコーダー(NVR)41と、昇降制御装置42と、を備える。エレベータ20a、20bおよび撮像装置30は、建物100内に設置される。なお、本実施形態では、エレベータ制御システム10が2台のエレベータ20a、20bを備える場合について説明するが、3台以上であってもよい。
呼びボタン24の押された方向(上または下)を示す情報は、不図示の屋内配線により、昇降制御装置42へ伝達される。図1に示す呼びボタン24において、黒塗りのボタンは、その方向のボタンが押された状態、白抜きのボタンは、ボタンが押されていない状態を示す。なお、エレベータカゴ21a、21b内には、それぞれ乗車人物が行きたい階を指し示すための行き先ボタン(不図示)が設けられており、行き先ボタンが押された階の情報も屋内配線により昇降制御装置42へ伝達される。
本実施形態では、撮像装置30が、複数のエレベータ乗降部23の周辺にそれぞれ設けられ、エレベータ乗降部23毎に待機者を撮像する場合について説明する。ただし、撮像装置30の設置台数は図1に示す数に限定されるものではなく、各階に1台ずつ撮像装置30を設置し、1台の撮像装置30が同じ階の複数のエレベータ乗降部23を撮像するように構成されていてもよい。各撮像装置30は、エレベータ制御装置40を構成するNVR41と接続されており、撮像した画像(映像)をNVR41に送信する。
NVR41は、撮像装置30によって撮像された画像(映像)を取得し、記録することができる。また、NVR41は、取得された画像を解析し、画像中の人物を待機者として認識する機能を有する。より具体的には、NVR41は、待機者の顔画像を解析して待機者の顔を認識し、個人を特定する機能を有する。昇降制御装置42は、NVR41から画像の解析結果を取得し、取得した画像解析結果に基づいてエレベータ20a、20bの運行計画を生成する。また、昇降制御装置42は、生成された運行計画に従って、昇降装置22a、22bを駆動制御する。
そして、エレベータ制御装置40は、予測した結果をもとに、待機者の総待ち時間を、本実施形態が実施されない場合よりも短縮するようエレベータの運行計画を生成し、エレベータの運行を制御する。ここで、総待ち時間とは、各階のすべての待機者の待ち時間の総和である。具体的には、エレベータ制御装置40は、複数のエレベータカゴのうち、所定のエレベータカゴを待機者が最も多い階へ優先的に向かわせるよう運行計画を生成する。このとき、エレベータ制御装置40は、複数のエレベータカゴのうち、最速で到着可能なエレベータカゴを、待機者が最も多い階へ優先的に向かわせるよう運行計画を生成する。
エレベータ制御装置40は、CPU401と、ROM402と、RAM43と、外部メモリ44と、通信I/F45と、システムバス46とを備える。
CPU401は、エレベータ制御装置40における動作を統括的に制御するものであり、システムバス46を介して、各構成部(42〜45)を制御する。ROM402は、CPU401が処理を実行するために必要なプログラムを記憶する不揮発性メモリである。なお、上記プログラムは、外部メモリ44や着脱可能な記憶媒体(不図示)に記憶されていてもよい。RAM43は、CPU401の主メモリ、ワークエリアとして機能する。すなわち、CPU401は、処理の実行に際してROM402から必要なプログラムをRAM43にロードし、ロードしたプログラムを実行することで各種の機能動作を実現する。
S2において、NVR41は、S1において取得された画像を解析し、画像中の人体を検知する。NVR41は、例えば画像内の人体と背景とを判別することで、画像中の人体を検知する。例えば、「人間は映像内では静止していない」という性質を利用し、一定の時間間隔で撮像された画像からそれぞれ物体の輪郭を検出し、画像間における輪郭のずれを抽出することで人体と背景の判別を行うことができる。なお、人体検知方法は、上記の方法に限定されるものではなく、予め記憶された照合パターン辞書等を用いたパターン処理等、画像から人体を検知可能な方法であれば適宜適用可能である。
なお、この場合、撮像装置30の視野外で待機している待機者についてはカウントすることができない。そこで、撮像装置30の視野外の待機者数を予測するために、視野内でカウントできる最大人数に達するまでの時間から、現在のエレベータ乗降部23における待機者数を予測する機能を設けてもよい。
例えば、様々な会社が各階ごとに雑居するオフィスビルでは、エレベータを利用する人の乗車階と降車階とはほぼ固定されていることが多い。各会社の従業員は、朝の出社時に一階からエレベータに乗車し、自分のオフィスの階で降車する。帰社時には自分のオフィスの階で乗車し、一階で降車する。つまり、自分のオフィスの階と一階とで乗降車する頻度が非常に高い。したがって、上記の性質を利用すれば、利用履歴や利用階に関する登録情報から降車可能性のある階を予測することができる。
例えば、ある待機者が三階で乗車した場合、上の四階で降りる履歴が90%、下の二階で降りる履歴が10%であったとする。この場合、NVR41が三階で当該待機者を検知した場合、昇降制御装置42は、当該待機者の降車可能性のある階を上の四階と予測する。しかし、このとき三階において下向きの呼びボタン24のみが押されている場合、呼びボタン24の情報を優先し、当該待機者は下の二階に行きたいものと予測し、下の階に行きたい待機者としてカウントする。
本実施形態では、昇降制御装置42は、S10において予測した各階の待機者数に基づいて、上向き待機者のグループおよび下向き待機者のグループのうち、人数が最も多い人数最多グループがいる階(人数最多階)を予測する。そして、昇降制御装置42は、その人数最多階にエレベータカゴ21aおよび21bのいずれか一方を優先的に向かわせるよう運行計画を生成する。このとき、昇降制御装置42は、エレベータカゴ21a、21bのうち、人数最多階に最速で到着可能なエレベータカゴを、人数最多階に優先的に向かわせると判断する。
S12では、昇降制御装置42は、エレベータカゴを人数最多階に停車する。S13では、NVR41は、エレベータカゴが人数最多階に停車した後の人数最多階のエレベータ乗降部23周辺の撮像画像を解析し、当該エレベータ昇降部23周辺に残っている待機者を特定する。つまり、このS13では、NVR41は、人数最多階における上記の人数最多グループに属する待機者がエレベータカゴに乗車した後に、人数最多階のエレベータ昇降部23周辺に残っている待機者を特定する。
S17では、昇降制御装置42は、S16における制御により昇降開始したエレベータカゴが、次に何階で停車するかをNVR41へ通知する。S18では、NVR41は、S17において昇降制御装置42から通知された停車予定階のエレベータ乗降部23周辺の撮像画像を解析し、停車予定階のエレベータ昇降部23周辺で待機している待機者を特定する。つまり、このS18では、NVR41は、通知された停車予定階にエレベータカゴが到着して乗車人物が降りてくる前に、停車予定階のエレベータ乗降部23周辺にいる待機者を特定する。
S21では、NVR41は、停車階にエレベータカゴが停車する前後におけるエレベータ乗降部23の撮像画像の解析結果を比較し、エレベータカゴから実際に降りた降車人物を特定する。つまり、NVR41は、S18において特定された人物と、S20において特定された人物とを比較し、停車階のエレベータ昇降部23周辺に新たに出現した人物を降車人物として特定する。そして、S22では、NVR41は、S21において特定された降車人物の降車日時および降車階を、当該降車人物の顔画像特徴量と対応付けて、利用履歴として記録装置50へ記録する。
ここで、図4の各階101〜105は、建物100の一階から五階にそれぞれ対応しているものとする。待機者P1〜P3の数および向かう方向、ならびに呼びボタン24の状態は、図1と同じであるものとする。また、待機者P1〜P6は、過去に建物100のエレベータを利用したことがあり、待機者P1〜P6特有の顔画像特徴量は記録装置50へ記録されているとする。
例えば、四階部分104の待機者P3およびP6のうち、待機者P3は、四階部分104と五階部分105とを利用する回数が多いという履歴があるものとする。すると、昇降制御装置42は、四階部分104で待機している待機者P3は、上向きのエレベータに乗車する可能性が高いと予測する。つまり、昇降制御装置42は、四階部分104に、上向き待機者が5人いると予測する。
このとき、エレベータカゴ21a、21bがいずれも一階で待機中であるとすると、昇降制御装置42は、エレベータカゴ21aを、待機者P3が待機している四階へ、上向き移動のカゴとして優先的に向かわせると判断する。そして、昇降制御装置42は、エレベータカゴ21aを、一階から四階へ上昇させ(軌跡211)、四階で停車させ(停車201)、待機者P3を乗せて上の階へ上昇させる(軌跡212)という運行計画を生成する。
例えば、エレベータカゴ21aの階間の移動時間をtm(秒)、各階での停車時間をts(秒)とすると、運行開始時点でのエレベータカゴ21aの位置が一階である場合、待機者P3の乗車までの総待ち時間TP3は次式で表される。
TP3=3×tm(秒)×5(人) ………(1)
つまり、待機者がエレベータカゴ21aに乗るための総待ち時間Taは、次式で表される。
Ta=TP3=15×tm ………(2)
TP1=1×tm(秒)×1(人) ………(3)
同様に、待機者P2の総待ち時間TP2、待機者P6の総待ち時間TP6、待機者P5の総待ち時間TP5、待機者P4の総待ち時間TP4は、それぞれ以下の式で表される。
TP2=(2×tm(秒)+1×ts(秒))×1(人) ………(4)
TP6=(3×tm(秒)+2×ts(秒))×1(人) ………(5)
TP5=(4×tm(秒)+3×ts(秒))×1(人) ………(6)
TP4=(5×tm(秒)+4×ts(秒))×1(人) ………(7)
Tb=TP1+TP2+TP6+TP5+TP4=15×tm+10×ts ………(8)
つまり、図4に示す待機者P1〜P6の総待ち時間Tは、次式で表される。
T=Ta+Tb=30×tm+10×ts ………(9)
ここで、階間の移動時間tmを10秒、各階での停車時間tsを30秒とすると、待機者P1〜P6の総待ち時間Tは、600秒と計算される。
第一のエレベータ21aのカゴ内が空になると、昇降制御装置42は顔認識情報に基づいて再び待機者の予測を行って、改めて第一のエレベータ21aが方向別の待機者が最も多い階に向かうように運行計画を生成する。第二のエレベータカゴ21bは、第一のエレベータ21aが向かった階を除く階について、順番に向かう運行計画を生成する。
もし第三のエレベータカゴがある場合には、第一のエレベータカゴ21aと同様に、方向別の待機者が最も多い階に向かうように運行計画を生成する。もし第一のエレベータカゴ21aの運行計画生成とタイミングが一致した場合には、方向別の待機者の数が二番目に多い階に向かうように運行計画を生成する。
さらに多くのエレベータカゴがある場合にも同様である。
S81で各階に待機者がいる場合にはS82へ進む。いない場合には終了する。
S82で方向別最多の待機人数がいる階を予測する。
S83で第一のエレベータカゴを、方向別最多待機人数階を行先階として向かわせる。
S84で第二のエレベータカゴも乗客が乗っていない場合、第二の行先階から方向別最多待機人数階を除く。
S85でエレベータカゴを運行する。
S86で第一のエレベータカゴが空かどうか判定し、空でなければS85に戻り運行を継続する。空ならばS81に戻り、待機者の有無を確認する。
なお、運行計画は随時更新するようにするとよい。例えば、方向別の待機者が最も多い行先階において、それらの待機者を載せ、その後、それらの待機者が全てエレベータから降りたときに、そのときの各階における待機者の状況に応じて、運行計画を更新するようにしてもよい。また、方向別の待機者が最も多い階において、その最も多い待機者の数が待機者全員の内の所定の割合(例えば30パーセント)を超えている場合に、図9に示す処理を実行するようにしてもよい。
次に、第2のエレベータカゴ21bが現在置かれている階以上の階の更なる乗客又は上昇する要求がなくなるまで、第2のエレベータカゴ21bは上昇する。以降、第2のエレベータカゴ21bは、前述の下降と上昇とを繰り返す。
4つのエレベータカゴを有する構成では、2つのエレベータカゴがそれぞれ従来のエレベータカゴの運行方法として連続ループを実行する間に、図9のS82およびS83を実行するエレベータカゴを2台(21a、21b)で構成することが可能である。各エレベータカゴには、最大グループまたは連続ループのいずれかを担当する役割が割り当てられているので、ロジックは単純で一貫性している。
さらなる利点として、この配置は階の1つで非常に多数の人々が待っている状況で、非常に長い時間乗客が待機することがないことを確実にする。
この比較例では、図1に示す各階のエレベータ乗降部23周辺を撮像する撮像装置30は設置されておらず、NVRによる画像解析処理(顔認識処理)や利用履歴の参照は行われない。この比較例では、昇降制御装置は、呼びボタンの情報をもとに、各階に上または下に行きたい待機者がいるか否かのみを判定し、その判定結果に基づいてエレベータの運行計画を生成する。
この場合、昇降制御装置は、上向き移動のカゴとして割り当てられたエレベータカゴ21aについては、上向き待機者P1、P2、P3の順にエレベータカゴ21aに乗せていくよう運行計画を生成する。つまり、昇降制御装置は、エレベータカゴ21aを、軌跡231→停車221→軌跡232→停車222→軌跡233→停車223→軌跡234のように運行させるよう運行計画を生成する。
TP1=1×tm(秒)×1(人) ………(10)
同様に、待機者P2の総待ち時間TP2、待機者P3の総待ち時間TP3は、それぞれ以下の式で表される。
TP2=(2×tm(秒)+1×ts(秒))×1(人) ………(11)
TP3=(3×tm(秒)+2×ts(秒))×5(人) ………(12)
つまり、上向き待機者がエレベータカゴ21aに乗るための総待ち時間Taは、次式で表される。
Ta=TP1+TP2+TP3=18×tm+11×ts ………(13)
TP6=3×tm(秒)×1(人) ………(14)
同様に、待機者P5の総待ち時間TP5、待機者P4の総待ち時間TP4は、それぞれ以下の式で表される。
TP5=(4×tm(秒)+1×ts(秒))×1(人) ………(15)
TP4=(5×tm(秒)+2×ts(秒))×1(人) ………(16)
よって、下向き待機者がエレベータカゴ21bに乗るための総待ち時間Tbは、次式で表される。
Tb=TP6+TP5+TP4=12×tm+3×ts ………(17)
つまり、図5に示す待機者P1〜P6の総待ち時間Tは、次式で表される。
T=Ta+Tb=30×tm+14×ts ………(18)
ここで、階間の移動時間tmを10秒、各階での停車時間tsを30秒とすると、待機者P1〜P6の総待ち時間Tは、720秒と計算される。
例えば、図4において、三階部分103の上向き待機者P2が3人、下向き待機者P5が4人あり、四階部分104については図4のとおり上向き待機者P3が5人、下向き待機者P6が1人ある場合について考える。この場合、待機者P1〜P6の総待ち時間短縮のためには、人数最多グループである待機者P3がいる四階部分104に、上向き移動のエレベータカゴを向かわせるべきである。しかしながら、三階部分103の待機者数は合計で7人、四階部分104の待機者数は合計で6人であるため、単に待機者数のみを考慮した場合、エレベータカゴは待機者数が7人である三階部分103に向かわせてしまう。したがって、結果として待機者P1〜P6の総待ち時間が増加してしまう。
具体的には、エレベータ制御装置40は、取得された利用履歴に基づいて、待機者の行きたい階の方向を予測し、各階について、上の階へ行きたい待機者のグループおよび下の階へ行きたい待機者のグループの人数をそれぞれ予測する。そして、エレベータ制御装置40は、複数のエレベータカゴのうち、所定のエレベータカゴを予測されたグループ人数が最も多い階へ優先的に向かわせるよう運行計画を生成する。
また、このとき、待機者P3が待機する階へ優先的に向かわせるエレベータカゴは、複数のエレベータカゴのうち、待機者P3が待機する階に最速で到着可能なエレベータカゴとすれば、より適切に待機者の総待ち時間を短縮することができる。
なお、本実施形態では、エレベータ制御装置40が画像解析により乗車人物および降車人物を特定し、特定された人物の利用履歴を記録装置50へ記録する場合について説明した。しかしながら、例えば、エレベータ制御装置40の管理者が、エレベータ利用者の利用履歴を記録装置50へ記録可能な構成であってもよい。
例えば、役員階や企業の入っていない無人階等である。例えば、役員はセキュリティチェックのかかる別個の役員用エレベータがある場合には、この階の予測は不要になる。また、現在は無人階であるが次に入る企業のための工事中である場合等、工事作業を行う人は別個の貨物用エレベータを使用する場合に、この階の予測は不要になる。このように予測を行う階は全てである必要はないので、その場合には予測不要な階を除く複数のフロアについて予測を行い、運行計画を生成する。
また、エレベータ制御装置40は、停車階においてエレベータカゴが停車する前にはエレベータ乗降部におらず、エレベータカゴが停車した後にエレベータ乗降部に現れた人物は、エレベータカゴから降りてきた降車人物であると判断する。このように、乗車人物および降車人物を適切に特定し、利用履歴を適切に記録することができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。
上述した第一の実施形態では、エレベータ乗降部23に設置した撮像装置30による撮像画像に基づいて、エレベータの乗車人物および降車人物を特定する場合について説明した。この第二の実施形態では、エレベータカゴ内にも撮像装置を設置し、エレベータカゴ内に設置した撮像装置による撮像画像も用いて、エレベータの乗車人物および降車人物を特定する場合について説明する。
エレベータ制御システム10´は、エレベータカゴ21a、21b内にそれぞれ設置された撮像装置35をさらに備える。撮像装置35は、エレベータカゴ内の利用者を撮像可能なカメラである。撮像装置35は、NVR41と接続されており、撮像した画像(映像)をNVR41へ所定周期で送信し続ける。そして、NVR41は、撮像装置35によって撮像されたエレベータカゴ内の画像を記録し続ける。なお、撮像装置35とNVR41との接続形態は、有線であってもよいし無線であってもよい。
S31では、NVR41は、エレベータカゴ内の撮像画像を解析し、エレベータカゴに乗車している人物を特定する。つまり、このS31では、NVR41は、人数最多階における上記の人数最多グループに属する待機者がエレベータカゴに乗車した後に、エレベータカゴに乗っている人物を特定する。
S33では、NVR41は、停車階においてエレベータカゴから実際に降車した人物を特定する。ここでは、NVR41は、S31において特定されたエレベータカゴ内の人物と、S20において特定された停車階のエレベータ乗降部23周辺の人物とを比較する。そして、NVR41は、エレベータカゴ内に存在し、且つエレベータ昇降部23周辺にも存在している人物を降車人物として特定する。
つまり、エレベータカゴ内に撮像装置35を設置することで、第一の実施形態と比較して少ない画像解析数で乗車人物および降車人物の特定が可能となる。
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。
上述した第一の実施形態では、エレベータの利用履歴の無い待機者の行き先予測に際し、当該待機者が上下に行く確率をそれぞれ50%とする場合について説明した。この第三の実施形態では、エレベータの利用履歴の無い待機者については、当該待機者の属性情報に応じて、行き先予測を行う場合について説明する。
本実施形態におけるエレベータ制御システムの構成は、図1に示す第一の実施形態のエレベータ制御システム10と同様である。
オフィスビルでは、様々な会社や店舗が各階ごとに雑居している。各会社や各店舗を利用する人物の属性情報は様々であるが、偏った属性情報を示すことがある。例えば製造会社の設計部には眼鏡をかけた肥満型の男性が多い、ネールショップには女性が多い、老人ホームには老人が多い、等である。本実施形態では、上記の偏りの性質を利用して、エレベータの利用履歴が無い待機者の行き先を予測することで、予測精度を高める。
S41では、NVR41は、S7において過去にエレベータの利用履歴の無いと判定された待機者について属性情報の解析を行い、属性情報を示す値である属性値を記録装置50へ記録する。属性情報の解析方法としては、例えば、学習用顔画像をデータベースとして、検知した人物の属性情報を解析する方法を用いることができる。
なお、S41において得られた属性値と一致する属性値を有する待機者の利用履歴が記録装置50に記録されていない場合、S41において得られた属性値と略同一の属性値を有する待機者の利用履歴を記録装置50から読み出す。ここで、略同一の属性値とは、例えば属性値の類似度が所定値以上であることをいう。
なお、S15およびS22において、NVR41は、乗車履歴および降車履歴を記録装置50へ記録する際に、S41において得られた属性値の情報も紐づけて記録する。
また、本実施形態は、上述した第二の実施形態のようなエレベータカゴ内に撮像装置35を設置したエレベータ制御システム10´にも適用可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
Claims (13)
- エレベータの扉付近が撮像された画像を解析し、前記画像中の人物を認識する解析手段と、
前記解析手段による解析の結果に基づいて、前記人物の行先階に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記行先階に関する情報に基づいて、その人の行先と行先階が符合するかどうかを予測し、その行先が上か下かを判断する予測手段と、
前記取得手段によって取得された前記行先階に関する情報と前記予測手段による予測に基づいて、その行先方向に向かうと予測された最も多くの人々が待つ階の方向に、エレベータカゴを優先的に向かわせる運行計画を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とするエレベータ制御装置。 - 前記解析手段は、前記人物の顔を認識して個人を特定し、
前記取得手段は、前記解析手段により特定された人物の前記行先階に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。 - 前記解析手段は、前記人物の属性情報を取得し、
前記取得手段は、前記解析手段により取得された属性情報と同一または略同一の属性情報を有する人物の行先階に関する情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータ制御装置。 - 前記解析手段は、前記人物の顔を認識して個人を特定するとともに、前記人物の属性情報を取得し、
前記取得手段は、前記解析手段により特定された人物の前記行先階に関する情報を取得できない場合に、前記解析手段により取得された属性情報と同一または略同一の属性情報を有する人物の行先階に関する情報を取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。 - 複数の階の各々のエレベータの扉付近に待っている複数の人々の映像を解析する解析手段と、
前記解析手段による解析の結果に基づいて、エレベータを利用する際に前記複数の人々の行先に符合し得る行先階に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された行先階に関する情報に基づいて、その複数の人々の行先と行先階が符合するかどうかを予測し、その行先が上か下かを判断する予測手段と、
前記取得手段によって取得された前記行先階に関する情報と前記予測手段による予測に基づいて、前記エレベータの運行計画を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とするエレベータ制御装置。 - 前記予測手段は、最も多くの人数が行先としている上階または下階の階を特定し、
前記生成手段は、最も多くの人数が待つ上階または下階に所定のエレベータカゴが優先的に送られる運行計画を生成する、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレベータ制御装置。 - 前記予測手段は、二番目に多い人数が行先としている上階または下階の階を特定し、
前記生成手段は、二番目に多い人数が待つ上階または下階に所定のエレベータカゴが優先的に送られる運行計画を生成する、
ことを特徴とする請求項6に記載のエレベータ制御装置。 - 複数のエレベータカゴの少なくとも1つがさらに個別に、
乗客の指示に従って、上がるように要求された階には停まりながら、下階から上階に順番に上昇し、それから、
乗客の指示に従って、降りるように要求された階には停まりながら、上階から下階に順番に下降するように、
複数のエレベータカゴを制御する、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。 - 前記エレベータカゴが空の場合に前記生成手段は運行計画を生成し、
前記エレベータカゴが空ではない場合に一人以上の乗客の指示に従ってエレベータカゴを制御する、
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。 - 複数のエレベータカゴは複数の階のエレベータ扉の間を動くように構成され、
前記複数のエレベータカゴは前記エレベータ制御装置によって生成された運行計画に従って運行される、
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置を含むエレベータ制御システム。 - エレベータ扉付近を撮像することによって得られた画像を解析し、前記画像における人を認識する、解析工程と、
前記解析工程における解析の結果に基づいて、認識された人に関連づけられる行先階に関する情報を取得する取得工程と、
行先階がその人の行先と符合するかどうかを予測し、その行先が上か下かを判断する予測工程と、
前記取得工程によって取得された前記行先階に関する情報と前記予測工程による予測に基づいて、その行先方向に向かうと予測された最も多くの人々が待つ階の方向に、エレベータカゴを優先的に向かわせる運行計画を生成する生成工程と、
を有することを特徴とするエレベータ制御方法。 - エレベータ制御装置にて実行される際、請求項10に記載の方法に従って、エレベータ制御システムによって実行されることを特徴とする、エレベータ制御システムのプログラム。
- 請求項12に記載のプログラムを記憶する記憶媒体。
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